本発明は、ユニット化球払出機構及びぱちんこ遊技機に関する。
ぱちんこ機は、遊技球を弾いて遊技球を遊技領域(遊技盤面上又はその近傍に形成された領域であって、遊技球の流下による遊技や演出を実現するための領域)に流下させ、その流下結果を楽しむ遊技機である。具体的には、遊技領域に放たれた遊技球は、その流下の過程で遊技球が遊技領域内の遊技釘や風車に衝突しつつ転回して流下方向が変化する。その結果、遊技領域上に配置された各種入賞口に遊技球が入賞すれば所定の賞球の払出しがされ、一方いずれの入賞口にも入賞せずアウト口に遊技球が流入すれば賞球の払出しはされない。遊技者は、弾球における自らの技量を発揮して、又は遊技球の流下における偶然性を利用しつつ遊技球の入賞及び賞球の払出しを期待し、遊技を楽しむのである。
ここで、ぱちんこ機の背面側には、遊技球を遊技領域に向けて発射する発射装置や、遊技者に向けて賞球を払出すための賞球払出ユニットや、遊技球の発射及び賞球の払出しを制御する制御手段等が配置されている。この制御手段は、遊技領域の入賞口に遊技球が入球したことを契機として、賞球払出ユニットを介して遊技者へ賞球の払出しを実行する。
これらの中で、賞球払出ユニットは、球タンクからの遊技球を導入するための球導入口を備えた第一供給通路と、第一供給通路から流下した遊技球を受け止めると共に、遊技球を保持する遊技球保持部を有する球払出用回転体(スプロケット)と、球払出用回転体を回転させるための球払出用モータ(例えばステッピングモータ)と、球払出用回転体が回転することにより保持された遊技球が放出された際、当該遊技球を賞球払出ユニットから外部(球皿に通じる流路)に供給する球供給口を備えた、球払出用回転体の下流に形成された第二供給通路と、から構成される。そして、この賞球払出ユニットは、ぱちんこ遊技機の裏面(遊技領域の裏側)に備え付けられた裏セット枠と称される各種遊技部品を取り付けるための枠体に取り付けられている。
このように構成された賞球払出ユニットにおいて、供給通路内にて遊技球が滞留してしまうという問題が後を絶たない。このような課題において、従来より、球タンク等にバイブレーターを設けておき、当該バイブレーターから発せられる振動によって、供給通路内にて遊技球が滞留してしまうことを回避する技術が提案されている。しかしながら、このような技術では、バイブレーターを別部品として取り付ける必要があるため、当該取り付けに係るコストが増大してしまい、ホール運営者に大きな負担を強いてしまうという欠点がある。
また、別の観点において、賞球払出ユニットから外部(球皿に通じる流路)に供給された遊技球は静電気を帯電していることがあるため、例えば、当該遊技球と遊技者とが接触した場合においては、遊技者人体へ当該静電気が放電し、遊技者に不快感を与えてしまうという課題がある。
本態様に係るユニット化球払出機構及びぱちんこ遊技機は、
ぱちんこ遊技機(例えば、ぱちんこ遊技機2)の遊技領域とは反対面側である裏側に取り付けられる球払出機構(例えば、賞球払出ユニット100)であって、
球払出機構(例えば、賞球払出ユニット100)は、
遊技球を流下させるための通路であって、遊技機の裏側に取り付けられた遊技球貯留部(例えば、球貯留タンク40)から流下してきた当該遊技球を受け入れるための通路口である球導入口(例えば、前流入口A1101)を有する第一供給通路(例えば、第1前供給通路A1102)と、
第一供給通路(例えば、第1前供給通路A1102)から流下してきた遊技球を保持するための球保持部(例えば、保持部A1103−1)が形成されている球払出用回転体(例えば、回転体A1003)と、
球払出用回転体(例えば、回転体A1003)を回転させるための球払出用モータ(例えば、モータA1310)と、
球払出用回転体(例えば、回転体A1003)が回転することにより球払出用回転体(例えば、回転体A1003)から払い出された遊技球を、球払出用回転体(例えば、回転体A1003)から更に流下させるための通路であって、当該球払出機構(例えば、賞球払出ユニット100)から当該遊技球を外部に供給するための通路口である球供給口(例えば、流出口B1160)を有する第二供給通路(例えば、第2供給通路B1150)と
を有しており、第一供給通路(例えば、第1前供給通路A1102)、球払出用回転体(例えば、回転体A1003)、球払出用モータ(例えば、モータA1310)及び第二供給通路(例えば、第2供給通路B1150)が一のユニット又は複数のユニットの組み合わせとして形成されているユニット化球払出機構(例えば、賞球払出ユニット100)において、
第二供給通路(例えば、第2供給通路B1150)は、
第二供給通路(例えば、第2供給通路B1150)の遊技球流下方向に対して垂直に切断した断面における中点の軌跡が同一平面上にはない、遊技機の裏側から眺めた際に左右方向及び前後方向に屈曲した形状を成し、且つ、略同一箇所にて左右方向にも前後方向にも屈曲した屈曲部を有すると共に、
球供給口(例えば、流出口B1160)に至るまでの通路内壁に設けられた部材であって、電気伝導体からなる第一導電部材(例えば、右板金部材B1100−1)を更に有し、
第一導電部材(例えば、右板金部材B1100−1)は、
当該ユニット化球払出機構(例えば、賞球払出ユニット100)の外部に設けられた部材であって、電気伝導体からなる第二導電部材(例えば、左板金部材B1200−1)と導通している
ことを特徴とするユニット化球払出機構(例えば、賞球払出ユニット100)である。
本態様に係るユニット化球払出機構及びぱちんこ遊技機によれば、供給通路内にて遊技球が滞留してしまうことを回避することができると共に、当該ユニット化球払出機構の他に別部品を取り付ける必要が生じないため、コスト増加に伴うホール運営者に係る負担を軽減することができることに加え、遊技球に帯電した静電気を、ユニット化球払出機構の外部へと除去できるという効果を奏する。
図1は、本実施形態に係るぱちんこ機の正面図である。
図2は、本実施形態に係るぱちんこ機の背面図である。
図3は、図2に示す状態からカバー部材と遊技盤ユニットを外した状態の、本実施形態に係る背面図である。
図4は、右後方から視認した、本実施形態に係るぱちんこ機の賞球払出ユニット部分の拡大斜視図である。
図5は、右後方から視認した、本実施形態に係るぱちんこ機の賞球払出ユニット部分の拡大斜視図である。
図6は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの拡大斜視図である。
図7は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの上構成部を右前方から視認した斜視図である。
図8は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの上構成部における分解斜視図である。
図9は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの上構成部における前側面図である。
図10は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの上構成部における後側面図である。
図11は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの上構成部における左側面図である。
図12は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの上構成部における右側面図である。
図13は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの上構成部における回転体の拡大斜視図である。
図14は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの上構成部における遊技球流下調整機能の機能動作図である。
図15は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの上構成部における球流路を左前方から視認した斜視図である。
図16は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの上構成部のおける切替弁及び操作部材の拡大斜視図である。
図17は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの上構成部における遊技球排出機能の機能動作図(通常時)である。
図18は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの上構成部における遊技球排出機能の機能動作図(排出時)である。
図19は、従来技術に係るぱちんこ遊技機における、上構成部での球詰まりの際の球排出に係る作用説明図である。
図20は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における作用説明図である。
図21は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における作用説明図である。
図22は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの下構成部を右前方から視認した斜視図である。
図23は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの下構成部における分解斜視図である。
図24は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの下構成部における前側面図である。
図25は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの下構成部における後側面図である。
図26は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの下構成部における左側面図である。
図27は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの下構成部における右側面図である。
図28は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの下構成部における球通路の概念図である。
図29は、本実施形態に係る賞球払出ユニットの下構成部における遊技球放出機能の機能動作図である。
図30は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、作用説明図である。
図31は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、作用説明図である。
図32は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の機能ブロック図である。
図33は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機のメイン制御基板及び払出制御基板間で送受信されるコマンド及び情報の内容を示した図である。
図34は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側で実行する処理のフローチャートである。
図35は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、未払出賞球(賞球払出コマンド送信前)管理処理のフローチャートを示したものである。
図36は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、対払出制御基板送信制御処理のフローチャートを示したものである。
図37は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、対払出制御基板受信制御処理のフローチャートを示したものである。
図38は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、エラー時対応制御処理のフローチャートを示したものである。
図39は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、払出制御基板におけるメインルーチンを示すフローチャートである。
図40は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、賞球払出関連情報受信処理(対主制御基板)のフローチャートである。
図41は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、賞球払出制御処理のフローチャートである。
図42は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、エラー判定・エラー時対応制御処理のフローチャートである。
実施するための形態
(全体構成説明)
