JP2661743B2 - 窒化ケイ素インゴットの製造方法及び窒化ケイ素粉末 - Google Patents

窒化ケイ素インゴットの製造方法及び窒化ケイ素粉末

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    • C01B21/0687After-treatment, e.g. grinding, purification

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高温構造材料として、ガスタービン部材、
ノズル、軸受等に利用される窒化ケイ素粉末、とりわけ
高温高強度用に用いられる窒化ケイ素インゴットの製造
方法及び窒化ケイ素粉末に関する。
〔従来の技術〕
従来、窒化ケイ素粉末の製法としては、(1)金属ケ
イ素直接窒化法、(2)シリカ還元窒化法、(3)ハロ
ゲン化ケイ素法が知られている。これらの方法でつくら
れる粉末は、製造履歴が異なるためか、金属不純物量や
酸素量或いは粒径、比表面積が同程度であっても、粉末
の焼結性や焼結後の焼結体の特性例えば曲げ強度に大き
な違いがある。
一般的には、(1)の方法で製造された粉末は易焼結
性であるが高温曲げ強度が低い、(2)の方法の粉末は
難焼結性であるが高温曲げ強度が高い、(3)の方法の
粉末は中間的な性能を示すといわれている。
酸素量については、(1)の方法の粉末は粉砕工程を
経るため通常全酸素量が2重量%を超える場合が多く少
なくても1.5重量%はある。(1)の方法で不純物除去
のために酸処理等の工程を通すと全酸素量は低減するが
それでも1.0重量%未満にすることは難しい。一方、
(2)の方法の粉末でも、原料としてシリカ粉末を用い
るためにシリカの残留があり、全酸素量は2重量%をこ
えるのが普通である。
以上の粉末が現在入手可能なものである。当然のこと
ながら、粉末の焼結性及び焼結体特性には粉末酸素量の
影響があるのは勿論であるが、その他に比表面積、結晶
性、粒子形状、粒度(微粉)等様々の粉体特性や、焼結
助剤の組成が複雑にからみあっており、前記各製法の粉
末特性が焼結体特性にどのように関係しているかは殆ん
どわかっていないのが現状である。
特公昭61−43311号公報には、酸素と高温強度との結
びつきが記載されているが、この技術は粉末状態で高温
熱処理するものであるので経済的ではない。更に、特願
昭63−277360号明細書には、酸素、比表面積、平均粒子
径及び微粉の量と高温強度との関係が詳細に記載されて
いるが、このような粉末を、現在、金属ケイ素粉末の直
接窒化法で入手しようとするならば例えば分級といった
特別なプロセスを経なければならない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らは、特願昭63−277360号明細書に記載され
た窒化ケイ素粉末を経済的且つ直接窒化法で得ることを
目的に窒化ケイ素インゴットの形態を種々検討した結
果、通常の窒化ケイ素インゴットを高温で熱処理してそ
の形態を粒状化してやればよく、また、燃焼助剤の種類
に関係なく高い高温強度を発現させるには、上記インゴ
ットを製造する際に金属ケイ素粉末にケイ素酸化物を添
加してやればよいことを見い出し、本発明を完成した。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、以下を要旨とするものである。
1.金属ケイ素粉末の直接窒化法によって得られた窒化ケ
イ素のインゴットを、非酸化性雰囲気下、1,550〜1,800
℃の温度で熱処理することを特徴とする窒化ケイ素イン
ゴットの製造方法。
2.インゴットが金属ケイ素とケイ素酸化物を含む混合原
料粉末を直接窒化して得られたものであることを特徴と
する請求項1記載の窒化ケイ素インゴットの製造方法。
3.請求項1又は2記載の窒化ケイ素インゴットを微粉砕
してなることを特徴とする窒化ケイ素粉末。
以下、さらに詳しく本発明を説明する。
