JPS5922389A - フレキシブル印刷回路用基板のカ−ル矯正方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、長尺状のフレキシブル印刷回路用）、（板の
カール矯正方法に関するものである。さらに訂しくは、
本発明は、金／ＩＲ箔上に芳香族のポリアミドイミドも
しくはポリイミドからなる薄膜層を形成して製造した長
尺状フレキシブル印刷回路用基板に発生するカールを機
械的な方−／）：によりＪ！Ｉ！続的に矯正、する方法
に関するものである。

フレキシブル印刷回路用基板は銅箔などの金属箔と樹脂
薄膜が重ね合わされた構成からなるノ、（板で、可撓性
を有する印刷回路を製造するための配線基板として、近
年において電子回路などの簡略化および高富度化などを
主な目的として多用されつつある。なかでも、樹脂薄１
１り層を形成する樹脂拐料として特に芳香族のポリアミ
ドイミドおよびポリイミドが優れた特性を有しているど
ころから、芳香族のポリアミドイミドもしく１士ポリイ
ミドの薄膜層と金属箔とからなるフレキシブル印刷回路
用基板がその主流を、１ｊめている。

」、記の芳香族のポリアミドイミドもしくはポリイミド
の薄１模層と金ＪｔｎＧ省とからなるフレキシブル印刷
回路用基板の製造法としては、 １）′）′Ｊ香族ポリアミドイミドフィルムもしくは芳
香族ポリイミドフィルムと金属箔とを、接着剤を用いて
加熱、加圧下に接着する方法、および、２）接着剤を使
用せずに直接、ラコ香族ポリアミドイミドもしくは芳香
族ポリイミドと金属箔とからなる基板を製造する方法で
あって、具体的には芳香族ポリアミドイミドもしくは芳
香族ボリイミｌこの溶液、あるいは芳香族ポリイミド前
駆体の溶液を金属箔上に流延塗布し、次いで加熱を加え
るなどの方法により乾燥固化する方法が知られている。

上記の１）の方法は、従来から一般的に用いられている
製造法であり、芳香族ポリアミドイミドもしくは芳香族
ポリイミドのフィルムと金属箔との間には厚さ１０〜３
０ｐ、ｍの接着剤層が設けられる。この接着剤層を形成
するために一＝　ｆＪｌｌＩ的に用いられている樹脂は
、耐熱性、電気４，５性、耐化学薬品性、機械特性など
の緒特性において芳香族のポリアミドイミドおよびポリ
イミドに比較して大きく劣っており、従って、そのよう
な構成からなるフレキシブル印刷回路用基板の性能は、
その接着剤層を構成する樹脂の特性により規定される傾
向となり、フレキシブル印刷回路用基板の絶縁層として
優れた特性を有する芳香族ポリアミドイミドもしくは芳
香族ポリイミドのフィルムを用いたことによる利点が弥
分に生かされないとの問題があった。

一方、２）の方法は製法自体が簡潔であり、しかも接着
剤層を設ける必要がないため、得られるフレキシブル印
刷回路用基板の緒特性は、用いた芳香族ポリアミドイミ
ドもしくは芳香族ポリイミＩＺの優れた緒特性を反映す
るようになり、また高温時においても金属箔との接着性
の低下が余り現れないとの利点も有する。しかしながら
、この方法により製造されたフレキシブル印刷回路用基
板ては樹脂薄膜層の体積収縮に起因するカールが発生し
やすいとの欠点がある。すなわち、芳香族ポリアミドイ
ミドもしくは芳香族ポリイミドの溶液を金属箔」二に流
延塗１１ｊして溶液塗膜層を形成し、これを乾燥して樹
脂薄膜層とする場合には、溶媒の揮散による塗膜層の体
積収縮が発生し、これがカール発生の原因となる。また
芳香族ポリアミ・ンク酸のような芳香族ポリイミド前駆
体の溶液を金属箔上に流延塗布したのち、これを加熱し
て、溶媒の揮散とポリアミック酩の閉環によるポリイミ
ドの生成を行なう方法では、溶媒の揮散収縮と閉環反応
による体積収縮の双方が発生し、激しいカールを引き起
すことが多い。また、これ以外にも、薄膜層を形成する
樹脂と金属箔との線膨張率の違いもカールを助長するこ
とが知られている。このようなカールの発生は、フレキ
シブル印刷回路用人（板としては重大な欠点であり、ス
クリーン印刷工程、化学エツチング工程等での取扱いが
不便であるばかりでなく、レジストを傷つけたり、導体
のν）断や短絡の原因ともなる。

