1.実施形態
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
(1)作業ブース1の全体構成
図1に示すように、本実施形態の作業ブース1は、ブース本体10と、第1扉装置18Aと、第2扉装置18Bと、制御装置70とを備える。
(2)ブース本体10
ブース本体10は、図1~図4に示すように、水平な第1方向Xの一端側に配置された前壁11と、前壁11と第1方向Xに対向する後壁12と、前壁11と後壁12の上端を連結する天井壁13と、前壁11と後壁12の側端を連結する側壁14,14とを備える。前壁11,後壁12、天井壁13、及び側壁14,14で囲まれたブース本体10の内部には、ワークを収容する空間Sが形成されている。
本実施形態のブース本体10の内部には、第1方向Xの長さ(前壁11と後壁12との間隔)が、第1方向Xと直交する水平な第2方向Yの長さ(側壁14,14の間隔)や上下方向Zに比べて長い空間Sが形成されている。
ブース本体10は、前壁11に第1開口部15が設けられ、後壁12に第2開口部16が設けられている。ブース本体10は、外部にあるワークが第1開口部15及び第2開口部16から空間S内に搬入されたり、空間Sにあるワークが第1開口部15及び第2開口部16から外部へ搬出されたりする。第1開口部15には第1扉装置18Aが設けられ、第2開口部16には第2扉装置18Bが設けられている。
図3及び図4に示すように、空間Sには、ワークWを保持する保持装置2と、ワークWに対して塗料を塗布する塗布装置3が収納されている。
保持装置2は、ワークWを保持した状態で、ブース本体10が設けられた床面6に敷設されたレール4上を摺動して、第1開口部15あるいは第2開口部16を通って外部から空間SへワークWを搬入したり、空間Sから外部へワークWを搬出したりする。また、保持装置2は、第1方向Xを回転軸として保持するワークWを回転させて塗布装置3に対するワークWの向きを変更する。
塗布装置3は、塗料を噴射する塗装ヘッドと、床面6に敷設されたレール5上を摺動して塗装ヘッドを第1方向Xへ移動させる塗装ロボットとを備える。塗布装置3は、保持装置2に保持されたワークWに対して塗料を噴射して、空間S内においてワークWを塗装する。
なお、本実施形態では作業ブース1がブース本体10内でワークWを塗装する塗装ブースの場合について説明するが、作業ブース1は、塗装済みのワークWを乾燥させるためのブースや、ワークWをブラスト処理するためのブースなど種々の作業ブースに適用することができる。
(3)第1扉装置18A、第2扉装置18B
第1扉装置18A及び第2扉装置18Bについて図面を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、第1扉装置18Aは、ブース本体10の外側から第1開口部15を閉塞しつつ、ブース本体10の内部に形成された空間Sへ空気を供給する。第2扉装置18Bは、ブース本体10の外側から第2開口部16を閉塞しつつ、ブース本体10の内部に形成された空間Sの空気を外部へ排出する。
第1扉装置18Aと第2扉装置18Bは、後述する給排気装置50に設けられた送風機52の送風方向が相違するが、基本的な構成が共通している。そのため、ここでは、第1扉装置18Aについて説明し、第2扉装置18Bについては第1扉装置18Aと同一構成については同一の符号を付し、その構成の詳細な説明を省略する。
図1~図6に示すように、第1扉装置18Aは、ブース本体10の外側から第1開口部15を閉塞する複数の扉部材21a、21b、21c、22a、22b、22cと、扉部材21a、21b、21c、22a、22b、22cを上下動させる開閉装置30、40a,40b,40cと、ブース本体10の内部に形成された空間Sへ空気を圧送する給排気装置50と、を備える。
複数の扉部材21a、21b、21c、22a、22b、22cは、第1開口部15よりも第2方向Yに長く、第1開口部15の幅方向(第2方向Yに相当)全体を閉塞し、前壁11の外側に上下方向Zに並んで配置されて第1開口部15を閉塞する。
第1開口部15を閉塞する複数の扉部材21a、21b、21c、22a、22b、22cは、開閉装置30、40a,40b,40cによって第1開口部15の上方へ移動して第1開口部15を開放する。第1開口部15の上方へ移動した扉部材21a、21b、21c、22a、22b、22cは、第1開口部15の上方に設けられた扉収容部17に収容され、第1開口部15の上下方向Z全体を開放する。
複数の扉部材21a、21b、21c、22a、22b、22cは、給排気装置50に連結され給排気装置50から圧送された空気をブース本体10の空間Sに供給する通気扉部材22a、22b、22cと、給排気装置50に連結されない平板状のパネル扉部材21a、21b、21cと、を備える。本実施形態では、パネル扉部材21a、21b、21cが、通気扉部材22a、22b、22cの上側において第1開口部15を閉塞する。
パネル扉部材21a、21b、21cと、これらを上下動させる開閉装置30は、空気遮断扉装置20を構成する。通気扉部材22a、22b、22cは、これらを上下動させる開閉装置40a40b、40cと給排気装置50とともに給排気扉装置19を構成する。つまり、第1扉装置18Aは、空気遮断扉装置20と給排気扉装置19とを備える。
(4)空気遮断扉装置20
空気遮断扉装置20は、パネル扉部材21a、21b、21cが第1開口部15の一部分を閉塞して空間Sの内外の空気の流出入を遮断したり、第1開口部15の一部分を開放する。
