JPH01215291A - 新規生理活性物質KS−503cおよびその製造法 - Google Patents

新規生理活性物質KS−503cおよびその製造法

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JPH01215291A
JPH01215291A JP63039225A JP3922588A JPH01215291A JP H01215291 A JPH01215291 A JP H01215291A JP 63039225 A JP63039225 A JP 63039225A JP 3922588 A JP3922588 A JP 3922588A JP H01215291 A JPH01215291 A JP H01215291A
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methanol
microorganism
dematioides
hormonema
culture
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JP63039225A
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Satoshi Nakanishi
聡 中西
Katsuhiko Ando
勝彦 安藤
Isao Kawamoto
勲 川本
Takao Iida
飯田 孝男
Hiroshi Sano
浩 佐野
Koji Yamada
耕二 山田
Hiroshi Kase
廣 加瀬
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KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、サイクリックヌクレオチドホスホジェステラ
ーゼ阻害作用を有する新規物質およびその製造法に関す
る。
従来の技術 サイクリックアデノシン−3’、 5’−モノリン酸(
以下cAMPと略記する)、サイクリックグアノシン−
3’、 5’−モノリン酸(以下cGMPと略記する)
は、生体内の情報伝達経路におけるセカンドメツセンジ
ャーとして重要な役割を担う物質であり、気管支、血管
などの平滑筋の収縮、心筋の収縮、ホルモンの分泌、血
小板の凝集、細胞増殖1分化などに関与しているといわ
れている。サイクリックヌクレオチドホスホジェステラ
ーゼ(以下PDEと略記する)は、cAMP、cGMP
を加水分解し、それぞれアデノシン−5′−モノリン酸
、グアノシン−5′−モノリン酸を生成する酵素である
。該酵素を阻害する物質は、生体内のcAMP、cGM
Pの濃度を上昇させることから、気管支拡張作用、平滑
筋弛緩作用1強心作用、ホルモン分泌促進作用、血小板
凝集抑制作用などをもたらすことが知られている。
従来、微生物が生産するPDE阻害作用を有する物質と
して以下のものが知られている。
■テルフso−ル(Terferol)ジャーナル・オ
ブ・アンチビオティクス(J、^ntibiot、) 
376−9 (1984)■グリセオリツク アシド(
Griseolic acid)ジャーナル・オブ・ア
ンチビオティクス(J、Antibiot、) 388
23 (1985)■レティキso−ル(Reticu
rol)ジャーナル・オブ・アンチビオティクス(J、
Antibiot、) 2855g−560(1975
)■PDE−1,n アグリカルチユラル・アンド・バイオロジカル・ケミス
トリー(Agr、 8io1. Chem、> 421
331−PDE−I  : R=−NH2 PDE−n : R=  CHs ■KS−619−1 ジャーナル・オブ・アンチビオティクス(J、Anti
biot、) 401104−1110 (1987)
■に−259−2 ジャーナル・オブ・アンチビオティクス(J、Anti
biot、) 401092−1100 (1987)
■ゲ二ステイン(Genistein)アグリカルチユ
ラル・アンド・バイオロジカル・ケミストリー(^gr
、 Biol、 Chew、) 513003−Ut+ ■〜■の物質は、ストレプトミセス(Streptom
yces)属、■の物質はミクC1%/Xボラ属(Mi
cromonospora)属、■の物質はストレプト
スポランギウム(Streptosporangium
)属の放線菌が生産する。また、菌類が生産し、PDE
を阻害する物質として、下記の構造をもつTPIが知ら
れている。
TPI−1:R士β−D−グルコピラノシルTPI−2
:R=β−D−ガラクトピラノシルTP I−3: R
=6’−0−アセチル−β−D−グルコピラノシル TPI−4:R干6′−〇−アセチルーβ−〇−ガラク
トピラノシル TPI−5:R=H さらに、化学的に合成された物質として、テオフィリン
、パパベリンなどが知られてふり、強心剤、血管拡張剤
などの医薬として用いられている。
発明が解決しようとする課題 上述のご2く微生物が生産するPDE阻害作用を有する
物質を探索することは、その広範な薬理作用のゆえに医
療上有用であり、また、cAMP。
cGMPの研究にも有用である。
課題を解決するための手段 医薬品またはその中間体となりつる有用な新規生理活性
物質を提供するという目的のもとに天然界より入手した
数多(の微生物の生産物について研究を行った結果、新
たに分離した微生物がPDE阻害作用を示す生理活性物
質を生産するという事実を見出した。該生理活性物質を
単離、精製し、その理化学的性質を調べたところ新規物
質であることが判明した。以下、該物質をKS−503
Cと称する。
以下に、本発明の詳細な説明する。
本発明は、下記の理化学的性質を有する新規物質KS−
503Cおよびその製造法を提供する。
■性  状:無色あめ状 ■比旋光度: 〔α〕。=+40.2° (c=0.6
゜メタノール) ■分子式: Cs m Hs 40 I*■元素分析: 実測値 C57,16%、H8,76%計算値 Cs 
a Hg a O+ *としてC5?、43%、H8,
57% ■”C−NMRXペクト)’ (400M Hz 、 
CD s OD中、第1図に示す) δ(ppm) : 175.6.171.0.170.
