JP7829282B2 - 低熱膨張合金 - Google Patents
低熱膨張合金Info
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Description
C:0.05%以下、
Si:0.40%以下、
Mn:0.50%以下、
Ni:27.0~30.0%、
Co:18.0~22.0%、
Cr:1.0~2.0%、
かつNi+Co×0.8-Cr×0.8:43.0~46.0%であり、
残部Feおよび不可避不純物からなり、
20~100℃、20~200℃、20~300℃、20~400℃、20~500℃、20~600℃の各温度範囲におけるアルミナの平均熱膨張係数を、それぞれ、6.1×10 -6 /℃、6.7×10 -6 /℃、7.0×10 -6 /℃、7.3×10 -6 /℃、7.6×10 -6 /℃、7.8×10 -6 /℃とした場合に、20~100℃、20~200℃、20~300℃、20~400℃、20~500℃、20~600℃の各温度範囲における平均熱膨張係数とアルミナの平均熱膨張係数との差の絶対値が2.0×10-6/℃未満であることを特徴とする低熱膨張合金。
(2)φ25mm×高さ15mmの試験片の状態で、大気中600℃で100時間保持した際の酸化増量が、質量%で、C:0.03%、Si:0.25%、Mn:0.31%、Ni:29.1%、Co:17.0%、Ni+Co×0.8-Cr×0.8:42.7%、残部Feおよび不可避不純物からなるKovarの1/30以下であることを特徴とする(1)に記載の低熱膨張合金。
(3)質量%で、Cr:1.5~2.0%であることを特徴とする(1)または(2)に記載の低熱膨張合金。
(4)φ25mm×高さ15mmの試験片の状態で、大気中600℃で100時間保持した際の酸化増量が、質量%で、C:0.03%、Si:0.25%、Mn:0.31%、Ni:29.1%、Co:17.0%、Ni+Co×0.8-Cr×0.8:42.7%、残部Feおよび不可避不純物からなるKovarの1/50以下であることを特徴とする(3)に記載の低熱膨張合金。
なお、以下の説明において、特に断わらない限り成分における%表示は質量%である。
C:0.05%以下
Cは低熱膨張合金の低熱膨張性を阻害する元素であり、また部材の経年寸法変化の原因になると考えられているが、0.05%以下であればこれらの悪影響を無視できる。したがって、C含有量を0.05%以下の範囲とする。
Siは通常、脱酸剤として添加する元素であるが、0.40%を超えるとαの増加が無視できなくなる。したがって、Si含有量を0.40%以下の範囲とする。ただし、鋳造合金の場合には、溶湯の流動性を改善するため、0.15%以上含有することが好ましい。
Mnは通常、脱酸剤として添加する元素であるが、0.50%を超えるとαの増加が無視できなくなる。したがって、Mn含有量を0.50%以下の範囲とする。ただし、鍛造合金の場合には熱間割れを防止するため、0.30%以上含有することが好ましい。
Niは合金の基本的なαを決定する元素であり、次のCoとともにαを調整するために添加する。しかしNi含有量が27.0%未満では、室温でも組織が不安定となってαの増大が生じ、30.0%を超えると、Co量を調整しても所望の熱膨張特性が得られなくなる。したがって、Ni含有量を27.0~30.0%の範囲とする。
CoはNiとともに合金の熱膨張特性の調整に必要な元素であり、特に高温の熱膨張特性を改善するために添加する。しかしCo含有量が18.0%未満では高温側の低熱膨張効果が十分に得られず、また22.0%超ではαが大きくなり、いずれも所望の熱膨張特性が得られなくなる。したがって、Co含有量を18.0~22.0%とする。
Crは、本発明の合金において、その含有量とαの間にほぼ直線関係があることを利用してαの調整を行うための元素であるとともに、合金表面に安定な酸化被膜を形成して高温酸化を減ずる効果を有し、適量添加することにより600℃での耐酸化性を代表的高温用低熱膨張材であるKovarの1/30以下とすることができる。しかし、2.0%超では、αを適切な範囲に調整できなくなる。また、1.0%未満では、600℃での耐酸化性をKovarの1/30以下にすることできず、また、αを適切な範囲に調整することが困難となる。したがって、Crの含有量を1.0~2.0%の範囲とする。また、Cr含有量は1.5%以上が好ましい。Crの耐酸化性向上効果は1.5%以上でより高くなり、Kovarの1/50以下とすることができる。
本発明においては、上記の範囲でNiおよびCoを含有するとともに、Ni+Co×0.8-Cr×0.8で表されるNi当量を一定範囲にすることにより、所望の熱膨張特性が得られる。Ni当量は、43.0%未満でも、46.0%超でも、いずれかの温度範囲でアルミナとのα差が2.0ppm/℃以上となってしまう。したがって、Ni当量を43.0~46.0%の範囲とする。
本発明においては、製造条件は特に限定されない。例えば、上記組成の合金を常法に従って溶解した後、鋳型に鋳造してそのまま使用する鋳造材としてもよいし、鋳造した後塑性加工する塑性加工材としてもよい。鋳造または塑性加工における製造条件については、熱処理を含め、従来からあるFe-Ni系低熱膨張合金と同一の条件を適用できる。なお、使用中の変形を低減する目的で、応力除去のための熱処理を実施することが好ましい。
20~600℃間の平均αの差が2.0×10-6/℃未満であっても、適用温度範囲の特定温度域において製造または稼働される場合、その温度域において両材料のα差が2.0×10-6/℃以上あると不具合を生じやすくなるが、表1に示すように、20~100℃、20~200℃、20~300℃、20~400℃、20~500℃、20~600℃の各温度範囲における平均αと、アルミナの平均αとの差の絶対値が2.0×10-6/℃未満であれば、接合時および稼働時の不具合が生じない。したがって、本発明においては、20~100℃、20~200℃、20~300℃、20~400℃、20~500℃、20~600℃の100℃毎の平均α差をいずれも2.0×10-6/℃未満とし、両材料のα差が2.0×10-6/℃以上となることを確実に防止する。
