JPH01213396A - メソフェースピッチの連続的製造方法 - Google Patents

メソフェースピッチの連続的製造方法

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JPH01213396A
JPH01213396A JP3916988A JP3916988A JPH01213396A JP H01213396 A JPH01213396 A JP H01213396A JP 3916988 A JP3916988 A JP 3916988A JP 3916988 A JP3916988 A JP 3916988A JP H01213396 A JPH01213396 A JP H01213396A
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JP
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pitch
reactor
mesophase
mesoface
heat treatment
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JP3916988A
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English (en)
Inventor
Kenji Kazuma
謙二 数馬
Kiyotoshi Mase
間瀬 清年
Koichi Sakurai
桜井 公一
Shiyuuji Fuseshiro
伏代 周司
Hiroyuki Kuroda
博之 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Toa Nenryo Kogyyo KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は炭素繊維及び成形炭素材料を製造するのに適し
たメソフェースピッチの製造方法に関する。更に詳しく
は、本発明は高強度、高弾性率を有する高性能の炭素繊
維及び成形炭素材料の原料として好適なメソフェースピ
ッチの連続的製造方法に関する。
〔従来技術〕
従来、自動車、航空機その他の各種産業分野にわたって
、軽量、高強度、高弾性率等を有する高性能素材の開発
が要望されており、か)る観点から炭素繊維が注目され
ている。
現在市販の炭素繊維は依然としてポリアクリロニトリル
を原料とするPAN系炭素繊維が主流であるが、石炭又
は石油系ピッチ類を原料とする炭素繊維は原料が安価で
、炭化工程での歩留りが高く、弾性率の高い繊維が得ら
れるなどの利点から重要視され、活発な開発研究が行な
われている。
光学的に等方性のピッチから得られる炭素繊維は強度、
弾性率ともに低いが、光学的等方性ピッチを熱処理して
得られる光学的異方性ピッチ(即ちメソフェースピッチ
)からは高性能炭素繊維が得られる。しかし、メソフェ
ースピッチから炭素繊維を製造する方法においては、紡
糸原料であるメソフェースピッチ中に揮発性低分子物が
残留するとか、軟化点の低いメソフェースピッチを得る
ことが困難であるとかいう問題があり、これらの欠点を
解消する方法として、高性能炭素繊維を安定的に製造し
得るメソフェースピッチに関する多数の提案がなされて
いる。
しかしながら、メソフェースピッチの製造方法は炭素質
原料を熱分解重縮合反応させるものであることから、原
料の大略50%以上に当たる多量の軽質油を反応系外に
排出させる必要がある。このためこの熱分解重縮合反応
を所謂バッチ方式で大規模に行なう場合、反応壁面の伝
熱ネックが大きく、コーキングを避けようとすると入熱
ネックになり、そのヒーター容量を大きくするとコーキ
ング等が発生するという問題がある。
その上、低軟化点を有し且つ均質なメソフェースピッチ
を工業的に大規模で連続的に製造しようとする場合には
、ピッチの熱処理を均一に行なうだめの配慮が必要なば
かりでなく、特に局部過熱の発生を回避し且つピッチの
滞留時間分布を狭くすることが要求される。即ち、熱処
理初期に発生したメソフェースと熱処理後期で発生した
メソフェースとが混合することのないようにしなければ
ならない。
ピッチの連続的製造方法としては、反応槽を上下に分割
し、反応槽上部を約380℃以上、好ましくは380〜
430℃に加熱撹拌された反応域とし、反応槽下部を約
400℃以下で実質的に撹拌されていない静置域とし、
原料を該反応域に4入し、得られたメソフェースピッチ
を該静置域から連続的に抜出す方法(特開昭58−16
8687号公報)やピッチ原料を加熱処理器の上部に添
加し、ここで撹拌処理してメソフェースピッチを生成さ
せ、熱処理された生成物を別の容器であるメンフェース
成長融着器の中程に添加し、ここで成長融着したピッチ