6.170.5.170.4゜76.6.76.5.7
6.3.76.0.74.1.73.0.71.09゜
71.07.70.4.68.8.65.2.40.0
.38.04(2)。
37.97.37.8.27.0.26.94(2>、
 26.88.26.8゜14.8.14.7.14.
62.14.59.14.0.12.2゜12.0.1
1.98.11.96.11.9■’H−NMRスペク
トル(400MHz、CD3OD中、第2図に示す) δ(ppm) : 5.15 (1H、d、 J=3.
2Hz)、 5.12 (1)1゜d、  J=3.3
Hz)、  5.11 (1H、d、  J=3.4)
1z)、  5.(19(1H、d、  J=3.4H
z>、  4.49 (lH,dd、  J=23゜1
1.4tlz)、  4.23  (1H、dd、  
J=6.6. 11.4)1z)。
4.21  (1H、d、  J=3.5Hz)、  
3.89 (1H、ddd、  J=2.3. 6.5
. 8.8Hz)、  3.7〜3.85 (:E、 
 m>、  3.6〜3.7 (2H,m)、 2.0
〜2.2 (五l1l)、 1.8〜2.0(E、  
m)、  1.’2〜1.7 (IOH,m)、  0
.8〜1.’2(30H、  a+) ■赤外部吸収スペクトル(溶液法、CHCl、中、第3
図に示す) 3014、2960.2900.1757.1464.
1384.1186゜1127、1104.1046.
10110l9’■マススペクトル(S IMS)、ポ
ジティブm/z  : 753 (M+1 ) ■紫外線吸収スペクトル(メタノール中)末端吸収のみ ■呈色反応:ヨード、50%硫酸、アニスアルデヒドの
各反応に陽性。アニリン・フタル酸。
ニンヒドリン、ライダン・スミス、塩化第一鉄の各反応
に陰性。
■溶解性:メタノール、エタノール、クロロホルム、ア
セトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ベンゼン、
アセトニトリル・ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、ピリジン、酢酸に可溶。
ヘキサン、エタノールアミン、水、0.05N水酸化す
)IJウム水溶液、0.05N塩酸に不溶。
次に、各種展開剤によるKS−503Cの薄層クロマト
グラフィーのRf値を第1表に示す。なお、検出は50
%硫酸を噴霧した後、ホットプレート上で加熱すること
により行った。
第    1    表 展開溶剤    Rf値 ■りooホルム二メタノーノに=9二l(v/v)  
0.17−0.23■アセトン二濃アンモニア水=95
二5 (v/v)  0.20−0.38■酢酸エチル
:酢酸= 9 : 1 (v/v)      0.2
3−0.43■20%メタノール、50%アセトニトリ
ル−水 0.20薄層:■〜■ シリカゲル60F2s
−プレート(メルク社、Nα5628) ■  RP  8F2s*Sプレート(メルク社、Nα
13725) 展開:室温、上昇法、15〜60分 KS−503cは、PDE阻害作用を有する。
次に、KS−503cの製造法について説明する。
KS−503cは、ホルモネマ ()Iormonem
a)属に属し、KS−503C生産能を有する微生物を
培地に培養し、培養物中、主に菌体にKS−503cを
生成蓄積させ、該培養物からKS−5030を採取する
ことにより製造される。
KS−503c生産性微生物としてはホルモネマ (H
ormonema)属に属し、KS−503C生産能を
有するものであればいずれの微生物でもよい。
具体的に好適な一例として、本発明者らにより北海道に
おいて針葉樹の落葉から分離されたホルモネマ・デマテ
ィオイデx (Hormonema dematioi
des)KAC−2040株(以下、KAC−2040
と称する)があげられる。
KAC−2040の菌学的性質は次のとおりである。
麦芽エキス寒天培地を用いて、25℃で培養した時、集
落の直径は培養68目で48〜5QI1ml二達する。
集落は、オリーブ黒色、黒色あるいは暗褐色を呈し、分
生子の形成に伴い集落は粘質状となる。菌糸は、隔壁を
有し、よく分岐する。菌糸は初め無色であるが、やがて
褐色となり壁は厚くなる。菌糸の幅は2〜10m+であ
る。分生子形成細胞は未分化で、菌糸から直接分極子を
形成する。
分生子の形成様式は、内生出芽型で菌糸細胞の1ケ所よ
り1個ずつ分生子を内生的に多産する。分生子は無色!
