JPH01139547A - 高純度メタクリル酸エステルの製造方法 - Google Patents

高純度メタクリル酸エステルの製造方法

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JPH01139547A
JPH01139547A JP63074602A JP7460288A JPH01139547A JP H01139547 A JPH01139547 A JP H01139547A JP 63074602 A JP63074602 A JP 63074602A JP 7460288 A JP7460288 A JP 7460288A JP H01139547 A JPH01139547 A JP H01139547A
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esterification
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、メタクリル酸エステルの製造方法に関する。
更に詳しく述べると、本発明はイソブチレン、ターシャ
リ−ブタノール、メタクロレイン該たはイソブチルアル
デヒドを接触気相酸化して得られたメタクリル酸をアル
コールと反応させることからなるメタクリル酸エステル
の製造方法に関する。
[従来の技術及び問題点] インブチレン、ターシャリ−ブタノール、メタクロレイ
ンまたはイソブチルアルデヒドを接触気相酸化するメタ
クリル酸の製造法はよく知られている。該接触気相酸化
反応においては、メタクリル酸が主生成物として得られ
るが、その他に数多くめ副生物が生成する。これらの副
生物はメタクリル酸の分離精製工程において不都合を生
ずるのみならず、メタクリル酸をメタクリル酸エステル
製造用原料として用いた場合には、メタクリル酸エステ
ル化工程において、あるいはメタクリル酸エステル製品
の品質においてトラブルの原因となる0例えば、接触気
相酸化法で得られたメタクリル酸を陽イオン交換樹脂の
存在下にアルコールとエステル化反応させてメタクリル
酸エステルを製造する場合には、陽イオン交換樹脂の触
媒性能が低下したり、得られたメタクリル酸エステル製
品、更には該メタクリル酸エステルを原料として用いて
得られるエマルジョン等の製品の色相安定性等の品質が
悪化しなりするが、その主要な要因はメタクリル酸中に
含まれてくる該副生物にある。このため、例えば特開昭
60−252446号、同59−44338号、同59
−44338号各公報などのような様々な改善策が提案
されている。
これらの方法ではいずれも、接触気相酸化反応によって
生成したガスを冷却し、水で捕集してメタクリル酸水溶
液を得、これから軽沸点物を除去した後、重亜硫酸塩を
添加してキシレン、トルエン等の如き芳香族炭化水素等
を溶楳として用いてメタクリル酸を抽出し、更に溶剤分
離、軽沸点物分離、高沸点物分離および蒸留精製などの
如き多数の複雑な工程を順次繰ることによって高品質の
メタクリル酸を製造している。しかしながらこれらの方
法は多数の複雑な工程および装置を必要とする。更に、
該接触気相酸化法ではテレフタル酸、安息香酸等の如き
高沸点カルボン酸やタール状物質等の如き比較的高沸点
の副生物が生成する。これらの副生物は、高沸点物分離
工程においてメタクリル酸が留出されるにつれて塔底に
析出し操伶を困難ならしめるため、ここでの濃縮は高沸
点物が析出しない程度に制限される。従って高沸点物分
離工程での廃液として塔底から抜出される高沸点物中に
は実質的な量のメタクリル酸が残存しており、収率の低
下および廃液処理の負荷の増大をもよぎなくされる。
一方、メタクリル酸を陽イオン交換樹脂の存在下°にア
ルコールと反応させてメタクリル酸エステルを製造する
方法も公知である(特公昭48−1369号公報、特開
昭55−122740号公報、特開昭58−15944
2号公報参照)0通常かかる方法では、メタクリル酸を
陽イオン交換樹脂の存在下にアルコールと反応させた後
、エステル化反応生成物を蒸留し、未反応メタクリル酸
を塔底から抜出してエステル化反応器に戻すとともに、
メタクリル酸エステル、アルコールおよび水の混合物を
留出させ、留出液を抽出や蒸留等の工程にかけてメタク
リル酸エステル製品を得、アルコールを回収し再利用す
る。しかし、前述したように原料メタクリル酸中に含ま
れる副生物やメタクリル酸の重合物あるいはメタクリル
酸エステルの重合物等が蓄積すると陽イオン交換樹脂層
の閉塞や触媒性能低下等の支障が生じたりする。このた
め前述したような複雑な工程および装置を経て精製した
メタクリル酸をエステル化反応原料として使用する必要
があるうえに、エステル化反応後に回収した未反応メタ
