JPH0114658B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ボビンの内部にその軸線に対してほ
ぼ平行に配置された長く延びる保持板に平形接極
子が継鉄板および磁極板ならびに１個または複数
個の接触子ユニツトと共に直接または間接に取付
けられている平形電磁継電器に関する。

この種の公知の多重接触子継電器（ドイツ連邦
共和国特許出願公告第1639417号公報）では、ボ
ビンの内部に絶縁材料から成る接触子保持板が設
けられており、この保持板は接触子要素とならん
で磁気回路部分をも保持し、軸線方向にボビンの
内部に差込まれる。取付空間の理由からあまり大
きな横断面を有してはならない上記のような合成
樹脂製保持板では、その上に磁気回路部分および
接触子要素を高精度で取付けるのが非常に困難で
ある。また、接触子の調節を保持板の差込み前に
行なつても、合成樹脂製保持板は形状安定性が乏
しいために、ねじれおよび曲がりが生じ、先に行
なわれた調節に狂いが生ずる。

本発明の目的は、冒頭に記載した種類の継電器
として、磁気回路部分および接触子要素の相互位
置が安定に保たれており、ボビン内部への差込み
により相互位置に狂いが生じないものを提供する
ことである。

この目的は、本発明によれば、保持板が非磁性
金属から成りかつＵ字形断面形状を有し、その底
面で接触子と向かい合つて継鉄板または磁極板の
上に載つており、またその側脚で継鉄板および磁
極板を抱いていることを特徴とする平形電磁継電
器により達成される。

本発明により保持板を断面Ｕ字形の金属製保持
板として構成することによつて、従来の合成樹脂
製保持板にくらべて著しく高い形状安定性が得ら
れる。このような金属保持板はわずかな厚みしか
必要としないので、継電器の組立高さを場合によ
つては一層低くすることもできる。また、複数個
の接触子ユニツトを並べて配置し共通の接極子に
より駆動し得るように、曲げおよびねじりに対す
る高い剛性が保証される。

保持板に必要な形状安定性はＵ字形の比較的短
い側脚により既に保証される。従つて、側脚は単
に全体的または部分的に継鉄板または磁極板を抱
く形になつていれば十分である。この場合、絶縁
ブロツクに保持された接触子ユニツトが保持板と
向かい合つて継鉄板または磁極板に取付けられて
おり、保持板とは間接的に結合されていることは
有利である。しかし、他の有利な実施例では、保
持板の側脚が継鉄板および磁極板に加えて接触子
ユニツトをも抱いて、接触子ユニツトを直接に側
部で係合する保持要素により保持するように構成
される。保持板と接触子ユニツトとの間に配置さ
れる接極子は公知のように平形に構成され、たと
えばばねにより継鉄板の上に支えられている。こ
の場合、接触子ユニツトを保持する絶縁ブロツク
に接極子の自由端に対するストツパを設けること
もできる。

磁気回路をできるかぎり良好に閉じるため、１
つの有利な実施態様では、継鉄板および（また
は）磁極板がボビンの外側で折曲げられており、
折曲げ部分で強磁性材料から成るキヤツプに接し
ている。この折曲げは接触子の接続ピンの配置に
応じて上方または下方に行なわれてよい。

以下、図面に示されている実施例により本発明
を一層詳細に説明する。

第１図ないし第３図に示されている継電器は巻
線２を施されたボビン１を有し、その内部空間３
に電磁石の構成要素として継鉄板４とその上に支
えられた平形接極子５と磁極板６とが配置されて
いる。さらに、この内部空間には接触子ユニツ
ト、この実施例では４つの切換接触子が位置して
おり、各切換接触子は中央の１つの固定接触子７
とそれに対向する２つの可動接触子８および９と
を有し、接極子５に取付けられている駆動要素１
０により切換えられる。固定接触子７は絶縁ブロ
ツク１１のなかに埋込みまたは他の方法で保持さ
れており、他方可動接触子８および９は１つまた
は複数個の部分から成る絶縁ブロツク１２のなか
に取付けられている。絶縁ブロツク１１は磁極板
６に、また絶縁ブロツク１２は継鉄板４にそれぞ
れねじ、リベツトなどにより取付けられている。

