JPH01168964A

JPH01168964A - 撚糸被覆構造体

Info

Publication number: JPH01168964A
Application number: JP32895987A
Authority: JP
Inventors: Takeshi Sano; 毅佐野; Ryosuke Kamei; 亀井　良祐; Shintaro Inasawa; 伸太郎稲沢
Original assignee: Showa Denko KK
Current assignee: Resonac Holdings Corp
Priority date: 1987-12-25
Filing date: 1987-12-25
Publication date: 1989-07-04

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野〕本発明は水産業用資材、特に魚類を養殖する際に用いら
れる漁網、ローブ等を製造するのに好適な撚糸被覆構造
体に関する。

〔従来の技術〕

水産業用資材、特に魚類の養殖用漁網、ローブなどに使
用される繊維は、耐腐食性、藻貝類の付着を少なくする
等の防汚性、耐摩耗性に優れ、かつ強度の高いことが要
求される。

そのため、従来、海中生物の付着が少ない金網を使用し
たり、また熱可塑性樹脂繊維によってつくられた網やロ
ーブに錫系化合物を主体とした防汚剤を塗布したものが
用いられており、さらには、銅粉末を混練した熱可塑性
樹脂フィラメントによってつくられた漁網、ローブなど
も提案されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、上記金網は海水による腐食の進行が早く、１年
半程度で使用不能となり、交換しなければならないばか
りでなく、交換された金網の廃棄処分が極めて困難であ
るという難点を有する。−方錫系化合物を１体とした防
汚剤を塗布する方法では、防汚剤の冷性が強く、塗布、
乾燥処理などに人件費が嵩み、高価なものとなる欠点が
ある。

また、熱可塑性樹脂に銅粉末を混練したものは、有効に
゛利用される銅粉末が表層の銅粉末のみで、フィラメン
トの中心部分の銅粉末は殆ど利用されず、しかもコスト
高で、繊維強度を低下させる不都合がある。

本発明は上記の小情に鑑み、混練した銅粉末が有効に利
用され、しかし＄ｌ維強度が低下Ｖず、酎腐食性、防汚
性に優れ、水産業における漁網、ローブ等を製造するの
に好適な撚糸被覆構造体を提供することを目的とする。

Ｃ問題点を解決するための手段〕本発明は上記の目的を達成すべくなされたもので、その
要旨は、熱可塑性樹脂のフィラメントから成る撚糸に、
銅粉末を５〜５０ＶＴｔ％含有する熱可塑性樹脂を被覆
したことを特徴とする撚糸被覆構造体にある。

（発明の具体的構成および作用〕本発明に用いられる撚糸は熱可塑性樹脂フィラメントを
複数本撚り合わせたものである。撚糸を構成するために
使用される熱可塑性樹脂としては、例えばポリ１チレン
、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミ
ド樹脂（ナイロン６゜ナイロン６６等）、ポリエステル
樹脂等、撚糸とした場合、強度の高いものがあげられる
。

また、撚糸を被覆するために使用される熱可塑性樹脂と
しては、撚糸被覆構造体の物理的性能を低減させないた
めに、撚糸との接着性に優れ、被覆成形性、製網性のよ
いものが撚糸に対応して選ばれるが、その融点は、撚糸
を構成する熱可塑性樹脂の融点より低いことが好ましく
、特に撚糸を構成する熱り塑性樹脂の融点より１０℃以
上低いことが望ましい。使用される熱可塑性樹脂として
は、防汚性を向上させるエチレン・酢酸ビニル共重合体
（ＥＶＡ）、エチレン・メタアクリル酸共重合体、エチ
レン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エチ
ル共重合体等の親水性樹脂が好ましいが、低密度ポリエ
チレン（ＬＤＰＥ）等も使用することができる。

撚糸用樹脂と被覆用樹脂との組合せの一例を示せば、撚
糸用樹脂が高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）から成る場
合、被覆用樹脂としてはＬＤＰＥ。

またはＥＶＡが選択される。

また、本発明の被覆用樹脂に混合される銅粉末は、平均
粒径（以下粒径という）が１〜３０μｍの範囲のものが
使用できるが、１〜２０μｍが好ましく、特に１〜１２
μｍが好適である。

銅粉末の粒径が３０μｍを越えると、被覆用樹脂の成形
性が低下する。また、粒径が１μｍ未満の場合は、被覆
用樹脂の成形性の向上はあまり認められないばかりでな
く、銅粉末の価格が著しく高くなる。

被覆用樹脂に混練される銅粉末の量は５〜５０ｗｔ％が
用いられるが、１０〜４０Ｗ【％が好ましく、特に１０
〜３０％が好適である。添加する銅粉末の丘が５Ｑｗｔ
％を越えると被覆用樹脂の成形性が低下し、５ｗｔ％未
満では防汚効果が減少する。

