本開示の様々な(列挙される)実施形態が本明細書に記載される。各実施形態で指定された特徴を他の指定された特徴と組み合わせて本開示のさらなる実施形態を得ることができることが認識されることになる。
実施形態1.がんを処置する方法であって、前記方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物:
またはその薬学的に許容される塩、および
免疫学的チェックポイント阻害剤
を投与するステップを含む、方法。
実施形態2.進行性固形腫瘍を処置する方法であって、前記方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与するステップを含む、方法。
実施形態3.進行性固形腫瘍が、がん免疫療法剤(immuno-oncology agent)を使用中に進展している、実施形態2の方法。
実施形態4.対象に有効量の免疫学的チェックポイント阻害剤を投与するステップをさらに含む、実施形態2または3の方法。
実施形態5.免疫学的チェックポイント阻害剤が、CTLA-4阻害剤、PD-1阻害剤、PD-L1阻害剤、OX40阻害剤、またはこれらの組合せである、実施形態1または4の方法。
実施形態6.免疫学的チェックポイント阻害剤が、PD-1阻害剤、PD-L1阻害剤、OX40阻害剤、またはこれらの組合せである、実施形態1、4および5のいずれか1つの方法。
実施形態7.免疫学的チェックポイント阻害剤が、CTLA-4阻害剤およびPD-1阻害剤を含む、実施形態1、4または5の方法。
実施形態8.CTLA-4阻害剤が、イピリムマブ、トレメリムマブ、またはこれらの組合せを含む、実施形態5および7のいずれか1つの方法。
実施形態9.PD-1阻害剤が、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、ピディリズマブ、セミプリマブ、またはこれらの組合せを含む、実施形態5~8のいずれか1つの方法。
実施形態10.PD-1阻害剤が、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、またはこれらの組合せを含む、実施形態5~9のいずれか1つの方法。
実施形態11.PD-L1阻害剤が、アベルマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、またはこれらの組合せを含む、実施形態5または6の方法。
実施形態12.PD-L1阻害剤が、アベルマブ、アテゾリズマブ、またはこれらの組合せを含む、実施形態5または6の方法。
実施形態13.OX40阻害剤が、BMS 986178を含む、実施形態5または6の方法。
実施形態14.がんを処置する方法であって、前記方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびキナーゼ阻害剤を投与するステップを含む、方法。
実施形態15.キナーゼ阻害剤が、チロシンキナーゼ阻害剤である、実施形態14の方法。
実施形態16.チロシンキナーゼ阻害剤が、受容体型チロシンキナーゼ(RTK)阻害剤である、実施形態15の方法。
実施形態17.EGFR変異型非小細胞肺がん(NSCLC)を処置する方法であって、前記方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与するステップを含む、方法。
実施形態18.EGFR変異型NSCLCが、チロシンキナーゼ阻害剤を使用中に進展している、実施形態17の方法。
実施形態19.対象に有効量の受容体型チロシンキナーゼ(RTK)阻害剤を投与するステップをさらに含む、実施形態17または18の方法。
実施形態20.RTK阻害剤が、上皮増殖因子受容体(EGFR)阻害剤、血管内皮増殖因子(VEGF)阻害剤、ErbB2阻害剤、血小板由来増殖因子(PDGF)受容体阻害剤、またはこれらの組合せである、実施形態16または19の方法。
実施形態21.EFGR阻害剤が、セツキシマブ、オシメルチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、またはこれらの組合せを含む、実施形態20の方法。
実施形態22.VEGF阻害剤が、ベバシズマブを含む、実施形態20の方法。
実施形態23.ErbB2阻害剤が、トラスツズマブを含む、実施形態20の方法。
実施形態24.キナーゼ阻害剤が、セリン/トレオニン(S/T)キナーゼ阻害剤である、実施形態14の方法。
実施形態25.S/Tキナーゼ阻害剤が、B-RAF阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤、ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)阻害剤、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ、またはこれらの組合せである、実施形態24の方法。
実施形態26.キナーゼ阻害剤またはRTK阻害剤が、ソラフェニブを含まないことを条件とする、実施形態14~16および19~25のいずれか1つの方法。
実施形態27.がんを処置する方法であって、前記方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびフェロトーシス誘導剤を投与するステップを含む、方法。
実施形態28.フェロトーシス誘導剤が、スルファサラジンを含む、実施形態27の方法。
実施形態29.フェロトーシス誘導剤が、エラスチンも、ソラフェニブも、シスプラチンも含まないことを条件とする、実施形態27または28の方法。
実施形態30.がんが、血液がんである、実施形態1、5~16、および20~29のいずれか1つの方法。
実施形態31.血液がんが、急性骨髄性白血病(AML)、多発性骨髄腫、濾胞性リンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)および非ホジキンリンパ腫からなる群から選択される、実施形態30の方法。
実施形態32.血液がんが、NPM-ALK未分化大細胞リンパ腫である、実施形態30の方法。
実施形態33.がんが、固形腫瘍がんである、実施形態1、5~16、および20~29のいずれか1つの方法。
実施形態34.固形腫瘍がんが、肺がん、膵臓がん、皮膚がん、子宮がん、卵巣がん、結腸直腸がん、乳がん、肝細胞がん、腎臓がん、またはこれらの組合せである、実施形態33の方法。
実施形態35.固形腫瘍がんが、癌腫である、実施形態33または34の方法。
実施形態36.固形腫瘍がんが、肺がんである、実施形態34または35の方法。
実施形態37.固形腫瘍がんが、NSCLCである、実施形態36の方法。
実施形態38.固形腫瘍がんが、EFGR変異型がん、BRAF変異型がん、ROS1変異型がん、ALK変異型がん、またはこれらの組合せである、実施形態33~37のいずれか1つの方法。
実施形態39.固形腫瘍がんが、EGFR変異型NSCLCである、実施形態37または38の方法。
実施形態40.EGFR変異型NSCLCが、チロシンキナーゼ阻害剤を使用中に進展している、実施形態39の方法。
実施形態41.固形腫瘍がんが、結腸がんである、実施形態33~35のいずれか1つの方法。
実施形態42.固形腫瘍がんが、進行性固形腫瘍がんである、実施形態33~41のいずれか1つの方法。
実施形態43.進行性固形腫瘍がんが、がん免疫療法剤を使用中に進展している、実施形態42の方法。
実施形態44.NPM-ALK未分化大細胞リンパ腫を処置する方法であって、前記方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与するステップを含む、方法。
実施形態45.活性酸素種産生性抗がん薬物を対象に投与するステップを含まないことを条件とする、実施形態1~44のいずれか1つの方法。
実施形態46.それを必要とする対象においてがんを処置するための方法で使用するための組合せ医薬であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびキナーゼ阻害剤を含む、組合せ医薬。
実施形態47.キナーゼ阻害剤が、チロシンキナーゼ阻害剤である、実施形態46の組合せ医薬。
実施形態48.チロシンキナーゼ阻害剤が、受容体型チロシンキナーゼ(RTK)阻害剤である、実施形態47の組合せ医薬。
実施形態49.EGFR変異型NSCLCを処置する方法で使用するための医薬組成物であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物。
実施形態50.EGFR変異型NSCLCが、チロシンキナーゼ阻害剤を使用中に進展している、実施形態49の医薬組成物。
実施形態51.方法が、対象に有効量の受容体型チロシンキナーゼ(RTK)阻害剤を投与するステップをさらに含む、実施形態49または50の医薬組成物。
実施形態52.RTK阻害剤が、上皮増殖因子受容体(EGFR)阻害剤、血管内皮増殖因子(VEGF)阻害剤、ErbB2阻害剤、血小板由来増殖因子(PDGF)受容体阻害剤、またはこれらの組合せである、実施形態48または51の組合せ医薬または医薬組成物。
実施形態53.EFGR阻害剤が、セツキシマブ、オシメルチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、またはこれらの組合せを含む、実施形態52の組合せ医薬または医薬組成物。
実施形態54.VEGF阻害剤が、ベバシズマブを含む、実施形態52の組合せ医薬または医薬組成物。
実施形態55.ErbB2阻害剤が、トラスツズマブを含む、実施形態52の組合せ医薬または医薬組成物。
実施形態56.キナーゼ阻害剤が、セリン/トレオニン(S/T)キナーゼ阻害剤である、実施形態46の組合せ医薬。
実施形態57.S/Tキナーゼ阻害剤が、B-RAF阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤、ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)阻害剤、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ、またはこれらの組合せである、実施形態56の組合せ医薬。
実施形態58.キナーゼ阻害剤またはRTK阻害剤が、ソラフェニブを含まないことを条件とする、実施形態46~48および51~57のいずれか1つの組合せ医薬または医薬組成物。
実施形態59.構造(I)の化合物、およびキナーゼ阻害剤またはRTK阻害剤のみが、ヒト体内で互いに接触する、実施形態46~48および51~58のいずれか1つの組合せ医薬。
実施形態60.それを必要とする対象においてがんを処置するための方法で使用するための組合せ医薬であって、有効量の構造(I)を有する化合物またはその薬学的に許容される塩、および免疫学的チェックポイント阻害剤を含む、組合せ医薬。
実施形態61.それを必要とする対象において進行性固形腫瘍を処置する方法で使用するための医薬組成物であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物。
実施形態62.進行性固形腫瘍が、がん免疫療法剤を使用中に進展している、実施形態61の医薬組成物。
実施形態63.方法が、対象に有効量の免疫学的チェックポイント阻害剤を投与するステップをさらに含む、実施形態61または62の医薬組成物。
実施形態64.免疫学的チェックポイント阻害剤が、CTLA-4阻害剤、PD-1阻害剤、PD-L1阻害剤、OX40阻害剤、またはこれらの組合せである、実施形態60または63の組合せ医薬または医薬組成物。
実施形態65.免疫学的チェックポイント阻害剤が、PD-1阻害剤、PD-L1阻害剤、OX40阻害剤、またはこれらの組合せである、実施形態60、63および64のいずれか1つの組合せ医薬または医薬組成物。
実施形態66.免疫学的チェックポイント阻害剤が、CTLA-4阻害剤およびPD-1阻害剤を含む、実施形態60、63および64のいずれか1つの組合せ医薬または医薬組成物。
実施形態67.CTLA-4阻害剤が、イピリムマブ、トレメリムマブ、またはこれらの組合せを含む、実施形態64または66の組合せ医薬または医薬組成物。
実施形態68.PD-1阻害剤が、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、ピディリズマブ、セミプリマブ、またはこれらの組合せを含む、実施形態64~67のいずれか1つの組合せ医薬または医薬組成物。
実施形態69.PD-1阻害剤が、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、またはこれらの組合せを含む、実施形態64~68のいずれか1つの組合せ医薬または医薬組成物。
実施形態70.PD-L1阻害剤が、アベルマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、またはこれらの組合せを含む、実施形態64、65、67~69のいずれか1つの組合せ医薬または医薬組成物。
実施形態71.PD-L1阻害剤が、アベルマブ、アテゾリズマブ、またはこれらの組合せを含む、実施形態64、65、67~70のいずれか1つの組合せ医薬または医薬組成物。
実施形態72.OX40阻害剤が、BMS 986178を含む、実施形態64、65、67~71のいずれか1つの組合せ医薬または医薬組成物。
実施形態73.構造(I)の化合物、および免疫学的チェックポイント阻害剤のみが、ヒト体内で互いに接触する、実施形態60および63~72のいずれか1つの組合せ医薬。
実施形態74.それを必要とする対象においてがんを処置するための方法で使用するための組合せ医薬であって、有効量の構造(I)を有する化合物またはその薬学的に許容される塩、およびフェロトーシス誘導剤を含む、組合せ医薬。
実施形態75.フェロトーシス誘導剤が、スルファサラジンを含む、実施形態74の組合せ医薬。
実施形態76.フェロトーシス誘導剤が、エラスチンも、ソラフェニブも、シスプラチンも含まないことを条件とする、実施形態74または75の組合せ医薬。
実施形態77.活性酸素種産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする、実施形態46~76のいずれか1つの組合せ医薬。
実施形態78.がんが、血液がんである、実施形態46~48、51~60、および64~77のいずれか1つの組合せ医薬。
実施形態79.血液がんが、急性骨髄性白血病(AML)、多発性骨髄腫、濾胞性リンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)および非ホジキンリンパ腫から選択される、実施形態78の組合せ医薬。
実施形態80.血液がんが、NPM-ALK未分化大細胞リンパ腫である、請求項79の組合せ医薬。
実施形態81.がんが、固形腫瘍がんである、実施形態46、47、52~60、および64~76のいずれか1つの組合せ医薬。
実施形態82.固形腫瘍がんが、肺がん、膵臓がん、皮膚がん、子宮がん、卵巣がん、結腸直腸がん、乳がん、肝細胞がん、腎臓がん、またはこれらの組合せである、実施形態46、47、52~77、または81の組合せ医薬。
実施形態83.固形腫瘍がんが、癌腫である、実施形態81または82の組合せ医薬。
実施形態84.固形腫瘍がんが、肺がんである、実施形態82または83の組合せ医薬。
実施形態85.固形腫瘍がんが、NSCLCである、実施形態84の組合せ医薬。
実施形態86.固形腫瘍がんが、EFGR変異型がん、BRAF変異型がん、ROS1変異型がん、ALK変異型がん、またはこれらの組合せである、実施形態81~85のいずれか1つの組合せ医薬。
実施形態87.NSCLCが、EFGR変異型NSCLCである、実施形態85または86の組合せ医薬。
実施形態88.NSCLCが、チロシンキナーゼ阻害剤を使用中に進展しているEGFR変異型NSCLCである、実施形態85~87のいずれか1つの組合せ医薬。
実施形態89.固形腫瘍がんが、結腸がんである、実施形態81~83のいずれか1つの組合せ医薬。
実施形態90.固形腫瘍がんが、進行性固形腫瘍がんである、実施形態81~89のいずれか1つの組合せ医薬。
実施形態91.進行性固形腫瘍がんが、がん免疫療法剤を使用中に進展している、実施形態90の組合せ医薬。
実施形態92.構造(I)の化合物、およびフェロトーシス阻害剤のみが、ヒト体内で互いに接触する、実施形態74~91のいずれか1つの組合せ医薬。
実施形態93.それを必要とする対象においてNPM-ALK未分化大細胞リンパ腫を処置するための医薬組成物であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、医薬組成物。
実施形態94.がんの処置の方法であって、低酸素環境を含有するがん性腫瘍に罹患している患者集団を同定するステップ、およびその集団に、構造Iの化合物:
またはその薬学的に許容される塩を投与するステップを含む、方法。
実施形態95.それを必要とする対象に、調節性T細胞を減少もしくは消失させるおよび/またはリンパ球浸潤を増加させるのに十分である量の構造(I)の化合物:
またはその薬学的に許容される塩を投与することにより腫瘍微小環境を変更し、それによって腫瘍を免疫療法剤での処置に感受性にするステップを含む、処置の方法。
実施形態96.1つまたはそれより多くの治療剤をさらに投与するステップを含む、実施形態94または95のどちらかの処置の方法。