従って、このようなカールの発生を防止あるし）は発生
したカールの軽）賊を目的とした改良も種々提案されて
いる。

たとえば、フレキシブル印刷回路用基板に最も適した芳
香族ポリイミドを金属箔−１−に薄膜層として形成させ
る場合のカール発生の防止法としては、予め部分的に脱
水閉環した芳香族ポリイミド前駆体を用いることにより
体積収縮を少なくする方法、あるいは溶媒可溶型の芳香
族ポリイミドを流延塗布する方法を利用して閉環反応に
起因する体積収縮を無くす方法なども提案されている。

しかし、これらの方法によっても溶媒の揮散、ｆｒＶ膜
層を形成する樹脂と金属箔との線膨張率の違いなどに起
因するカールが発生し、依然として問題が残る。また、
芳香族ポリアミドイミドを助１１分層として形成させる
場合には閉環反応による体Ｊｌ１１収縮は発生しないが
、やはり溶媒の揮散、　’ｔＹ、ＩＸ　Ｉｆり層を形成
する樹脂と金属箔との線膨張率の違いなどに起因するカ
ールが発生する。

一方、一旦発生したカールを矯正することによリカール
を軽減させる方法も知られている。その例としては、カ
ールした基板を長時間高温で加熱して歪みを除去する方
法（特開昭５４−６６９６６号公報）、カールした基板
をカールとは逆側の面、すなわち金属箔面の側を内側に
して直径７０〜１０００ｍｍを有する円筒状物に巻き伺
け、高温下に長時間静置しカールを矯正する方法（特開
昭５４−１’０８’２７２号公報、同５４−１１１６７
３号公報、同５’５−７２０９．５号公報）、カールし
た基板を」二記のように円筒状物に巻き付け、これを有
機溶媒中で高温下に長時間静置しカールを矯正する方法
（特開昭５５、−１６　Ｃ）４８９号公報、同５６−２
３７９　’ｉ号公報）を挙げることができる。しかし、
これらの方法は高温かつ長時間の加熱処理を必要とする
ため、長尺状のフレキシブル印刷回路用基板に発生した
カールの矯正法としては不適当であり、また加熱処理を
４１機溶媒中で行なう方法では、最終製品中に溶媒が残
留することもあり好ましくない。

これに対して長尺状のフレキシブル印刷回路用基板のカ
ールを矯正する方法も知られており、その例としては、
カールした基板の金属やγ）面をドラムドライヤーなど
の曲面を有する乾燥装置を用いて加熱下に曲げ、曲げら
れた方向（ＭＤ）方向に延伸もしくは圧延してカールを
軽減する方＆、ｌｉ　（特開昭５４−３１４８０号公報
）を挙げることかできる。しかしながら、この方法では
ガラス転移温度付近の高温や、溶媒残存下に少なくとも
１００°Ｃ以上の温度に加熱するなど、樹脂層が軟化す
るような温度条件下で延伸もしくは圧延を行なうので、
樹脂薄膜層および金属箔の双方が塑性変形する。従って
、この方法は、工程が煩雑であるばかりでなく、樹脂薄
膜層にピンホールか生じやすくなったり、樹脂薄膜層と
金属箔のｔＪｉＩ膨張率の差、あるいは残存溶媒の完全
除去により、カール矯正処理後にカールが再度発生する
傾向がある。

従って、本発明は、長尺状の金ｈＩＳ箔−にに流延塗布
法により形成した芳香族ポリアミドもしくは芳香族ポリ
イミドの薄膜層を有する長尺状フレキシブル印刷回路用
基板に発生したカールを簡単な操作により効果的に矯正
する方法を提供するものである。

そして、本発明は特に長尺状フレキシブル印刷回路用基
板の長手方向（ＭＤ力方向および／または幅方向（ＴＤ
力方向に発生もしくは潜在しているカールを連続した一
連の操作により矯正する方法を提供するものである。

