JPH01197307A - 低酸素窒化けい素微粉末とその製造方法 - Google Patents
低酸素窒化けい素微粉末とその製造方法Info
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- JPH01197307A JPH01197307A JP2208688A JP2208688A JPH01197307A JP H01197307 A JPH01197307 A JP H01197307A JP 2208688 A JP2208688 A JP 2208688A JP 2208688 A JP2208688 A JP 2208688A JP H01197307 A JPH01197307 A JP H01197307A
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Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、低酸素窒化けい素微粉末とその製造方法に関
し、特に、高温環境下で使用するセラミック部品の製造
用原料として好適な酸素含有量の低い窒化けい素微粉末
およびその製造方法についての提案である。
し、特に、高温環境下で使用するセラミック部品の製造
用原料として好適な酸素含有量の低い窒化けい素微粉末
およびその製造方法についての提案である。
高温環境下での使用が不可欠なセラミックエンジン、ガ
スタービンなどのセラミック部品は、高温強度高く靭性
大きくかつ耐熱衝撃性などに優れていることが必要であ
る。このことから、セラミック部品成形用原料である窒
化けい素粉末については、 ■高純度であること; ■微粉末であること;■α化率
が高いこと; ■等軸的粒子であること;の特性が求め
られており、さらに、■適正な粒度分布を有することな
ども必要とされる重要な特性である。
スタービンなどのセラミック部品は、高温強度高く靭性
大きくかつ耐熱衝撃性などに優れていることが必要であ
る。このことから、セラミック部品成形用原料である窒
化けい素粉末については、 ■高純度であること; ■微粉末であること;■α化率
が高いこと; ■等軸的粒子であること;の特性が求め
られており、さらに、■適正な粒度分布を有することな
ども必要とされる重要な特性である。
上記α化率については、α化率の高いも°のほど、成形
したセラミック部品は高強度になることから、過去にお
ける研究は主としてこのα化率を向上させる面に努力が
はられれていた。しかしながら、このα相が多くなると
、酸素が窒化けい素粉末中に固溶しやすくなり、α化率
が高いものほど酸素含有量が高くなるという傾向があり
、従来公知のα形窒化けい素微粉末中には、酸素が最低
でも1%もしくはそれ以上固溶しているのが実情であり
、しかも表面が酸化を受けたものでは酸素含有率がさら
に高くなっていた。また、酸素含有量の高い窒化けい素
粉末では酸窒化けい素を含有することもあった。
したセラミック部品は高強度になることから、過去にお
ける研究は主としてこのα化率を向上させる面に努力が
はられれていた。しかしながら、このα相が多くなると
、酸素が窒化けい素粉末中に固溶しやすくなり、α化率
が高いものほど酸素含有量が高くなるという傾向があり
、従来公知のα形窒化けい素微粉末中には、酸素が最低
でも1%もしくはそれ以上固溶しているのが実情であり
、しかも表面が酸化を受けたものでは酸素含有率がさら
に高くなっていた。また、酸素含有量の高い窒化けい素
粉末では酸窒化けい素を含有することもあった。
窒化けい素微粉末を用いてセラミック部品を成形する際
