JPH01157845A - フレキシブルな金属とプラスチックの積層板 - Google Patents

フレキシブルな金属とプラスチックの積層板

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JPH01157845A
JPH01157845A JP63238912A JP23891288A JPH01157845A JP H01157845 A JPH01157845 A JP H01157845A JP 63238912 A JP63238912 A JP 63238912A JP 23891288 A JP23891288 A JP 23891288A JP H01157845 A JPH01157845 A JP H01157845A
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拓志 佐藤
Moriji Morita
守次 森田
Hidesuke Yamanaka
秀介 山中
Shigeyuki Shishido
重之 宍戸
Mitsusachi Naito
内藤 光幸
Shunji Yoshida
芳田 俊爾
Kenji Tanabe
健二 田辺
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、寸法安定性に優れたフレキシブル金属プラ
スチック積層板(略称F M CL ! Flexi−
ble Metal C1ad Lam1nate )
に関する。
[従来の技術] 金属層とプラスチックフィルムを積層して構成されるF
MCLは、包装用材料、フレキシブルプリント回路基板
(フレキシブルプリント配線板)、電磁波シールド導線
被覆材、電磁波シールドフィルムその他などに、金属と
プラスチックの両材料の特徴が総合活用された素材とし
て大量に使用されている。
これらFMCLは、その加工手段と用途のために金属層
とプラスチック層の両方の寸法が相互に適当する関係に
あることが必要である。
しかしながら、金属とプラスチックの熱膨張率の相違、
あるいは引張強度、圧縮強度、弾性率の相違などに起因
して、両者の寸法は所望の適正な範囲外となっており、
当業界の関係者はこのことによる不具合の対策に苦慮し
ている。
寸法に相違が存在する場合は、例えば、後で詳述するよ
うにFMCLがプラスチック層を内側として大きくカー
ルしたり、金属層をエツチングして部分的に除去した場
合、表面に全面的に多数の皺が発生して、裁断、パター
ン賦与、貼付、重積、素子実装、パターン接続などの後
続の加工処理が非常に困難になる。
しかして、これらの寸法の相違(寸法差)は、FMCL
積層板の状態では正確に測定できないが、その構成要素
の金属層、あるいはプラスチック層のそれぞれを、仮に
応力が発生しない方法により分離し単独化した場合には
、精密正確に測定され得る。
゛多くの場合、プラスチック層の寸法は、金属層のそれ
に比較して適正限界以下にあり、通常一般に金属層より
も短い。
これらの寸法差の測定は、応力が改めて発生しない方法
を以て各構成要素を完全に分離単独化することが通常は
困難であるため、実質的に応力が発生しないとみなされ
る近似の単独化の方法として以下のような方法が採用さ
れる。
即ち、FMCLの状態において積層板としての寸法を測
定し、その測定値を金属層寸法(即ち、エツチング前の
プラスチック層の寸法に等しい)とみなし、次いで、プ
ラスチック層に何ら影響を与えない薬剤によりエツチン
グを行って金属層を除去してプラスチック層を単独化し
て寸法を測定し、この測定値をプラスチック層寸法とみ
なす。
これから両者の寸法差(これはエツチング前のプラスチ
ック層長さ一エツチング後プラスチック層長さに等しい
)を求めている。
即ち、この発明における寸法差はエツチング前のプラス
チック層の長さ一エツチング後のプラスチック層の長さ
を以て表現される。
なお、この発明においては、上記した通りに、金属層よ
りプラスチック層が短いことが一般的であるが、この寸
法差を使用すれば、 プラスチック層の収縮率(%) と定義される。
プラスチック層の収縮率が大きいことによる悪影響は大
別して次の二項口である。
a)FMCLがプラスチック層を内側にしてカールして
おり、このカールを抑制してFMCLを展開して行う打
抜き、裁断、パターン賦与、貼付、重積、その他の処理
が極めて困難なものとなっている。
b)フレキシブルプリント配線板(以下、FPCと略称
。=F1exible Pr1nted C1rcui
t)が代表するように精密な回路用のパターンをエツチ
ングレジストインクで描き、次いでエツチングし、金属
層が部分的に残存させられる場合に、金属層がある部分
とない部分では、寸法変化が生じるために全面的な皺が
形成される。
そのために、パターン上の各点の間の相対的な位置関係
は変化し部品装着あるいは他のパターンとの接続のため
に必要な精度が欠如し、またその外観も見苦しいものと
なる。
プラスチック層の寸法が、金属層のそれに比較して一定
の寸法以上短小である場合には、実用上の有用性は殆ど
ないと云える。
場合によっては製品として、致命的と云うべき上記の欠
点を除去するために従来から種々の対策が採られている
が、満足すべき性状のFMCLは未だ完成されていない
既知の技術の例として、カールの単純な除去法としては
