JP7843971B1 - 電解金めっき液 - Google Patents

電解金めっき液

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JP7843971B1 JP2024210924A JP2024210924A JP7843971B1 JP 7843971 B1 JP7843971 B1 JP 7843971B1 JP 2024210924 A JP2024210924 A JP 2024210924A JP 2024210924 A JP2024210924 A JP 2024210924A JP 7843971 B1 JP7843971 B1 JP 7843971B1
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Abstract

【課題】金めっきの際に、良好な金選択析出性を安定して発揮することのできる電解金めっき液を提供する。
【解決手段】本発明の電解金めっき液は、金源、及び、特定条件でリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に、特定値以上の反応電位を示す酸化剤(特定酸化剤)を含有する。また、本発明の電解金めっき液においては、銅イオンや鉛イオンの濃度が特定値未満である。特定酸化剤は、電解金めっき液において、金選択析出性を向上させる作用を有するところ、電解金めっき液中に、銅イオンや鉛イオンが混入している場合、特定酸化剤による金選択析出性を向上させる作用が阻害される。本発明の電解金めっき液においては、銅イオンや鉛イオンの濃度が低く抑えられていることにより、特定酸化剤による金選択析出作用が阻害されることなく発揮される。
【選択図】なし

Description

本発明は、電解金めっき液に関し、更に詳しくは、金選択析出性に優れた電解金めっき液に関する。
また、本発明は、かかる電解金めっき液を調製するための電解金めっき液調製用組成物や金選択析出性向上剤に関する。
更に、本発明は、かかる電解金めっき液の老化液に成分を補充する電解金めっき液の製造方法や、かかる老化液に補充される電解金めっき液調製用組成物や金選択析出性向上剤に関する。
金めっきは、優れた耐食性、機械的特性、電機特性等を有するため、広く用いられている。特に、ニッケル皮膜上に施す金めっきは、金が優れた耐食性、機械的特性、電機特性等を有し、ニッケルが下地金属として優れた耐熱性等を有するため、電子電気部品等の分野で広く用いられている。更に、その中でも、コバルト、ニッケル、鉄、銀等の金属と合金化された金めっき皮膜は、その高い硬度と優れた耐摩耗性を生かして、コネクター等の差込部材、スイッチ等の接点部材等のコンタクト接合部の金めっきとして使用されている。
コバルト塩、ニッケル塩、鉄塩、銀塩等を含有する電解金めっき液を用いためっきは、硬質電解金めっきとも言われている。
近年、電子機器の小型化により、コネクター等の差込部材やスイッチ等の接点部材も小型化され、形状も複雑化され、半田接合が必要な箇所と接点として機能しなければならない箇所との間隔が著しく狭くなり、半田接合が必要でない部分にまで半田が濡れ広がってしまう現象が問題となっている。そこで、接点部分と半田接合部分の間に金めっきを施さない部分を設けて、半田が必要な部分にしか濡れ広がらないようにすることにより、この問題を解決しようとしている。
また、サステナビリティの観点からも、金のような貴金属の使用量を低減する要請がある。
この方法は、一般にニッケルバリアめっきと呼ばれる電解金めっき技術であり、1つの部品の中で金めっきが施された部分と施されない部分を作るために、金めっきが不必要な部分(ニッケルバリア部分)にシリコンゴム等の部材を機械的に押さえつけて金めっき液と被めっき部品が接触できないようにして、1つの部品の中に金めっきが施されている部分と、金めっきが施されていない部分(ニッケルバリア部分)を設ける方法である。
しかしながら、1つの部品の中で金めっきを施す部分と施さない部分を作らなければならないため、たとえ機械的に金めっきが不必要な部分をシリコンゴム等の部材で押さえつけたとしても、その部分に金めっき液が漏れ出ることを完全に防止することは、めっき装置的に非常に難しいという問題があった。
かかる問題を、添加剤を加える等の手法により、電解金めっき液の組成を特定の組成とすることで解決する試みがなされている。すなわち、被めっき物表面のうち、金めっきを施す必要のある部分に多くの金を析出させ、必要のない部分への金の析出量を少なくすることのできる性質(以下、かかる性質を「金選択析出性」という場合がある。)を有する電解金めっき液が種々提案されている。
特許文献1には、シアン化金又はその塩、可溶性のコバルト塩、無機伝導塩成分、キレート化剤、及びヘキサメチレンテトラミンを含有する酸性金コバルト合金めっき液が開示されている。
特許文献2には、特定量の金イオン供給原料、電導塩、錯化剤、金に対する合金元素を含有する金属塩及び金析出制御剤を含有し、溶液比重及び電気伝導度が特定範囲内である、電解めっき用の硬質金めっき溶液が開示されている。
特許文献3には、金塩と、可溶性コバルト塩及び/又は可溶性ニッケル塩と、有機酸伝導塩と、キレート化剤と、メルカプト基を有する化合物を含有する電解硬質金めっき液用置換防止剤や、かかる電解硬質金めっき液用置換防止剤を含有する電解硬質金めっき液が開示されている。
特許文献4には、シアン化金塩と、有機酸伝導塩と、キレート化剤と、鉄イオンと、ホウ酸及びホウ酸塩の少なくとも何れかを含む電解硬質金めっき液が開示されている。
特許文献5には、シアン化金塩と、環中に窒素原子を1個以上有し、該環中の炭素原子にニトロ基が1個以上置換している複素環式化合物とを含有する電解金めっき液が開示されている。
特許文献6には、可溶性金塩または金錯体、伝導塩、錯化剤、結晶調整剤及び酸化作用を有する無機化合物を含有する硬質金めっき液が開示されており、酸化作用を有する無機化合物として、過酸化水素、過硫酸塩、ヨウ素酸塩が挙げられている。
特許文献7には、可溶性金塩又は金錯体、伝導塩、キレート化剤及び1つ以上のニトロ基を有する芳香族化合物を含有する硬質金系めっき液が開示されており、1つ以上のニトロ基を有する芳香族化合物として、ニトロ安息香酸、ジニトロ安息香酸、ニトロベンゼンスルホン酸が挙げられている。
しかしながら、これらの公知の金めっき液では、金選択析出性に関して、必ずしも再現性が良好なわけではなかった。すなわち、金めっき時の条件によっては、良好な金選択析出性が得られない場合があった。
このため、製品設計の性能的な要求や、サステナビリティの観点から、金めっきの際に、良好な金選択析出性を安定して発揮できる技術の開発が望まれている。
特開2008-045194号公報 特開2017-186627号公報 国際公開第2016/208340号 特開2013-177654号公報 国際公開第2009/150915号 特開2013-036110号公報 特開2010-077527号公報 特開2021-001384号公報 米国特許第5961833号明細書 特開2011-208272号公報 特開2015-183282号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものである。本発明の課題は、金めっきの際に、良好な金選択析出性を安定して発揮することのできる電解金めっき液を提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、次のような事実を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、電解金めっき液に、特定の金属イオンが混入していた場合、金選択析出性を改善するための添加剤(金選択析出性向上剤)が電解金めっき液に添加されていたとしても、金選択析出性向上剤が十分にその性能を発揮できず、良好な金選択析出性が得られない場合がある。
具体的には、銅イオンや鉛イオンといった金属イオンが電解金めっき液に混入していると、金選択析出性向上剤を含有する電解金めっき液の金選択析出性が阻害される傾向にある。
これらの金属イオンを電解金めっき液から除去することで、金選択析出性向上剤が遺憾なくその性能を発揮することができるようになり、電解金めっき液を使用して金めっきを行った際に、良好な金選択析出性が得られるようになる。