図4~図6に示すように、空気遮断扉装置20を構成するパネル扉部材21a、21b、21cは、第1開口部15の最上部を閉じる第1パネル扉部材21aと、第1パネル扉部材21aの下側に配置された第2パネル扉部材21bと、第2パネル扉部材21bの下側に配置された第3パネル扉部材21cとを備える。
第1パネル扉部材21a及び第2パネル扉部材21bは、第1パネル扉部材21aの下端部と第2パネル扉部材21bの上端部とが上下方向Zに重なるように上下にずらして配置されている。第2パネル扉部材21b及び第3パネル扉部材21cは、第2パネル扉部材21bの下端部と第3パネル扉部材21cの上端部とが上下方向Zに重なるように上下にずらして配置されている。
第1パネル扉部材21aは前壁11に最も近い位置に配置されている。第2パネル扉部材21bは第1パネル扉部材21aの外側(前壁11から離れる側)に配置されている。第3パネル扉部材21cは、第2パネル扉部材21bの外側に配置され、3つのパネル扉部材21a、21b、21cの中で最も前壁11から離れた位置に配置されている。3つのパネル扉部材21a,21b、21cは、それぞれ上下方向Zへ移動可能な程度の間隔を残して、第1方向Xに近接して配置されている。
第2パネル扉部材21bの下端部における第1パネル扉部材21a側には、支持部21b1が設けられている。支持部21b1は、第2パネル扉部材21bから第1パネル扉部材21a側へ突出している。第2パネル扉部材21bが上方へ移動するときに支持部21b1は第1パネル扉部材21aの下面と接触し、第1パネル扉部材21aを支持する。
第3パネル扉部材21cの下端部における第2パネル扉部材21b側には、支持部21c1が設けられている。支持部21c1は、第3パネル扉部材21cから第2パネル扉部材21b側へ突出している。第3パネル扉部材21cが上方へ移動するときに支持部21c1は第2パネル扉部材21bの下面と接触し、第2パネル扉部材21bを支持する。
図5A及び図5Bに示すように、パネル扉部材21a、21b、21cを上下動させる開閉装置30は、駆動モータ32、スプロケット33、チェーン34、及びカウンターウェイト35を備える。
駆動モータ32は、不図示のギアを介して第2方向Yに延びるシャフト36に接続されている。シャフト36の第2方向Yの両端部には、チェーン34が巻き回されたスプロケット33が設けられている。チェーン34の一端には、第3パネル扉部材21cの第2方向Yの外側に設けられた連結片21c2が固定され、チェーン34の他端には、カウンターウェイト35が固定されている。カウンターウェイト35は、駆動モータ32やスプロケット33を支持する支柱37に設けられたウエイトボックス38内に収容されている。
駆動モータ32は、シャフト36を介してスプロケット33を回転させることで、チェーン34の一端に固定された第3パネル扉部材21cを上方へ移動させたり、下方へ移動させたりする。カウンターウェイト35は、第3パネル扉部材21cの上下動に伴って、ウエイトボックス38内を第3パネル扉部材21cと反対方向へ移動して、第3パネル扉部材21cの移動を補助する。
開閉装置30は、駆動モータ32の動作によって第3パネル扉部材21cを上下方向Zに移動させることで、第1開口部15の所定部分を閉塞する位置と、第1開口部15の上方に形成された扉収容部17との間で第3パネル扉部材21cを上下動させる。
図4及び図6に示すように、第1パネル扉部材21a、第2パネル扉部材21b及び第3パネル扉部材21cが第1開口部15の上部を閉塞する状態から、開閉装置30が駆動モータ32を一方へ回転させて、第3パネル扉部材21cを上方へ移動させると、第3パネル扉部材21cの支持部21c1が、第2パネル扉部材21bの下面を支持して第3パネル扉部材21cとともに第2パネル扉部材21bが上方へ移動する。第2パネル扉部材21bが上方へ移動すると、第2パネル扉部材21bの支持部21b1が第1パネル扉部材32aの下面を支持して第2パネル扉部材21bとともに第1パネル扉部材21aが上方へ移動する。そして、第1パネル扉部材21a、第2パネル扉部材21b及び第3パネル扉部材21cは、第1開口部15の上方に設けられた扉収容部17に配置され第1開口部15を開放する。
第1パネル扉部材21a、第2パネル扉部材21b及び第3パネル扉部材21cが第1開口部15を開放する状態から、開閉装置30が駆動モータ32を他方へ回転させて第3パネル扉部材21cを下方へ移動させると、第2パネル扉部材21b及び第1パネル扉部材21aも第3パネル扉部材32cに追随して下方へ移動する。なお、重量物である第1パネル扉部材21a、第2パネル扉部材21b及び第3パネル扉部材21cを下方へ移動させると、駆動モータ32が発電状態になって回生電力が発生するため、開閉装置30では、駆動モータ32において発生した回生電力を回生コンバータで一次側の電源ラインに戻すようになっている。
第3パネル扉部材21cが所定位置に達すると開閉装置30が停止して、第3パネル扉部材21cが第1開口部15の所定部分を閉塞するように第3パネル扉部材21cを配置する。また、第1パネル扉部材21a及び第2パネル扉部材21bは、不図示のストッパによって上下方向Zの所定位置に止まり、第1開口部15の所定部分を閉塞する。
なお、第1パネル扉部材21a、第2パネル扉部材21b、及び第3パネル扉部材21cの第2方向Y外側には、上下方向Zに延びる溝状のガイド部(不図示)が設けられている。パネル扉部材21a,21b,21cは、第2方向Yの両端部がガイド部に挿入され、上下方向Zへの移動がガイド部によって案内される。
(5)給排気扉装置19