を下部から抜き出し、非メソフェースピッチを上部から
抜き出して加熱処理器に戻すことによって100Iメソ
フエースピツチを製造する方法(特開昭58−1341
81号公報)などがある。しかし、これらの方法では、
低分子成分を生成したメソフェース(球晶)中に取り込
み易く、またメンフェース濃度を高めようとすると、ど
うしても生成したメソフェースの滞留時間分布が広くな
るので、メソフェース中の狭雑物が多くなり、分子量分
布が広くなって均一なピッチが得にくいこと、また反応
器周辺から加熱する(壁面加熱)ため、コーキングを避
けつつ加熱しようとすると入熱ネックになるので、装置
の大容量化ができないことなどという欠点がある。
また特開昭62−146986号公報には、外周部にお
いて加熱され、外周部に導入口を内部に排出口を有し、
且つ外周部から内部に至るように流路形成部材により区
分された該導入口から該排出口に連通ずる流路を有する
加熱処理帯域を設けて、原料を該導入口に供給し、該排
出口から生成メソフェースピッチを抜出す方法が提案さ
れているが、この方法は均一なピッチを調製する面では
改良されるものの、反応器内部の形状が複雑であり、大
容量化ができないという欠点がある。更に特開昭61−
271392号公報には、管状炉を用いて450〜52
0℃に加熱して、単一反応槽に導入し、ガス状蒸気熱媒
体と接触させて、熱分解油及び熱分解ガスを気相成分と
して分離除去すると共に、メソフェースの分散したピッ
チを液相成分として生成させ、これをメソフェース分離
装置に移送してメソフェース含量の高いメソフェースピ
ッチ成分とメソフェース含量の低いマトリックスピッチ
成分とに分離してメソフェースピッチを得、しかもこの
際1反応槽で得られた熱分解油は水添後、反応槽ヘリサ
イクルし、またメソフェース分離工程で得られたメソフ
ェース含量の低いマトリックスピッチ成分を反応槽ヘリ
サイクルする方法が開示されているが。
この方法は大容量化の点では前進が見られるものの、生
成メソフェース中に極めて狭雑物が多くなり、均質なピ
ッチが得られにくいという欠点を有する。
また、上記の特開昭58−134181号及び特開昭6
1−271392号公報には、分離した非メソフェース
ピッチ成分を反応器ヘリサイクルすることが述べられて
はいるものの、そのリサイクルのタイミングについては
考慮されておらず、これが均一なピッチを更に得にくく
する原因ともなっている。
〔目  的〕
本発明の目的は、操作安定性に優れると共にコーキング
の発生がなく、ピッチの滞留時間分布を極めて狭くする
ができ、反応中にコーキングを避けつつ加熱しようとす
ると入熱ネックになる問題点を解決して、均質なメソフ
ェースピッチを高収率で連続的に大量に製造する方法を
提供することにある。
〔構  成〕
本発明によれば、炭素質原料からメソフェースピッチを
連続的に製造する方法において、(i)炭素質原料を、
反応器外に設置された外部加熱手段を有する直列的に配
置された複数基の連続予備処理反応器に供給して、連続
式に予備処理されたピッチを得、 (ii)次いでこの予備処理されたピッチを、前記予備
処理反応器に直列的に配置された1基以上の連続熱処理
反応器に供給し、連続的に熱処理してメソフェース含有
ピッチを生成させ。
(iii)次いでこのメソフェース含有ピッチを、メソ
フェースピッチ成分と非メソフェースピッチ成分とに分
離して、メソフェースピッチを得、(泣)且つ前記工程
(毘)で得られた非メソフェースピッチを、前記熱処理
反応器に循環注入する。
ことを特徴とするメソフェースピッチの連続的製造方法
が提供される。
即ち、本発明のメソフェースピッチの連続的製造方法は
、炭素質原料を予め、反応器外に設置された外部加熱手
段を有する直列的に配置された複数基の予備処理反応器
に供給して、連続式に予備処理されたピッチを得ること
を特徴とする。
反応器外に設置された外部加熱手段で加熱して予備処理
されたピッチを得る工程を、メソフェース生成反応工程
の前に設けたことから1本発明においては、コーキング
を避けつつ加熱しようとすると入熱ネックになる問題点
を解決することができてヒートコントロールが良くなる
ため、コーキングの発生をバッチシステムに比べて少な
くすることができる上、設備費も低廉なものとなり、し
かも安定且つ効率的な原料の供給が可能となる。
また本発明の好ましい態様においては、熱処理反応器内
で反応中の原料より生成したピッチにメンフェース(球
晶)が発生し始めた時点又は該反応器内で反応中の原料
より生成したピッチのキノリン不溶成分濃度がメソフェ
ースピッチ分離工程で得られた非メソフェースピッチの
キノリン不溶成分濃度とほぼ同一になった時点の何れか
で、メソフェースピッチ分離工程で得られた非メソフェ
ースピッチを該反応器に循環注入することにより、メソ
フェースピッチの滞留時間分布を広げることなしに、メ