このようにして完成された本発明は、以下のようなものである。
金源、及び、下記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤を含有する電解金めっき液であって、
銅イオンの濃度が20ppm未満であることを特徴とする電解金めっき液。
<測定条件A>
クエン酸40g/L及びクエン酸三カリウム60g/Lを水に溶解させたベース溶液に、該酸化剤を10mmol/Lとなるように添加し、水酸化カリウム又はクエン酸を添加することによって25℃におけるpHが4.2になるように調製した試験溶液を電解液として、作用極にAu電極、対極にPt電極、参照極にAg/AgCl電極を使用し、温度50℃の条件下において、初期電位1.0V、最終電位-3.0V、0.1V/sで走査し、電流値が-0.05mAとなった時の電位を反応電位とする。
金源、及び、前記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤を含有する電解金めっき液であって、
鉛イオンの濃度が10ppm未満であることを特徴とする電解金めっき液。
コバルト塩、ニッケル塩、鉄塩及び銀塩からなる群より選ばれる1種以上の金属塩を含有する前記の電解金めっき液。
前記金源が、シアン化金(I)、シアン化金(III)、シアン化金(I)カリウム、シアン化金(III)カリウム、シアン化金(I)ナトリウム、シアン化金(III)ナトリウム、亜硫酸金カリウム及び亜硫酸金ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上の金源である前記の電解金めっき液。
前記酸化剤が、ニトロ化合物、過酸化物及びヨウ素酸塩からなる群より選ばれる1種以上の酸化剤である前記の電解金めっき液。
金源を添加して前記の電解金めっき液を調製するための電解金めっき液調製用組成物であって、前記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤を含有することを特徴とする電解金めっき液調製用組成物。
前記の電解金めっき液を調製するための金選択析出性向上剤であって、上記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤を主成分とすることを特徴とする金選択析出性向上剤。
前記の電解金めっき液の老化液に、成分を補充することで、前記の電解金めっき液を製造することを特徴とする電解金めっき液の製造方法。
前記の電解金めっき液の製造方法において、前記老化液に補充される電解金めっき液調製用組成物であって、前記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤を含有することを特徴とする電解金めっき液調製用組成物。
前記の電解金めっき液の製造方法において、前記老化液に補充される金選択析出性向上剤であって、前記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤を主成分とすることを特徴とする金選択析
なお、本明細書において「ppm」とは「質量ppm」を意味する。
本発明によれば、金めっきの際に、良好な金選択析出性を安定して発揮することのできる電解金めっき液を提供することができる。
以下、本発明について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、任意に変形して実施することができる。
[電解金めっき液]
本発明の電解金めっき液は、金源、及び、特定条件でリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に、特定値以上の反応電位を示す酸化剤を含有するめっき液である。また、本発明の電解金めっき液においては、銅イオンや鉛イオンの濃度が特定値未満である。
(金源)
本発明の電解金めっき液は、金源を含有する。金源がめっき反応により還元され、被めっき物の上に金として析出することにより、電解金めっき皮膜が生成する。
本発明の電解金めっき液が含有する金源における金の価数は、1価であってもよいし、3価であってもよい。該価数は、金の析出効率の観点から1価であることが望ましい。
本発明の電解金めっき液が含有する金源としては、例えば、シアン化金、シアン化金塩、塩化金酸、塩化金酸塩、亜硫酸金塩、チオ硫酸金塩が挙げられる。
シアン化金塩、塩化金酸塩、亜硫酸金塩、チオ硫酸金塩の具体例としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩、セシウム塩、ベリリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩、アンモニウム塩が挙げられる。
このうち、例えば、金の析出効率等のめっき性能、コスト、入手の容易性の観点から、本発明の電解金めっき液が含有する金源としては、シアン化金(I)、シアン化金(III)、シアン化金(I)カリウム、シアン化金(III)カリウム、シアン化金(I)ナトリウム、シアン化金(III)ナトリウム、亜硫酸金カリウム、亜硫酸金ナトリウムが望ましい。
本発明の電解金めっき液において、金源は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
電解金めっき液中の金源の濃度(2種以上の金源を併用する場合は合計濃度)に特に限定はない。該濃度は、金換算で、好ましくは0.05g/L以上、より好ましくは0.5g/L以上、特に好ましくは1g/L以上である。また、該濃度は、金換算で、好ましくは50g/L以下、より好ましくは30g/L以下、特に好ましくは20g/L以下である。
金源の濃度が上記下限以上であると、正常のレモンイエローの電解金めっき皮膜が形成されやすい。
めっき運転に伴い、金源は消費され、電解金めっき液中の金源の濃度は低下していくので、該濃度が上記下限を下回った場合、金源を電解金めっき液に補充するのが望ましい。
一方、金源の濃度が上記上限以下であると、コスト面から有利である。すなわち、金源の濃度が上記上限を超えても電解金めっき液の性能としては特に問題はないものの、金源は非常に高価であることから、電解金めっき液中に高濃度で含有された状態とした場合、不経済となる場合がある。
(特定酸化剤)
本発明の電解金めっき液は、特定条件においてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に、特定値以上の反応電位を示す酸化剤を含有する。以下、本明細書において、かかる酸化剤を「特定酸化剤」という場合がある。
特定酸化剤は、電解金めっき液において、金選択析出性を向上させる作用を有することが知られている。
一方、本発明者らの検討により、電解金めっき液中に、銅イオンや鉛イオンが混入している場合、特定酸化剤の金選択析出性を向上させる作用が阻害される傾向にあることが判明した。
本発明の電解金めっき液においては、電解金めっき液中の銅イオンや鉛イオンの濃度が低く抑えられていることにより、特定酸化剤(金選択析出性向上剤)による金選択析出作用が阻害されることなく発揮される。
特定酸化剤は、下記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤である。
後述の実施例において、下記測定条件Aで反応電位の測定を実施した。
<測定条件A>
クエン酸40g/L及びクエン酸三カリウム60g/Lを水に溶解させたベース溶液に、該酸化剤を10mmol/Lとなるように添加し、水酸化カリウム又はクエン酸を添加することによって25℃におけるpHが4.2になるように調製した試験溶液を電解液として、作用極にAu電極、対極にPt電極、参照極にAg/AgCl電極を使用し、温度50℃の条件下において、初期電位1.0V、最終電位-3.0V、0.1V/sで走査し、電流値が-0.05mAとなった時の電位を反応電位とする。
上記のような測定手法は、電位をプラスからマイナスに変化させて、還元反応が開始される電位(立ち上がり電位)を測定するものであり、電気化学分析法の中でも一般的なものである。反応電位が高いほど、還元反応が進行しやすい。
本発明の電解金めっき液が含有する特定酸化剤としては、例えば、ニトロ化合物、過酸化物、ヨウ素酸塩、亜硫酸塩、メルカプト化合物、ホウ酸化合物、アミン化合物が挙げられる。