実施形態97.投与される追加の治療剤が、免疫治療剤である、実施形態96の方法。
実施形態98.追加の治療剤が、チェックポイント阻害剤である、実施形態96または97のいずれかの方法。
実施形態99.追加の治療剤が、PD-1阻害剤、PD-L1阻害剤、およびCTLA-4阻害剤のうちの1つまたは複数である、実施形態96~98の方法。
実施形態100.追加の治療剤が、ニボルマブおよびイピリムマブから選択される、実施形態96~99の方法。
実施形態101.追加の治療剤が、式Iの化合物の投与の前に、その後に、またはそれと同時期に投与される、実施形態96から100までのいずれかの方法。
本開示の例証のために与えられ、本開示を限定するように意図されていない、例示的実施形態の上記説明を考えれば、本開示の他の特徴が明らかになる。
定義
本明細書を解釈するために、以下の定義が適用されることになり、適切な場合には常に、単数形で使用される用語は複数形も含むことになる。本明細書で使用される用語は、文脈による別段の明確な指示がない限り、以下の意味を有する。
本明細書に記載される全ての方法は、本明細書中で別段の指示がない限り、または文脈上別段の明らかな矛盾がない限り、任意の好適な順序で行なうことができる。本明細書で提供されるありとあらゆる例、または例示的な言葉(例えば、「などの」)の使用は、本開示の理解をより容易にすることを意図したものに過ぎず、別途請求項に記載される本開示の範囲に制限を課さない。
本開示の文脈で(特に、特許請求の範囲の文脈で)使用される用語「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」および同様の用語は、本明細書中で別段の指示がない限り、または文脈上明らかな矛盾がない限り、単数形と複数形の両方を対象にすると解釈されるものとする。
句「医薬的に許容される」は、物質または組成物が、製剤を構成する他の成分および/またはそれで処置される哺乳動物と化学的におよび/または毒物学的に適合性でなければならないことを示す。
別段の指定がない限り、用語「構造(I)の化合物」は、その化合物はもちろん、異性体、例えば、構造異性体および配座異性体(ロータマー体およびアトロプ異性体を含む)、互変異性体など、同位体標識化合物(重水素置換を含む)、ならびに固有形成部分(例えば、互変異性体、多形、溶媒和物および/または水和物)も指す。塩、特に、薬学的に許容される塩も、含まれる。
配座異性体(またはコンフォーマー)は、1つまたはそれより多くの結合まわりの回転が異なり得る異性体である。ロータマーは、単結合まわりの回転のみが異なるコンフォーマーである。これらの用語は、アトロプ異性体を含む。
用語「アトロプ異性体」は、特定の異性体を単離することができる、軸性または面性キラリティーの特定の配座に固定されている回転異性体であって、例えば立体的干渉に起因して、他の配座を実現するのに必要な回転に対する十分高い障壁を生み出す立体障害から生じる、回転異性体を指す。
「互変異性体」は、分子のある原子からの同分子の別の原子へのプロトンシフトを指す。実施形態は、構造(I)の化合物の互変異性体を含む。
構造(I)の化合物を調製するために使用される全てのプロセスおよびその中で生成される中間体は、本開示の一部であると考えられる。構造(I)の化合物は、従来の方法により、例えば、クロマトグラフィーまたは分別結晶により、精製することができる。
プロセス条件に依存して、本開示の最終産物は、遊離(中性)または塩形態のどちらかで得られる。これらの最終産物の遊離形態と塩は、両方とも、本開示の範囲内である。要望があれば、化合物の1つの形態を別の形態に変換することができる。遊離塩基もしくは遊離酸を塩に変換することができ、塩を遊離化合物もしくは別の塩に変換することができ、または異性体化合物の混合物を個々の異性体に分離することができる。
薬学的に許容される塩が好ましい。しかし、他の塩は、例えば調製中に用いられることがある単離または精製ステップに、有用であることがあり、したがって本開示の範囲内である。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」は、親化合物が、その酸塩または塩基塩を生成することにより修飾される、開示される化合物の誘導体を指す。例えば、薬学的に許容される塩としては、酢酸塩、アスコルビン酸塩、アジピン酸塩、アスパラギン酸、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化物塩/臭化水素酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、樟脳スルホン酸塩、カプリン酸塩、塩化物/塩酸塩、クロロテオフィリン酸塩、クエン酸塩、エタンジスルホン酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、グルタミン酸塩、グルタル酸塩、グリコール酸塩、馬尿酸塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物塩、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩/ヒドロキシマロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ムチン酸塩、ナフトエ酸塩、ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデカン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、フェニル酢酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルファミン酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリフルオロ酢酸塩およびキシナホ酸塩形態が挙げられる。
薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸を用いて形成することができる。塩を誘導することができる無機酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。塩を誘導することができる有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸などが挙げられる。
薬学的に許容される塩基付加塩は、無機および有機塩基を用いて形成することができる。塩を誘導することができる無機塩基としては、例えば、アンモニウム塩、および周期表の第I~XII列からの金属が挙げられる。ある特定の実施形態では、塩は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛および銅から誘導され、特に好適な塩としては、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウムおよびマグネシウム塩が挙げられる。塩を誘導することができる有機塩基としては、例えば、第一級、第二級および第三級アミン;天然に存在する置換アミンを含む、置換アミン;環状アミン;塩基性イオン交換樹脂などが挙げられる。ある特定の有機アミンとしては、イソプロピルアミン、ベンザチン、コリネート、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、リシン、メグルミン、ピペラジンおよびトロメタミンが挙げられる。
本開示の薬学的に許容される塩は、塩基性または酸性部分を含有する親化合物から従来の化学的方法により合成することができる。一般に、そのような塩は、遊離酸または遊離塩基形態のこれらの化合物と化学量論量の適切な塩基または酸を、水中で、または有機溶媒中で、またはこれら2つの混合物中で反応させることにより、調製することができ、一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルのような、非水性媒体が好ましい。好適な塩のリストは、Allen, L.V., Jr., ed., Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 22nd Edition, Pharmaceutical Press, London, UK (2012)において見つけられ、この参考文献の開示は、これにより参照により本明細書に組み込まれる。
構造(I)の化合物は、好適な共結晶形成剤を用いて共結晶を形成することが可能であり得る。これらの共結晶は、構造(I)の化合物から公知の共結晶形成手順により調製することができる。そのような手順は、結晶化条件下、溶液中で、構造(I)の化合物と共結晶形成剤を粉砕すること、加熱すること、共昇華すること、共融解すること、または接触させること、およびそれによって形成された共結晶を単離することを含む。好適な共結晶形成剤としては、WO2004/078163に記載されているものが挙げられる。それ故に、本開示は、構造(I)の化合物を含む共結晶をさらに提供する。一部の実施形態では、共結晶は、構造(I)の化合物および共結晶形成剤を含む。
本明細書で与えられるいずれの式も、非標識形態はもちろん同位体標識形態の構造(I)の化合物も表すように意図されている。同位体標識化合物は、標識されたバージョンの化合物中の1つまたはそれより多くの原子が、選択された原子質量または質量数を有する原子の天然の存在量に起因して存在することになる比率よりも統計的に有意に高い比率で存在する1つまたはそれより多くの同位体を含有することを除いて、本明細書で与えられる式により描示される構造を有する。この点において構造(I)の化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、フッ素、酸素、リン、硫黄、塩素およびヨウ素の同位体、例えば、それぞれ、2H、3H、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl、123I、124I、125Iが挙げられる。本開示は、本明細書中で定義される通りの様々な同位体標識化合物、例えば、3Hおよび14Cなどの放射性同位体が組み込まれたもの、または2Hおよび13Cなどの非放射性同位体が組み込まれたものを含む。そのような同位体標識化合物は、例えば、代謝研究(14Cで)、反応動態研究(例えば、2Hもしくは3Hで)、検出もしくはイメージング技法、例えば、薬物もしくは基質組織分布アッセイを含むポジトロン放出断層撮影(PET)もしくは単一光子放射型コンピュータ断層撮影(SPECT)において、または患者の放射性処置において、有用である。特に、18Fまたは標識化合物は、PETまたはSPECT研究に特に望ましいだろう。
さらに、より重い同位体、特に重水素(すなわち、2HまたはD)での置換は、より大きい代謝安定性の結果として生じるある特定の治療上の利点、例えば、in vivo半減期の増加、または必要投薬量の低減、または治療指数の改善をもたらすことができる。この文脈での重水素が構造(I)の化合物の置換基と見なされることは理解される。そのようなより重い同位体、特に重水素、の濃度は、同位体濃縮係数により定義され得る。用語「同位体濃縮係数」は、本明細書で使用される場合、同位体存在量と指定された同位体の天然の存在量との間の比を意味する。本開示の化合物中の置換基が、重水素と示されている場合、そのような化合物は、各々の示されている重水素原子について少なくとも3500(各々の示されている重水素原子に対して52.5%重水素組込み)、少なくとも4000(60%重水素組込み)、少なくとも4500(67.5%重水素組込み)、少なくとも5000(75%重水素組込み)、少なくとも5500(82.5%重水素組込み)、少なくとも6000(90%重水素組込み)、少なくとも6333.3(95%重水素組込み)、少なくとも6466.7(97%重水素組込み)、少なくとも6600(99%重水素組込み)、または少なくとも6633.3(99.5%重水素組込み)、の同位体濃縮係数を有する。
構造(I)の同位体標識化合物は、一般に、当業者に公知の従来の技法により、または本明細書に記載のスキームでもしくは実施例および調製で開示される(もしくは本明細書に記載されるものに類似した)プロセスにより、他の方法で用いられる非同位体標識試薬を適切なまたは容易に入手可能な同位体標識試薬で置き換えることにより、調製することができる。そのような化合物には、様々な使用の可能性があり、例えば、可能性のある医薬化合物の標的タンパク質もしくは受容体に結合する能力を判定する際に、またはin vivoもしくはin vitroで生物学的受容体に結合する本開示の化合物をイメージングするために、標準物質および試薬として使用される可能性がある。
用語「溶媒和物」は、構造(I)の化合物と、有機または無機を問わず1つまたはそれより多くの溶媒分子との、物理的会合を意味する。この物理的会合は、水素結合を含む。ある特定の事例では、溶媒和物は、例えば、1つまたはそれより多くの溶媒分子が結晶性固体の結晶格子内に組み込まれている場合、単離することができることになる。溶媒和物中の溶媒分子は、規則的な配置および/または無秩序な配置で存在し得る。溶媒和物は、化学量論量の溶媒分子を含むこともあり、または非化学量論量の溶媒分子を含むこともある。「溶媒和物」は、液相溶媒和物と単離可能な溶媒和物の両方を包含する。例示的な溶媒和物としては、水和物、エタノレート、メタノレート、およびイソプロパノレートが挙げられる。溶媒和方法は、当技術分野において一般に公知である。
本明細書で使用される場合、「多形」は、同じ化学構造/組成を有するが、結晶を形成する分子および/またはイオンについて異なる空間配置を有する、結晶形態を指す。構造(I)の化合物を非晶質固体または結晶性固体として提供することができる。凍結乾燥を用いて、構造(I)の化合物を固体として提供することができる。
用語「PKM2媒介障害または疾患」は、PKM2により直接または間接的に調節される任意の障害または疾患を指す。
用語「PKM2」は、遺伝子またはタンパク質ピルビン酸キナーゼ筋肉アイソザイムM2を指す。
がんとも呼ばれる、用語「悪性腫瘍」は、異常細胞がとめどなく分裂して周囲の組織に浸潤し得る疾患を指す。悪性細胞は、血液およびリンパ系によって他の体部に広がることもできる。いくつかの主要なタイプの悪性腫瘍がある。癌腫は、皮膚においてまたは内臓を裏打ちするもしくは覆う組織において始まる悪性腫瘍である。肉腫は、骨、軟骨、脂肪、筋肉、血管または他の結合もしくは支持組織において始まる悪性腫瘍である。白血病は、骨髄などの血液形成組織において開始し、多数の異常血液細胞を産生させ、血液に侵入させる、悪性腫瘍である。リンパ腫および多発性骨髄腫は、免疫系の細胞において始まる悪性腫瘍である。中枢神経系がんは、脳および脊髄の組織において始まる悪性腫瘍である。
用語「固形腫瘍」は、嚢胞も液体領域も通常は含有しない異常な組織塊で形成された悪性腫瘍/がんを指す。固形腫瘍は、原発組織/細胞によって命名/分類される。例としては、肉腫および癌腫が挙げられる。
用語「白血病」は、骨髄などの血液形成組織において始まる血液または血液細胞悪性腫瘍/がんを指す。例としては、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ球性白血病(ALL)および慢性リンパ球性白血病(CLL)が挙げられる。
用語「リンパ腫」は、免疫系の細胞において始まるリンパ系細胞悪性腫瘍/がんを指す。例としては、非ホジキンリンパ腫および多発性骨髄腫が挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「対象」は、動物を指す。典型的には、動物は、哺乳動物である。対象は、例えば、霊長類(例えば、ヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、魚、トリなども指す。ある特定の実施形態では、対象は、霊長類である。さらに他の実施形態では、対象は、ヒトである。例示的な対象としては、がん疾患のリスク因子を有する任意の年齢の人間が挙げられる。
本明細書で使用される場合、対象は、そのような対象(好ましくは、ヒト)が、処置の生物学的に、医学的にまたは生活の質の点で利益を得ることになる場合、そのような処置「を必要とする」。
本明細書で使用される場合、用語「阻害する」、「阻害」、または「阻害すること」は、所与の状態、症状もしくは障害もしくは疾患の軽減もしくは抑制、または生物活性もしくは生物学的過程についてのベースライン活性の有意な低下を指す。
本明細書で使用される場合、任意の疾患/障害について用語「処置する」、「処置すること」、または「処置」は、対象、例えば、哺乳動物、特にヒトにおける疾患/障害の処置を指し、(a)疾患/障害を改善すること(例えば、疾患/障害もしくはその臨床症状の少なくとも1つの発症を緩徐化すること、もしくは阻止すること、もしくは低減させること);(b)疾患/障害を物理的に(例えば、認識可能な症状の安定化)、生理的に(例えば、物理的パラメーターの安定化)、もしくは両方で、緩和することまたはモジュレートすること(例えば、疾患/障害の進展を停止させること(安定化)、退行を生じさせること、または寛解を生じさせること);(c)対象により認識され得ないものを含む、少なくとも1つの物理的パラメーターを軽減することもしくは改善すること;および/または(d)対象(例えば、哺乳動物)において疾患もしくは障害の開始もしくは発症もしくは進展が生じることを、特に、そのような対象(例えば、哺乳動物)に疾患もしくは障害の素因があるがまだそれに罹患していると診断されていないときに、予防することもしくは遅らせることを、含む。