クリル酸をエステル化反応器に戻す前に薄層蒸発器等で
処理し高沸点不純物や重合物を除去することも必要であ
る。しかしこの場合、薄層蒸発器等の処理装置に重合物
や不純物が徐々に固型物となって析出するため、時々装
置を停止し析出物を除去しなければならない。
このような従来の多数の複雑な工程および装置を経て得
た高品質のメタクリル酸を原料とするメタクリル酸エス
テルの製造法に対し、メタクリル酸水溶液から炭素数5
〜17の各種炭化水素を抽出溶剤として用いてメタクリ
ル酸を含む溶剤相を得、この溶剤相をエステル化用触媒
存在下にアルコールと反応させ、エステル化反応生成物
を水または食塩水で洗浄して不純物を除去した後、蒸留
精製するメタクリル酸エステルの製造法も示されている
(特開昭49−45020号公報)、この方法では、エ
ステル化反応原料のメタクリル酸を得るまでの工程は簡
略化されており、しかも接触気相酸化反応によって生成
したメタクリル酸は全量エステル化反応工程に供給され
るのでここまでにはメタクリル酸の損失もない、しかし
、エステル化反応後、反応生成物を炭酸ナトリウム水溶
液で中和処理するので、アルコールは回収されるものの
未反応のメタクリル酸は廃棄されてしまい、メタクリル
酸を損失するのみならず廃液処理の面でも問題である。
また、多量の溶剤を含んだ状態でメタクリル酸がエステ
ル化反応工程に供給されるので、エステル化反応器は生
産量に比べて太きくなり、単位エステル化触媒量当りの
処理液量も多くなって効率が悪い。
更には本発明者等の知見によれば、長期間連続運転する
につれ触媒性能が低下し支障をきたすことがわかった。
また更に本発明者等は、接触気相酸化反応によ−り得ら
れたメタクリル酸中にR量の副生アセトニルアセトンが
含まれており、これが該エステル化反応において縮合環
化してジメチルフランになり、これがメタクリル酸エス
テル製品に含まれると該製品や該製品を用いて得られる
エマルジョン等の二次製品の色相に悪影響を及ぼすこと
を見出だした。アセトニルアセトンからジメチルフラン
への転化率はさほど大きくないが、未反応メタクリル酸
を回収再使用する際にアセトニルアセトンも同伴して系
内に蓄積し、それにつれてジメチルフランの発生量も多
くなる。しかもジメチルフランは特にメタクリル酸メチ
ル等の如き低級メタクリル酸エステルとの比揮発度が小
さいため、分離するのが難しい、前述の公報等にはこの
ようなことは記載されておらず、これを考慮した有効な
方策も開示されていない。
従って本発明の目的は、このような従来法の欠点を改善
すること、即ち工程および装置を簡略化し、廃液量を削
減し、長期間の連続運転を可能にし、かつ収率よく高品
質のメタクリル酸エステルを得ることができるようなメ
タクリル酸エステルの製造法を提供することにある。
[問題点を解決する為の手段] 本発明者等は鋭意検討の結果、メタクリル酸水溶液から
メタクリル酸を抽出する工程において使用する抽出溶剤
として炭素数6〜9の脂肪族鎖状飽和炭化水素を用い、
エステル化工程においてエステル化用触媒として多孔質
の強酸性陽イオン交換樹脂を用いることにより、前記本
発明の目的を達成できることを見出した。かくして本発
明によれば、イソブチレン、ターシャリ−ブタノール、
メタクロレインまたはイソブチルアルデヒドを接触気相
酸化し、得られた反応生成物から軽沸点物質を蒸留また
は放散操作によって除去し、得られたメタクリル酸水溶
液から炭素数6〜9の脂肪族鎖状飽和炭化水素を溶剤と
して用いてメタクリル酸を抽出し、得られたメタクリル
酸溶剤溶液から溶剤を回収し、得られたメタク′りンレ
酸をエステル化用触媒として多孔質の強酸性陽イオン交
換樹脂を用いて炭素数1〜12の低級脂肪族アルコール
または低級脂環式アルコールと反応させることによって
エステル化し、ついで得られたエステル化反応生成物を
精製工程に付することを特徴とするメタクリル酸エステ
ルの製造方法が提供される。
本発明においては、まず従来方法の通り、インブチレン
、ターシャリ−ブタノール、メタクロレインまたはイソ
ブチルアルデヒドを接触気相酸化し、得られた反応生成
ガスを冷却して水で捕集し、得られた水溶液を蒸留また
は放散工程にかけて該水溶液中の若干量のメタクロレイ
ン、アセトン等の如き軽沸点物質を除去する。
次いで該メタクリル酸水溶液を溶剤抽出工程に送り、こ
こでメタクリル酸を含む溶剤相と水相とに分離する。そ
の際、抽出溶剤として炭素数6〜9の脂肪族鎖状飽和炭
化水素を用いる。キシレン、トルエンなどの如き芳香族
炭化水素を用いた場合は、抽出後の溶剤相中におけるメ
タクリル酸濃度に対する高沸点不純物濃度の比率が高く
、前記の高沸点不純物に起因すると考えられる固型物の
析出やエステル化触媒の触媒性能低下の問題を起こし、