平滑で楕円形を呈する。大きさは、長さ6〜10.5M
、輻2.゛5〜4−である。分生子形成部位から離脱し
た分生子は、しばしば膨潤し、褐色あるいは暗褐色を呈
するようになる。本菌株は、上述したアナモノ’bフ(
不完全世代の特徴)のみ観察され、テレオモルフ(完全
世代の特徴)は観察されない。
以上の観察の結果、本菌株は、ホルモネマ・デマティオ
イデス(Hormonema dematioides
)と同定された。ホルモネマ・デマティオイデスについ
ての菌学的性質は、スタビロース・イン・マイクロン4
  (Stuclies in lJycology)
  15. 141〜177(1977)およびε、J
、Hermanides−Nijhof著オウレオバシ
デイウム・アンド・アライド・ジェネラ(^ureob
asidium and allied genera
)に詳しく記載されている。本発明者らは、本菌株をホ
ルモネマ・デマティオイデス KAC−2040と命名
し、微工研条寄1635(寄託日:昭和62年12月2
3日)として工業技術院微生物工業技術研究所に寄託さ
れている。
微生物の培養に際しては菌類の培養に用いられる通常の
培養方法が適用される。用いられる培地は菌の資化しう
る炭素源、窒素源、無機物などを程よく含有する培地で
あれば天然培地1合成培地いずれでも用いろる。
炭素源としてはグルコース、フラクトース、スタビロー
ス、サッカロース、ラクトース、澱粉。
テキストリン、マンノース、マルトース、 l1lr−
マツシユポテトの素などの炭水化物、クエン酸。
リンゴ酸、酢酸、フマール酸などの有機酸、グルタミン
酸などのアミノ酸あるいはグリセロール。
綿実油などが用いられる。
窒素源としては塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、
硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウムなどのアンモニ
ウム塩、アスパラギン酸、グルタミン、シスチン、アラ
ニンなどのアミノ酸、尿素。
麦芽エキス、ペプトン、肉エキス、酵母エキス。
乾燥酵母、コーン・スチープ・リカー、大豆粉。
綿実粕、大豆カゼイン、カザミノ酸、ファーマメディア
、ソルブル・ベジタブル・プロティン、野菜・果実のジ
コースなどが用いられる。
無機物としてはリン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナ
トリウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガ
ン、硫酸コバルト、硫酸亜鉛、パントテン酸カルシウム
、モリブデン酸アンモニウム、硫酸アルミニウムカリウ
ム、炭酸バリウム。
炭酸カルシウム、塩化コバルト、塩化ナトリウム。
リン酸マグネシウムなどが用いられる。
その他必要に応じて培地にビタミン、サイアミンなど菌
体の増殖あるいはKS−503cの生産を促進する物質
を加えることができる。
用いられる微生物が生育に特定の物質を要求する場合は
、生育に必要な物を加えることが必要である。
培養は振盪培養法1通気攪拌培養法などにより15〜3
0℃の温度で中性付近のpHで行われる。
3〜8日の培養によってKS−503Cの蓄積が最大に
達し、培養は完了する。
蓄積したKS−503cを菌体から単離採取するに際し
ては、通常の生理活性物質を菌体から採取する方法が適
用される。
即ち、濾過、遠心分離などによる菌体の取得、メタノー
ル、アセトンなどの有機溶剤による菌体からの抽出、水
または二種以上の有機溶剤による分配、吸着樹脂、シリ
カゲル、化学修飾シリカゲル、アルミニウム、セルロー
ス、珪藻土、珪酸マグネシウム、ゲルが過剤などを用い
るカラムクロマトグラフィーもしくは薄層クロマトグラ
フィーによる活性物質の吸脱着処理などによってKS−
5030を単離することができる。
菌体からKS−503Cを単離する1例は次の。
通りである。
培養液を濾過もしくは遠心分離することによって菌体を
取得する。得られた菌体にメタノールなどの有機溶剤を
添加し、充分攪拌した後、再度濾過もしくは遠心分離に
よって菌体とF液もしく!マ上清液とを分離する。得ら
れたP液もしくは上清液から溶剤を減圧下で蒸発させて
濃縮し、水溶液とする。ついで、この水溶液から酢酸エ
チルなどの水と混和しない適当な溶剤を用いて抽出する
抽出液を減圧濃縮した後、クロロホルム−メタノールの