すなわち本発明は、長尺状の金属箔」−に芳香族ポリア
ミドイミド、芳香族ポリイミド前駆体もしくは芳香族ポ
リイミドを含有する溶液を流延塗布し、該溶液塗１１り
層の乾燥、固化を行なうことにより該金属箔上に芳香族
ポリアミドイミドもしくは芳香族ポリイミドからなる薄
ＩＩり層を形成して製造した金属箔面を外側とするカー
ルを有する長尺状フレキシブル印刷回路用基板を、該長
尺状基板の幅方向に対して２０〜７０度の角度をなすよ
うに設置した曲率半径が０，５〜２５ｍｍの曲面を有す
る第一パーの該曲面上に、金属箔面を内側にして、緊張
状態を維持しながら８０′Ｃ以下の温度にて基板の長手
方向に滑らせ、次いで第一パーに対して７０〜１１０度
の角度をなすように設置した曲率半径が０，５〜２５ｍ
ｍの曲面を有する第二パーの該曲面」−に、金属箔面を
内側にして、緊張状態を維持しながら８０°Ｃ以下の温
度にて基板の長手方向に滑らせることを特徴とするフレ
キシブル印刷回路用基板のカール矯正方法からなるもの
である。

本発明のカールの矯正方法によれば、金属箔は僅かに塑
性変形を受けるが、樹脂層１１り層は殆ど塑性変形を受
けることなく長尺状フレキシブル印刷回路用基板の長手
方向（ＭＤ、方向）および／または幅方向（ＴＤ力方向
に発生もしくは潜在しているカールの効果的な矯正が可
能となる。従って、高温による処理を伴なうカールの矯
正力法において必然的に発生するフレキシブル印刷回路
用基板の品質の低下は、本発明の矯正方法においては実
質的に発生することはない。

また、本発明のカールの矯正方法は比較的低温で行なわ
れるため、矯正が施されたフレキシブル印刷回路用基板
は安定性に富み、のちに高温に加熱してもカールの再発
生が起こりにくいという利点もある。

次に本発明を訂しく説明する。

本発明のカールの矯正方法において矯正の対象となるフ
レキシブル印刷回路用基板は、長尺状の金／７ベ箔上に
芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリイミド前駆体もし
くは芳香族ポリイミドを含有する溶液を流延塗布し、該
溶液の乾燥、固化を行なうことにより該金属箔」二に芳
香族ポリアミドイミドもしくは芳香族ポリイミドからな
る薄膜層を形成して製造した長尺状フレキシブル印刷回
路用基板である。どのような方法により製造した長尺状
のフレキシブル印刷回路用基板は特に幅方向においてカ
ールが発生しやすいとの点は前述した。またさらに、上
記のような長尺状のフレキシブル印刷回路用基板の長手
方向（ＭＤ力方向には、その長尺物の状Ｔ；では痛常は
カールは発生しないが、その長尺物をＭＤ力方向ＴＤ力
方向比較して知くなるように切断すると、ＭＤ力方向も
カールが現れてくることが多い。従って、」二記のよう
な長尺状のフレキシブル印刷回路用ノ、Ｈ板の長手方向
（ＭＤ力方向にはカールが潜在している、すなわち潜在
的に発生していることが多いということができる。

本発明において、芳香族ポリアミドイミドどして代表的
な化合物は次の一煎°式（Ｉ）および（■）により表わ
される反復単位を有する重合体である。

０ １ １ （ただし、上記の式でＸは−ＣＨｚ　−、−０−、−５
−１−ｃｏ−、−５ｏ２−　、−５ｏ−などの−価の原
子もしくは原子団である） なお、本発明における芳香力父ポリアミドイミドは上記
の一般式（、Ｉ）および（ＩＩ）により表される反復単
位を有する重合体に限定されるものではない。すなわち
、分子中にアミド基とイミド基の双方を含むものであれ
ば、−に記以外の芳香族ポリアミドイミドであってもよ
い。また、芳香族ポリアミドイミドは単一のちのである
必要はなく、二種以上の芳香族ポリアミドイミドの混合
物であってもよい。

芳香族ポリアミドイミドの塗布溶液を調製するだめの溶
媒は各種の公知の溶媒から選ぶことができるが、なかで
もＮ；Ｎ−ジメチルホルムアミド、Ｎ−メチル−２−ピ
ロリドンなどのアミド系溶媒が好ましい。

本発明において、芳香族ポリイミドの前駆体には、下記
の一般式（Ｉ）で表される反復単位を有するピロメリッ
）Ｍ二無水物と芳香族ジアミンとから得られる重合体、
一般式（ｒｖ）で表される反復中位を有する３、３°、
４，４°−ベンツフェノンテトラカルボン酎二無水物と
芳香族ジアミンとから得られる重合体、そして一般式（
Ｖ）で表される反復単位を有する３、３’、４．４’−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン
とから得られる重合体、そして、それらの部分閉環重合
体などが含まれる。