請求項1記載の発明は、MgO−Al2O3−Y2O3系の焼結助
剤を用いたときに、1200℃における高温曲げ強度が700M
Pa以上を可能とするものである。
本発明において、金属ケイ素粉末の直接窒化法によっ
て得られた窒化ケイ素のインゴットに限定した理由は、
他の物性は別として、粒状化については現在まで直接窒
化法では得られた例がなく、一般には金属ケイ素粉末の
焼結後に窒素が拡散して窒化ケイ素となった多結晶形態
か又は一部ウィスカー形態を含有したインゴット(以下
“ウィスカー形態のインゴット”という)の何れかであ
り、いずれにしても粒状化されたインゴットが得られて
いないからである。すなわち、直接窒化法で得られた粉
末は、粉砕工程を経るものであるから酸素を多く含んで
いるであろうと思われる微粉が多く含まれているからで
ある。
本発明に係る窒素ケイ素インゴットは常法により金属
ケイ素粉末を窒化して製造する。窒素ケイ素インゴット
のα分率は、後記の(1)式、(2)式からもわかるよ
うに、低酸素化には高いことが望ましい。また、窒素ケ
イ素インゴットの粒状化の程度は、熱処理前の窒素ケイ
素インゴットの形態に左右されるので、本発明では、他
形を主体とした形態よりもウイスカー形態の方が望まし
く、多結晶体形態のインゴットでは、より高温で後述の
熱処理が必要となる。
ウイスカー形態のインゴットについては、「ジャーナ
ルオブザアメリカンセラミックソサイエティ:Journal o
f The American Ceramic Society Vol 56、No.9、480〜
485(1973)」に記載されているように、通常の金属ケ
イ素粉末をN2で窒化する場合は量比は別として一般に生
成する。本発明らは、特開昭60−47000号公報のSiCウイ
スカー生成における空隙利用の応用知見として、窒化供
試体のカサ比重を小さくすることにより、具体的には1.
2未満とすることにより、ウイスカー形態のインゴット
の生成割合を多くできることを確めた。従って、本発明
で熱処理されるインゴットはその方法に従って製造され
たものが望ましい。
本発明では、以上にようにして製造した窒化ケイ素の
インゴットを非酸化性雰囲気下で熱処理することが特徴
である。
熱処理の方法については、一度、別な炉で窒化したイ
ンゴットを用いても良いし、同じ炉で完全に窒化した後
高温まで昇温し熱処理してもよい。
熱処理温度は、1,550〜1,800℃好ましくは1,650〜1,7
50℃である。その理由は低酸素化すなわち下記反応を促
進させるためである。この熱処理の大きなポイントは通
常の窒化したインゴット中の窒化ケイ素と微量のSiO2
反応にある。すなわち、下記(1)式と(2)式に示す
反応を利用した窒化ケイ素インゴットの形態改質にあ
り、通常の窒化条件における窒化ケイ素合成に際し、生
成SiO2を制御してインゴット中に存在させ高温で熱処理
するものである。
α−Si3N4+SiO2→2Si2ON2 (1) 2Si2ON2→β−Si3N4+SiO↑ (2) 従って、1,550℃未満であると、反応が十分に進行し
ない固・固反応となるので目的とする粒状化はできず、
一方、1800℃を越えると窒化ケイ素の昇華転移及び一部
昇華が生じて望ましくない。熱処理時間については、温
度にもよるが10〜15時間程度であれば十分である。ま
た、雰囲気については、酸化のみに注意すればよいので
非酸化性雰囲気例えば窒素、アルゴン、水素、アンモニ
ア等の雰囲気であればよい。
上記した反応にはSiO2が不可欠であるが、通常の工業
炉で窒化する場合、真空炉を用いない限りPo2は低いが
確実に存在する。すなわち、窒化の際に、量的には少な
いが常にSiO2は生成する。従って、金属ケイ素粉末の直
接窒化法により得られた窒化ケイ素インゴットでは必ず
高温で上記(1)式、(2)式の反応は起こり粒状化は
なされる。
以上説明した本発明の窒化ケイ素インゴットと熱処理
前のウイスカー形態インゴットの粒子構造を示すSEM写
真をそれぞれ第1図と第2図に示す。本発明のように粒