ニトロ化合物としては、例えば、ニトロベンゼン、ニトロベンゼンスルホン酸、ニトロトルエン、ニトロ安息香酸、ジニトロ安息香酸、ニトロピロール、ジニトロピロール、ニトロイミダゾール、ジニトロイミダゾール、ニトロピラゾール、ジニトロピラゾール、ニトロトリアゾール、ジニトロトリアゾール、ニトロテトラゾール、ニトロオキサゾール、ジニトロオキサゾール、ニトロイソオキサゾール、ジニトロイソオキサゾール、ニトロインドール、ニトロピリジン、4-ニトロピリジンN-オキシド、3,5-ジメチル-4-ニトロ-2-ピリジンメタノール、1,2-ジメチル-5-ニトロイミダゾール、2-メチル-5-ニトロイミダゾール-1-エタノール、ジニトロピリジン、ニトロピリダジン、ジニトロピリダジン、ニトロピリミジン、ジニトロピリミジン、ニトロピラジン、ジニトロピラジン、ニトロウラシル、ニトロシトシン、ニトロチミン、ニトロアデニン、ニトログアニン、ニトロキノリン、ジニトロキノリン、ニトロイソキノリン、ジニトロイソキノリン、ニトロキノキサリン、ニトロアクリジン、ニトロシンノリン、ジニトロシンノリン、ニトロモルホリン、ジニトロモルホリン、これらの化合物の塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩、セシウム塩、ベリリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩、アンモニウム塩)が挙げられる。
過酸化物としては、例えば、過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムが挙げられる。
ヨウ素酸塩としては、例えば、ヨウ素酸カリウム、ヨウ素酸水素カリウム、ヨウ素酸ナトリウム、ヨウ素酸水素ナトリウムが挙げられる。
亜硫酸塩としては、例えば、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素カリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素アンモニウムが挙げられる。
メルカプト化合物としては、例えば、2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプト-1-メチルイミダゾール、5-アミノ-2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプト-5-メチルベンゾイミダゾール、5-クロロ-2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプト-5-ベンゾイミダゾールカルボン酸、5-エトキシ-2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプト-5-メトキシベンゾイミダゾール、2-メルカプト-5-ベンゾイミダゾールスルホン酸、2-メルカプト-5-ニトロベンゾイミダゾール、3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、3-メルカプト-1-プロパンスルホン酸、2-ヒドロキシ-3-メルカプト-1-プロパンスルホン酸、これらの化合物の塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩、セシウム塩、ベリリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩、アンモニウム塩)が挙げられる。
ホウ酸化合物としては、例えば、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸リチウムが挙げられる。
アミン化合物としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンが挙げられる。
本発明の電解金めっき液が含有する特定酸化剤の、前記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位は、-0.7V以上である。該反応電位は、-0.65V以上であることが好ましく、-0.6V以上であることがより好ましく、-0.55V以上であることが特に好ましい。また、該反応電位は、-0.2V以下であることが好ましく、-0.25V以下であることがより好ましく、-0.3V以下であることが特に好ましい。
本発明の電解金めっき液において、特定酸化剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
電解金めっき液中の特定酸化剤の濃度(2種以上の特定酸化剤を併用する場合は合計濃度)に特に限定はない。該濃度は、好ましくは10ppm以上、より好ましくは50ppm以上、特に好ましくは100ppm以上である。また、該濃度は、好ましくは50000ppm以下、より好ましくは30000ppm以下、特に好ましくは10000ppm以下である。
特定酸化剤の濃度が上記下限以上であると、低電流密度域でめっきした際の金析出を十分に抑制することができ、また、外観の良好な電解金めっき皮膜を得やすい。
一方、特定酸化剤の濃度が上記上限以下であると、コストを抑制できる(上記上限を超えて特定酸化剤を添加しても、低電流密度域における金析出抑制効果は向上しない)。
(銅イオン及び鉛イオン)
本発明の電解金めっき液においては、銅イオンや鉛イオンの濃度が特定値未満である。
具体的には、本発明の電解金めっき液においては、銅イオンの濃度が20ppm未満である。また、本発明の電解金めっき液においては、鉛イオンの濃度が10ppm未満である。
本発明の電解金めっき液は、銅イオンや鉛イオンの含有量を抑えたことにより、酸化剤(金選択析出性向上剤)が遺憾なくその性能を発揮することができる。このため、本発明の電解金めっきは、良好な金選択析出性を安定して発揮することができると推察される。
通常使用される電解金めっき液には、銅イオンや鉛イオンが不純物として混入している場合がある。その原因としては、以下のようなことが考えられる。
金の精錬方法として、青化法(シアン化法)が知られている。
青化法(シアン化法)は、酸素の存在下で金をシアン化物の水溶液に錯体を形成して溶解することで、低品位の金鉱石から金を浸出させる方法である。
特許文献8の表1に示されるように、シアン化ソーダ(シアン化ナトリウム)を用いて金鉱石を溶出した液には、銅(Cu)や鉛(Pb)が含有されている。このため、電解金めっき液における金源として使用される可溶性金塩・可溶性金錯体等の薬品には、精製が不十分であると、銅や鉛が不純物として混入している場合がある。
このため、電解金めっき液の金源として使用した薬品が、銅や鉛の不純物を多く含んでいた場合、電解金めっき中には、かかる薬品に由来する銅イオンや鉛イオンの含有量が多くなり、酸化剤(金選択析出性向上剤)による金選択析出性が阻害される場合がある。
上記のように、電解金めっき液中への銅イオンや鉛イオンの混入の原因として、金源として使用される可溶性金塩・可溶性金錯体等の精製が不十分であることが推察される。
可溶性金塩・可溶性金錯体等の薬品中において、銅や鉛の不純物の含有量が多い場合、公知の方法でこれらの不純物を除去することができる。
例えば、特許文献8には、銅、鉛、シアン化金(I)ナトリウム(Na[Au(CN)])由来の金を含む溶液(A液)を小型圧力容器に入れ、密閉状態において、180℃で3時間加熱した後にろ過してろ過液(B液)を得る方法が記載されている。金の濃度は、A液とB液でほぼ同一である一方、銅や鉛の濃度は、B液では著しく減少している。
特許文献9には、金と銅を含む金鉱石の処理において、金鉱石をシアン化物水溶液で処理した後、ナノろ過膜を用いて金シアン化物錯体と銅シアン化物錯体を分離する方法が記載されている。
更に、コバルト、ニッケル、鉄、銀等の金属と合金化された電解金めっき皮膜を製膜する際には、後述のように、電解金めっき液にこれらの金属の塩を添加する必要があるところ、これらの金属の塩が、電解金めっき液中への銅イオンや鉛イオンの混入の原因となる場合もある。
これらの金属の塩についても、銅や鉛と分離する方法が知られている。
例えば、特許文献10には、銅とコバルトをCu/Co濃度比が5以上で含有される酸性水溶液から、オキシム系抽出剤以外の抽出剤を用いた溶媒抽出と樹脂による吸着の組み合わせによって銅を除去する方法が記載されている。
