JPS624287Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、計量器付きの米櫃に関するもので
ある。

従来のこの種米櫃では、箱形の米櫃本体の下端
に米受けを引き出し可能に収納し、その収納部の
上にある幾つかの異なる定量ボタンのうち適当な
ボタンを押すことによつて必要量の米を米受けに
落とし込み得るようにしたもので、ワンタツチ操
作で計量できる半面、その操作の度に身を屈める
面倒な姿勢が必要であつて、近代生活様式にマツ
チしないという欠点があつた。

この考案は、上記のような問題を解決したもの
で、立つた姿勢のまま必要量の米を計量でき、し
かも、米糠を選別して採取し得る米櫃を提供する
ことを目的としたものである。

次にこの考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

まず第１図ないし第４図において、米櫃本体１
は、四角立方体の箱形で上に蓋２が被せられ、上
半部に米の貯留タンク３を、下半部に吸引装置４
の収納部５を設け、米櫃本体１の上方に計量器６
を備え、計量器６と貯留タンク３との間に一次通
気パイプ７ａを設け、計量器６と吸引装置４との
間に二次通気パイプ７ｂを設けてある。

貯留タンク３は、底壁８をすり鉢状に中央部に
ゆくにつれて低く形成し、中央部に一次通気パイ
プ７ａへの米の吐出口９を設け、吐出口９の上に
米の落下量の調整弁１０を設け、この調整弁１０
により吐出口９や通気パイプ７ａの目詰まりを防
止してある。

計量器６は、下端にゆくにつれて細くなる倒立
円錐形の透明な計量容器１１とそれに被さるキヤ
ツプ１２との組み合わせからなり、計量容器１１
の全面に目盛り１４を表わしてある。また計量容
器１１とキヤツプ１２との間に米が通過しない程
度に目の粗い網１３を設け、内部が網１３で計量
容器１１側とキヤツプ１２側に仕切られている。
そして計量容器１１の下端には出口１６とその出
口を開閉するコツク１７が設けてある。またキヤ
ツプ１２は一次、二次の両通気パイプ７ａ，７ｂ
に固定され、キヤツプ１２から計量容器１１が取
り外し可能となつている。

両通気パイプ７ａ，７ｂのうち、一次通気パイ
プ７ａは、網１３を貫通して計量容器１１内に開
口させ、また二次通気パイプ７ｂはキヤツプ１２
内に開口させ、両開口部２１，２２の間に網１３
が介在している。

吸引装置４はモーターで吸引羽根を回転させる
もので、内部に米糠の濾過器１８が内装されてい
る。１９はモーターを作動させるスイツチであ
る。

上記の米櫃において、スイツチ１９を押すと、
吸引装置４が作動して二次通気パイプ７ｂ，計量
器６および一次通気パイプ７ａを通じてその吸引
力が貯留タンク３下端の吐出口９に及ぶ。その結
果、吐出口９から一次通気パイプ７ａに米が吸い
込まれ、パイプ７ａの上端開口部２１から計量容
器１１内に吐き出されるが、その開口部２１が下
向きであるために、計量器１１の下へ向けて米が
落下する。また、二次通気パイプ７ｂの開口部２
２が段違いに上にあるため、重量のある米がその
開口部２２に向かつて舞い上がることはなく、両
開口部２１，２２の段差が少ないために、たとえ
米が舞い上がつたとしても、網１３があるため米
は計量容器１１内にそのまま留まり、米と混合し
ていたわずかの米糠だけが網１３を抜けて二次通
気パイプ７ｂに吸い込まれ、吸引装置４内に設け
てある濾過器１８によつて濾し取られる。従つ
て、両開口部２１，２２間の段差を大きくしたと
きは、網１３は不必要である。

計量容器１１に米が必要量だけ入つたことは目
盛り１４を見れば分かるから、その時点でスイツ
チ１９を解除して計量容器１１への米の供給を止
める。そして出口１６の真下に置かれた容器２３
にコツク１７を回して米を全部注ぎ込むと、その
容器２３に必要量の米が得られる。

しかし計量容器１１に一度に米を満たし、必要
なときにその都度コツク１７を回して必要量を得
るような使い方もできる。

また米に含まれている米櫃は微量であるから、
定期的に濾過器１８を取り出してそれに詰まつて
いる米糠を採取する。

なお濾過器１８は必ずしも吸引装置４に設ける
ことを要せず、その設ける箇所は、米糠が網１３
から抜けたいずれの部分であつてもよい。

第４図は計量器６の他の実施例を示したもの
で、この場合は、計量容器１１を径が上下で変わ
らない円筒状に形成し、キヤツプ１２にはネジ込
み式に取り付けられていて、計量後に取り外して
鍋、釜等の他の容器にそのまま米を移し変え得る
ようになつている。

またこの実施例では、計量器６が目盛り１４で
量的に計量するようにしたものであるが、重さで
計量するものであつてもよい。その場合は、予め
セツトされた量で計量器への米の供給が自動的に
停止するように構成できる。

この考案による計量器付きの米櫃は、以上説明
したように、立つた楽な姿勢のまま米櫃から米を
必要量だけ取り出すことができ、その際に何ら身
を屈める必要がないため、近代生活様式にマツチ
し、家事労働を幾分でも軽減することができるも
のであるが、計量器内の上端部に、計量器と貯留
タンク間の一次通気パイプの開口部と、計量器と
吸引装置間の二次通気パイプの開口部とをそれぞ
れ下向きに設けるとともに、二次通気パイプの開
口部よりも一次通気パイプの開口部を段違いに下
方に位置させたので、米糠を米から分離して選別
でき、米糠が少ないために米研ぎに余り手間を要
しなくなり好都合である。しかし、米糠の濾過器
があるため、室内の空気を汚染させるおそれがな
く、濾過器から定期的に米糠を採取して漬け物等
に利用できる等、実用上顕著な効果を発揮するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図はこの考案の一実施例を示
し、第１図は米櫃の斜視図、第２図は正面から見
た縦断面図、第３図は平面図、第４図は側面図で
ある。第５図は他の実施例による計量器の正面か
ら見た断面図である。 １……米櫃本体、３……貯留タンク、４……吸
引装置、６……計量器、７ａ，７ｂ……通気パイ
プ、８……底壁、９……吐出口、１３……網、１
８……米糠の濾過器、２１……一次通気パイプの
開口部、２２……二次通気パイプの開口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に米の貯留タンクを有する米櫃本体と、米
   櫃本体の上方に設けられた計量器と、貯留タンク
   内の米を通気パイプによつて計量器に吸い上げる
   吸引装置と、計量器において米から吸引選別され
   る米糠の濾過器とからなり、計量器内の上端部
   に、計量器と貯留タンク間の一次通気パイプの開
   口部と、計量器と吸引装置間の二次通気パイプの
   開口部とをそれぞれ下向きに設けるとともに、二
   次通気パイプの開口部よりも一次通気パイプの開
   口部を段違いに下方に位置させたことを特徴とす
   る計量器付きの米櫃。