、酸素含有率1%以上のもσを使用すると、たとえα化
率が高くても表面や内部に固溶した酸素の影響により強
度が充分発現しない場合があった。
、酸素含有率1%以上のもσを使用すると、たとえα化
率が高くても表面や内部に固溶した酸素の影響により強
度が充分発現しない場合があった。
また、高強度品が得られてもバラツキが大きく信頼性に
欠けることがあった。
欠けることがあった。
このような背景のもとに、従来、窒化けい素粉末中の酸
素を低下させる技術が提案されており、例えば特公昭6
2−27003号などが知られている。
素を低下させる技術が提案されており、例えば特公昭6
2−27003号などが知られている。
この既知の技術は、ハロゲン化シリコンとアンモニアの
液相または気相反応物を熱処理して得た窒化けい素微粉
末を脱酸処理をすることにより、酸素を抜く方法である
。しかしながら、この方法は、処理した窒化けい素粉末
中になお1%程度の酸素が含まれており、従って完全に
酸素を除くまでには到っていない。しかも、既知のこの
ような方法はコスト高とな、る欠点があった。
液相または気相反応物を熱処理して得た窒化けい素微粉
末を脱酸処理をすることにより、酸素を抜く方法である
。しかしながら、この方法は、処理した窒化けい素粉末
中になお1%程度の酸素が含まれており、従って完全に
酸素を除くまでには到っていない。しかも、既知のこの
ような方法はコスト高とな、る欠点があった。
また、泥しょう鋳込成形法に用いる窒化けい素微粉末は
、水などの分散媒を使って分散させているために酸化を
受けやすく、他の成形方法に比べると相対的に酸素含有
量が高くなる傾向がある;このことから、泥しょう鋳込
成形法によってセラミック部品を成形する時として、多
量の焼結助剤を添加して強度の向上を目指している。し
かしながら、酸素含有量が高゛いほど、添加した焼結助
剤との反応によって生成する低融点ガラス層が多くなり
、高温での強度を低下させるという問題点が指摘されて
いた。
、水などの分散媒を使って分散させているために酸化を
受けやすく、他の成形方法に比べると相対的に酸素含有
量が高くなる傾向がある;このことから、泥しょう鋳込
成形法によってセラミック部品を成形する時として、多
量の焼結助剤を添加して強度の向上を目指している。し
かしながら、酸素含有量が高゛いほど、添加した焼結助
剤との反応によって生成する低融点ガラス層が多くなり
、高温での強度を低下させるという問題点が指摘されて
いた。
このような背景から、鋳込成形法の場合には、特に酸素
含有量の低い窒化けい素微粉末が望まれていた。
含有量の低い窒化けい素微粉末が望まれていた。
要するに本発明の目的は、α化率が高いにもかかわらず
酸素含有量の方は低く抑えられている窒化けい素微粉末
およびその有利な製造方法を提供することにある。
酸素含有量の方は低く抑えられている窒化けい素微粉末
およびその有利な製造方法を提供することにある。
上述の課題を解決して本発明の目的を達成する手段とし
て、本発明は、 第1に、レーザー散乱法にもとづく重量平均粒径が0.
5〜0.9μm、酸素含有率が0.71%未満で、α化
率が90%以上である低酸素窒化けい素微粉末;第2に
、レーザー散乱法にもとづく重量平均粒径が0.5〜0
.9μm、累積体積百分率の50%値が0.5〜0.7
μm、酸素含有率が0.7111t%未満で、α化率が
90%以上である低酸素窒化けい素微粉末;を提案する
。
て、本発明は、 第1に、レーザー散乱法にもとづく重量平均粒径が0.
5〜0.9μm、酸素含有率が0.71%未満で、α化
率が90%以上である低酸素窒化けい素微粉末;第2に
、レーザー散乱法にもとづく重量平均粒径が0.5〜0
