JPH01171933A - 歯付きベルトの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は歯付きベルトの製造方法に関し、特に南部を形
成するゴム層の表面をフッ素樹脂等の樹脂フィルムや非
伸縮性の帆布により被覆した歯付きベルトを製造する場
合に、前記樹脂フィルムを予備成形することにより樹脂
フィルムの劣化や接着力低下を防止することを特徴とす
る方法に関する。

〔従来の技術〕

従来から片面又は両面に歯が形成された歯付きベルトが
動力伝達手段として広く利用されている。

この歯付きベルトを製造する場合、例えば片面のときは
、四部が形成された円筒状の内型の外周に帆布等の織布
を巻装し、ゴムを歯部内に加圧充填し、次いでその外周
にワイヤ等の抗張体をコイル状に巻付ける。次に、この
抗張体の外周に所定量の背ゴムを再度巻付け、このゴム
の外周に織布を巻付ける。また両歯の場合、上記抗張体
を巻付けた状態のものに、同様にして形成した外歯部を
外周に巻付ける。いずれの場合も得られた円筒状の歯付
きベルトは内型及び外型により加熱加圧することにより
前記ゴムを加硫した後、前記内型および外型から取外し
、最後にその周方向に治って所定の幅に切断することに
より、歯付きベルトを得ることができる。

このような歯付きベルトには、特開昭５８−３３４４２
号に開示されているように、通常伸縮性を有するナイロ
ン製等のつ・−り一系を使用した伸縮性の帆布や織布等
が表面層として利用されている。しかしながら伸縮性の
帆布等では強度が不十分であるのみならず、エンジン回
りに使用する場合等に要求される耐油性にも劣るという
問題がある。そこで強度及び耐油性の両方に優れた表面
層として樹脂フィルムや非伸縮性の帆布を使用すること
が考えられる。

ところが樹脂フィルムや非伸縮性の帆布はウーリー系か
らなる伸縮性の帆布等と異なり伸縮性に欠けるので、ゴ
ムを充填する前に歯形状に予備成形しておく必要がある
。

この予備成形は、あらかじめ処理面に接着剤を塗布した
樹脂フィルムを、歯型に対応した凹部およびこの凹部に
対応する凸型を有する金型により、歯形状に加工するも
のである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、前記従来の予備成形手段では、凹部を有する金
型に凸型を嵌合させて高圧力で成形する剤処理層の伸び
による接着力の低下を招いてしまうという問題がある。

本発明は前記問題点を解決するもので、樹脂フィルムや
非伸縮性の帆布の予備成形時における伸びを防止し、樹
脂フィルムや帆布の強度低下、接着力低下等を防止する
ことのできる歯付きベルトの製造方法を提供することを
目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

前記目的を達成するために鋭意研究の結果、本発明者は
樹脂フィルム又は実質的に非伸縮性の帆布の一端を開放
した状態で凹型と凸型を係合することにより、樹脂フィ
ルム又は帆布を実質的に延伸することなく歯形状に予備
成形できることを発見し、本発明に想到した。

すなわち、本発明の歯付きベルトの製造方法は、複数の
四部が形成された金型上に樹脂フィルム又は実質的に非
伸縮性の帆布からなる表面保護膜を載置し、前記凹部に
対応する凸型を前記表面保護膜を介して前記凹部に挿入
し、前記凸型が前記金型の凹部に挿入された状態で表面
保護膜の端部を開放した□まま次の凸型を次の凹部に挿
入し、この動作を順次繰返して前記表面保護膜を前記金
型の凹部に沿った歯形状に成形し、次いで得られた歯形
状の表面保護膜上に平板状ゴムを載置して加圧加熱によ
り前記表面保護膜の凹部にゴムを充填することを特徴と
するものである。

（作　用〕 本発明によれば、樹脂フィルム又は実質的に非伸縮性の
帆布からなる表面保護膜の予備成形時に、表面保護膜の
端部が自由な状態で、金型の凹部に合わせて１つずつ凸
型により歯形を成形するようにしているので、成形時に
表面保護膜が局部的に延伸することを防ぐことができ、
したがって、表面保護膜の強度を確保するとともに、前
記表面保護膜の伸びに基づく接着剤処理層の伸びによる
接着力の低下も防止することができる。

（実施例） 以下、本発明の第一の実施例を第１図および第２図を参
照して説明する。

第１図は本発明に係る歯付きベルトの表面層用樹脂フィ
ルムの予備成形方法を実施するための成形装置を示した
もので、上面に歯型に対応する複数の凹部１，１′・・
・が形成された金型２と、この金型２の上方において昇
降自在に設けられた、前記四部１．１′・・・に嵌合す
る凸型３．３’（本実施例においては２つ）とを有する
。これらの凸型３．３′は上下に昇降自在であり、金型
２は水平方向に移動自在である。また金型２を固定して
凸型３．３′を昇降自在とともに水平方向にも移動自在
としてもよい。

次に、前記＠置を用いて樹脂フィルムの予備成形を行な
う場合について第２図を参照して説明する。

まず、フッ素樹脂等からなる樹脂フィルム４の表面に金
属ナトリウムエツチングを施し、このエツチング処理面
に接着剤を塗布する。次に、金型２の上面に、前記樹脂
フィルム４を載置しく工程Ａ）、最初に、凸型３を下降
させ金型２の先端側の凹部１に嵌合させる（工程Ｂ）。

続いて、前記四部１に凸型３を嵌合させた状態で、隣接
する金型２の凹部１′に他方の凸型３′を嵌合させて樹
脂フィルム４を金型２に沿って成形する（工程Ｃ）。こ
の際樹脂フィルム４の後端部は開放されているので、樹
脂フィルムは変形により延伸することが実質的にない。