またアセトニルアセトンの比率が高くなることから前述
したごとく製品々雪面でも問題を起こす、しかし本発明
に従い、炭素数6〜9の脂肪族鎖状飽和炭化水素を用い
る場合には、抽出後の溶剤相中におけるメタクリル酸濃
度に対する高沸点不純物濃度の比率が低くなり、後述す
るごとくエステル化用触媒として多孔質の強酸性陽イオ
ン交換樹脂を組合せて用いる結果として、前記従来方法
に認められた工程および装置の複雑化についての問題点
は解決されるに至る。
炭素数6〜9の脂肪族鎖状飽和炭化水素とは具体的には
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンであり、これら
は直鎖状のものであっても分岐を有するものであっても
よく、またこれらの混合物であってもよい、しかし、炭
素数6〜9の脂肪族鎖状飽和炭化水素を抽出溶剤として
用いると、メタクリル酸の抽出率がやや低いため抽出溶
剤量が多めになる。従って、抽出溶剤量を節減するため
、炭素数6〜9の脂肪族鎖状飽和炭化水素に他の溶剤、
例えばメタクリル酸エステルやキシレン、トルエンなど
の如き芳香族炭化水素を混合したものを抽出溶剤として
用いることも有効な方法である。
この場合の混合比率としては炭素数6〜9の脂肪族鎖状
飽和炭化水素を50重量%以上含有していることが好ま
しい。
抽出装置、抽出条件などに関しては通常行なわれている
ものでよい0例えば、通常の向流接触装置を用い、常温
〜70℃の温度範囲及びメタクリル酸水溶液に対する抽
出溶剤の重激比0.5〜1.5の範囲で操作すれば良好
な抽出結果が得られる。
従来は前記特開昭60−252446号公報などにみら
れるように、メタクリル酸を含む溶剤相を溶剤分離工程
、軽沸点物分離工程、高沸点物分離工程および蒸留精製
工程など多数の複雑な工程に付して高品質のメタクリル
酸を取得し、それをエステル化反応用原料として用いて
いた。しかし本発明においては、溶剤抽出工程を出たメ
タクリル酸を含む溶剤相を蒸留等からなる簡単な溶剤分
離工程に送って粗製メタクリル酸と溶剤とに分け、溶剤
を回収して循環使用する一方、粗製メタクリル酸をエス
テル化工程に送り、触媒の存在下でメタクリル酸を炭素
数1〜12の低級脂肪族アルコールと反応させてメタク
リル酸エステルを製造するという簡単な工程だけですむ
エステル化工程における原料メタクリル酸としては前記
粗製メタクリル酸に後の工程からくる回収メタクリル酸
を混合して用いてもよい、前記粗製メタクリル酸は少量
のテレフタル酸、安息香酸等の如き高沸点カルボン酸を
含んでいる。しかし、これら高沸点カルボン酸はエステ
ル化され、メタクリル酸エステル中での溶解度がカルボ
ン酸の状態である場合に比べて増加するので、これらの
析出は起らず、エステル化工程においてエステル化触媒
層の閉塞が避けられる。
エステル化工程で使用する炭素数1〜12の低級脂肪族
アルコールの具体例としてはメタノール、エタノール、
プロパツール、ブタノール、2−エチル−ヘキサノール
、シクロヘキサノール等が挙げられ、これらは直鎖状の
ものであっても分岐を有するものであっても良い。
本発明ではエステル化工程における触媒として多孔質の
強酸性陽イオン交換樹脂を用いる。該触媒は向上した耐
有機汚染性を示し、十分な触媒性能を持続するが、他の
強酸性陽イオン交換樹脂は使用時間が経過するにつれ触
媒性能が低下し長期間の連続運転に支障をきたす、また
、前述したごとく、本発明者等は接触気相酸化反応で副
生じたアセトニルアセトンが該エステル化反応において
締金環化してジメチルフランになりこれがメタクリル酸
エステル製品に含まれると該製品や該製品を用いて得ら
れるエマルジョン等の二次製品の色相に悪影響を及ぼす
ことを見出だしたが、更に、該エステル化反応において
多孔質の強・酸性陽イオン交換樹脂を用いた場合にはゲ
ル型の陽イオン交換樹脂を用いた場合に比べてジメチル
フランの生成が少なくなることも見出だした。
多孔質の強酸性陽イオン交換樹脂としては架橋度2〜1
6%、比表面積0.2〜50m2/g、ポロシティ0〜
1.0ml/g、平均細孔径100〜600人のものが
好ましく使用できる。多孔質の強酸性陽イオン交換樹脂
の具体例としては、デュオライトB5−26<注文化学
社製)、P、に−208、PK−216、PK−228
(三菱化成社製)、MSC−1,88(ダウ社製)、ア
ンバーリスト16(ロームアンドハース社製)などが挙
げられる。
エステル化反応は液相において50〜110℃め温度条
件下に懸濁床または固定床型式で行われる。また通常行
なわれているように、本発明方法においても重合禁止剤
を用いることができる。使用される重合禁止剤としては
例えばハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、メチ