.9μm、累積体積百分率の50%値が0.5〜0.7
μm、酸素含有率が0.7111t%未満で、α化率が
90%以上である低酸素窒化けい素微粉末;を提案する
。
そして、前記窒化けい素微粉末を製造する方法として、
本発明は、 酸素含有率1.1 wt%以下、BET比表面積4.0
m”/g以下、粒度が200メツシュ篩下である金属け
い素粉末を、減圧下で加熱窒化することを特徴とする低
酸素窒化けい素微粉末の製造方法を提案する。
本発明は、 酸素含有率1.1 wt%以下、BET比表面積4.0
m”/g以下、粒度が200メツシュ篩下である金属け
い素粉末を、減圧下で加熱窒化することを特徴とする低
酸素窒化けい素微粉末の製造方法を提案する。
以下に本発明の詳細な説明する。
上述の如き窒化けい素粉末を製造するにあたっては、B
ET比表面積が4.0 m27g以下で一200メツシ
ュに粉砕した酸素含有率1.l wt%以下の金属けい
素粉末を、減圧下の窒素雰囲気中で加熱窒化する。この
ような方法の採用によって、酸素含有率が0.7 wt
%以下の本発明にかかる窒化けい素を得ることができる
。なお、このようにして得られた窒化けい素は、窒化の
際に焼結して塊状になるので、重量平均粒径が0.5〜
0.9μmになるまで粉砕する。
ET比表面積が4.0 m27g以下で一200メツシ
ュに粉砕した酸素含有率1.l wt%以下の金属けい
素粉末を、減圧下の窒素雰囲気中で加熱窒化する。この
ような方法の採用によって、酸素含有率が0.7 wt
%以下の本発明にかかる窒化けい素を得ることができる
。なお、このようにして得られた窒化けい素は、窒化の
際に焼結して塊状になるので、重量平均粒径が0.5〜
0.9μmになるまで粉砕する。
ここで、出発原料として、BET比表面積が4.0 m
2/g以下で200メツシュ篩下の粒度の金属けい素を
用いる理由は、得られる窒化けい素微粉末中に固溶する
酸素含有率を低くするためである。
2/g以下で200メツシュ篩下の粒度の金属けい素を
用いる理由は、得られる窒化けい素微粉末中に固溶する
酸素含有率を低くするためである。
200メツシュより粗い粉°末を用いると窒化が進行し
にくくなり、一方、細かすぎると酸素含有率が増加する
ことを考慮して、本発明ではBET比表面積計で測定し
て得られた値が4.0 m”/g以下のものを用いるの
である。
にくくなり、一方、細かすぎると酸素含有率が増加する
ことを考慮して、本発明ではBET比表面積計で測定し
て得られた値が4.0 m”/g以下のものを用いるの
である。
なお、酸素含有率1.1%以上の金属シリコン粉末を用
いると、α化率の高い粉末を容易に得ることができるも
のの、逆に酸素含有量Q、7wt%以下の低酸素窒化け
い素粉末を得ることは困難となる。
いると、α化率の高い粉末を容易に得ることができるも
のの、逆に酸素含有量Q、7wt%以下の低酸素窒化け
い素粉末を得ることは困難となる。
そこで、本発明においては、酸素含有量0.7 tnt
%以下の窒化けい素粉末を得るために、金属シリコン粉
末中の酸素含有率は1,1wt%以下のものを用いる。
%以下の窒化けい素粉末を得るために、金属シリコン粉
末中の酸素含有率は1,1wt%以下のものを用いる。
次に、上記金属けい素を減圧下の窒素雰囲気中で加熱す
ると窒化けい素となる。この加熱窒化に当り、α化率9
0%以上の窒化けい素微粉末を製造するためには、本出
願人が先に特願昭62−248110号として提案した
方法が有利である。
ると窒化けい素となる。この加熱窒化に当り、α化率9
0%以上の窒化けい素微粉末を製造するためには、本出
願人が先に特願昭62−248110号として提案した
方法が有利である。