図4及び図6に示すように、給排気扉装置19は、通気扉部材22a、22b、22cと、開閉装置40a、40b、40cと、給排気装置50と、を備える。給排気扉装置19は、通気扉部材22a、22b、22cが第1開口部15の一部分を閉塞して空間Sの内外の空気の流出入を遮断しつつ、給排気装置50から圧送された空気を通気扉部材22a、22b、22cからブース本体10の空間Sへ供給する。なお、第2扉装置18Bに設けられた給排気扉装置19では、通気扉部材22a、22b、22cが第1開口部15の一部分を閉塞して空間Sの内外の空気の流出入を遮断しつつ、空間Sの空気を通気扉部材22a,22b、22cから外部へ排気する。
(6)第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22c
図4、図6及び図7に示すように、給排気扉装置19を構成する通気扉部材22a、22b、2cは、第3パネル扉部材21cの下側に配置される第1通気扉部材22aと、第1通気扉部材22aの下側に配置される第2通気扉部材22bと、第2通気扉部材22bの下側に配置され第1開口部15の最下部を閉じる第3通気扉部材22cとを備える。
第1通気扉部材22aは、その上端部が空気遮断扉装置20の第3パネル扉部材21cの下端部と上下方向Zに重なるように上下方向Zにずらして配置されている。
第1通気扉部材22a及び第2通気扉部材22bは、第1通気扉部材22aの下端部と第2通気扉部材22bの上端部とが上下方向Zに重なるように上下方向Zにずらして配置されている。第2通気扉部材22bと第3通気扉部材22cは、第2通気扉部材22bの下端部と第3通気扉部材22cの上端とが上下方向Zに重なるように上下方向Zにずらして配置されている。
第1通気扉部材22aは空気遮断扉装置20の第3パネル扉部材21cの外側に配置され、第2通気扉部材22bは第1通気扉部材22aの外側に配置され、第3通気扉部材22cは第2通気扉部材22bの外側に配置されている。3つの通気扉部材22a,22b、22cは、それぞれ上下方向Zへ移動可能な程度の間隔を残して、第1方向Xに近接して配置されている。
本実施形態では、ゴム状弾性体からなるシール材29a、29b、29c、29d、29e、29fが、空気遮断扉装置20の第3パネル扉部材21c、第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22cの第2方向Yの全体にわたって設けられ、第1方向Xに隣接する扉部材の隙間が塞がれてる。
具体的には、シール材29aは、第3パネル扉部材21cの下端部に第1通気扉部材22aへ向けて突出して設けられている。シール材29bは、第1通気扉部材22aの上端部に第3パネル扉部材21cへ向けて突出して設けられている。
第3パネル扉部材21cが第1開口部15を閉塞した後に、第1通気扉部材22aが第1開口部15を閉塞すると、シール材29aが第1通気扉部材22aの上端部に接触するとともに、シール材29bが第3パネル扉部材21cの下端部に接触することで、第1通気扉部材22aと第3パネル扉部材21cとの隙間を塞ぐ。
シール材29cは、第1通気扉部材22aの下端部に第2通気扉部材22bへ向けて突出して設けられている。シール材29dは、第2通気扉部材22bの上端部に第1通気扉部材22aへ向けて突出して設けられている。
第1通気扉部材22aが第1開口部15を閉塞した後に、第2通気扉部材22bが第1開口部15を閉塞すると、シール材29cが第2通気扉部材22bの上端部に接触するとともに、シール材29dが第1通気扉部材22aの下端部に接触することで、第1通気扉部材22aと第2通気扉部材22bとの隙間を塞ぐ。
シール材29eは、第2通気扉部材22bの下端部に第3通気扉部材22cへ向けて突出して設けられている。シール材29fは、第3通気扉部材22cの上端部に第2通気扉部材22bへ向けて突出して設けられている。
第2通気扉部材22bが第1開口部15を閉塞した後に、第3通気扉部材22cが第1開口部15を閉塞すると、シール材29eが第3通気扉部材22cの上端部に接触するとともに、シール材29fが第2通気扉部材22bの下端部に接触することで、第2通気扉部材22bと第3通気扉部材22cとの隙間を塞ぐ。
また、第3通気扉部材22cの底部には、第2方向Yの全体にわたって下方へ突出するシール材29gが設けられている。第3通気扉部材22cが第1開口部15を閉塞するとシール材29gが床面6と接触して第3通気扉部材22cと床面6との間をシールする。
次に、第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22cの具体的な構成について説明する。なお、第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22cは基本的な構成が同一である。そのため、ここでは、第1通気扉部材22aについて詳述し、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22cについては、第1通気扉部材22aと同一構成については同一の符号を付し、その構成の説明を省略する。
図4、図6~図8に示すように、第1通気扉部材22aは、直方体状の本体部23と、本体部23の第2方向Y両側(つまり第1開口部15の幅方向両側)に設けられた扉側連結部24と、本体部23に取り付けられた支持部25とを備える。
図4に示すように、本体部23は、内部に空洞部26が設けられた箱体からなり、第1開口部15の一部を外側から覆うように配置される。本体部23は、第1開口部15を向いた面に通気部27が設けられている。通気部27は、例えば、本体部23における第1開口部15を向いた面に設けられた扉開口部27aと、当該開口部を覆う通気フィルタ27bとからなり、空洞部26の空気を本体部23の外部へ移動可能とする。
