JPH0110224Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） この考案は、例えば文庫本等の外側を覆つて保
護し、さらに、その外観が例えばポシエツト等を
形成するようなバツグ形書籍カバーに関する。

（従来の技術） 書籍を読む場合には、その書籍自体を汚れや破
損等から保護するために、書籍カバーが従来より
使用されることが多かつた。

この書籍カバーは、その材質が紙や合成樹脂フ
イルム等によつて形成されており、その多くは書
籍の表紙、背および裏表紙の部分を外側からカバ
ーするものである。

このような従来の書籍カバーは上記書籍におけ
る前小口は露出状態であり、この部分の汚れや破
損を防止する構造を有していなかつた。

また、書籍を携帯するために便利な構造にはな
つておらず、このため、持ち運ぶ場合には他のバ
ツグ等に収納するか若しくは、手に持つて携行す
る方法によるしかなかつた。

（考案が解決しようとする問題点） 従来における書籍カバーは、書籍を携行するた
めの構造を有していないため、携帯時には上記書
籍をバツグに収納したり、手で持ち運ぶしかなか
つた。また、書籍カバーの構造は書籍の前小口を
カバーするものではなく、この部分の汚れや破損
等を防止する構造を有していなかつた。

この考案は、上述のような事情に着目してなさ
れたものであり、書籍の外側を汚れや破損等から
保護するとともに、特に携行に便利なバツグ形書
籍カバーを提供することを目的とする。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段及び作用） この考案は、合成樹脂フイルムに開口部を有し
て書籍の一方の表紙を収納する表紙カバー部を設
け、この表紙カバー部の下部に書籍の前小口と他
方の表紙を覆う下側カバー部を設け、上記開口部
における外側を延長して上記書籍の背を覆つて上
記下側カバー部の外側に重合可能な上側カバー部
を設け、この重合部に止め具を設けるとともに、
上記書籍の背に対応する位置の上側カバー部に亘
つて吊り紐を挿通することにより、携帯に便利な
バツグ形書籍カバーにある。

（実施例） この考案におけるバツグ形書籍カバーは、合成
樹脂フイルム１を第２図に示されるように構成す
ることによつて、その書籍カバー主体２が形成さ
れている。

つまり、長方形の合成樹脂フイルム１によつて
形成された書籍カバー主体２の長手方向略中間部
に開口部３を形成するように合成樹脂フイルム１
の表紙カバー内側部４を重合して側縁部が溶着さ
れている。ここで第２図における斜線部分は合成
樹脂フイルム１同志の溶着部分を示している。

そして、この表紙カバー内側部４が重合される
ことによつて、表紙カバー部５が形成されてい
る。

また、この表紙カバー部５の下端側に位置する
上記合成樹脂フイルム１にはその先端部まで下側
カバー内側部６がその外縁部を溶着されている。

そして、下側カバー内側部６が重合されること
によつて、この重合部には下側カバー部７が形成
されている。

さらに、上記表紙カバー部５の開口部３の上部
に位置する合成樹脂フイルム１には後述する吊り
紐８を挿通するための挿通部９を形成する挿通内
側部１０がその縁部を左右方向に溶着されてい
る。

そして、上記挿通部９のさらに端部側には上側
カバー内側部１１が重合されてその外縁部が溶着
されることによつて上側カバー部１２が形成され
てる。

このように構成された書籍カバー主体２は第３
図に示されるように上記上側カバー部１２の先端
部および下側カバー部７の中間部が重合可能に形
成されている。つまり、書籍としての例えば文庫
本１３の外側を覆つた状態で第１図に示されるよ
うに上側カバー部１２と下側カバー部７の重合部
１４が形成されている。そして、この重合部１４
にはそれぞれ連結可能な止め具としての雄、雌の
ホツク１５，１６が設けられている。

また、上記挿通部９には上記吊り紐８が挿通さ
れるとともに、上記開口部３には書籍としての文
庫本１３の表紙もしくは裏表紙１７を収納するこ
とができる。

そして、上記文庫本１３を覆うようにして、止
め具としてのホツク１５，１６を結合させること
により、第１図に示されるような状態となる。

このような構造のバツグ形書籍カバーとするこ
とにより外観があたかもポシエツトのように構成
できるため、上記吊り紐８を肩に通す等ができる
ので書籍の携行が便利になるとともに、書籍とし
ての文庫本１３の前小口を含めた外側を汚れや破
損から保護することができる。また、上記書籍と
しての文庫本１３を読んでいる最中に読書を中断
する場合には上記下側カバー部７をしおりとして
利用可能なバツグ形書籍カバーを提供できる。

なお、この考案は上記一実施例に限定されるも
のではない。例えば上記一実施例において、対象
となる書籍は文庫本１３であるがこれに限定され
ものではない。また、上記吊り紐８の長さ、形状
等も限定されるものではなく、実施対象となる書
籍のサイズ等により携行に便利な長さおよび形状
を選択すればよい。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案によれば、書籍
自体の表紙、裏表紙、背および前小口を汚れや破
損から保護することができるとともに、携行時に
は書籍カバー主体に設けられた吊り紐を利用する
ことにより、あたかも通常のバツグのように携帯
できるバツグ形書籍カバーを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図はこの考案における一実施例
であり、第１図は書籍をカバーした状態のバツグ
形書籍カバーの斜視図、第２図は合成樹脂フイル
ムの溶着状態を示した分解斜視図、第３図はバツ
グ形書籍カバーの解放状態を示す斜視図である。 １……合成樹脂フイルム、２……書籍カバー主
体、３……開口部、５……表紙カバー部、７……
下側カバー部、８……吊り紐、１２……上側カバ
ー部、１３……文庫本（書籍）、１４……重合部、
１５，１６……ホツク（止め具）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂フイルムによつて成形された長方形の
   書籍カバー主体の長手方向略中間部に上部に開口
   部を有して書籍の一方の表紙を収納する表紙カバ
   ー部を設け、この表紙カバー部の下部を延長して
   上記書籍の前小口と他方の表紙を覆う下側カバー
   部を設け、上記表紙カバー部の開口部における外
   側縁部を延長して上記書籍の背を覆つて上記下側
   カバー部の外側に重合可能な上側カバー部を設
   け、この上側と下側カバー部との重合部に止め具
   を設けるとともに、上記書籍の背を覆う上側カバ
   ー部に、この書籍の上下方向に亘つて吊り紐を挿
   通したことを特徴とするバツグ形書籍カバー。