すなわち、この先行提案にかかる技術は、金属けい素粉
末を耐真空反応炉内に装入し、この真空反応炉内を排気
することにより減圧雰囲気とすると同時に、該雰囲気温
度を1100〜1300℃に保持する。その後該真空反
応炉内に窒素を導入して反応を開始させ、窒素ガス導入
量の調整によって金属けい素粉末の表面温度が1350
℃以上とならないように制御することにより、該金属け
い素粉末の80%以上を窒化させ、次いで大気圧以上の
窒素分圧としてから1350〜1500℃の温度で未反
応金属けい素粉末と窒素の連鎖反応を行わせる方法であ
る。
末を耐真空反応炉内に装入し、この真空反応炉内を排気
することにより減圧雰囲気とすると同時に、該雰囲気温
度を1100〜1300℃に保持する。その後該真空反
応炉内に窒素を導入して反応を開始させ、窒素ガス導入
量の調整によって金属けい素粉末の表面温度が1350
℃以上とならないように制御することにより、該金属け
い素粉末の80%以上を窒化させ、次いで大気圧以上の
窒素分圧としてから1350〜1500℃の温度で未反
応金属けい素粉末と窒素の連鎖反応を行わせる方法であ
る。
この方法を採用すると、α化率90%以上の窒化けい素
微粉末を容易に得ることができる。なお、かかる方法を
採用することのメリットは、金属けい素が酸化して粒子
表面に酸化膜を形成していた場合でもSiOとして揮散
除去できることにある。
微粉末を容易に得ることができる。なお、かかる方法を
採用することのメリットは、金属けい素が酸化して粒子
表面に酸化膜を形成していた場合でもSiOとして揮散
除去できることにある。
また、上記反応によって得られた窒化けい素は、前述し
たように窒化の際に焼結して塊状となるので、粉砕する
必要があるが、粉砕後の粒度は、重量平均粒径が0.5
〜0.9μmとなるように調整する。
たように窒化の際に焼結して塊状となるので、粉砕する
必要があるが、粉砕後の粒度は、重量平均粒径が0.5
〜0.9μmとなるように調整する。
窒化けい素の粉砕は、−船釣に知られているボールミル
、振動ミルなどいずれの方法でもよいが、重量平均粒径
0.9μm以下にまで粉砕するには湿式で行う方が効率
がよく好ましい。また、平均粒径を0.5μmより小さ
く粉砕することは、粉砕コストが嵩み好ましくない。粉
砕された窒化けい素は、その粉砕方法が乾式、湿式を問
わずかなり酸化を受けているため、フッ酸によってSi
n、の除去を行わなければ、酸素含有量を0.7重量%
未満とすることはできない。かかる処理によって、粉砕
工程での表面酸化を充分に阻止することができる。
、振動ミルなどいずれの方法でもよいが、重量平均粒径
0.9μm以下にまで粉砕するには湿式で行う方が効率
がよく好ましい。また、平均粒径を0.5μmより小さ
く粉砕することは、粉砕コストが嵩み好ましくない。粉
砕された窒化けい素は、その粉砕方法が乾式、湿式を問
わずかなり酸化を受けているため、フッ酸によってSi
n、の除去を行わなければ、酸素含有量を0.7重量%
未満とすることはできない。かかる処理によって、粉砕
工程での表面酸化を充分に阻止することができる。
フッ酸の濃度はとくに限定されるものではないが、フッ
酸の量は粉砕によって生成したSiO□を除去するのに
十分な量でなければならない。
酸の量は粉砕によって生成したSiO□を除去するのに
十分な量でなければならない。
酸処理においては、粉砕で混入する鉄分の除去を行うに
際し、例えば塩酸とフッ酸の混酸を用いることができる
。酸処理によって低酸素となった窒化けい素は、法務、
乾燥して高品質の高α化率窒化けい素微粉末とされる。
際し、例えば塩酸とフッ酸の混酸を用いることができる