なお、通気部27は、扉開口部27a全体に同じ開口率の通気フィルタ27bを設けてもよい。また、扉開口部27aの位置に応じて通気フィルタ27bの開口率を異ならせもよい。
例えば、本体部23の第2方向Y両側に扉側連結部24が設けられ、第2方向Y両側から本体部23に空気が導入される場合、第2方向Yの両端部よりも中央部において通気フィルタ27bの開口率を小さく設けることが好ましい。第2方向Y両側から本体部23に空気が導入されると、第2方向Yの中央部で空気が合流して第2方向Yの中央部から吹き出しやすくなるが、第2方向Yの両端部よりも中央部において通気フィルタ27bの開口率を小さく設けることで、扉開口部27aから吹き出す空気量を第2方向Yに均一化することができ、一様流に流れやすくなる。 本体部23では、給排気装置50から圧送される空気が空洞部26に導入される。空洞部26に導入された空気は、通気部27から第1開口部15を通って空間Sへ空気を供給される。
図6及び図7に示すように、扉側連結部24は、本体部23から第2方向Yの外側へ突出する下方に開口するダクトからなる。扉側連結部24は、本体部23が第1開口部15の所定部分を閉塞した状態において、後述する給排気装置50に接続される。扉側連結部24は、本体部23に設けられた空洞部26と連通しており、給排気装置50に接続されると給排気装置50から圧送される空気を空洞部26へ供給する。 支持部25は、本体部23の上面に設けられた上フレーム25aと、上フレーム25aの第2方向Yの両端部に設けられたガイド取付部25bとを備える。支持部25は、例えば、複数の鋼材を連結して形成されている。
上フレーム25aは、本体部23の上面を第2方向Yに沿って扉側連結部24よりも第2方向Yの外側へ延びている。上フレーム25aには、開閉装置40aに設けられたフックを引っかけるリング25cが設けられている。
ガイド取付部25bは、上フレーム25aの第2方向Yの両端から下方に延び、扉側連結部24よりも第2方向Yの外側に設けられている。ガイド取付部25bには、通気扉部材22aの上下方向Zの移動をガイドするガイド部材が設けられている。具体的には、ガイド取付部25bの第2方向Yの外側を向いた面には、ガイド部材として、第1ガイドローラ25dと第2ガイドローラ25eが設けられている。
第1ガイドローラ25dは、第2方向Yに延びる回転軸の周りに回転するローラからなる。第2ガイドローラ25eは、第1方向Xに延びる回転軸の周りに回転するローラからなる。図7及び図8に示すように、ガイド取付部25bには、2つの第1ガイドローラ25dが上下方向Zに間隔をあけて配置され、第1ガイドローラ25dの間に第2ガイドローラ25eが配置されている。
第1ガイドローラ25d及び第2ガイドローラ25eは、第2方向Yの外側に設けられた上下方向Zに延びるガイドレール43に沿って移動する。ガイドレール43は床面6から上方へ延びる支柱44に固定されている。第1通気扉部材22aは、上下動する際に第1ガイドローラ25dによって第1方向Xの移動が規制され、第2ガイドローラ25eによって第2方向Yの移動が規制される。
第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22cには、通気扉部材毎に開閉装置40a,40b,40cが設けられている。第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22cは、開閉装置40a,40b,40cによって吊り上げられたり、あるいは、吊り下ろしされたりすることで、第1開口部15の所定部分を閉塞する位置と、第1開口部15の上方に形成された扉収容部17との間を上下動する。
(7)開閉装置40a,40b,40c
次に、開閉装置40a,40b,40cについて説明する。
開閉装置40aは、第1通気扉部材22aに連結され第1通気扉部材22aの吊り上げ及び吊り下ろしを行う。開閉装置40bは、第2通気扉部材22bに連結され第2通気扉部材22bの吊り上げ及び吊り下ろしを行う。開閉装置40cは、第3通気扉部材22cに連結され、第3通気扉部材22cの吊り上げ及び吊り下ろしを行う。
なお、開閉装置40a、40b、40cは、第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22cを吊り下ろしする範囲が異なっているが、基本的な構成が同一である。そのため、ここでは、開閉装置40aについて詳述し、開閉装置40b及び開閉装置40cについては、開閉装置40aと同一構成については同一の符号を付し、その構成の説明を省略する。
開閉装置40aは、ブース本体10の第1開口部15よりも上方に設けられた支持梁41と、支持梁41に設けられた吊り上げ機42とを備える。
支持梁41は、第1開口部15の開放時に通気扉部材22a,22b,22cやパネル扉部材21a,21b,21cを収容する扉収容部17よりも上方の位置において、第2方向Yへ延在している。
支持梁41の第2方向Yの両端部は、ブース本体10が設けられた床面6からガイドレール43に沿って上下方向に延びる支柱44に支持されている。支持梁41には、第2方向Yに間隔をあけて複数台(本実施形態では2台)の吊り上げ機42,42が設けられている。
吊り上げ機42は、例えば、一対のロードチェーン42a、42aを備えた公知の2点水平式の電気チェーンブロックからなる。吊り上げ機42は、一対のロードチェーン42a、42aが第1通気扉部材22aのリング42cに連結されている。吊り上げ機42は、一対のロードチェーン42a、42aを同時に巻き上げたり、巻き下ろしたりすることで、第2方向Yに離れた2箇所において水平に第1通気扉部材22aを吊り上げたり、吊り下げたりする。本実施形態では、第2方向Yに間隔をあけて設けられた2台の吊り上げ機42,42がそれぞれ第2方向Yに離れた2箇所において第1通気扉部材22aに連結されており、合計4箇所において水平に第1通気扉部材22aを吊り上げたり、吊り下げたりする。
