JPH0120457Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ドア開口部を簡易、迅速かつ精度よ
く構成しうるとともに、必要な部分にのみ所要の
戸当りを容易に設けることができるドア開口部枠
体の提供を目的とするものであり、以下その一実
施例を図面に基いて説明する。

第１〜３図において本考案のドア開口部枠体
（以下枠体という）１は、例えばアルミニウム等
の軽金属を押出成形して製作されており、隔置さ
れた壁パネルＰ１，Ｐ２の端面２，３を覆う基板
５の長手中央部分両側に、該壁パネルＰ１，Ｐ２
の背面６，７を支持する一対のパネル支持片８，
９が突設せしめられ、かつ該両パネル支持片８，
９の内面対向部位には、その長さ方向に、係止条
溝１０，１０を形成する係止突片１１，１１，１
１，１１が小間隔をおいて突設されている。そし
て該係止条溝１０，１０には、本考案の枠体１を
立設しあるいは該枠体１，１相互を連結するに際
して用いられる固定金具１２（第３図に示す）の
係止部１３を係合させうる。なお該固定金具１２
としては、例えば第３図に示すごとき固定片１５
に、立上り片である係止部１３を立設したＬ字状
をなすものを用いうる。又前記基板５の両側に、
断面Ｌ字状に折曲がりかつその先端部１６ａ，１
６ａが壁パネルＰ１，Ｐ２の表面１７，１９と当
接する当接部１６，１６が設けられるとともに、
該基板５には、両パネル支持片８，９間におい
て、その長さ方向に、角柱状をなす例えば木製、
あるいは合成樹脂製等の戸当り部材２０の基部２
０ａを埋入させうる条溝２１が設けられ、その溝
底２２には、該戸当り部材２０を枠体１に固定す
るビス２３を挿通させるためのビス挿通孔２５が
所定ピツチで穿設されている。なお本実施例にお
いては、一方のパネル支持片８の基端部分８ａが
条溝２１の一方の溝壁を兼ねる。

然して、本考案の枠体１を用いてドア開口部を
構成するには（第４図参照）、まず床面に墨出し
された基準線に合わせて縦の枠体１ａ，１ｂを立
設した後、両縦の枠体１ａ，１ｂ間に横の枠体１
ｃを架設し、その際、前記固定金具１２を用いて
縦の枠体１ａ，１ｂの端部を床等に固定するとと
もに、縦の枠体１ａ，１ｂと横の枠体１ｃとを固
定金具を用いて一体化する。然る後、パネル支持
片８，９と当接部１６，１６との間に形成される
嵌込溝２６，２６に壁パネルＰ１，Ｐ２の端部分
２７，２９を挿入することにより、第４図に示す
ごとき、ドア開口部３０を構成することができ
る。なおこのように構成されたドア開口部３０に
は、縦の枠体１ａ，１ｂ及び横の枠体１ｃの全て
に戸当り部材２０が取付けられることの他、一方
の縦の枠体１ａにのみ戸当り部材２０が取付けら
れることもある。後者のばあい、他方の縦の枠体
１ｂ及び横の枠体１ｃの条溝２１には、第５図に
示すごとく体裁上、埋め片３１が埋入される。な
お埋め片３１としては、同図に示すごとく、例え
ば枠体１と同質材のコ字状部材、あるいは角筒部
材等を用いうる。なお第２図、第４図において２
８はドアである。

第６図は、本考案の枠体１の他の実施例を示す
ものであり、両パネル支持片８，９の中間部を継
ぎ片３２によつて連結するとともに、該継ぎ片３
２の一側にそれと間隔を隔てて係止突片３３，３
３を対設し、係止突片３３，３３と継ぎ片３２と
の間に前記係止条溝１０，１０を形成しており、
このように継ぎ片３２によつて両パネル支持片
８，９を連結する結果、前記実施例におけるばあ
いに比し枠体１の剛性を向上させうる。又戸当り
部材２０の基部２０ａを埋入させるための条溝２
１はあり溝状を呈し、両パネル支持片８，９の中
間において設けられている。

このように本考案の枠体１は、 隔置された壁パネルＰ１，Ｐ２の端面を覆う
基板５に該壁パネルＰ１，Ｐ２の背面を支持す
る一対のパネル支持片８，９が突設されている
ため、ドア開口部部分における対向壁パネルＰ
１，Ｐ２間の間隔は自ずから正確に定まり、し
かも壁パネルＰ１，Ｐ２はパネル支持片８，９
と当接部１６，１６とによつて挟持された状態
となるため精度のよい安定したドア開口部が形
成されることとなる。

又、枠体１の固定は、パネル支持片８，９の
内側に設けられている係止条溝１０，１０を利
用して簡単に行なうことができ、しかも前記の
ごとく、パネル支持片８，９と当接部１６，１
６との間に壁パネルＰ１，Ｐ２の端部分を挿入
させるのみで該壁パネルＰ１，Ｐ２を取付ける
ことができることから、施工性に優れる。

さらに、基板５には、戸当り部材２０の基部
２０ａを埋入させうる条溝２１が設けられてい
るため、戸当り部材２０を簡単に取付けること
ができる反面、戸当りを特に必要としない部位
に存する不要の条溝は埋め片３１を用いて簡単
に埋めることができ、従つて、戸当り形成部位
によらず一種類の枠体を用いてドア開口部を構
成することが可能となる。

本考案の枠体は上述したごとく構成した結果、
ドア開口部を簡易、迅速かつ精度よく構成しうる
とともに、必要な部分にのみ所要の戸当りを容易
に設けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を壁パネル及び戸当
り部材とともに示す斜視図、第２図は本考案の使
用状態を示す断面図、第３図は固定金具を用いて
本考案の枠体を固定する状態を示す斜視図、第４
図は本考案の枠体を用いて形成されたドア開口部
を示す斜視図、第５図は枠体の条溝に埋め片を埋
入した状態を示す断面図、第６図は本考案の他の
実施例を示す断面図である。 １……枠体、５……基板、８，９……パネル支
持片、１０……係止条溝、１２……固定金具、１
３……固定金具の係止部、１６……当接部、２０
……戸当り部材、２０ａ……戸当り部材の基部、
２１……条溝、Ｐ１，Ｐ２……壁パネル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 隔置された壁パネルＰ１，Ｐ２の端面を覆う基
   板５の長手中央部分両側に、該壁パネルＰ１，Ｐ
   ２の背面を支持する一対のパネル支持片８，９を
   突設するとともに、該両パネル支持片８，９の内
   面対向部位には、その長さ方向に、固定金具１２
   の係止部１３を係合させうる係止条溝１０，１０
   を設け、かつ前記基板５の両側に壁パネルＰ１，
   Ｐ２の表面と当接する当接部１６，１６を設ける
   一方、該基板５には、両パネル支持片８，９間に
   おいて、その長さ方向に、戸当り部材２０の基部
   ２０ａを埋入させうる条溝２１を設けたことを特
   徴とするドア開口部枠体。