。酸処理によって低酸素となった窒化けい素は、法務、
乾燥して高品質の高α化率窒化けい素微粉末とされる。
乾燥は通常の方法でもよいが、スプレードライヤーによ
って瞬時に乾燥する方法が好ましい。
って瞬時に乾燥する方法が好ましい。
上記重量平均粒径の測定は、マイクロトラックSPA、
シーラスグラニールメーターなどの装置によって測定
するレーザー散乱法、コールタ−カウンターなどの電気
抵抗法、遠心沈降法、光透過法などの各種の方法があり
、それぞれの方法によって平均粒径の値がかなり異なる
。そこで、本発明において用いる平均粒径の値は、レー
ザー散乱法(マイクロトラック5PA)によって求めた
重量平均粒径によって表わすこととした。
シーラスグラニールメーターなどの装置によって測定
するレーザー散乱法、コールタ−カウンターなどの電気
抵抗法、遠心沈降法、光透過法などの各種の方法があり
、それぞれの方法によって平均粒径の値がかなり異なる
。そこで、本発明において用いる平均粒径の値は、レー
ザー散乱法(マイクロトラック5PA)によって求めた
重量平均粒径によって表わすこととした。
上記方法によって測定される窒化けい素微粉末の重量平
均粒径を0.5〜0.9μmとする理由は、粒子径を小
さくするほどセラミック部品を成形したときの強度を向
上させることができる反面、粒子径を小さくするほど表
面積が大きくなり、全体としての酸素含有率が高くなる
ばかりでなく成形性も著しく低下することを考慮して下
限を0.5μmとした。一方、この粒径が0.9μmよ
り大きいと焼結性が低下し好ましくない。従って、重量
平均粒径は0.5〜0.9μmの範囲とする。
均粒径を0.5〜0.9μmとする理由は、粒子径を小
さくするほどセラミック部品を成形したときの強度を向
上させることができる反面、粒子径を小さくするほど表
面積が大きくなり、全体としての酸素含有率が高くなる
ばかりでなく成形性も著しく低下することを考慮して下
限を0.5μmとした。一方、この粒径が0.9μmよ
り大きいと焼結性が低下し好ましくない。従って、重量
平均粒径は0.5〜0.9μmの範囲とする。
なお、酸素含有率が0.τ−L%以上では、焼結中に低
融点ガラス相を多く生成し、高強度のセラミック部品を
得ることができない。
融点ガラス相を多く生成し、高強度のセラミック部品を
得ることができない。
なお、鋳込成形法でセラミック部品を成形する場合は、
上記重量平均粒径のほかに、粒度分布が問題となる。す
なわち、鋳込成形法は水などを分散媒として窒化けい素
微粉末と焼結助剤を混入し、鋳型に鋳込んで成形するが
、鋳込成形法では原料たる窒化けい素微粉末が分散媒中
に均一に分散し、少量の分散媒で流動性の良い泥しよう
となることが重要である。この泥しようの流動性は、原
料粉末の粒度分布により影響され、泥しよう作成に適し
た粉体の粒度特性は平均粒径だけでは決まらない。
上記重量平均粒径のほかに、粒度分布が問題となる。す
なわち、鋳込成形法は水などを分散媒として窒化けい素
微粉末と焼結助剤を混入し、鋳型に鋳込んで成形するが
、鋳込成形法では原料たる窒化けい素微粉末が分散媒中
に均一に分散し、少量の分散媒で流動性の良い泥しよう
となることが重要である。この泥しようの流動性は、原
料粉末の粒度分布により影響され、泥しよう作成に適し
た粉体の粒度特性は平均粒径だけでは決まらない。
粒度分布を表現する方法の一手段としては、平均粒径と
累積体積百分率の50%値の両方の値を規定する方法が
あるが、本発明においては、上記方法を採用することに
よって粒度分布を規定することとした。
累積体積百分率の50%値の両方の値を規定する方法が