混合溶媒またはアセトニトリルなどを展開溶媒として、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーを繰り返し行う。
次に、KS−503cを含む両分を集めて減圧下で濃縮
した後、メタノールを展開溶媒としてセファデフクスL
H−20カラムクロマトグラフィーを行う。さらに、K
S−503Cを含む画分を集めて減圧下で濃縮した後、
メタノ−ルーア七トニトリルー水の混合溶媒を展開溶媒
としそ逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィーを繰り
返し行う。KS−503cのみを含む両分を集めて減圧
下で濃縮することにより、無色あめ状のKS−503C
を得る。
上記精製工程中のKS−503Cの検出は、シリカゲル
薄層クロマトグラフィー、ついで50%硫酸を噴霧後、
加熱することにより、または、紫外部の末端吸収を紫外
部吸収検出器により検出することにより、または、PD
E阻害活性を測定することにより行う。
以下に実施例を示す。
実施例 種菌としてホルモネマ・デマティオイデス(Hormo
nema dematioides)  KAC−20
40を用いる。該菌株をグルコース1゜Og/d1.ペ
プトン(極東製薬工業社製) 0.5 g/a、乾燥酵
母エビオス(朝日麦酒社製) 0.5 g/a、 V 
−8野菜ジユース(キャンペル社製) 0.2 dl/
dl、炭酸カルシウム0.3g/I2!l!、  pH
6,0の組成の種培地3Qmlを含む30 Qmlの三
角フラスコに植菌した。
ついで25℃で菌が充分生育するまで振盪培養した。こ
の種培養液全量を上記組成と同じ種培地30 Qmlを
含む21三角フラスコに植菌し、ついで同様に培養した
。この種培養液90 Qmlを、サッカロース5.0g
/d1.ペプトン0.5g/d1.乾燥酵母エビオス0
.5g/d1. V−8野菜ジユース0、2 dl/d
1.炭酸カルシウム0.3g/J、KM−70(信越化
学社製)0.02g/d1.LG−109(旭電化社製
) 0.02g/di、  pH6,5の組成の発酵培
地181を含む301ジヤーに植菌した。
培養は25℃で181/分の通気下、300rpmの回
転数で攪拌しながら5日間行った。培養終了後、培養液
321を遠心分離し、菌体と培養土清液とに分けた。菌
体には201のメタノールを添加し充分攪拌した後、セ
ライトを5〜6kg加えて濾過し、菌体を除去した。培
養上清液は、あらかじめ水で平衡化したダイヤイオンH
P−20(三菱化成社製) 21を充填したカラムに通
塔した。
水ついで50%メタノール水溶液おのおの101でカラ
ムを洗浄した後、メタノール61でKS−503Cを溶
出した。菌体のメタノール抽出液と培養上滑液のダイヤ
イオンHP−20カラム溶出液をあわせて減圧下で濃縮
することによりメタノールを除去した。得られた水溶液
50 Qmlから40 Qmlずつの酢酸エチルを用い
て3回抽出した。
酢酸エチル層をあわせて減圧下で濃縮した後、クロロホ
ルムに溶解した。クロロホルム溶液の約175をあらか
じめクロロホルムで充填したシリカゲル(フコ−ゲルC
−20O,和光純薬社製)カラム(2Il)の上端に供
給した。カラムを21のクロロホルムで洗浄した後、5
%メタノールを含むクロロホルムで溶出を行った。溶出
液を80gずつ分取するとフラクション番号109から
153にKS−503Cが溶出された。これらのフラク
ションを集めて減圧下で濃縮した。残りのクロロホルム
溶液についても同様にしてシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーを行い、KS−503Cを含むフラクションを
減圧下で濃縮した。KS−503Cを含む画分をすべて
集めてアセトニトリルに溶解し、あらかじめアセトニト
リルで充填したシリカゲルカラム(21)の上端に供給
した。51のアセトニトリルを用いて溶出を行った後、
溶出液をすべて集めて減圧下で濃縮すると淡黄色あめ状
物質が50g得られた。この物質をメタノールに溶解し
、メタノール溶液の約1710をあらかじめメタノール
で充填したセファデックスLH−20(ファルマシア社
製)カラム11の上端に供給し、メタノールを展開溶媒
として、溶出を行った。溶出液を4mlずつ分取すると
フラクション番号140から159にKS−503cが
溶出してくる。残りのメタノール溶液についても同様の
セファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーを
行い、KS−503Cを含む両分を集めた。これらのK
S−503Cを含む両分を減圧下で濃縮した後、メタノ
ールに溶解し、メタノール溶液の約l/40をあらかじ
め20%メタノール−50%アセトニトリル−水の混合
溶媒で平衡化した逆相ローパーカラム(メルク社製、R
P−8,サイズB)の一端に供給し、同じ組成の混合溶
媒を用いて流速4m1Z分で展開した。溶出液の220
nmにおける吸光度をUVモニターにより検出しながら
、KS−503Cを含む両分を分取した。残りのメタノ
ール溶液についても同様にして逆相ローバーカラムクロ
マトグラフィーを行った。;KS−503Cを含む画分
を集めて、減圧下で濃縮した後、再度逆相ローバーカラ
ムクロマトグラフィーを同様にして再度繰り返すことに
より、無色あめ状のKS−503Cを2.70−g得た
次に、実験例によってKS−503CのPDE阻害作用
を説明する。
実験例 PDEは、垣内らの方法〔バイオケミカル・ジャーナル
(Biochem、 J、)  146 109−12
0 (1975) )に従い、牛大脳皮質から部分精製
己た標品を用いた。メタノールに溶解した種々の濃度の
被検薬溶液504を80mMイミダゾール塩酸緩衝液(
pH6,9)、3mM硫酸マグネシウム、0.3mMジ
チオスライトール、100mM塩化ナトリウム。
1.2mM  cAMP、4U/mlカルモデユリン。
26mU/+n1PDEを含む反応混液5004に添加
し、30℃で30分間反応させた。
100℃で5分間加熱することにより反応を停止させ、
次に塩化マンガン6μmol と5′−ヌクレ    
゛オチダーゼを0.2U(IU=1分間に1.1711
101のリン酸が生成する量)添加した後、30℃で3
0分間反応させた。10%過塩素酸3mlを添加して反
応を停止させた後、生成した無機リン酸をエイムス(A
wes)の方法〔メソッド吻イン・エンザイモロジー(
Method in Enzymology)  3巻
115−116頁、 1966年、アカデミツク・プレ
ス(Acade+n1cPress) )に従って定量
した。阻害率を以下の式に従って算出した。
阻害率= (A−B) /AX 100 (%)A:被
検薬非存在下の無機リン酸生成量B:被検薬存在下の無
機リン酸生成量 PDHの活性を50%阻害する被検薬濃度IC5゜を第
2表に示す。
第    2    表 被検薬   I Csa (g/1m1)KS−503
C21 パパベリン(塩酸塩)60 レティキュロール     20 発明の効果 KS−503Cは、サイクリックヌクレオチドホスホジ
ェステラーゼを阻害することから、強心剤、血管拡張剤
として有用であり、また、CAMP。
cGMPの研究用試薬としても有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図はKS−503CのI3C−NMRスペクトルを
示す。 第2図はKS−503Cの’H−NMRスペクトルを示
す。 第3図はKS−503cの赤外部吸収スペクトルを示す
。 手続補正書(自発) 1.事件の表示 昭和63年特許願第39225号 2、発明の名称 新規生理活性物質KS−503cおよびその製造法3、
補正をする者 事件との関係 特許出願人 郵便番号 100 住 所  東京都千代田区大手町−丁目6番1号名称 
(102)協和醗酵工業株式会社(1)明細書第10買
上から第3行の「〔α〕D=+ 40.2°」を「〔α
〕”:=+40.2°」に訂正する。 (2)明細書第13頁上から第2行の「RP  8F2
S4S」をrRP  8Fas4sJに訂正する。 (3)明細書第24頁上から第1行の「カルモデユリン
」の後にr(IU=該条件下、PDEの最大活性の50
%を活性化する量)」を加入する。 (4)明細書第24頁上から第2行のrPDEJの後に
’(IU=1分間に1μl1lO1eのcAMPを分解
する量)」を加入する。 手続補正書く自発) 昭和63年IekJ1日

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)以下の理化学的性質を有する新規生理活性物質K
    S−503c。 [1]性状:無色あめ状 [2]比旋光度:〔α〕^2^0_D=+40.2°(
    c=0.6、メタノール) [3]分子式:C_3_6H_6_4O_1_6[4]
    元素分析: 実測値C57.16%、H8.76% 計算値C_3_6H_6_4O_1_6としてC57.