、特開昭59−22388号、同59−22389号な
どに示されるように、金属層にカールとは逆の「曲げ塑
性変形」を与えること、即ち、カールしている金属層を
カールに対して逆に曲げて、金属層とプラスチックとの
寸法差に基いてカール形成の原因となっている応力に均
衡させることによってカール0程度を軽減させようとす
る方法がある。
この場合においては当然のことながら、金属層自体の寸
法に処理の前後において何ら実質的変化がないことに注
意しなければならない。
即ち、このような方法によって処理されたFMCLはプ
ラスチック層の寸法が短小であることによる悪影響の中
の前記a)のカールのみが一時的に見掛は上、消去され
たように見えるに過ぎないのである。 しかしながら、
そのカールは熱履歴を経ると直ちに原状に復帰してしま
う。 また、b)のエツチング時の皺の形成については
プラスチック層と金属層の寸法差が処理前と同様である
ためであり、根本的な性状改善が全く加えられていない
ことによっている本質的欠点である。
一方、プラスチック層のみ選択的に延伸させて金属層の
寸法に接近させようとする試みがいくつか行われている
特開昭56−23791号においては、プラスチック層
に溶剤を吸収させて膨張させて延伸させることにより、
その寸法を金属層の寸法に接近させようとしている。
しかしながら、この方法ではFMCLが高温、例えば、
100℃以上の雰囲気に暴露されること、または長時間
、大気中に放置されることなどによって吸収されている
溶剤は、不可避的にプラスチック層から逸散するために
、プラスチック層は再度収縮する欠点があり、更に、こ
の処理により金属層との寸法差を所要の一定範囲内にま
で減少させることは甚だ困難であるという欠点もある。
また、プラスチック層を外方側として巻き、長時間高温
に保持しプラスチック層が延伸されている状態を継続し
てアニーリングすることにより寸法差を縮小する方法が
、特開昭54−108272号、同54−111673
号などによって提案されているが、常温への冷却時に金
属とプラスチックの熱膨張率の相違により再度プラスチ
ック層が収縮するため殆ど寸法差が軽減されないという
欠点がある。
更に、特開昭62−299338号においては、支持体
上に金属薄層を設け、これにポリイミドの溶液かまたは
ポリイミド前駆体の溶液を塗布して、加熱乾燥後に支持
体を除去する方法が提案されているが、この方法はポリ
イミド層と金属層の熱膨張率の差により、冷却時にポリ
イミド層の寸法が金属層に比較して短くなってポリイミ
ド層を内方側にしてカールする。
また、金属層の一部分がエツチングにより除去されると
き、金属層を失い裸になったポリイミド層が収縮して寸
法変化を起こし皺を発生させる。
〔発明の開示〕
発明者らはかかる点に鑑み鋭意検討した結果、従来のご
とくプラスチック層を延伸させるのではなく、これと全
く逆に、金属層の方を「圧縮」させるという着想に基く
手段をとることにより、驚くべきことに、前述の欠点の
全てが、抜本的に消去された積層板が得られることを見
出し、この発明を完成し得た。
即ち、この発明のFMCLは、従来技術により得られる
ものとは、本質的に明確に相違するのであり、プラスチ
ック層と金属層を積層させてなるフレキシブル積層板に
おいて°、金属層が圧縮塑性変形させられたものである
ことに、顕著な特徴がある。
更に具体的に云えば、プラスチックフィルムと金属層が
直接、またはカップリング層か接着剤層を介して積層状
態にされたフレキシブル積層板において、積層状態のま
ま金属層の長手方向および/または幅方向の寸法がo、
 oot〜5%、好ましくは0.01〜5%の範囲内に
て、その用途に応じて、塑性変形により圧縮されてプラ
スチック層の寸法に接近、乃至、合致、更にはプラスチ
ック層よりも収縮させられて、前述の収縮率が好ましく
は±0.3%以下にされているものである。
この発明にいう圧縮塑性変形とは材料力学的には、例え
ば金属層が圧縮荷重を加えられ圧縮応力を受けた結果、
変形が生じ、荷重が除かれた後も残存する変形を云う。
これは変形した金属層を主体に云えば、収縮を起こして
いるため、収縮塑性変形とも云えるのであって、圧縮も
収縮も技術的な意味内容においては全く同一である。 
ただ、この発明の技術的特徴をより適切明確に表現して
いると考えられ、また、圧縮(収縮)塑性変形と常時記
載することは煩雑であるため、この明細書中では圧縮塑
性変形なる用語を使用して説明することにする。
この発明のフレキシブル金属プラスチック積層板の最大
の特徴は、その金属層が圧縮されて塑性変形を生じてい
ること、即ち、圧縮塑性変形させられていることである
が、その程度、即ち、圧縮塑性変形率は0.001〜5
%、好ましくは0.01〜5%、より好ましくは0,0
1〜1%である。
この範囲の最小限未満であっては発明の効果の具現が困
難であり、一方、この範囲の最大限値を越えさせること
は技術的に実施困難であることが見出され、これを確認
した。
なお、ここに云う金属層の圧縮塑性変形率は次頁の式で
定義されるものである。
金属層の圧縮塑性変形率(%) この発明の金属層は、所謂、金属箔であって、これに使
用される金属としては、塑性変形応力が小さいもの程、
圧縮塑性変形が容易であり、この発明の寸法差解消法に
適合する。