あるが、本発明においては、上記方法を採用することに
よって粒度分布を規定することとした。
すなわち、本発明において特に鋳込成形法に用いる窒化
けい素微粉末は、重量平均粒径のほかに、累積体積百分
率の50%値を0.5〜0.7μmの範囲とすることが
好ましい。このような範囲とすることにより、均一な分
散が確保できるので成形性とともに焼結性の改善が果た
される。
けい素微粉末は、重量平均粒径のほかに、累積体積百分
率の50%値を0.5〜0.7μmの範囲とすることが
好ましい。このような範囲とすることにより、均一な分
散が確保できるので成形性とともに焼結性の改善が果た
される。
なお、本発明で用いる累積体積百分率の50%値は、上
述した重量平均粒径と同様マイクロトラックSPAによ
るレーザー散乱法によって求めた値である。
述した重量平均粒径と同様マイクロトラックSPAによ
るレーザー散乱法によって求めた値である。
例−1
粒度325メツシュの市販の金属けい素粉末を振動ミル
で粉砕し、BET比表面積をそれぞれ2.6m”/g
(サンプルNa1)、 4.0 m”/g (サンプル
1lll12)。
で粉砕し、BET比表面積をそれぞれ2.6m”/g
(サンプルNa1)、 4.0 m”/g (サンプル
1lll12)。
5.3 m”/g (サンプル11h3)に調整した金
属けい素粉末と、市販の粒度150メツシュ(サンプル
N14 )および200メツシュ(サンプル隘5)の金
属けい素粉末を、奄れぞれ耐真空容器中に装入し、真空
ポンプで排気しながら1200℃まで昇温し、ついで排
気を止めて窒素ガスを段階的に調整しながら連続的に導
入し、粉末層の温度を1350℃以上にならないよ、う
に加熱窒化した。
属けい素粉末と、市販の粒度150メツシュ(サンプル
N14 )および200メツシュ(サンプル隘5)の金
属けい素粉末を、奄れぞれ耐真空容器中に装入し、真空
ポンプで排気しながら1200℃まで昇温し、ついで排
気を止めて窒素ガスを段階的に調整しながら連続的に導
入し、粉末層の温度を1350℃以上にならないよ、う
に加熱窒化した。
次いで反応が鈍った時点で反応炉内圧の窒素分圧を大気
圧とし、1350℃に昇温して連鎖反応を誘起させて引
き続き1500℃まで昇温反応させて窒化けい素を得た
。
圧とし、1350℃に昇温して連鎖反応を誘起させて引
き続き1500℃まで昇温反応させて窒化けい素を得た
。
得られた窒化けい素を乳鉢で粗砕し、ついで振動ミルで
重量平均粒径0.7μmになるまで湿式粉砕した。その
後、得られた窒化けい素微粉末を10%フッ化水素酸水
溶液で処理し、湿式粉砕したために生成した表面SiO
□を除去、洗浄した後、スプレードライヤによって乾燥
して、窒化けい素微粉末を得た。
重量平均粒径0.7μmになるまで湿式粉砕した。その
後、得られた窒化けい素微粉末を10%フッ化水素酸水
溶液で処理し、湿式粉砕したために生成した表面SiO
□を除去、洗浄した後、スプレードライヤによって乾燥
して、窒化けい素微粉末を得た。
得られた窒化けい素微粉末のα化率および酸素含有量を
第1表に示す。
第1表に示す。
第1表
注)比表面積はBET法による値
α化率はX線回折による値
第1表から、金属けい素粉末として、酸素含有率が1.
1重量%以下および200メツシュ以下の微粉を用いれ
ば、α化率が90%以上で酸素含有量が0.7重量%未
満の窒化けい素微粉末を製造できることを特徴とするこ
とがわかった。一方、200メツシュ以上の粒度の金属
けい素粉末では、酸素含有率は低いもののα化率の高い
窒化けい素粉末を得ることができず、また酸素含有量が
1.1%より多く比表面積が4.0 m2/gより大き
い金属けい素粉末では、高α化率を達成できるものの、