ソワニスピッチの収率を向上させることができる。
以下、本発明のメソフェースピッチの連続的製造方法に
ついて詳細に説明する。
〔炭素質原料〕
本発明で用いるメソフェースピッチ製造用原料としては
、種々の、所謂重質炭化水素油、タール又はピッチを使
用することができる。これらの原料の例としては、例え
ば、石油系の種々の重質油、アスファルト(例えばスト
レートアスファルト、ブローンアスファルト等)、熱分
解タール、又は接触分解タール、或いは石炭の乾留など
で得られる重質油、タール、ピッチ又は1石炭液化工程
から製造される重質液化石炭、或いはこれらを水添した
もの、これらの混合物等を挙げることができ、これらは
必要な場合には、濾過、溶剤抽出等の予備処理を施した
上で使用される。更に本発明により製造されるメソフェ
ースピッチの品質を安定させるため、特に、熱分解重縮
合反応の結果、一部、既に少量のメソフェースピッチを
含む炭素質ピッチを原料として使用してもよい。
なお、本発明で言うメソフェースピッチ(即ち光学的異
方性ピッチ)とは、常温で固化したピッチ塊の断面を研
摩し5反射型偏光顕微鏡で直交ニコルを回転して光輝が
認められるピッチ、即ち実質的に光学的異方性であるピ
ッチが大部分であるピッチを意味し、光輝が認められず
光学的等方性であるピッチにつしては、本明細書では非
メソフェースピッチ(光学的等方性ピッチ)と呼称する
従って1本明細書におけるメソフェースピッチには、純
粋な光学的異方性ピッチのみならず、光学的異方性相の
中に光学的等方性相が球状又は不定形の島状に包含され
ている場合も含まれる。これとは逆に、非メソフェース
ピッチとは、光学的等方性ピッチ中に、少量の光学的異
方性相を包含するものも含まれる。またメソフェースに
はキノリン又はピリジンに不溶なものとキノリン又はピ
リジンに可溶な成分を多く含むものとの二種類があり、
本明細書で言うメソフェースは主として、後者のメソフ
ェースである。
また、本発明でいうメソフェース含量とは、試料を偏光
顕微鏡で直交ニコル下で観察写真撮影して、試料中のメ
ソフェース部分の占める面積割合を測定することにより
求めたものである。なお本発明でいうピッチの軟化点と
は、ピッチの同−液転移温度をいうが、差動走査型熱斌
計を用い、ピッチの融解又は凝固する潜熱の吸、放出ピ
ーク温度から求めたものである。この温度はピッチ試料
について他のリングアンドボール法、微量融点法などで
測定したものと±10℃の範囲で一致する。
〔予備処理工程〕
予備処理工程は前記炭素質原料を予め、反応器外に設置
された外部加熱手段を有する複数の予備処理反応器に連
続式に供給し、装置内にコーキングが起らないようにし
て熱処理することによって行なわれる。予備処理反応器
としては円筒状容器を用いることができ、該円筒状容器
に炭素質原料を導入し外部より加熱する型式のもの1例
えば外部熱交換器、管状式加熱炉などを用いることがで
きる。なお予備処理反応器には撹拌機が設置され。
熱交換器などの外部加熱手段の他に、補助ヒーターとし
て外周部加熱ヒーターを有するものが好ましい。
また予備処理反応器は複数基用いられ通常は2〜20基
、特に好ましくは3〜10基である。予備処理反応器が
2基未満では、熱処理により生成するメソフェースピッ
チ中に低分子物質が入り易くなるため好ましくなく、逆
に該反応器が20基を超えると設備費が高くなるので好
ましくない。
なお、本発明においては最前列(第1)の予備処理反応
器の容量を、最後位の熱処理反応器の2.0倍以上とす
るのが望ましい、そして、第2の反応器の容量は第1の
反応器の容量より小さくシ、第3の反応器以降について
も、同様にして前段にある反応器の容量より、順次小さ
くするのが好ましい。
第1の予備処理反応器の容量が最後位の熱処理反応器の
2.0倍未満であると、生成するピッチ中に未だに反応
が進んでいない低分子量成分の量が増大し、紡糸性の良
好なピッチが得にくくなる。
この予備処理条件は炭素質原料の種類によっても異なる
が、−量的には反応時間は1−20時間、好ましくは2
〜10時間、温度は350〜440℃、好ましくは36
0〜420℃、圧力は常圧−20Kg/cdG、好まし
くは常圧〜5Kg/a#Gである。なお、温度は前の方
にある反応器の温度を低くし、後段にある反応器はそれ
と同等又は高くするようにするのが好ましい。
予備処理工程では、均一に反応させるために撹拌が行な
われるが、更に熱分解の結果生成した低分子量の物質を
速かに除くため、不活性ガスを0.5−10(1/mi
n/kgの割合で流通しながら行なうのが好ましい。こ
の場合不活性ガスとしては、窒素、アルゴン、水蒸気、
炭酸ガスなどの他、メタン、エタンその他の軽質炭化水
素などが使用される。
また予備処理反応を減圧下で行なうこともできる。
この予備処理工程においては、原料油中の炭化水素成分
の軽質油分が除去されると共に炭化水素の重縮合化や芳