レンブルーあるいはフェノチアジンなどが挙げられる。
なお、反応を分子状酸素の存在下に行うと重合禁止剤の
効果を更に高めることができる。
このようにして得られたエステル化反応生成物は通常行
なわれているような方法で処理し、メタクリル酸および
アルコールは回収、再利用するとともに、メタクリル酸
エステル製品を得ることができる。しかも前述したごと
く、溶剤抽出工程から供給されるメタクリル酸中に含ま
れている高沸点カルボン酸はエステル化反応工程におい
てエステル化されて溶解度がカルボン酸の状態である場
合に比べて増加するので、真空蒸発器等を用いてメタク
リル酸中の重合物や不純物を除去する際にこれらが固型
物となって析出することがないかまたは軽減され、従っ
て長期間の連続運転が可能となる。
また、特にエステル化反応工程で使用するアルコールが
炭素R1〜4の低級脂肪族アルコールである場合には、
精製工程において、エステル化反応生成物を蒸発器にて
蒸留し、蒸発器の缶出液をエステル化反応工程に還流さ
せる一方、蒸発器の留出液を冷却して油相と水相とに分
離させ、水相からアルコールを蒸留分離してエステル化
反応工程に還流し、油相からメタクリル酸エステルを蒸
留精製することが有効である。この場合、エステル化反
応生成物は蒸発器に送られ、メタクリル酸を主成分とす
る缶出液と反応により生成したメタクリル酸エステル、
水およびアルコールを主成分とする留出液とに分離する
0缶出液は回収し、エステル化反応工程に還流させる。
好ましくは還流させる途中、缶出液の一部または全部を
蒸留してメタクリル酸中の重合物や不純物を除去し、こ
れらが系内に蓄積するのを防ぐ、こうすることにより、
エステル化触媒層の閉塞等の障害が避けられる。また、
特に高沸点不純物を除去することによ゛す、エステル化
反応におけるジメチルフランの発生源となるアセトニル
アセトンの蓄積を防ぐことができ、より色相安定性のよ
い製品あるいは該製品を原料とする二次製品を得ること
ができる。
一方、蒸発器からの留出液は冷却して油相と水相とに分
離させ、水相からアルコールを蒸留分離してエステル化
反応工程に還流し、油相からメタクリル酸エステルを蒸
留精製して製品を得る。この際蒸発器からの留出液中に
同伴するメタクリル酸の量は極めて僅かであるからメタ
クリル酸収率上問題にならないが、前述した油相からメ
タクリル酸エステルを蒸留精製する工程で回収できるの
でこれをエステル化反応工程に還流させてもよい。
また、蒸発器の代わりに精留塔を用いることにより、留
出液中に同伴されるメタクリル酸の量を痕跡程度にまで
減少させることも可能である。
一方、エステル化反応工程で使用するアルコールが炭素
数5以上の低級脂肪族アルコールである場合には、エス
テル化反応で生成するエステルの沸点がメタクリル酸お
よびアルコールの沸点よりも高くなり、このような場合
には、反応蒸留法が好ましく用いられる。この場合、エ
ステル化反応によって生成する水を反応器に併設した蒸
留塔から留出させ、系外に除去して反応を進行させる。
この際、メタクリル酸が留出するのを防ぐために一部の
アルコールを蒸留塔の塔頂より供給することが好ましい
6反応器の缶出液は軽沸点物分離塔に供給し、未反応の
アルコールとメタクリル酸を留去させ、エステル化反応
工程に還流させる。軽沸点物分離塔の缶出液は高沸点物
分離塔に供給し、塔頂から精製メタクリル酸エステルを
得る。高沸点物分離塔の缶出液は回収し、その一部また
は全部を薄層蒸留器等に送って重合物等の不純物を除去
し、これらが系内に蓄積するのを防ぐ。
次に、第1図に従って本発明を更に詳しく説明する。第
1図は炭素数1〜4の低級脂肪族アルコールを使用する
場合の本発明の好適な実施!!!様を例示するフローシ
ートである。
インブチレン、ターシャリ−ブタノール、メタクロレイ
ンまたはイソブチルアルデヒドの接触気相酸化反応工程
で得られたメタクリル酸水溶液をライン1を経てメタク
リル酸抽出塔■に供給する。
一方、ライン2より抽出溶剤をメタクリル酸抽出塔■に
供給し、メタクリル酸水溶液と向流接触させ、メタクリ
ル酸を溶剤相に抽出する。水相はライン3より抜出され
適宜処理される。メタクリル酸を含む溶剤相をライン4
より溶剤分離塔■に供給する。ここで溶剤は蒸留々分と
して回収され、ライン2よりメタクリル酸抽出塔■に戻
される。
一方、溶剤分離塔■の塔底から粗製メタクリル酸を抜出
しライン6を経て、ライン12より供給される回収メタ
クリル酸とともにエステル化反応器■に供給する。エス
テル化反応器■には多孔質の強酸性陽イオン交換樹脂が
充填されており、ここでメタクリル酸はライン7より供
給されるアルコールとエステル化反応する。メタクリル