構造(I)の化合物の「有効量」という用語は、構造(I)の化合物の量であって、対象の生物学的または医学的応答、例えば酵素もしくはタンパク質活性の低減もしくは阻害、を惹起すること、または症状を改善すること、状態を軽減すること、疾患進展を止める、停止させる、緩徐化する、もしくは遅らせること、または疾患を予防すること、などになる、量を指す。一実施形態では、用語「有効量」は、対象に投与されたときに、(1)PKM2により媒介される状態もしくは障害もしくは疾患を少なくとも部分的に軽減、阻害、予防および/もしくは改善するのに、または(2)PKM2の活性をモジュレートするのに、特に、細胞環境でそれを四量体形にモジュレートするのに有効である、構造(I)の化合物の量を指す。一部の実施形態では、構造Iの化合物の「有効量」は、腫瘍微小環境の所望の変化に影響を与えるのに十分であるその量である。
別の実施形態では、用語「有効量」は、細胞または組織または非細胞生体物質または培地に投与されたとき、PKM2の活性を少なくとも部分的に活性化するもしくは増加させるのに有効であるかまたはPKM2の発現を少なくとも部分的に活性化するもしくは増加させるのに有効である、構造(I)の化合物の量を指す。
有効量は、対象のサイズおよび体重または病気のタイプのような因子に依存して変わり得る。当業者は、過度の実験をせずとも本明細書に記載されている因子を研究して構造(I)の化合物の有効量に関して決定することができるであろう。
構造Iの化合物とともに追加の治療用化合物を投与する投与レジメンおよびスケジュールは、有効量を構成するものに影響を及ぼし得る。構造(I)の化合物を対象にPKM2媒介状態の開始前に、または開始後に投与することができる。さらに、いくつかの分割投薬量、および時間をずらした投薬量を、毎日もしくは逐次的に投与することができ、または用量を持続注入することができ、または投与がボーラス注射であることもある。さらに、構造(I)の化合物の投薬量を、治療または予防状況の緊急性によって示される通り、比例的に増加または減少させることができる。
治療の組合せおよび医薬組成物
本開示は、構造(I)の化合物と、1つまたはそれより多くの追加の治療剤(例えば、これらに限定されないが、キナーゼ阻害剤、例えば、RTK、BTK、Pl3K、CDK、MEKまたはPIM阻害剤、免疫療法剤(IO剤)、例えば、これらに限定されないが、モノクローナル抗体、サイトカイン、CAR T療法、1つまたはそれより多くの免疫学的チェックポイント阻害剤(「チェックポイント阻害剤」とも呼ばれる)、フェロトーシス誘導剤など)とを含む、併用療法を含む。用語「併用療法」は、本開示に記載される治療の疾患、障害または状態を処置するための2つまたはそれより多くの治療剤の投与を指す。そのような投与は、これらの治療剤の実質的に同時に行なわれる方法での併用投与はもちろん、(i)様々な薬剤の同時期の投与、または構造Iの化合物の投与に先行する、その後の、もしくはそれと同時期の、予定された形での薬剤の投与を含む投薬スケジュールも包含する。一部の実施形態では、構造Iの化合物を、他の治療剤とともに、例えば、固定された活性成分比を有する単一のカプセルで、投与することができる。あるいは、そのような投与は、複数の容器での、または活性成分ごとに別々の容器(例えば、カプセル、粉末および液体)での、併用投与を包含する。構造(I)の化合物および第2の治療剤を、同じ投与経路によってまたは異なる投与経路によって投与することができる。粉末および/または液体を、投与前に再構成することまたは所望の用量に希釈することができる。加えて、そのような投与は、各タイプの治療剤を逐次的な方法で、ほぼ同時または異なる時のどちらかに使用することも包含する。どちらにせよ、治療レジメンは、薬物の組合せの効果であって、本明細書に記載される疾患、状態または障害を処置する上で有益な効果を提供する。特定の実施形態では、併用療法は、構造(I)の化合物および第2の治療剤を含むが、併用療法が、がん細胞内でのROSの産生を増加させる作用機序を有する抗がん薬物(「ROS産生性抗がん薬物」と呼ばれる)を含まないことを条件とする。
本開示の併用療法は、構造(I)の化合物とキナーゼ阻害剤とを含む併用療法を含む。キナーゼ阻害剤は、細胞間のシグナル伝達を途絶させる。キナーゼ阻害剤としては、チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、オシメルチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、ソラフェニブなど)およびセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤(例えば、GSK690693(GSK)、XL418(Exelisis Inc.)、ソラフェニブ、VQD-002(VioQuest Pharmaceuticals)、など)が挙げられるが、これらに限定されない。様々な実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびキナーゼ阻害剤を含む。一部のそのような実施形態では、キナーゼ阻害剤により阻害されるキナーゼの活性は、がんに関連する。
実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびキナーゼ阻害剤を含む。一部の実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびチロシンキナーゼ阻害剤を含むが、併用療法がROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。一部の実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびチロシンキナーゼ阻害剤を含むが、併用療法がソラフェニブを含まないことを条件とする。
キナーゼ阻害剤は、受容体型チロシンキナーゼ(RTK)ファミリーのメンバーの阻害剤を含む。RTKファミリーは、例えばオシメルチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブおよびアファチニブにより阻害され得る、上皮増殖因子受容体(EGFR)と、例えばベバシズマブにより阻害され得る、VEGFと、例えばトラスツズマブにより阻害され得る、erbB2とを含む。EGFR、VEGFまたはerbB2を阻害する治療剤を含むRTKファミリーのメンバーを阻害する療法を、PKM2をモジュレートする化合物と組み合わせて、疾患を処置することができる。一部の実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびキナーゼ阻害剤を含むが、併用療法がROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。
実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびEFGR阻害剤を含む。一部の実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびEFGR阻害剤を含むが、併用療法がROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。一部の実施形態では、EGFR阻害剤は、セツキシマブ(Erbitux(登録商標))、オシメルチニブ、ゲフィチニブ(例えば、Iressa(登録商標))、エルロチニブ(例えば、エルロチニブ塩酸塩(Tarceva(登録商標))、アファチニブ、C225(ImClone Systems,Inc.、New York、NY)、抗EGFR 22Mab(ImClone Systems,Inc.、New York、NY)、ZD-1839(AstraZeneca)、BIBX-1382(Boehringer Ingelheim)、MDX-447(Medarex Inc.、Annandale、NJ)、OLX-103(Merck & Co.、Whitehouse Station、NJ)、EGF融合毒素(Seragen Inc.、Hopkinton、MA)、パニツムマブ、ダコミチニブ、またはこれらの組合せである。一部の実施形態では、EGFR阻害剤は、WO95/19970(1995年7月27日公開)、WO98/14451(1998年4月9日公開)、WO98/02434(1998年1月22日公開)、または米国特許第5,747,498号(1998年5月5日発行)に記載されているEGFR阻害剤のうちの1つまたは複数であり、これらの参考特許文献は、EGFR阻害剤に関するそれらの教示について参照により本明細書に組み込まれる。
様々な実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物と、セツキシマブ(Erbitux(登録商標))、オシメルチニブ、ゲフィチニブ(例えば、Iressa(登録商標))、エルロチニブ(例えば、エルロチニブ塩酸塩(Tarceva(登録商標))、アファチニブまたはこれらの組合せから選択されるEGFR阻害剤とを含む。さらなる実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物と、パニツムマブ、ダコミチニブまたは両方から選択されるEGFR阻害剤とを含む。
実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物および血管内皮増殖因子(VEGF)阻害剤を含む。実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびVEGF阻害剤を含むが、併用療法がROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。一部のそのような実施形態では、VEGF阻害剤は、ベバシズマブ、SU-5416(Sugen Inc.、South San Francisco、CA)、SU-6668(Sugen Inc.、South San Francisco、CA)、IM862(Cytran Inc.、Kirkland、WA)、抗VEGFモノクローナル抗体(Genentech,Inc.)、アンジオザイム、スニチニブ、バンデタニブ、合成リボザイム(Ribozyme(Boulder、CO)およびChiron(Emeryville、CA))またはこれらの組合せである。一部の実施形態では、VEGF阻害剤は、WO01/60814 A3(2001年8月23日公開)、WO99/24440(1999年5月20日公開)、WO/1999/062890(1999年9月12日公開)、WO95/21613(1995年8月17日公開)、WO99/61422(1999年12月2日公開)、米国特許第5,834,504号(1998年11月10日発行)、WO01/60814、WO98/50356(1998年11月12日公開)、米国特許第5,883,113号(1999年3月16日発行)、米国特許第5,886,020号(1999年3月23日発行)、米国特許第5,792,783号(1998年8月11日発行)、WO99/10349(1999年3月4日公開)、WO97/32856(1997年9月12日公開)、WO97/22596(1997年6月26日公開)、WO98/54093(1998年12月3日公開)、WO98/02438(1998年1月22日公開)、WO99/16755(1999年4月8日公開)、またはWO98/02437(1998年1月22日公開)に記載されている1つまたはそれより多くのVEGF阻害剤であり、これらの参考特許文献の全ては、VEGF阻害剤に関するそれらの教示について参照により本明細書に組み込まれる。
様々な実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびベバシズマブを含む。一部の実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物と、スニチニブ、バンデタニブ、または両方とを含む。
実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびErbB2阻害剤を含む。実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびErbB2阻害剤を含むが、併用療法がROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。一部のそのような実施形態では、ErbB2阻害剤は、トラスツズマブ、GW-282974(Glaxo Wellcome plc)、AR-209(Aronex Pharmaceuticals Inc.、The Woodlands、TX)、2B-1(Chiron)、またはこれらの組合せである。一部の実施形態では、ErbB2阻害剤は、WO98/02434(1998年1月22日公開)、WO99/35146(1999年7月15日公開)、WO99/35132(1999年7月15日公開)、WO98/02437(1998年1月22日公開)、WO97/13760(1997年4月17日公開)、WO95/19970(1995年7月27日公開)、米国特許第5,587,458号(1996年12月24日発行)、米国特許第6,284,764号(2001年9月4日発行)、および米国特許第5,877,305号(1999年3月2日発行)に記載されている1つまたはそれより多くのErbB2阻害剤であり、これらの参考特許文献は、全てが、ErbB2阻害剤に関するそれらの教示について参照により本明細書に組み込まれる。
様々な実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびラパチニブを含む。
実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物および血小板由来増殖因子(PDGF)受容体阻害剤を含む。実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびPDGF受容体阻害剤を含むが、併用療法がROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。一部のそのような実施形態では、PDGF受容体阻害剤は、イマチニブ(Gleevec(登録商標));リニファニブ(N-[4-(3-アミノ-1H-インダゾール-4-イル)フェニル]-N’-(2-フルオロ-5-メチルフェニル)尿素、別名ABT 869であり、Genentechから入手可能);スニチニブリンゴ酸塩(Sutent(登録商標));キザルチニブ(AC220、CAS 950769-58-1);パゾパニブ(Votrient(登録商標));アキシチニブ(Inlyta(登録商標));ソラフェニブ(Nexavar(登録商標));バルガテフ(BIBF1120、CAS 928326-83-4);テラチニブ(BAY57-9352、CAS 332012-40-5)、バタラニブ二塩酸塩(PTK787、CAS 212141-51-0);およびモテサニブ二リン酸塩(AMG706、CAS 857876-30-3、N-(2,3-ジヒドロ-3,3-ジメチル-1H-インドール-6-イル)-2-[(4-ピリジニルメチル)アミノ]-3-ピリジンカルボキサミド、PCT公開番号WO02/066470に記載されている);またはこれらの組合せである。一部の実施形態では、併用療法は、PDGF受容体阻害剤を含むが、PDGF受容体阻害剤がソラフェニブでないことを条件とする。
実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびALK阻害剤を含む。実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびALK阻害剤を含むが、併用療法がROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。一部のそのような実施形態では、ALK阻害剤は、クリゾチニブ(Xalkori(登録商標))である。
実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびMET阻害剤を含む。実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびMET阻害剤を含むが、併用療法がROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。一部のそのような実施形態では、MET阻害剤は、カプマチニブ(INC280、CAS 1029712-80-8)である。
実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤を含む。一部の実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤を含むが、併用療法がROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。一部の実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤を含むが、併用療法がソラフェニブを含まないことを条件とする。
