JPH01148804A - 手袋用補強型多孔質シート - Google Patents

手袋用補強型多孔質シート

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JPH01148804A
JPH01148804A JP62306676A JP30667687A JPH01148804A JP H01148804 A JPH01148804 A JP H01148804A JP 62306676 A JP62306676 A JP 62306676A JP 30667687 A JP30667687 A JP 30667687A JP H01148804 A JPH01148804 A JP H01148804A
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porous
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郡司 悟
Mitsuo Iimura
飯村 満男
Kenji Ikehara
健治 池原
Tatsuhiko One
大根 達彦
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (畠)産業上の利用分野 本発明は、水等の液体は透過せず、通気性や透湿性を損
なうことな(、着しく強度を改善した、手袋用補強型多
孔質シートに関するものである。
(b)従来の技術 従来、医療用、家庭用、レジャー用、スポーツ用等の眉
途に用いられる手袋は、接触液体による手の濡れを防止
したり、被接触体からの細菌や微生物等が手に移動する
のを防止するなどの目的に使用されるものであり、一般
に、各種の可撓性合成樹脂、天然ゴム及び合成ゴムがそ
の素材として周動iちれている。
しかしながら、このような手袋は、実質的に非通気性で
あるために、手の発汗作用による水蒸気が手袋を通過し
て外部へ発散することがなく、この汗や水蒸気が手袋内
部に滞留するため、長時間装着すると、手が蒸れたり、
手が汗により濡れてしまい非常に不快感を感じたり、或
いは脱着しにくいなどの不都□合があった。
このため、この種、手袋用補強型多孔質シートとして、
以下のものが提案されている。
即ち、■可視性合成樹脂製手袋において、手袋を構成す
る可視性合成樹脂皮膜には、ゲル化時に存在する非溶・
媒により形成される細孔が多数存在してなるものが提案
されている(特開昭61−186506号公報)。
又、■ポリオレフィン樹脂製のシートを、延伸して直接
多孔質シートを得るか、又は延伸して得られた多孔質シ
ートにおいて、当該多孔質シート中の無機充填剤を酸等
で溶出して透過性が一層大である多孔質シートを得、こ
の多孔質シートと不織布からなる補強用多孔質シートを
用い、これらを積層して接合したものが提案されている
(e)発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記■の手袋は、可視性合成樹謂を良溶
媒に溶解してなるポリマー溶液中に、平型を浸漬して当
該手型表面に均一に上記ポリマー溶液を塗布した後引き
上げ、その後手型を上記良溶媒と混和性を有する非溶媒
中に浸漬して平型表面に付着したポリマー溶液をデル化
させた後引き上げ、乾燥して上記非溶媒を除去するもの
であるが、これではポリマー溶液の調製やその溶液中の
良溶媒と非溶媒との組み合わせ、更に非溶媒の除去等が
極めて困難で、製品の品質にバラツキが生じたり、生産
工数が多くなって生産コストが高くなるなどの問題があ
る。
又、上記■の多孔Il!を積層シートは、その接合方法
として、粘着剤又は接着剤を補強用多孔質シート及び/
又は合成樹脂製多孔質シートに部分的に塗布し、その部
分で接合するものである。これらのうち、補強用多孔質
シートと合成樹脂製多孔質シートとを粘着剤を用いて部
分的に接合したものは、粘着剤の粘着強度が低く、その
加工や使用等の際に眉間剥離が生じるばあいかあり、充
分な補強効果が得られず、信頼性に欠ける等の問題があ
った。
特に、この種、手袋用の補強型多孔質シートは粘着剤又
は接着剤の撒布面の通気性や透湿性が損なわれ、多孔質
シートに対し基本的に要求される特性を犠牲にする点で
大きな問題がある。