酸、メタクリル酸エステル、アルコールおよび水からな
るエステル化反応生成物はライン8より蒸発器■に供給
され、蒸留される。未反応メタクリル酸および重合物や
原料メタクリル酸に同伴してきた高沸点不純物は蒸発器
■の塔底から抜出され、その−部あるいは全部はライン
10より薄層蒸発器■を併設した蒸留塔■へ送られ、重
合物や高沸点不純物が薄層蒸発器■の底部から抜出され
てライン11を経て系外に除去される。蒸留塔■の塔頂
から留出したメタクリル酸はライン12を経てエステル
化反応器■に循環され、再度エステル化原料として利用
される。また、蒸発器■の塔頂からはメタクリル酸エス
テル、アルコールおよび水が留出し、ライン9を経て油
水分離器■に送られる。
アルコールを含む水相はライン13よりアルコール回収
塔■に供給して蒸留し、アルコールをライン15より回
収しエステル化反応器■へ循環する。
アルコール回収塔■の塔底からは水を抜出し、ライン1
6より廃水として系外へ除去する。油水分離器ので分離
したメタクリル酸エステルを含む油相はライン17より
軽沸物分離塔■に供給し蒸留する。ライン18より留出
した軽沸留分は水相と油相とに分離させ、油相は軽沸物
分離塔■に還流し、水相は19よりアルコール回収塔■
に循環する。軽沸物分離塔■の留分の水相と油相との分
離が不完全な場合は、アルコール回収塔の缶出液の一部
を添加するか、蒸発器の留分9と混合して油水相分離さ
せるのが望ましい、軽沸物分離塔■の塔底からはメタク
リル酸エステルが抜出され、ライン20を経て高沸物分
離塔[相]へ供給される。
ここでメタクリル酸エステルは精留され、ライン21よ
りメタクリル酸エステル製品を得る。高沸物分離塔■の
塔底から取り出された高沸点物はライン22を経て抜出
される。高沸点物中に未反応メタクリル酸が含まれる場
合には、回収してエステル化反応器■へ循環される。
[実施例] 更に、本発明を以下の実施例によって詳しく説明する。
実施例1 モリブデン系触媒を用いてイソブチレンを水蒸気の存在
下に空気による接触気相酸化反応させ、反応生成ガスを
冷却凝縮させ、メタクロレインなどの軽沸点物質を蒸留
除去してメタクリル酸35重量%、酢酸5.3重量%、
フタル酸類(0−1l−1D−)2.0重量%、マレイ
ン酸1.2重量%及びタール状物質1.5重量%を含む
メタクリル酸水溶液12.5Kg/時を得た。
内径701n、全高1800mmの回転円板基からなる
抽出塔■の上部から該メタクリル酸水溶液を、抽出塔下
部からn−ヘプタン16.4Kg/時をそれぞれ供給し
、連続的に向流抽出を行なった。抽出操作は常温常圧に
て行ない、十分に抽出平衡に達せしめたのち、抽出塔上
部よりメタクリル酸を含むn−へブタン相20.8Kg
/時および抽出塔下部より水相8.IKg/時をそれぞ
れ得た。抽出塔の二層界面でのスカムの発生は認められ
なかった。得られたローへブタン相を溶剤分離塔■(内
径6インチ、シーブトレー30段、5US304製)の
15段目に供給し、塔頂圧1105nnH、還流比1.
0で蒸留した。塔頂より留出したn−へブタンは抽出塔
に循環、再使用した。溶剤分離塔の塔底部から99.7
重量%メタクリル酸を4.35Kg/時で得な。
架橋度8%、比表面積4m2 /g (BET法)、ポ
ロシティ0.1 m l / g、平均細孔径300人
の多孔質の強酸性陽イオン交換樹脂20.61<乾燥型
)を充填したエステル化反応器■へ、該メタクリル酸、
後述の回収メタクリル酸、新規メタノールおよび後述の
回収メタノールからなる原料(成分組成:メタクリル酸
44.65、メタノール8.90、メタクリル酸メチル
43.17、水1.64、その他1.65各重量%、ア
セトニルアセトン225ppm )を26.65Kg/
時で供給し、90℃でエステル化反応を行ない、エステ
ル化反応生成物(成分組成:メタクリル酸28.44、
メタノール ′2、84 、メタクリル酸メチル61.
93、水5.01、その他1.79各重量%、アセトニ
ルアセトン22II)full、ジメチルフラン4pp
m)を得な。
該エステル化反応生成物を蒸発器■に供給して常圧蒸留
し、留分を6.68Kg/時で得た。蒸発器■の底部か
ら抜き出しな缶出液の一部を1.50Kg/時で薄層蒸
発器■を併設した蒸留塔■に供給し、薄層蒸発器の底部
から廃油0.06Kg/時を抜き出し廃棄した。蒸発器
■の残りの缶出液と蒸留塔■の留分を混合した回収メタ
クリル酸t9.91Kg/時をエステル化反応器の入口
へ循環した。
蒸発器■の留出液は油水分離器■において油相と水相と
を形成した。油相の組成はメタクリル酸1.15、メタ
ノール4.00、メタクリル酸メチル92.40、水2
.45各重量%であり、水相の組成はメタクリルMO,
16、メタノール27.53、メタクリル酸メチル5.