特許文献11には、抽出剤として3級アミン、希釈剤として芳香族炭化水素を含有した有機溶媒を有機相に用いた溶媒抽出法により、コバルト、銅、亜鉛、鉄を含有する塩化ニッケル水溶液からコバルトを分離回収すると共に銅、亜鉛、鉄を除去する方法が記載されている。
電解金めっき液の調製に使用する薬品中の銅や鉛の含有量が多い場合、上記のような公知の方法を用いて、銅や鉛の含有量を減少させることができる。
また、電解金めっき液中への銅イオン及び鉛イオンの混入の原因としては、電解金めっき液の調製の際の環境的な要因等も考えられ、特定酸化剤がその性能を遺憾なく発揮できるようにするためには、電解金めっき液に銅イオン及び鉛イオンが混入しないように十分に注意を払う必要がある。
本発明の電解金めっき液においては、銅イオンの濃度は20ppm未満であるところ、該濃度は、15ppm未満であることが好ましく、10ppm未満であることがより好ましく、5ppm未満であることが特に好ましい。
本発明の電解金めっき液においては、鉛イオンの濃度は10ppm未満であるところ、該濃度は、7ppm未満であることが好ましく、5ppm未満であることがより好ましく、2ppm未満であることが特に好ましい。
(合金源金属塩)
本発明の「電解金めっき皮膜」には、金以外の金属が含有されていてもよい。「金以外の金属が含有される」とは、電解金めっき皮膜中に、不可避的不純物として金以外の金属が含有される場合だけでなく、故意に金以外の金属を析出(共析)させた場合も含まれる。言い換えれば、本発明の故意に金以外の金属を析出(共析)させた「電解金合金めっき皮膜」も、本発明の「電解金めっき皮膜」の範疇に包含される。
なお、「電解金合金めっき皮膜」とは「電解金めっき皮膜」中に、金以外の金属が0.01質量%以上含有されている場合(金の含有率が99.99質量%未満の場合)をいう。
本発明の電解金めっき皮膜中における金の含有率は、50質量%以上100質量%以下である。
該含有率は、例えば、80質量%以上、90質量%以上、95質量%以上、97質量%以上、99質量%以上又は99.5質量%以上である。
また、該含有率は、例えば、99.98質量%以下、99.95質量%以下、99.9質量%以下、99.8質量%以下、99.7質量%以下又は99.6質量%以下である。
本明細書において「電解金めっき液」とは、電解めっきを行った際に析出する電解めっき皮膜における金の含有率が50質量%以上100質量%以下である電解めっき液をいう。「電解金合金めっき皮膜」(金以外の金属が0.01質量%以上含有されている電解金めっき皮膜)を析出させるための電解めっき液も「電解金めっき液」の範疇に包含される。
電解金合金めっき皮膜、すなわち、金以外の金属が0.01質量%以上含有されている電解金めっき皮膜は、硬質金皮膜となり、コネクター等の接点部材等、硬度や耐摩耗性を必要とする用途に適することが知られている。
本発明の電解金めっき液は、かかる硬質金皮膜を析出させるためのものであってもよい。
本発明の電解金めっき液は、コバルト塩、ニッケル塩、鉄塩及び銀塩からなる群より選ばれる1種以上の金属塩を含有していてもよい。
これらの金属塩を本発明の電解金めっき液に添加することにより、析出する電解金めっき皮膜中には、コバルト、ニッケル、鉄、銀が共析し、硬度を必要とする用途に適した電解金合金めっき皮膜になりやすい。
本明細書において、「コバルト塩、ニッケル塩、鉄塩及び銀塩からなる群より選ばれる1種以上の金属塩」を「合金源金属塩」という場合がある。
合金源金属塩の種類に特に限定はないが、合金源金属塩は、水溶性であることが望ましい。
コバルト塩の具体例としては、硫酸コバルト、塩化コバルト、硝酸コバルト、炭酸コバルト、フタロシアニンコバルト、ステアリン酸コバルト、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムコバルト、ナフテン酸コバルト、ホウ酸コバルト、チオシアン酸コバルト、スルファミン酸コバルト、酢酸コバルト、クエン酸コバルト、水酸化コバルト、シュウ酸コバルト、リン酸コバルトが挙げられる。
ニッケル塩の具体例としては、硫酸ニッケル、酢酸ニッケル、塩化ニッケル、ホウ酸ニッケル、安息香酸ニッケル、シュウ酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル、酸化ニッケル、リン酸ニッケル、ステアリン酸ニッケル、酒石酸ニッケル、チオシアン酸ニッケル、アミド硫酸ニッケル、炭酸ニッケル、クエン酸ニッケル、ギ酸ニッケル、シアン化ニッケル、水酸化ニッケル、硝酸ニッケル、オクタン酸ニッケルが挙げられる。
鉄塩の具体例としては、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(III)、硝酸鉄(II)、硝酸鉄(III)、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、クエン酸鉄(II)、クエン酸鉄(III)、ギ酸鉄(II)、ギ酸鉄(III)、次亜リン酸鉄(II)、次亜リン酸鉄(III)、ナフテン酸鉄(II)、ナフテン酸鉄(III)、ステアリン酸鉄(II)、ステアリン酸鉄(III)、ピロリン酸鉄(II)、ピロリン酸鉄(III)、酒石酸鉄(II)、酒石酸鉄(III)、チオシアン酸鉄(II)、チオシアン酸鉄(III)、フマル酸鉄(II)、フマル酸鉄(III)、グルコン酸鉄(II)、グルコン酸鉄(III)、エチレンジアミン四酢酸鉄(II)、エチレンジアミン四酢酸鉄(III)が挙げられる。
銀塩の具体例としては、硝酸銀、硫酸銀、炭酸銀、塩化銀、チオシアン酸銀、酢酸銀、クエン酸銀、水酸化銀、シュウ酸銀、リン酸銀、ホウ酸銀、酒石酸銀、シアン化銀、シアン化銀カリウム、シアン化銀ナトリウム、シアン化銀アンモニウムが挙げられる。
上記した合金源金属塩(コバルト塩、ニッケル塩、鉄塩及び/又は銀塩)の中から、めっき性能、水溶性、皮膜への共析性、入手難易度、コストの等の観点を考慮して、合金源金属塩を選択して、本発明の電解金めっき液に添加する。
本発明の電解金めっき液において、合金源金属塩は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、異なる金属種の合金源金属塩を、2種以上を併用してもよい。この場合、電解金めっき皮膜中には、金以外の金属が2種類以上共析する。
電解金めっき液中の合金源金属塩の濃度(2種以上の合金源金属塩を併用する場合は合計濃度)に特に限定はない。該濃度は、金属換算で、好ましくは1ppm以上、より好ましくは10ppm以上、特に好ましくは50ppm以上である。また、該濃度は、金属換算で、好ましくは50000ppm以下、より好ましくは30000ppm以下、特に好ましくは10000ppm以下である。
合金源金属塩の濃度が上記下限以上であると、コバルト、ニッケル、鉄及び/又は銀の共析量が十分となり、硬度の高い電解金めっき皮膜を得やすい。
めっき運転に伴い、合金源金属塩は消費され、電解金めっき液中の合金源金属塩の濃度は低下していくので、該濃度が上記下限を下回った場合、合金源金属塩を電解金めっき液に補充するのが望ましい。
一方、合金源金属塩の濃度が上記上限以下であると、コバルト、ニッケル、鉄及び/又は銀の共析量が多くなり過ぎないので、電解金めっき皮膜の色調不良や接触抵抗の増大といった不具合が発生しにくい。また、上記上限を超える量の合金源金属塩を電解金めっき液に含有させても、電解金めっき皮膜の硬度の更なる向上は期待できない。
(その他の成分)
本発明の電解金めっき液には、前述の各成分以外に、必要に応じて、その他の成分を添加することができる。
その他の成分の具体例としては、電解金めっき液のpHを一定に保つための緩衝剤、電解金めっき液の導電性を良好にするための電導塩、電解金めっき液中に不純物金属が混入した場合にその影響を除去するための金属イオン封鎖剤、電解金めっき皮膜を平滑にするための光沢剤、電解金めっき液の泡切れを良好にするための界面活性剤が挙げられる。
本発明の電解金めっき液に添加する緩衝剤には、特に限定はなく、公知のものを使用することができる。