一方、補強用多孔質シートと合成樹脂製多孔質シートと
をホットメルト型の接着剤で部分的に接合するばあいに
は、眉間剥離の問題は解決されるが、熱接着箇所の通気
性や透湿性が損なわれるなど、基本的な問題が解決され
ないのである。
又、このような接合を行う場合、部分的に熱と圧力を加
える結果、この熱と圧力が加わる部分(熱接1箇所)と
そうでない部分(非P&着笛所)の境界部において強度
が着しく低下するなどの問題がある。
更に、この種の接着剤を介在させた箇所をエンボスロー
ル等の加熱体を用いて加熱、接着するものであるから、
この加熱体が正確に加熱部位に接当するように、加熱体
をコントロールする必要があり、この結果、製造装置が
複雑で高価になったり、シートの製造が繁雑になって製
造コストが高くなる等の問題もあった。
(d)問題点を解決するための手段 本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意検討を重ね
て訃な。
その結果、合成樹脂製の手袋に用いられる多孔質積層シ
ートとして、ポリオレフィン系多孔質シートと補強用多
孔質シートの間に熱接着性多孔質シートが介装され、熱
接着により形成されて成るものを用い、しかも該多孔質
積層シートにおいて熱接着性多孔質シートに多数の微細
なりラックを設けると、この微細なりラックにより通気
性が著しく改善されるとの知見を得た。
又、熱接着性多孔質シートに多数の微細なりラックを設
けるには、充填剤を分散させてなる熱接着性多孔質シー
トをその融点以下で延伸して充填剤の近傍に歪を発生さ
せ、更に、このシートをその融点以上で熱処理すればそ
の歪箇所にクラックが発生するのであり、この現象は合
成病脂製多孔質シートについても同様にして微細なりラ
ックを発生させることができるとの知見を得、本発明を
完成するに至ったものである。
即ち、本発明の手袋用補強型多孔質シートは、合成tM
脂製の手袋に用いられる多孔質積層シートであって、該
多孔質積層シートがポリオレフィン系多孔質シートと補
強用多孔質シートの間に熱接着性多孔質シートが介装さ
れ、熱接着に、より形成されて成るものである。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明に用いられるポリオレフィン系多孔質シートとし
てはポリオレフィン系餅脂で形成された多孔質シートで
あれば特に限定されるものではなく、具体的には、例え
ば−軸延伸又は二輪延伸により直接形成されたもの或い
は延伸により多孔質シートを得、次いで、これを、酸、
アルカリ又は水等で充填剤を溶出して形成したものでも
よいのである。
そして、この延伸率においで、−軸延伸の場合にはその
延伸率が100〜400%、2輪延伸の場合にはその延
伸率が10〜200%とするのが、多孔質シートの強度
や貫通孔の大きさ、つまり水蒸気や空気などの通気性等
の観点より好ましいのである。
そして、−軸延伸の場合、延伸率が、100%未満では
延伸された部分と未蒐伸部が混在して延伸が不均一とな
り、一方、400%を超えると延伸中に破断するばあい
があるから好ましくない。
なお、本明細書において、延伸率とは、下記式により求
めた値である。
上記ポリオレフィン系多孔質シーFは、ポリエチレン樹
脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂で形
成された。多孔質シー)が挙げられる。
上記ポリエチレン系多孔質シー(においで、特に線状低
密度ポリエチレン樹脂製多孔質シートを用いたものがシ
ートの生産・加工性に優れ生産コストが安価であり、し
かも、得られた補強型多孔質シートの機械的強度が大き
いことよtttも好ましい。
上記線状低密度ポリエチレン樹脂製多孔質シートとして
は線状低密度ポリエチレン樹脂で形成されたシート状の
ものであれば特に限定されるものではない。
上記線状低密度ポリエチレン樹脂は、エチレンとa−オ
レフィンとの共重合体であり、a−オレフィンとしては
、ブテン、ヘキセン、オクテン等が挙げられる。
上記線状低密度ポリエチレン樹脂製多孔質シートには、
所望により、充填剤が配合されたものも含まれるが、か
かる充填剤としては炭酸カルシウム、タルク、クレー、
カオリン、シリカ、硫酸バリウム、硫酸カオリン、水酸