以下、本実施形態について図面を用いて説明する。まず、本実施形態に係る遊技機は、ぱちんこ式スロットマシン機(いわゆるパロット)、コインゲーム機等のアーケードマシン、各種ゲーム機を概念することができ、要するに、遊技媒体の流下による遊技を実現する遊技領域を有するあらゆる遊技機が含まれる。なお、ぱちんこ遊技機においても、アレンジボール機、雀球機等の組合せ式ぱちんこ機、いわゆるデジパチタイプ(1種タイプ)やハネモノタイプ(2種タイプ)等のあらゆるぱちんこ遊技機が概念できるが、本実施形態においては、デジパチ遊技(1種遊技、図柄変動遊技ともいう。)を実現するいわゆる1種タイプのぱちんこ遊技機について例示説明する。なお、図柄変動遊技については後述する。
(全体構成説明/遊技機構成部材説明)
まず、本実施形態において例示説明するいわゆる1種タイプのぱちんこ遊技機の構成部材について説明する。ぱちんこ遊技機の構成部材は、遊技機正面側に配される部材と遊技機背面側に配される部材とに大きく分かれている。遊技機正面側に配される部材は、主に遊技者によって視認される部材であり、(1)遊技機本体を構成する部材、(2)遊技進行の用途として遊技者によって操作される部材、(3)遊技媒体の流下による遊技を実現する部材、(4)遊技の進行状況を報知する部材、等が挙げられる。対して遊技機背面側に配される部材は、主にホール営業者によって視認される部材であり、(1)遊技機本体を構成する部材、(2)遊技機管理の用途としてホール営業者によって操作される部材、(3)遊技の進行を電気的に制御する部材、(4)遊技媒体の循環を制御する部材、等が挙げられる。
(全体構成説明/遊技機構成部材説明/遊技機外観)
<遊技機正面側外観>
図1は、本実施形態に係る遊技機枠ユニットを備えるぱちんこ遊技機2の正面図である。このぱちんこ遊技機2は、遊技機枠3、遊技盤ユニット5、ガラス10、発射ユニット(不図示)、球皿14を有している。発射ユニットは、1個ずつ遊技球23を遊技盤ユニット5に構成される遊技領域16に向けて発射可能である。ぱちんこ遊技機2は、遊技者が後述する発射装置ハンドル15を操作することによって、遊技領域16に向けて遊技球23が発射ユニットによって発射され、遊技球23の流下による遊技が実現される。以下、図1を参照しながら説明する。
<(1)遊技機本体を構成する部材>
ぱちんこ遊技機2の遊技機枠3は、後述する遊技盤ユニット5を保持するためのもので、このぱちんこ遊技機2の周囲側面及び前方又はそれに加えて後方を囲むように構成される。遊技機枠3の内部側には、遊技盤ユニット5の他にも後述する各種制御基板や遊技媒体用の経路等各種機構部品が配置され、遊技機枠3によって周囲側面及び前方又はそれに加えて後方からのぱちんこ遊技機2内部側への不正アクセスが防止されるようになっている。
ぱちんこ遊技機2の周囲を囲む外枠4、その内側にヒンジ22によって前方開閉可能に揺動支持されて遊技盤ユニット5を保持する前枠9、前枠9の前方にヒンジ22によって前方開閉可能に揺動支持されガラス10及びその周囲を装飾する装飾部材32を保持するガラス枠12、を有して遊技機枠3が構成される。なお、ガラス10は、遊技機枠3内部側に保持された遊技盤6を前方から遊技者が視認することができるようにするための透明部材である。遊技機枠ユニットは、遊技盤ユニット5を保持する前枠9と、後述する賞球払出ユニット100と、によって構成されている。
ガラス10は、遊技盤6に対して一定距離以上離間して配置された透明板である。ガラス10は、2枚の透明平板ガラスで形成されてガラス枠12の裏面側に保持され、遊技盤6との間に遊技球23が流下する流下空間を形成する機能、遊技者がガラス10を通して遊技盤6を視認できるように視認性を確保する機能、遊技者が遊技盤6に不正にアクセス(接触)できないように不正アクセスを防止する機能、を発揮する。
<(2)遊技進行の用途として遊技者によって操作される部材>
球皿14は、遊技者の持ち球を貯留するためにぱちんこ遊技機2の前面に配置された皿部材であって、本実施形態においては上球皿14aと下球皿14bとを有している。上球皿14aは、球抜き部材14cを有して遊技盤6の下方、すなわちガラス枠12の下方部分に配置され、下球皿14bは、その上球皿14aの更に下方に配置されている。ここで、球皿14は、後述する遊技機背面側に配される部材である賞球供給通路41を介して、賞球払出ユニット100と連通しており、賞球払出ユニット100から流下する遊技球23が球皿14まで流下到達するよう構成されている。
発射ユニットは、球送り装置(不図示)によって球皿14の一部としての上球皿14aから発射位置に送り出された遊技球23を遊技領域16の上部に向けて発射(弾球)するためのものである。発射ユニットは、例えば発射位置の遊技球23を弾球する発射杆、その発射杆を駆動する発射モータ、発射杆を付勢して弾球力を発生させる発射バネ等を有してユニット構成され、前枠9に取り付けられている。その発射ユニットによる球発射のため、遊技者の操作に基づいて球発射のオンオフ及びその発射強度調整を実現する発射装置ハンドル15がぱちんこ遊技機2の前面下方に設けられている。
<(3)遊技媒体の流下による遊技を実現する部材>
遊技盤ユニット5は、遊技盤面6a側の略中央に遊技役物としてのセンター役物7が配置された遊技盤6を有しており、その遊技盤面6aには多数の遊技釘27も配置されている。センター役物7の中央部には、画像表示手段としての演出表示装置7aが配置されると共に、この演出表示装置7aの表示部7bを露出させるための表示開口部7dが形成されている。
遊技盤6は、その表面側に遊技球23の流下による遊技を実現するための遊技領域16を構成するための盤状部材であり、遊技盤6を前方から遊技者にとって視認可能となるように遊技機枠3(本実施形態においては、遊技機枠3の一部としての前枠9。)に保持されている。その遊技盤6の表面には略円形状に周囲を囲むようにレール飾り26が取り付けられており、レール飾り26の外レール26aが遊技盤に対して立設するように配置されている。そして、レール飾り26の外レール26aによって画定され、外レール26aに面した略円形状の領域が遊技領域16となっている。
遊技釘27は、遊技領域16を流下する遊技球23と衝突してその流下方向を変更させる流下変更部材であり、多数が遊技領域16内に配置されている。また、遊技領域16には、普通入賞口28、始動入賞口29、大入賞口31等の入球部材及びアウト口30が配置されている。更に、遊技領域16には、ゲート33、風車34等が配置されており、流下する遊技球23が各入球部材に流入したり、ゲート33を通過したり、風車34を回転させたりすることによって、遊技球23による流下遊技を楽しむことができるようになっている。
尚、図示しない球発射装置により遊技球23が発射されると、遊技球23はレール飾り26の外レール26aに沿いつつ進行して遊技領域16内の上部に至る。その後、遊技球23は、複数の通過軌跡に沿って移動し、あるものはレール飾り26の外レール26aに沿って右側に移動し、あるものは遊技釘27に衝突しつつ遊技領域16内を下方に流下し、あるものは普通入賞口28に流入して一定賞球数の払出しの契機となり、あるものはいずれの入球装置にも流入せずに遊技領域16内最下部に位置するアウト口30に流入してアウト球としてぱちんこ遊技機2の外部側へと排出されることとなる。
<(4)遊技の進行状況を報知する部材>
センター役物7は、演出表示装置7aの周囲を覆うように構成されており、図柄変動遊技(1種遊技)を実現するものである。センター役物7の上部には、図柄表示手段としての第1図柄(特別図柄、主遊技図柄)表示装置17が配置されると共に、センター役物7の中央部には、演出表示装置7aが配置されている。
第1図柄表示装置17には、抽選手段の抽選結果である第1図柄17aの変動が表示される。第1図柄は、始動入賞口29への遊技球23の入球を契機として実行される抽選の結果に対応した図柄である。第1図柄の変動表示が所定の当選態様で停止することにより第1特別遊技としての大当りが発生する。
演出表示装置7aは、例えば、液晶表示装置・有機ELディスプレイ・LED等により構成されて遊技者が遊技盤面6a側から視認可能となるように配置され、その表示部7b上に映像表示を行うものである。この演出表示装置7aの表示部7bには、第1図柄に連動する表示図柄(第1装飾図柄)7cの表示がなされる。表示図柄は、第1抽選手段の抽選結果を視覚的に演出するための図柄であり、第1の遊技に対応する。また、例えば、キャラクター等によるストーリー仕立ての映像としての演出映像も表示部7b上に表示されるようになっている。演出表示装置7aには、遊技制御手段としての演出制御基板が中継基板を介して電気的に接続されており、演出制御基板によって画像表示が制御される。
尚、図柄変動遊技中に遊技球23が始動入賞口29に流入すると、その流入に起因して演出表示装置7aの表示図柄7cが回転表示(第1の特別遊技の抽選)を開始し、その表示図柄7cが所定の図柄(例えば、「7・7・7」。)で停止表示すれば、図柄変動遊技における大当り(第1の特別遊技。以下、図柄変動大当りという。)が発生する。そして、大入賞口31が開放して多量の入賞球を受け入れ、多量の賞球が球皿14へと払い出されることとなる。
<遊技機背面側外観>
図2は、本実施形態に係る遊技機枠ユニットを備えるぱちんこ遊技機2の背面図である。遊技盤6の裏面側には、主制御手段(主制御基板)200を収容した主制御基板ケース35と、演出制御手段(演出制御基板)220を収容した演出制御基板ケース36と、払出制御手段(払出制御基板)230を収容した払出制御基板ケース37と、電源手段(図示せず)を収容した電源基板ケース38と、が配置されている。この各制御基板ケースに収容された各制御手段によって遊技が実現される。主制御基板ケース35と演出制御基板ケース36とは、遊技盤ユニット5の後面に装着されており、遊技盤ユニット5と共に前枠9に対して着脱自在に構成されている。更に、遊技盤6の裏面側には、ぱちんこ遊技機2の遊技状態等の遊技情報を外部に出力するための外部出力端子板39が設けられている。また、ぱちんこ遊技機2の背面側には、演出制御基板ケース36及び賞球払出ユニット100の一部を覆うカバー部材42が設けられている。以下、図2を参照しながら説明する。
<(1)遊技機本体を構成する部材>
主制御基板ケース35、演出制御基板ケース36、払出制御基板ケース37及び電源基板ケース38は、合成樹脂を素材として各制御基板全体を略包含するよう成型されており、内包される各制御基板を防塵気密に保つことができる。また、必要に応じてかしめ(コーキング)を施すことにより、容易なケース開封を防止し各制御基板への不正アクセスを防止するよう構成されている。
<(2)遊技機管理の用途としてホール営業者によって操作される部材>
電源手段は、遊技機2の電源をON/OFFに切り替えるための電源操作スイッチ(図示せず)を備えており、電源基板ケース38外に該スイッチの操作部を露出させることで、電源のON/OFFを操作できるよう構成されている。主制御手段200は、基板上に搭載されたRAM(記憶装置)内に保有されている遊技状態等に関する情報をクリア(RAMクリア)するためのRAMクリアスイッチ(図示せず)を備えており、主制御基板ケース35外に該スイッチの操作部を露出させることで、RAMクリアの可否を操作できるよう構成されている。演出制御手段220は、基板上に搭載されたRAM(記憶装置)内に保有されている演出映像等に関する情報を初期化(サブリセット)するためのサブリセットスイッチ(図示せず)を備えており、演出制御基板ケース36外に該スイッチの操作部を露出させることで、サブリセットの可否を操作できるよう構成されている。
<(3)遊技の進行を電気的に制御する部材>
主制御手段200は、ぱちんこ遊技機2の動作全体を制御し、主に始動入賞口29への遊技球23の入球を契機とした大当り抽選処理、第1図柄表示装置17への第1図柄17aの変動表示処理、始動入賞口29や大入賞口31への遊技球23の入球を契機とした賞球払出決定処理、等を実行する。演出制御手段220は、演出表示装置7aの画像表示等の演出を制御し、主に主制御手段200での大当り抽選処理を契機とした第1図柄に連動する表示図柄(第1装飾図柄)7cの選択抽選処理、表示部7b上に表示される演出映像の選択抽選処理、演出映像を構成するキャラクター画像や背景画像の表示部7b上への出力表示処理、等を実行する。払出制御手段230は、主制御手段200での賞球払出決定処理を契機とし、後述する賞球払出ユニット100による賞球の払出を制御する。尚、主制御手段200、演出制御手段220、払出制御手段230の機能及び処理内容の詳細については後述する。
<(4)遊技媒体の循環を制御する部材>
ぱちんこ遊技機2の背面には、ぱちんこ遊技機2が設置されるホールの設備から供給された遊技球23を一時的に貯留するための遊技球貯留装置としての球貯留タンク40と、球貯留タンク40から流入する遊技球23を賞球払出ユニット100に向かって導くタンクレール43と、タンクレール43から流入する遊技球23を1球ずつ通過させる賞球払出ユニット100と、賞球払出ユニット100を通過した遊技球23を球皿14に向かって導く賞球供給通路41と、を備えている。