このような開閉装置40aには、第1通気扉部材22aの上下方向の位置を検出する第1位置センサ45及び第2位置センサ46と、第1通気扉部材22aの落下を防止するストッパ47が設けられている。
図6~図10に示すように、第1通気扉部材22aの第2方向Y両側には、上下方向Zに間隔をあけて複数の第1位置センサ45が取り付けられている。複数の第1位置センサ45は、例えば、リミットスイッチからなり、ガイドレール43を支持する支柱44に固定されている。複数の第1位置センサ45は、第1通気扉部材22aが上下方向Zの所定位置を通過する際に、対応する位置に配置された第1位置センサ45の検出片が第1通気扉部材22aの第2方向Yの両側に設けられた作動部28によって操作される。これにより、複数の第1位置センサ45は、第1通気扉部材22aの第2方向Yの両端部における上下方向Zの位置を検出する。
また、支持梁41の第2方向Yの両端部には、第1通気扉部材22aの第2方向Yの両端部における上下方向Zの位置を検出する第2位置センサ46が設けられている。第2位置センサ46は、第1位置センサ45と第1通気扉部材22aの異なる位置に基づいて第1通気扉部材22aの上下方向Zの位置を検出する。第2位置センサ46は、第1位置センサ45と異なる種類のセンサからなり、例えば、ワイヤ式の変位センサからなる。第2位置センサ46は、支持梁41の第2方向Yの両端部において、支持梁41から第1通気扉部材22aの上フレーム25aまでの上下方向Zの距離を測定する。
図9及び図10に示すように、ストッパ47は、支持板47aと、支持板47aを第2方向Yに移動させるエアシリンダなどの駆動装置47bとを備える。ストッパ47は、ガイドレール43を支持する支柱44に取り付けられ、扉収容部17に配置され第1通気扉部材22aの第2方向Yの両側に設けられている。
支持板47aは、駆動装置47bによって、扉収容部17に配置された第1通気扉部材22aの下方の停止位置と、第1通気扉部材22aよりも第2方向Y外側の退避位置との間を移動する。
ストッパ47は、第1通気扉部材22aが扉収容部17に配置されている間、支持板47aを停止位置に配置して第1通気扉部材22aの下方への移動を規制する。第1通気扉部材22aが扉収容部17から下方へ移動する際に、ストッパ47は駆動装置47bによって支持板47aを停止位置から退避位置へ移動させる。第1通気扉部材22aが扉収容部17よりも下方に位置している間、ストッパ47は支持板47aを退避位置に配置させ続ける。そして、第1通気扉部材22aが上昇して扉収容部17に配置されると、ストッパ73は駆動装置73bによって支持板73aを退避位置から停止位置へ移動させ、第1通気扉部材22aの下方への移動を規制する。
なお、図2及び図9において符号48は、第1扉装置18Aの下方に作業者や物が進入したことを検知する進入検出センサである。進入検出センサ48は、エリアスキャナ等からなり、少なくとも第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22cの下方を含む所定のエリアに人や物が進入したことを検知する。
(8)給排気装置50
次に、給排気装置50について説明する。図4に示すように、給排気装置50は、ハウジング51内に設けられた送風機52と、第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22cに設けられた扉側連結部24に連結される給排気側連結部53と、ハウジング51と給排気側連結部53とを接続するダクト54と、を備える。
給排気装置50は、送風機52において発生させた風をダクト54を介して給排気側連結部53へ圧送することで、扉側連結部24から第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22cを介してブース本体10内へ空気を供給する。
なお、第2扉装置18Bに設けられた給排気扉装置19の給排気装置50では、送風機52がハウジング51内の空気を吸引して外部へ排出することで、ブース本体10内の空気を、通気部27から通気扉部材22a,22b,22cに取り込み、扉側連結部24、給排気側連結部53、及びダクト54を介してブース本体10の外部へ排出する。 つまり、給排気装置50は、送風機52の送風方向を変更することで、通気扉部材22a,22b,22cからブース本体10の空間Sに空気を供給する給気装置として機能させたり、ブース本体10の空間Sの空気を通気扉部材22a,22b,22cから吸い込んで外部へ排出する排気装置として機能させたりすることができる。
図2及び図3に示すように、本実施形態では、1つの扉装置18Aに対して2つの給排気装置50が設けられている。一方の給排気装置50は、第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22cの第2方向Yの一方側に設けられた扉側連結部24に連結されている。他方の給排気装置50は、第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22cの第2方向Yの他方側に設けられた扉側連結部24に連結されている。
図6~図10に示すように、給排気側連結部53は、ダクト54の一端部が接続される接続部53dと、接続部53dに連通する第1嵌合部53a、第2嵌合部53b、及び第3嵌合部53cとを備える。