香族化が起こり原料油のピッチ化が促進される。
〔熱処理工程〕
メソフェースピッチを生成する熱処理工程はメソ化反応
、即ち、前記予備処理工程で得られたピッチ(即ち中間
ピッチ)の熱分解重縮合反応を行ないメソフェースを生
成させる工程である。なお熱分解重縮合反応とは、重質
炭化水素の熱分解反応と重縮合反応とが、ともに主反応
として併列的に起ることにより、ピッチ成分分子の化学
構造を変化させる反応を意味し、この反応の結果、パラ
フィン鎖構造の切断、脱水素、閉環、重縮合による多環
縮合芳香族の平面構造の発達等が進行するものである。
この反応のために、原料中間ピッチは約380℃以上、
好ましくは400〜440℃で熱処理される。反応温度
が約460℃を超過すると、原料未反応物の揮発が増大
し、メソフェースの軟化点も高くなり且つコーキングを
発生し易くなるので不適当であり、逆に約380℃未満
では、反応に長時間を要し好ましくない。
熱処理反応器は予備処理反応器に続いて、直列的に1な
いし複数基設置される。通常、全反応器数の1/3〜1
76の数の反応器が充当され、通常1〜5基である。
熱処理工程では1局部過熱を防ぎ、均一に反応させるた
めに、撹拌が行なわれるが、更に、熱分解の結果、生成
した低分子量の物質を速やかに除くため、減圧下におい
て、あるいは常圧〜20Kg1tfflG下において、
不活性ガスを反応器中へ吹き込みながら行うことができ
る。この場合、不活性ガスとしては、窒素、水蒸気、炭
酸ガス、軽質炭化水素ガス、又はこれらの混合ガス等、
反応温度でピッチとの化学反応性が充分小さいものを使
用することができる。これらの不活性ガスは、吹込み前
に予熱しておくことが、反応温度を下げることなく好ま
しい。
分解油及び分解ガスを含んだ該不活性ガスは、反応器上
部より抜き出され、コンデンサー、スクラバー、分離槽
等を経て、分解油及び分解ガスが除去される。その後、
該不活性ガスを再循環使用することも可能である。
この熱処理反応器は通常円筒状容器からなるものが用い
られ、原料中間ピッチ供給口、分解油、分解ガス、不活
性ガス等の排出口、メソフェース含有ピッチ抜出口、後
記するメソフェースピッチ分離工程から得られた非メソ
フェースピッチを循環注入する湛入口等が設けられ、反
応器内部には撹拌装置等が、また外周部にはピッチ加熱
用のヒーター等が配設されており、補助ヒーターとして
外部熱交換器が設置されている場合もある。ただ。
熱処理反応器では、外部熱交換器は使用しない場合もあ
る。
本発明の熱処理工程では、低分子量分解生成物や未反応
物を実質上瞼いた生成ピッチ中にメソフェース成分が約
20%〜約80%、好ましくは約30ト約70%含有さ
れるような状態になったとき、中止し、次のメソフェー
スピッチ分離工程へ移送するのが好ましい。と言うのは
、メソフェースピッチ分離工程で低軟化点の均質なメソ
フェースピッチを高収率で得るためには、熱分解重縮合
反応後のピッチ収率が高く且つメソフェース含量が約2
0〜約80%、軟化点が260℃以下であるものが好ま
しいためである。熱分解重縮合反応後のピッチ中のメソ
フェース成分が2部未満のものでは、次の分解工程での
メソフェースピッチの収率が極めて小さく、逆にメソフ
ェース成分を80%より大きいものにしたり、軟化点が
260℃より高いものにしたりすると、分離工程での分
離性が悪くなって高濃度のメソフェースピッチが得られ
ず、取得メソフェースピッチの軟化点が高いものとなる
。この工程で得られるメソフェース含有ピッチとしては
、メソフェースの大部分又は実質的に全てが直径500
μm以下、好ましくは300μm以下の球状の状態であ
るものが適切であり、またキノリン不溶成分濃度が30
重量%以下で且つベンゼン不溶−キノリン可溶成分濃度
が25重量%以上であるものが好ましい。
また、本発明においては、後記するメソフェースピッチ
分離工程で得られた非メソフェースピッチが、熱処理反
応器に循環注入される。
特に熱処理反応器内で反応中の原料より生成したピッチ
にメソフェース(球晶)が発生し始めた時点又は該反応
器内で反応中の原料より生成したピッチのキノリン不溶
成分濃度が前記非メソフェースピッチのキノリン不溶成
分濃度とほぼ同一になった時点の何れかで、前記非メソ
フェースピッチを該反応器に循環注入することが好まし
い。と言うのは、メソフェースが発生し始めた時点にお
ける生成ピッチと少量のメソフェースを含有する非メソ
フェースピッチとはその性状が非常に接近しており、こ
の時点で生成ピッチと非メソフェースピッチとを混合す
ることにより、熱分解重縮合反応中メソフェースの滞留
時間分布(即ち分子量分布)を広げることなしに、メソ
フェースピッチの収量を向上させることができるからで
ある。またこのことは、原料より生成したピッチのキノ
リン不溶成分濃度が前記非メソフェースピッチのキノリ