例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、金、銀およびこ
れらを含む合金は塑性変形応力が小であって、電気的特
性も良好であるのであり、この発明のFMCLとして使
用するに好ましい。
なお、この発明のFMCLの金属層は複数種類金属層(
多数の金属層)とし使用されてもよい。
この発明の積層板の金属層の厚さは、0.05〜100
μmである。 即ち、従来一般的であったlO〜100
μm程度の、所謂、厚物と称されるものは勿論、0.0
5〜10μm程度、好ましくは、0.05〜4μm程度
の、所謂、極薄金属箔と称されるものもこの発明の積層
板は、良好な製品として提供することが確認された。
なお、かかる極薄金属層のFMCLは、微細パダーン付
きのフレキシブルプリント回路基板として製作が容易で
あること、パターンエツチングが低コストとなること、
屈曲性に冨み狭い空間に挿入可能なものとなること、微
力による精密な屈曲が可能であることなど有利な特徴を
備えているために近年急速にその需要が増大している。
一方、この発明の積層板におけるプラスチック層の厚さ
は、1〜200μm1好ましくは、3〜100μm、更
に好ましくは5〜50μmの範囲内であり、薄過ぎれば
、支持体としてその作用を果すことができないのであり
、また厚過ぎれば、取扱い、加工などが困難になる。
この発明に使用されるプラスチックとしては、例えば、
ポリイミド、ポリアラミド、ポリアミドイミド、ポリエ
ステル、ボリアリレート、ボリ工−テルサルフォン、ポ
リエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリパラバン酸、ポリプロピレン、ポリエチレン、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ四弗化エチレン、
ポリ三弗化塩化エチレン、ポリ四弗化エチレン・六弗化
プロピレン共重合体、ポリ弗化ビニリデンなどがあるが
勿論、これらのみに限定されるものではない。
なお、この発明においては、プラスデック層は複数の異
なった種類の層からなるものであってもよく、これらの
混合物または共重合体であってもよい。 例えば、ポリ
イミド−ポリアミド、ポリイミド−ポリアミド・イミド
の如きものである。
この発明においては、通常の場合、これらプラスチック
の薄層と金属層との積層は接着剤により行われてもよく
、プラスチックの薄層と金属層を直接的に固着させて積
層させる方法でもよい。
この場合、ポリマーワニスを塗布し、加熱乾燥させ硬化
させるか、溶融ポリマーを金属箔上に押出成型する方法
などが使用される。 この発明では上記のいずれの手段
も利用可能である。
なお、金属層が厚さ0.05〜10μmである所謂、極
薄金属箔の場合、金属箔単独では取扱いが困難であり、
下記のような方法が採用される。
その第一は金属層がスパッタリング、あるいは真空蒸着
によりプラスチック層上に形成され積層されるものであ
る。
スパッタリング法の場合、金属層厚さは、0.05〜4
μm程度の極薄箔が好適に製作される。
このようなスパッタリングなどによる極薄金属は、これ
の上に必要に応じて電解メツキ層を形成して、その厚さ
を所望の厚さまで増加させることが行われる。 なお、
メツキ層は無電解メツキにより形成されてもよい。
上記のスパッタリングは減圧下、アルゴンガスなどの雰
囲気中で、金属箔を陰極とし陽極の金属との間に電圧を
印加して、低圧気体放電、即ち、グロー放電を生起させ
てイオンを陰極金属に衝突させ、分散した該金属をプラ
スチック層の表面に析出させるフレキシブル金属プラス
チック積層板の製造方法である。
また、真空蒸着は、真空中にて金属を加熱して蒸発させ
、プラスチック層表面に凝固、堆積させフレキシブル金
属プラスチック積層板を作る方法である。
プラスチック層上に極薄の金属層を形成する方法の第二
はメツキ法である。 プラスチック層上に無電解メツキ
により薄い金属層を形成させたものが使用される。 こ
の無電解メツキ層は必要に応じて、その上に電解メツキ
を施して金属層の厚さが増大させられてもよい。
一方、比較的に厚いアルミニウムなどの導電性支持体上
に電気メツキ、あるいは真空蒸着により金属層を形成し
た金属箔シートは、該金属層が極薄であるにも拘らず、
支持体のアルミニウムなどの剛性によってシート全体と
しである程度の剛性があり、単独での取扱いが容易とな
り、この発明の積層板用に好適に使用される。
例えば、厚さ40μm程度のアルミニウムの上に銅を5
〜9μm程度の厚さに、電解メツキにより形成させた金
属箔シートは安価に製造されており好適に使用される。
このような金属箔シート、例えばアルミニウム銅箔シー
トの銅層上にプラスチックの溶媒溶液を公知の方法によ
って直接塗布し、加熱乾燥した後に、上記の導電性支持
体たるアルミニウムを除去することによって、この発明
が対象とするプラスチック積層板の素材となる。
なお、支持体の除去方法はエツチングか、外力を加えて
剥離させるか、いずれの方法によってもよい。
金属層上にプラスチックの溶媒溶液を塗布するに際して
、接着性向上のためにはカップリング剤の薄層を金属層
とプラスチック層間に介在させることが効果的である。
カップリング層は必ずしも全面に亙ってプラスチック層
に接している必要はなく、カップリング層とプラスチッ