状化された窒化ケイ素は粉砕される際に微粉が生じ難く
なるので低酸素化にもつながり、本発明の目的である低
酸素且つ微粉のない窒化ケイ素粉末すなわち高温強度発
現性に著しくすぐれた窒化ケイ素粉末を容易に製造する
ことができる。
ここで、本発明によって得られた粒状化窒素ケイ素イ
ンゴットについてさらに詳しく説明すると、本発明で
は、第2図に示すような径の細いウイスカー又は針状晶
を物理的に抗折しながら粉砕するのではなく、第1図の
ような粒状晶をほぐす形で粉砕が進むので、窒素ケイ素
インゴットの粉砕に伴う微粉の発生が少なく、その結
果、窒化ケイ素の酸化が抑制され、低酸素粉末となる。
すなわち、ハロゲン化ケイ素法で得られた微粉のない等
軸の粉体に近い窒素ケイ素粉末となる。定量的には、通
常の粗砕機と中砕機を用いて窒化ケイ素インゴットを粗
砕・中砕物に粉砕したとき、その粗・中砕物特に粒子径
0.2mm下の比表面積が2〜5m2/gとなるような窒化ケイ素
インゴットであり且つ酸素含有量が0.4%以下となるよ
うなものである。
なお、窒化ケイ素インゴットの粉砕性を評価するため
の上記粉砕機としては、例えば化学工学便覧昭和53年10
月25日丸善株式会社の第1279〜1283頁に記載したものが
使用される。すなわち、ジョークラッシャー,ジャイレ
トリークラッシャー等の粗砕機、ロールクラッシャー,
ローラーミル、エッジランナー等の中砕機である。
次に、請求項2に記載した発明について説明する。
請求項1に記載した発明は、高温強度特にMgO−Al2O3
−Y2O3系焼結助剤を用いたときに、極めて高強度例えば
1200℃において700MPa以上を発現するものであるが、他
の焼結助剤を用いた場合には、その種類によって、強度
発現が著しく異なる欠点がある。この発明は、絶対強度
が請求項1に記載した発明を越えることはないが、その
欠点を解決することを目的としているものである。
さらに詳しく説明すると、本発明において、窒化ケイ
素のインゴットを製造する際に、混合原料粉末にケイ素
酸化物を含ませる理由は、請求項1に記載のインゴット
よりも多くの酸素を生成したインゴットに存在せしめ、
もって、焼結助剤の種類に関係なく焼結体の密度と強度
を十分に高く発現させる、すなわちケイ素酸化物を積極
的に存在させて上記反応を都合よく行わせるためであ
る。さらに具体的に説明すると、添加したSiO2の一部は
SiO(G)となりそれがウイスカー形態のインゴットの
合成に寄与し、インゴットの表面積と酸素を増し、比較
的低温例えば1600℃程度の温度の熱処理によって、イン
ゴット中の酸素を多く存在せしめた状態で、インゴット
の粒状化を可能とするものである。
ケイ素酸化物の使用量は、原料金属ケイ素粉末100重
量部に対して1〜10重量部が好ましく特に3〜5重量部
が好ましい、ケイ素酸化物の粉末度としては、上記反応
を都合よく行わせるために細いことが望ましく、10m2/g
以上の微粉がよい。具体例としては、アエロジェルやホ
ワイトカーボン等があげられる。なお、金属ケイ素粉末
としては、特別なものである必要はなく、従来より使用
されているもので十分である。
窒素ケイ素のインゴットの製造法及び得られたインゴ
ットの熱処理条件については、請求項1の発明で説明し
た場合と同じであるが、この発明の場合には、好ましい
熱処理温度は1,550〜1650℃となる。
本発明(請求項2)によって得られた窒化ケイ素イン
ゴットと熱処理前とウイスカーを多く存在せしめたイン
ゴットの粒子構造を示すSEM写真をそれぞれ第3図と第
4図に示す。本発明のように、粒状化された窒化ケイ素
インゴットは粉砕の際に微粉が生じ難く且つ多い酸素含
有量領域で調節された窒化ケイ素粉末を容易に製造する
ことができるので、高温における強度発現が焼結助剤の
種類にはあまり左右されないものとなる。定量的には、
通常の粗砕機と中砕機を用いて窒化ケイ素インゴットを
粗砕・中砕物に粉砕したとき、その粗・中砕物特に粒子
径0.2mm下の比表面積が2〜5m2/gとなるような窒化ケイ