ン不溶成分濃度とほぼ同一になった時点で、両者を混合
することによっても達成できることが容易に理解される
であろう。なお、キノリン不溶成分濃度は粉末ピッチを
キノリンを溶剤としてJIS−に−2425に基いて遠
心分離法で不溶分を測定することによって求められる。
前記非メソフェースピッチの循環注入が遅すぎると、等
方性相のメソ化反応が充分進まず、メソフェースの収量
向上に殆んど寄与しなくなるし、逆に前記非メソフェー
スピッチの注入が早すぎると、該非メソフェースピッチ
成分のメソ化反応が進みすぎて、メソフェース含有ピッ
チ中のメンフェースの分子量分布が広がり、製品ピッチ
の品質低下をもたらす危険性がある。従って、熱処理反
応器内のピッチの性状が前記非メソフェースピッチの性
状とほぼ同一になった時点で、両者を混合するのが好ま
しい。なお生成ピッチの均質性の向上と反応を促進する
目的で、熱処理反応器への前記非メソフェースピッチの
循環注入後、インジェクションガス量を増加する場合も
ある。
〔メソフェースピッチ分離工程〕
本発明においては、前記熱処理工程で生成したメソフェ
ース含有ピッチは、次のメソフェースピッチ分離工程に
送られ、ここでメソフェースピッチ成分と非メソフェー
スピッチ成分とに分離される。このメソフェースピッチ
と非メソフェースピッチを分離するための方法としては
、公知の種々の分離法が適宜採用されるが、特に熟成沈
積法(参、特公昭61−38755号公報)や遠心分離
法(参、特開昭58−180585号、同60−346
19号公報)を採用するのが好ましく、とりわけ工業的
大規模連続生産においては、遠心分離法を採用するのが
好ましい。
遠心分離法は、熱処理工程で生成したメソフェース含有
ピッチに、その溶融状態で、遠心分離操作を加えること
により、メソフェース成分は等方性分よりも比重が大き
いために迅速に沈降し、合体成長しつつ下層(遠心力方
向の層)へ集積し、メソフェースが約80%以上で連続
相を形成し、その中にわずかに等方性相を島状または微
小な球状体の形で包含するメソフェースピッチが下層と
なり、一方上層は等方性相が大部分で、その中にメソフ
ェースが微小な球状体で分散している形態の非メソフェ
ースピッチとなり、しかもこの上層と下層との界面が明
瞭であって、しかも上層と下層の溶融状態での比重差が
異ることを利用して、下層を上層より分離して取出し、
メソフェースピッチと非メソフェースピッチとを分離す
る方法である。
なお、遠心分離操作とは、流体に高速回転作用を与え、
流体中のより比重の大きい相を下層(遠心力の方向)へ
集め、これを分離する処理操作であり、その実施態様の
一つとして所謂遠心分離機による操作、特に連続的に重
相と軽相を分離排出する連続型遠心分離機などが有利に
使用される。
本工程における温度は遠心力の大きさにもよるが、メソ
フェース含有ピッチの軟化点以上好ましくは280℃〜
400℃、さらに好ましくは320℃〜380℃の範囲
である。この範囲内の所定の一定温度でもよく、また必
らずしも一定温度でなくてもよい。
この工程では、メソフェースの多くの部分を遠心力方向
へ沈積させ合体せしめることが主目的であり、熱分解お
よび重縮合反応はできるだけ避ける必要がある。従って
400℃以上の温度は好ましくないし、また必要以上の
温度は遠心分離装置の長時間の連続運転を難しくするが
、上述の温度では、その問題もない。また上述の範囲よ
りも低温ではピッチ系全体の、特にメソフェース成分の
粘度が大きいため下層メソフェース中に共沈した等方性
相が脱けに<<、長時間の且つ非常に大きい遠心力加速
度を与えても分離が難しくなる。
また、該遠心分離操作の遠心力加速度は、如何なる値で
あってもよいが、メソフェース成分(重相)と非メソフ
ェース成分(軽相)とを、滞留時間を短かくして、効率
的に短時間で分離するために、好ましくは1 、0OO
G以上、特に10,000〜40,0OOGの範囲を採
用することができる。なお、50,0OOG以上では装
置面の制約がある。
本工程で分離されたメソフェースピッチは連続的に系外
へ取出され、液状のままあるいは固化され製品となる。
本工程からメソフェース含量が80%以上の高濃度メソ
フェースピッチを容易に得ることができ、特にメソフェ
ース含量が95%以上のものを短時間に、経済的に、得
ることができ、しかもその軟化点は充分に低く、230
℃〜320℃の範囲にある。そして、このメソフェース
含量の高い、特に95%以上のメソフェース含量の且つ
軟化点が230℃〜320℃の範囲のメソフェースピッ
チは、溶融紡糸加工特性において優れ、その均質性と高
い分子配向性のために、これから製造した炭素繊維及び
黒鉛繊維は特に引張り強度、弾性率に優れたものとなる
また、本工程で分離された非メソフェースピッチは、前
記したように前記熱処理工程に循環され、再度熱処理を
受けて、最終的なピッチの収率を向上させる。