賞球払出ユニット100は、後述する払出制御手段230によって駆動制御されるように構成されており、各種入賞口への遊技球23の入球や、遊技者からの遊技球23の貸出し要求に応じて、遊技者に遊技球23を供給するように構成されている。本実施形態では、各種入賞口への遊技球23の入球に基づく賞球の払出処理について例示説明する。この賞球払出ユニット100については後述する。
(全体構成説明/遊技機構成部材説明/遊技機内部機構)
<遊技機背面側内部機構>
次に、図3から図31に基づいて実施形態に係るぱちんこ遊技機2の内部機構、特に賞球払出ユニット100について詳細に説明する。図3は、図2に示すぱちんこ遊技機2から背面を覆うカバー部材42と遊技盤ユニット5とを外した状態の背面図である。図3に示されるように、賞球払出ユニット100は、ぱちんこ遊技機2の左辺部に設置されており、球貯留タンク40に貯留されている遊技球23はタンクレール43によって左方向へ迂回し、当該賞球払出ユニット100に導かれるよう構成されている。
図4及び図5は、図3に示すぱちんこ遊技機2の賞球払出ユニット100部分を右後方から視認した拡大斜視図である。賞球払出ユニット100は、遊技盤6を内包する前枠9に対して着脱自在に装着されている。尚、本実施形態では賞球払出ユニット100を前枠に装着するように構成したが、これには何ら限定されず、前枠の裏面に開閉可能に取り付けられている裏セット機構枠に装着するように構成してもよい。ここで、図4は、賞球払出ユニット100が前枠9に装着された状態を示しており、図5は、賞球払出ユニット100を前枠9から取り外した状態を示している。ここで、本実施形態においては、図示されるように、前枠9における賞球払出ユニット100の装着面には遊技部品α(図5参照)が設置されているため、賞球払出ユニット100内の遊技球23の流路を前後方向に大きく湾曲させる必要がある。この遊技部品αとしては、機械部品や電子部品のようなものを概念することができるが、前枠9と一体成型されているものも概念することができる。例えば、いわゆるセルロイドゴトやピアノ線ゴトと称される不正行為を防止するための不正防止用の突起部材であり、球皿14から賞球経路41に向けて侵入させたセルロイドやピアノ線を、後述する賞球払出ユニット100回転体(スプロケット)141まで到達させることを防ぐことで、不正に賞球を払い出させる行為を防止するような部品である。
<賞球払出ユニット内部機構>
図6は、図4及び図5に示される賞球払出ユニット100を、更に拡大した拡大斜視図である。本実施形態では、賞球払出ユニット100は、上構成部A1000と下構成部B1000に大きく分かれており、上構成部A1000と下構成部B1000とをネジ等の接合部材によって分離可能に一体固定されている。賞球払出ユニット100の上構成部A1000は、(1)賞球払出個数分の遊技球23を1個ずつ流下させる遊技球流下調整機能と、(2)球貯留タンク40及びタンクレール43に堆積している遊技球23をぱちんこ遊技機2外へ排出する遊技球排出機能と、を主に発揮する。賞球払出ユニット100の下構成部B1000は、(1)上構成部A1000の遊技球流下調整機能によって一定間隔で流下する遊技球23の個数を計数する遊技球計数機能と、(2)賞球経路41に向けて遊技球23を放出する遊技球放出機能と、を主に発揮する。尚、これ以外の機能、例えば、回転体(スプロケット)上流側での球詰まりを検知する球詰まり検知機能(例えば球詰まり検知センサ)を設ける等、他の機能を備えていてもよい。
<賞球払出ユニット内部機構/上構成部>
図7及び図8は、賞球払出ユニット100の上構成部A1000を右前方から視認した斜視図及び分解斜視図である。賞球払出ユニット100の上構成部A1000は、正面視における前側部分を構成するケース部材である前構成部材A1100と、後側部分を構成するケース部材である後構成部材A1200と、後述するモータやモータ駆動基板を内包するカバー構成部材A1300と、これら部材に内包された賞球払出ユニット100における各機能を構成する部材(この点については後述する)によって構成されている。
図9及び図10は、賞球払出ユニット100の上構成部A1000における前側面図及び後側面図である。賞球払出ユニット100の上構成部A1000における上面A1001には、タンクレール43を介して球貯留タンク40から供給された遊技球23が流入する2つの流入口が形成されており、各流入口の下流には各々供給通路が配置されている。
流入口は、前側に位置する前流入口A1101(図9参照)と、後側に位置する後流入口A1201(図10参照)と、を有する。前流入口A1101から流入した遊技球23は、後述する第1前供給通路A1102に流入し、後流入口A1201から流入した遊技球23は、後述する第1後供給通路A1202に流入する。
第1前供給通路A1102と第1後供給通路A1202は、前後方向に隣接した2列(2条)の球通路であり、第1前供給通路A1102と第1後供給通路A1202との間には、中央構成部材(前側から視認した場合には、中央構成部材A1121と呼び、後側から視認した場合には、中央構成部材A1211と呼ぶ)が配置されている。ここで、図9に示すように、中央構成部材A1121は、第1前供給通路A1102と第1後供給通路A1202との間に配置される仕切り部A1121−1と、仕切り部A1121−1の右側面及び左側面から突設した突起壁部A1121−2と、を有する。また、図10に示すように、中央構成部材A1211は、第1後供給通路A1202と第1前供給通路A1102との間に配置される仕切り部A1211−1と、仕切り部A1211−1の右側面及び左側面から突設した突起壁部A1211−2と、を有する。尚、突起壁部A1121−2と突起壁部A1211−2及び仕切り部A1121−1と仕切り部A1211−1は、一体成型されている。
図9及び図10に示すように、中央構成部材A1121における突起壁部A1121−2は、仕切り部A1121−1から前方(前構成部材A1100側)に向かって突出している。また、図10に示すように、中央構成部材A1211における突起壁部A1211−2は、仕切り部A1211−1から後方(後構成部材A1200側)に向かって突出している。突起壁部A1121−2の前端部(図示せず)は、前構成部材A1100の内壁面(図示せず)と略当接しており、突起壁部A1121−2と前構成部材A1100及び仕切り部A1121−1とによって囲まれた空間が第1前供給通路A1102となる。また、突起壁部A1211−2の後端部(図示せず)は、後構成部材A1200の内壁面(図示せず)と略当接しており、突起壁部A1211−2と後構成部材A1200及び仕切り部A1211−1とによって囲まれた空間が第1後供給通路A1202となる。ここで、突起壁部A1121−2の左側壁部及び突起壁部A1211−2の左側壁部は、夫々の供給通路と後述する排出通路A1004との分岐点で途切れ、前突起壁部下端A1121−2a及び後突起壁部下端A1211−2aとなる。尚、前突起壁部下端A1121−2a及び後突起壁部下端A1211−2aについては後述する。
図11及び図12は、賞球払出ユニット100の上構成部A1000における左側面図及び右側面図である。第1前供給通路A1102及び第1後供給通路A1202を通過した遊技球23は、回転体A1003もしくは後述する排出通路A1004に導かれる。回転体A1003は、第1前供給通路A1102側に配される回転盤前部A1103と、第1後供給通路A1202側に配される回転盤後部A1203とを一体成型して構成されている。そして、モータA1310の回転駆動力により回転体A1003が回転することにより、回転盤前部A1103及び回転盤後部A1203が回転駆動する。
<賞球払出ユニット内部機構/上構成部/(1)遊技球流下調整機能>
図13は、賞球払出ユニット100に係る回転体A1003における回転盤前部A1103及び回転盤後部A1203の拡大図である。回転盤前部A1103及び回転盤後部A1203は、前後方向に対向するように配置されており、モータA1310によって、回転軸A1003−1を中心に時計回り及び反時計回りに回転可能に構成されている。回転盤前部A1103と回転盤後部A1203との間には、仕切り部A1121−1及び仕切り部A1211−1が配置されている。そして、仕切り部A1121−1及び仕切り部A1211−1を挟んで第1回転体通路(球通路)A1104と、第2回転体通路(球通路)A1204と、が配置されている(図11、図12参照)。
図13に示すように、回転盤前部A1103(回転盤後部A1203)には、4つの保持部A1103−1(A1203−1)が形成されており、90度回転する毎に第1前供給通路A1102(第1後供給通路A1202)を通過した遊技球23を保持する。また、回転盤前部A1103の保持部A1103−1と回転盤後部A1203の保持部A1203−1とは、略45度ずつずれて形成されている。したがって、回転体A1003が45度回転する毎に、第1前供給通路A1102から流下してきた遊技球23又は第1後供給通路A1202から流下してきた遊技球23が交互に回転体A1003に保持される。また、これら保持部の幅(図中のT)は遊技球の直径よりも小さい。これにより遊技球が保持部内にすっぽり収納されることを防止している。
図14は、回転盤前部A1103における遊技球流下調整機能の機能動作図である。本実施形態では、賞球払出動作を行う場合には、モータA1310による回転駆動力によって、回転盤前部A1103を図示するY方向に回転駆動させる。ここで、回転盤前部A1103が回転し、保持部A1103−1が略垂直上方向へ推移すると、第1前供給通路A1102から流下した遊技球が保持部A1103−1に浅く嵌り込んで保持される{同図(a)}。また、回転盤前部A1103が更に回転し、保持部A1103−1が略水平左方向へ推移すると、保持部A1103−1に保持されている遊技球23が保持部A1103−1から第1回転体通路A1104へ流下することとなる{同図(b)}。そして、回転盤前部A1103が更に回転することにより、第1前供給通路A1102から回転体A1003に導かれた新たな遊技球23が、別の保持部A1103−1に保持される{同図(c)}。このように、第1前供給通路A1102から流下した遊技球23を、第1回転体通路A1104へ、1個ずつ一定間隔で流下するよう調整することができることとなる。ここで、同図(d)に示すように、本実施形態では、保持部A1103−1において、略等間隔で凸部A1103−2が設けられている。そして、該凸部A1103−2において遊技球23をY方向へ押圧する側の面は、回転盤前部A1103の円周(夫々の凸部A1103−2を結ぶ仮想の円周)に略到達する形で、該凸部の上端A1103−2aが伸長している。この伸長した上端A1103−2aにより遊技球23をY方向へ確実に押圧することができ、モータA1310により回転盤前部A1103を高速回転させた場合においても、遊技球23が保持部A1103−1から抜け出てしまうことを防止することができる。他方、該凸部A1103−2において遊技球23をY方向へ押圧しない側の面では、凸部の上端A1103−2bは伸長しておらず、凸部における遊技球23が接する面A1103−2cは、回転盤前部A1103の内側から外側に向けて次第に傾斜形状を成すよう構成されている。(本形状の機能については後述する)。尚、回転盤後部A1203についても同様に構成されており、回転盤前部A1103及び回転盤後部A1203の夫々について、該凸部A1103−2が設けられる間隔を等間隔且つ規則的に定めることにより、回転体A1003に導かれた遊技球23について、第1回転体通路A1104及び第2回転体通路A1204へ流下させる間隔を一定に保つ精度を向上させることができる。更に、回転盤前部A1103の製造工程においては、回転盤前部A1103の円周(夫々の凸部A1103−2を結ぶ仮想の円周)に沿って、略等間隔で凸部A1103−2を設けるだけの簡易な設計思想となるため、製造設計コストを低減することも可能となる。
<賞球払出ユニット内部機構/上構成部/(2)遊技球排出機能>
図15は、賞球払出ユニット100の上構成部A1000における排出通路A1004、第1前供給通路A1102及び第1後供給通路A1202の斜視図である。第1前供給通路A1102及び第1後供給通路A1202には、夫々の供給路内の遊技球23をぱちんこ遊技機2外部に排出するための排出通路A1004が設けられている。また、排出通路A1004の上方には、遊技球23の流路を切り替える切替弁A1005が設けられている。そして、切替弁A1005の上方には、切替弁A1005の動作を操作する操作部材A1006が設けられている。