表2に示す化学組成の合金を、高周波誘導溶解炉を用いて大気雰囲気下で溶解した後、JIS G0307の図1b)に準拠したアルミナシリカ系人工砂鋳型に鋳造し、φ35mm×L220mmの試験片素材を製作した。なお、表2中、No.1~No.7は本発明例であり、No.11~22は本発明を満たさない比較例である。上記試験片素材はいずれも850℃に2時間保持後、水冷を行ったのち、550℃に2時間保持後徐冷して、試験片加工を行い、αおよび酸化増量を測定した。
まず、αについては、φ6mm×長さ50mmの試験片を作製し、押し棒式熱膨張計を用いて20~600℃の範囲で熱膨張を測定し、それぞれ20~100℃、20~200℃、20~300℃、20~400℃、20~500℃、20~600℃の100℃毎の平均αを求めた後、同一温度域のアルミナの平均αとの差を算出した。その結果を表2に併せて示す。本発明例であるNo.1~7はいずれも同一温度域のアルミナの平均αとの差が2.0×10-6/℃未満となり、アルミナとの接合時およびその複合部材の稼働時の、クラック発生等の不具合を好適に防止できることが確認された。一方、比較例のNo.11、12、13、15、17、19、21は、それぞれ、C、Si、Mn、Ni、Co、Cr、Ni当量が本発明で規定する範囲を超えたため、また、比較例のNo.14、16、20は、それぞれ、Ni、Co、Ni当量が本発明で規定する範囲未満であったため、No.18は、Crが1.0%未満であったため、いずれも一部の温度域で、アルミナの平均αとの差が2.0×10-6/℃以上となった。また、比較例のNo.22は、代表的な高温用低熱膨張材であるKovarであるが、Crが不純物レベルと低く、Ni当量も本発明に規定する範囲未満であったため、アルミナの平均αとの差が2.0×10-6/℃以上となった。
酸化試験については、φ25mm×高さ15mmの試験片(▽▽▽仕上げ)を作製し、磁性坩堝内(蓋付き)に入れた状態で、電子天秤を用いて試験前重量を測定した後、電気炉内に装入し、大気中で600℃×100時間保持して実施した。酸化増量は、試験前と同様に磁性坩堝内に入れた状態で、電子天秤を用いて試験後重量を測定した後、([試験後重量]-[試験前重量])/[試験片表面積]にて算出した。本発明合金であるNo.1~7はいずれも、代表的な高温用低熱膨張材である比較例合金No.22(Kovar)の酸化増量の1/30以下であり、良好な耐酸化性を示した。特に、Cr含有量が1.5%以上のNo.6、No.7は比較例合金No.22(Kovar)の酸化増量の1/50以下であり、極めて良好な耐酸化性を示した。一方、比較例合金のNo.18の耐酸化性は、Crが本発明成分組成範囲未満であったため、比較例合金No.22(Kovar)より良好であったが、本発明合金の水準の耐酸化性は得られなかった。
Claims (4)
- 質量%で、
C:0.05%以下、
Si:0.40%以下、
Mn:0.50%以下、
Ni:27.0~30.0%、
Co:18.0~22.0%、
Cr:1.0~2.0%、
かつNi+Co×0.8-Cr×0.8:43.0~46.0%であり、
残部Feおよび不可避不純物からなり、
20~100℃、20~200℃、20~300℃、20~400℃、20~500℃、20~600℃の各温度範囲におけるアルミナの平均熱膨張係数を、それぞれ、6.1×10 -6 /℃、6.7×10 -6 /℃、7.0×10 -6 /℃、7.3×10 -6 /℃、7.6×10 -6 /℃、7.8×10 -6 /℃とした場合に、20~100℃、20~200℃、20~300℃、20~400℃、20~500℃、20~600℃の各温度範囲における平均熱膨張係数とアルミナの平均熱膨張係数との差の絶対値が2.0×10-6/℃未満であることを特徴とする低熱膨張合金。 - φ25mm×高さ15mmの試験片の状態で、大気中600℃で100時間保持した際の酸化増量が、質量%で、C:0.03%、Si:0.25%、Mn:0.31%、Ni:29.1%、Co:17.0%、Ni+Co×0.8-Cr×0.8:42.7%、残部Feおよび不可避不純物からなるKovarの1/30以下であることを特徴とする請求項1に記載の低熱膨張合金。
- 質量%で、Cr:1.5~2.0%であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の低熱膨張合金。
- φ25mm×高さ15mmの試験片の状態で、大気中600℃で100時間保持した際の酸化増量が、質量%で、C:0.03%、Si:0.25%、Mn:0.31%、Ni:29.1%、Co:17.0%、Ni+Co×0.8-Cr×0.8:42.7%、残部Feおよび不可避不純物からなるKovarの1/50以下であることを特徴とする請求項3に記載の低熱膨張合金。
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| JP2021044498A JP7829282B2 (ja) | 2021-03-18 | 2021-03-18 | 低熱膨張合金 |
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| JP2021044498A JP7829282B2 (ja) | 2021-03-18 | 2021-03-18 | 低熱膨張合金 |
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