緩衝剤の具体例としては、アジピン酸、安息香酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、ギ酸、酢酸、乳酸、マロン酸、フタル酸、シュウ酸、酒石酸、グリシン、グルタミン酸、グルタル酸、イミノ二酢酸、デヒドロ酢酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボン酸やこれらの塩;ホウ酸、リン酸、ピロリン酸、亜リン酸、チオ硫酸、亜硫酸、硝酸、硫酸、塩酸、チオシアン酸等の無機酸やこれらの塩;アンモニア;1,2-エチレンジアミン、ヒドロキシアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン化合物やこれらの塩;が挙げられる。
上記したカルボン酸や無機酸の塩の更に具体的な例としては、上記したカルボン酸や無機酸のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩、セシウム塩、ベリリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩、アンモニウム塩が挙げられる。
上記したアミン化合物の塩の更に具体的な例としては、上記したアミン化合物の塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸、硫酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、乳酸塩が挙げられる。
本発明の電解金めっき液において、緩衝剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
電解金めっき液中の緩衝剤の濃度(2種以上併用する場合は合計濃度)に特に限定はない。該濃度は、好ましくは1g/L以上、より好ましくは3g/L以上、特に好ましくは10g/L以上である。また、該濃度は、好ましくは500g/L以下、より好ましくは300g/L以下、特に好ましくは100g/L以下である。
緩衝剤の濃度が上記下限以上であると、十分な緩衝効果が発揮されやすい。また、緩衝剤の濃度が上記上限以下であると、コストを抑制できる(上記上限を超えて緩衝剤を添加しても、緩衝効果は向上しない)。
本発明の電解金めっき液のpHは、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、特に好ましくは4以上である。また、好ましくは9以下、より好ましくは8以下、特に好ましくは7以下である。
電解金めっき液のpHが上記範囲内であると、電解金めっき液中の金源や合金源金属塩の安定性を適切に保つことができる。
緩衝剤を適宜選択することで、電解金めっき液のpHを、上記範囲内とすることができる。
本発明の電解金めっき液に添加する電導塩には、特に限定はなく、公知のものを使用することができる。また、電導塩は、緩衝剤と同一の成分であってもよい。
電導塩の具体例としては、リン酸、ピロリン酸、硫酸、チオ硫酸、硝酸、亜硝酸、ホウ酸等の無機酸やこれらの塩;シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、マロン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等のカルボン酸やこれらの塩;アンモニア;1,2-エチレンジアミン、ヒドロキシアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン化合物やこれらの塩;が挙げられる。
上記したカルボン酸や無機酸の塩の更に具体的な例としては、上記したカルボン酸や無機酸のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩、セシウム塩、ベリリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩、アンモニウム塩が挙げられる。
上記したアミン化合物の塩の更に具体的な例としては、上記したアミン化合物の塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、乳酸塩が挙げられる。
本発明の電解金めっき液において、電導塩は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
電解金めっき液中の電導塩の濃度(2種以上併用する場合は合計濃度)に特に限定はない。該濃度は、好ましくは1g/L以上、より好ましくは3g/L以上、特に好ましくは10g/L以上である。また、該濃度は、好ましくは500g/L以下、より好ましくは300g/L以下、特に好ましくは100g/L以下である。
電導塩の濃度が上記下限以上であると、十分な電導効果が発揮されやすい。また、電導塩の濃度が上記上限以下であると、コストを抑制できる(上記上限を超えて電導塩を添加しても、電導効果は向上しない)。
本発明の電解金めっき液に添加する金属イオン封鎖剤には、特に限定はなく、公知のものを使用することができる。
金属イオン封鎖剤の具体例としては、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸等のアミノカルボン酸系キレート剤;ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、ニトリロメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸等のホスホン酸系キレート剤;が挙げられる。
本発明の電解金めっき液において、金属イオン封鎖剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
電解金めっき液中の金属イオン封鎖剤の濃度(2種以上併用する場合は合計濃度)に特に限定はない。該濃度は、好ましくは0.1g/L以上、より好ましくは0.3g/L以上、特に好ましくは0.5g/L以上である。また、好ましくは100g/L以下、より好ましくは70g/L以下、特に好ましくは50g/L以下である。
金属イオン封鎖剤の濃度が上記下限以上であると、不純物金属の影響を除去する効果が十分に発揮されやすい。また、金属イオン封鎖剤の濃度が上記上限以下であると、コストを抑制できる(上記上限を超えて金属イオン封鎖剤を添加しても、不純物金属の影響を除去する効果は向上しない)。
本発明の電解金めっき液に添加する光沢剤には、特に限定はなく、公知のものを使用することができる。
光沢剤の具体例としては、硫酸タリウム、硝酸タリウム、ギ酸タリウム、酸化タリウム等のタリウム塩;2-アミノピリジン、3-アミノピリジン、4-アミノピリジン等のピリジン骨格を有するアミン化合物;が挙げられる。
本発明の電解金めっき液において、光沢剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
電解金めっき液中の光沢剤の濃度(2種以上併用する場合は合計濃度)に特に限定はない。該濃度は、好ましくは0.01g/L以上、より好ましくは0.03g/L以上、特に好ましくは0.1g/L以上である。また、該濃度は、好ましくは20g/L以下、より好ましくは10g/L以下、特に好ましくは5g/L以下である。
本発明の電解金めっき液に添加する界面活性剤には、特に限定はなく、公知のものを使用することができる。また、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤の何れも、本発明の電解金めっき液に添加する界面活性剤として使用することができる。
