JPH0120982Y2 - - Google Patents

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JPH0120982Y2
JPH0120982Y2 JP150385U JP150385U JPH0120982Y2 JP H0120982 Y2 JPH0120982 Y2 JP H0120982Y2 JP 150385 U JP150385 U JP 150385U JP 150385 U JP150385 U JP 150385U JP H0120982 Y2 JPH0120982 Y2 JP H0120982Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本考案は、排ガス中に含まれる有害悪臭成分に
対して反応器内に形成された触媒層で酸化燃焼、
あるいは熱分解反応を進行させ、無害無臭な物質
に変化させる触媒装置の改良に関する。 〔従来技術とその問題点〕 この種の触媒装置は、塗装焼付乾燥炉、印刷乾
燥炉、産業廃棄物処理設備、消火剤製造設備、香
料製造設備、食品加工設備あるいはプラスチツク
や合板等の製造設備など種々の悪臭発生施設の排
ガス処理装置に使用されている。 そして、該触媒装置の触媒層を形成する触媒と
しては、酸化活性の最も高いパラジウム(Pd)
や白金(Pt)又はこれらを複合した白金−パラ
ジウム系等の白金族系触媒が一般的に使用されて
いる。 然しながら、この白金族系触媒は、例えば特有
の臭気を有し非常に有毒なフエノール類や、アル
コール類、エーテル類等の水酸基(OH)を持つ
有機化合物から水素を奪つてアルデヒド
(RCHO)にする脱水素反応を極めて効果的に促
進させることができるが、このアルデヒドを更に
カルボン酸(RCOOH)に換えて、最終的に無害
無臭が炭酸ガス(CO2)と水(H2O)にまで分解
する能力に劣ることが実験的に確認された。 したがつて、白金族系触媒のみで触媒層を形成
した従来の触媒装置による脱臭浄化処理された排
ガス中には酸化分解反応の中間生成物であるアル
デヒドが多量に含まれており、大気汚染の原因と
なつていた。 また、自動車ボデイ等の被塗物を焼付乾燥する
塗装用乾燥炉にあつては、触媒装置で脱臭浄化処
理されて触媒の反応温度である300〜400℃に加熱
された排ガスを熱風として直接炉内に循環対流さ
せる型式のものがあるが、この排ガス中の多量の
アルデヒドが含まれていると塗膜の黄変や層間剥
離の原因となる脂状物質が生成されるという問題
があつた。 〔考案の目的〕 そこで本考案は、排ガス中に含まれる有害悪臭
成分の脱水素反応を効果的に促進してアルデヒド
に酸化分解させると同時に、このアルデヒドを効
果的な燃焼反応によりカルボン酸に換え、更に最
終的に無害無臭な炭酸ガスと水に酸化分解させる
能力に優れた触媒層を有する触媒装置を提供して
脱臭浄化処理された排ガス中におけるアルデヒド
の濃度を大幅に低減させることを主目的とする。 〔考案の構成〕 この目的を達成するために、本考案は、酸化活
性が高く脱水素反応を効果的に促進させる白金族
系触媒と、銅又はセリウムの二種の活性種が複合
されて脱水素反応により生成されたアルデヒドを
酸化分解する燃焼反応を極めて効果的に促進させ
るカツパ−セリウム系触媒とを組み合わせて触媒
層が形成された触媒装置であつて、具体的には排
ガス中に含まれる有害悪臭成分を反応器内に形成
された触媒層で酸化分解させる触媒装置におい
て、前記触媒層が耐熱性繊維を担体とする白金族
系触媒と、該白金族系触媒の後段側に配設された
銅及びセリウムを活性種とするカツパ−セリウム
系触媒とから形成されていることを特徴とする。 〔考案の作用〕 本考案によれば、触媒層に通された排ガス中の
有害悪臭成分が、まず活性の高い白金族系触媒に
依存する脱水素反応により水素を奪われてアルデ
ヒドに分解され、更にこのアルデヒドがカツパ−
セリウム系触媒に依存する燃焼反応によりカルボ
ン酸を経て無害無臭な炭素ガスと水とに効果的に
酸化分解されるから、該触媒層を通じて得られる
脱臭ガス中のアルデヒド含有量が極めて少なくな
る。 〔実施例〕 以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて説
明する。 第1図は、本考案による触媒装置の一例を示す
断面図であつて、反応器1の内部にはその入口2
側から出口3側にかけて順に、耐熱性繊維を担体
とする白金−パラジウム系触媒A、ペレツトを担