〔仕上げ工程など〕
なお1本発明においては、メソフェースピッチ分離工程
の後に、適当な後処理仕上げ工程を加えることも可能で
ある。即ち、分離工程で特に短い滞留時間を用いて、軟
化点は充分低いが、メソフェース含量が約80%〜90
%と、やや不充分なメソフェースピッチを製造し、次に
これを300℃〜430℃の温度で熱重質化反応処理を
加えて、最終ピッチ製品の特性が狭い品質管理限界内に
入るように調節する方法である。
メソフェースを80〜90%含有するメソフェースピッ
チは等方性成分を10〜20%含有しているが、この等
方性成分はさらに熱重質化反応処理を少し加えることに
よって減少し、また軟化点も次第に上昇することが判っ
ているので、適度に調節された温度と処理時間で、遠心
分離後のピッチを熱重質化することによって、メソフェ
ースの含量を95%以上、軟化点を230℃〜320℃
に調節することができ。
この方法によってその後の炭素繊維製造工程即ち溶融紡
糸、不融化、炭化の工程条件がほぼ一定で管理でき、ま
た製品の炭素繊維の品質も安定するという効果がある。
また、この後処理仕上げ工程には、熱重質化反応以外に
溶剤抽出、溶剤による洗浄なども用いうろことはいうま
でもない。
〔フローシート〕
図面は本発明の方法を実施するためのフローシートの1
例を示すものである。
図面において、1は原料タールタンク、2は原料タール
予備加熱器、3−a、3−b及び3−cは予備処理反応
器、3−d及び3−eは熱処理反応器、4は循環ポンプ
、5は外部熱交換器(加熱器)、6は反応器の撹拌機、
7は撹拌機用モーター、8は反応器外周部ヒーター、9
は液面(流量)制御バルブ、10はメソフェース含有ピ
ッチタンク、11はメソフェース分離装置、12はメソ
フェースピッチタンク、13は非メソフェースピッチタ
ンク、14は分解油セパレーター、15はリサイクルガ
ス加圧器、16はガス予熱器である。
原料タールタンク1からの原料タールは原料り−ル予備
加熱器2で加熱され、先ず第1予備処理反応器3−aに
導入される。予熱された原料タールは第1予備処理反応
器3−aにおいて、該反応器底部からその1部を抜出し
、循環ポンプ4により外部熱交換器5を通して該反応器
に循環することにより、好ましくは更に副次的に反応器
外周部ヒーター8により、加熱さ・れて予備熱処理を受
ける。所定の予備熱処理を受けた生成物(ピッチ)は、
次に第2予備処理反応器3−bに導入され、該反応器で
同様な方法で予備熱処理を受けた後、更に第3予備処理
反応器3−cに導入され、同様にして予備熱処理される
。予備熱処理が終了したピッチは第3予備処理反応器3
−cから次に第1熱処理反応器3−dに導入され、そこ
で同様な方法で熱処理を受けた後。
続いて第2熱処理反応器3−eに送られ、該反応器で更
に熱処理を受ける。この間各反応器の液面レベルは、液
面制御バルブ9によって常に一定に保たれる。
一方、リサイクルガス加圧器15からのガス予熱器16
で予熱されたリサイクルガス(不活性ガス)が各反応器
3−a〜3−eに夫々の底部から吹込まれ、熱分解重縮
合反応により発生した熱分解油及び熱分解ガスなどの低
沸点成分が気相中にストリッピングされる。なお(予備
)熱処理中、各反応器において、液相部はモーター7で
駆動された撹拌機6によって撹拌され、液相部の均−化
及び低沸点成分のストリッピングが促進される状態に保
たれる。
各反応器3−a〜3−eの容量は第1予備処理反応器3
−aが最も大きく、以下反応器3−b、同3−C1同3
−d。
同3−eの順に小さくなり、第1予備処理反応器3−a
の容量は第2熱処理反応器3−eの容量の2.0倍以上
である。また各反応器3−a〜3−eの温度は、第1予
備処理反応器3−aの温度が最も低く、反応器3−b以
降の温度は反応器3−aの温度と同等か又はそれより高
く設定される。
所望のメソ化率(熱分解重縮合反応後のピッチ中のメソ
フェースの割合)に達した生成メソフェース含有ピッチ
は、第2熱処理反応器3−eの底部から抜出され、メソ
フェース含有ピッチタンク10へ送られる。一方、各反
応器3−a〜3−eからストリップされた分解油及び分
解ガスなどの低沸点成分を含有する不活性ガスは1分解
油セパレーター14で分解油が除去された後、リサイク
ルガス加圧器15及びガス予熱器16を経て各反応器3
−a〜3−eに送られ、循環使用される。
メソフェース含有ピッチタンク10からは連続的にメソ
フェース含有ピッチが抜出され、メソフェース分離装置
11(好ましくは連続型遠心分離機)へ送られ、メソフ
ェースピッチ成分と非メソフェースピッチ成分とに分離
され、前者はメソフェースピッチタンク12へまた後者
は非メソフェースピッチタンク13へ夫々送られる。メ
ソフェースピッチタンク12へ送られたメソフェースピ
ッチは高性能炭素繊維製造用原料として好適なものであ
る。
また非メソフェースピッチタンク13へ送られた非メソ