（ただし、上記の式でＸは−Ｃ）Ｉ２−、−０−　、−
３−、−ｃｏ−１−５Ｏ２−、−３Ｏ−なトノ二価の原
子もしくは原子団である） 上記の重合体の製造に用いられる芳香族ジアミン成分は
一般式（ＶＩＴＩ）　： （たたし、上記の、式でＸは−Ｃ１，２−、−０−、−
３−−Ｃ０−１−５ｏ２−、−５ｏ−などの二価の原子
もしくは原子−団である）で表される！１Ｍ４．４？ノ
、（を持たない対称型刀香族ジアミンであることが、生
成するポリイミドの物性を考慮すると好ましい。そのよ
うな刀香力臭ポリアミンのイ列としては、４，４゛−ジ
アミノジフェニルメタン、４，４′−ジアミノジフェニ
ルエーテル、４，４′−ジアミノジフェニルチオエーテ
ル、４．４′−ジアミノジフェニルスルホンなどを挙げ
ることができる。

ただし、ｐ−フェニレンジアミンのようなの一般式（Ｖ
ＩＩＩ）に含まれない他の対称型ジアミンを使用するこ
とも可能である。

また、芳香族ポリイミドを溶剤可溶型にするために通常
用いられている３、３°−ジメチル−４，４゛−ジアミ
ノジフェニルメタン、３，３°−ジアミノジフェニルエ
ーテル、２．４−ジアミノトルエン、ｍ−フェニレンジ
アミンな、どの芳香族ジアミンも用いることかできる。

なお１本発明における芳香族ポリイミド前駆体は上記の
一般式（ｌ［）乃至（Ｖ）により表される反復単位を４
１する重合体に限定されるものではない。

また、刃香族ポリイミド前駆体は１゛１を−のものであ
る必要はなく、二種以」二の芳香族ポリイミド前駆体の
混合物であってもよい。

芳香族ポリイミド前駆体の塗布溶液を調製するだめの溶
媒は各種の公知の溶媒から選ぶことができるが、なかで
もＮ、Ｎ−ジメチルホルムアミドＮ−メチル−２−ピロ
リドンなどのアミド系溶媒が好ましい。

本発明において、芳香族ポリイミドとしては、次の一般
式（ＶＩ：）で表される反復単位を有する３、３’　、
４．４’−ベンゾフェノンテｉ・ラカルボン酸二無水物
と芳香族ジアミンとからクリ・られる重合体、そして一
般式（Ｖｌｌ）で表される反復単位を有する３、３°、
４．４’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と芳香
族ジアミンとから得られる重合体などが含まれる。

０ ０ （ただし、上記の式でＸは−ＣＨ２−、−０−、−Ｓ−
、−ｒ：ｏ−１−５０２−、−３ｏ−などの二価の原子
もしくは原子団である） 上記の化合物の製造に用いられる芳香族ジアミン成分は
、前記の一般式（ｖｒｏ）で表される高換基を持たない
対称型芳香族ジアミンであることがポリイミドの物性を
考慮すると好ましい。

なお、本発明における芳香族ポリイミドは」二記の一般
式（Ｖｌ）および（ｖｒ’ｉ）により表される反復単位
を有する重合体に限定されるものではない。

たとえば、テトラカルボン酸成分として２，３′、３，
４°−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を酸成分と
する重合体なども含まれる。また」二記の各種のテ）・
ラカルポン酩成分は一分子中にｌ足金して用いることも
できる。また、芳香族ポリイミドは中−のものである必
要はなく、二種以上の芳香族ポリイミドの混合物であっ
てもよい。

芳香族ポリイミドの塗布溶液を調製するだめの溶媒はフ
ェノール系溶媒などの公知の溶媒から選ぶことができる
が、なかでもハロゲン化フェノール系溶媒、特に４−ク
ロルフェノールを用いることが好ま、しい。

本発明において用いるフレキシブル印刷回路用基板の構
成材料の金属箔は、フレキシブル印刷回路用基板の構成
材料として従来より利用されている金属材料、あるいは
その利用が提案されている金属材料などからなる長尺状
の金属箔から任意に選ぶことができる。一般には銅箔が
用いられ、特に電Ｍ銅箔で表面が粗面化処理されている
ものが好ましい。ただし、アルミ箔、ニッケル箔などの
他の導電性金属からなる金属箔も用いることができる。

金ｈバ箔は通常、厚さ１０〜ｌ　ＯＯｇｍのものが利用
される。

」−記のような長尺状の金属箔の表面に前記の芳香族ポ
リアミドイミド、芳香族ポリイミド前駆体もしくは芳香
族ポリイミドを含む塗布溶液を流延塗布する工程は、た
とえば、次のような方法により行なうことができる。