そして、各凸型３，３′を上昇させた（工程Ｄ）後、金
型２を１ピツチだけ移動させ（工程Ｅ）、前記成形され
た凹部１′に先端側の凸型３を嵌合させる（工程Ｆ）。

この状態で、隣接する金型２の凹部１″に他方の凸型３
′を嵌合させて成形する（工程Ｇ）、その後各凸型３．
３′を上昇させ、再び、金型２を１ピツチ移動させ、前
記動作を繰返すことにより、金型２の全ての凹部１，１
′・・・に対応する歯形状に樹脂フィルム４を成形する
。

第３図は本発明の別の実施例による成形方法を示す概略
断面図である。金型３２は複数の凹部３１゜３１′・・
・を有し、上方の円筒状金型３３は凹部３１．３１′・
・・に対応する複数の凸部３４．３４’　、・・・を有
する。

下の金型３２の上に樹脂シート３５を載置し、上金型３
３を押圧しながら矢印へ方向に回転するとともに、下金
型３２を矢印Ｂ方向に同期して移動する。これにより凹
部３１．３１’・・・と凸部３４．３４’・・・間に挟
まれた樹脂シート３５は連続的に歯形状に成形される。

この場合でも樹脂シート３５の端部は開放されているの
で、成形の際に実質的に延伸されない。

上述のように成形した樹脂フィルム（例えば４）を金型
２の上面に載置したまま、その上面にゴムを載置し、こ
のゴムの上方からプレス装置（図示・　　　せず）によ
り加圧することにより、前記樹脂フィルム４の歯型に沿
って前記ゴムを充填する。

次に、第４図に示すように、ゴム４３を充填した樹脂フ
ィルム４２を用いて歯付きベルトを製造する場合は、ゴ
ムを充填した樹脂フィルム４２を所定の製造装置の内型
４１の外周に巻付け、このゴム層４３の外周にワイヤ等
の抗張体４４及び背ゴム４５を順次巻付ける（第５図）
。そして、前記内型４１の外側から外型（図示せず）に
より加熱状態で所定時間加圧してゴム層４３及び４５を
加硫し、その後、円筒状の成形体を前記内型４１から取
外して研磨した後、所定の幅に切断することにより、所
望の歯付きベルトを得ることができる。

なお以上において樹脂フィルムを用いた場合について説
明したが、樹脂フィルムの代りに非伸縮性の帆布（ウー
リー糸を使用しない）を用いる時でも同様に実施するこ
とができる。

したがって、本発明においては、予備成形時に、樹脂フ
ィルム又は実質的に非伸縮性の帆布の後端側が自由な状
態で、金型の四部に合わせて先端側から１つずつ凸型に
より成形するようにしており、成形時に樹脂フィルムや
帆布が伸延することを防ぐことができるので、樹脂フィ
ルムや帆布の強度を確保することができ、前記樹脂フィ
ルムや帆布の伸びに基づく接着剤処理層′の伸びによる
接着力の低下を防止することができる。

〔発明の効果〕

以上述べたように本発明に係る歯付きベルトの表面層の
予備成形方法は、後端側の樹脂フィルムや実質的に非伸
縮性の帆布が自由な状態で、金型の凹部に合わせて先端
側から１つずつ凸型により成形するようにしているので
、成形時に樹脂フィルムや帆布が局部的に伸延すること
を防ぐことができる。その結果、樹脂フィルムや帆布の
強度を確保することができ、前記樹脂フィルムや帆布の
伸びに基づく接着剤処理層の伸びによる接着力の低下を
防止することができる等の効果を秦する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の方法に使用することができる上型及び
下型の一例を示す断面図であり、第２図Ａ−Ｇは第１図
の装置により本発明の方法を実施する工程を示す断面図
であり、第３図は本発明の別の実施例による方法を示す
断面図であり、 第４図は本発明の方法により得られた歯形樹脂シートを
用いて歯付きベルトを￥Ｊ造する様子を示す断面図であ
り、 第５図は内型上に形成された歯付きベルトを示す断面図
である。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）ゴム層の表面を樹脂フィルム又は実質的に非伸縮
   性の帆布からなる表面保護膜により被覆した歯付きベル
   トを製造する方法において、複数の凹部が形成された金
   型上に前記表面保護膜を載置し、前記凹部に対応する１
   つの凸型を前記表面保護膜を介して前記凹部に挿入し、
   前記凸型が前記凹部に挿入された状態で前記表面保護膜
   の端部を開放したまま次の凸型を次の凹部に挿入し、こ
   の動作を順次繰返して前記表面保護膜を前記金型の凹部
   に沿った歯形状に成形し、次いで得られた歯形状の表面
   保護膜上に平板状ゴムを載置して加圧加熱により前記表
   面保護膜の凹部にゴムを充填することを特徴とする歯付
   きベルトの製造方法。
2. （２）特許請求の範囲第１項に記載の歯付きベルトの製
   造方法において、前記凹部を有する金型が平坦状であり
   、前記凸型が個々に昇降自在であり、１つ１つ前記凹部
   に挿入し得るようになっていることを特徴とする方法。
3. （３）特許請求の範囲第１項に記載の歯付きベルトの製
   造方法において、前記凹部を有する金型が平坦状であり
   、前記凸型が円筒部材の円筒面上に複数の軸線方向凸部
   が形成されたものであり、前記凸型が回転しながら前記
   凹部を有する金型と係合することにより前記凹部内に前
   記凸型の凸部が順次進入し、もつて前記表面保護膜を歯
   形状に成形することを特徴とする方法。
4. （４）特許請求の範囲第１項乃至第３項のいずれかに記
   載の歯付きベルトの製造方法において、前記樹脂フィル
   ム又は実質的に非伸縮性の帆布がフッ素樹脂からなるも
   のであることを特徴とする方法。