体とする白金−パラジウム系触媒B及びセラミツ
ク多孔体を担体とするカツパ−セリウム系触媒C
を配設して成る触媒層4が形成されている。 ここで、反応器1の入口2側に耐熱性繊維を担
体とする触媒Aを配設したのは、排ガス中に含ま
れる塵埃や有害悪臭成分の不完全燃焼によつて生
ずる異物等の固体粒子が、後段に配設されたペレ
ツト状の触媒Bやセラミツク多孔体を担体とする
触媒Cに沈着して圧力損失を増大させたり、これ
ら触媒B及びCを劣化させて触媒寿命が損なわれ
ることを防止するためである。 また、触媒Aの後段に同じ白金−パラジウム系
触媒Bを設けて白金族系触媒の二重構造としたの
は、有害悪臭成分の脱水素反応を効果的に促進さ
せるためであり、特に触媒Bの担体として熱伝導
度の大きいペレツトを用いたのは、反応熱を容易
に除去し、触媒A及びC間に挟まれた触媒Bの過
熱による酸化活性及び選択性の劣化を防止して、
その触媒寿命を延長させるためである。 更に、銅(Cu)及びセリウム(Ce)の二種の
活性種を複合して成るカツパ−セリウム系触媒C
をセラミツク多孔体に担持させたのは、該カツパ
−セリウム系触媒が現時点では耐熱性繊維に担持
させ難いこと、及び他の担体に比較して圧力損失
が少ないことに鑑みたものである。即ち、カツパ
−セリウム系触媒を触媒Bの如くペレツトに担持
させることも可能ではあるが、ペレツトは圧力損
失が大であるという欠点を有しており、前段の触
媒Bと二重にペレツト状触媒を配設することは好
ましくないからである。 以上が本考案による触媒装置の一例構成であ
り、次にその作用について説明する。 反応器1内の触媒層4は、バーナ等から成る加
熱器(図示せず)によつて触媒の反応温度である
300〜400℃に加熱されており、ここに反応器1の
入口2からフエノール類、アルコール類等の有害
悪臭成分を含む排ガスが送給されて触媒層4に通
されると、まず耐熱性繊維を担体とする触媒Aが
フイルタ効果を発揮して排ガス中に含まれた塵埃
等の固体粒子を除去すると同時に、その直後に配
設されたペレツトを担体とする触媒Bと共に効果
的な脱水素反応を促進し、有害悪臭成分であるフ
エノール類、アルコール類等から水素を奪つてア
ルデヒドに酸化分解させる。 そして、セラミツク多孔体を担体とするカツパ
−セリウム系触媒Cは、アルデヒドを分解する燃
焼反応を効果的に促進させ、これをカルボン酸を
経て最終的に無害無臭な炭素ガスと水に分解させ
る。 これにより、反応器1の出口3からはアルデヒ
ドの濃度が極めて低い清浄な脱臭ガスが排出せら
れることとなる。 第2図乃至第4図は、本考案に係る触媒装置の
触媒の効果に関する具体的実験データを示すグラ
フである。 実験で使用した触媒装置の触媒層4中、耐熱性
繊維を担体とする白金−パラジウム系触媒Aは、
JISR3414によりE250と表される無アルカリガラ
スクロスからなる耐熱性繊維を担体として、該担
体にPtを0.02wt%担持したものを3枚重ねにし
たものである。 また、白金−パラジウム系触媒Bは、θ−アル
ミナ製のペレツト(直径2〜5mm)からなる担体
に白金を0.2wt%担持させたものを150供したも
のである。 さらに、カツパ−セリウム系触媒Cは、13メツ
シユのコージユライト発泡体を、θ−アルミナの
コート量がθ−アルミナに対し10%となる様に調
整された懸濁液に浸漬した後、150℃の空気中で
6時間乾燥させて、さらに空気を流入させながら
500℃で2時間焼成したものを担体として使用し
た。そして、上記担体を、担持量がセリウムに換
算して0.8wt%となる様に調整された硝酸第1セ
リウム水溶液に浸漬後、100℃の空気中で4時間
乾燥させ、さらに空気を流入させながら550℃2
時間で焼成し、次いで、この担体を、担持量が銅
に換算して8wt%となる様に調整した硝酸銅水溶
液に浸漬した後、セリウム焼成条件と同様に、
100℃の空気中で4時間乾燥させ、さらに空気を
流入させながら550℃2時間で焼成して製造した
ものを150供したものである。 そして、反応器1内に前記各触媒A,B及びC
により触媒層4を形成した触媒装置に、電着塗装
(下塗り)の乾燥炉より排出される排ガスを通し
て、出口3における排ガス中の有害悪臭成分の濃
度を測定した。なお、測定は、反応器1の温度が
420℃、空間速度〔排ガス送入流量(Nm3
hr)/触媒層容積(m3)〕SV=40000hr-1の条件
下で、800時間使用後に行つた。 第1表は、その結果を示すもので、比較例とし
て、反応器1の触媒層4から耐熱性繊維を担体と