ボビンの内部空間に配置されるすべての部品
は、非磁性材料たとえばニツケル銀から成りＵ字
形断面形状を有する１つの共通の保持板１３に取
付けられている。第４図および第６図には、この
Ｕ字形保持板の２つの実施例が示されている。第
４図の保持板１３は継鉄板４および磁極板６の厚
みにしか相当しない比較的短かい側脚１４を有
し、継鉄板４および磁極板６のみを側脚１４で抱
く形となつている（第５図の断面図参照）。第６
図の実施例では保持板１３′は比較的長い側脚１
５を有し、継鉄板および磁極板のほかに接触子ユ
ニツト取付用絶縁ブロツクをも抱く形となつてい
る。この場合、これらの絶縁ブロツクは孔１６に
はめて直接に保持板１３′を結合され得る。

継電器を組立てるためには、先ず電磁石および
接触子ユニツトのすべての部品が保持板１３と結
合され、さらにボビンの外部で調節される。この
場合、固定接触子の接続ピン７ａはまだ折曲げら
れていない。次いで、組立および調節を完了した
接触子ユニツトが保持板１３と共に巻線済みのボ
ビンのなかに差込まれ得る。この差込みは第１図
の配置で右側から行なわれる。差込み後、、接続
ピン７ａが下方に折曲げられる。その後、ボビン
の内部空間がその両端面で接着箔１８などにより
封じられる。継電器をおおつて強磁性材料から成
るキヤツプ１７がかぶせられ、その内部をモール
ド樹脂で満たされ得る。磁束が移行しやすいよう
に、継鉄板４ａまたは磁極板６ａの外端はキヤツ
プ１７に平らに接するように直角に折曲げられ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による継電器の断面図、第２図
は第１図の線−に沿う断面図、第３図は第１
図の継電器を矢印−の方向に見た図、第４図
は本発明の継電器に用いられる保持板の第１の実
施例の側面図、第５図は第４図の線−に沿う
断面図、第６図は保持板の第２の実施例の側面図
である。 １…ボビン、２…巻線、３…内部空間、４…継
鉄板、５…平形接極子、６…磁極板、７…固定接
触子、８，９…可動接触子、１０…駆動要素、１
１，１２…絶縁ブロツク、１３，１３′…保持板、
１４，１５…側脚、１６…孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ボビンの内部にその軸線に対してほぼ平行に
   配置された長く延びる保持板に平形接極子が継鉄
   板および磁極板ならびに１個または複数個の接触
   子ユニツトと共に直接または間接に取付けられて
   いる平形電磁継電器において、保持板１３，１
   ３′がＵ字形断面形状を有する非磁性金属から成
   り、その底面で接極子５と向かい合つて継鉄板４
   または磁極板６の上に載つており、またその側脚
   １４，１５で継鉄板および磁極板を抱いているこ
   とを特徴とする平形電磁継電器。 ２ １個または複数個の絶縁ブロツク１１，１２
   により保持された接触子ユニツト７，８，９が保
   持板１３，１３′と向かい合つて継鉄板４および
   磁極板６に取付けられていることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載の平形電磁継電器。 ３ 接触子ユニツト７，８，９を保持する絶縁ブ
   ロツク１１，１２が保持板１３′の側壁１５に直
   接に保持されていることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載の平形電磁継電器。 ４ 継鉄板４および（または）磁極板６がボビン
   １の外側で折曲げられており、折曲げ部分４ａ，
   ６ａで強磁性材料から成るキヤツプ１７に接して
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１項ない
   し第３項のいずれか１項に記載の平形電磁継電
   器。