ク層の間に部分的に防錆メツキ膜など金属薄層が介在し
ていてもよい。
上記の接着性向上のためには、窒素含有シランカップリ
ング剤が最も効果的である。 圧縮塑性変形させたとき
、金属層とプラスチック層の接着力が強く、寸法安定性
が良好なフレキシブル金属プラスチック積層板を与える
この発明にかかるFMCLの主要な用途は、FPCであ
って、その基板となるプラスチック層の引張強度は10
kg/mm”以上、引張弾性率は100kg/mm”以
上、引張伸長率は10%以上、ガラス転移点は100℃
以上、絶縁性は体積抵抗率がIgtoΩcm以上である
ことが好ましい。
この発明にかかるFMCLは、溶剤を含有せずまた、金
属箔の軽度の曲げ塑性変形による見掛けのカール除去に
よるものではないために、層間の寸法差に基くカールが
発生しない特性、即ち、その平面性が経時的に低下消失
することがなく、その形状は極めて安定しており、FM
CLを構成する金属箔とプラスチック層のそれぞれの寸
法が安定させられている。
このFMCLが、FPC用に応用される場合、金属箔上
のパターン中の各点間の相互位置関係が安定し、部品の
実装、および他の基板との接続が高精度を以て遂行され
る。
また、一般的用途のFMCLとしても、苛酷な熱履歴を
経ても安定した平面性を保有するためにその取扱い、ま
た加工時の作業性が優れている。
従来、U、 S、 P、 3179634号、特開昭4
9−51559号、同52−115888号、同57−
80049号、同57−181857号、同59−16
2044号、特願昭61−66049号などが提供する
積層用接着剤を使用しないA−FMCL(Adhesi
veless FMCL )は耐熱性、屈曲性、誘電特
性などにおいて優れた性能を有するが、プラスチック薄
層の寸法収縮が主要原因となって実用化に至っていなか
ったが、この発明が適用されたA−FMCLは、金属箔
のエツチング後のプラスチック層のエツチング前に対す
る寸法収縮率が一定値以下、即ち、±0.3%以下、好
ましくは±0.2%以下、更に好ましくは±0.1%以
下、最も好ましいものは±0.05%以下となっている
従って、FMCLそれ自体にカールがないことは勿論、
エツチングされて、金属パターンが形成された後も、皺
発生は見られないのであり、理想的なA −F M C
,Lとなり、多くの用途に応用されることが期待される
また、プラスチック層と金属箔が接着剤を介し積層され
る場合、頻繁に生じるプラスチック層の寸法が短く積層
される場合に対しても、この発明のFMCLにおいては
、金属層が圧縮塑性変形させられていることによって、
プラスチック層の寸法に近接、乃至は合致させられるか
、更には、相対的に短小化させることさえも可能となる
のである。
寸法収縮率が極めて小さい、即ち±0.05%以下好ま
しくは±0.03%以下のFMCLが、FPCに利用さ
れる場合、上記の効果以外に更に寸法精度が格段に厳し
いパターンの形成が可能であるために、最近、需要が大
きいファインパターンなどに好適であり、その利用範囲
は一層拡大されるのである。
特に、金属箔の厚さが薄いFMCLは、金属層をエツチ
ングしてFPCにするときにエツチングに伴うアンダー
カットが小さく、これに従い大巾な線路/間隔の密度増
大が可能となる。
現在のものよりも一層緻密なファインパターン回路に対
する需要は急激に増えているのであり、特に、コンピュ
ータ分野では信号の伝達速度を上げ、機能を高密度化す
ることが求められておりますますファインパターン回路
の需要が増大すると推測される。
また、金属層が薄いFMCLでは、エツチングの所要時
間が短縮され、また薬品消費量ならびに排水処理費も節
減されるのである。
なお、極薄金属層FMCLは柔軟であり屈曲性に冨むの
であり、これを以て製作されるFPCは狭い空間にも断
線の危惧なく、挿入可能であって製品の小型化を助け、
更に、許容屈曲回数が多いため繰り返し屈曲を受ける個
所に使用されて耐用回数が増大すること、微力を以て屈
曲させられることなどを理由として、近年、急速に需要
が増加中であることは前述の通りである。
金属層が薄く接着剤不使用のFMCLは全体として、更
に屈曲性がよいFPCを与えることが可能であって、需
要は急速に増大するものと推測される。
以上の種々の方法を以て得られるフレキシブル金属プラ
スチック積層板において、その金属層に圧縮塑性変形を
生起させ、その圧縮塑性変形率を好ましくは0.01〜
5%の範囲としたものが、この発明のフレキシブル金属
プラスチック積層板である。
通常、当業者にとり、そもそもこのような薄い金属層、
即ち金属箔を圧縮塑性変形させてみようなどと考えるこ
と自体に必然性がないのであり、ましてや、そのための
手段を案出することは当然のことながら、自明であり得
ぬことは勿論であり具体化極めて困難な技術的課題であ
ることが容易に理解されると考えるが、この発明におい
ては例えば、次のような極めて巧妙な手段により金属層
の圧縮塑性変形が行われる。 しかし、手段はこれに限
定されるものでないことは勿論である。
まず、連続シートの場合によって、製造方法の一例を説
明する。
長尺のFMCLを、その横巾方向、以下、TD力方向略
記、に対して0〜80度の範囲内の角度として設けられ
、端縁の機能曲面部の曲率半径が0.5mmよりも小さ
い第一のブレードの端縁上にFMCLを屈曲させ、金属