化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化チタ
ン、アルミナ、マイカ等が挙げられる。
この充填剤の平均粒径は30μ−以下のものが用いられ
、好ましくは0.1〜10μ−の範囲のものが望ましい
粒径が大き過ぎると貫通孔が大きくなり、逆に小さ過ぎ
ると凝集が起こり分散性が劣るから好ましくない。
又、上記線状低密度ポリエチレン樹脂には、充填剤の混
線性、分散性゛を向上させたり、成形・加工性を向上さ
せたり、或いは当該多孔質シー)のma的強度を向上さ
せるために、エチレン−プロピレン系ポリマーや軟化剤
が配合されていてもよいのである。
上記エチレン−プロピレン系ポリマーと゛しては、エチ
レン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン系ターポ
リマー(以下、EPTという)、EPTとポリオレフィ
ンの混合物等が挙げられるが、これらのうち、上述の特
性を着しく向上させることよりEPTが最も好ましい。
上記EPTとしては、数平均分子量が5000〜800
000のゴム状物質であれば、特に限定されるものでは
なく、具体的な代表例としては、エチレン、a−オレフ
ィンおよび非共役二重結合を有する環状または非環状か
らなる共重合物(以ぐ 下EPDMという)が用いられる。
上記EPDMはエチレン、プロピレンもしくはブテン−
1および以下に列挙するポリエンモノマーからなるター
ポリマーであり、該ポリエンモノマーとしでは、シシク
aペンタノエン、1.5−シクロオクタジエン、1.1
−シクロオクタジエン、1,6−シクロドゾカシエン、
1,7−シクロオクタジエン、1.5.9−シクロドデ
カトリエン、1.4−シクロヘプタノエン、1,4−シ
クロヘキサジエン、1,6−へブタジェン、ノルボルナ
ジェン、メチレンフルボルネン、2−メチルペンタノエ
ン−1,4,1,5−ヘキサジエン、メチル−テトラヒ
ドロインデン、1.4−ヘキサノエンなどである。
各モノマーの共重合割合は好ましくはエチレンが30〜
80モル%、ポリエンが0.1〜20モル%で残りがα
−オレフィンとなるようなターポリマーでムーニー粘度
M L 、、(温度100℃)1〜60のものがよい。
又、上記軟化剤としては、数平均分子量が1000〜3
0000の軟化剤であれば特に限定されるものではなく
、具体的な代表例としては、低粘度軟化剤として石油系
プロセスオイル、流動パラフィン、脂肪族系油、低分子
量可塑剤があり、比較的高粘度軟化剤として、ポリブテ
ン、低分子量ポリイソブチレン、液状ゴムなどの軟化剤
が好適に用いられる。
本発明において、上記のように線状低密度ポリエチレン
樹脂に、充填剤とエチレン−プロピレン系ポリマーまた
は軟化剤が配合されるばあいには、その各々の配合割合
は、線状低密度ポリエチレン樹層100重量部に対し、
充填剤100〜300重量部、エチレン−プロピレン系
ポリマーまたは軟化剤が5〜100重量部の範囲とする
のが望ましく、かかる配合割合とすることにより、機械
的強度および水蒸気や空気等の透過性の優れた手袋用補
強型多孔質シートが得られるのである。
尚、上記ポリオレフィン系多孔質シートは、通常用いら
れる酸化防止剤、紫外線安定剤、帯電防止剤、滑剤、蛍
光剤等の添加剤を適量添加してなるものでもよいのであ
る。
又、本発明に用いられる補強用多孔質シートとしては、
シート全体の強度を向上させるものであり、水蒸気や空
気などの透過性を有するシート状のものであれば特に限
定されるものではない。
この補強用多孔質シートの代表例としては、例えば、布
、不織布、パンティングフィルム等の多孔質プラスチッ
クフィルムやプラス繊維で形成された多孔質シート等が
挙げられる。
更に、本発明に用いられる熱接着性多孔質シートとして
は、多孔質であって加熱により接着性が発現するもので
あれば特に限定されるものではなく、その代表的なもの
としては、特に、ホットメルト系樹脂で形成されたもの
が他の多孔質シートとの熱接着性が良好であり、しかも
優れた特性の手袋用補強型多孔質シートが得られるから
好ましいのである。
具体的には、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂
やエチレン−イソブチルアクリレート共重合体樹脂など
のエチレン−アクリル酸エステル′Pt11合体樹脂等
のエチレン系ホットメルト樹脂等が挙げられるが、これ
らのうち特にエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチ
レン−アクリル酸エステル共重合体樹脂が、優れた接着
力を有し、しかも安価である上、生産・加工性に優れて
いるから好ましい。
そして、上記熱接着性多孔質シートとしては、用いられ
るポリオレフィン系多孔質シートや補強用多孔質シート
の融点より低融点のもの、好ましくはその融点より5℃
以上低い融点のものを選択して使用するのが、ポリオレ
フィン系多孔質シートや補強用多孔質シートを熱劣化さ
せないから望ましい。
上記エチレン系ホットフル) If脂において、酢酸ビ
ニル含有量が8〜40重量%、メルトインデックス(M
 I )が0.9〜20の範囲であって融点が40〜1
00℃のものが良好な加工性や接着力が得られるので好
ましい。
上記熱接着性多孔質シートとしては多数の微細なりラッ
クを発生させるために充填斉りが配合されたものが好ま
しいが、該充填剤の種類や粒径、更に配合割合は、ポリ
オレフィン系多孔質シートの場合と同様である。
又、上記熱接着性多孔質シートには、種々の酸化防止剤
や帯電防止剤等の添加剤を適量配合したものも挙げられ
る。
そして、本発明の最も大きな特徴は、上記のポリオレフ
ィン系多孔質シートと補強用多孔質シートの間に熱接着
性多孔質シートが介装され、熱接着により形成されてい
る点にある。
ところで、熱接着性多孔質シートとしては多数の微細な
りラックを形成したものが好ましいが、この方法として
は、充填剤を分散させてなる熱接着性樹脂製シートをそ
の融点以下で延伸して充填剤の近傍に歪を発生させ、更
に、このシートをその融、?!、以上、好ましくは50
〜115℃で熱処理すればよ(、このことは他の多孔質
シートと積層してなる積層シートでも同様に形成できる
この場合、充填剤を核とした微細なりラックはその長さ
が10〜1500μ−程度のものである。
そして、本発明の手袋用補強型多孔質シートは、上記の
ポリオレフィン系多孔質シートと補強用多孔質シートの
間に熱接着性多孔質シー)が介装され、熱接着により形
成されてなるものが挙げられるが、この熱接着の面積は
シートの面積の1〜100%、好ましくは1〜90%、
より好ましくは5〜80%のIX囲に亘って全面に略均
−に且つ好ましくは連続して形成されたものが望ましい
熱接着性の面積が、1%未満では多孔質シート相互間の
接合面積が小さ過ぎて眉間剥離が部分的に生じ、この結
果、得られたシー)の機械的強度が不充分となる場合が
あるから好ましくない。
また、逆に90%を超えると貫通孔をつぶしたり、孔径
が小さ(なって、水蒸気や空気等の透過性が低下する場
合があり、いずれの場合も好ましくないのであり、特に
、熱接着の面積が5〜80%の範囲とするのが最も望ま
しい。
このように熱接着により多孔質シート相互を接合するこ
とによって、当該熱接着箇所の通気性が低下するが、当
該箇所の通気性はクラックによってまだ充分に残存する
ので、シート全体は優れた通気性を維持しでいるのであ
る。
次に、本発明の手袋用補強型多孔質シートの好適な製造
方法についで詳細に説明する。
先ず、加熱により接着性が発現する熱接着性樹謂に炭酸
カルシウム等の充填剤や酸化防止剤等を適量配合し、こ
れをシート状に成形して熱接着性シートを形成し、該シ
ートをその樹脂の融点以下で一軸延伸または二輪延伸し
て充填剤の近傍にそれを核とする歪を発生させる。
次いで、所望により、かくしで得られたシートをその樹
脂の融点以上で熱処理することにより歪箇所に応力が発
生して長さ10〜1500μ謡程度のクラックが発生し
、このため、液体や気体などの透過性が格段に向上した
熱接着性多孔質シートが得られる。
又、このクラックを有する熱接着性多孔質シート中の充
填剤を酸、アルカリ、又は水等で溶出し、これによって
、−層多孔質度の高い熱接着性多孔質シートとしでもよ
いのである。
上記熱接着性多孔質シートは、公知の成形装置及び成形
方法を用いて形成した熱接着性樹脂製シートを延伸すれ
ばよく、例えばイン7レーシ1ン成形磯、Tダイ成形機