金属箔の表面に上記の重合体を５〜３０重量％含む塗布
溶液を製膜用スリットから吐出させて均一な厚み（厚み
は、一般的には１００〜１０００、ｇｍとなるように調
節する）の塗膜層を連続的に形成する。この塗布手段と
しては、ロールコータ−、ナイフコーター、ドクターブ
レード、フローコーターなどの他のｍ　２１４手段を利
用することも可能である。

次に、上記のようにして調製した重合体の塗膜層を加熱
して溶媒を揮散させる。ただし、重合体として男香族ポ
リアミック酩などの芳香族ポリイミド前駆体を用いた場
合には、溶媒の除去に加えて閉環反応を起させて金属箔
」−でポリイミドに変換させる。

塗膜層の加熱工程は常圧、減圧あるいは加圧などの任意
の条件で実施することができる。なお、この加熱］二程
で塗膜層の表面に重合体の皮膜が形成される以前に強い
加熱を行なうと溶媒の揮散速度が過度に速くなり、その
ために塗１１９層表面が粗面となる傾向がある。従って
、溶媒の加熱除去の初期の段階においては、加熱は比較
的低温下で行なうことが望ましい。そして加熱温度を徐
々に高くし、最終的には加熱温度が１５０〜４００°Ｃ
となるようにして溶媒の除去（芳香族ポリイミド前駆体
を用いた場合は閉環反応も含め）を完了させる。このよ
うにして形成される芳香族ポリアミドイミド層あるいは
芳香族ポリイミド層の厚みは、一般には１０〜１５０ル
ｍである。

」二記のようにして製造した長尺状のフレキシブル印刷
回路用基板は、その長手方向（以１・、ＭＤ力方向呼ぶ
）については見掛け」二はカールか殆ど現れないが、幅
方向（以下、ＴＤ力方向呼ぶ）には金属箔面を外側にし
た強いカールが発生する。

また、ＭＤ力方向カールは上記のように長尺物の状態で
は一般には現われないが、その長尺状フレキシブル印刷
回路用基板を切断して、はぼ正方坤の形状にするか、あ
るいはＭＤ力方向長さがＴＤ力方向長さよりも短くなる
ように切断すると、ＭＤ力方向ついても同様なカールが
発生することが多い。ここでカールとは、たとえば、フ
レキシブル印刷回路用基板を立上がらせた状態で吊すな
どにより自重の影響を排除した状７ａｊで測定したカー
ルを意味する。

上記゛のような長尺状のフレキシブル印刷回路用基板の
ＴＤ力方向強いカールおよびＭＤ力方向潜在するカール
の双方は、本発明の雉正方法により連続した一連の操作
で有効に矯正する、すなわちそれぞれのカールの軽減あ
るいはカールの実質的な消滅を達成することができる。

本発明のフレキシブル印刷回路用ノ、（板のカール矯正
方法は、カールを４１する長尺状フレキシブル印刷回路
用基板を、 （１）該長尺状基板の幅方向に対して２０〜７０度の角
度をなすように設置した曲率゛ｌ′径カー０゜５〜２５
ｍｍの曲面を有する第−パーの該曲面上に、金属箔面を
内側にして、緊張状態をＭ口１１シなから８０°Ｃ以下
の温度にて基板の長手方向に滑らせ、 次いで、 （２）第一バーに対して７０〜ｌｌＯ度の角度をなすよ
うに設置６シた曲率半径が０．５〜２５ｍｍの曲面を有
する第二バーの該曲面」二に、金属箔面を内側にして、
緊張状態を維持しながら８０°Ｃ以下の温度にて基板の
長手方向に滑らせることにより達成される。