素インゴットであり且つ0.2mm下の粗・中砕物の酸素含
有量が0.4〜1.2%となるようなものである。
次に、請求項3に記載した発明について説明する。
以上のようにして得られた小さな粒状晶を有する請求
項1又は2の窒化ケイ素インゴットは、常法により例え
ば、粗砕・中砕後、ボールミル、振動ミル、ジェットミ
ル、アトライターミル、パールミル等で湿式又は乾式粉
砕し、窒化ケイ素粉末とする。粒度は、平均粒子径0.3
〜0.8μm、比表面積6〜14m2/gが望ましく、α分率は8
0%以上が好ましい。
本発明の窒化ケイ素粉末を用いて焼結体を製造するに
は、窒化ケイ素粉末に焼結助剤を配合し所要の形状に成
形後不活性ガス下、例えば真空、窒素、アルゴンガス
下、1,600〜1,800℃程度の温度で焼成すればよい。
焼結助剤としては、MgO系、MgO−Al2O3系、Al2O3−希
土類元素酸化物系、MgO−希土類元素酸化物系、MgO−Al
2O3−希土類元素酸化物系、MgO・Al2O3−希土類元素酸
化物系があげられるが、請求項1による窒化ケイ素のイ
ンゴットの場合には、後の2者が最適である。希土類元
素としては、Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu等があげられ、焼結
助剤の配合割合は、0.5〜20重量%程度である。
以上詳しく説明したように、本発明は直接窒化法で得
られる窒化ケイ素粉末の改良、すなわち、高温強度を著
しく高めること、及び焼結助剤の種類に左右されずに焼
結体の高温強度を高めることを目的として、窒化ケイ素
のインゴットを高温で熱処理するものである。
〔実施例〕
以下、実施例と比較例をあげてさらに具体的に説明す
る。
なお、各例に示した測定値は次の方法によった。
(1)酸素(重量%):LECO社製TC−136型O/N同時分析
計による。
(2)比表面積(m2/g):湯浅アイオニクス社製のカン
ターソーブJrBET1点法による。
(3)平均粒子径(μm):堀場製作所社製CAPA−700
による。
(4)α分率(%):理学電機社製のガイガーフラック
スRAD−II B型のX線回折による。
(5)金属不純物(PPm)(Fe,Al,Ca):JIS−G−1322
に準拠した。
(6)相対密度(%):アルキメデス法による。
(7)3点曲げ強度(MPa):島津製作所社製オートグ
ラフAG−2000A型による。
請求項1に記載の発明の実施例 実施例1〜8、比較例1〜4 99.9重量%の金属ケイ素粉末100重量部にα分率90%
で比表面積20m2/gの窒化ケイ素粉末を第1表に示す割合
で添加し、原料粉末とした。
これを、窒化供試体のカサ密度、窒化条件を第1表に
示す条件として加熱窒化した。
実施例1〜6については冷却せずにそのまま第2表に
示す熱処理条件で、実施例7〜8と比較例3〜4につい
ては、一度冷却後窒化ケイ素インゴットを取り出し、別
の炉を用い、第2表に示す熱処理条件で高温処理し、窒
化ケイ素インゴットを製造した。なお、比較例1〜2に
ついては高温での熱処理は行なっていない。
得られた窒化ケイ素インゴットをSEM観察したとこ
ろ、実施例1〜9については全て粒状化されていたが、
比較例3は未だウイスカーを含む形態のままであった。
その1例として、実施例1と比較例1のSEM写真をそれ
ぞれ第1図と第2図に示す。
得られた窒化ケイ素インゴットは粗砕・中砕機(ジョ
ークラッシャー及びトップグラインダー)で0.2mm下に
粉砕し、更に、容積1ボールミルに0.2mm下の粉砕品5
0g、4φFeボール0.5、水100gを入れ20Hr湿式粉砕
後、塩酸とフッ酸で酸処理し、濾過・乾燥・解砕を行な
い窒化ケイ素粉末を製造した。得られた窒化ケイ素粉末
の特性を第2表に示す。
次に、第2表の窒化ケイ素粉末に、平均粒子径が1.3
μmのY2O3、1.4μmのAl2O3、1.2μmのMgO及び1.2μ
mのMgO・Al2O3をそれぞれ第3表に示す割合(内割)で
添加し、1,1,1−トリクロロエタン加えて4時間ボール