一部の実施形態では、セリン/トレオニンキナーゼ阻害剤は、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤である。実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびCDK阻害剤を含むが、併用療法がROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。一部のそのような実施形態では、CDK阻害剤は、リボシクリブ(LEE011、CAS 1211441-98-3);アロイシンA;アルボシジブ(別名フラボピリドールもしくはHMR-1275であって、2-(2-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-[(3S,4R)-3-ヒドロキシ-1-メチル-4-ピペリジニル]-4-クロメノンであり、米国特許第5,621,002号に記載されている);クリゾチニブ(PF-02341066、CAS 877399-52-5);2-(2-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-[(2R,3S)-2-(ヒドロキシメチル)-1-メチル-3-ピロリジニル]-4H-1-ベンゾピラン-4-オン・塩酸塩(P276-00、CAS 920113-03-7);1-メチル-5-[[2-[5-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-イル]-4-ピリジニル]オキシ]-N-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-2-アミン(RAF265、CAS 927880-90-8);インジスラム(E7070);ロスコビチン(CYC202);6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-2-(5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-イルアミノ)-8H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン・塩酸塩(PD0332991);ジナシクリブ(SCH727965);N-[5-[[(5-tert-ブチルオキサゾール-2-イル)メチル]チオ]チアゾール-2-イル]ピペリジン-4-カルボキサミド(BMS 387032、CAS 345627-80-7);4-[[9-クロロ-7-(2,6-ジフルオロフェニル)-5H-ピリミド[5,4-d][2]ベンゾアゼピン-2-イル]アミノ]-安息香酸(MLN8054、CAS 869363-13-3);5-[3-(4,6-ジフルオロ-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-イル]-N-エチル-4-メチル-3-ピリジンメタンアミン(AG-024322、CAS 837364-57-5);4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸N-(ピペリジン-4-イル)アミド(AT7519、CAS 844442-38-2);4-[2-メチル-1-(1-メチルエチル)-1H-イミダゾール-5-イル]-N-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-2-ピリミジンアミン(AZD5438、CAS 602306-29-6);パルボシクリブ(PD-0332991);(2R,3R)-3-[[2-[[3-[[S(R)]-S-シクロプロピルスルホンイミドイル]-フェニル]アミノ]-5-(トリフルオロメチル)-4-ピリミジニル]オキシ]-2-ブタノール(BAY 10000394);またはこれらの組合せである。
ある特定の実施形態では、追加の治療剤は、CDK阻害剤である。例えば、一部の実施形態では、CDK阻害剤は、CDK1、CDK2、CDK4、CDK5、CDK6、CDK7、CDK9またはこれらの組合せの阻害剤である。特定の実施形態では、CDK阻害剤は、CDK9阻害剤である。一部の実施形態では、CDK阻害調整剤は、アルボシジブ、またはその薬学的に許容される塩である。一部の実施形態では、CDK阻害剤は、次の構造を有するアルボシジブ:
のプロドラッグ、またはその薬学的に許容される塩である。
さらなる実施形態では、セリン/トレオニンキナーゼ阻害剤は、ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)阻害剤である。実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびPI3K阻害剤を含むが、併用療法がROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。一部の実施形態では、PI3K阻害剤は、4-[2-(1H-インダゾール-4-イル)-6-[[4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル]メチル]チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]モルホリン(別名GDC 0941であり、PCT公開番号WO09/036082およびWO09/055730に記載されている);4-(トリフルオロメチル)-5-(2,6-ジモルホリノピリミジン-4-イル)ピリジン-2-アミン(別名BKM120もしくはNVP-BKM120であり、PCT公開番号WO2007/084786に記載されている);アルペリシブ(BYL719);(5Z)-5-[[4-(4-ピリジニル)-6-キノリニル]メチレン]-2,4-チアゾリジンジオン(GSK1059615、CAS 958852-01-2);5-[8-メチル-9-(1-メチルエチル)-2-(4-モルホリニル)-9H-プリン-6-イル]-2-ピリミジンアミン(VS-5584、CAS 1246560-33-7);エベロリムス(AFINITOR(登録商標))またはこれらの組合せである。
実施形態では、キナーゼ阻害剤は、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MEK)阻害剤である。一部の実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびMEK阻害剤を含むが、併用療法がROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。一部の実施形態では、MEK阻害剤は、XL-518(別名GDC-0973であって、Cas番号1029872-29-4であり、ACC Corp.から入手可能);セルメチニブ(5-[(4-ブロモ-2-クロロフェニル)アミノ]-4-フルオロ-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボキサミド(別名AZD6244もしくはARRY 142886であり、PCT公開番号WO2003077914に記載されている);2-[(2-クロロ-4-ヨードフェニル)アミノ]-N-(シクロプロピルメトキシ)-3,4-ジフルオロ-ベンズアミド(別名CI-1040もしくはPD184352であり、PCT公開番号WO2000035436に記載されている);N-[(2R)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ]-3,4-ジフルオロ-2-[(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ]-ベンズアミド(別名PD0325901であり、PCT公開番号WO2002006213に記載されている);2,3-ビス[アミノ[(2-アミノフェニル)チオ]メチレン]-ブタンジニトリル(別名U0126であり、米国特許第2,779,780号に記載されている);N-[3,4-ジフルオロ-2-[(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ]-6-メトキシフェニル]-1-[(2R)-2,3-ジヒドロキシプロピル]-シクロプロパンスルホンアミド(別名RDEA119もしくはBAY869766であり、PCT公開番号WO2007014011に記載されている);(3S,4R,5Z,8S,9S,11E)-14-(エチルアミノ)-8,9,16-トリヒドロキシ-3,4-ジメチル-3,4,9,19-テトラヒドロ-1H-2-ベンゾオキサシクロテトラデシン-1,7(8H)-ジオン](別名E6201であり、PCT公開番号WO2003076424に記載されている);2’-アミノ-3’-メトキシフラボン(別名PD98059であり、Biaffin GmbH & Co.、KG、Germanyから入手可能);(R)-3-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-6-フルオロ-5-(2-フルオロ-4-ヨードフェニルアミノ)-8-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-4,7(3H,8H)-ジオン(TAK-733、CAS 1035555-63-5);ピマセルチブ(AS-703026、CAS 1204531-26-9);トラメチニブジメチルスルホキシド(GSK-1120212、CAS 1204531-25-80);2-(2-フルオロ-4-ヨードフェニルアミノ)-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-1,5-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド(AZD 8330);3,4-ジフルオロ-2-[(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ]-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-5-[(3-オキソ-[1,2]オキサジナン-2-イル)メチル]ベンズアミド(CH 4987655もしくはRo 4987655);5-[(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)アミノ]-4-フルオロ-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボキサミド(MEK162)、またはこれらの組合せである。
実施形態では、キナーゼ阻害剤は、B-RAF阻害剤である。一部の実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびB-RAF阻害剤を含むが、併用療法がROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。一部の実施形態では、B-RAF阻害剤は、レゴラフェニブ(BAY73-4506、CAS 755037-03-7);チボザニブ(tuvizanib)(AV951、CAS 475108-18-0);ベムラフェニブ(Zelboraf(登録商標)、PLX-4032、CAS 918504-65-1);エンコラフェニブ(別名LGX818);1-メチル-5-[[2-[5-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-イル]-4-ピリジニル]オキシ]-N-[4-(トリフルオロメチル)フェニル-1H-ベンゾイミダゾール-2-アミン(RAF265、CAS 927880-90-8);5-[1-(2-ヒドロキシエチル)-3-(ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル]-2,3-ジヒドロインデン-1-オンオキシム(GDC-0879、CAS 905281-76-7);5-[2-[4-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]フェニル]-5-(4-ピリジニル)-1H-イミダゾール-4-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンオキシム(GSK2118436もしくはSB590885);(+/-)-メチル(5-(2-(5-クロロ-2-メチルフェニル)-1-ヒドロキシ-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-1-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)カルバメート(別名XL-281およびBMS908662);ダブラフェニブ(Tafinlar(登録商標));N-(3-(5-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-カルボニル)-2,4-ジフルオロフェニル)プロパン-1-スルホンアミド(別名PLX4720);またはこれらの組合せである。
本開示のさらなる併用療法は、構造(I)の化合物とチェックポイント阻害剤とを含む併用療法を含む。免疫学的チェックポイントは、免疫系が無差別に細胞を攻撃するのを防止し、免疫攻撃を回避した罹病細胞をT細胞が死滅させるのを妨げることができる。チェックポイントタンパク質の阻害を使用して、そのような細胞に対する免疫応答を開始させることまたはブーストすることができる。チェックポイント阻害剤としては、CTLA-4、B7-1、B7-2、PD-1およびPD-L1(例えば、CTLA-4、PD-1およびPD-L1)の阻害剤、例えば、イピリムマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、アベルマブ、およびアテゾリズマブが挙げられる。CTLA-4、PD-1またはPD-L1を阻害する治療剤を含む、チェックポイントタンパク質を阻害する療法を、PKM2をモジュレートする化合物と併用して、疾患を処置することができる。一部の実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびチェックポイント阻害剤を含むが、併用療法がROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。
実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびCTLA-4阻害剤を含むが、併用療法がROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。CTLA-4阻害剤の例としては、トレメリムマブ(AstraZeneca/Medimmune);ALPN-202(Alpine Immune Sciences);RP2(Replimune);BMS-986249、BMS-986218(Bristol-Myers Squibb);ザリフレリマブ(Agenus);BMS-986249(CytomX Therapeutics);BCD-217(BIOCAD);Onc-392(OncoImmune);IBI310(Innovent Biologics);KN046(Alphamab);MK-1308(Merck & CO);Onc-392(Pfizer);REGN4659(Regeneron Pharmaceuticals);XmAb20717、XmAb22841(Xencor);抗CTLA-4 NF(Bristol-Myers Squibb);MEDI5752(AstraZeneca);AGEN1181(Agenus);MGD019(MacroGenics);ATOR-1015(Alligator Bioscience);BCD-145(BIOCAD);PSB205(Sound Biologics);CS1002(CStone Pharmaceuticals);ADU-1604(Aduro Biotech);PF-06753512(Pfizer);AGEN2041(Agenus);イピリムマブ(Hualan Biological Engineering);ATOR-1144(Alligator Bioscience);ザリフレリマブ(UroGen Pharma、Recepta Biopharma);HLX13(Shanghai Henlius Biotech);ISA203(ISA Pharmaceuticals);PRS-300シリーズA(Pieris Pharmaceuticals);JHL1152(イピリムマブ、JHL Biotech);BA3071(BioAtla);AGEN2041(Recepta Biopharma);RP3(Replimune);CG0161(Cold Genesys);APL-509(Apollomics);AGEN2041(Ludwig Institute for Cancer Research);APC 101(Advanced Proteome Therapeutics);BA3071(BeiGene);BPI-002(BeyondSpring Pharmaceuticals);CTLA-4抗体(Tikcro Technologies);APL-509(JSR);PBP1701(イピリムマブ、Prestige BioPharma);DB002、08003(DotBio);OR-2299(OncoResponse);またはYervoy(イピリムマブ、Bristol-Meyers Squib)が挙げられるが、これらに限定されない。