等により形成された合成樹脂製シートを一軸又は二軸に
延伸することにより得られる。
この延伸には、公知の延伸装置及び延伸方法を用いれば
よく、例えばロール延伸、同時二軸延伸、逐次二輪延伸
等の方法が採用される。
熱接着性樹脂製シートの延伸処理においては、得られた
熱接着性多孔質シートの強度や歪の発生、更に、所望に
より、この歪箇所を熱処理して形成されるクラックの大
きさ、つまり通気性等の観点から、延伸TP(%)、即
ち、延伸処理後の寸法と延伸処理前の寸法との差を延伸
後の寸法で除した値に100を乗じて得られる百分率を
いい、−軸延伸の場合には100〜400%、二輪延伸
の場合には10〜200%とすることが好ましい、特に
、−軸延伸の場合には、延伸率が100%未満では熱接
着性多孔質シートに未延伸部分が残されて延伸が不均一
になるので好ましくなく、一方、400%を超えると延
伸中に破断することがあるので好ましくない。
このようにして延伸して得られたシートをの樹脂の融点
以上、具体的には、温度60℃〜110℃で熱処理する
ことにより歪箇所に応力が発生し、多数の微細なりラッ
クが発生するのである。
かくして得られた熱接着性多孔質シートを用い、これを
上記のポリオレフィン系多孔質シートと補強用多孔質シ
ートの間に介装、積層してラミネートすればよいのであ
る。
又、ポリオレフィン系多孔質シートの形成には通常の成
形装置および成形方法を用いればよく、イン7レーシシ
ン成形磯、Tダイ成形機などが好適に適用されるのであ
り、かくして得られたシートは1軸又は2粕に延伸され
て多孔質シートが形成されるが、この延伸の方法も通常
の延伸装置を用いて常法で行えばよく、例えばロール延
伸、同時二軸延伸、逐次二輪延伸等が採用される。
そして、この延伸率は、多孔質シートの強度や貫通孔の
大きさ、つまり通気性等の観点より、上述の範囲に調節
するのが好ましい。
又、上記ポリオレフィン系多孔質シートとしては線状低
密度ポリエチレン併脂が好ましく、該線状低密度ポリエ
チレン樹脂には充填剤及びエチレン−プロピレン系ポリ
マーまたは軟化剤が混合される場合があるが、この混合
には特殊な装置が要求されるものではなく、公知の混合
機が用いられる。
この混合機としては、例えばミキシングロール、バンバ
リーミキサ−1二軸型温tatm、ヘンシェルミキサー
等を用いるのが上述の素材を均一に混合してフィルムの
成形性を一層向上するうえで望ましい。
次いで、得られた積層シートを熱接合すればよいのであ
る。
そして、本発明の手袋用補強型多孔質シートは、上記の
多孔質シートを積層して成る積層シートが熱接着によっ
て接着されているが、この熱接着を形成する方法として
は、通常、加熱することが可能な加熱ロールやエンボス
ロール等の加熱体を用いることができる。
即ち、例えば、加熱された加熱ロールや金属製凹凸ロー
ル間に上記積層シートを通過させると、当該金属製凹凸
ロールにおける凸部の頂点に積層シートが接触し、この
凸部箇所で熱接着性の多孔質シートが加熱され、軟化し
て部分的に熱接着が形成されるが、四部箇所では積層シ
ートと金属製凹凸ロールとの接触がないため当該置所に
おいて、積層シートには熱接着が形成されないのである
この場合、加熱はポリオレフィン系多孔質シートの融点
以下、好ましくはその融点より5℃以上低い温度で行う
ことが必要であり、温度がポリオレフィン系多孔質シー
トの融点以上になると当該多孔質シートも溶融し、補強
用多孔質シートとラミネートしたとき、この溶融部で破
壊する場合があり、実用上問題となる。
このように、熱接着を形成するに当たり、その圧力は1
〜10 kg/ c+n2の条件下で行うのが望ましい
のである。
このような条件下で熱接着を形成することにより、この
熱接着箇所の通気性は低下するが、クラックの形成によ
って通気性はまだ充分に維持されるのである。
ところで、上記熱接着箇所の面積は、例えば金属製凹凸
ロールにおける凸部の占める割合によって極めて容易に
調節しうるのである。
かくして本発明の手袋用補強型多孔質シートが製造され
る。
又、本発明の手袋用補強型多孔質シートの他の好適な製
造方法について詳細に説明する。
即ち、加熱により接着性を発現子る熱接着性樹脂とポリ
オレフィン系樹脂を二層の押出し機により共押出しを行