内部に固溶される酸素が多くなるため0.7重量%未満
の酸素含有量を達成できなくなることがわかった。
1重量%以下および200メツシュ以下の微粉を用いれ
ば、α化率が90%以上で酸素含有量が0.7重量%未
満の窒化けい素微粉末を製造できることを特徴とするこ
とがわかった。一方、200メツシュ以上の粒度の金属
けい素粉末では、酸素含有率は低いもののα化率の高い
窒化けい素粉末を得ることができず、また酸素含有量が
1.1%より多く比表面積が4.0 m2/gより大き
い金属けい素粉末では、高α化率を達成できるものの、
内部に固溶される酸素が多くなるため0.7重量%未満
の酸素含有量を達成できなくなることがわかった。
例−2
例−1において得られたサンプル1lhlおよび隘3の
窒化けい素微粉末と、2種類の市販の窒化けい素粉末〔
A社品;重量平均粒径0.6μm;酸素含有率1.3%
(サンプルN16)、 B社品;重量平均粒径0.9μ
m;酸素含有量0.95%(サンプル隘7)〕について
鋳鋳込形を行った。
窒化けい素微粉末と、2種類の市販の窒化けい素粉末〔
A社品;重量平均粒径0.6μm;酸素含有率1.3%
(サンプルN16)、 B社品;重量平均粒径0.9μ
m;酸素含有量0.95%(サンプル隘7)〕について
鋳鋳込形を行った。
鋳込方法は、窒化けい素粉末各々90重量部と、平均粒
径0.4μmの酸化アルミニウム4重量部および平均粒
径0.7μmの酸化イツトリウム6重量部とからなる混
合粉末とを、水を分散媒としてボットミルで24時間混
合してスラリー状とし、得られたスラリーを石膏型を用
いて80nφの円板状に成形して乾燥した。この成形体
の相対密度および酸素含有量を第2表に示す。
径0.4μmの酸化アルミニウム4重量部および平均粒
径0.7μmの酸化イツトリウム6重量部とからなる混
合粉末とを、水を分散媒としてボットミルで24時間混
合してスラリー状とし、得られたスラリーを石膏型を用
いて80nφの円板状に成形して乾燥した。この成形体
の相対密度および酸素含有量を第2表に示す。
第2表
第2表から、酸素含有量が0.7重量%以下の窒化けい
素粉末によって得られた鋳込成形体は、高い充填率が得
られたばかりでなく、水を分散媒とする湿式混合を経た
あとでも、1.4重量%以下の低い酸素含有量となるこ
とがわかった。
素粉末によって得られた鋳込成形体は、高い充填率が得
られたばかりでなく、水を分散媒とする湿式混合を経た
あとでも、1.4重量%以下の低い酸素含有量となるこ
とがわかった。
これに対してA社品は、充填率が低く、また混合後の窒
化けい素の酸素含有量が著しく増大した。
化けい素の酸素含有量が著しく増大した。
また、A社品は電子顕微鏡写真によれば0.3μm程度
の粒度分布の幅の小さい粉末であった。B社品は充填率
は高かったが、出発段階の酸素量が多いため、混合後の
酸素含有量がかなり大きくなっていた。
の粒度分布の幅の小さい粉末であった。B社品は充填率
は高かったが、出発段階の酸素量が多いため、混合後の
酸素含有量がかなり大きくなっていた。
例−3
実施例1において得られた5種類の窒化けい素粉末(N
lkl〜5)と実施例2において記載された2種類の市
販窒化けい素粉末(Ilh6.7)および比表面積2.
6 m”/g(酸素含有量0.78%)の金属けい素粉
末を用いて実施例1と同様の方法により得られた窒化け
い素を粉砕し、平均粒径0.6.0.85゜0.9μm
としたもの(Na8.9 、10)を実施例2と同じ方
法によって8011φの鋳込成形体とした。
lkl〜5)と実施例2において記載された2種類の市
販窒化けい素粉末(Ilh6.7)および比表面積2.