本発明において用いられる撚糸は、従来公知の方法によ
って、熱可塑性樹脂フィラメントを複数本撚り合わせて
製造することができる。フィラメントの本数は、適宜選
択される。

撚糸被覆構造体をつくるには、公知の被覆法が用いられ
る。すなわち、先ず、被覆用樹脂に所定域の銅粉末を添
加、混練してベレットをつくる。

このベレットを押出機に充填、溶融して、被覆ダイより
押出ずどと６に、被覆ダイの中心より引出される撚糸を
被覆して、撚糸被覆構造体が製造される。この際、撚糸
に対して被覆用樹脂の融点が低いことが被覆成形性の面
から望ましいが、被覆ダイから引出す撚糸の引出し速度
を早くすることによって、同じ程度の融点の撚糸にも被
覆することができる。

上記撚糸被覆構造体は、撚糸の外周を銅粉末を含有づる
熱可塑性樹脂が一体に接着被覆しているので、強度が高
く、少量の銅粉末によって効果的な防汚性が発揮される
。

〔実施例〕

次に実施例および比較例を示して本発明を説明する。

実施例１〜４および比較例１〜３Ｍｌが０．７９　／　１０分く１９０℃、２．１６に９
荷重。

以下同じ）融点（以下Ｔ１ｍという）が１３０℃のＨＤ
ＰＥ　（昭和゛を工株式会社製・Ｆ５００７Ｍ）フィラ
メントから成る撚糸を、被覆用樹脂としてＭｌが３．０
９／１０分、　Ｔｌｌが１１６℃の１−（ＤＰＥ（昭和
電工株式会社−製・Ｆ１３４）と粒径が異なる銅粉末と
を種々な割合で混練したベレットを用いて被覆し、撚糸
被覆構造体を！ＦＪ造した。

製造条件は、上記ベレットを１８０℃で押出し、２００
℃に加熱した被覆ダイから２５０μｍφのＨＤＰＥフィ
ラメントを４本を撚り合わせた撚糸を溶融しない速度で
引出しながら銅粉末を含有する被覆用樹脂で被覆し、３
０℃で冷却した後巻取った。

この撚糸被覆構造体の被覆成形性、防汚性を調べた。

被覆成形性は、得られた撚糸被覆構造体の表面の亀裂お
よび厚みムラの有無を観察した。また、防汚性は、上記
撚糸被覆構造体より構成された網を海中に６ケ月浸漬し
、その汚染状態を観察した。

結果を第１表に示す。

以　　下　　余　　白第　　　　１　　　　表但し、◎・・・亀裂および厚みムラなしＯ・・・亀裂な
し、厚みムラ若干あり △・・・亀裂、厚みムラ若干ありＸ・・・亀裂、厚みムラあり実施例５〜７１ｍが２１５℃のポリアミド（６ナイロン）のフィラメ
ントから成る撚糸、または実施例１〜４および比較例１
．〜３で使用したＨＤＰＥのフィラメントから成る撚糸
に、上記ポリアミド、ＨＤＰＥ或はＭｌが２．０！？／
１０分、Ｔｍが８６℃の酢酸ビニル含有量が１５ｗｔ％
のＥＶＡ　（昭和電工株式会社製・ＥＬ１２−５＞の被
覆用樹脂に粒径１０μ肌の銅粉末をそれぞれ２０Ｗ【％
添加、混練して得たベレットを溶融して被覆して撚糸被
覆構造体を製造した。

製造条件は、上記ベレットを、その種類によっ　　１で
１５０〜２７０℃の範囲から選ばれた温度によって　　
・押出し、同一温度に加熱された被覆ダイを２５０μｒ
ｎφのフィラメントを４本を撚り合わせた撚糸を　　゛
被覆し、３０℃で冷２Ｊ］　した後、巻取った。この撚
糸被覆構造体の被覆成形性、防汚性を実施例１〜　１４
および比較例１〜３と同様な方法で判定した。

結果を第２表に示す。

第　　　　２　　　　表〔発明の効果〕以上述べたように本発明に係る撚糸被覆構造体は、芯と
して撚糸を使用し、その外側を銅粉末が含有された熱可
塑性樹脂によつ−（一体に被覆された構成となっている
ので、強度が高く、柔軟性に畠み、製網製がよく、銅粉
末の使用量が少ないにもかかわらず、防汚性に優れ、安
価で、養殖用漁購、ローブ等水産業として多くの長所を
Ｒする。

Claims

【特許請求の範囲】

熱可塑性樹脂のフィラメントから成る撚糸に、銅粉末を
５〜５０ｗｔ％含有する熱可塑性樹脂を被覆したことを
特徴とする撚糸被覆構造体。