23 、水67.09各重量%であった。
次にこの油相5.54Kg/時を軽沸物分離塔■(塔径
7.5cm、段数20段のガラス製オルダーショウ型蒸
留塔)に供給し、塔頂圧力300111HQ、塔頂温度
52℃で蒸留を行ない、缶出液5.13Kg/時を得た
。留出分のうち油相は再度軽沸物分離塔の塔頂へ違流し
、水相0.41Kg/時をアルコール回収塔■へ供給し
た。またこの時、缶出液にメタノール、水、アクリル酸
メチルは検出されなかった。
さらに軽沸物分離塔■の缶出液を高沸物分離塔0<塔径
tOCη、段数15段のガラス製オルダーショウ型蒸留
塔)に供給した。供給段10段、塔頂圧力10011+
iHg 、塔頂温度46℃、塔底温度66℃で蒸留を行
ない、塔頂より精製メタクリル酸メチルを5.00Kg
/時、塔底より缶出液を0.13Kg/時でそれぞれ得
た。得られた精製メタクリル酸メチルの純度は99.9
9重量%であった。この精製メタクリル酸メチルを用い
て乳化重合させて得たエマルジョンの色相安定性は良好
であった。
一方、蒸発器■および軽沸物分離塔■の各留出液の水相
は1.55Kg/時でアルコール回収塔■(塔径5.0
C11、段数20段のガラス製オルダーショウ型蒸留塔
)に供給した。供給段10段、常圧、塔頂温度66℃、
塔底温度103℃で蒸留を行ない、留出液0.65 K
 g/時、缶出液0.90Kg/時を得た0缶出液には
0.2重量%のメタクリル酸を含む以外はメタノール、
メタクリル酸メチルは検出されなかった。
60日間の連続運転中、上述したエステル化反応器、精
留塔、その他の装置はいずれも重合物などによるトラブ
ルはなく、エステル化反応用触媒である陽イオン交換樹
脂の性能についても、運転前後のメタクリル酸の転化率
に変化はなく、イオン交換容量の低下は3.0%に過ぎ
なかった。これらの結果は本発明の方法が長期間の運転
に充分に耐えられることを示している。
実施例2 抽出溶剤としてn−へブタンの代りにn−ヘキサンを用
いた他は実施例1と同様にしてエステル化反応、精製を
実施した。得られた精製メタクリル酸メチルの純度は9
9.99重量%であった。更に、この精製メタクリル酸
メチルを乳化重合させて得なエマルジョンの色相安定性
は良好であった。
60日間の連続運転中、上述したエステル化反応器、精
留塔、その他の装置はいずれも重合物などによるトラブ
ルはなく、エステル化反応用触媒である陽イオン交換樹
脂の性能についても、運転前後のメタクリル酸の転化率
に変化はなく、イオン交換容量の低下も3.5%に過ぎ
なかった。これらの結果は本発明の方法が長期間の運転
に充分に耐えられることを示している。
実施例3 抽出溶剤としてn−へブタンの代りにn−オクタンを用
いた他は実施例1と同様にしてエステル化反応、精製を
実施した。得られた精製メタクリル酸メチルの純度は9
9.99重量%であった。更に、この精製メタクリル酸
メチルを乳化重合させて得たエマルジョンの色相安定性
は良好であった。
60日間の連続運転中、上述したエステル化反応器、精
留塔、その他の装置はいずれも重合物などによるトラブ
ルはなく、エステル化反応用触媒である陽イオン交換樹
脂の性能についても、運転前後のメタクリル酸の転化率
に変化はなく、イオン交換容量の低下も3.3%に過ぎ
なかった。これらの結果は本発明の方法が長期間の運転
に充分に耐えられることを示している。
実施例4 メタノールの代わりにブタノールを用い、反応温度を9
0℃から100℃とした他は実施例1と同様にしてエス
テル化反応、精製を実施した。得られた精製メタクリル
酸ブチルの純度は99.90重量%であった。
60日間の連続運転中、上述したエステル化反応器、精
留塔、その他の装置はいずれも重合物などによるトラブ
ルはなく、エステル化反応用触媒である陽イオン交換樹
脂の性能についても、運転前後のメタクリル酸の転化率
に変化はなく、イオン交換容量の低下も3.5%に過ぎ
なかった。これらの結果は本発明の方法が長期間の運転
に充分に耐えられることを示している。
実施例5 抽出溶剤としてn−へブタン16.4Kg/時の代りに
n−へブタン:メタクリル酸メチル混合溶剤(重量比率
60:40)10Kg/時を抽出塔下部から供給した他
は実施例1と同様にしてエステル化反応、精製を実施し
な、得られた精製メタクリル酸メチルの純度は99.9
9重量%であった。
更に、この精製メタクリル酸メチルを乳化重合させ−て
得たエマルシランの色相安定性は良好であった。
60日間の連続運転中、上述したエステル化反応器、精
留塔、その他の装置はいずれも重合物などによるトラブ
ルはなく、エステル化反応用触媒である陽イオン交換樹
脂の性能についても、運転前後のメタクリル酸の転化率
に変化はなく、イオン交換容量の低下も3.2%に過ぎ
なかった。これらの結果は本発明の方法が長期間の運転
に充分に耐えられることを示している。
実施例6 蒸発器■の代りに塔径10cn+、段数15段のガラス
製オルダーショウ型蒸留塔を用いることによって該蒸留
塔の留分中にメタクリル酸が混入しないようにした以外
は実施例1と同様にしてエステル化反応、精製を実施し
た。得られた精製メタクリル酸メチルの純度は99.9