図16は、切替弁A1005及び操作部材A1006を賞球払出ユニット100から取り出した状態での拡大図である。切替弁A1005は、第1前供給通路A1102を流下する遊技球23の流路を切り替える部位である第1前供給通路切替弁A1105及び第1後供給通路A1202を流下する遊技球23の流路を切り替える部位である第1後供給通路切替弁A1205と、回転軸A1005−1と、を一体成型することで構成されている。操作部材A1006は、切替弁A1005と当接することで切替弁A1005の動作を操作する切替弁操作部A1006−2と、回転軸A1006−1と、を一体成型することで構成されている。操作部材A1006は、操作ハンドルA1007と一体成型されており、操作部材A1006と操作ハンドルA1007(図15参照)の連結軸部は、賞球払出ユニット100の後構成後部材A1220に形成された操作穴部を貫通している(例えば、図15参照)。操作部材A1006は、操作ハンドルA1007により賞球払出ユニット100の外側から操作でき回転移動可能である(例えば、図15参照)。
ここで、第1前供給通路切替弁A1105におけるアーム部A1105a(第1後供給通路切替弁A1205におけるアーム部A1205a)の先端には、ローラー部A1105b(ローラー部A1205b)が取り付けられている。ここで、ローラー部A1105b(ローラー部A1205b)は、ローラー回転軸A1105b−1(ローラー回転軸A1205b−1)を中心として、時計回り及び反時計回りに回転可能に構成されている(この点については後述する)。
次に、図17は、本実施形態における賞球払出動作の動作図である。本実施形態では、賞球払出ユニット100が賞球払出動作を行う場合には、操作部材A1006が図示される位置に固定されX方向へ移動しないよう、操作ハンドルA1007により操作される。そして、第1前供給通路A1102及び第1後供給通路1202内を流下する遊技球23によって切替弁A1005が略下方向へ押圧された場合には、切替弁A1005が図示される位置からZ方向へ移動しないよう、操作部材A1006と切替弁A1005が当接する状態となる。この結果、切替弁A1005は、第1前供給通路A1102及び第1後供給通路1202の一部を構成することとなり、第1前供給通路A1102内の遊技球23及び第1後供給通路A1202内の遊技球23を回転体A1003へ向かう通路に導く状態となるのである。同時に、切替弁A1005は、排出通路A1004側に遊技球が流下することを遮蔽する部材としても機能する。
ここで、図示するように、第1前供給通路A1102(第1後供給通路A1202)においては、ローラー部A1105b(ローラー部A1205b)の略上方向にて第1前供給通路第1屈曲部A1102−1(第1後供給通路第1屈曲部A1202−1)が形成されている。ここで、第1前供給通路A1102(第1後供給通路A1202)の上流から流下してきた遊技球23は、第1前供給通路第1屈曲部A1102−1(第1後供給通路第1屈曲部A1202−1)によって、ローラー部A1105b(ローラー部A1205b)へ向かう方向へと導かれるよう構成されている。そして、当該導かれた遊技球23が、ローラー部A1105b(ローラー部A1205b)と接触した際には、ローラー部A1105b(ローラー部A1205b)が図示するY方向へと回転することとなり、当該接触した遊技球23の流下方向を回転体A1003へ向かう通路方向へとスムーズに変化させることができるのである。
次に、図18は、本実施形態における正常な遊技球排出機能の機能動作図である。本実施形態では、遊技球の排出動作を行う場合には、操作部材A1006が図示される位置に固定され逆X方向(−X方向)へ移動しないよう、操作ハンドルA1007により操作される。ここで、切替弁A1005は回転軸A1005−1(図16参照)を中心にZ方向へ移動可能となり、第1前供給通路A1102及び第1後供給通路A1202内を流下する遊技球23の押圧によって、図示される位置へと移動する。この結果、切替弁A1005は、排出通路A1004の通路壁の一部を構成することとなり、第1前供給通路A1102内の遊技球23及び第1後供給通路A1202内の遊技球23を排出通路A1004に導く状態となるのである。ここで、図18からも分かるように、第1前供給通路A1102又は第1後供給通路A1202と排出通路A1004との分岐箇所に着目すると、それより上流の第1前供給通路A1102又は第1後供給通路A1202から落下する遊技球が、当該分岐箇所よりも排出通路A1004側寄りに落下(遊技球の重心を基準)するような位置に当該分岐箇所は設けられている。したがって、前述した賞球払出動作が実行される場合と異なり、遊技球排出動作時には、切替弁A1005は、第1前供給通路A1102又は第1後供給通路A1202側に遊技球が流下することを遮蔽する部材として機能する必要が無い。更に、排出通路A1004へと導かれた遊技球23は、ローラー部A1105b(ローラー部A1205b)と接触し得るよう構成されており、当該接触した遊技球23の流下方向を排出通路A1004へとスムーズに誘導させることができるのである。
<賞球払出ユニット内部機構/上構成部/本実施形態の特徴>
次に、本実施形態の内、上構成部に関し、本実施形態の特徴を挙げると共に、夫々の実施形態の特徴ごとに構成要件と作用について詳述する。上構成部に係る本実施形態の特徴は、(1)賞球払出ユニット100の上構成部における回転盤前部A1103及び回転盤後部A1203の形状と、(2)賞球払出ユニット100の上構成部における切替弁A1005の可動範囲と、(3)第1前供給通路A1102(第1後供給通路A1202)において、回転盤前部A1103(回転盤後部A1203)に至るまでの通路形状と、を挙げることができる。
<特徴(1)の構成要件と作用>
図13を用いて前述したように、回転体A1003は、遊技球23を1球ずつ保持可能な凹状の保持部A1103−1(保持部A1203−1)が外周に4つ形成された回転盤前部A1103(回転盤後部A1203)を有している。そして、保持部A1103−1(保持部A1203−1)に保持された遊技球23は、回転体A1003の回転に伴って移動し、第1回転体通路A1104(第2回転体通路A1204)へ流下する。ここで、保持部A1103−1(保持部A1203−1)は、第1前供給通路A1102(第1後供給通路A1202)から流下した遊技球23を保持することができるが、遊技球23が半身以上嵌り込むことがない、即ち、当該保持部の開口部幅(図13における図中のT)が、遊技球の直径未満となるよう構成されている。また、保持部A1103−1(保持部A1203−1)間に設けられた凸部の一端A1103−2aは回転盤前部A1103(回転盤後部A1203)の外周に略到達するまで伸長されており、且つ該凸部の一端A1103−2aの高さは遊技球23の直径未満となるよう構成されている。
このような構成下、図19は、本実施形態において、いわゆるセルロイドゴトやピアノ線ゴトと称される不正行為等が為された場合の異常動作時における作用図である。ここで、当該不正行為等によって想定される事態としては、賞球払出ユニット100に向けて侵入させたセルロイドやピアノ線を回転体A1003まで到達させ、回転体A1003を賞球払出動作時とは逆方向(図示される−Y方向)へ回転させることである。本実施形態では、回転体A1003を−Y方向へ回転させた場合において、不正な払出動作を行うことがなく、且つ回転盤前部A1103や回転盤後部A1203が破損しにくいよう構成されている。具体的には、回転盤前部A1103が−Y方向に回転し、保持部A1103−1が略垂直上方向へ推移すると、第1前供給通路A1102から流下した遊技球23が保持部A1103−1に嵌り込んで保持される{同図の(a)}。そして、回転盤前部A1103が−Y方向に更に回転すると、保持部A1103−1に保持されている遊技球23は、保持部A1103−1間に設けられた凸部の一端A1103−2bと第1前供給通路A1102の通路壁から押圧される。しかし、該押圧力は遊技球23の球体下部に加えられるため、該押圧力は略垂直上方向への合力へと変換され、該変換された合力が保持部A1103−1に保持されている遊技球23に作用する{同図の(b)}。そして、回転盤前部A1103が−Y方向に更に回転し、保持部A1103−1が略水平右方向へ推移すると、略垂直上方向へ推移した遊技球は保持部A1103−1間に設けられた凸部A1103−2に乗り上げることとなる{同図の(c)}。また、回転盤前部A1103が−Y方向に更に回転し、保持部A1103−1が略垂直上方向へ推移すると、凸部A1103−2に乗り上げた遊技球は再度保持部A1103−1に嵌り込んで保持される{同図の(d)}。このように、本実施形態では、回転体A1003を逆Y方向へ回転させた場合には、回転体A1003の直上に位置する遊技球23が単に上下運動を繰り返すのみとなり、遊技球23が第1回転体通路A1103へ流下することはない。また、保持部A1103−1間に設けられた凸部の一端A1103−2bと第1前供給通路A1102の通路壁により、保持部A1103−1に保持された遊技球23に過度の押圧力が生じないため、該押圧力の反作用力による押圧力も保持部A1103−1や保持部A1103−1間に設けられた凸部A1103−2に生じることがないため、回転体A1003が破損しにくくなるのである。更に、前述したように、該凸部A1103−2において遊技球23を−Y方向へ押圧する側の面では、凸部の上端A1103−2bは回転盤前部A1103の円周に向かって伸長していない。そのため、例えば遊技球23が保持部A1103−1から若干浮き出た状態であっても、該凸部の上端A1103−2bと第1前供給通路A1102の通路壁により、保持部A1103−1に保持された遊技球23に過度の押圧力が生じることを回避でき、回転体A1003が破損する危険性を更に防止することができる。また、凸部における遊技球23が接する面A1103−2cは、回転盤前部A1103の内側から外側に向けて次第に傾斜形状を成すよう構成されていると共に、凸部の上端A1103−2aにおいて回転盤前部A1103の円周に向かって伸長している部位の形状が丸みを帯びた形状となっているため、前述した遊技球23の上下運動(リフティング動作)がスムーズに行えることとなり、リフティング動作に伴う回転体A1003が破損する危険性も共に防止することができる。尚、凸部における遊技球23が接する面A1103−2cの傾斜角及び面A1103−2cから凸部の上端A1103−2aの丸み形状の頂点に至るまでの傾斜角の程度は特に限定されないが、円周A1103aを基準としたときに、最大傾斜角を90度未満とすることが、リフティング動作をスムーズに行う観点からは好ましい(好適には75度未満、より好適には45度未満)。
<特徴(2)の構成要件と作用>
図15〜図18を用いて前述したように、切替弁A1005は、上部に位置する回転軸A1005−1を中心にZ方向(図18参照)へ移動可能に構成されている。また、操作部材A1006は、上部に位置する回転軸A1006−1を中心にX方向へ移動可能に構成されている。そして、操作部材A1006は、回転軸A1006−1を連結軸部として操作ハンドルA1007と一体成型されているため、操作ハンドルA1007により賞球払出ユニット100の外側から、該回転方向への移動を操作できるよう構成されている。
このような構成下、図20は、本実施形態において、いわゆるセルロイドゴトやピアノ線ゴトと称される不正行為等が為された場合の異常動作時における作用図である。ここで、当該不正行為等によって想定される事態としては、賞球払出ユニット100に向けて侵入させたセルロイドやピアノ線を切替弁A1005まで到達させ、切替弁A1005を不正に操作することである。例えば、図18で示した操作部材A1006の状態において、切替弁A1005を略上方向へと押圧することで、第1前供給通路A1102(第1後供給通路A1202)に滞留している遊技球23を排出通路A1004へ強制的に導くことが挙げられる。しかしながら、本実施形態では、切替弁A1005を略上方向へと押圧した場合、第1前供給通路切替弁A1105におけるアーム部A1105a(第1後供給通路切替弁A1205におけるアーム部A1205a)の上面が第1前供給通路A1102(第1後供給通路A1202)の通路壁端、即ち、前突起壁部下端A1121−2a(後突起壁部下端A1211−2a)に当接することで、図20に示す位置までしか切替弁A1005を移動させることができないよう構成されている。そして、当該位置におけるローラー部A1105b(ローラー部A1205b)と第1前供給通路A1102(第1後供給通路A1202)との間に形成される間隙幅Wは、遊技球23の直径未満となるよう構成されているため、第1前供給通路A1102(第1後供給通路A1202)に滞留している遊技球23を排出通路A1004へ導くことはできないのである。
<特徴(3)の構成要件と作用>
次に、図21は、賞球払出ユニット100における、第1前供給通路A1102から回転盤前部A1103に至るまでの通路形状の詳細図である。まず、主にぱちんこ遊技機2が稼働している状況下では、同図右に図示されるように、第1前供給通路A1102(第1後供給通路A1202)内に遊技球が堆積している状態にある。即ち、後述するように遊技球の払出要求があった際には、モータA1310を励磁して回転体A1003を回転駆動することで、当該堆積している遊技球を即座に第1回転体通路A1104(第2回転体通路A1204)へ導くことができるよう、回転盤前部A1103(回転盤後部A1203)の直上にて遊技球を待機させているのである。また、後述するように、遊技球の払出要求がない場合においては、当該堆積している遊技球の重量によって回転体A1003が回転動作しないよう、モータA1310を継続して励磁することで回転体A1003を強制的に静止させている。このような状況下、当該堆積している遊技球の重量は、回転体A1003に対して継続して印加され続けるため、当該状況が長期に亘って継続した場合には、回転体A1003が破損してしまい、当該堆積している遊技球がぱちんこ遊技機2の外部へと流出してしまう恐れがある。