一部のそのような実施形態では、CTLA-4阻害剤は、イピリムマブ(YERVOY(登録商標))、トレメリムマブ、またはこれらの組合せを含む。
様々な実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物と、イピリムマブおよびトレメリムマブから選択されるCTLA-4阻害剤、またはこれらの組合せとを含む。特定の実施形態では、CTLA-4阻害剤は、イピリムマブである。
実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびPD-1阻害剤を含む。一部の実施形態では、PD-1阻害剤は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、ピディリズマブ、セミプリマブ、またはこれらの組合せを含む。
本開示の化合物と組み合わせて使用するための目的の免疫チェックポイント阻害剤としては、PD-1阻害剤、例えば、ペムブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標))、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標))、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標))、スパルタリズマブ(PDR001)、ピディリズマブ(CureTech)、MEDI0680(Medimmune)、セミプリマブ(REGN2810)、ドスタルリマブ(TSR-042)、PF-06801591(Pfizer)、チスレリズマブ(BGB-A317)、カムレリズマブ(INCSHR1210、SHR-1210)、およびAMP-224(Amplimmune)が挙げられる。
さらなる実施形態では、PD-1阻害剤は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、またはこれらの組合せを含む。特定の実施形態では、PD-1阻害剤は、ペムブロリズマブ(別名ランブロリズマブ、MK-3475、MK03475、SCH-900475、およびKEYTRUDA(登録商標))である。ペムブロリズマブおよび他の抗PD-1抗体は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、Hamid, O. et al.(2013) New England Journal of Medicine 369 (2): 134-44、US8,354,509およびWO2009/114335において開示されている。特定の実施形態では、PD-1阻害剤は、ニボルマブ(別名MDX-1106、MDX-1106-04、ONO-4538、BMS-936558、またはOPDIVO(登録商標))である。ニボルマブ(クローン5C4)および他の抗PD-1抗体は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、US8,008,449およびWO2006/121168において開示されている。一部の他の実施形態では、PD-1阻害剤は、AMP-224(Amplimmune)、CBT-501(CBT Pharmaceuticals)、CBT-502(CBT Pharmaceuticals)、JS001(Junshi Biosciences)、IBI308(Innovent Biologics)、INCSHR1210(Incyte)、別名SHR-1210(Hengrui Medicine)、BGBA317(Beigene)、BGB-108(Beigene)、BAT-I306(Bio-Thera Solutions)、GLS-010(Gloria Pharmaceuticals、WuXi Biologics)、AK103、AK104、AK105(Akesio Biopharma;Hangzhou Hansi Biologics;Hanzhong Biologics)、LZM009(Livzon)、HLX-10(Henlius Biotech)、MEDI0680(Medimmune)、PDF001(Novartis)、PF-06801591(Pfizer)、ピディリズマブ(CureTech)、REGN2810(Regeneron)、TSR-042(Tesaro)、別名ANB011、またはCS1003(CStone Pharmaceuticals)である。MEDI0680(Medimmune)は、AMP-514としても公知である。MEDI0680および他の抗PD-1抗体は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、US9,205,148およびWO2012/145493において開示されている。ピディリズマブは、CT-011としても公知である。ピディリズマブおよび他の抗PD-1抗体は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、Rosenblatt, J. et al. (2011) J Immunotherapy 34(5): 409-18、US7,695,715、US7,332,582およびUS8,686,119において開示されている。
一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標))である。一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、シンチリマブである。一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、トリパリマブである。一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、カムレリズマブである。
さらなる公知の抗PD-1抗体分子としては、例えば、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、WO2015/112800、WO2016/092419、WO2015/085847、WO2014/179664、WO2014/194302、WO2014/209804、WO2015/200119、US8,735,553、US7,488,802、US8,927,697、US8,993,731およびUS9,102,727に記載されているものが挙げられる。
一実施形態では、PD-1阻害剤は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、発明の名称が「Antibody Molecules to PD-1 and Uses Thereof」である2015年7月30日に公開されたUS2015/0210769に記載されているような抗PD-1抗体分子である。一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、US2015/0210769において開示されているBAP049-Clone-EまたはBAP049-Clone-BのCDR、可変領域、重鎖および/または軽鎖を含む。本明細書に記載される抗体分子は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるUS2015/0210769に記載されているベクター、宿主細胞および方法により作製することができる。
一実施形態では、PD-1阻害剤は、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれるUS8,907,053に記載されているような、PD-1シグナル伝達経路を阻害するペプチドである。一実施形態では、PD-1阻害剤は、イムノアドヘシン(例えば、定常領域(例えば、免疫グロブリン配列のFc領域)と融合しているPD-L1またはPD-L2の細胞外またはPD-1結合部分を含むイムノアドヘシン)である。一実施形態では、PD-1阻害剤は、AMP-224(例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、WO2010/027827およびWO2011/066342において開示されている、B7-DCIg(Amplimmune))である。
実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびPD-L1阻害剤を含む。PD-L1阻害剤の例としては、Bavencio(アベルマブ、EMD Serono);Tecentriq(アテゾリズマブ、Genentech);デュルバルマブ(Imfinzi、Astra Zeneca);SHR-1316(Jiangsu Hengrui Medicine);CS1001(Ligand Pharmaceuticals);Tecentriq(アテゾリズマブ、Halozyme Therapeutics);エンバフォリマブ(TRACON Pharmaceuticals);KN035(エンバフォリマブ、3D Medicines、Alphamab);CS1001(CStone Pharmaceuticals);Imfinzi(デュルバルマブ、Bristol-Myers Squibb);CX-072(CytomX Therapeutics);STI-1014(Sorrento Therapeutics、Lonza、NantWorks、Lee’s Pharmaceutical Holdings);LYN00102(Lynkcell);A167(Harbour BioMed、Kelun Group);BGB-A333(BeiGene);LY3300054(ロダポリマブ、Eli Lilly);GS-4224(Gilead Sciences);STI-A1015(Yuhan);STI-A1015(Sorrento Therapeutics);BCD 135(BIOCAD);CK-301(コシベリマブ、Checkpoint Therapeutics、TG Therapeutics);APL-502(Apollomics);AK106(Akeso Biopharma);MSB2311(Transcenta Holding);TG-1501(TG Therapeutics);FAZ053(Novartis);MT-6035(Molecular Templates);イカリチンおよびZKAB001(Lonza、Lee’s Pharmaceutical Holdings、Sorrento Therapeutics、Shenogen Pharma Group);TRIDENT Antibody(MacroGenics、Zai Lab);YBL-007(Ahn-Gook Pharmaceutical、Y-Biologics);HTI-1316(Hengrui Therapeutics);JS003(Shanghai Junshi Biosciences);ND021(Numab Therapeutics);Toca 521(Tocgen);KN035(エンバフォリマブ、Ascletis Pharma);STT01(STCube);ND021(CStone Pharmaceuticals);DB002、DB004(DotBio);MT5050(Molecular Templates);またはKD036(Kadmon Holdings,Inc.);アベルマブ(BAVENCIO(登録商標));デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標));FAZ053(Novartis);およびBMS-936559(Bristol-Myers Squibb);ならびにCTLA-4を標的にする薬物、例えばイピリムマブ(YERVOY(登録商標))が挙げられるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、PD-L1阻害剤は、アベルマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、またはこれらの組合せを含む。さらなる実施形態では、PD-L1阻害剤は、アベルマブ、アテゾリズマブ、またはこれらの組合せ、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標))、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標))、FAZ053(Novartis)、およびBMS-936559(Bristol-Myers Squibb)、またはこれらの組合せを含む。特定の実施形態では、PD-L1阻害剤は、アテゾリズマブであり、これは、MPDL3280A、RG7446、RO5541267、YW243.55.S70、またはTECENTRIQTMとしても公知である。アテゾリズマブおよび他の抗PD-L1抗体は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるUS8,217,149において開示されている。特定の実施形態では、PD-L1阻害剤は、MSB0010718Cとしても公知のアベルマブである。アベルマブおよび他の抗PD-L1抗体は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWO2013/079174において開示されている。特定の実施形態では、PD-L1阻害剤は、MEDI4736としても公知のデュルバルマブである。デュルバルマブおよび他の抗PD-L1抗体は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるUS8,779,108において開示されている。ある特定の実施形態では、PD-L1阻害剤は、KN035(Alphamab、3DMed)、BMS 936559(Bristol-Myers Squibb)、CS1001(CStone Pharmaceuticals)、FAZ053(Novartis)、SHR-1316(Hengrui Medicine)、TQB2450(Chiatai Tianqing)、STI-A1014(Zhaoke Pharm、Lee’s Pharm)、BGB-A333(Beigene)、MSB2311(Mabspace Biosciences)、またはHLX-20(Henlius Biotech)である。一実施形態では、抗PD-L1抗体分子は、MDX-1105または12A4としても公知の、BMS-936559(Bristol-Myers Squibb)である。BMS-936559および他の抗PD-L1抗体は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、US7,943,743およびWO2015/081158において開示されている。一部の実施形態では、PD-L1阻害剤は、モノクローナル抗体(例えば、Hisun Pharmにより製造され、本出願の時点で臨床試験の申請中であるようなもの)である。
一実施形態では、PD-L1阻害剤は、抗PD-L1抗体分子である。一実施形態では、PD-L1阻害剤は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、発明の名称が「Antibody Molecules to PD-L1 and Uses Thereof」である2016年4月21日に公開されたUS2016/0108123において開示されているような、抗PD-L1抗体分子である。一実施形態では、抗PD-L1抗体分子は、US2016/0108123において開示されているBAP058-Clone OまたはBAP058-Clone NのCDR、可変領域、重鎖および/または軽鎖を含む。
さらなる公知の抗PD-L1抗体としては、例えば、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、WO2015/181342、WO2014/100079、WO2016/000619、WO2014/022758、WO2014/055897、WO2015/061668、WO2013/079174、WO2012/145493、WO2015/112805、WO2015/109124、WO2015/195163、US8,168,179、US8,552,154、US8,460,927およびUS9,175,082に記載されているものが挙げられる。
実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびOX40阻害剤を含む。一部の実施形態では、OX40阻害剤は、BMS 986178を含む。
様々な実施形態では、本開示の併用療法は、CLTA-4阻害剤、PD-1阻害剤、PD-L1阻害剤、およびOX40阻害剤のうちの2つまたは2つ超を含む。一部の実施形態では、本開示の併用療法は、PD-1阻害剤およびCTLA-4阻害剤を含む。