フェースピッチは、熱処理反応器3−d又は3−eに循
環され、特に好ましくは熱処理反応器3−d又は3−e
内で反応中の原料より生成したピッチにメソフェースが
発生し始めた時点又は該反応器3−d又は3−e内で反
応中の原料より生成したピッチのキノリン不溶成分濃度
が該非メソフェースピッチのキノリン不溶成分濃度とほ
ぼ同一になった時点の何れかで、該反応器3−d又は3
−eに循環注入され、該循環成分は再度熱分解重縮合反
応を受け、メソフェースピッチ収量の向上に寄与する。
〔効  果〕
本発明は、熱処理工程の前に、反応器外に設置された外
部加熱手段を有する直列的に配置された複数基の連続予
備処理反応器を使用する予備処理工程を設けた連続法を
採用したことにより、(イ)コーキングを回避しつつ加
熱しようとすると入熱ネックになる問題点が解決される
、(ロ)回分方式と比べ、同一生産規模において反応器
の容量を小さくすることができる、 (ハ)反応器内での液相レベルの変化がないので、加熱
制御が容易である、 (ニ)液相のフローが連続であるためラインの閉塞がな
く、日常の運転操作性が良好である、などという理由か
ら、連続的に安定して高いピッチ収率で高品質メソフェ
ースピッチが容易に得られるという卓越した効果を奏す
る。
〔実施例〕 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例 石油の接触分解で副生ずるタールを、常圧に換算して4
50℃まで減圧蒸留し、更に得られたタールを100℃
において10,0OOGで遠心分離し、更に静電集塵装
置にかけて、タール中の固形分を除去して得たタールを
出発原料とし、図面に示されるような装置を用いてピッ
チを製造した。
反応器は3段直列に設置された予備処理反応器3−a、
3−b、3−cと、これに直列に連結した2段直列に設
置された熱処理反応器3−d、3−eからなり、第1予
備処理反応器3−aは直径40cm、容量150Qであ
って、後段の反応器はど容量が減少し、第2予備処理反
応器3−bは容量120Q、第3予備処理反応器3−c
は95Q、第1熱処理反応器3−dは77Qで、最後位
の第2熱処理反応器3−eは直径30cm、容量60f
lである。
固形分除去後の原料タールを予備加熱器2で400℃に
加熱し、第1予備処理反応器3−aへ100kg/hr
で導入した。該反応器3−a中の処理液は更に連続的に
以降の反応器3−bから反応器3−eまで順次送られる
。第1予備処理反応器3−aは400℃に、以降の反応
器3−b〜3−eは何れも415℃にセットした。各反
応器3−a〜3−e共に反応器底部から処理液(ピッチ
)を抜出し、循環ポンプ4を用い外部熱交換器5を通し
て反応器に再循環し、且つ反応器外周部ヒーター8を併
用して、各反応器をセット温度になるようにして、熱処
理を行なった。
各反応器の液面レベルは常に一定になるように液面制御
バルブ9でコントロールし、また分解油及び分解ガスを
液相部から除去するために、リサイクルガス加圧器15
からガス予熱器16を通して予熱された窒素ガスを各反
応器に夫々の底部から吹込みながら、且つ各反応器の液
相部を撹拌機6で撹拌しながら、熱処理反応を行なった
原料タールの反応時間は3.5時間になるように調節し
、第2熱処理反応器3−eの底部から、生成メソフェー
ス含有ピッチを47kg/hrの速度で抜出し、メソフ
ェース含有ピッチタンク10へ送り出した。
また、第1熱処理反応器3−dに、後記するメンフェー
ス含有ピッチの遠心分離工程で得られた非メソフェース
ピッチを、原料タールに対して10%になるようにして
循環注入した。循環注入した非メソフェースピッチ中の
メンフェース含量は0.5%であり、且つ非メソフェー
スピッチ中のキノリン不溶成分濃度は0.5重量%であ
った。なお、前記非メソフェースピッチを第1熱処理反
応器3−dに循環注入する前に、第1熱処理反応器3−
dで反応中のピッチをサンプリングしたところ、原料タ
ールより生成したピッチ中にはメソフェースが僅かに発
生しており(含f1%以下)、またその生成ピッチ中の
キノリン不溶成分濃度は0.3重量2であった。
得られたメソフェース含有ピッチをメソフェース含有ピ
ッチタンクlOからメソフェース分離用の連続遠心分離
機11に導入し、連続的に350”Cにおいて10.0
00Gの遠心力で遠心分離を行ない、メソフェース成分
と非メソフェース成分とに分離した。
分離したメソフェースピッチはメソフェースピッチタン
ク12におとし、炭素繊維用紡糸ピッチとして使用し、
一方弁メソフェースピッチは非メソフェースピッチタン
ク13に送った後、前記したように第1熱処理反応器3
−dに循環注入し、再使用した。
1日連続運転後の第2熱処理反応器3−eからのメソフ
ェース含有ピッチの抜出し量は1,128kg(収率4
7%)であり、そのメソフェース含量は40.1%であ