本実施形態においては、このような事態を回避するため、第1前供給通路A1102(第1後供給通路A1202)における球流路の形状に特徴をもたせている。具体的には、第1前供給通路A1102(第1後供給通路A1202)は、前述の第1前供給通路第1屈曲部A1102−1(第1後供給通路第1屈曲部A1202−1)と、第1前供給通路第2屈曲部A1102−2(第1後供給通路第2屈曲部A1202−2)と、第1前供給通路第3屈曲部A1102−3(第1後供給通路第3屈曲部A1202−3)と、を有している。ここで、これら球流路の形状を説明するに際して、第1前供給通路A1102についてのみ図示するが、第1後供給通路A1202においても同様である。
まず、第1前供給通路第1屈曲部A1102−1、第1前供給通路第2屈曲部A1102−2及び第1前供給通路第3屈曲部A1102−3における右壁部に着目すると、当該右壁部は、3つの連続した円弧によって構成されている。そして、第1前供給通路第1屈曲部A1102−1、第1前供給通路第2屈曲部A1102−2及び第1前供給通路第3屈曲部A1102−3における左壁部は、当該3つの連続した円弧を略水平左方向へ、少なくとも遊技球23の直径以上となる距離だけ移動させた際に形成される、当該3つの連続した円弧の一部と略同形を成すよう構成されている。ここで、当該3つの連続した円弧において、中心点R1の位置(より具体的には、第1前供給通路第1屈曲部A1102−1を構成する円弧の中間点と遊技球23の半径と略同一の半径によって形成される円周R1とを当接させた際の中心点R1の位置)と、中心点R2の位置(より具体的には、第1前供給通路第2屈曲部A1102−2を構成する円弧の中間点と遊技球23の半径と略同一の半径によって形成される円周R2とを当接させた際の中心点R2の位置)と、中心点R3の位置(より具体的には、第1前供給通路第3屈曲部A1102−3を構成する円弧の中間点と遊技球23の半径と略同一の半径によって形成される円周R3とを当接させた際の中心点R3の位置)とは、同一の鉛直線上に存在しないよう構成されている。
このように構成した場合、図示されるように、第1前供給通路第1屈曲部A1102−1と第1前供給通路第2屈曲部A1102−2との接合部近傍にて滞留している遊技球においては、当該遊技球に係る荷重は、当該遊技球とローラー部A1105bとの接点及び当該遊技球と当該遊技球の直下に位置する遊技球との接点、を介して主に2方向への押圧力として分散され得る。また、第1前供給通路第2屈曲部A1102−2と第1前供給通路第3屈曲部A1102−3との接合部近傍にて滞留している遊技球においては、当該遊技球に係る荷重は、当該遊技球と第1前供給通路第2屈曲部A1102−2の左壁部との接点、当該遊技球と第1前供給通路第3屈曲部A1102−3の左壁部との接点、及び当該遊技球と当該遊技球の直下に位置する遊技球との接点、を介して主に3方向への押圧力として分散され得る。よって、第1前供給通路A1102内に堆積している遊技球の重量は、当該重量による押圧力によって(回転体A1003よりも)破損困難な部材(例えば、本例における球流路壁部)又は破損したとしても遊技球が遊技機外部へ流出困難な部材(例えば、本例における切替弁A1005)への押圧力として分散される結果、回転体A1003への押圧力が低減するため、前述したような問題点を回避することが可能となるのである。
<賞球払出ユニット内部機構/下構成部>
図22及び図23は、賞球払出ユニット100の下構成部B1000を右前方から視認した斜視図及び分解斜視図である。賞球払出ユニット100の下構成部B1000は、正面視における右側部分を構成する右構成部材B1100と、左側部分を構成する左構成部材B1200と、から構成されている。ここで、当該2つの部材を付合させることにより、右構成部材B1100と左構成部材B1200とに内包された遊技球流路となる、第1前供給通路B1110と、第1後供給通路B1120と、第2供給通路B1150と、流出口B1160と、が形成されると共に、当該形成された遊技球流路へ遊技球を流入するための前流入口B1101と、後流入口B1102と、が形成される。ここで、前流入口B1101及び第1前供給通路B1110と、後流入口B1102及び第1後供給通路B1120とは、中央構成部材B1130によって仕切られている。そして、第1前供給通路B1110及び第1後供給通路B1120には、後述するカウントセンサ(球検出部材)B1140が設けられている。
ここで、右構成部材B1100には、第2供給通路B1150における流出口B1160に至るまでの間に設けられた部材であって、電気伝導体(例えば、銅やアルミニウム)によって構成される部材である右板金部材B1100−1が設けられている。また、左構成部材B1200には、同じく電気伝導体によって構成される部材である左板金部材B1200−1が設けられている。そして、右構成部材B1100と左構成部材B1200とを付合する際には、右板金部材B1100−1における部材端B1100−1aは、左構成部材B1200に設けられた孔部B1200−1aに嵌り込む形で貫通させ、右板金部材B1100−1における部材端B1100−1aと左板金部材B1200−1とが当接するよう両部材をネジ等によって固定することで、右板金部材B1100−1と左板金部材B1200−1とが導通した状態となるよう構成されている。以下、これら構成要素について詳述する。
図24、図25、図26及び図27は夫々、賞球払出ユニット100の下構成部B1000における、前側面図、後側面図、左側面図及び右側面図である。賞球払出ユニット100の下構成部B1000における上面B1001には、前流入口B1101と、後流入口B1102と、が設けられており、前流入口B1101から流入した遊技球23は、前側に配置された第1前供給通路B1110に流入し、後流入口B1102から流入した遊技球23は、後側に配置された第1後供給通路B1120に流入する。第1前供給通路B1110と第1後供給通路B1120は、前後方向に隣接した2列(2条)の球通路であり、当該球通路を流下した遊技球は、1列(1条)の球通路である第2供給通路B1150へと流入する(よって、下流で合流して1条となる)。
<賞球払出ユニット内部機構/下構成部/(1)遊技球計数機能>
賞球払出ユニット100の下構成部B1000における第1前供給通路B1110及び第1後供給通路B1120には夫々、遊技球23の通過を検出するカウントセンサB1140が設けられており、カウントセンサB1140の検出に基づいて賞球払出ユニット100によって払い出す賞球数を計数することができる。ここで、カウントセンサB1140は、第1前供給通路B1110を通過する遊技球23を検出する前カウントセンサB1141と、第1後供給通路B1120を通過する遊技球23を検出する後カウントセンサB1142と、を有する。尚、本実施形態では、カウントセンサB1140を賞球払出ユニット100の下構成部B1000に設けるよう構成されているが、これには限定されず、賞球払出ユニット100の上構成部A1000における回転体A1003の直下に設けるよう構成してもよい。
<賞球払出ユニット内部機構/下構成部/(2)遊技球放出機能>
図28及び図29は、賞球払出ユニット100の下構成部B1000における第1前供給通路B1110、第1後供給通路B1120及び第2供給通路B1150の球通路に係る空間領域の模式図である。カウントセンサB1140を通過した遊技球23は、第2供給通路B1150に流入する。第2供給通路B1150には、カウントセンサB1140を通過した全ての遊技球23が導かれており、第1前供給通路B1110からの遊技球23と第1後供給通路B1120からの遊技球23とが共に流入する。
第2供給通路B1150は、第1前供給通路B1110及び第1後供給通路B1120から流入する遊技球23を1列の球通路へ合流させる合流路B1151と、合流路B1151から流入する遊技球23を右後上方向から左前下方向へと略螺旋状(或いは、前後方向・左右方向に屈曲)に導く迂回路B1152と、迂回路B1152から流入する遊技球23を流出口B1160へ導く流出路B1153から構成されている。ここで、迂回路B1152によって内包される面には、前枠9に設けられた遊技部品が当接するため、迂回路B1152は前後方向に大きく湾曲していると共に右方向へも屈曲するよう構成されている。また、第2供給通路B1150の遊技球23の通過方向と直交する断面における断面積は、第1前供給通路B1110の遊技球23の通過方向と直交する断面における断面積と、第1後供給通路B1120の遊技球23の通過方向と直交する断面における断面積と、を合わせた断面積よりも広くなるように構成されている。第2供給通路B1150を通過した遊技球23は、流出口B1160から賞球供給通路41に流入し、賞球供給通路41を介して球皿14に導かれる。尚、左右方向及び前後方向における屈曲の程度は特に限定されないが、下構成部の高さを基準としたときに、遊技球流下方向に対して垂直に切断した面の中心の軌跡(本例では上流側で2流路あるので2流路の少なくとも一方)が、当該高さの垂直軸に対して当該高さの±10%以上(好適には±15%以上)左右方向に屈曲しており、同様に、当該高さの垂直軸に対して当該高さの±10%以上(好適には±15%以上)前後方向に屈曲していることが好ましい。また、屈曲の位置であるが、前後方向における屈曲箇所と左右方向における屈曲箇所とが略同一位置(鉛直方向を基準として略同一高さ)であることが、荷重分散の観点から好ましい。ここで、「略」とは、前後方向の「ある屈曲箇所」と当該「ある屈曲箇所」と対応した左右方向の「ある屈曲箇所」とを比較した場合、相互の屈曲点(屈曲箇所の最も奥)を基準として、ズレの程度が±5cm以内(好適には3cm以内、より好適には1cm以内)であることを指す。
(本実施形態の特徴)
次に、本実施形態に基づき、本実施形態の特徴を挙げると共に、構成要件と作用について詳述する。本実施形態の特徴は、(1)賞球払出ユニット100の下構成部における第2供給通路120の球通路、(2)左板金部材A1100−1及び右板金部材B1100−1、を挙げることができる。
<特徴(1)の構成要件と作用>
図28及び図29を用いて前述したように、賞球払出ユニット100の下構成部B1000における第2供給通路B1150は、第1前供給通路B1110及び第1後供給通路B1120から流入する遊技球23を1列の球通路へ合流させる合流路B1151と、合流路B1151から流入する遊技球23を右後上方向から左前下方向へと略螺旋状に導く迂回路B1152と、迂回路B1152から流入する遊技球23を流出口B1160へ導く流出路B1153から構成されている。ここで、迂回路B1152によって内包される面には、前枠9に設けられた遊技部品が当接するため、迂回路B1152は少なくとも前後方向に大きく湾曲させる必要がある。
ここで、図30は、迂回路B1152が前後方向にのみ湾曲するよう構成された従来例における作用図である。従来例では、第2供給通路B1150の球通路に遊技球23が堆積した場合、後続球の重量を前後方向に分散させる作用は認められるものの、左右方向への分散効果は皆無である。尚、中央よりも上流部で左右方向に若干屈曲しているが、屈曲の程度が小さく事情は変わらない。しかも、最も問題となる前後方向での屈曲部で左右方向には屈曲していない。そのため、後続球と通路壁に挟まれている遊技球23は、遊技球23の自重に起因する流下方向への合力よりも、後続球の重量と通路壁からの作用・反作用力に起因する合力の方が大きくなることで遊技球23が流下し難くなり、結果遊技球23が滞留することで球詰まりを起こしやすくなるという問題が考えられる。
他方、図31は、迂回路B1152が前後方向に湾曲すると共に、右方向へも屈曲することで、迂回路B1152を左前上方向から右後下方向へと略螺旋上に形成された本実施形態の作用図である。本実施形態では、左右方向の屈曲の度合いが従来例と比較して顕著に大きく、且つ、最も球詰まり等が問題となる前後方向での屈曲部で左右方向に屈曲させている。この結果、本実施形態では、第2供給通路B1150の球通路に遊技球23が堆積した場合、後続球の重量を前後方向に分散させると共に、左右方向への分散作用が認められるため、従来例よりも後続球の重量を多方向へ分散させることができる。したがって、後続球と通路壁に挟まれている遊技球23は、後続球の重量と通路壁からの作用・反作用力に起因する合力が分散し低減することによって、遊技球23の自重に起因する流下方向への合力によって流下しやすくなり、球詰まりを起こしにくくなるのである。尚、本実施形態では、前枠9に遊技部品が設置されているよう構成されているが、これには限定されず、他の事由により球通路を湾曲させる場合も同様である。