層側の面を接触させて相当の緊張状態を保ちつつ通過さ
せる第一の処理と、次いで、FMCLのTD力方向対し
て、0〜−80度の範囲内の角度として設けられ、同様
に、端縁の機能曲面部の曲率半径が0.5mmより小さ
い第二のブレードの曲面上にFMCLを屈曲させて金属
層側を接触させて相当の緊張状態を保ちつつ通過させる
第二の処理を任意の順序に前後させた工程を1回以上行
う。
また、金属層のエツチング前後のプラスチック層の収縮
が、FMCLの長手方向、以下ではMD力方向略称、の
みである場合は、FMCLをそのTD力方向対して±5
度以下にして、上記の第一または第二の処理のいずれか
を1回以上行う。
以上の処理により驚くべきことに金属層が圧縮塑性変形
させられ、この発明が目的とする新規なF M C,L
が得られるのである。
この処理の技術的根拠は次に述べるようなことであろう
と考えられる。
理解の便宜のために、MD力方向のみプラスチック薄層
の寸法が金属箔の寸法よりも仮に0.5%短小である場
合を想定して説明する。
第1図に示されるように、FMCLがTD力方向ついて
0度、即ち、FMCLが進行させられる方向に対して直
角に設けられ、曲率半径が0.5mmよりも小さい端縁
曲面の第一のブレードの端縁にFMCLの金属層側が、
屈曲し接触して通過すれば、第2図に示されるように、
プラスチック層には引張応力が作用して、金属層には均
衡的に収縮応力、即ち、圧縮応力が作用する。
その結果として金属層は収縮応力(圧縮応力)により0
.4%程度、一般的には、0゜O1〜5%程度の収縮(
圧1!り塑性変形が生じる。
即ち、プラスチック層と金属層とを積層させてなるフレ
キシブル積層板において、金属層が圧縮塑性変形させら
れたものが得られるのである。
一方、プラスチック層には、上記のととく引張応力が作
用するが、その作用は殆ど全て弾性変形を行わせること
に留まるため、その寸法には実質的に変化がない、 こ
れらの結果が総合されて、金属層の塑性変形のみが、0
.01〜5%程度の収縮(圧縮)として残留することと
なって、プラスチック層と金属層の寸法差は減少して、
プラスチック層収縮率は0.1%程度、一般的には±0
.3%以下、減少してカールが本質的に除去される。
これは、後記の実施例で述べるように金属層の圧縮塑性
変形処理を行ったFMCLの寸法を実測すれば、MD力
方向のみ金属層と同様に、0.1〜5%程度の収縮があ
ることにより確認される。
プラスチック薄層は常にMD力方向収縮する傾向を有し
ているため、および金属層の弾性率がプラスチック層の
それよりも大きいために、金属層の寸法にプラスチック
層の寸法が追従するからであろう。
なお、極薄金属層FMCLの場合は、第2図に示す通り
、先端の厚さが0.01mm〜0.7+++m程度、好
ましくは0.1mm〜0.5mm程度の厚手ブレードを
使用して上記同様の処理を行うことが好ましい。
非連続定形シート状のFMCLの場合は、平行する二枚
の平板の間にFMCLを挟み込み、接触圧程度の微弱圧
力を以てFMCLを保持する。
その後、FMCLの端面に圧力を加える。
その圧力は金属箔が圧縮塑性変形するに足りる大きさが
必要であり、この圧力の大きさで圧縮量が制御される。
また、FMCLのプラスチック薄層の寸法がMD力方向
およびTD力方向両方ともに金属層よりも短い場合は、
その短小の程度にも依存するが゛一般的には第3図に示
されるようにFMCLがそのTD力方向対して5〜80
度の角度を有するブレードの端縁の小曲面に金属層側が
緊張状態下にMD力方向通過すれば、a−b方向にFM
CLの金属層が圧縮され、次に、FMCLのTD力方向
−5〜−80度の角度を有するブレードの端縁の小曲面
上を同様にして通過すれば、c−d方向に金属層が圧縮
される。
結果的に金属層は全方向について圧縮されることとなる
この処理における重要事項は金属層が通過するブレード
端縁の曲率半径、換言すれば先端厚さ、FMCLのTD
力方向対するブレードの角度、ブレード端縁な通過時の
FMCLに作用している張力の大きさ、通過速度、通過
回数、第4図図示の導入角(α)誘出角(β)などであ
る。
これらは金属層とプラスチック薄Hの寸法差、MD−T
D力方向ついての寸法差分布状況、金属層とプラスチッ
ク層それぞれの弾性率、弾性限界変位量などの要因が考
慮されて制御される。
処理を行う環境の温度と湿度ともに低いことがプラスチ
ック層の弾性率が高くなるため、金属層を収縮変形させ
る応力が大きくなるのであり、寸法差の消去に有利であ
る。
この発明においてブレード端縁の曲率半径を好ましくは
0.5mm以下とする理由は薄いFMCLが端縁の曲面
を通過するときに、金属層に作用する圧縮応力を大きく
し金属の圧縮塑性変形領域まで屈曲程度を大きくして強
度の屈曲により収縮させるためである。 第5図参照。
曲率半径が0.5mmを超える場合、金属層に作用する
圧縮応力は金xiを圧縮塑性変形領域まで到達させ得な
いか、到達させ得ても、微小時間内に僅小の変形が与え
られるのみであって寸法差の解消には全く無効である。
また、金属層厚さ0.05μm〜10μm程度の極薄金
属層FMCLの場合、第2図に示されるような0、01
mm〜0.7mm程度の先端厚さを有するブレードが好
ましい理由は下記の通りである。
極薄金属層FMCLにおいては、通常、プラスチック層
もほぼ同程度の厚さであるために、FMCLMC上して