い、この二層の積層シートを得、これをロール延伸機に
より一軸延伸或いは二軸延伸法により二軸延伸を行い、
これによって、充填剤の近傍に歪を有する熱接着性多孔
質シートと多孔質シートからなる二層の積層シートを得
る。
この延伸方法や延伸条件は上記方法と同様である。
この場合、熱接着性多孔質シートはある程度多孔質とな
るが、弾性があるため伸縮、復元して十分な多孔質体と
はならない場合があるが、この延伸によって、充填剤を
核としてその近傍に歪が発生する。
次いで、この歪を有する熱接着性多孔質シートをその樹
脂の融点以上、具体的には、温度60℃〜110℃で熱
処理すると、その歪部分に応力が発生し、この部分に1
0〜1500μm程度の多数のクラックが発生し、これ
によって、通気性が著しく向上するのである。
かくして得られた積層シートにおいてその熱接着性多孔
質シート側に補強用多孔質シートを積層し、熱接着した
ものでも良いのである。
この熱接着の方法としては、上記方法と同様の条件、同
様の方法で行なわれる。
つまり、熱接着性多孔質シートにおけるクラックの形成
はその製造工程のどの段階で行なわれても良いのであり
、単層シートの状態であると、積層シートにしてからで
あるとを問わないのである。
このような方法でも本発明の手袋用補強型多孔質シート
が*TLされるのである。
(e)作用 本発明の手袋用補強型多孔質シートは、上記講成を有し
、ポリオレフィン系多孔質シートと補強用多孔質シート
の間に熱接着性多孔質シートを介装し、この積層シート
を熱接着したものであり、これによって、シート全体の
強度が着しく向上すると共に通気性が優れる作用を有す
るのである。
(f)実施例 以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。
−袋  ・刑 (シートの七゛ 第1図は手袋用補強型多孔質シートであり、該手袋用補
強型多孔質シートは合成崩詣製の手袋に用いられる多孔
質積層シート(1)で形成され、該多孔質積層シート(
1)はポリオレフィン系多孔質シート(2)と補強層多
孔質シート(3)の間に熱接着性多孔質シート(4)が
介装、熱接着により形成されてなる。
この場合、熱接着箇所の面積は、要求される透湿度や通
気性更に強度等に応じて、シートの全面積の1〜100
%の範囲で任意に選択すればよいのである。
実施例1〜3 加熱により接着性が発現する熱接着性樹脂であるエチレ
ン−酢酸ビニル共重合樹脂(酢酸ビニル含有fi25重
量%、Mr2、密度0.95)100重量部と炭酸カル
シウム(平均粒径2μ11脂肪酸処理)200重量部を
充分に攪拌混合し、この混合物を2釉混練fi(TEM
−50、東芝機械社(株))により充分に混線して得た
組成物を、常法により造粒する。
この囲詣組成物の融点は64℃であった。
一方、f51表に示すように、ポリオレフィン系樹脂と
して線状低密度ポリエチレン樹脂(MI2゜0、密度 
0.93)、エチレン−プロピレン系ポリマーとしてE
PDM (エチレン−プロピレン−エチリデンノルボル
ネン、分子1400000、ムー二粘度20)、軟化剤
としてポリブテン(数平均分子[1260)、充填剤と
して炭酸カルシウム(平均粒径2μm、脂肪酸処理)、
滑剤としてステアリン酸を、第1表に示す配合割合で配
合して充分に攪拌混合し、この混合物を2紬混練成(T
EM−50、東芝機械社(製))により充分に混練して
得た組成物を、常法により造粒する。
この樹脂組成物の融点は122℃であった。
第1表 (A−1)ポリマー・・・線状低密度ポリエチレン樹脂
(A−2)ポリマー・・・エチレン−酢酸ビニル共重合
樹脂(B)充填剤・・・炭酸カルシウム(平均粒径2μ
m)(C)エチレン−プロピレン系ポリマー・・・分子
ffi 400000(D)滑剤・・・ステアリン酸 上記二種の樹rrf!I(組成物)を二層の押出し機に
より共押出しを行い、ポリオレフィン系樹脂製シートと
熱接着性の樹脂製シートからなる積層シートを得た。
このようにして得た積層シートを第2表に示す延伸率に
なるように、−軸延伸してポリオレフィン系樹脂製シー
トを多孔質シートとし、又、熱接着性の樹脂製シートは
多孔質化と充填剤近傍に歪を形成する。
巳の場合の延伸条件としては、延伸温度40℃、延伸速
度6+*/a+inの条件を採用した。