本開示のさらなる併用療法は、構造(I)の化合物とフェロトーシス誘導剤とを含む併用療法を含む。フェロトーシスは、グルタチオン依存性抗酸化酵素の活性低下に一部は起因する脂質の酸化的分解の破綻を伴う、鉄依存型のプログラム細胞死である。フェロトーシス細胞は、過酸化脂質を蓄積し、正常細胞よりも高い活性酸素種(ROS)の細胞内濃度を示し得る。細胞におけるフェロトーシスの誘導は、腫瘍成長の阻害、およびドキソルビシンなどの追加の療法に対する感受性の増強に至る、複数の経路により、例えば、細胞のグルタチオンレベルを低下させることなどにより、行なわれ得る。フェロトーシスの誘導剤としては、エラスチン、ソラフェニブ、スルファサラジン、およびシスプラチンが挙げられる。細胞のグルタチオンレベルを低下させる治療剤を含む、フェロトーシスを誘導する療法を、PKM2をモジュレートする化合物と組み合わせて、疾患を処置することができる。
実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびフェロトーシス誘導剤を含むが、併用療法がROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。さらなる実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびフェロトーシス誘導剤を含むが、フェロトーシス誘導剤が、エラスチンでも、ソラフェニブでも、シスプラチンでもないことを条件とする。一部の実施形態では、フェロトーシス誘導剤は、スルファサラジンを含む。
様々な実施形態では、本開示の併用療法は、構造(I)の化合物およびスルファサラジンを含む。
一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、LAG-3阻害剤である。一部の実施形態では、LAG-3阻害剤は、LAG525(Novartis)、BMS-986016(Bristol-Myers Squibb)、またはTSR-033(Tesaro)から選択される。
一実施形態では、LAG-3阻害剤は、抗LAG-3抗体分子である。一実施形態では、LAG-3阻害剤は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、発明の名称が「Antibody Molecules to LAG-3 and Uses Thereof」である2015年9月17日に公開されたUS2015/0259420において開示されているような、抗LAG-3抗体分子である。一実施形態では、抗LAG-3抗体分子は、US2015/0259420において開示されているBAP050-Clone IまたはBAP050-Clone JのCDR、可変領域、重鎖および/または軽鎖を含む。
一実施形態では、抗LAG-3抗体分子は、BMS986016としても公知の、BMS-986016(Bristol-Myers Squibb)である。BMS-986016および他の抗LAG-3抗体は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、WO2015/116539およびUS9,505,839において開示されている。一実施形態では、抗LAG-3抗体分子は、TSR-033(Tesaro)である。一実施形態では、抗LAG-3抗体分子は、IMP731またはGSK2831781(GSKおよびPrima BioMed)である。IMP731および他の抗LAG-3抗体は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、WO2008/132601およびUS9,244,059において開示されている。一実施形態では、抗LAG-3抗体分子は、IMP761(Prima BioMed)である。
さらなる公知の抗LAG-3抗体としては、例えば、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、WO2008/132601、WO2010/019570、WO2014/140180、WO2015/116539、WO2015/200119、WO2016/028672、US9,244,059、US9,505,839に記載されているものが挙げられる。
一実施形態では、抗LAG-3阻害剤は、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWO2009/044273において開示されているような、可溶性LAG-3タンパク質、例えばIMP321(Prima BioMed)である。
一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、TIM-3阻害剤である。一部の実施形態では、TIM-3阻害剤は、MGB453(Novartis)またはTSR-022(Tesaro)である。
一実施形態では、TIM-3阻害剤は、抗TIM-3抗体分子である。一実施形態では、TIM-3阻害剤は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、発明の名称が「Antibody Molecules to TIM-3 and Uses Thereof」である2015年8月6日に公開されたUS2015/0218274において開示されているような、抗TIM-3抗体分子である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、US2015/0218274において開示されているABTIM3-hum11またはABTIM3-hum03のCDR、可変領域、重鎖および/または軽鎖を含む。
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、TSR-022(AnaptysBio/Tesaro)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、APE5137またはAPE5121のCDR配列の1つまたは複数(もしくは集合的にCDR配列の全て)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列を含む。APE5137、APE5121、および他の抗TIM-3抗体は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWO2016/161270において開示されている。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、抗体クローンF38-2E2である。
さらなる公知の抗TIM-3抗体としては、例えば、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、WO2016/111947、WO2016/071448、WO2016/144803、US8,552,156、US8,841,418およびUS9,163,087に記載されているものが挙げられる。
実施形態では、AXLキナーゼ阻害剤、例えば、構造(I)の化合物、または構造(I)の化合物の薬学的に許容される塩(例えば、酒石酸塩)は、それを必要とする対象に、ブロモドメイン阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)、または両方と組み合わせて投与される。
ブロモドメイン阻害剤は、少なくとも1つのブロモドメインタンパク質、例えば、Brd2、Brd3、Brd4および/またはBrdT、例えばBrd4を阻害する。これらの実施形態のうちのいくつかでは、ブロモドメイン阻害剤は、JQ-1(Nature 2010 Dec 23;468(7327):1067-73)、BI2536(ACS Chem. Biol. 2014 May 16;9(5):1160-71; Boehringer Ingelheim)、TG101209(ACS Chem. Biol. 2014 May 16;9(5):1160-71)、OTX015(Mol. Cancer Ther. November 201312; C244; Oncoethix)、IBET762(J Med Chem. 2013 Oct 10;56(19):7498-500; GlaxoSmithKline)、IBET151(Bioorg. Med. Chem. Lett. 2012 Apr 15;22(8):2968-72; GlaxoSmithKline)、PFI-1(J. Med. Chem. 2012 Nov 26;55(22):9831-7;Cancer Res. 2013 Jun 1;73(11):3336-46; Structural Genomics Consortium)またはCPI-0610(Constellation Pharmaceuticals)である。一部の実施形態では、ブロモドメイン阻害剤は、TG101209、BI2536、OTX015、C244、IBET762、IBET151、またはPFI-1である。
HDAC阻害剤は、少なくとも1つのHDACタンパク質を阻害する。HDACタンパク質は、酵母HDACタンパク質に対する相同性に基づいてクラスに分類することができ、クラスIは、HDAC1、HDAC2、HDAC3およびHDAC8で構成されており、クラスIIaは、HDAC4、HDAC5、HDAC7およびHDAC9で構成されており、クラスIIbは、HDAC6およびHDAC10で構成されており、クラスIVは、HDAC11で構成されている。これらの実施形態のうちのいくつかでは、HDAC阻害剤は、トリコスタチンA、ボリノスタット(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 1998 Mar 17;95(6):3003-7)、ギビノスタット、アベキシノスタット(Mol. Cancer Ther. 2006 May;5(5):1309-17)、ベリノスタット(Mol. Cancer Ther.2003 Aug;2(8):721-8)、パノビノスタット(Clin. Cancer Res.2006 Aug 1;12(15):4628-35)、レスミノスタット(Clin. Cancer Res.2013 Oct 1;19(19):5494-504)、キシノスタット(Clin. Cancer Res.2013 Aug 1;19(15):4262-72)、デプシペプチド(Blood.2001 Nov 1;98(9):2865-8)、エンチノスタット(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 1999 Apr 13;96(8):4592-7)、モセチノスタット(Bioorg. Med. Chem. Lett. 2008 Feb 1;18(3):106771)またはバルプロ酸(EMBO J. 2001 Dec 17;20(24):6969-78)である。例えば、一部の実施形態では、HDAC阻害剤は、パノビノスタット、ボリノスタット、MS275、ベリノスタット、またはLBH589である。一部の実施形態では、HDAC阻害剤は、パノビノスタットまたはSAHAである。
キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法を、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩とともに用いることができる。本開示の化合物と組み合わせて使用するための特に興味深いCAR-T療法としては、チサゲンレクルユーセル(Novartis)、アキシカブタジンシロルーセル(Kite)、ならびにトシリズマブおよびアトリズマブ(Roche)が挙げられる。
一部の実施形態では、本開示の方法は、対象に放射線療法を投与するステップをさらに含む。
正常細胞を処置の毒性から保護し、臓器毒性を制限するための努力の一環として、細胞保護剤(例えば、神経保護剤、フリーラジカルスカベンジャー、心保護剤、アントラサイクリン血管外漏出中和剤、栄養素など)を、補助療法として、本開示の化合物と組み合わせて使用することができる。好適な細胞保護剤としては、アミフォスチン(ETHYOL(登録商標))、グルタミン、ジメスナ(TAVOCEPT(登録商標))、メスナ(MESNEX(登録商標))、デクスラゾキサン(ZINECARD(登録商標)またはTOTECT(登録商標))、キサリプロデン(XAPRILA(登録商標))、およびロイコボリン(別名ロイコボリンカルシウム、シトロボラム因子およびフォリン酸)が挙げられる。
上述の実施形態のうちのいくつかでは、方法は、肝臓がん、難治性がん(例えば、非小細胞肺がん)、肺がん、食道がん、ホジキンリンパ腫、NK/T細胞リンパ腫、または黒色腫を処置するためのものである。一部の具体的な実施形態では、方法は、食道扁平上皮癌、胃がん、肺がん、上咽頭癌、膀胱がん、軟部組織肉腫、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、頭頸部扁平上皮癌、腎臓がん、尿路上皮癌、卵巣がん、子宮がんまたは膵臓がんを処置するためのものである。
他の実施形態は、他の経路、または同じ経路の他の成分、またはさらには標的酵素の重複セットをモジュレートすることが公知である薬剤が の化合物と組み合わせて使用される、併用療法のための方法であって、相乗的または相加的治療効果を得るために有効量の構造Iまたはその薬学的に許容される塩を化学療法剤、治療用抗体および放射線処置とともに投与するステップを含む方法を提供する。
多くの化学療法薬が当技術分野において現在では公知であり、それらを構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩と組み合わせて使用することができる。一部の実施形態では、化学療法薬は、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、メチル化阻害剤、代謝拮抗薬、挿入抗生物質、増殖因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的反応修飾物質、抗ホルモン薬、血管新生阻害剤、および抗アンドロゲン薬からなる群から選択される。
他の実施形態は、他の経路、または同じ経路の他の成分、またはさらには標的酵素の重複セットをモジュレートすることが公知である薬剤が の化合物と組み合わせて使用される、併用療法のための方法であって、相乗的または相加的治療効果を得るために有効量の構造Iまたはその薬学的に許容される塩を化学療法剤、治療用抗体および放射線処置とともに投与するステップを含む方法を提供する。
構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩と組み合わせて使用することができる治療剤の非限定的な例は、化学療法剤、細胞傷害剤、および非ペプチド小分子、例えば、Gleevec(登録商標)(イマチニブメシル酸塩)、Velcade(登録商標)(ボルテゾミブ)、Casodex(ビカルタミド)、Iressa(登録商標)(ゲフィチニブ)およびアドリアマイシン、ならびに化学療法剤の宿主である。化学療法剤の非限定的な例としては、アルキル化剤、例えば、チオテパおよびシクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標));アルキルスルホン酸、例えば、ブスルファン、インプロスルファンおよびピポスルファン;アジリジン、例えば、ベンゾドーパ、カルボコン、メツレドーパおよびウレドーパ;エチレンイミンおよびメチルメラミン、例えば、アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミドおよびトリメチロールメラミンなど;ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベムビチン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタード;ニトロソウレア、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチン;抗生物質、例えば、アクラシノマイシン(aclacinomysins)、アクチノマイシン、アントラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カリチアマイシン、カルビシン(carabicin)、カルミノマイシン、カルジノフィリン、Casodex(登録商標)、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン(potfiromycin)、ピューロマイシン、クエラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗薬、例えば、メトトレキサートおよび5-フルオロウラシル(5-FU);葉酸類似体、例えば、デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート;プリンアナログ、例えば、フルダラビン、6メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン;ピリミジンアナログ、例えば、アンシタビン、アザシチジン(azacitidine)、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、アンドロゲン、例えば、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン;副腎皮質阻害薬、例えば、アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタン;葉酸補充液、例えば、フォリン酸(frolinic acid);アセグラトン;アルドホスファミド配糖体;アミノレブリン酸;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート(edatraxate);デフォファミン;デメコルシン;ジアジクオン;エルフォミチン;酢酸エリプチニウム;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標);ラゾキサン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2”-トリクロロトリエチルアミン;ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキサン、例えば、パクリタキセル(TAXOLTM、Bristol-Myers Squibb Oncology、Princeton、N.J.)およびドセタキセル(TAXOTERETM、Rhone-Poulenc Rorer、Antony、France);レチノイン酸;エスペラミシン;カペシタビン;ならびに上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸または誘導体が挙げられる。