する白金−パラジウム系触媒Aを除いたものを用
い、それ以外は上記と同じ条件で排ガスを処理し
た結果を同時に示す。 これより、明らかなように、比較例では、アル
デヒド脱臭能が不十分(例えば、アセトアルデヒ
ドの検知閾値は0.1ppmである)であるのに対し
て、本考案では十分な脱臭効果が得られているこ
とが分かる。 また、第2図は、白金−パラジウム系触媒Bに
付着するヤニ分の量を炭素量に換算したものと、
稼動時間との関係を示すものである。 これより、本考案の白金−パラジウム系触媒A
における耐熱性繊維の担体によつて、排ガス中の
ヤニ分が除去されていることが分かる。 第3図は、800時間使用後の白金−パラジウム
系触媒Bにおける触媒温度とアセトアルデヒドの
除去能率の関係を示す浄化率曲線図である。な
お、この測定は、アセトアルデヒド250ppm、3
/分流通下、空間速度SV=40000hr-1、昇温速
度4℃/分、固定床流通式反応装置で行なつた。 これより、本考案の白金−パラジウム系触媒A
における耐熱性繊維の担体によつてヤニ分の捕捉
除去が行われるため、白金−パラジウム系触媒B
の触媒被毒が少なく、後段の触媒の活性の低下が
抑えられていることが分かる。 第2表は、800時間使用後の白金−パラジウム
系触媒Bに付着した種々の金属の量を測定した結
果である。 これより、耐熱性繊維を担体とする白金−パラ
ジウム系触媒Aにより、被毒物となり得る排ガス
中の金属を除去できることが分かる。 また、第4図は、上記反応器1全体の圧力損失
を示すものである。 これより、本考案では、耐熱性繊維を担体とす
る白金−パラジウム系触媒Aを使用しているの
で、全体の圧力損失の増大が防止されていること
がわかる。 さらに第3表は、本触媒装置を自動車電着塗装
ラインの排ガス処理用に使用し、450℃で処理量
150Nm3/分で360時間連続稼動させたときの処理
結果を示すものである。 これより、白金族系触媒A及びBは、炭化水素
類の分解能が高い反面、アルデヒドの検出量が増
加していることより、分解によつてアルデヒドが
発生していることが分かる。 そして、後段のカツパ−セリウム系触媒Cによ
つて、前段の白金族系触媒A及びBで発生したア
ルデヒドを分解していることが確かめられた。 したがつて、本考案のように、白金族系触媒と
カツパ−セリウム系の触媒を組み合わせることに
より、悪臭除去に多大なる効果を奏する。
【表】
【表】
【表】
〔考案の効果〕
以上述べたように、本考案による触媒装置は、
その触媒層が、耐熱性繊維を担体とする白金族系
触媒と、該白金族系触媒の後段側に配設された銅
及びセリウムを活性種とするカツパ−セリウム系
触媒とから形成されているから、触媒層に通され
る排ガス中に含まれた塵埃等が前記耐熱性繊維に
よつて除去され、たがつて白金族系触媒並びにカ
ツパ−セリウム系触媒の目詰りによる圧力損失の
増大や劣化等が防止されると同時に、排ガス中の
有害悪臭成分が酸化活性の高い白金族系触媒に依
存する脱水素反応により効果的に分解されてアル
デヒドとなり、このアルデヒドがカツパ−セリウ
ム系触媒に依存する燃焼反応によりカルボン酸を
経て無害無臭な炭素ガスと水に略完全に酸化分解
されるから、アルデヒドの含有量が極めて少ない
清浄な脱臭ガスを得ることができるという特に優
れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による触媒装置の一例を示す断
面図、第2図、第3図及び第4図はその実験結果
を表すグラフである。 符号の説明、1……反応器、2……入口、3…
…出口、4……触媒層、A……耐熱性繊維を担体
とする白金−パラジウム系触媒、B……白金−パ
ラジウム系触媒、C……カツパ−セリウム系触
媒。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 排ガス中に含まれる有害悪臭成分を反応器内
    に形成された触媒層で酸化分解させる触媒装置
    において、前記触媒層が耐熱性繊維を担体とす
    る白金族系触媒と、該白金族系触媒の後段側に
    配設された銅及びセリウムを活性種とするカツ
    パ−セリウム系触媒とから形成されていること
    を特徴とする触媒装置。 (2) 前記カツパ−セリウム系触媒がセラミツク多
    孔体を担体とする前記実用新案登録請求の範囲
    第1項記載の触媒装置。
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