    43%、H8.57% [5]^1^3C−NMRスペクトル(400MHz、
    CD_3OD中、第1図に示す) δ(ppm):175.6、171.0、170.6.
    170.5、170.4、76.6、76.5、76.
    3、76.0、74.1、73.0、71.09、71
    .07、70.4、68.8、65.2、40.0、3
    8.04(2)、37.97、37.8、27.0、2
    6.94(2)、26.88、26.8、14.8、1
    4.7、14.62、14.59、14.0、12.2
    、12.0、11.98、11.96、11.9 [6]^1H−NMRスペクトル(400MHz、CD
    _3OD中、第2図に示す) δ(ppm):5.15(1H、d、J=3.2Hz)
    、5.12(1H、d、J=3.3Hz)、5.11(
    1H、d、J=3.4Hz)、5.09(1H、d、J
    =3.4Hz)、4.49(1H、dd、J=23、1
    1.4Hz)、4.23(1H、dd、J=6.6、1
    1.4Hz)、4.21(1H、d、J=3.5Hz)
    、3.89(1H、ddd、J=2.3、6.5、8.
    8Hz)、3.7〜3.85(3H、m)、3.6〜3
    .7(2H、m)、2.0〜2.2(4H、m)、1.
    8〜2.0(1H、m)、1.2〜1.7(10H、m
    )、0.8〜1.2(30H、m) [7]赤外部吸収スペクトル(溶液法、CHCl_3中
    、第3図に示す) 3014、2960、2900、1757、1464、
    1384、1186、1127、1104、1046、
    1019cm^−^1[8]マススペクトル(SIMS
    )、ポジティブm/z:753(M+1) [9]紫外部吸収スペクトル(メタノール中)末端吸収
    のみ [10]呈色反応:ヨード、50%硫酸、アニスアルデ
    ヒドの各反応に陽性。アニリン、フタル 酸、ニンヒドリン、ライダン・スミス、塩 化第一鉄の各反応に陰性。 [11]溶解性:メタノール、エタノール、クロロホル
    ム、アセトン、酢酸エチル、テトラヒド ロフラン、ベンゼン、アセトニトリル、ジ メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ ド、ピリジン、酢酸に可溶。 ヘキサン、エタノールアミン、水、0.05N水酸化ナ
    トリウム水溶液、0.05N塩酸に不溶。
  2. (2)ホルモネマ(Hormonema)属に属し、K
    S−503c生産能を有する微生物を培地中に培養し、
    培養物中にKS−503cを生成蓄積させ、該培養物か
    らKS−503cを採取することを特徴とするKS−5
    03cの製造法。
  3. (3)該微生物がホルモネマ・デマティオイデス(Ho
    rmonema dematioides)に属し、K
    S−503c生産能を有する微生物であることを特徴と
    する請求項2記載の製造法。
  4. (4)該微生物がホルモネマ・デマティオイデス(Ho
    rmonema dematioides)KAC−2
    040(微工研条寄第1635号)であることを特徴と
    する請求項2記載の製造法。
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