第1嵌合部53aは、第1通気扉部材22aの扉側連結部24の下方に配置され上方にむけて開口する筒状の部材である。図6~図8に示すように、第1通気扉部材22aが第1開口部15を閉塞する所定位置に配置されると、第1通気扉部材22aの扉側連結部24が第1嵌合部53aに嵌まり込み、第1通気扉部材22aが給排気側連結部53に連結される。
第2嵌合部53bは、第2通気扉部材22bの扉側連結部24の下方に配置され上方にむけて開口する筒状の部材である。第2通気扉部材22bが第1開口部15を閉塞する所定位置に配置されると、第2通気扉部材22bの扉側連結部24が第2嵌合部53bに嵌まり込み、第2通気扉部材22bが給排気側連結部53に連結される。
第3嵌合部53cは、第3通気扉部材22cの扉側連結部24の下方に配置され上方にむけて開口する筒状をなしている。第3通気扉部材22cが第1開口部15を閉塞する所定位置に配置されると、第3通気扉部材22cの扉側連結部24が第3嵌合部53cに嵌まり込み、第3通気扉部材22cが給排気側連結部53に連結される。
本実施形態の給排気側連結部53では、接続部53dがブース本体10の前壁11から最も離れた位置に配置され、接続部53dから前壁11に向けて第3嵌合部53c、第2嵌合部53b、第1嵌合部53aの順番に直列に配置され連結されている。給排気側連結部53では、ダクト54から接続部53dに供給された空気は、第3嵌合部53cに流れ込み、その一部が第3通気扉部材22cに供給され、残部が第2嵌合部53bに流れ込む。第2嵌合部53bに流れ込んだ空気の一部は第2通気扉部材22bに供給され、残部が第1嵌合部53aに流れ込み第1通気扉部材22aに供給される。
なお、図7及び図8に示すように、第1嵌合部53a、第2嵌合部53b、第3嵌合部53cに設けられた上方に向いた開口部の周縁部に、内方へ突出するゴム状弾性体からなるフランジ状のシール材53eを設けてもよい。シール材53eは、第1嵌合部53a、第2嵌合部53b、及び第3嵌合部53cと、第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22cの扉側連結部24との間に介在して両者の間をシールすることができる。
また、第1嵌合部53aと第2嵌合部53bとの間や、第2嵌合部53bと第3嵌合部53cの間にダンパーなどの流量調整部53fを設けてもよい。流量調整部53fは、第1嵌合部53aから第2嵌合部53bに流れる空気の流量や、第2嵌合部53bから第3嵌合部53cに流れる空気の流量を調整することで、第1嵌合部53a、第2嵌合部53b、及び第3嵌合部53cから第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22cへ供給される空気の流量を調整することができる。
なお、給排気装置50は、送風機52の送風方向のみを変更することで給気装置と排気装置に切り替えることもできるが、給排気装置50を給気装置として機能させる場合と、排気装置として機能させる場合とで、送風機52の種類や定格出力を異ならせたり、通気扉部材22a,22b,22cの通気部27に設けるフィルタや整流板を異ならせたり、第1嵌合部53aや第2嵌合部53bや第3嵌合部53cを流れる空気量を調整する流量調整部53fの開度を異ならせたりしてもよい。
(9)制御装置70
作業ブース1は、図11に示すように、コンピュータなどの処理装置とメモリーなどの記憶装置とを備えた制御装置70と、制御装置70を操作するための操作部72とを備える。
制御装置70には、開閉装置30の駆動モータ32、開閉装置30a,30b,30cの吊り上げ機42、ストッパ47の駆動装置47b、給排気装置50の送風機52、第1位置センサ45、第2位置センサ46、進入検出センサ48が接続されている。
制御装置70は、操作部72、第1位置センサ45、第2位置センサ46、及び進入検出センサ48から入力される信号と、記憶装置に記憶された制御プログラムに基づいて、駆動モータ32、吊り上げ機42、駆動装置47b、送風機52の動作を制御することで、作業ブース1の動作を制御する。
(10)作業ブース1の動作
上記した作業ブース1を使用するには、図9及び図10に示すように、第1扉装置18A及び第2扉装置18Bの少なくとも一方(例えば、第1扉装置18A)が、第1開口部15及び第2開口部16の少なくとも一方(例えば、第1開口部15)を開放する。すなわち、空気遮断扉装置20の開閉装置30が、パネル扉部材21a、21b、21cを上方へ移動させて扉収容部17に収容するとともに、給排気扉装置19の開閉装置40a,40b,40cが通気扉部材22a、22b、22cを上方へ移動させて扉収容部17に収容する。
そして、ワークWを保持した保持装置2が、第1開口部15よりブース本体10の内部へ移動して、ワークWを空間Sに搬入する。
その後、空気遮断扉装置20の開閉装置30がパネル扉部材21a、21b、21cを扉収容部17から下方へ移動させて第1開口部15の上部を閉塞するとともに、給排気扉装置19の開閉装置40a,40b,40cが通気扉部材22a、22b、22cを扉収容部17から下方へ移動させて第1開口部15の下部を閉塞する。
図4及び図6~図8に示すように通気扉部材22a、22b、22cが所定位置に配置され第1開口部15の下部を閉塞すると、第1通気扉部材22aの扉側連結部24が給排気側連結部53の第1嵌合部53aに嵌まり込み、第2通気扉部材22bの扉側連結部24が給排気側連結部53の第2嵌合部53bに嵌まり込み、第3通気扉部材22cの扉側連結部24が給排気側連結部53の第3嵌合部53cに嵌まり込む。これにより、通気扉部材22a、22b、22cが給排気装置50に接続される。