MET阻害剤:カプマチニブ(INC280、CAS 1029712-80-8)。
血小板由来増殖因子(PDGF)受容体阻害剤:イマチニブ(Gleevec(登録商標));リニファニブ(N-[4-(3-アミノ-1H-インダゾール-4-イル)フェニル]-N’-(2-フルオロ-5-メチルフェニル)尿素、別名ABT 869であり、Genentechから入手可能);スニチニブリンゴ酸塩(Sutent(登録商標));キザルチニブ(AC220、CAS 950769-58-1);パゾパニブ(Votrient(登録商標));アキシチニブ(Inlyta(登録商標));ソラフェニブ(Nexavar(登録商標));バルガテフ(BIBF1120、CAS 928326-83-4);テラチニブ(BAY57-9352、CAS 332012-40-5);バタラニブ二塩酸塩(PTK787、CAS 212141-51-0);およびモテサニブ二リン酸塩(AMG706、CAS 857876-30-3、N-(2,3-ジヒドロ-3,3-ジメチル-1H-インドール-6-イル)-2-[(4-ピリジニルメチル)アミノ]-3-ピリジンカルボキサミド、PCT公開番号WO02/066470に記載されている)。
ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)阻害剤:4-[2-(1H-インダゾール-4-イル)-6-[[4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル]メチル]チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]モルホリン(別名GDC 0941であり、PCT公開番号WO09/036082およびWO09/055730に記載されている);4-(トリフルオロメチル)-5-(2,6-ジモルホリノピリミジン-4-イル)ピリジン-2-アミン(別名BKM120もしくはNVP-BKM120であり、PCT公開番号WO2007/084786に記載されている);アルペリシブ(BYL719);(5Z)-5-[[4-(4-ピリジニル)-6-キノリニル]メチレン]-2,4-チアゾリジンジオン(GSK1059615、CAS 958852-01-2);5-[8-メチル-9-(1-メチルエチル)-2-(4-モルホリニル)-9H-プリン-6-イル]-2-ピリミジンアミン(VS-5584、CAS 1246560-33-7)およびエベロリムス(AFINITOR(登録商標))。
サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤:リボシクリブ(LEE011、CAS 1211441-98-3);アロイシンA;アルボシジブ(別名フラボピリドールもしくはHMR-1275であり、2-(2-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-[(3S,4R)-3-ヒドロキシ-1-メチル-4-ピペリジニル]-4-クロメノンであって、米国特許5,621,002号に記載されている);クリゾチニブ(PF-02341066、CAS 877399-52-5);2-(2-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-[(2R,3S)-2-(ヒドロキシメチル)-1-メチル-3-ピロリジニル]-4H-1-ベンゾピラン-4-オン・塩酸塩(P276-00、CAS 920113-03-7);1-メチル-5-[[2-[5-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-イル]-4-ピリジニル]オキシ]-N-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-2-アミン(RAF265、CAS 927880-90-8);インジスラム(E7070);ロスコビチン(CYC202);6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-2-(5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-イルアミノ)-8H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン・塩酸塩(PD0332991);ジナシクリブ(SCH727965);N-[5-[[(5-tert-ブチルオキサゾール-2-イル)メチル]チオ]チアゾール-2-イル]ピペリジン-4-カルボキサミド(BMS 387032、CAS 345627-80-7);4-[[9-クロロ-7-(2,6-ジフルオロフェニル)-5H-ピリミド[5,4-d][2]ベンゾアゼピン-2-イル]アミノ]-安息香酸(MLN8054、CAS 869363-13-3);5-[3-(4,6-ジフルオロ-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-イル]-N-エチル-4-メチル-3-ピリジンメタンアミン(AG-024322、CAS 837364-57-5);4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸N-(ピペリジン-4-イル)アミド(AT7519、CAS 844442-38-2);4-[2-メチル-1-(1-メチルエチル)-1H-イミダゾール-5-イル]-N-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-2-ピリミジンアミン(AZD5438、CAS 602306-29-6);パルボシクリブ(PD-0332991);および(2R,3R)-3-[[2-[[3-[[S(R)]-S-シクロプロピルスルホンイミドイル]-フェニル]アミノ]-5-(トリフルオロメチル)-4-ピリミジニル]オキシ]-2-ブタノール(BAY 10000394)。
マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MEK)阻害剤:XL-518(別名GDC-0973であり、CAS番号1029872-29-4であって、ACC Corp.から入手可能);セルメチニブ(5-[(4-ブロモ-2-クロロフェニル)アミノ]-4-フルオロ-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボキサミド(別名AZD6244もしくはARRY 142886であり、PCT公開番号WO2003/077914に記載されている);2-[(2-クロロ-4-ヨードフェニル)アミノ]-N-(シクロプロピルメトキシ)-3,4-ジフルオロ-ベンズアミド(別名CI-1040もしくはPD184352であり、PCT公開番号WO2000/035436に記載されている);N-[(2R)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ]-3,4-ジフルオロ-2-[(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ]-ベンズアミド(別名PD0325901であり、PCT公開番号WO2002/006213に記載されている);2,3-ビス[アミノ[(2-アミノフェニル)チオ]メチレン]-ブタンジニトリル(別名U0126であり、米国特許第2,779,780号に記載されている);N-[3,4-ジフルオロ-2-[(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ]-6-メトキシフェニル]-1-[(2R)-2,3-ジヒドロキシプロピル]-シクロプロパンスルホンアミド(別名RDEA119もしくはBAY869766であり、PCT公開番号WO2007/014011に記載されている);(3S,4R,5Z,8S,9S,11E)-14-(エチルアミノ)-8,9,16-トリヒドロキシ-3,4-ジメチル-3,4,9;19-テトラヒドロ-1H-2-ベンゾオキサシクロテトラデシン-1,7(8H)-ジオン](別名E6201であり、PCT公開番号WO2003/076424に記載されている);2’-アミノ-3’-メトキシフラボン(別名PD98059であり、Biaffin GmbH & Co.、KG、Germanyから入手可能);(R)-3-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-6-フルオロ-5-(2-フルオロ-4-ヨードフェニルアミノ)-8-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-4,7(3H,8H)-ジオン(TAK-733、CAS 1035555-63-5);ピマセルチブ(AS-703026、CAS 1204531-26-9);トラメチニブジメチルスルホキシド(GSK-1120212、CAS 1204531-25-80);2-(2-フルオロ-4-ヨードフェニルアミノ)-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-1,5-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド(AZD 8330);3,4-ジフルオロ-2-[(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ]-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-5-[(3-オキソ-[1,2]オキサジナン-2-イル)メチル]ベンズアミド(CH 4987655もしくはRo 4987655);および5-[(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)アミノ]-4-フルオロ-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボキサミド(MEK162)。
m-TOR阻害剤、例えば、BroutinらによりInsights into Significance of Combined Inhibition of MEK and m-TOR Signalling Output in KRAS-mutant Non-Small-Cell Lung Cancer, British J. of Cancer (2016) 115, pp549-552(この公表文献は、その参考文献とともに、参照により本明細書に組み込まれる)に記載されたような、AZD2014。
メチル化阻害剤(HMA)、例えば、デシタビンおよびアザシチジン。
B-RAF阻害剤:レゴラフェニブ(BAY73-4506、CAS 755037-03-7);チボザニブ(tuvizanib)(AV951、CAS 475108-18-0);ベムラフェニブ(ZELBORAF(登録商標)、PLX-4032、CAS 918504-65-1);エンコラフェニブ(別名LGX818);1-メチル-5-[[2-[5-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-イル]-4-ピリジニル]オキシ]-N-[4-(トリフルオロメチル)フェニル-1H-ベンゾイミダゾール-2-アミン(RAF265、CAS 927880-90-8);5-[1-(2-ヒドロキシエチル)-3-(ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル]-2,3-ジヒドロインデン-1-オンオキシム(GDC-0879、CAS 905281-76-7);5-[2-[4-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]フェニル]-5-(4-ピリジニル)-1H-イミダゾール-4-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンオキシム(GSK2118436もしくはSB590885);(+/-)-メチル(5-(2-(5-クロロ-2-メチルフェニル)-1-ヒドロキシ-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-1-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)カルバメート(別名XL-281およびBMS908662);ダブラフェニブ(TAFINLAR(登録商標));およびN-(3-(5-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-カルボニル)-2,4-ジフルオロフェニル)プロパン-1-スルホンアミド(別名PLX4720)。
プロテアソーム阻害剤:ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標))、N-5-ベンジルオキシカルボニル-Ile-Glu(O-tert-ブチル)-Ala-ロイシナール(PSI)、カルフィルゾミブおよびイキサゾミブ(例えば、ボルテゾミブ)、マリゾミブ(NPI-0052)、デランゾミブ(CEP-18770)、O-メチル-N-[(2-メチル-5-チアゾリル)カルボニル]-L-セリル-O-メチル-N-[(1S)-2-[(2R)-2-メチル-2-オキシラニル]-2-オキソ-1-(フェニルメチル)エチル]-L-セリンアミド(ONX-0912)。RNAiスクリーニングにより、TNK1は、骨髄腫におけるプロテアソーム阻害剤感受性の潜在的モジュレーターとして同定された。Zhu et al., Blood (2011) 117 (14): 3847-3857。一部の実施形態では、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は、例えば多発性骨髄腫の処置のために、本明細書に記載されるプロテアソーム阻害剤と組み合わせて投与される。
腫瘍に対するホルモン作用を調節または阻害するように働く抗ホルモン剤、例えば、抗エストロゲン薬、例えば、タモキシフェン(NolvadexTM)、ラロキシフェン、アロマターゼ阻害性4(5)-イミダゾール、4ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY 117018、オナプリストンおよびトレミフェン(Fareston)など;ならびに抗アンドロゲン薬、例えば、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリドおよびゴセレリン;クロラムブシル;ゲムシタビン;6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金アナログ、例えば、シスプラチンおよびカルボプラチン;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP-16);イホスファミド;マイトマイシンC;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ナベルビン;ノバントロン;テニポシド;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロネート;カンプトテシン-11(CPT-11);トポイソメラーゼRASe阻害剤RFS 2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO)も、好適な化学療法細胞制御薬として含まれる。
