JPH0120401Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、鋼管トラス材と、多数の接続ネジ
孔を有する鋼球との組み合せにより、引張力や圧
縮力に耐えるトラスを組み拡げてゆく継手に於け
る緩め止め装置に関するものである。

従来、上記形式の継手にあつては、締付け時に
一定のトルクを与えて緩みを防止していた。

しかしながら、一定のトルクを与えても、ネジ
切り不良或はネジ部の破損にともなう回転抵抗等
により、確実な緩み止をはかることができない欠
点があつた。

この考案は、簡単な操作により継手の緩みを防
止するようにして、上述の欠点を解消することを
目的としている。

この考案は、鋼管トラス材のボルトと共に回動
する角筒の外周に突出部材を固定すると共に、ト
ラス材の鋼管端面に上記突出部材と係合或は固着
するビスをねじ込んで、上記角筒の回動を防止す
るようにした継手に於ける緩め止め装置を提供す
る。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

図において、Ａは表面から中心に向う多数の接
続用ネジ孔１を有する鋼球である。

Ｂは両端に上記ネジ孔１にねじ込むボルト２を
有するトラス材である。

上記のトラス材Ｂは、図示の場合鋼管３と、こ
の鋼管３の両端透孔４に内側に位置する頭部５に
より抜け出ないよう挿通したボルト２と、ボルト
２の軸部より短かくて、上記ボルト２の軸部に嵌
装した角筒６と、この角筒６の周壁軸線方向に設
けた長孔７と、この長孔７に貫通するようボルト
２の軸部から突出するピン８とによつて構成され
ている。

また、上記角筒６と鋼管３とには、係合或は固
着によつて上記角筒６の回動を止めるまわり止め
装置Ｃが設けられている。

上記のまわり止め装置Ｃは、第２図及び第３図
で示した場合角筒６の外周各辺面にネジ孔９を設
けると共に、角筒６の所要辺面にＬ形に屈曲した
屈曲板１０の一辺を外装したのち、屈曲板１０の
一辺の透孔１１に挿入したビス１２を上記ネジ孔
９にねじ込み、然るのち、屈曲板１０の他辺の長
孔１３に挿通させたビス１４を、鋼管３の端面に
ねじ込む場合と、第４図及び第５図で示したよう
に角筒６の周面等間隔位置にネジ孔１５を設け
て、この所定のネジ孔１５にビス１６をねじ込む
と共に、このビス１６に鋼管３の端面ネジ孔１７
にねじ込んだビス１８を当接させて、角筒６の回
動を阻止する場合とがある。

この考案に係る継手は、以上の構成であつて、
鋼球Ａのネジ孔１にトラス材Ｂのボルト２をねじ
込みながら、トラス材Ｂを組み立てる。

上記ボルト２のねじ込みは、角筒６に係合する
工具により、角筒６と共にボルト２を回動させな
がら、ネジ孔１にボルト２をねじ込む。

上記ボルト２のねじ込み後に、まわり止め装置
Ｃにより角筒６の回動を阻止する。

以上のように、この考案に係る継手によれば、
ボルトと共に回動する角筒とトラス材の鋼管の端
面とに係合或は固着によつて上記角筒の回動を阻
止するまわり止め装置が設けてあるので、組立て
られたトラスのボルトが自然に緩み、大きな事故
が発生するような不都合をなくすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る継手の一部切欠正面
図、第２図は同上の要部を示す拡大側面図、第３
図は一部切欠拡大正面図、第４図は他の実施例の
まわり止め装置を示す拡大側面図、第５図は同上
の縦断正面図である。 Ａ……鋼球、Ｂ……トラス材、Ｃ……まわり止
め装置、１……ネジ孔、２……ボルト、３……鋼
管、４……透孔、５……頭部、６……角筒、７…
…長孔、８……ピン、９……ネジ孔、１０……屈
曲板、１１……透孔、１２……ビス、１３……長
孔、１４……ビス、１５……ネジ孔、１６……ビ
ス、１７……ネジ孔、１８……ビス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表面から中心に向け多数のネジ孔を有する鋼球
   と、鋼管と、この鋼管の両端に頭部により抜け出
   ないよう回動可能に挿通したボルトと、このボル
   トと共に回動するよう上記ボルトの先端部以外の
   外側に嵌装した角筒とで構成したトラス材とから
   成る継手に於て、角筒の外周と鋼管の端面との間
   に係合或は固着によつて角筒の回動を阻止するま
   わり止め装置を設けたことを特徴とする継手に於
   ける緩み止め装置。