なお、空気遮断扉装置20及び給排気扉装置19によって第1開口部15を閉塞する場合、パネル扉部材21a、21b、21cを扉収容部17から下方へ移動させて空気遮断扉装置20が第1開口部15を閉塞した後に、通気扉部材22a、22b、22cを扉収容部17から下方へ移動させて給排気扉装置19が第1開口部15を閉塞することが好ましい。
また、給排気扉装置19が第1開口部15を閉塞する場合、第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、第3通気扉部材22cの順番に扉収容部17から下方へ移動させて第1開口部15を閉塞することが好ましい。
そして、第1扉装置18Aが第1開口部15を閉塞し、第2扉装置18Bが第2開口部16を閉塞すると、第1扉装置18A及び第2扉装置18Bの一方(例えば、第1扉装置18A)の給排気装置50を給気装置として機能させ、他方(例えば、第2扉装置18B)の給排気装置50を排気装置として機能させる。
これにより、図1及び図4に示すように、給気装置として機能する第1扉装置18Aの給排気装置50は、送風機52から圧送された空気を、ダクト54、給排気側連結部53、及び扉側連結部24を通って通気扉部材22a、22b,22cの空洞部26に供給し、通気部27からブース本体10の空間Sに供給する。
空間Sに供給された空気は、第1方向Xの一方側から他方側へ空間S内を流れた後、排気装置として機能する第2扉装置18Bの通気部27から空洞部26に取り込まれる。通気扉部材22a、22b,22cの空洞部26に取り込まれた空気は、扉側連結部24、給排気側連結部53、及びダクト54を通ってハウジング51に戻り、不図示の排気筒から外部へ排出される。
これにより、ブース本体10の内部には、第1方向Xに対向する第1扉装置18Aの通気部27と第2扉装置18Bの通気部27とから強制的に給排気するプッシュプル換気通路が形成され、空間Sを一様な空気の流れによって換気する。
本実施形態では、第1開口部15及び第2開口部16の下部に通気扉部材22a、22b,22cが配置され、第1開口部15及び第2開口部16の上部にパネル扉部材21a,21b,21cが配置されている。そのため、本実施形態では、ブース本体10の空間Sのうち、第1扉装置18Aの通気扉部材22a、22b,22cと、第2扉装置18Bとで挟まれた空間Sの下側部分を一様な空気の流れによって換気する。
そして、ブース本体10の空間Sにおいて作業が終了すると、第1扉装置18A及び第2扉装置18Bの少なくとも一方において、空気遮断扉装置20及び給排気扉装置19を動作させて、パネル扉部材21a、21b、21c及び通気扉部材22a、22b、22cを上方へ移動させて、第1開口部15及び第2開口部16の少なくとも一方を開放する。
なお、通気扉部材22a,22b,22cが下方あるいは上方へ移動している際に、第1位置センサ45及び第2位置センサ46は、通気扉部材22a、22b、22cの上下方向Zの位置を検出する。第1位置センサ45及び第2位置センサ46が検出した検出結果は制御装置70に送信される。制御装置70は、第1位置センサ45及び第2位置センサ46の検出結果に基づいて、給排気扉装置19の動作異常を検出する。
具体的には、複数の第1位置センサ45は、通気扉部材22a,22b,22cの第2方向Yの両端部における上下方向Zの位置を検出する。制御装置70は、複数の第1位置センサ45の検出値から通気扉部材22a,22b,22cについて第2方向Yの一端部と他端部との上下方向Zの位置の偏差を算出する。また、第2位置センサ46は、通気扉部材22a,22b,22cの第2方向Yの両端部における上下方向Zの位置を検出する。制御装置70は、第2位置センサ46の検出値から通気扉部材22a,22b,22cについて第2方向Yの一端部と他端部との上下方向Zの位置の偏差を算出する。
制御装置70は、複数の第1位置センサ45及び第2位置センサ46の検出結果に基づいて算出された上下方向Zの位置の偏差の少なくとも一方が所定値以上であると、給排気扉装置19の動作異常と判断し、吊り上げ機42を停止させるとともに、作業者に異常を報知する。
また、進入検出センサ48が、第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22cの下方を含む所定のエリアに人や物が進入したことを検知すると、制御装置70は、吊り上げ機42を停止させたり、吊り上げ機42の動作を禁止したりする。
(11)効果
本実施形態の第1扉装置18Aや第2扉装置18Bでは、開口部15,16を開閉する通気扉部材22a、22b、22cが、開口部15,16を閉塞した状態において給排気装置50に連結されるため、通気扉部材22a、22b、22cから外部の空気をブース本体10の空間Sに供給したり、空間Sの空気を外部へ排出することができる。つまり、本実施形態では、ワークWをブース本体10に搬出入する開口部15,16から、外部の空気を供給したり、外部に空気を排出できる。そのため、ブース本体10に対する給排気装置50の配置の自由度が高い。
特に、本実施形態のようにブース本体10の空間SがワークWの搬入方向に長い空間であると、空間Sにおける空気の流れ方向に直交する断面積が小さくなり、換気に必要な空気の流通量を抑えることができる。
本実施形態では、複数の通気扉部材22a,22b,22cの一部分が上下方向Zに重なるように上下方向Zにずらして複数の通気扉部材22a,22b,22cを配置しているため、扉装置18A、18Bが、大きな開口部15,16を開閉する場合であっても、個々の通気扉部材22a,22b,22cの大型化及び高重量化を抑えることができる。その結果、通気扉部材22a,22b,22cを上下動させる開閉装置40a,40b,40cを小型化することができる。
