JPH0119491B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は用便後の人体の局部を温水で洗浄する
温水洗浄便座に関するものである。

従来例の構成とその問題点 用便後、人体の局部の洗浄には不快感を防止す
るため、従来、温水が使用されているのは公知で
ある。この場合、温水の湯温は、あらかじめ設定
されており、洗浄中、使用者が洗浄便座に設けら
れている温度調節ツマミ等を操作して任意の温水
温度に調節していた。すなわち、最終的な快適湯
温を得るには、使用者が自から調節しなくてはな
らない状態であつた。

一方、快適さを感じる湯温は皮膚温度に左右さ
れるとともに皮膚温度は、使用者個々、あるいは
室内気温によつても異なるものである。従つて、
あらかじめ湯温を設定していても、使用者あるい
は室内気温によつて快、不快を生じる。特に、一
度、温水を局部に当てなくては快適な湯温に調節
できないため、洗浄開始時では冷水感等の不快感
を我慢しなくてはならない欠点があつた。

発明の目的 本発明は上記欠点を解消するため、使用者の皮
膚温度により湯温を自動的に調節することを目的
としたものである。

発明の構成 この目的を達成するために本発明は、用便中の
人体の局部周辺の皮膚温度を検出する温度センサ
ーと洗浄ノズルと温水タンクとの間に温水と冷水
を混合し、かつ、電気的に混合比を調節可能な混
合栓を設けるとともに、洗浄ノズル直前に温水温
度を検出する湯温センサを設け、皮膚温度に応じ
て洗浄ノズルに流入する温水の湯温を、混合栓の
自動開閉によつて調節するようにしたものであ
る。

以上のように構成すれば、用便中に皮膚温度を
検出し、これによつて温水温度を調節するため、
洗浄開始時より適温に調節された温水を利用する
ことができるとともに、混合栓を用いることによ
り、湯温調節の応答性を向上させることができ
る。

実施例の説明 以下、本発明の実施例を第１図を用いて説明す
る。本発明は第１図に示すように、ポンプ１を介
して洗浄ノズル２より局部に供給する温水を貯え
る温水タンク３および洗浄ノズル２直前に配した
第１の湯温センサー４の出力と使用者の皮膚温度
を検出する赤外線温度センサー５との出力差に応
じて、温水タンク３からの温水と温水タンク３外
からの冷水との混合比率を調節する混合栓６を、
温水タンク３とポンプ１との間に設けるととも
に、温水タンク３内には温水加熱用の電気ヒータ
７および湯温検出用の第２の湯温センサー８を配
している。一方、各温度センサーは制御部９に接
続するとともに電気ヒータ７および混合栓６とを
電源部１０に接続し、電気ヒータ７および混合栓
６への電気出力は、第１の湯温センサー４と赤外
線温度センサー５との出力差に応じて制御部９に
より制御するようにしている。また第２の湯温セ
ンサー８の出力に応じても電気ヒータ７への電気
出力が制御できるようにしている。

また、電源部１０には電源部１０から出力電圧
を手動で調整できる副制御部１１を、赤外線温度
センサー５と制御部９との接続を切の状態にする
と同時に電源部１０との接続を行なうように回路
スイツチ１２を設けている。なお、第１図中、１
３は電源部１０に供給する電源、１４および１５
は、温水タンク３および混合栓６に冷水を供給す
る給水管、１６は混合栓６に温水タンク３内の温
水を供給する送湯管を示し、実線矢印は給水およ
び温水の流れを示す。

次に本構成による作用について示す。赤外線温
度センサー５と制御部９とを接続するように回路
スイツチ１２を切換えた状態とする。赤外線温度
センサー５により用便中に使用者の局部周辺の皮
膚温度を検出し、この検出温度に応じて制御部９
にて快適と感じる湯温を自動的に求めるととも
に、温水タンク３内の湯温を前述の快適に感じる
湯温以上に保つよう、第２の湯温センサー８の出
力を検出することによつて制御部９により電源部
１０を制御して電気ヒータ７への出力電圧を制御
する。

一方、第１の湯温センサー４による検出湯温と
前述の快適と感じる湯温との差が無くなるように
制御部９により電源部１０から混合栓６への出力
電圧を制御し、温水と冷水との混合比率を自動的
に調節する。

従つて、用便後、人体の局部を洗浄する最初の
時点においては使用者に対して快適に感じる湯温
調節が自動的に行なわれることになる。

また、回路スイツチ１２により赤外線温度セン
サー５と制御部９との接続を切にすると同時に、
電源部４と副制御部１１とを接続することによ
り、手動で湯温調節もできるようにしている。

発明の効果 本発明によれば赤外線温度センサーにより用便
中に局部周辺の皮膚温度を検出し、皮膚温度に応
じて快適さを感じる湯温になるよう自動的に制御
するため、洗浄開始時より快適な洗浄を行なうこ
とができる。

さらに混合栓を用いて洗浄ノズルから噴出する
温水の湯温を調節し、温水タンク内の湯温は、常
に快適に感じる湯温以上に保つように、電気ヒー
タの入力電圧を制御するため、連続使用等、温水
タンクへの給水が増加した場合においても、湯温
上昇を早く行なうことができる、すなわち、応答
性を向上することができる特徴がある。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例の洗浄装置の構成図であ
る。 ２……洗浄ノズル、３……温水タンク、４……
第１の湯温センサー、５……赤外線温度センサ
ー、６……混合栓、７……電気ヒータ、８……第
２の湯温センサー、９……制御部、１０……電源
部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 用便中の人体局部周辺の皮膚温度を検出する
   温度センサーと、洗浄ノズルと温水タンクとの間
   に温水と冷水とを混合する混合栓を設けるととも
   に、洗浄ノズル直前に温水温度を検出する湯温セ
   ンサーを設け、皮膚温度に応じて洗浄ノズルに流
   入する温水の湯温を、混合栓の調節により自動的
   に快適に感じる湯温に調節する洗浄装置。 ２ 温水タンク内の湯温を常に快適と感じる湯温
   以上に保つよう、電気ヒータの入力を自動調節す
   る特許請求の範囲第１項記載の洗浄装置。