った。また、連続遠心分離機11で分離されたメソフェ
ースピッチのメンフェース含量は98%であり、その軟
化点は260℃であった。
以上のようにして1ケ月間連続運転を行なったが、反応
器内及び外部加熱器系におけるコーキングトラブルはな
く且つ入熱ネックになることもなく、円滑に連続運転す
ることができた。また得られたメソフェースピッチの性
状は、ロット間の変動がなく、一定したものであった。
運転前期に得られたメソフェースピッチを、直径0.3
mmφのノズルを有する紡糸機に充填し、340℃で溶
融し、200mn+Hgの窒素圧で押出し、500m/
minの速度で30分間巻取ったところ、紡糸中の糸切
れはなかった。得られたピッチ繊維の一部を、酸素雰囲
気中で230℃に1時間保持して不融化し、次に窒素ガ
ス中で30℃/minの昇温速度で1 、500℃まで
加熱して炭素繊維を得た。得られた炭素繊維の引張強度
は3.IGPa、引張弾性率は270GPaであった。
比較例1 実施例において、メソフェース含有ピッチの遠心分離工
程で得られた非メソフェースピッチを、第1熱処理反応
器3−dへ循環注入せずに運転したところ、メソフェー
スピッチの収率は37%であり、そのメソフェース含量
は39%であった。
比較例2 予備処理反応器(3−a、3−b、3−c)は使用せず
、第1熱処理反応器3−dへ原料タールを30kg/h
rで導入し熱処理し、更に第2熱処理反応器3−eで連
続的に熱処理して、メソフェース含有ピッチを得た他は
、実施例と同様な処理を行なった。原料タールの導入量
は、反応時間を3.5時間とするために、バランス上3
0kg/hrが限界であった。
メソフェース含有ピッチの収率は46.5%であり、そ
のメソフェース含量は35%であった。また連続遠心分
離後のメソフェースピッチのメソフェース含量は98%
であり、その軟化点は235℃であった。
得られたメソフェースピッチを紡糸機にがけたところ、
多量の低分子成分が含有されているため、紡糸中、多量
の煙が発生し且つ糸切れが激しく。
うまく紡糸ができなかった。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施態様を示すフローシートである。 l・・・原料タールタンク、2・・・原料タール予備加
熱器、3−a、3−b、3−c−予備処理反応器、3−
d、 3−e・・・熱処理反応器、4・・・循環ポンプ
、5・・・外部熱交換器、6・・・反応器の撹拌機、7
・・・撹拌機用モーター、8・・・反応器外周部ヒータ
ー、9・・・液面制御バルブ、10・・・メソフェース
含有ピッチタンク、11・・・メソフェース分離装置、
12・・・メソフェースピッチタンク、13・・・非メ
ソフェースピッチタンク、14・・・分解油セパレータ
ー、15・・・リサイクルガス加圧器、16・・・ガス
予熱器。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)炭素質原料からメソフェースピッチを連続的に製
    造する方法において、 (i)炭素質原料を、反応器外に設置された外部加熱手
    段を有する直列的に配置された複数基の連続予備処理反
    応器に供給して、連続式に予備処理されたピッチを得、 (ii)次いでこの予備処理されたピッチを、前記予備
    処理反応器に直列的に配置された1基以上の連続熱処理
    反応器に供給し、連続的に熱処理してメソフェース含有
    ピッチを生成させ、 (iii)次いでこのメソフェース含有ピッチを、メソ
    フェースピッチ成分と非メソフェースピッチ成分とに分
    離して、メソフェースピッチを得、(iv)且つ前記工
    程(iii)で得られた非メソフェースピッチを、前記
    熱処理反応器に循環注入する、ことを特徴とするメソフ
    ェースピッチの連続的製造方法。
  2. (2)前記連続熱処理反応器内で反応中の原料より生成
    したピッチにメソフェース(球晶)が発生し始めた時点
    又は該反応器内で反応中の原料より生成したピッチのキ
    ノリン不溶成分濃度が前記非メソフェースピッチのキノ
    リン不溶成分濃度とほぼ同一になった時点の何れかで、
    前記非メソフェースピッスを該反応器に循環注入する請
    求項(1)に記載の方法。
  3. (3)前記直列的に配置された複数基の連続予備処理反
    応器の最前列の反応器として、最後位の前記連続熱処理
    反応器の容量の2.0倍以上の容量を有するものを使用
    する請求項(1)又は(2)に記載の方法。
  4. (4)2〜20基の前記予備処理反応器及び1〜5基の
    前記熱処理反応器を使用する請求項(1)〜(3)の何
    れか1項に記載の方法。
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