ノニオン系界面活性剤の具体例としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等のエステル型ノニオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等のエーテル型ノニオン系界面活性剤;ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンひまし油、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヘキシタン脂肪酸エステル等のエーテルエステル型ノニオン系界面活性剤;ラウリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド等のアミド型ノニオン系界面活性剤;が挙げられる。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、1-ヘキサンスルホン酸ナトリウム、1-オクタンスルホン酸ナトリウム、1-デカンスルホン酸ナトリウム、1-ドデカンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸塩型アニオン系界面活性剤;ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム等のカルボン酸塩型アニオン系界面活性剤;ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェノールスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等の硫酸エステル塩型アニオン系界面活性剤;ラウリルリン酸ナトリウム、ラウリルリン酸カリウム等のリン酸エステル塩型アニオン系界面活性剤;が挙げられる。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、モノメチルアミン塩酸塩、ジメチルアミン塩酸塩、トリメチルアミン塩酸塩等のアミン塩型カチオン系界面活性剤;塩化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化ドデシルジメチルベンジルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、臭化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、臭化ベンザルコニウム等の第4級アンモニウム塩型カチオン系界面活性剤;塩化ブチルピリジニウム、塩化ドデシルピリジニウム、塩化セチルピリジニウム等のピリジニウム塩型カチオン系界面活性剤;が挙げられる。
両性界面活性剤の具体例としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ドデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、オクタデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のベタイン型両性界面活性剤;ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸カリウム等のアミノ酸型両性界面活性剤;ラウリルジメチルアミンN-オキシド、オレイルジメチルアミンN-オキシド等のアミンオキシド型両性界面活性剤;が挙げられる。
本発明の電解金めっき液において、界面活性剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
電解金めっき液中の光沢剤の濃度(2種以上併用する場合は合計濃度)に特に限定はない。該濃度は、好ましくは0.01g/L以上、より好ましくは0.03g/L以上、特に好ましくは0.1g/L以上である。また、該濃度は、好ましくは20g/L以下、より好ましくは10g/L以下、特に好ましくは5g/L以下である。
前記のように、本発明の電解金めっき液は、銅や鉛といった不純物の含有量を抑えることにより、酸化剤(金選択析出性向上剤)が遺憾なくその性能を発揮することができ、良好な金選択析出性を安定して発揮することができるようにしたものである。
銅や鉛の他、タリウム、アンチモン、ビスマスが混入した場合も、酸化剤(金選択析出性向上剤)の性能が阻害されることが、後述の実施例において判明している。
よって、本発明の電解金めっき液は、タリウム、アンチモン、ビスマスの含有量が抑えられていることが望ましい。
本発明の電解金めっき液におけるタリウム、アンチモン、ビスマスの濃度は、それぞれ、5ppm未満であることが好ましく、2ppm未満であることがより好ましく、1ppm未満であることが特に好ましい。
(電解金めっきの条件)
本発明の電解金めっき液を用いて電解めっきを行うことによって得られる電解金めっき皮膜の膜厚(電解金めっき皮膜の形成を意図した部分の膜厚)に特に限定はない。該膜厚は、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.03μm以上、特に好ましくは0.1μm以上である。また、該膜厚は、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下、特に好ましくは5μm以下である。
本発明の電解金めっき液により電解金めっき皮膜を形成する際の電解金めっき液の温度に特に限定はない。該温度は、好ましくは15℃以上、より好ましくは20℃以上、特に好ましくは30℃以上である。また、該温度は、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、特に好ましくは70℃以下である。
本発明の電解金めっき液により電解金めっき皮膜を形成する際の時間(めっき時間)に特に限定はない。該時間は、好ましくは1秒以上、より好ましくは5秒以上、特に好ましくは10秒以上である。また、該時間は、好ましくは60分以下、より好ましくは30分以下、特に好ましくは15分以下である。
電解金めっき液の温度やめっき時間が上記範囲内であると、膜厚を前記した範囲にしやすい。
電解金めっき液の使用に際しては、電解金めっき皮膜と下地金属との密着を良くする目的でフラッシュ金めっきと呼ばれる金皮膜の厚さが0.01μm~0.05μm程度の薄付け金めっき処理をして、その上に更に所望の膜厚まで厚金めっき処理をするのが一般的である。
本発明の電解金めっき液は、このときの厚金めっき処理に好適に使用することができる。また、本発明の電解金めっき液は、フラッシュ金めっきに使用することも可能である。
例えば、フラッシュ金めっきには、市販のフラッシュ金めっき液を使用し、厚金めっきに本発明の電解金めっき液を使用してもよい。また、フラッシュ金めっきと厚金めっきの両方に本発明の電解金めっき液を使用してもよい。
本発明の電解金めっき液は、電子部品のコネクター等の接点部材に用いることができる。かかる用途は、本発明の電解金めっき液の特長を活かしたものといえる。
本発明の電解金めっき液を、かかる用途に使用する際には、通常、銅等の下地の上に、ニッケルめっき皮膜を形成させておくことが望ましい。
ニッケルめっき皮膜を形成させる際に使用するニッケルめっき液の種類に特に限定はなく、一般的に実用されているニッケルめっき液を使用することができる。かかるニッケルめっき液として、例えば、ワット浴、スルファミン浴、臭化ニッケル浴が挙げられる。
ニッケルめっき皮膜を形成させる際に使用するニッケルめっき液には、ピット防止剤、1次光沢剤、2次光沢剤等を必要に応じて添加してもよい。ニッケルめっき液の使用方法は、特に限定はなく常法に従って使用することができる。
ニッケルめっき皮膜の膜厚に特に限定はない。該膜厚は、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.3μm以上、特に好ましくは0.5μm以上である。また、該膜厚は、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下、特に好ましくは5μm以下である。
(作用・原理)
本発明の電解金めっき液は、特定酸化剤を含有する。特定酸化剤は、測定条件Aでリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に、特定値以上の反応電位を示す酸化剤であり、還元反応を進行させやすい。特定酸化剤は、低電流密度域でめっきした際に、電解金めっき液中の電子を捕捉し、金析出を抑制すると推察される。
一方、銅イオンや鉛イオンといった不純物金属には、詳細は不明であるものの、特定酸化剤による電子の捕捉作用を阻害すると推察される。
本発明においては、電解金めっき液中の銅イオンや鉛イオンの含有量を抑えることにより、特定酸化剤が遺憾なくその性能を発揮することができ、良好な金選択析出性を安定して発揮できるものと思われる。
[電解金めっき液の製造方法]
本発明は、前記の電解金めっき液の老化液に、成分を補充することで、前記の電解金めっき液を製造することを特徴とする電解金めっき液の製造方法にも関する。