9重量%であった。
更に、この精製メタクリル酸メチルを乳化重合させて得
たエマルジョンの色相安定性は良好であった。
60日間の連続運転中、上述したエステル化反応器、精
留塔、その他の装置はいずれも重合物などによるトラブ
ルはなく、エステル化反応用触媒である陽イオン交換樹
脂の性能についても、運転前後のメタクリル酸の転化率
に変化はなく、イオン交換容量の低下も3.3%に過ぎ
なかった。これらの結果は本発明の方法が長期間の運転
に充分に耐えられることを示している。
実施例7 内部にバッフル、底部に反応液抜出し管、上部に原料供
給管、蒸留塔、撹拌機を有するステンレス製1001の
エステル化反応器に実施例1と同じイオン交換樹脂18
1を充填し、実施例1と同様の操作で得られたメタクリ
ル酸、後述の回収メタクリル酸、新規2−エチルヘキサ
ノールおよび後述の回収2−エチルヘキサノールからな
る原料(成分組成:メタクリル酸36.52.2−エチ
ルヘキサノール49.69、メタクリル酸2−エチルヘ
キシル11.80、水0.69各重量%)を701仕込
み、反応器内の圧カフ Q llllHg、温度90℃
でエステル化反応を開始した。
エステル化反応は、反応器上部の原料供給管から原料液
を36.60Kg/時で供給し、蒸留塔の塔頂部より2
−エチルヘキサノールを18.05Kg/時で供給した
。エステル化反応器上部に設けられた蒸留塔の塔頂部か
ら留出する液を油相(0,28Kg/時)と水相(λ4
5Kg/時)とに分離し、油相は還流してエステル化反
応系に戻し、水相は系外に除去した。一方、反応のあい
だ反応器内の液量を707に保つようにエステル化反応
器底部からエステル化反応生成物(成分組成:メタクリ
ル酸6.46.2−エチルヘキサノール40.45、メ
タクリル#!i2−エチルへキシル52゜37、水0.
71各重量%)を連続的に抜出した。
メタクリル酸転化率74.8%、2−エチルヘキサノー
ル転化率41.7%であり、系外に除去した水相中のメ
タクリル酸は痕跡程度であった。
ついで該エステル化反応生成物を軽沸点物分離塔に供給
して蒸留し、塔頂より未反応メタクリル酸、2−エチル
ヘキサノール等からなる留分く成分組成:メタクリル酸
12.66.2−エチルヘキサノール79.28、メタ
クリル酸2−エチルヘキシル6、67 、水1.39各
重量%)26.63Kg/時を回収し、エステル化反応
器に戻した。
更に軽沸点物分離塔の缶出液を25.56Kg/時で高
沸点物分離塔に供給し、塔頂より22.63Kg/時で
純度99.0重量%の精製メタクリル酸2−エチルヘキ
シルを得た。高沸点物分離塔の缶出液を2.93Kg1
時で抜出し、一部を薄層蒸発器に供給し、薄層蒸発器の
底部から廃油を0.49Kg/時で抜き出し廃棄した。
60日間の連続運転中、上述したエステル化反応器、精
留塔、その他の装置はいずれも重合物などによるトラブ
ルはなく、エステル化反応用触媒である陽イオン交換樹
脂の性能についても、運転前後のメタクリル酸の転化率
に変化はなく、イオン交換容量の低下も3.0%に過ぎ
なかった。これらの結果は本発明の方法が長期間の運転
に充分に耐えられることを示している。
比較例1 一多孔質の強酸性陽イオン交換樹脂の代りにゲル型の強
酸性陽イオン交換樹脂を全交換容量が等しくなる様に充
填した他は実施例1と同様にしてエステル化反応、精製
を実施した。得られた精製メタクリル酸メチルの純度は
99.99重量%であった。ところが、この精製メタク
リル酸メチルを乳化重合させて得たエマルジョンの色相
安定性は実施例1〜3のものの色相安定性に比べて明ら
かに劣った。更に、エステル化反応器でのメタクリル酸
の転化率が徐々に低下し、2週間で連続運転を停止せざ
るをえなかった。運転終了後、陽イオン交換樹脂の全交
換容量を測定したところ、運転前に比べて55%低下し
ていたくこのようなイオン交換樹脂はもはや使用できな
いことが明らかである)。
比較例2 実施例1で用いたメタクリル酸のかわりに、溶削分離塔
の缶出液として抜き出したメタクリル酸をさらに高沸物
分離塔にて精製したメタクリル酸を用い、また多孔質の
強酸性陽イオン交換樹脂のかわりにゲル型の強酸性陽イ
オン交換樹脂を全交換容量が等しくなる様に充填した以
外は実施例1と同様にしてエステル化反応、精製を実施
した。
得られた精製メタクリル酸メチルは純度99.99重量
%であった。この精製メタクリル酸メチルを乳化重合さ
せて得たエマルジョンの色相安定性は実施例1〜3のも
のの色相安定性に比べて明らかに劣った。
60日間の連続運転中、上述したエステル化反応器、精
留塔、その他の装置はいずれも重合物などによるトラブ
ルはなかったが、エステル化反応用触媒である陽イオン
交換樹脂の性能には問題があり、メタクリル酸の転化率
が徐々に低下して運転終了時には運転前に比べて16%
低下した。
比較例3 抽出工程に供給するメタクリル酸水溶液に30重量%重
亜硫酸ナトリウム水溶液0.34 K g /時を添加
し、抽出溶媒としてトルエン12.5Kg/時を用いた
以外は実施例1と同様にしてエステル化反応、精製を実
施した。得られた精製メタクリル酸メチルは純度99.
