JPH0545351Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、スロツトマシン等、コインを遊戯媒
体とする遊技機や、そのコイン貸機あるいは自動
販売機等に用いられるコインの払出口装置に関す
る。

「従来の技術」 前記機器の払出口装置においては、パチンコ球
等球形のものと異なりコインは平な円盤形をして
いるものが一般的なので、払出口でブリツジを起
しやすく、パチンコ球のごとく一時的に払出口に
溜めておき、受け取る準備ができてから口を明け
て取りだすという構成をとることが難しく、従来
は開口を開放し放しにしていた。

「考案が解決しようとする問題点」 しかしながら、このような従来の払出口の構成
では、コインが勢いよく吐出されて飛び散つた
り、準備ができていないときにコインが吐出され
てまごつくことがあり、使い勝手が悪く、サービ
ス性にも欠けるという問題点があつた。

本考案は、このような従来の問題点に着目して
なされたもので、パチンコ球等球形のものと同様
に、払出口にコインを一旦溜めておき、その後の
操作によりコインを取り出すことができるように
して上記問題点を解決したコインの払出口装置を
提供することを目的としている。

「問題点を解決するための手段」 かかる目的を達成するための本考案の要旨とす
るところは、 計量装置から排出された所定のコインを、吐出
口が下向きに開口している送出管にて直接外部に
形成された一時貯留タンクに排出するように形成
し、 該一時貯留タンクは、前記吐出口が内部に連通
する容器形の蓋体を取付部の正面に上下摺動可能
に支持し、 該蓋体の正面下向きの開口に嵌合可能な外方に
傾斜した受棚を取付部の正面に固設し、 前記蓋体が下降したときは、前記受棚が前記蓋
体の正面下向きの開口を塞いで蓋体内を前記一時
貯留タンクとなし、前記蓋体を上昇させたとき
は、前記受棚と前記蓋体との間に前記正面下向き
の開口が払出口として開口するよう前記蓋体と前
記受棚とを組み合わせたことを特徴とするコイン
の一時貯留タンク兼コインの払出口装置に存す
る。

「作用」 通常、蓋体は下降していて、受棚が蓋体の下向
きの開口を塞いでおり、蓋体内は一時貯留タンク
をなしている。

所定量のコインの払出しの条件が整うと、コイ
ンが吐出口から吐出され、一時貯留タンク内に溜
められる。

被払出者が蓋体を上昇させると、受棚と蓋体と
の間に隙間が開き蓋体の下向きの開口が外部に連
通し、コイン払出口が大きく開口してコインが吐
出されるものである。

蓋体から手を放すと自重で下降し、コイン払出
口が閉じて一時貯留タンクが形成される。

「実施例」 以下、図面に基づき本考案の一実施例を説明す
る。

第３図に示すように、本実施例ではスロツトマ
シン１０に払出口装置２０が設けられており、ス
ロツトマシン１０が払出口装置２０の取付部をな
している。

スロツトマシン１０の背の後方にはコインン回
収樋１１、あるいはコイン集配樋１２が設けら
れ、スロツトマシン１０の上部に装着された計量
装置１３と連係してコイン集配システムが形成さ
れている。

計量装置１３から蛇腹管１４がスロツトマシン
１０の背面に延ばされ、送出管１５がスロツトマ
シン１０内を通り、スロツトマシン１０の正面１
６に達した送出管１５の先端に、計量装置１３に
より計量された所定量のコインＡを排出する吐出
口１７が開口している。

払出口装置払出口装置２０はスロツトマシン１
０の正面１６の吐出口１７に対して設けられてお
り、第１図，第２図に示すように、払出口装置２
０は、容器形の蓋体３０と外方に傾斜した受棚４
０とより成る。

スロツトマシン１０の正面１６には縦方向に支
持ブラケツト２１が固設され、支持ブラケツト２
１の両側にフランジ２２，２２が延設されてい
て、フランジ２２，２２と正面１６との間には蓋
体３０の板厚分の〓間が形成されている。吐出口
１７は支持ブラケツト２１の上部で開口してい
る。

蓋体３０は正面板３１と上面３２とスロツトマ
シン１０の正面１６に向いた側壁３３，３３とに
より形成されている。側壁３３，３３の端縁には
内側に折り曲げて摺動フランジ３４，３４が折設
されている。