<特徴(2)の構成要件と作用>
図23を用いて前述したように、右構成部材B1100には、第2供給通路B1150における流出口B1160に至るまでの間に設けられた部材であって、電気伝導体によって構成される部材である右板金部材B1100−1が設けられており、左構成部材B1200には、同じく電気伝導体によって構成される部材である左板金部材B1200−1が設けられている。ここで、右構成部材B1100と左構成部材B1200とを付合させることにより、右板金部材B1100−1と左板金部材B1200−1とが接触し、互いに導通するよう構成されている。また、右板金部材B1100−1は、上流から流下してきた遊技球が接触する位置に配置されると共に、左板金部材B1200−1は、賞球払出ユニット100の外部へ一部露出するよう配置されている。よって、左板金部材B1200−1における当該露出した部分をアースすることによって、遊技球23に帯電した静電気を、右板金部材B1100−1及び左板金部材B1200−1を介して、賞球払出ユニット100の外部へと除去することが可能となるのである。
尚、本実施形態においては、賞球払出ユニット100の下構成部B1000が、右構成部材B1100と左構成部材B1200とを付合させる構造である関係上、電気伝導体からなる複数の部材(本例では、右板金部材B1100−1及び左板金部材B1200−1)を接触させることで一の部材として、前述したような機能を発揮するよう構成されているが、これには限定されず、予め一体成型された電気伝導体を下構成部B1000の適宜場所に設けるよう構成してもよい。
(本実施形態の効果)
本実施形態によれば、球払出用回転体の下流に存在する第二供給通路が鉛直方向(遊技機裏面)を基準として左右及び前後に屈曲するように構成されている。即ち、第二供給通路に遊技球が詰まっている状況下である遊技球に着目した際、球払出機構を正面(或いは裏面)から眺めた場合には、当該ある遊技球の真上に存在する遊技球の重心が当該ある遊技球の重心よりも左(又は右)となり、更には、球払出機構を横から眺めた場合には、当該ある遊技球の真上に存在する遊技球の重心が当該ある遊技球の重心よりも前側(又は後側)となるように作用する。この結果、賞球払出ユニットの下構成部における本実施形態の特徴(1)によれば、上下に重なる遊技球の重心が一致する又は二次元的にしか重心が分散していない従来技術と比較し、球圧を三次元的(鉛直下向き方向、左右方向、前後方向)に分散できる結果、球圧が集中して遊技球に印加されることに起因した、特に湾曲部で発生する球噛みや球詰まりを有効に防止できるという効果を奏する。
更に、第二供給通路に遊技球が詰まっている状況下で当該ある遊技球が下方に落下した場合、慣性の法則により、当該ある遊技球の真上に存在する遊技球は一瞬当該地点に留まる結果、落下した当該ある遊技球と当該ある遊技球の真上に存在する遊技球との間に一瞬隙間が出来、若干のタイムラグを経て、当該ある遊技球の真上に存在する遊技球は自重により当該ある遊技球上に落下する。この場合、前述のような重心のずれに基づき、当該ある遊技球は、当該ある遊技球の真上に存在する遊技球が落下する衝撃力により、左右方向での回転モーメントと前後方向での回転モーメントの両方が付与されることになる。この結果、当該ある遊技球は流路内を僅かながら左右方向及び前後方向を回転しながら移動していくことになる。この結果、賞球払出ユニットの下構成部における本実施形態の特徴(1)によれば、第二供給通路に遊技球が詰まっている状況下で徐々に遊技球が排出されていく際、上下方向に存在する遊技球と常に略同一の接触箇所となる事態を回避できるため、湿気のある環境下での局部電池形成に由来した、特定箇所のみの集中的な腐蝕を防止することができるという効果をも奏する。
また、賞球払出ユニットの下構成部における本実施形態の特徴(2)によれば、第二供給通路を流下してきた遊技球に帯電した静電気を、当該第二供給通路内に設けられた導電部材(本例では、右板金部材B1100−1及び左板金部材B1200−1)を介して、賞球払出ユニットの外部へと除去できるよう構成されているため、当該遊技球を賞球払出ユニットから球皿へと放出し、当該遊技球と遊技者とが接触した場合において、遊技者人体へ当該静電気が放電し、遊技者に不快感を与えてしまうことを回避することができるという効果を奏する。
また、賞球払出ユニットの下構成部における本実施形態によれば、前記効果に加え、ユニット化球払出機構の裏面(設置時に遊技機裏面と対向する面)側に凹部が形成されているように構成されているので、遊技機の裏側に遊技部品が存在しているとしても、当該遊技部品が凹部に陥入する結果、取り付けられた遊技部品と干渉すること無くユニットを取り付けることができるという効果を奏する。
また、賞球払出ユニットの上構成部における本実施形態によれば、前記効果に加え、突出部材と突出部材との間のスペースが球保持部であり且つその間隔が遊技球の直径よりも小さいため、当該スペースに遊技球が半身以上嵌まり込むことがなく球保持部上に軽く乗っかっている状態を構築できるため、球通過センサで検知されない回転方向で球払出用回転体を強制的に回転させた(例えば、上皿から長尺部材を差し込むことによる強制回転)場合でも、遊技球が球保持部に保持されている状態で当該回転方向に回転させた際、当該回転に追従した当該遊技球の移動を防止する部材が設けられているときには、当該遊技球が当該防止部材に衝突する一方、当該遊技球が球保持部から抜け出て球払出用回転体上に滞留する(当該回転方向で回転させ続けると、当該遊技球は球保持部を抜けては次の球保持部に入り、また球保持部を抜けては次の球保持部に入る、というリフティング動作が行われる)結果、不正遊技球払出が防止できると共に、球保持部がいつまでも遊技球を保持し続けることに伴う、球払出用回転体の回転が遊技球移動防止部材により規制されることに起因した、球払出用回転体の破損も防止することが可能になるという効果を奏する。
また、賞球払出ユニットの上構成部における本実施形態によれば、前記効果に加え、円盤部材の一方の面を基準とした突出部材の高さを遊技球の直径よりも小さく構成したので、長尺部材による球払出用回転体の不正な回転がし辛くなる結果、不正行為を有効に防止できるという効果を奏する。
また、賞球払出ユニットの上構成部における本実施形態によれば、前記効果に加え、2条の第一供給通路に対応した球払出用回転体として、円盤の両面に球保持部が形成されている従来技術とは異なり、2枚の円盤を対向させた上でその内側に球保持部が形成されるように構成されている、即ち、球払出用回転体の内側に遊技球が保持されるように構成されているので、球払出用回転体から遊技球が飛び出ないようにする飛び出し防止部材として円盤が機能する結果、球払出用回転体にて遊技球が保持されることを担保するための部材を別途設ける必要が無くなるという効果を奏する。
また、賞球払出ユニットの上構成部における本実施形態によれば、球払出用回転体の上流側に存在する流路切替弁が外部から強制的に回転変位され、排出用通路が強制的に形成された場合であっても、流路切替弁の一側面と当該一側面と対向する排出用通路の壁面との間の、いずれかの地点でのスペースが、回転変位規制部材を設けることで遊技球の直径以上とならないように構成されているので、何らかの手法により排出用通路からの遊技球を不正取得しようとしても当該排出用通路から遊技球が排出されない結果、不正行為を有効に防止できるという効果を奏する。
また、賞球払出ユニットの上構成部における本実施形態によれば、前記効果に加え、第一供給通路の壁部の一部(例えば下端)を回転変位規制部材として機能させるように構成されているので、当該規制部材を別途設ける必要が無く、部品点数の削減を図ることができるという効果を奏する。
また、賞球払出ユニットの上構成部における本実施形態によれば、球払出用回転体の上流側に存在する流路切替弁の先端には、支軸を中心として時計回り及び反時計回りに回転可能なローラー部が設けられているため、当該流路切替弁と接触した遊技球の流下方向を、球払出用回転体へ向かう通路方向又は排出用通路へ向かう方向へとスムーズに変化させることができるという効果を奏する。
また、賞球払出ユニットの上構成部における本実施形態によれば、2条の第一供給通路は、3つの連続した円弧によって構成される第1屈曲部、第2屈曲部及び第3屈曲部を有し、ここで、第1屈曲部、第2屈曲部及び第3屈曲部の夫々の屈曲部において、第1屈曲部に係る中心点R1、第2屈曲部に係る中心点R2及び第3屈曲部に係る中心点R3の位置関係は、これら中心点が同一の鉛直線上に存在しないよう構成されているため、当該第一供給通路内に堆積している遊技球の重量は、当該重量による押圧力によって(球払出用回転体よりも)破損困難な部材(例えば、球流路壁部)又は破損したとしても遊技球が遊技機外部へ流出困難な部材(例えば、流路切替弁)への押圧力として分散される結果、球払出用回転体への押圧力が低減するため、当該重量によって球払出用回転体が破損してしまうことを回避することができるという効果を奏する。
(全体構成説明/遊技機機能説明/機能構成)
次に、図32の機能ブロック図を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の機能を説明することとする。尚、ここに主として示す機能は、本実施形態と特に関連する、主制御基板200/払出制御基板230間での機能である。
<主制御基板200>
まず、主制御基板200(主制御手段1000)は、遊技の進行や賞球払出決定に関する制御を司る遊技制御手段1100と、払出制御基板230側等とのコマンド・情報の送受信の制御を司る送受信制御手段1200と、払出関連の処理に関する情報を一時記憶するための処理関連情報一時記憶手段1400と、主制御基板200及び払出制御基板230等での賞球払出に関するエラーを制御するエラー制御手段1500と、を有する。尚、遊技制御手段1100は、従来機が有する周知構成である。具体的には、遊技制御手段1100は、まず遊技の進行に関する処理としては、例えば、従来の第1種遊技機の場合を例に採ると、乱数発生、始動口入球を契機とした乱数取得、取得した乱数を用いての抽選、抽選結果に基づいた図柄(特別図柄)変動、抽選に当選している場合に通常は閉状態にある可変入賞口を開放する特別遊技の実行等、周知の処理を実行し、また、各入賞口に遊技球が入球した場合には、入賞口に対応した賞球数の払出決定処理を実行する。以下、本実施形態の特徴的な各手段について詳述する。
まず、送受信制御手段1200は、主制御基板200から払出制御基板230等への送信制御を司る送信制御手段1210と、各種周辺機器(例えば、払出制御基板や各種信号出力装置)からの情報(信号も含む)を受信する受信制御手段1220と、を有している。
ここで、送信制御手段1210は、払出制御基板230側にコマンドや情報を送信するための払出制御側送信制御手段1211を有している。そして、払出制御側送信制御手段1211は、賞球払出の際、払出制御基板230側に送信される賞球払出コマンドがセットされる送信コマンド一時記憶手段1211aを更に有している。
また、受信制御手段1220は、遊技機に備えられた信号出力装置(例えば、入賞口センサS1、S2・・・等)からの情報(信号)を受信する遊技側受信制御手段1221と、払出制御基板230からの情報を受信する払出制御側受信制御手段1122と、を有している。ここで、遊技側受信制御手段1221は、信号出力装置から受信した情報を、当該情報に係る処理が実行されるまで一時記憶するための遊技側受信情報一時記憶手段1221aを更に有している。また、払出制御側受信制御手段1122は、払出制御基板230から受信した情報を、当該情報に係る処理が実行されるまで一時記憶するための払出制御側受信情報一時記憶手段1222aを更に有している。
次に、処理関連情報一時記憶手段1400は、賞球払出の順番に到達していない未払賞球情報(待機賞球払出情報)を一時記憶するための未払賞球情報一時記憶手段1410を更に有している。
次に、エラー制御手段1500は、主制御基板200及び払出制御基板230側での賞球払出に関するエラーを含む遊技関連エラー(例えば、賞球払出に関するエラー以外として扉開放エラー等)を監視すると共に、所定のエラーが発生した際に外部に異常を報知する制御を司る異常報知制御手段1510を更に有している。ここで、異常報知制御手段1510は、遊技関連エラーフラグのオンオフ状態を一時記憶するためのエラーフラグ一時記憶手段1511を更に有している。
<払出制御基板230>
次に、払出制御基板230は、主制御基板200側やカードユニットC側等とのコマンド・情報の送受信の制御を司る送受信制御手段3100と、払出制御基板230側での払出等に関連したエラーの制御を実行するエラー制御手段3200と、賞球払出コマンドや貸球コマンドを受けて所定数の遊技球の払出処理を実行する払出制御手段3300と、を有している。以下、各手段について詳述する。