6 m”/g(酸素含有量0.78%)の金属けい素粉
末を用いて実施例1と同様の方法により得られた窒化け
い素を粉砕し、平均粒径0.6.0.85゜0.9μm
としたもの(Na8.9 、10)を実施例2と同じ方
法によって8011φの鋳込成形体とした。
これらの成形体を1010X10X50の角柱状に切断
し、窒素ガス雰囲気中で1750℃の温度で4時間保持
して無加圧焼結を行った。得られた焼結体を研削・研磨
してJIS R1601に従ってスパン間隔30m1と
して室温三点曲げ強さを測定した。その結果は第3表の
とおりであった。
し、窒素ガス雰囲気中で1750℃の温度で4時間保持
して無加圧焼結を行った。得られた焼結体を研削・研磨
してJIS R1601に従ってスパン間隔30m1と
して室温三点曲げ強さを測定した。その結果は第3表の
とおりであった。
第 3 表
第3表から、α化率が90%以上で、平均粒径が0.7
μm以下および酸素含有量が0.7重量%未満の窒化け
い素粉末の焼結体の強度はすべて100kg/mm2以
上となることが判った。酸素量が0.7重量%以上の窒
化けい素粉末の焼結体の強度が劣る理由は今後の研究を
またないと明らかではないが、同程度の相対密度では酸
素量が0.7重量%未満の窒化けい素粉末から得られる
焼結体の強度の方が30〜40kg/+nm”程度高い
強度をとることがわかり、粒界相の組成が異なることが
その原因と想定される。
μm以下および酸素含有量が0.7重量%未満の窒化け
い素粉末の焼結体の強度はすべて100kg/mm2以
上となることが判った。酸素量が0.7重量%以上の窒
化けい素粉末の焼結体の強度が劣る理由は今後の研究を
またないと明らかではないが、同程度の相対密度では酸
素量が0.7重量%未満の窒化けい素粉末から得られる
焼結体の強度の方が30〜40kg/+nm”程度高い
強度をとることがわかり、粒界相の組成が異なることが
その原因と想定される。
以上説明したような本発明窒化けい素微粉末は、酸素含
有率が低くかつα化率が極めて高いため、セラミック部
品に成形した場合の常温における強度が高く、かつ高温
における強度の低下が少ない。
有率が低くかつα化率が極めて高いため、セラミック部
品に成形した場合の常温における強度が高く、かつ高温
における強度の低下が少ない。
しかも、酸素含有量が少なく粒度分布が均一な粉末であ
るために、特に鋳込成形法に好適な窒化けい素微粉末を
提供することができる。
るために、特に鋳込成形法に好適な窒化けい素微粉末を
提供することができる。
特許出願人 日本重化学工業株式会社
代理人 弁理士 小 川 順 三
同 弁理士 中 村 盛 夫
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、レーザー散乱法にもとづく重量平均粒径が0.5〜
0.9μm、酸素含有率が0.7wt%未満で、α化率
が90%以上である低酸素窒化けい素微粉末。 2、レーザー散乱法にもとづく重量平均粒径が0.5〜
0.9μm、累積体積百分率の50%値が0.5〜0.
7μm、酸素含有率が0.7wt%未満で、α化率が9
0%以上である低酸素窒化けい素微粉末。 3、酸素含有率1.1wt%以下、BET比表面積4.
0m^2/g以下、粒度が200メッシュ篩下である金
属けい素粉末を、減圧下で加熱窒化することを特徴とす
る低酸素窒化けい素微粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2208688A JPH01197307A (ja) | 1988-02-03 | 1988-02-03 | 低酸素窒化けい素微粉末とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2208688A JPH01197307A (ja) | 1988-02-03 | 1988-02-03 | 低酸素窒化けい素微粉末とその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01197307A true JPH01197307A (ja) | 1989-08-09 |
Family
ID=12073066
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2208688A Pending JPH01197307A (ja) | 1988-02-03 | 1988-02-03 | 低酸素窒化けい素微粉末とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01197307A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02107508A (ja) * | 1988-08-31 | 1990-04-19 | Bayer Ag | 低酸素含量の窒化硅素 |
JPH02124709A (ja) * | 1988-11-04 | 1990-05-14 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 窒化ケイ素粉末 |
WO2020203695A1 (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | デンカ株式会社 | 窒化ケイ素粉末及びその製造方法、並びに窒化ケイ素焼結体の製造方法 |
-
1988
- 1988-02-03 JP JP2208688A patent/JPH01197307A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02107508A (ja) * | 1988-08-31 | 1990-04-19 | Bayer Ag | 低酸素含量の窒化硅素 |
JPH02124709A (ja) * | 1988-11-04 | 1990-05-14 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 窒化ケイ素粉末 |
JPH0555444B2 (ja) * | 1988-11-04 | 1993-08-17 | Denki Kagaku Kogyo Kk | |
WO2020203695A1 (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | デンカ株式会社 | 窒化ケイ素粉末及びその製造方法、並びに窒化ケイ素焼結体の製造方法 |
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