の総厚も極薄となる。
これがブレード端縁上面を通過するときにFMCLに与
える屈曲の曲率半径を小さくして、極薄金属層に作用す
る圧縮応力を大きくして、上記と同様金属の圧縮塑性変
形領域まで屈曲の程度を大きくして強度の屈曲により収
縮させるためである。 同様に第5図参照。
しかして、この場合はブレード端縁に厚さ方向に曲率が
なくてもよい、 その理由は張力を以て押し当てられた
FMCL自体が、ブレード端繰上で小さい曲率の円弧を
形成するからである。
ブレード端縁に厚さ方向に曲率を与える工作を加える場
合には、ブレード長手方向の直線性を正確に保持したも
のとして製作することが困難になる。 ブレード端縁に
厚さ方向に曲率がない場合は金BNを傷つけないために
ブレード端縁角部に30μm程度の面取りを行うことが
好ましい。
以上のごとき接触通過処理によって、FMCLのプラス
チック層と金属層の寸法差が確実に0.3%以下となり
、金属層に各種のパターンが賦与された後もFMCLに
凹凸、あるいは皺か生じることが実質的にないのであり
、多くの用途、就中FPC用としての使用が可能となる
以下に、この発明の具体的態様を実施例により説明する
〔実施例1] 攪拌器、還流冷却器、および窒素導入管装備の密閉容器
に、4.4°−ジアミノジフェニルエーテル421g(
2,Iモ/Iz)をN−メチルビロリド:/ 4000
nlに溶解させた。
この溶液に、窒素雰囲気下、ピロメリット酸二無水物4
58g (2,1モル)を加えて、室温において24時
間反応させた0反応後に得られたポリイミド酸溶液の対
数粘度は1.817gであった。
このポリイミド酸溶液をN−メチルピロリドンで18%
まで稀釈して回転粘度を110.000cpsに調節し
た。
こうして得られた溶液を厚さ35μmのハイダクタイル
電解銅箔(三井金属鉱業製HTE銅箔)に均一に流延塗
布して130℃にて5分間、更に180℃にて5分間、
加熱し乾燥した後、酸素濃度2%の360℃の窒素雰囲
気中にて5分間加熱して、ポリイミドがコーティングさ
れた厚さ60μmのFMCLを得た。
このようにして得たA−FMCLを24x24cmの正
方形の基板に裁断した場合にはTD力方向MD力方向も
にポリイミド薄層を内側とする曲率半径1.5cmのカ
ールが発生していた。  ポリイミド薄層の寸法収縮率
は、0.55%であった。
また、ポリイミド薄層中の残存ピロリドン量は0.01
%であった。
このA−FMCLの長尺物を24cm巾スリッターにて
スリットしてロールに巻き取った。
このロールに巻き取ったA−FMCLの一部に第6図に
示されるように、A%B%CおよびDの各点に印を付し
て各点間の距離を測定記録し゛た。
A−B、B−D%D−C,およびC−Aは等長であり、
各々23.000cmであった。
その後、このロールに巻き取ったA−FMCLを、TD
力方向対し40度の角度として固定されており、その横
断面が巾0.6mm・長さ50mmであり、機能する端
縁の曲率半径が0.05mmのジルコニア製の第一のブ
レードに金属層たる銅箔の表面を接触させつつ導入角6
0度、誘出角60度で通過させた。
このとき、A−FMCLには進行方向に12kg。
即ち、0.5kg/cm巾の張力が加えられていた。
この第一のブレード通過後に、TD力方向対し一40度
の角度として固定されたジルコニア製同一形状の第二の
ブレードに金属層たる銅箔層の表面を接触させつつ第一
のブレードにおけると同様の条件下に通過させた。
この二つのブレード端縁な擦過させる処理を20℃、湿
度50%の環境において3回繰返して再びロールに巻き
取った。
予め測定記録済の各点間の距離を、再測定したところ、
22.8731;mとなっており、0.55%づつ圧縮
塑性変形されており、金属層が圧縮塑性変形している本
発明のフレキシブル金属プラスチック積層板が得られた
ことが確認された。
その後、印が付けられたこのA−FMCLの銅箔をエツ
チングにより除去してポリイミド薄層の寸法収縮率を測
定したところ、0.02%であった。
このA−FMCLを1年間、50℃にて保存したが、寸
法の変化は全く認められなかった。
また、エツチング前後におけるポリイミド薄層の寸法収
縮率は0.03%であった。
このA−FMCLに、常法により配線パターンを描いて
FPCを製作したが、このFPCは全体的にも、機能表
面についても凹凸が非常に少なく平面性が極めてよいも
のであった。
このFPCを260℃の溶融半田の表面に10秒間浮遊
させた後、常温に戻したが、依然、全面的に非常に凹凸
が少なく良好な平面を保持していた。
〔比較例1] 第一と第二のブレードの機能端縁の曲率半径を5 mm
に変更したこと以外は、全て実施例1と同様とした。
得られたA−FMCLはカールの曲率半径が15cmと
なりカールは大いに減衰した。
しかし、実施例と同様の四点の間の距離変化の測定値は
、ブレード擦過処理前が23.050cm、処理後が2
3.050cmであった。
即ち、処理の前後の寸法変化は、実質的に認められず、
金属層に全く圧縮塑性変形がなかった。
従って、カールの減衰は銅箔の圧縮塑性変形ではなく、
その曲げ塑性変形によって生じたものと推定される。
このA−FMCLのエツチングの前後におけるポリイミ
ド薄層収縮率は0.55%であり、ブレードによる処理
前と同一であり、収縮率の改善は全くなされていなかっ
