JPH0437846Y2

JPH0437846Y2 -

Info

Publication number: JPH0437846Y2
Application number: JP1987085473U
Authority: JP
Priority date: 1987-06-02
Filing date: 1987-06-02
Publication date: 1992-09-04
Also published as: JPS63195533U

Description

【考案の詳細な説明】＜産業上の利用分野＞この考案は、作業衣、ジヤンパー等に於ける上
衣のポケツト構造に関するもので、ポケツトの収
納空間を大きくすると共に、大小多様な物を別個
に区分けして収納できるようにしたものである。

＜従来の技術＞作業衣、ジヤンパー等の上衣に於いて、前身頃
の表面に縦長なポケツト布を当てがつて、ポケツ
ト布の一側と他側とを縦方向に縫着すると共に、
高さの途中と下縁を幅方向に沿つて縫着すること
により、上下にアウトポケツトを構成した製品は
既に知られている。

しかしながら、上記構成のポケツトは、ポケツ
ト布を上下に区画しているだけであるから、内容
量が小さいので比較的大きなものを収納すること
ができない。また、煙草等の軟弱な箱状物を収納
すると潰れたり損傷する虞れがある。

＜考案が解決しようとする問題点＞このような従来の不都合に鑑みて、大小多数の
ポケツトを前身頃に構成することも考えられる
が、外観体裁を重要視する上衣等で、一見してポ
ケツトと判るような部分が多数存するのは好まし
くない。

外観体裁の点よりすると、デザイン的にすつき
りしていて、しかも実際の使用上は、工具、手
帖、雑誌、新聞紙、週刊誌等が区分けされて収納
でき、更には出し入れが容易であることが望まれ
る。

＜問題を解決するための手段＞本考案は上記した従来の欠点、不都合を解消す
るべく考案された上衣のポケツト構造であつて、
前身頃布の表面にほぼ上端から下端にかけて縦長
な表面布を重ね、該表面布の周囲を、一方側端上
部を除いて前身頃布に縫着することにより、前記
一方側端上部を側端開口部とする縦長な大型ポケ
ツト部を構成し、前記表面布の上部表面に上部布
を重ね、該上部布の周囲を上端を除いて前記表面
布に縫着することにより、上端を上端開口部とす
る小型ポケツト部を構成するとともに、上記小型
ポケツト部の側端部を縦に縫着することにより、
その端部に縦長で上端が開口する補助ポケツト部
を構成したものである。

＜実施例＞以下に本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

上衣１にあつて、左右の前身頃布２は、体の前
中央部でフアスナー、ボタン等の開閉具３により
前開きできる構造で、左右の前身頃布２の夫々の
表面に各々アウトポケツトが設けられることにな
る。

このアウトポケツトは、前身頃布２の表面に、
ほぼ上端から下端にかけて所定の縦長な表面布４
を当てがつて縫着し、更にこの表面布４の上部に
上部布７を当てがつて縫着することにより形成さ
れる。

先ず表面布４は、その周囲を、一方側端上部を
除いて前身頃布２に縫着するものであり、この一
方側端上部を側端開口部６とする縦長な大型ポケ
ツト部５を構成する。

従つて、この大型ポケツト部５は、前身頃布２
のほぼ上端から下端にかけて縦長に大きな内容量
を有するものとなり、サイズの大きい雑誌、新聞
紙、週刊誌等を楽に収納することができる。但
し、これ等の物を収納するためには側端開口部６
も或る程度大きなものとしなければならず、図示
実施例では、前身頃布２のほぼ上端から約3/4程
度まで開口する。そして、着用時にこの側端開口
部６が濫りに開いてしまうことのないように、こ
の開口端に於ける前身頃布２の表面と表面布４の
裏面とに、布フアスナー等を縫着して、或る程度
閉じることができるようにすると良い。

また、側端開口部６から大型の各種の物を挿入
することができるように、図示実施例では、上衣
の外側端に設けている。

尚、この大型ポケツト部５の内容量をより大き
いものとするべく、表面布４の地側端に於ける前
身頃布２との間に、襠布等を介在縫着すると良い
であろう。

次に、表面布４の上部上面に重ねられた上部布
７を、その周囲を上端を除いて表面布４に縫着す
ることにより、上端を上端開口部９とする小型ポ
ケツト部８を構成する。図示実施例では、小型ポ
ケツト部８は表面布４の上部約1/2に位置してい
る。

従つて、この小型ポケツト部８には、手帖、煙
草箱等、小型で頻繁に出し入れするものを収納す
る。また、小型ポケツト部８の側端部を縦に縫着
し、その端部に縦長で上端が開口する容量の小さ
い補助ポケツト部１１を設けてある。したがつ
て、筆記具等の縦長な小物については、前記小型
ポケツト部８ではなく、この補助ポケツト部１１
に別途に収納することができるので、出し入れが
非常に容易になる。

また、上端開口部９の直上に、蓋布１０を表面
布４の上端と共に前身頃布２に縫着してあり、ボ
タン等を介して表面布４の上端に止着できるよう
になつており、上端開口部９の閉状態を維持す
る。

尚、上記したアウトポケツトを実際に縫製する
場合、例えば表面布４他方側端と上部布７とは、
前身頃布２と共に同時に縫着しても良い箇所であ
り、前記した如く別々に縫着する必要はない。

以上本考案を図面の実施例について説明した
が、本考案は上記した実施例に限定されるもので
はなく、実用新案登録請求の範囲に記載した構成
を変更しない限りどのようにでも実施することが
できる。

＜考案の効果＞以上要するには、本考案によれば、作業衣、ジ
ヤンパー等の上衣において、前身頃の表面に縦長
な表面布をあてがつて縫着し、且つ表面布の上部
に上部布をあてがつて縫着することにより、三種
のアウトポケツトを構成した製品を提供すること
ができる。そして、例えば縦長な大型ポケツト部
には雑誌、新聞紙等を、小型ポケツト部には手
帖、定規等の工具を、縦長な補助ポケツト部には
鉛筆、万年筆等の筆記具を収納するといつた具合
に、大小多様な物品を用途に応じて収納分けする
ことができる。また、大小様々なポケツトを構成
しているので、内容量が大きくて多数の物を収納
することができ、しかも、煙草等の軟弱な箱状物
を収納しても潰れたり損傷することはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の上衣の正面図、第２図は一方
のアウトポケツトの拡大正面図、第３図は第２図
の−線断面図、第４図は第２図の−の線
断面図、第５図は第２図の−線断面図であ
る。符号の説明、１は上衣、２は前身頃布、４は表
面布、５は大型ポケツト部、６は側端開口部、７
は上部布、８は小型ポケツト部、９は上端開口部
である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

前身頃布の表面にほぼ上端から下端にかけて縦
長な表面布を重ね、該表面布の周囲を、一方側端
上部を除いて前身頃布に縫着することにより、前
記一方側端上部を側端開口部とする縦長な大型ポ
ケツト部を構成し、前記表面布の上部表面に上部
布を重ね、該上部布の周囲を上端を除いて前記表
面布に縫着することにより、上端を上端開口部と
する小型ポケツト部を構成するとともに、上記小
型ポケツト部の側端部を縦に縫着することによ
り、その端部に縦長で上端が開口する補助ポケツ
ト部を構成してなる上衣のポケツト構造。