ミル湿式混合した。乾燥後、100kg/cm2の成形圧で6×1
0×60mm形状に金型成形したのち2700kg/cm2の成形圧でC
IP成形した。得られた成形体をカーボンルツボにセット
し、N2ガス雰囲気中温度1700℃、4時間で常圧焼結して
焼結体を得た。得られた焼結体は研削後、相対密度と常
温と高温の3点曲げ強度を測定した。それらの結果を第
3表に示す。
請求項2に記載の発明の実施例 実施例9〜17、比較例5〜8 特願昭63−198987号明細書の実施例に基づき、99.98
重量%の金属ケイ素粉末100重量部にα分率90%で比表
面積20m2/gの窒化ケイ素粉末を第4表に示す割合で添加
し、さらに金属ケイ素粉末と窒化ケイ素粉末の合計100
重量部に比表面積200m2/gの二酸化ケイ素粉末を第4表
に示す割合で配合した。この混合粉末を用い、窒化供試
体のカサ密度、窒化条件を第4表に示す条件として加熱
窒化した。
実施例9〜15については冷却せずにそのまま第5表に
示す熱処理条件で、実施例16と17及び比較例7と8につ
いては、一度冷却後窒化ケイ素インゴットを取り出し、
別の炉を用い、第5表に示す熱処理条件で高温処理し、
窒化ケイ素インゴットを製造した。なお、比較例5と6
については高温での熱処理は行なっていない。
得られた窒化ケイ素インゴットをSEM観察したとこ
ろ、実施例9〜17については全て粒状化されていたが、
比較例7はウイスカーのままであった。その1例とし
て、実施例9と比較例5のSEM写真をそれぞれ第3図と
第4図に示す。
得られた窒化ケイ素インゴットは、実施例1〜8と同
様な条件で湿式粉砕後、塩酸とフッ酸で酸処理し、濾過
・乾燥・解砕を行って窒化ケイ素粉末を製造した。その
窒素ケイ素粉末の特性を第5表に示す。
次に、第5表の窒化ケイ素粉末に、実施例1〜8で用
いたのと同様な焼結助剤を第6表に示す割合(内割)で
配合し、以下、同様な手順で焼結体を製造した。
得られた焼結体を研削後、相対密度と常温と高温の3
点曲げ強度を測定した。それらの結果を第6表に示す。
〔発明の効果〕 本発明は請求項1のインゴットを用いた窒化ケイ素粉
末は、低酸素であり、MgO−Al2O3−Y2O3系の焼結助剤を
用いて常圧焼結した場合、1200℃における高温曲げ強度
が700MPa以上可能となる。これは焼結体のβ−柱状晶の
発生とその成長に関係する粉体特性を制御した結果によ
るものである。
本発明の請求項2により製造された窒化ケイ素インゴ
ットを用いた粉末は、微粉が少なく且つ適当に酸素を含
有しているので、請求項1による窒化ケイ素粉末ほどに
は高温強度を高めることはできないが、焼結助剤の種類
に左右されることなく相当の高温強度を高めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図及び第4図は、それぞれ実施例
1、比較例1、実施例9及び比較例5で得られた窒化ケ
イ素インゴットの粒子構造を示す倍率3,500倍のSEM写真
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−170203(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属ケイ素粉末の直接窒化法によって得ら
    れた窒化ケイ素のインゴットを、非酸化性雰囲気下、1,
    550〜1,800℃の温度で熱処理することを特徴とする窒化
    ケイ素インゴットの製造方法。
  2. 【請求項2】インゴットが金属ケイ素とケイ素酸化物を
    含む混合原料粉末を直接窒化したものであることを特徴
    とする請求項1記載の窒化ケイ素インゴットの製造方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の窒化ケイ素インゴッ
    トを微粉砕してなることを特徴とする窒化ケイ素粉末。
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