JPH0112950Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は各種自動機械において、ワークの把持
機構あるいは工具類を設けた回動ブロツクを回動
及び回動復帰させる回動装置に関するもので、所
定の角度に、任意のスピードで正確に回動させる
ことができ、しかも正確且つ迅速に復帰させるこ
とができることを特徴とするものである。

〔従来の技術〕

従来回動ブロツクを所定の角度に、任意のスピ
ードで回動させる装置としてモータ、シリンダー
等が使用されているが、所定の角度に、任意のス
ピードで正確に回動させることが困難で、各種付
属装置を必要とし、高価となる欠点があつた。

すなわち、スピードのコントロールの他、停止
時の慣性の問題を有効に解決することが困難であ
つた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案はエアーシリンダーを使用し、上記のご
とき問題点、すなわち、スピードコントロールと
慣性の問題を解決しようとするものであり、回動
ブロツクを所定の角度に、任意のスピードで回動
させることができ、しかも正確且つ迅速に復帰で
きる装置を提供しようとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記問題点を解決するため、回動ブロ
ツクにロツドが連結され、該ロツドを支持部に回
動自在に支持するとともに、該ロツド適位置の該
ロツドと直角方向に略扇型のカムが固着され、該
カムの回転始端及び終端に対向する位置の上記支
持部にそれぞれ進出、復帰調節自在のストツパー
ネジが螺合され、上記ロツド後端部に適当長さの
スクリユーが構成され、該スクリユーの外周の支
持部にはロツドと偏心させ、さらに該ロツドと同
方向にシリンダーが構成され、該シリンダー内に
設けたピストンが上記スクリユーに螺合され、シ
リンダー両端に給排気口が設けられ、上記ピスト
ンの往復動により上記ロツド及び回動ブロツクを
回動制御する構成としたものである。

〔作用〕

本考案では回動ブロツクにロツドを連結し、該
ロツドを支持部に回動自在に支持し、ロツド後端
部に適当長さのスクリユーを構成し、該スクリユ
ーに偏心させたピストンを螺合し、ピストンの回
転を阻止して往復動させることによりロツド及び
回動ブロツクを回動制御するものである。

したがつて、回動ブロツク及びピストンに生ず
る慣性はピストンの直線運動がロツドの回転運動
に変換させられる間に半減させられるものであ
る。

特に、回動ブロツクの回転運動慣性は給排気に
より制御されているピストンを直線移動させる力
として作用するが、その際にほとんど消滅させら
れるものである。

さらに、本考案ではロツドに鍔状のカムが固定
され、該カムの両端回動端に対向させて支持部か
ら調節自在のストツパーネジが螺合され、ロツ
ド、具体的には回動ブロツクの回動角度が正確に
制御されるものである。

〔実施例〕

図中１は回動ブロツクであり、該回動ブロツク
１には例えばワーク把持爪２あるいは図示してい
ないが工具が設けられる。

上記、把持爪２を有する装置は、例えばテーブ
ル上に供給されたワークを把持爪２で把持した所
定角度回動させ、旋盤等のチヤツクに自動装着す
る場合等に利用される。

本考案では上記回動ブロツク１にロツド３が連
結され、該ロツド３が支持部４にベアリング１５
を介して回動自在に支持される。さらに、ロツド
３の後端部に適当長さスクリユー５が構成され
る。

さらに、第１図、第２図示のごとく、支持部４
に延長されたロツド３の外周に、該ロツド３と偏
心させ、さらに該ロツドと同方向にシリンダー６
が構成され、該シリンダー６内に設けたピストン
７が上記スクリユー５と螺合される。

図面実施例の場合、ピストン７の偏心位置には
予め上記スクリユー５と螺合するように加工した
ナツト７ａが固着されている。

したがつて、上記ロツド３はピストン７の偏心
位置にあり、ピストン７はシリンダー６内におい
て往復動させても回転させられることがなく、往
復動のみ行われる。そして、ピストン７の往復動
により、スクリユー５を介してロツド３が回動さ
せられ、具体的には回動ブロツク１が所定角度回
動させられる。

さらに、本考案ではロッド３の適位置に略扇型
のカム８が固着される。

該カム８は第３図示のごとく、必要とする回動
角度を得る略扇型とされ、該カムの回転始端及び
終端に対向する位置の上記支持部にそれぞれ進
出、復帰調節自在のストツパーネジ９，１０が螺
合される。

つぎに、シリンダー６の両端に給排気口１１，
１２が設けられる。

上記構成の本考案は給排気口１１あるいは１２
から給気あるいは排気を行えば、ピストン７がシ
リンダー６内を往復動する。すなわち、ロツド３
はピストン７の偏心位置に螺合されており、ピス
トン７は回転させられることがなく、ロツド３が
回転させられ、具体的には回動ブロツク１が回動
させられる。そして、回動ブロツク１の回動角度
はカム８の両端回動端に対向させて設けたストツ
パーネジ９，１０によつて調整される。

さらに、回動スピードは給排気口１１あるいは
１２からの給気あるいは排気を制御すれば任意に
制御できるものであり、さらに復帰スピードを迅
速にすることも自由である。

〔考案の効果〕

本考案は回動ブロツクにロツドを連結し、該ロ
ツドを支持部に回動自在に支持するとともに、ロ
ツド後端部にスクリユーを構成し、該スクリユー
を偏心させて設けたシリンダー内のピストンに螺
合させてピストンを往復動させ、上記ロツド、具
体的には回動ブロツクを回動させるものであるた
め、回動ブロツク及びピストンに生ずる慣性が半
減させられ、特に回動ブロツクの回転運動慣性が
ピストン側を作動させることがなく、さらに、カ
ムとストツパーネジの働きが加わつて回動ブロツ
クを任意の角度に、任意のスピードで正確に回動
させることができ、さらに正確且つ迅速に復帰さ
せることができる効果が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は要部切欠正面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線断面
図、第３図は第１図Ｂ−Ｂ線断面図である。 １……回動ブロツク、３……ロツド、４……支
持部、５……スクリユー、６……シリンダー、７
……ピストン、８……カム、９，１０……ストツ
パーネジ、１１，１２……給排気口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回動ブロツクにロツドが連結され、該ロツドを
   支持部に回動自在に支持するとともに、該ロツド
   適位置の該ロツドと直角方向に略扇型のカムが固
   着され、該カムの回転始端及び終端に対向する位
   置の上記支持部にそれぞれ進出、復帰調節自在の
   ストツパーネジが螺合され、上記ロツド後端部に
   適当長さのスクリユーが構成され、該スクリユー
   の外周の支持部にはロツドと偏心させ、さらに該
   ロツドと同方向にシリンダーが構成され、該シリ
   ンダー内に設けたピストンが上記スクリユーに螺
   合され、シリンダー両端に給排気口が設けられ、
   上記ピストンの往復動により上記ロツド及び回動
   ブロツクを回動制御することを特徴とする各種自
   動機械用回動装置。