この積層シートをtjIJ3表に示す熱ヒートセット温
度で熱処理して熱接着性多孔質シートに多数のクラック
を形成した。
このようにして得られた多孔質の積層シートにおいて、
その熱接着性多孔質シート側に、ポリプロピレン製不識
布(目付け4150 g/ m”)からなる多孔質シー
トを積層し、これをエンボスロールとシリコンゴムロー
ルとの間に導いて温度115℃に加熱し、圧力5kg/
cII12の条件下で加圧して、第3表に示す面積にな
るように、熱接着し、これによって、本発明の手袋用補
強型多孔質シートを得た。
か(して得られた各実施例品の特性を第3表に示す。
第2表 比較例1・2 上記線状低密度ポリエチレン樹脂組成物で形成したシー
トを延伸(j!伸率200%)して厚さ100μmaの
多孔質シートを得、かくして得られた多孔質シートには
その全面積の30%(比較例1)、100%(比較例2
)にアクリル系粘着剤を塗布し、この粘着剤形成面側に
、上記実施例と同様のポリプロピレン製不織布(目付け
150 g/m”)を貼着したものを試料とした。
かくして得られた各比較例品の特性を第4表に示す。
(以下余白) 注1)13表及び第4表に示す、引き裂き力はJIS 
 L−1096に基づいて測定した。
注2)第3表及びPt54表に示す、透湿度はJISL
−1099における透湿カップ法で測定した。
注3)第3表及び第4表に示す、外傷性はASTM  
D4060におけるテーパー摩耗試験機に準じて評価し
た。
第3表及び14表に示す結果より、熱接着笛所の面積を
大きくすると層間接着力が向上することが判る。
又、第3表に示す結果より、各実施例のものは積層シー
トにすることによりシート全体の引張り強度や降伏点応
力等の機械的強度が向上し、しがも格段に優れた透湿度
及び通気度を有することが認められる。
これに対して、比較例1・2のもの、つまり粘着剤塗工
タイプのものは粘着剤が通気性を損ない、通気性が着し
く低下しているのが認められる。
(g)発明の効果 本発明の手袋用補強型多孔質シートは、上記措成を有し
、透湿度や通気性を損なうことなく、外傷性等の後加工
性が若しく向上する効果を有するのである。
又、本発明の手袋用補強型多孔質シートは積層構造にな
っているから優れた引き裂き力や降伏、α応力等の機械
的強度が大である効果を有するのである。
更に、熱接着性多孔質シートに微細なりラックを生じさ
せると、他の多孔質シートと全面接着しても透湿性や通
気性が損なわれず、手袋用として、充分使用可能なもの
が得られる効果を有するのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す斜視図である。 (1)・・・多孔質積層シート、(2)・・・ポリオレ
フィン系多孔質シート、(3)・・・補強用多孔質シー
ト、(4)・・・熱接着性多孔質シート。 手続補正書(自発) 昭和63年1月22日

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)合成樹脂製の手袋に用いられる多孔質積層シート
    であって、該多孔質積層シートがポリオレフィン系多孔
    質シートと補強用多孔質シートの間に熱接着性多孔質シ
    ートが介装され、熱接着により形成されて成る手袋用補
    強型多孔質シート。
  2. (2)熱接着が、シート全面に亘って、部分的接合部に
    より形成されている特許請求の範囲第1項に記載の手袋
    用補強型多孔質シート。
  3. (3)ポリオレフィン系多孔質シートが線状低密度ポリ
    エチレン樹脂製多孔質シートである特許請求の範囲第1
    項又は第2項に記載の手袋用補強型多孔質シート。
  4. (4)熱接着性多孔質シートがホットメルト系樹脂製多
    孔質シートである特許請求の範囲第1項ないし第3項の
    いずれかに記載の手袋用補強型多孔質シート。
  5. (5)ホットメルト系樹脂製多孔質シートがエチレン−
    酢酸ビニル共重合樹脂またはエチレン−アクリル酸エス
    テル共重合樹脂で形成されている特許請求の範囲第4項
    に記載の手袋用補強型多孔質シート。
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