まず、送受信制御手段3100は、主制御基板200やカードユニットCからの情報(例えば、コマンドや信号)の受信制御を司る受信制御手段3110と、主制御基板200やカードユニットCへの情報の送信制御を司る送信制御手段3120と、を有している。
ここで、受信制御手段3110は、主制御基板200からの情報(例えば、コマンド)の受信制御を司るメイン側受信制御手段3111を更に有している。そして、メイン側受信制御手段3111は、主制御基板200側から送信されてきた情報が一時記憶されるメイン側受信データ一時記憶手段3111aを更に有している。
次に、エラー制御手段3200は、払出制御基板230側での払出等のエラーフラグのオンオフ状態を一時記憶するためのエラーフラグ一時記憶手段3221を更に有している。
次に、払出制御手段3300は、払出処理の際に必要な情報を一時記憶するための払出処理関連情報一時記憶手段3310を有している。ここで、払出処理関連情報一時記憶手段3310は、払出に関連した状態(例えば、払出中か否か・払出異常が発生しているか否か)を一時記憶するための払出状態フラグ一時記憶手段3311と、払出処理時に、払い出されるべき遊技球数がセットされる払出カウンタ3312と、を更に有している。
<メイン制御基板・払出制御基板間で送受信されるコマンド・情報の内容>
次に、図33を参照しながら、主制御基板200及び払出制御基板230間で送受信されるコマンド及び情報の内容を説明する。ここで、本実施形態に係る主制御基板200から払出制御基板230へのコマンドは、賞球払出コマンドであることの特定情報及び賞球個数の情報からなる。具体的には、ビット7〜4は、1001固定である(当該コマンドが賞球払出コマンドであることの識別情報)。次に、ビット3〜0は、賞球個数に関するものであり、例えば、0(0000B)は賞球0個であることを意味し、15(1111A)は賞球15個であることを意味する。
次に、払出制御基板230から主制御基板200側に送信される払出関連情報を説明することとする。ここで、払出関連情報(賞球払出関連情報又は払出異常関連情報)は、固定値、上皿満タンエラー情報(払出関連エラーX情報)、球切れエラー(払出関連エラーY情報)、他の払出関連エラー情報(例えばモータ故障エラー等)及び賞球払出完了情報からなる。具体的には、ビット7〜4は、0110固定である。次に、ビット3は、上皿満タンエラー情報(払出関連エラーX情報)であり、「0」は受け皿満タンでないことを意味し、「1」は受け皿満タン中であることを意味する。次に、ビット2は、球切れエラー情報(払出関連エラーY情報)であり、「0」は球切れが発生していないことを意味し、「1」は球切れが発生中であることを意味する。次に、ビット1は、他の払出関連エラー(例えばモータ故障エラー等)に関するものであり、「0」は他の払出関連エラー発生中でないことを意味し、「1」は他の払出関連エラー発生中であることを意味する。最後に、ビット0は、賞球払出完了に関するものであり、「0」は賞球払出完了であることを意味し、「1」は賞球払出未完了であることを意味する。
(全体構成説明/遊技機機能説明/処理内容)
次に、図34〜図42のフローチャートを参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機で実行される制御処理を説明する。ここで、図34〜図38が、主制御基板200側での処理を示すフローチャートである。また、図39〜図42が、払出制御基板230側での処理を示すフローチャートである。以下、順に説明することとする。
<主制御基板側での処理フロー>
まず、図34〜図38のフローチャートを参照しながら、主制御基板200における処理を説明することとする。まず、図34は、主制御基板200側で実行されるメイン処理のフローチャートである。はじめに、ステップ1200で、主制御手段1000は、後述する未払出賞球管理処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御手段1000は、後述する払出制御基板230側へのコマンド送信制御処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御手段1000は、後述する払出制御基板230側からの情報受信制御処理を実行する。そして、ステップ1500で、主制御手段1000は、後述するエラー時対応制御処理を実行し、ステップ1200に移行する。以下、各処理を詳述する。
まず、図35は、図34のステップ1200のサブルーチンに係る、未払出賞球(賞球払出コマンド送信前)管理処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ1205で、遊技側受信制御手段1221は、遊技側受信情報一時記憶手段1221aを参照し、いずれかの入賞口センサS(S1、S2・・・)から入賞信号を受信したか否かを判定する。ステップ1205でYesの場合、ステップ1210で、遊技側受信制御手段1221は、受信した入賞信号に係る未払出賞球情報を、未払出賞球情報一時記憶手段1410に一時記憶し、次の処理(ステップ1300の対払出制御基板送信制御処理)に移行する。尚、ステップ1205でNoの場合にも、次の処理(ステップ1300の対払出制御基板送信制御処理)に移行する。
次に、図36は、図34のステップ1300のサブルーチンに係る、対払出制御基板送信制御処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ1305で、払出制御側送信制御手段1211は、第二回線(賞球払出中か否かに係るONOFF信号を送信する線)の入力ポートを参照し、払出信号がOFFであるか否か、即ち、現在払出が実行されていないか否かを判定する。ステップ1305でYesの場合、ステップ1310で、払出制御側送信制御手段1211は、未払賞球情報一時記憶手段1410を参照し、未払出賞球(まだ賞球払出コマンドを払出制御基板230側に送信していない賞球)が存在するか否かを判定する。ステップ1310でYesの場合、ステップ1315で、払出制御側送信制御手段1211は、エラーフラグ一時記憶手段1511を参照し、賞球払出を行うことが不適なエラーである賞球払出関連エラー(例えば、払出モータの故障に関するエラー、上皿満タン、球切れエラー等)が発生していないか否かを判定する。ステップ1315でYesの場合、ステップ1320で、払出制御側送信制御手段1211は、未払賞球情報一時記憶手段1410に一時記憶されている、今回払出処理が実行される順番の未払出賞球情報に対応した賞球数分の賞球払出コマンド(図33参照)を、送信コマンド一時記憶手段1211aにセットする。そして、ステップ1325で、払出制御側送信制御手段1211は、今回セットした賞球払出コマンドに対応する未払出賞球情報を、未払出賞球情報一時記憶手段1410から消去し、以後の情報をシフトさせる処理を実行する。次に、ステップ1330で、払出制御側送信制御手段1211は、送信コマンド一時記憶手段1211aにセットした賞球払出コマンドを払出制御基板230側に送信し、次の処理(ステップ1400の対払出制御基板受信制御処理)に移行する。尚、ステップ1305、ステップ1310及びステップ1315でNoの場合にも、次の処理(ステップ1400の対払出制御基板受信制御処理)に移行する。
次に、図37は、図34のステップ1400のサブルーチンに係る、対払出制御基板受信制御処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ1405で、払出制御側受信制御手段1122は、払出制御側受信情報一時記憶手段1122aを参照し、払出関連情報を受信したか否かを判定する。ここで、ステップ1405でYesの場合、ステップ1410で、エラー制御手段1500は、受信した払出関連情報中にエラー情報(球切れエラー、上皿満タンエラー、他の払出関連エラー)が存在するか否かを判定する。ステップ1410でYesの場合、ステップ1415で、エラー制御手段1500は、エラーフラグ一時記憶手段1511にアクセスし、該当するエラーに係るエラーフラグをオンにすることで、払出制御基板230側でのエラー情報を主制御基板200側でも管理(一元管理)する。他方、ステップ1410でNoの場合、ステップ1420で、エラー制御手段1500は、エラーフラグ一時記憶手段1511にアクセスし、払出制御基板230側でのエラーに係るエラーフラグをオフにする。そして、ステップ1425で、送受信制御手段1200は、受信した払出関連情報中に賞球払出完了情報が存在するか否かを判定する。ステップ1425でYesの場合、ステップ1430で、送受信制御手段1200は、送信コマンド一時記憶手段1211aにセットされている賞球払出コマンド(今回の払出完了に係る賞球払出コマンド)をクリアし、次の処理(ステップ1500のエラー時対応制御処理)に移行する。尚、ステップ1405及びステップ1425でNoの場合にも、次の処理(ステップ1500のエラー時対応制御処理)に移行する。
次に、図38は、図34のステップ1500のサブルーチンに係る、エラー時対応制御処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ1505で、エラー制御手段1500は、エラーフラグ一時記憶手段1511を参照し、エラーが発生しているか否かを判定する。ステップ1505でYesの場合、ステップ1510で、エラー制御手段1500は、発生したエラーが重要エラーであるか(例えば、不正行為の危険性が高い上皿満タンエラー)否かを判定する。ステップ1510でYesの場合、ステップ1515で、エラー制御手段1500は、外部出力端子板39を介してホールコンピュータに対し、今回発生したエラーに対応したエラー情報を送信する。そして、ステップ1520で、エラー制御手段1500は、今回発生したエラーに対応したエラー報知コマンドを演出制御基板220側に送信し、次の処理{ステップ1200の未払出賞球(賞球払出コマンド送信前)管理処理}に移行する。尚、ステップ1505でNoの場合にも次の処理{ステップ1200の未払出賞球(賞球払出コマンド送信前)管理処理}に移行し、ステップ1510でNoの場合にはステップ1520に移行する。
ここで、表1は、主制御基板200側から演出制御基板230側に送信されるエラー報知コマンドの一例を示したものである。このように、主制御基板200側又は払出制御基板230側で発生したエラー内容と対応したエラー報知コマンドが送信される。
<払出制御基板側での処理>
次に、図39〜図42を参照しながら、払出制御基板230側での処理を詳述する。まず、図39は、払出制御基板230におけるメインルーチンを示すフローチャートである。はじめに、ステップ2100で、払出制御基板(手段)230は、後述する賞球払出関連情報受信処理を実行する。次に、ステップ2200で、払出制御基板(手段)230は、後述する賞球払出制御処理を実行する。そして、ステップ2300で、払出制御基板(手段)230は、後述するエラー判定・エラー時対応制御処理を実行し、ステップ2100に戻る。以下、各サブルーチンについて説明する。
まず、図40は、図39のステップ2100のサブルーチンに係る、賞球払出関連情報受信処理(対主制御基板)のフローチャートである。ここで、当該フローの前半が主制御基板200からの情報受信処理(及びこれに伴う賞球払出数のセット処理)であり、当該フローの後半が主制御基板200への情報送信処理である。そこで、前半の主制御基板200からの情報受信処理(及びこれに伴う賞球払出数のセット処理)から説明すると、まず、ステップ2105で、メイン側受信制御手段3111は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、モータ駆動中フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「モータ駆動中フラグ」とは、払出装置の払出モータが駆動動作中にオンになるフラグである。ステップ2105でYesの場合、ステップ2110で、メイン側受信制御手段3111は、メイン側受信情報一時記憶手段3111aを参照し、賞球払出コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2110でYesの場合、ステップ2115で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、賞球払出開始許可フラグをオンにする。次に、ステップ2120で、払出制御手段3300は、メイン側受信情報一時記憶手段3111aに一時記憶されている賞球払出コマンド情報に基づき、今回払い出されるべき賞球数を導き、当該賞球数情報を払出カウンタ3312にセットし、次の処理(ステップ2155)に移行する。以上で、通常の賞球払出処理が実行される際の、賞球払出数のセット処理を終了する。尚、ステップ2105及びステップ2110でNoの場合にも次の処理(ステップ2155)に移行する。