た。 また、実施例同様に配線パターンを描きFPCと
したが、非常に大きい凹凸があったため、部品の実装と
配線パターンの接続に重大な支障が生じて使用不能であ
った。
【比較例2] 実施例1と同様にポリイミド薄層・銅箔のA−FMCL
を作成した。
このA−FMCLを外径55mmのSUS製管の管壁外
面にポリイミド薄層を外側として巻き付けて、オートク
レーブ中に挿入し、A−FMCLのlrf当り6gのN
−メチルピロリドンを注入し、150℃にて72時間の
熱処理を行った。
得られたA−FMCLのカールの曲率半径は、7 cm
となっていた。
また、熱処理後のプラスチック薄層に残存したN−メチ
ルピロリドン量は1.3%であった。
実施例と同様に四点間の寸法を測定して、高温溶剤処理
の前後の変化を検査したが、全く変化がなかった。
また、エツチング前後のポリイミドの収縮率は0.32
%であった。
更に、実施例同様に配線パターンを描きFPCとしたが
、非常に大きい凹凸があるために実用性はないことが確
認された。
この比較例のA−FMCLを260℃の溶融半田に30
秒間浮遊させた後に、常温に戻したところ、カールの曲
率半径は2cmと小さくなり、カールがより強くなった
。 N−メチルピロリドン残存量を測定したところ、0
.5%に減少していた。
〔実施例2〕 実施例1と同様にして得られたポリイミド酸溶液を厚さ
40μmのアルミニウム支持体材の厚さ9μmの極薄銅
箔(三井金属鉱業製UTC銅箔総厚 49μm)に均一
に流延塗布し、130℃にて5分間、更に180℃にて
5分間、加熱し乾燥した後、酸素濃度2%の360℃窒
素雰囲気中において5分間加熱し、ポリイミドがコーテ
ィングされた厚さ55μmのFMCLを得た。 次に、
10%苛性ソーダを使用し、アルミニウムをエツチング
除去して極薄A−FMCLを得た。
このようにして得たA−FMCLを24X24cmの正
方形の基板に裁断した場合は、TD力方向MD力方向も
にポリイミド層を内側とする曲率半径1、0cmのカー
ルが発生していた。
ポリイミド層の寸法収縮率は0.6%であった。
ま・た、ポリイミド層中のピロリドン残存量は0、00
1%以下であった。
このA−FMCLの長尺物を24cm巾スリッターにて
スリットしてロールに巻き取った。
このロールに巻き取ったA−FMCLの一部に第6図に
示されるように、A、B、CおよびDの各点に印を付し
、各点間の距離を測定記録した。
A−B%B−D、D−CおよびC−Aは等長であり、各
々23.000cmであった。
その後、このロールに巻き取ったA−FMCLを、TD
力方向対し40度の角度として固定されており、断面が
厚さ0.2mm高さ50mmの矩形であり、角部に半径
30μmの面取りが施された工具鋼製の第一のブレード
に、銅箔の表面を接触させつつ導入角30度、誘出角3
0度にて通過させた。
このとき、A−FMCLには進行方向に3 kg。
即ち、0.125kg/cm巾の張力が加えられていた
この第一のブレード通過後に、TD力方向対し一40度
の角度として固定された高速度鋼製の同一形状の第二の
ブレードに金属層たる銅箔の表面を接触させつつ第一の
ブレードにおけると同様条件下に通過させた。
この二つのブレードの端縁を擦過させる処理を20℃・
湿度50%の環境において3回繰返して再びロールに巻
き取った。
予め測定記録済の各口開の距離を、再測定したところ、
22.862cmとなっており、0.6%づつ収縮塑性
変形していた。
その後、この印を付されたA−FMCLの銅箔をエツチ
ングにより除去して、ポリイミド薄層の寸法収縮率を測
定したところ、0.03%であった。
このA−FMCLを1年間、50℃にて保存したが、寸
法変化は全く認められなかった。
また、保存したA−FMCLのエツチング前後における
ポリイミド薄πの寸法収縮率は、0.03%であった。
このA−FMCLに常法により配線パターンを描いて薄
物FPCを製作したが、このFPCは全体的にも、機能
表面についても、凹凸が非常に少なく、平面性がよいも
のであった。
このFPCを260℃の溶融半田の表面に10秒間浮遊
させた後、常温に戻したが、依然、全面的に非常に凹凸
が少なく良好な平面を保持していた。
[比較例3] 第一と第二のブレードの厚さをl Ommとし、機能端
縁の曲率半径を5 mmとした以外の事項は、全て実施
例と同様とした。
得られたA−FMCLはカールの曲率半径が、15cm
となってカールは大巾に減衰した。
しかし、実施例2と同様の四点間の距離変化の測定値は
、ブレード擦過処理前が23.040cm、処理後が2
3.040cmであった。
即ち、処理の前後の寸法の変化は、実質的に認められず
、金属層は全く圧縮塑性変形していなか9た。 従って
、カールの減衰は銅箔の圧縮性変形ではなく、その曲げ
塑性変形により生じたものと推定される。
このA−FMCLのエツチングの前後におけるポリイミ
ド’NJH収縮率は0.6%であり、ブレードによる処
理前と同一であり、収縮率の改善は全くなされていなか
った。 また、実施例2と同様に配線パターンを描いて
FPCとしたが、非常に大きい凹凸があったために、部
品の実装と配線パターンの接続に重大な支障を生じて使
用不能であった。
〔実施例3〕 市販の厚さ25μmポリイミドフィルムrKAPTON
J  (商標)を使用し、スパッタリング法により銅層