「電解金めっき液の老化液」とは、電解金めっき液中の成分の消失・変化等により、電解金めっきを行うのに必要な性能が低下した(例えば、めっき速度が低下した)電解金めっき液をいう。「電解金めっき液の老化液」には、めっき運転によって成分が消失・変化等した液だけではなく、例えば、予備加熱により成分が消失・変化等した液も含まれる。
本発明の電解金めっき液の製造方法において、老化液に補充される成分(以下、「補充成分」という場合がある。)は、前記した電解金めっき液に含有される各成分である。具体的には、補充成分は、例えば、金源、特定酸化剤、合金源金属塩、緩衝剤、電導塩、金属イオン封鎖剤、光沢剤、界面活性剤である。
本発明の電解金めっき液の製造方法においては、補充成分を、単独で老化液に添加してもよいし、補充成分と他の成分を同時に老化液に添加してもよい。
後者のケースとしては、例えば、補充成分を水溶液として添加する場合や、2種類以上の補充成分を同時に添加する場合が挙げられる。
[電解金めっき液調製用組成物]
本発明は、金源を添加して前記の電解金めっき液を調製するための電解金めっき液調製用組成物であって、前記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤を含有することを特徴とする電解金めっき液調製用組成物にも関する。
本発明の電解金めっき液に含有される金源は非常に高価であり、電解金めっき液中に含有された状態で保存するのは不経済となる場合がある。また、金源を水溶液の形で保存しておくと、電解金めっき液としての諸性能が低下する場合がある。
このため、保存安定性等の観点から、本発明の電解金めっき液は、使用の直前で、金源を水に溶解させて調製するようにするのが望ましい。
なお、上記「水」とは、純水のみを意味するのではなく、溶質が既に溶解している「水溶液」も含まれる。
本発明の電解金めっき液調製用組成物に、金源を添加することで、本発明の電解金めっき液を調製することができる。上記した保存安定性等の観点から、かかる調製は、電解金めっき液を使用する直前に行うのが望ましい。
本発明の電解金めっき液調製用組成物は、前記した本発明の電解金めっき液に含有される各成分のうち、金源以外の成分を含有する。すなわち、本発明の電解金めっき液調製用組成物は、特定酸化剤を含有し、必要に応じて、合金源金属塩、緩衝剤、電導塩、金属イオン封鎖剤、光沢剤、界面活性剤等を含有する。
本発明の電解金めっき液調製用組成物の形態に特に限定はない。例えば、本発明の電解金めっき液調製用組成物は粉末状であってもよいし、液状であってもよい。
液状である本発明の電解金めっき液調製用組成物は、水溶液であってもよい。
また、本発明は、前記の電解金めっき液の製造方法において、老化液に補充される電解金めっき液調製用組成物であって、前記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤を含有することを特徴とする電解金めっき液調製用組成物にも関する。
すなわち、特定酸化剤等の成分が消失・変化等した際に、電解金めっき液調製用組成物を老化液に添加してもよい。
[金選択析出性向上剤]
本発明は、前記の電解金めっき液を調製するための金選択析出性向上剤であって、前記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤を主成分とすることを特徴とする金選択析出性向上剤にも関する。
本発明の金選択析出性向上剤は、本発明の電解金めっき液において、金選択析出性を発揮していると推察される特定酸化剤を主成分とする。
また、本発明の金選択析出性向上剤は、金源を含有しない。
本発明の金選択析出性向上剤の主成分である特定酸化剤の具体例は、前記[電解金めっき液]の箇所で挙げたものと同様である。
本発明の金選択析出性向上剤において、特定酸化剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の金選択析出性向上剤は、特定酸化剤以外の成分を含有していてもよい。以下、本発明の金選択析出性向上剤における特定酸化剤及び金源以外の成分を、「その他の成分」という場合がある。
その他の成分の具体例としては、合金源金属塩、緩衝剤、電導塩、金属イオン封鎖剤、光沢剤、界面活性剤が挙げられる。
本発明の金選択析出性向上剤は、保存安定性が良好であるのが望ましいので、その他の成分のうち、特定酸化剤との相性の悪い成分は、本発明の金選択析出性向上剤に含有させないのが望ましい。
かかる成分であって、電解金めっき液には含有させる必要のある成分は、電解金めっき液を製造する際に、金源と同様に水に溶解させればよい。
本発明の金選択析出性向上剤の形態に特に限定はない。例えば、本発明の金選択析出性向上剤は粉末状であってもよいし、液状であってもよい。
液状である本発明の金選択析出性向上剤は、水溶液であってもよい。
本発明の金選択析出性向上剤が水溶液である場合、金源等を金選択析出性向上剤(水溶液)にそのまま添加して本発明の電解金めっき液を製造してもよいし、金源等を金選択析出性向上剤(水溶液)に添加する際に、更に水を添加して(希釈して)本発明の電解金めっき液を調製してもよい。
後者の場合、金選択析出性向上剤(水溶液)における特定酸化剤の濃度は、電解金めっき液中における特定酸化剤の濃度よりも大きくしておく必要がある。
また、本発明は、前記の電解金めっき液の製造方法において、老化液に補充される金選択析出性向上剤であって、前記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤を主成分とすることを特徴とする金選択析出性向上剤にも関する。
すなわち、特定酸化剤が消失・変化等した際に、金選択析出性向上剤を老化液に添加してもよい。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
[リニアスイープボルタンメトリーによる反応電位の測定]
クエン酸40g/L及びクエン酸三カリウム60g/Lを水に溶解させたベース溶液を作製した。該ベース溶液に、表1に示す化合物を表1に示す添加量となるように添加した。次いで、水酸化カリウム又はクエン酸を添加することによって25℃におけるpHが4.2になるように調製し、測定用の電解液とした。
調製した各電解液について、電気化学アナライザー(ビーエーエス株式会社製、ALS610)を使用して、リニアスイープボルタンメトリーを実施した。
作用極に直径3mmのAu電極、対極にコイル状Pt電極、参照極にAg/AgCl電極を使用した。各電解液100mLを50℃に加温し、無撹拌で測定を行った。Ag/AgCl電極基準として初期電位1.0V、最終電位-3.0Vで、0.1V/sで走査し、電流値が-0.05mAとなった時の電位を反応電位とした。
結果を表1に示す。
[めっき試験]
クエン酸40g/L及びクエン酸三カリウム60g/Lを水に溶解させたベース溶液を作製した。
該ベース溶液に、シアン化金(I)カリウム、表2に示す合金源金属塩、表2に示す特定酸化剤(金選択析出性向上剤)を添加した。シアン化金(I)カリウムは、金として5g/Lとなるように添加し、合金源金属塩、特定酸化剤は、表2に示す濃度となるように添加した。また、不純物(銅イオン又は鉛イオン)が、表2に示す濃度となるようにし、更に、水酸化カリウム又はクエン酸を添加することによって25℃におけるpHを4.2とすることで、めっき試験用の電解金めっき液を作製した。
ジェットめっき装置(日本高純度化学株式会社製)を使用して、作製した各電解金めっき液によるめっき試験を実施した。
陰極には0.1dmの銅板、陽極には酸化イリジウムノズルを使用して、温度50℃で電解金めっきを実施した。電流密度は、1ASD(1A/dm)と5ASD(5A/dm)の2水準で、各100秒間ずつ電解金めっきを施した。
電解金めっきの実施後、銅板上の金皮膜の膜厚を蛍光X線分析装置(株式会社日立ハイテクサイエンス製、FT150)で測定し、下記式[1]におけるXの値を算出した。
結果を表2に示す。
なお、表2において、Xが「∞」とは、1ASDでめっきした際に、金皮膜が確認されなかったことを意味する。
Xは、めっき速度の指標である。理論上は、[5ASDでめっきした金皮膜の膜厚]は、[1ASDでめっきした金皮膜の膜厚]に5を掛けたものと等しくなる。すなわち、Xは1となる。