次に、主制御基板200への情報送信処理を説明すると、まず、ステップ2155で、送信制御手段3120は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、いずれかの払出関連エラー報知フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、「払出関連エラー報知フラグ」とは、払出関連エラー{例えば、払出関連エラーX(上皿満タンエラー)、払出関連エラーY(球切れエラー)、他の払出関連エラー(例えばモータ故障エラー)}が発生した際にオンとなり、当該エラー報知が主制御基板側になされた後にオフとなるフラグである。ステップ2155でYesの場合、ステップ2157で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221の、今回発生したエラーに対応した払出関連エラー報知フラグをオフにする。そして、ステップ2160で、送信制御手段3120は、今回発生したエラーに対応した払出関連エラー情報を主制御基板200側に送信し、次の処理(ステップ2165)に移行する。尚、ステップ2155でNoの場合にも次の処理(ステップ2165)に移行する。
次に、ステップ2165で、送信制御手段3120は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出完了フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、「賞球払出完了フラグ」とは、払出制御手段3300により賞球払出が完了したと判定された場合にオンとなるフラグである。ステップ2165でYesの場合、ステップ2170で、送信制御手段3120は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、賞球払出完了フラグをオフにする。そして、ステップ2170で、送信制御手段3120は、主制御基板200側に対して賞球払出が完了した旨の情報を送信し、次の処理(ステップ2200の賞球払出制御処理)に移行する。尚、ステップ2165でNoの場合にも、次の処理(ステップ2200の賞球払出制御処理)に移行する。以上で、賞球払出完了情報送信処理を終了する。
次に、図41は、図39のステップ2200のサブルーチンに係る、賞球払出制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2201で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出強制停止フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「賞球払出強制停止フラグ」とは、後述するステップ2300のエラー判定・エラー時対応制御処理にて払出関連エラー(本実施形態では上皿満タンエラーと球切れエラーを例示)が発生したことを契機としてオンとなる、賞球払出中に賞球払出を強制停止させるためのフラグである。ステップ2201でYesの場合、ステップ2205で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出開始許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2205でYesの場合、ステップ2210及びステップ2215で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出中フラグをオンにすると共に賞球払出開始許可フラグをオフにする。そして、ステップ2220で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312にセットされている賞球払出個数が所定個数(例えば5個)以上であるか否かを判定する。ステップ2220でYesの場合、ステップ2225で、払出制御手段3300は、所定個数分払い出されるよう、払出装置の払出モータを駆動制御する。他方、ステップ2220でNoの場合、即ち、払出カウンタ3312にセットされている賞球払出個数が所定個数に満たない場合には、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312にセットされている賞球払出個数分が払い出されるよう、払出装置の払出モータを駆動制御する。そして、ステップ2235で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、モータ駆動中フラグをオンにする。以上で、払出モータ駆動開始処理を終了する。
次に、ステップ2240で、払出制御手段3300は、スプロケット位置確認用センサからのONOFF信号に基づき、ステップ2225又はステップ2230で予定していたモータ駆動が完了したか否かを判定する。ステップ2240でYesの場合、ステップ2245で、払出制御手段3300は、スプロケット位置確認用センサからのONOFF信号に基づき、スプロケットをデフォルト位置で停止(当該位置で停止するように、払出モータを継続して励磁)させる。そして、ステップ2250で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、モータ駆動中フラグをオフにする。尚、ステップ2240でNoの場合には次の処理(ステップ2255)に移行する。以上で、払出モード停止処理を終了する。
次に、ステップ2255で、払出制御手段3300は、カウントセンサから遊技球検出信号を受信したか否かを判定する。ステップ2255でYesの場合、ステップ2260で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312に一時記憶されているカウンタ値を1減算し、次の処理(ステップ2265)に移行する。尚、ステップ2255でNoの場合にも次の処理(ステップ2265)に移行する。以上で、遊技球検出時処理を終了する。
次に、ステップ2265で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312を参照し、カウント値が0であるか否かを判定する。ステップ2265でYesの場合、ステップ2270及びステップ2275で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出中フラグをオフにすると共に賞球払出完了フラグをオンにし、次の処理(ステップ2300のエラー判定・エラー時対応制御処理)に移行する。
他方、ステップ2201でNoの場合、即ち、賞球払出強制停止フラグがオンである場合には、ステップ2203で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出強制停止フラグをオフにする。そして、ステップ2207で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、ステップ2207でYesの場合にはステップ2245に移行する。これにより、上皿の開口部から不正用具を侵入させることによる不正行為の実行可能性が生じた際、賞球払出予定数に到達していなくとも駆動中の払出モータが強制停止する。他方、ステップ2207でNoの場合には次の処理(ステップ2300のエラー判定処理)に移行する。
他方、ステップ2205でNoの場合、即ち、賞球払出開始許可フラグがオフである場合には、ステップ2280で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、ステップ2280でYesの場合には、ステップ2240に移行して賞球払出動作を継続する。他方、ステップ2280でNoの場合には、ステップ2285で、払出制御手段3300は、賞球払出中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2285でNoの場合には、まだ払出を実行すべき賞球が存在すると判定し、ステップ2220に移行する。他方、ステップ2285でYesの場合及びステップ2265でNoの場合には、次の処理(ステップ2300のエラー判定・エラー時対応制御処理)に移行する。
次に、図42は、図39のステップ2300のサブルーチンに係る、エラー判定・エラー時対応制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2305で、エラー制御手段3200は、球有りセンサ108bからの検出信号がHIGH(ON)であるか否か、即ち、球切れエラー(球詰まりエラー)が発生しているか否かを判定する。ステップ2305でYesの場合、ステップ2310で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221の球切れエラー報知処理予約フラグをオンにする。ここで、「球切れエラー報知処理予約フラグ」とは、球切れエラーの発生が確認された際にオンとなり、主制御基板側に球切れエラー情報が送信された際にオフとなるフラグである。次に、ステップ2315で、エラー制御手段3200は、払出状態フラグ一時記憶手段3311の賞球払出強制停止フラグをオンにする。次に、ステップ2320で、エラー制御手段3200は、揺動センサ130bからの検出信号がHIGH(ON)であるか否か、即ち、上皿満タンエラーが発生しているか否かを判定する。ステップ2320でYesの場合、ステップ2325で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221の上皿満タンエラー報知処理予約フラグをオンにする。ここで、「上皿満タンエラー報知処理予約フラグ」とは、上皿満タンエラーの発生が確認された際にオンとなり、主制御基板側に上皿満タンエラー情報が送信された際にオフとなるフラグである。次に、ステップ2330で、エラー制御手段3200は、払出状態フラグ一時記憶手段3311の賞球払出強制停止フラグをオンにする。このように、球切れエラーや上皿満タンエラーが検出された場合、賞球払出に関しては、賞球払出強制停止フラグがオンとなるために当該検出された直後に賞球払出は強制停止する。他方、主制御基板側へのエラー発生情報送信に関しては、後述するように所定タイミング(エラー報知ポイント)に到達するまでは当該送信を留保すると共に、エラーが同時発生した場合には上皿満タンエラーの情報送信を優先させる。
次に、ステップ2335で、送信制御手段3120は、所定タイミングであるエラー報知ポイントに到達したか否かを判定する。ステップ2335でYesの場合、ステップ2340で、送信制御手段3120は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、上皿満タンエラー報知処理予約フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2340でYesの場合、ステップ2345及びステップ2350で、送信制御手段3120は、エラーフラグ一時記憶手段3221の上皿満タンエラー報知処理予約フラグをオフにすると共に払出関連エラーX報知フラグをオンにし、次の処理(ステップ2100の賞球払出関連情報送受信処理)に移行する。他方、ステップ2340でNoの場合、ステップ2355で、送信制御手段3120は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、球切れエラー報知処理予約フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2355でYesの場合、ステップ2360及びステップ2365で、送信制御手段3120は、エラーフラグ一時記憶手段3221の球切れエラー報知処理予約フラグをオフにすると共に払出関連エラーY報知フラグをオンにし、次の処理(ステップ2100の賞球払出関連情報送受信処理)に移行する。尚、ステップ2335及びステップ2355でNoの場合にも次の処理(ステップ2100の賞球払出関連情報送受信処理)に移行する。
2 ぱちんこ遊技機
16 遊技領域
23 遊技球
40 球貯留タンク
100 賞球払出ユニット
A1000 上構成部
B1000 下構成部
A1003 回転体
A1003−1 回転軸
A1004−1 合流路
A1004−2 前誘導路
A1004−3 後誘導路
A1004−4 スロープ部
A1004−5 排出口
A1005 切替弁
A1006 操作部材
A1101 前流入口
A1102 第1前供給通路
A1102−1 第1前供給通路第1屈曲部
A1102−2 第1前供給通路第2屈曲部
A1102−3 第1前供給通路第3屈曲部
A1103 回転盤前部
A1103a 円周
A1103−1 保持部
A1103a−2 凸部
A1103−2a 凸部の上端
A1103−2b 凸部の上端
A1103−2c 面
A1121 中央構成部材
A1121−2a 前突起壁部下端
A1201 後流入口
A1202 第1後供給通路
A1202−1 第1後供給通路第1屈曲部
A1202−2 第1後供給通路第2屈曲部
A1202−3 第1後供給通路第3屈曲部
A1203 回転盤後部
A1203−1 保持部
A1211 中央構成部材
A1211−2a 後突起壁部下端
A1310 モータ
B1150 第2供給通路
B1160 流出口
α 遊技部品
B1100−1 右板金部材
A1100−1 左板金部材