本発明の矯正方法におけるフレキシブル印刷回路用基板
と第一バーおよび第二／へ−との関係の理解を容易にす
るために添付図面を参照して説明する。

第１図は、第一バーおよび第二パーとして断面円形の棒
を用いて矯正操作を実施している状況の−・例の平面図
を模式的に描いたものである。

すなわち、ロール１０に巻き取られてｌ、Ｎたフレキシ
ブル印刷回路用ノ、（板１１は矢印の方向に移動し、第
一バー１２（第１図では長尺状ノル板の１幅方向に対す
る角度αが４５度となるようにｉ没卸されている）の曲
面に接しながら、折返し角度１８０度（すなわち、第一
バー１２に供給される基板が属する平面と第一八−１２
から取出される基板か属する平面とが平行関係にある状
態）で折返されている。第一八−１２から取出された基
板は、次に、矢印の方向に移動し、第二バー１３（第１
図テハＱ’Ｓ−バー１２に対する角度βは９０１ＪＦ　
トｔ　６ように設置されている）の曲面に接しながら、
折返し角度１８０度（すなわち、第二／＜−１３に供給
される基板か属する平面と第二バー１３から取出される
基板が属する平面とが平行関係にある状態）で折返され
ている。第二Ｚ＜−ｔ３から取出された基板は更に矢印
の方向に移動し、ロール１４に巻き取られる。なお、第
１図においては、ロール１０から第一バー１２に移動す
る過程および第二バー１３からロール１４に移動する過
程においては、フレキシブル印刷回路用基板は樹脂ｆＹ
、Ｉｌ膜層を子側として移動し、第一八−１２から第二
八−１３に移動する過程においては金属箔を」、側とし
て移動する。

本発明において用いる曲率半径が０．５〜２５ｍｍの曲
面を有するバーは、ガラス、セラミックス、金属、合成
樹脂、木などの剛性の高い材料からなるバーで、その横
断面（すなわち、バーの長さ方向に垂直の方向の断面）
が曲率半径０．５〜２５ｍｍの円もしくは長円であるか
、あるいは、断面は長方形、正方形、多角形などの任整
、の形状を有するが、金属箔との接触面の横１（１面は
曲率半径０．５〜２５ｍｍの曲面から形成されているよ
うなものである。なお、上記のバーの曲面の曲率半径は
１〜１０ｍｍの範囲にあることが好ましく、さらに２〜
６ｍｍの範囲にあることが特に好ましい。またバーの前
面（基板との接触部分）は、その幅方向の中央付近が若
干張出したような形状とすることもできる。バーの長さ
は、長尺状基板の幅方向の長さよりも長いものが選ばれ
る。なおはない。パーを固定状態で保持してその表面で
基板の滑動を行なう場合には、基板の移動速度を通常は
１．　ｃ　ｍ　７分、好ましくは３〜３ｏＯｃｍ／分と
する。バーの断面を円形とした場合には、その軸を中心
とし２て回転するようにすることもでき、その場合には
、基板の移動速度と八−の回転速度（表面速度）との相
対的な速度の差が上記の範囲にあれば良い。

未発ＩＪＪの矯正方法は８０°Ｃ以下の温度にて実施す
る。８０℃を越える温度においても一時的なカー・ルの
矯正は可能であるが、基板を室温に戻した場合にその温
度変化によりカールかｎ度発生することが多く、さらに
高温では、樹脂薄膜層の塑性変形も起る可能性があるた
め好ましくない。本発明の矯正方法を実施する場合の好
ましい温度範囲は０〜５０℃であり、さらに好ましくは
５〜４゜６Ｃ１たとえば室温が選ばれる。このような室
温に近い温度でカールの矯正を行なった場合には、のち
の温度変化によるカールの再発生は無視できる程度とな
るために好ましい。

なお５本発明の攻正方法の実施に際しては、長尺状フレ
キシブル印刷回路用基板の製造工程と矯正工程を連続的
に行なうのが好ましく、そのようなｙハ１様の実施によ
り、木発明のＭ　、ｉＥ効果は更に向上する。

以上に述べたように本発明の矯正方法によれば、長尺状
の金属箔と、その金属箔の表面に接着剤層を介すことな
く設けられた芳香族ポリアミドイミドもしくは力、香族
ポリイミドの樹脂薄Ｉ＋λ層とからなる長尺状フレキシ
ブル印刷回路用基板に実際にもしくは潜在的に発生した
カールの軽１賊もしくは実質的な消滅が簡単な操作によ
り可能となり、また矯正処理後のカールの再発生も殆ど
起ることがない。従って１．木発明は実用上において特
に有利な長尺状フレキシブル印刷回路用基板のカール矯
正方法ということができる。

次に本発明の実施例および比較例を記載する。

［実施例工］ ３．３’　、４．４”−ビフェニルテトラカルボン、４
′−ジアミノジフェニルエーテル５０．０６ｇ（０．、
２５モル）とを４−クロルフェノール１１４６ｇ中に加
え撹拌しながら１８０°Ｃまで１時間で昇温し、この温
度に１時間保持して重合、イミド化を行ない、芳香族ポ
リイミド溶液（１０重量％溶液）を調製した。得られた
芳香族ポリイミド溶液の１００’Ｃにおける回転粘度は
約５０００ボイズであった。