99重量%であった。この精製メタクリル酸メチルを乳
化重合させて得たエマルジョンの色相安定性は実施例1
〜3のものの色相安定性に比べて明らかに劣った。
60日間の連続運転中、上述したエステル化反応器、精
留塔、その他の装置にはいずれも重合物などによるトラ
ブルはなかったが、エステル化反応用触媒である陽イオ
ン交換樹脂の性能には問題があり、メタクリル酸の転化
率が徐々に低下して運転終了時には運転前に比べて9.
1%低下した。
実施例1〜6及び比較例1〜3で得られたメタクリル酸
メチル中のジメチルフラン量と、このメタクリル酸メチ
ルを乳化重合させて得られたエマルジョンの色相につい
ての測定結果を一括して示すと第1表の通りである。
第  1  表 エマルジョンの色相については目視法により以下の3段
階で評価した。
○:良好   △:やや劣る   ×:劣る
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施態様を表わすフローシート図で
ある。 ■・・・メタクリル酸抽出塔、■・・・溶剤分離塔■・
・・エステル化反応器、■・・・蒸発器■・・・蒸留塔
、■・・・薄層蒸発器 ■・・・油水分離器、■・・・アルコール回収塔■・・
・軽沸物分離塔、[相]・・・高沸物分離塔1・・・メ
タクリル酸水溶液供給ライン2・・・抽出溶剤供給ライ
ン 3・・・水相抜出しライン 4・・・溶剤相供給ライン 5・・・溶剤留分ライン 6・・・粗製メタクリル酸供給ライン 7・・・アルコール供給ライン 8・・・エステル化反応生成物供給ライン9・・・留分
ライン 10・・・高沸点物供給ライン 11・・・高沸点不純物抜出しライン 12・・・回収メタクリル酸供給ライン13・・・アル
コール含有水相供給ライン14・・・軽沸留分ライン 15・・・回収アルコール抜出しライン16・・・廃水
抜出しライン 17・・・メタクリル酸エステル含有油相供給ライン1
8・・・軽沸留分ライン 19・・・アルコール含有水相抜出しライン20・・・
メタクリル酸エステル供給ライン21・・・メタクリル
酸エステル製品抜出しライン22・・・高沸物抜出しラ
イン

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、イソブチレン、ターシャリーブタノール、メタクロ
    レインまたはイソブチルアルデヒドを接触気相酸化し、
    得られた反応生成物から軽沸点物質を蒸留または放散操
    作によって除去し、得られたメタクリル酸水溶液から炭
    素数6〜9の脂肪族鎖状飽和炭化水素を溶剤として用い
    てメタクリル酸を抽出し、得られたメタクリル酸溶剤溶
    液から溶剤を回収し、得られたメタクリル酸をエステル
    化用触媒として多孔質の強酸性陽イオン交換樹脂を用い
    て炭素数1〜12の低級脂肪族アルコールまたは低級脂
    環式アルコールと反応させることによってエステル化し
    、ついで得られたエステル化反応生成物を精製工程に付
    することを特徴とするメタクリル酸エステルの製造方法
    。 2、多孔質の強酸性陽イオン交換樹脂が架橋度2〜16
    %、比表面積0.2〜50m^2/g、ポロシティ0〜
    1.0ml/g、平均細孔径100〜600Åのもので
    あることを特徴とする請求項1に記載の方法。 3、アルコールが炭素数1〜4の低級脂肪族アルコール
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法
    。 4、精製工程が、エステル化反応生成物を蒸発器にて蒸
    留し、蒸発器の缶出液をエステル化反応工程に還流し、
    蒸発器の留出液を冷却して油相と水相とに分離した後、
    水相からアルコールを蒸留によって分離してエステル化
    反応工程に還流し、油相からメタクリル酸エステルを蒸
    留によって回収することからなる請求項3に記載の方法
    。 5、蒸発器の缶出液をエステル化反応工程に還流させる
    に際し、該缶出液の一部もしくは全部を蒸留してアセト
    ニルアセトンを含む高沸点不純物を除去した後エステル
    化反応工程に還流させることを特徴とする請求項4に記
    載の方法。
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