厚さ4.2μmのフレキシブルプラスチック銅張り積層
板を得た。
これを20 X 20 cmの正方形に裁断し放置した
ところ、MD力方向銅層な外側としてカールが生じて直
径50mmの筒状物になった。
これの銅層なエツチングすることによりポリイミドフィ
ルムとの寸法差を測定したところ、MD方向0.14%
、TD方向0.09%であり、いずれも銅層の方が長か
った。
この極薄A−FMCLの長尺物を、25cm巾にスリッ
トしてロール状に巻き取った。
実施例2と同一装置を使用して、張力1.5kgを付加
しつつ、二つのブレードを通過させた。
銅層側で寸法を測定したところ、MD力方向0.13%
、TD力方向0.08%、圧縮塑性変形していた。
銅箔をエツチングにより除去して、ポリイミド層の寸法
収縮を測定した。
エツチング前の積層板寸法を基準としてMD。
TDいずれも0.旧%であった。
このA−FMCLに配線パターンを常法により描いて薄
物FPCを製作したが、このFPCは全体的にも、機能
表面についても、凹凸が非常に少なく、平面性がよいも
のであった。
〔実施例41 厚さ25μmの市販ポリイミドフィルムrKAPTON
Jに、まず無電解メツキにより、厚さ0.3μmの銅層
を付着させ、更にその上に電解メツキにより銅層な析出
させて、銅層の総厚を8 μmにした。 このA−FM
CLを放置したところ銅層を外側にしてカールした。
これをエツチングすることにより、銅層を除去したとこ
ろ、MD力方向寸法収縮は6.7%、TD力方向寸法収
縮率は8.2%であった。 いずれも銅層の方が長かっ
た。 このA−FMCLを実施例2と同様にして二つの
ブレードを通過させた。
擦過中に付加された張力は3 kgであった。
銅層側で寸法を測定したところ、MD力方向6.7%T
D方向に8.2%圧縮塑性変形させられていた。 銅箔
をエツチングにより除去して、ポリイミド層の寸法収縮
を測定した。
エツチング前の積層板寸法を基準としてMD。
TDともに0.02%であった。
このA−FMCLに配線パターンを常法により描いて薄
物FPCを製作したが、このFPCは全体的にも、機能
表面についても、凹凸が非常に少なく、平面性がよいも
のであった。
【比較例4] 実施例4同様にポリイミド層・銅箔のA−FMCLを製
作した。 このA−FMCLを外径55mmのSUS製
管の管壁外面にポリイミド薄層を外側として巻き付けて
オートクレーブ中に挿入し、A−FMCLの1ゴ当り 
6gのN−メチルピロリドンを注入して、150℃にて
72時間の熱処理を行った。
得られたA−FMCLのカールの曲率半径は、7cmと
なっていた。
また、熱処理後のプラスチック薄層に残存したN−メチ
ルピロリドン量は1.2%であった。
実施例2と同様に、四点間の寸法を測定して、高温溶剤
処理前後の変化を検査したが、全く変化がなかった。
また、エツチング前後のポリイミドの収縮率は0.3%
であった。
更に、実施例2と同様に配線パターンを描いてFPCと
したが、非常に大きい凹凸があるために実用性はないこ
とが確認された。
この比較例のA−FMCLを260℃の溶融半田に30
秒間浮遊させた後、常温に戻したところ、カールの曲率
半径は1.8cmまで小さくなり、カールがより強くな
った。
残存N−メチルピロリドン量を測定したところ0.4%
に減少していた。
【図面の簡単な説明】
第1図は発明のfj[体を製作する処理の一方法の原理
を説明する平面図であり、第2図、第3図は第1図の処
理に当ってFMCLに発生する応力を示す縦断面模式図
であり、第4図は第一と第二の処理において機能するブ
レードの配置角度の説明用の平面図であり、第5図、第
6図は機能ブレードへの導入角度と誘出角度を示す端面
略図であり、第7図は収縮応力と収縮量の関係を示すグ
ラフであり、第8図は試験のための距離測定基準点の配
置説明図である。 特許出願人  三井東圧化学株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、金属層とプラスチック層が、積層されているフレキ
    シブル積層板において、該金属層が圧縮塑性変形させら
    れたものであることを特徴とするフレキシブル金属プラ
    スチック積層板。 2、積層板の金属層部が全面的にエッチングされたとき
    、金属層部が圧縮塑性変形させられていることによりプ
    ラスチック層の収縮率がエッチング前の該積層板の寸法
    を基準として、±0.3%以下となっている請求項1記
    載の積層板。 3、金属層が0.01〜5%圧縮塑性変形させられてい
    る請求項1記載の積層板。 4、金属層が、銅、アルミニウム、ニッケル、金、銀、
    あるいはこれらを含む合金製である請求項1記載の積層
    板。 5、金属層の厚さが0.05μm〜100μmの範囲内
    にある請求項1記載の積層板。 6、プラスチック層の厚さが1μm〜200μmの範囲
    内にある請求項1記載の積層板。 7、プラスチック層が複数種類の層からなる請求項1記
    載の積層板。 8、プラスチック層がポリイミド、ポリアラミド、ポリ
    アミドイミド、ポリエステル、ポリ四弗化エチレンまた
    はそれら複数種類の層からなる請求項1記載の積層板。
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