この芳香族ポリイミド溶液を脱泡後、スチールベルｌ−
」二に保持された厚さ３５ｐＬｍの長尺状の電解銅箔（
幅：２５ｃｍ）上に、スリット間隔０。

２８ｍｍのＴダイ金型から加圧押出しして連続的に流延
塗布して塗膜層を形成した。次いで約１１５〜２００′
Ｃの熱風を塗膜層表面に供給して、スチールベルトに保
持した状態で約８０重量％の溶媒を除去して電解銅箔上
にＮ膜層を形成した。そして最後に高温乾燥炉内で短時
間で４００°Ｃにまで加熱して、Ｎ膜層から溶媒を実質
的に完全に除去して厚み２５ｇｍの芳香族ポリイミド薄
膜層をイ１するフレキシブル印刷回路用基板を得た。

得られた基板にはＴＤ力方向樹脂薄膜層を内側とする曲
率半径５．５ｃｍのカールが発生していた。この基板は
長尺物の状態ではＭＤ力方向カールが見られなかったが
、これを長さ２５ｃ＋ｎに切断し、２５ｃｍＸ２！５ｃ
ｍの正方形の基板とした状態では、切断前にＭＤ力方向
あった方向についても、曲率半径５．８ｃｍのカールが
発生していた。

上記のフレキシブル印刷＠路用ノ人板の端ｆｆＲに２ｋ
ｇの荷重を掛け、曲率半径６．２５ｍｍの曲面を持ち基
板のＴＤ力方向対して４５度の角度をもって固定して設
置されたガラス製鎖−パー（第１図参照）の曲面上、次
いで第−パーに対して９０度の角度をもって設置された
曲率半径１ｊ．Ｏｍｍの曲面を持つガラス製第二バー（
第１図参照）の曲面」二を銅箔面を内側として、室温下
、折返し角度はそれぞれ１８０度、滑り速度４５ｃｍ／
分の速度で基板の長手方向（ＭＤ力方向に滑らせ、カー
ルの矯正操作を行なった。この矯正操作後においてはＴ
Ｄ力方向カールは実質的に消えており、ＭＤ力方向つい
てもカールが見られなかった。

そして、この矯正操作後の基板を長さ２５ｃｍにｐノ断
じ、２５ｃｍＸ２５ｃｍの正方形の基板とした状ｙ、弓
でも、ＭＤ、ＴＤの両方向についてカールは見られなか
った。

［比較例１］ 実施例１と同一の方法により得られたフレキシブル印刷
回路用基板（カールの状ｍ１も同じ）について、曲率半
径６．’２５ｍｍの曲面を持ち基板のＴＤ力方向対して
９０度の角度をもって設置されたガラス製第一バーの曲
面上を銅箔面を内側として、室温下、折返し角度１８０
度にて、滑り速度４５ｃｍ／分の速度で基板の長手方向
（ＭＤ力方向に滑らせ、カールの矯正操作を行なった。

この矯正操作後においてはＴＤ力方向カールは実質的に
消えており、ＭＤ力方向もカールが見られなかった。し
かし、この矯正操作後の基板を長さ２５ｃｍに切断し、
２５ｃｍＸ２５ｃｍの正方形の基板とした状態では、Ｍ
Ｄ力方向曲率半径８．５ｃｍのカールが現われた。

［実施例２］ ピロメリット酸二無水物１５．２７ｇ（０・０７モル）
と４，４°−ジアミノジフェニルエーテル１４．０２ｇ
　（０，０７モル）とをＮ−メチル−２−ピロリドン１
１７ｇ中に加え、室７１．．ｌで２４時間反応させて濃
度１０重量％のポリアミック酸溶液を調製した。得られ
た芳香族ポリアミック溶液の１００°Ｃにおける回転粘
度は約４０００ボイズであった・ この芳香族ポリアミック酸溶液を用いて実施例１と同様
にして電解銅箔上に塗膜層を形成し、次いで溶媒除去、
脱水閉環して、厚み２５　ｇｍの芳香族ポリイミド薄膜
層を有するフレキシブル印刷回路用基板を得た。

得られた基板にはＴＤ力方向樹脂薄膜層を内側とする曲
率半１￥１．８ｃｍのカールが発生していた。この基板
は長尺状の状態ではＭＤ力方向カールが見られなかった
が、これを長さ２５ｃｍに切断し、２５ｃｍＸ２５ｃｍ
の正方形の基板とした状態では、切断前にＭＤ力方向あ
った方向についても、曲率半径２．１ｃｍのカールが発
生して１７〜だ。