本実施形態では、通気扉部材22a,22b,22cが、ブース本体10の開口部15,16の下部を閉塞し、パネル扉部材21a,21b,21cが開口部15,16の上部を閉塞するため、ブース本体10の空間Sにおいて空気を流通させる領域を空間Sの下側部分に制限することができる。これにより、作業者が作業を行う領域において空気の流通量を確保しつつ、作業者がいない空間Sの上側部分において空気の流通量を抑えることができ、換気に必要な空気の流通量を抑えることができる。
本実施形態では、第2方向Yに間隔をあけて設けられた複数の吊り上げ機42が通気扉部材22a,22b,22cの吊り上げ及び吊り下ろしを行うため、通気扉部材22a,22b,22cが第2方向Yに長い場合であっても、通気扉部材22a,22b,22cを安定して吊り上げ及び吊り下ろしを行うことができる。
本実施形態では、給排気装置50の送風機52を収納したハウジング51がブース本体10の天井壁13の上側に設けられているため、デッドスペースになりやすいブース本体10の上方空間を活用することができる。
本実施形態では、通気扉部材22a,22b,22cの第2方向Yの両側に、給排気装置50に接続される扉側連結部24が設けられているため、ブース本体10の空間Sにおいて第2方向Yに均一に空気を流通させることができる。
本実施形態では、通気扉部材22a,22b,22cの第2方向Yの両端部に、通気扉部材22a,22b,22cの上下方向Zの移動をガイドする第1ガイドローラ25dと第2ガイドローラ25eが設けられているため、通気扉部材22a,22b,22cが所望の軌道を通って上下動させることができる。
本実施形態では、扉収容部17に収容された通気扉部材22a、22b、22cの下方への移動を規制するストッパ47が設けられているため、通気扉部材22a、22b、22cの落下を防止することができる。
本実施形態では、第1位置センサ45や第2位置センサ46が通気扉部材22a、22b、22cの第2方向Yの両端部における上下方向Zの位置を検出することで、第2方向Yの両端部における上下方向Zの位置の偏差から通気扉部材22a,22b,22cの水平方向に対する傾きを検出することができ、給排気扉装置19の動作異常を検出することができる。
本実施形態では、進入検出センサ48が、第1通気扉部材22a、第2通気扉部材22b、及び第3通気扉部材22cの下方を含む所定のエリアに人や物が進入したことを検知すると、制御装置70は、吊り上げ機42を停止させたり、吊り上げ機42の動作を禁止したりするため、扉装置18A,18Bの安全性を高めることができる。
2.変更例
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。上記の実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記の実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
上記の実施形態に対して、以下に説明する複数の変更例のうちいずれか1つを適用しても良いし、以下に説明する変更例のうちいずれか2つ以上を組み合わせて適用しても良い。また、以下の変更例の他にも様々な変更が可能である。なお、上記した実施形態と同一の構成のものについては同一の符号を付し、その構成の説明を省略する。
(1)変更例1
上記した実施形態では、複数の通気扉部材22a,22b,22cと、複数のパネル扉部材21a,21b,21cによって第1開口部15及び第2開口部16を閉塞したが、パネル扉部材21a、21b,21cを用いることなく、1又は複数の通気扉部材によって第1開口部15及び第2開口部16をしてもよい。
(2)変更例2
上記した実施形態では、給排気装置50を構成する送風機52及びハウジング51をブース本体10の天井壁13の上面に配置したが、ブース本体10が設置されている床面6に送風機52を収納したハウジング51を設けてもよい。
(3)変更例3
上記した実施形態では、1つの通気扉部材22a,22b,22cに対して複数台の吊り上げ機42を設けて通気扉部材22a,22b,22cを上下動させたが、1つの通気扉部材に対して1台の吊り上げ機を設けて通気扉部材22,22b,22cを上下動させても良い。
また、上記した実施形態では、吊り上げ機として水平式の電気チェーンブロックを用いる場合について説明したが、種々の吊り上げ機を採用することができる。例えば、通気扉部材22a,22b,22cのそれぞれに設けた従動スプロケットと、駆動モータによって回転駆動される駆動スプロケットと、従動スプロケット及び駆動スプロケットとの間に巻き回されたチェーンとを備え、チェーンを介して駆動モータの動力を駆動スプロケットに伝達することで、通気扉部材22a,22b,22cを上下動させてもよい。
(3)変更例3
上記した実施形態では、通気扉部材22a,22b,22cの第2方向Yの両端部に給排気装置50の給排気側連結部53と連結する扉側連結部24を設けたが、通気扉部材22a,22b,22cの第2方向Yの一端部のみに扉側連結部を設けてもよい。
(4)変更例4
上記した実施形態では、ブース本体10の前壁11の第1開口部15に第1扉装置18Aを設け、後壁12の第2開口部16に扉装置18Aを設け、第1開口部15及び第2開口部16の両方に、通気扉部材が上下動して開口部を開閉する扉装置を設けたが、第1開口部15及び第2開口部16のいずれか一方に、通気扉部材が上下動して開口部を開閉する扉装置に換えて、床面6に固定され当該開口部を開閉しない給排気装置を設けてもよい。