蓋体３０は支持ブラケツト２１を覆うようにか
ぶせられ、摺動フランジ３４，３４が支持ブラケ
ツト２１のフランジ２２，２２とスロツトマシン
１０の正面１６との〓間に嵌合している。吐出口
１７は蓋体３０の内部に連通し、蓋体３０の下部
は下方に開口している。

受棚４０は支持ブラケツト２１の下方でスロツ
トマシン１０の正面１６に基部４１が固定され、
主板４２が前方向の外方に傾斜しており、蓋体３
０の下部の開口が受棚４０に丁度外嵌する外形を
している。なお、受棚４０は支持ブラケツト２１
の下部に一体的に固設してもよい。

蓋体３０の下部は、側壁３３，３３の裾３５，
３５が受棚４０の側部に延び、正面板３１の下部
は切り欠かれて払出口３６が形成されている。裾
３５，３５の間には手掛用の座板３５ａが架設さ
れている。第１図に示すように、蓋体３０が下降
していて払出口３６が閉じているとき、蓋体３０
の内部は一時貯留タンクをなしている。

次に作用を説明する。

第１図に示すように、通常、蓋体３０は下降し
ていて、受棚４０が蓋体３０の下向きの開口を塞
いでおり、蓋体３０内は一時貯留タンクをなして
いる。

スロツトマシン１０の遊技の結果あるいはコイ
ンＡの貸し出しを受けたりして、コインＡ，Ａ…
…の払出しの条件が整うと、所定量のコインＡ，
Ａ……が計量装置１３で計量され、蛇腹管１４，
送出管１５を通つて吐出口１７から吐出され、蓋
体３０の内部で受棚４０の主板４２の上に落ち、
一時貯留タンク内に溜められる。

被払出者が蓋体３０の座板３５あるいは一部に
手を掛けて上向きの力を加えると、摺動フランジ
３４が支持ブラケツト２１のフランジ２２と正面
１６との間の〓間に案内されて摺動し、蓋体３０
は上昇する。

蓋体３０を上昇させると、裾３５で側部は開か
ないが、受棚４０と蓋体３０の正面板３１との間
に〓間が開き、蓋体３０の下向きの開口が外部に
連通して払出口３６が大きく開口し、主板４２の
傾斜によりコインＡ，Ａ……が滑り出して吐出さ
れるものである。

蓋体３０から手を放すと自重で下降し、払出口
が閉じて再び一時貯留タンクが形成される。

なお、前記実施例では、取付け部が遊技機たる
スロツトマシンであるものを示したが、貸出機
や、自動販売機が取付け部の場合でも同様である
ことはいうまでもない。

「考案の効果」 本考案に係るコインの払出口装置によれば、払
出口に一時貯留タンクを形成し、球形でないコイ
ンでも一時的に貯留し、ブリツジを起こすことな
く払い出すことができるようにしたから、コイン
が飛び散つたり、不用意に吐出されてまごつくこ
とがなく、使い勝手がよくなり、サービス性も向
上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は一時貯留タンクが形成された状態の払
出口装置の縦断面図、第２図は第１図−線断
面図、第３図は払出口装置を備えたスロツトマシ
ンの側面図、第４図は払出口が開口した状態の払
出口装置の縦断面図である。 １０……スロツトマシン、１３……計量装置、
１６……正面、１７……吐出口、２０……払出口
装置、２１……支持ブラケツト、３０……蓋体、
３４……摺動フランジ、３５……裾、３６……払
出口、４０……受棚、４２……主板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 計量装置から排出された所定のコインを、吐出
   口が下向きに開口している送出管にて直接外部に
   形成された一時貯留タンクに排出するように形成
   し、 該一時貯留タンクは、前記吐出口が内部に連通
   する容器形の蓋体を取付部の正面に上下摺動可能
   に支持し、 該蓋体の正面下向きの開口に嵌合可能な外方に
   傾斜した受棚を取付部の正面に個設し、 前記蓋体が下降したときは、前記受棚が前記蓋
   体の正面下向きの開口を塞いで蓋体内を前記一時
   貯留タンクとなし、前記蓋体を上昇させたとき
   は、前記受棚と前記蓋体との間に前記正面下向き
   の開口が払出口として開口するよう前記蓋体と前
   記受棚とを組み合わせたことを特徴とするコイン
   の一時貯留タンク兼コインの払出口装置。