」二記のフレキシブル印刷回路用基板のグー１？１こ３
ｋｇの荷重を掛け、曲率半径２．５ｍｍの１１１１面を
持ち基板のＴＤ力方向対して４５度の角度をもって（第
１図参照）設置されたガラス製第−ノ＜−の曲面上、次
いで第一ノへ−に対して９０度の角度をもって設置（ｆ
ＪＳ１図参照）された曲率半径２．５ｍｍの曲面を持つ
ガラス製第二ノへ−の曲面上をｔ同）γ）面を内側とし
て、室温下、折返し角度をそれぞれ１８０度にて、滑り
速度１０１　ａｍ／り）の速度で基板の長手方向（ＭＤ
力方向番こ滑らせ、カールの矯正操作を行なった。この
矯正操ｆｌ後番こおｌ、ＮてはＴＤ力方向カールは実質
的に消えており、ＭＤ力方向もカールが見られなかった
。この矯正操イ′［後の基板を長さ２５ｃｍに切断し、
２５ｃｍＸ２５ｃｍの正方形の基板とした状態でｔ±、
ＴＤプ５１句については曲率半径１３．８ｃｍの弱イカ
−ルカζ、そしてＭＤ力方向ついては曲率半径ＩＱ、９
ｃｍの弱いカールか現われたのみであった。

［実施例３］ 無水トリメリット酸と４．４″−ジアミノジフェニルメ
タンとから合成された市取の芳香族ボ１ノアミドイミド
ワニス（固形分：３０重量％）を実施例１に記載した電
解銅箔上に流延塗布して塗ｌジ層を形成した。この塗膜
層を１２０°旧こ加熱して溶媒（Ｎ−メチル−２−ピロ
リドン）を除去したのち、４００°Ｃに短時間加熱して
溶媒を完全番こ除去して厚み２５ルｍの芳香族ポリアミ
ドイミド薄膜層を有するフレキシブル印刷回路用基板を
得た。得られた基板にはＴＤ力方向１１脂薄膜層を内側
とする曲率半径２．６ｃ＋ｎのカールが発生してｌ、Ｎ
た。

」二記のフレキシブル印刷回路用基板につｌ、Ｎて実施
例２と同様な矯正操作を実施した。この矯正操作後にお
いてはＴＤ力方向カールは実質的に消えており、ＭＤ力
方向もカールが見られなかった。

そして、この矯正操作後の基板を長さ２５ｃｒｕ４こ切
断し、２５ｃｍＸ２５ｃｍの正方形の基板とした状態で
も、ＭＤ、ＴＤの両方向についてカールは殆ど見られな
かった。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に従うフレキシブル印刷回路用ノ、（
板の矯正方法の実施の態様を模式的に示す略＝Ｆ面図で
ある。 １０：フレキシブル印刷回路用基板供給用のロール、工
ｌ：フレキシブル印刷回路用基板、１２：第一バー、１
３：第二バー、１４：フレキシブル印刷回路用基板巻き
取り用のロール特許出願人　宇部興産株式会社 代理人　　　弁理士　柳川本川 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. Ｌシ尺状の金ｈバ箔」二に芳香族ポリアミドイミド、芳
   香族ポリイミド前駆体もしくは芳香族ポリイミドを含有
   する溶液を流延塗布し、該溶液塗ＩＩ！、！層の乾燥、
   固化を行なうことによりｄｋ全金属箔上芳香族ポリアミ
   ドイミドもしくは芳香族ポリイミドからなる薄膜層を形
   成して製造した金属箔面を外側とするカールを有する長
   尺状フレキシブル印刷回路用基板を、該長尺状基板の幅
   方向に対して２０〜７０度の角度をなすように設置した
   曲率半径が０．５〜２５ｍｍの曲面を有する第一パーの
   該曲面」二に、金属箔面を内側にして、緊張状態を維持
   しながら８０°Ｃ以下の温度にて基板の長手方向に滑ら
   せ、次いで第−パーに対して７０〜１１０１１１の角度
   をなすｊ：うに設置した曲率半径が０．５〜２５ｍｍの
   曲面を４１する第二パーの該曲面」、に、金属箔面を内
   側にして、緊張状態を維持しながら８０’Ｏ以下の温度
   にて基板の長手方向に滑らせることを特徴とするフレキ
   シブル印刷回路用基板のカール矯正方法。