しかし、実際には、電解金めっき液中の金イオン以外に、水素イオン等にも電子が消耗されてしまうため、Xは1とはならない。
特定酸化剤(金選択析出性向上剤)を添加した電解金めっき液では、特に、電流密度が小さい場合に、特定酸化剤(金選択析出性向上剤)によって電子が消耗されるため、[1ASDでめっきした金皮膜の膜厚]が著しく小さくなり、Xの値が著しく大きくなる。
一方、特定酸化剤(金選択析出性向上剤)を添加した電解金めっき液であっても、銅イオンや鉛イオンといった不純物金属が一定量存在すると、特定酸化剤(金選択析出性向上剤)の効果が阻害され、Xの値が小さくなることが表2からわかる。
すなわち、電解金めっき液中の銅イオンや鉛イオンの含有量を抑えることにより、酸化剤(金選択析出性向上剤)が遺憾なくその性能を発揮することができ、良好な金選択析出性を安定して発揮することができるようになる。

Claims (11)

  1. 金源、コバルト塩、ニッケル塩、鉄塩及び銀塩からなる群より選ばれる1種以上の合金源金属塩、並びに、下記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤を含有する電解金めっき液であって、銅イオンの濃度が20ppm未満であり、該合金源金属塩の濃度(2種以上の合金源金属塩を併用する場合は合計濃度)が金属換算で1ppm以上50000ppm以下であり、金の含有率が、50質量%以上99.98質量%以下の電解金合金めっき皮膜を析出させるためのものであることを特徴とする電解金めっき液。
    <測定条件A>
    クエン酸40g/L及びクエン酸三カリウム60g/Lを水に溶解させたベース溶液に、該酸化剤を10mmol/Lとなるように添加し、水酸化カリウム又はクエン酸を添加することによって25℃におけるpHが4.2になるように調製した試験溶液を電解液として、作用極にAu電極、対極にPt電極、参照極にAg/AgCl電極を使用し、温度50℃の条件下において、初期電位1.0V、最終電位-3.0V、0.1V/sで走査し、電流値が-0.05mAとなった時の電位を反応電位とする。
  2. 金源、コバルト塩、ニッケル塩、鉄塩及び銀塩からなる群より選ばれる1種以上の合金源金属塩、並びに、下記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤を含有す電解金めっき液であって、鉛イオンの濃度が10ppm未満であり、該合金源金属塩の濃度(2種以上の合金源金属塩を併用する場合は合計濃度)が金属換算で1ppm以上50000ppm以下であり、金の含有率が、50質量%以上99.98質量%以下の電解金合金めっき皮膜を析出させるためのものであることを特徴とする電解金めっき液。
    <測定条件A>
    クエン酸40g/L及びクエン酸三カリウム60g/Lを水に溶解させたベース溶液に、該酸化剤を10mmol/Lとなるように添加し、水酸化カリウム又はクエン酸を添加することによって25℃におけるpHが4.2になるように調製した試験溶液を電解液として、作用極にAu電極、対極にPt電極、参照極にAg/AgCl電極を使用し、温度50℃の条件下において、初期電位1.0V、最終電位-3.0V、0.1V/sで走査し、電流値が-0.05mAとなった時の電位を反応電位とする。
  3. 前記金源が、シアン化金(I)、シアン化金(III)、シアン化金(I)カリウム、シアン化金(III)カリウム、シアン化金(I)ナトリウム、シアン化金(III)ナトリウム、亜硫酸金カリウム及び亜硫酸金ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上の金源である請求項1に記載の電解金めっき液。
  4. 前記金源が、シアン化金(I)、シアン化金(III)、シアン化金(I)カリウム、シアン化金(III)カリウム、シアン化金(I)ナトリウム、シアン化金(III)ナトリウム、亜硫酸金カリウム及び亜硫酸金ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上の金源である請求項2に記載の電解金めっき液。
  5. 前記酸化剤が、ニトロ化合物、過酸化物及びヨウ素酸塩からなる群より選ばれる1種以上の酸化剤である請求項1に記載の電解金めっき液。
  6. 前記酸化剤が、ニトロ化合物、過酸化物及びヨウ素酸塩からなる群より選ばれる1種以上の酸化剤である請求項2に記載の電解金めっき液。
  7. 金源を添加して請求項1ないし請求項の何れかの請求項に記載の電解金めっき液を調製するための電解金めっき液調製用組成物であって、下記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤を含有することを特徴とする電解金めっき液調製用組成物。
    <測定条件A>
    クエン酸40g/L及びクエン酸三カリウム60g/Lを水に溶解させたベース溶液に、該酸化剤を10mmol/Lとなるように添加し、水酸化カリウム又はクエン酸を添加することによって25℃におけるpHが4.2になるように調製した試験溶液を電解液として、作用極にAu電極、対極にPt電極、参照極にAg/AgCl電極を使用し、温度50℃の条件下において、初期電位1.0V、最終電位-3.0V、0.1V/sで走査し、電流値が-0.05mAとなった時の電位を反応電位とする。
  8. 請求項1ないし請求項の何れかの請求項に記載の電解金めっき液を調製するための金選択析出性向上剤であって、下記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤を主成分とすることを特徴とする金選択析出性向上剤。
    <測定条件A>
    クエン酸40g/L及びクエン酸三カリウム60g/Lを水に溶解させたベース溶液に、該酸化剤を10mmol/Lとなるように添加し、水酸化カリウム又はクエン酸を添加することによって25℃におけるpHが4.2になるように調製した試験溶液を電解液として、作用極にAu電極、対極にPt電極、参照極にAg/AgCl電極を使用し、温度50℃の条件下において、初期電位1.0V、最終電位-3.0V、0.1V/sで走査し、電流値が-0.05mAとなった時の電位を反応電位とする。
  9. 請求項1ないし請求項の何れかの請求項に記載の電解金めっき液の老化液に、成分を補充することで、請求項1ないし請求項の何れかの請求項に記載の電解金めっき液を製造することを特徴とする電解金めっき液の製造方法。
  10. 請求項に記載の電解金めっき液の製造方法において、前記老化液に補充される電解金めっき液調製用組成物であって、下記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤を含有することを特徴とする電解金めっき液調製用組成物。
    <測定条件A>
    クエン酸40g/L及びクエン酸三カリウム60g/Lを水に溶解させたベース溶液に、該酸化剤を10mmol/Lとなるように添加し、水酸化カリウム又はクエン酸を添加することによって25℃におけるpHが4.2になるように調製した試験溶液を電解液として、作用極にAu電極、対極にPt電極、参照極にAg/AgCl電極を使用し、温度50℃の条件下において、初期電位1.0V、最終電位-3.0V、0.1V/sで走査し、電流値が-0.05mAとなった時の電位を反応電位とする。
  11. 請求項に記載の電解金めっき液の製造方法において、前記老化液に補充される金選択析出性向上剤であって、下記測定条件Aにおいてリニアスイープボルタンメトリーを実施した際に得られる反応電位が-0.7V以上である酸化剤を主成分とすることを特徴とする金選択析出性向上剤。
    <測定条件A>
    クエン酸40g/L及びクエン酸三カリウム60g/Lを水に溶解させたベース溶液に、該酸化剤を10mmol/Lとなるように添加し、水酸化カリウム又はクエン酸を添加することによって25℃におけるpHが4.2になるように調製した試験溶液を電解液として、作用極にAu電極、対極にPt電極、参照極にAg/AgCl電極を使用し、温度50℃の条件下において、初期電位1.0V、最終電位-3.0V、0.1V/sで走査し、電流値が-0.05mAとなった時の電位を反応電位とする。
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