JPH0115414Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、パチンコ台の間に配設される薄型で
機械的手段を用いた玉貸機構を具えたパチンコ用
玉貸機に関する。

（従来の技術） 従来の技術として、例えば実公昭53−30373号
公報のような、パチンコ台の間に取外し自在に保
持される自動玉貸機がある。

そして、この玉貸機は、前面化粧板及びコイン
選別部、コイン収容部、計数部、玉供給部などが
一体的に取付けられた本体を、パチンコ台の間に
配設されたケースによつて取外し自在に支持でき
るようになつている。

（考案が解決しようとする問題点） 以上のようなものは、玉貸機にトラブルが発生
した場合、本体を取外してその修理を行うことが
できるという利点があるが、コイン選別部、コイ
ン収容部等、自動玉貸機に必要な要素を本体に全
て備えているために、本体一個あたりの製造コス
トが高価となり、またその大きさも、ある程度大
型となるので、遊技場において予備品をいくつも
揃えることができないという問題があつた。

しかも、本体が大型で、その重量も重いので取
外しには相当の手間がかかることとなり、遊技場
において、営業中に玉貸機のトラブルが発生した
場合などは、その周辺の遊技者は一旦、遊技を中
止しなければならないという問題もあつた。

（問題点を解決するための手段） 現在、一般に用いられている自動玉貸機は、通
常、玉供給部、コイン選別部、玉貸機構部、コイ
ン収容部等の要素を有している。

そして、この玉貸機には電気的手段によるもの
と機械的手段によるものとがあるが、本考案の対
象とするような機械的手段を用いた玉貸機にあつ
ては、コイン選別を行い、その後玉貸機構をコイ
ンの重さを利用して作動させることによつて、所
定数のパチンコ玉を排出するようになつている。

しかしながら、このような機械的手段による玉
貸機にあつては、コインの重さで作動する玉貸機
構部分のトラブルがどうしても発生し易く、コイ
ン選別部やコイン収容部などの他の要素と比較し
て考えると、メンテナンスの必要な個所は、この
玉貸機構部分にほぼ限られている。

そこで、以上の点に注目すると、先ず、この玉
貸機構部のみを１ユニツト化することが考えられ
るが、一方で、このように各要素を別個にして玉
貸機を組み立てるようにすることは、部品数の増
加や玉通路を分断することによつて、円滑な玉の
流れの妨げとなる等の問題を生ずることになる。

本考案は、以上の技術的課題を解決することを
目的として案出されたものであり、玉貸機構部分
と玉通路とプールタンクを一体成形し、これらを
１ユニツトとするように構成したのである。

（考案の効果） 本案玉貸機は、以上のような構成としたので、
メンテナンスの必要な部分のみが、コンパクトに
ユニツト化されることとなり、従来の玉貸機全体
を取外してこれを修理するようにしていたものと
比べ、ユニツトごと交替することにより、容易に
トラブルの対処を行うことができ、しかも、その
交替作業が簡単であるので、周辺で遊技中の遊技
者に邪魔とならない。

また、コイン通路、玉通路、プールタンクはそ
れぞれ台枠と一体成形して玉貸機構と共に１ユニ
ツトを構成したので、玉貸機の部品数を少なくす
ることができて、生産性が向上し、しかも滑らか
な玉通路を形成することによつて、玉の流れがス
ムーズになるという特徴がある。

（実施例） 以下、図示の実施例について説明する。

図面は、本案パチンコ用玉貸機のカバーを取外
した状態の正面図である。

１は台枠であつて、その両側に玉通路２とコイ
ン通路３が一体的に形成されており、この玉通路
２とコイン通路３の間に玉貸機構を具えている。

玉貸機構は、玉通路２に臨んでパチンコ玉と係
合し、歯車５を有するスターホイル４、中間歯車
６、カム８を有する歯車７及びカム付歯車７のカ
ム８と係脱自在な突起１９，２０を有し、先端２
１がコイン通路に突出している第１プレート１
７、第１プレート１７の背面に設けられた突起２
６と係脱自在な凹部２８を有し、かつコイン通路
３に臨む突部２５，２７を有する第２プレート２
３、前記カム付歯車７の背面に設けた突起９と係
脱自在な先端３２を有する第３プレート２９、第
３プレート２９の下端３４と係脱する突部４３，
４４を有する第４プレート４０からなる。

玉貸機構は、コイン通路３にコインａが投入さ
れると作動し、第１プレート１７の先端２１がコ
インで押し下げられ、突起１９のカム８に対する
係合が外れると、スターホイル４が回転して所定
数のパチンコ玉が流下するようになつている。

６０は前記玉通路２の下端に設けたパチンコ玉
ｂのプールタンクであつて、これは台枠１と一体
的に形成されている。

以上のような玉貸機は、１つのユニツトであつ
て単体として機枠６２に取付けられている。

機枠６２には、プールタンク６０に対向した箇
所に玉投出口６３が開けられており、この玉投出
口６３に対して外方から玉受筒７０が取付けられ
ている。

玉受筒７０は、外筒７１とこれに遊嵌され一部
に開口部８０が形成された内筒７２からなる。外
筒７１は、その上端に形成した突片７３を機枠６
２の背面に係合せしめ、基部７４から突設した支
持片７５を機枠内に挿入して、その穴７６及び台
枠の切欠６１を利用し、ネジ（図示せず）で固定
することにより機枠６２に取付けられている。内
筒７２は、その上端及び下端に設けた突片７７，
７８が外筒７１に当節することで上下動が規制さ
れており、通常は図示の如くプールタンク６０に
あるパチンコ玉を塞き止めるが、これを手で押し
上げて開口部８０が上にくると、これを通じて玉
を受け取ることができるようになつている。

さて、以上のような玉貸機にあつては、従来の
ように玉通路に投出口を設け、その投出口に受筒
７０を取付けたのでは、コインを数枚連続投入す
ると、玉が通路に詰つてスターホイル４が回転不
能になるが、本案にあつてはプールタンク６０を
設けたから、そのような心配がない。

しかして、本案玉貸機はコンパクトな１ユニツ
トであるので、生産性が向上し、故障時における
補修もこれを交換するだけで容易に行うことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本案玉貸機のカバーを外した使用状態
図である。 １……台枠、２……玉通路、３……コイン通
路、６０……プールタンク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 台枠の両側に玉通路とコイン通路が形成され、
   之等玉通路とコイン通路の間に、該コイン通路に
   投入されたコインで作動し前記玉通路の下端に形
   成した玉投出口から所定数のパチンコ玉を投出す
   る機械的手段を用いた玉貸機構を具えたものであ
   つて、前記機械的手段を用いた玉貸機構を構成す
   る各部材を前記台枠の上方に集中配置すると共
   に、前記玉通路はその下端を前記玉貸機構の下方
   まで伸張せしめて該下端にパチンコ玉のプールタ
   ンクを連設し、かつ前記コイン通路、玉通路、プ
   ールタンクはそれぞれ台枠と一体成形して前記玉
   貸機構と共に別の機枠に単体として取り付けられ
   る１ユニツトを構成したパチンコ用玉貸機。