構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩と組み合わせて使用することができる治療剤の非限定的な例は、mTOR阻害剤である。例示的なmTOR阻害剤としては、例えば、テムシロリムス、リダフォロリムス(公式名デフェロリムス、(1R,2R,4S)-4-[(2R)-2[(1R,9S,12S,15R,16E,18R,19R,21R,23S,24E,26E,28Z,30S,32S,35R)-1,18-ジヒドロキシ-19,30-ジメトキシ-15,17,21,23,29,35-ヘキサメチル-2,3,10,14,20-ペンタオキソ-11,36-ジオキサ-4-アザトリシクロ[30.3.1.04,9]ヘキサトリアコンタ-16,24,26,28-テトラエン-12-イル]プロピル]-2-メトキシシクロへキシルジメチルホスフィネート、別名AP23573およびMK8669であり、PCT公開番号WO03/064383に記載されている);エベロリムス(Afinitor(登録商標)またはRAD001)、ラパマイシン(AY22989、Sirolimus(登録商標))、セマピモド(simapimod)(CAS 164301-51-3);テムシロリムス(emsirolimus)、(5-{2,4-ビス[(3S)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-2-メトキシフェニル)メタノール(AZD8055);2-アミノ-8-[trans-4-(2-ヒドロキシエトキシ)シクロへキシル]-6-(6-メトキシ-3-ピリジニル)-4-メチル-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(PF04691502、CAS 1013101-36-4);およびN2-[1,4-ジオキソ-4-[[4-(4-オキソ-8-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-2-イル)モルホリニウム-4-イル]メトキシ]ブチル]-L-アルギニルグリシル-L-α-アスパルチルL-セリン-分子内塩(配列番号1482)(SF1126、CAS 936487-67-1)、およびXL765が挙げられる。
所望される場合には、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、一般に処方されている抗がん薬物、例えば、これらに限定されないが、代謝拮抗薬、DNA断片化剤、DNA架橋剤、挿入剤、タンパク質合成阻害剤、トポイソメラーゼIおよびII毒(例えば、カンプトテシン、トポテカン)、微小管指向型薬剤、キナーゼ阻害剤、ホルモン、ならびにホルモン拮抗薬と、組み合わせて使用することができる。これらの追加の薬剤のうちのいくつかについての例としては、Herceptin(登録商標)、Avastin(登録商標)、Erbitux(登録商標)、Rituxan(登録商標)、Taxol(登録商標)、Arimidex(登録商標)、Taxotere(登録商標)、ABVD、AVICINE、アバゴボマブ、アクリジンカルボキサミド、アデカツムマブ、17-N-アリルアミノ-17-デメトキシゲルダナマイシン、アルファラジン、アルボシジブ、3-アミノピリジン-2-カルボキシアルデヒドチオセミカルバゾン、アモナフィド、アントラセンジオン、抗CD22免疫毒素、抗新生物薬、抗腫瘍性ハーブ、アパジコン、アチプリモド、アザチオプリン、ベロテカン、ベンダムスチン、BIBW 2992、ビリコダル、ブロスタリシン、ブリオスタチン、ブチオニンスルホキシミン、CBV(化学療法)、カリクリン、細胞周期非特異的抗新生物剤、ジクロロ酢酸、ディスコデルモリド、エルサミトルシン、エノシタビン、エポチロン、エリブリン、エベロリムス、エキサテカン、エクシスリンド、フェルギノール、フォロデシン、ホスフェストロール、ICE化学療法レジメン、IT-101、イメキソン、イミキモド、インドロカルバゾール、イロフルベン、ラニキダル、ラロタキセル、レナリドミド、ルカントン、ルートテカン、マホスファミド、ミトゾロミド、ナホキシジン、ネダプラチン、オラパリブ、オルタタキセル、PAC-1、ポーポー、ピクサントロン、プロテアソーム阻害剤、レベッカマイシン、レシキモド、ルビテカン、SN-38、サリノスポラミドA、サパシタビン、スタンフォードV、スワインソニン、タラポルフィン、タリキダル、テガフール-ウラシル、テモダール、テセタキセル、四硝酸トリプラチン、トリス(2-クロロエチル)アミン、トロキサシタビン、ウラムスチン、バジメザン、ビンフルニン、ZD6126またはゾスキダルが挙げられるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は、それを必要とする対象に、アルボシジブなどのCDK9阻害剤と組み合わせて投与される。関連実施形態では、構造(I)の化合物の薬学的に許容される塩は、それを必要とする対象に、アルボシジブなどのCDK9阻害剤と組み合わせて投与される。投与は、CDK9阻害剤の投与の前、投与と同時、投与の後であり得る。一部の実施形態では、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は、それを必要とする対象に、膵臓がんの処置のためにアルボシジブなどのCDK9阻害剤と組み合わせて投与される。
一部の実施形態では、CDK阻害剤は、CDK2、CDK4、CDK6、CDK7、CDK8、CDK9、CDK10、および/またはCDK11阻害剤である。一部の実施形態では、CDK阻害剤は、CDK7、CDK9阻害剤、または両方である。一部の実施形態では、CDK阻害剤は、ジナシクリブ(ACS Med.Chem.Lett.2010 May 17;1(5):204-8;Mol. Cancer Ther.2010 Aug;9(8):2344-53;Merck, Sharp and Dohme)、AT7519(J. Med.Chem.2008 Aug 28;51(16):4986-99;Astex Pharmaceutical)またはパルボシクリブ(J. Med.Chem.2005 Apr 7;48(7):2388-406;Pfizer)である。ある特定の実施形態では、CDK阻害剤は、CDK9阻害剤、例えばアルボシジブである。アルボシジブは、遊離塩基として、薬学的に許容される塩として、またはプロドラッグとして投与することができる。ある特定の実施形態では、CDK9阻害剤は、アルボシジブである。他の実施形態では、CDK9阻害剤は、アルボシジブの薬学的に許容される塩である。他の実施形態では、CDK9阻害剤は、アルボシジブのプロドラッグである。アルボシジブのプロドラッグは、WO2016/187316において開示されているものを含み、この参考特許文献の全開示は、これによりその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
実施形態は、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、哺乳動物における異常な細胞成長を阻害するためにまたは過剰増殖性障害を処置するために放射線療法と組み合わせて、本明細書で提供されるBTK阻害剤(例えば、イブルチニブ)またはCDK9阻害剤(例えば、アルボシジブ)と組み合わせて、それを必要とする対象に投与する方法に、さらに関する。放射線療法を投与するための技法は、当技術分野では公知であり、これらの技法を、本明細書に記載される併用療法において使用することができる。この併用療法での構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の投与を、本明細書に記載されるように決定することができる。
一実施形態では、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は、それを必要とする対象に、AZD6738またはVX-970などのATR阻害剤と組み合わせて投与される。投与は、ATR阻害剤の投与の前、投与と同時、投与の後であり得る。1つの具体的な実施形態では、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩と、AZD6738またはVX-970などのATR阻害剤との組合せは、非小細胞肺がんの処置の際に投与される。上述の実施形態のうちのいくつかでは、ATR阻害剤は、AZD6738とVX-970の組合せである。一部の実施形態では、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は、腫瘍をATR阻害剤に感作させるためにATR阻害剤の投与の前に投与される。
上述の実施形態のうちのいくつかでは、非小細胞肺がんは、TCGA肺腺癌、1つもしくはそれより多くのLUAD腫瘍、TCGA肺扁平上皮癌、1つもしくはそれより多くのLUSC腫瘍、1つもしくはそれより多くのMDACC PROSPECT腫瘍、1つもしくはそれより多くのMDACC BATTLE1腫瘍、1つもしくはそれより多くのBATTLE2腫瘍、またはこれらの組合せを含む。一部の実施形態では、非小細胞肺がんは、TCGA LUAD腫瘍、例えば、ALK転座を多く含む腫瘍を含む。一部の実施形態では、非小細胞肺がんは、TCGA LUAD腫瘍、例えば、1つまたはそれより多くのEGFR突然変異を含む腫瘍を含む。
一部の実施形態では、放射線療法を構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の投与と組み合わせて投与することができる。例示的な放射線療法としては、体外照射療法、体内照射療法、組織内照射、定位的放射線手術、全身放射線療法、放射線療法、および永続的または一時的な組織内小線源療法が挙げられる。用語「小線源療法」は、本明細書で使用される場合、体内の腫瘍または他の増殖性組織疾患部位にまたはその付近に挿入された、空間的に拘束された放射性物質により送達される、放射線療法を指す。この用語は、限定ではないが、放射性同位体(例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、およびLuの放射性同位体)への曝露を含むように、意図されている。本発明の細胞制御薬としての使用に好適な放射線供給源は、固体と液体の両方を含む。非限定的な例として、放射線供給源は、放射性核種、例えば、固体供給源としてのI125、I131、Yb169、Ir192、固体供給源としてのI125であることもあり、または光子、ベータ粒子、ガンマ線もしくは他の治療用放射線を放出する他の放射性核種であることもある。放射性物質は、放射性核種の任意の溶液、例えばI125もしくはI131の溶液、から作製される流体であることもあり、または放射性流体を、Au198、Y90などの固体放射性核種の小粒子を含有する好適な流体のスラリーを使用して生成することができる。さらに、放射性核種をゲルまたは放射性マイクロスフィアとして具現することができる。
いずれかの理論により限定されるものではないが、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は、異常細胞の、そのような細胞を死滅させるおよび/またはその成長を阻害するための放射線での処置に対する感受性を、高めることができる。したがって、一部の実施形態は、哺乳動物における異常細胞を放射線での処置に感作させるための方法であって、哺乳動物に、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、異常細胞の放射線での処置への感作に有効である量で投与するステップを含む方法を含み、この量は、本明細書に記載されるそのような化合物および塩の有効量を突き止めるための手段に従って決定することができる。
構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は、抗血管新生剤、シグナル伝達阻害剤、抗増殖剤、解糖阻害剤またはオートファジー阻害剤から選択される1つまたはそれより多くの物質の量と組み合わせて使用することもできる。
抗血管新生剤としては、例えば、MMP-2(マトリックスメタロプロテイナーゼ2)阻害剤、ラパマイシン、テムシロリムス(CCI-779)、エベロリムス(RAD001)、ソラフェニブ、スニチニブおよびベバシズマブが挙げられる。有用なCOX-II阻害剤の例としては、CELEBREXTM(アレコキシブ)、バルデコキシブおよびロフェコキシブが挙げられる。有用なマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤の例は、WO96/33172(1996年10月24日公開)、WO96/27583(1996年3月7日公開)、欧州特許出願第97304971.1号(1997年7月8日出願)、欧州特許出願第99308617.2号(1999年10月29日出願)、WO98/07697(1998年2月26日公開)、WO98/03516(1998年1月29日公開)、WO98/34918(1998年8月13日公開)、WO98/34915(1998年8月13日公開)、WO98/33768(1998年8月6日公開)、WO98/30566(1998年7月16日公開)、欧州特許公開第606,046号(1994年7月13日公開)、欧州特許公開第931,788号(1999年7月28日公開)、WO90/05719(1990年5月31日公開)、WO99/52910(1999年10月21日公開)、WO99/52889(1999年10月21日公開)、WO99/29667(1999年6月17日公開)、PCT国際出願番号PCT/IB98/01113(1998年7月21日出願)、欧州特許出願第99302232.1号(1999年3月25日出願)、英国特許出願第9912961.1号(1999年6月3日出願)、米国特許仮出願第60/148,464号(1999年8月12日出願)、米国特許第5,863,949号(1999年1月26日発行)、米国特許第5,861,510号(1999年1月19日発行)、および欧州特許公開第780,386号(1997年6月25日公開)に記載されており、これらの参考特許文献の全ては、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。MMP-2およびMMP-9阻害剤の実施形態は、MMP-1を阻害する活性がほとんどまたは全くないものを含む。他の実施形態は、MMP-2および/またはAMP-9を他のマトリックスメタロプロテイナーゼ(すなわち、MAP-1、MMP-3、MMP-4、MMP-5、MMP-6、MMP-7、MMP-8、MMP-10、MMP-11、MMP-12およびMMP-13)と比較して選択的に阻害するものを含む。一部の実施形態で有用なMMP阻害剤の一部の具体的な例は、AG-3340、RO 323555、およびRS 13-0830である。
オートファジー阻害剤としては、クロロキン;3-メチルアデニン;ヒドロキシクロロキン(PlaquenilTM);バフィロマイシンA1;5-アミノ-4-イミダゾールカルボキサミドリボシド(AICAR);オカダ酸;2A型または1型のタンパク質ホスファターゼを阻害するオートファジー抑制性藻類毒素;cAMPの類似体;ならびにcAMPレベルを上昇させる薬物、例えばアデノシン、LY204002、N6-メルカプトプリンリボシド、およびビンブラスチンが挙げられるが、これらに限定されない。加えて、ATG5を含むがこれに限定されないタンパク質(オートファジーに関与するもの)の発現を阻害するアンチセンスまたはsiRNAを使用することもできる。
他の実施形態では、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩との併用療法の方法に有用な薬剤としては、エルロチニブ、アファチニブ、イレッサ、GDC0941、MLN1117、BYL719(アルペリシブ)、BKM120(ブパリシブ)、CYT387、GLPG0634、バリシチニブ、レスタウルチニブ、モメロチニブ、パクリチニブ、ルキソリチニブ、TG101348、クリゾチニブ、チバンチニブ、AMG337、カボザンチニブ、フォレチニブ、オナルツズマブ、NVP-AEW541、ダサチニブ、ポナチニブ、サラカチニブ、ボスチニブ、トラメチニブ、セルメチニブ、コビメチニブ、PD0325901、RO5126766、アキシチニブ、ベバシズマブ、ボスツチニブ、セツキシマブ、クリゾチニブ、ホスタマチニブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、レンバチニブ、イブルチニブ、ニロチニブ、パニツムマブ、パゾパニブ、ペガプタニブ、ラニビズマブ、ルキソリチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、SU6656、トラスツズマブ、トファシチニブ、バンデタニブ、ベムラフェニブ、イリノテカン、タキソール、ドセタキセル、ラパマイシンまたはMLN0128が挙げられるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は、全抗体であるEGFR阻害剤、例えばセツキシマブ(Erbitux(登録商標))を含む、上皮増殖因子受容体型チロシンキナーゼ(EGFR)阻害剤と組み合わせて投与される。EGFR阻害剤の例としては、エルロチニブ、オシメルチニブ、セツキシマブ、ゲフィチニブ、ネシツムマブ、ラパチニブ、ネラチニブ、パニツムマブ、バンデタニブ、およびネシツムマブが挙げられる。EGFR阻害剤との組合せでの、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は、例えば、非小細胞肺がん(NSCLC)、膵臓がん、乳がん、および結腸がんなどの、EGFR調節異常に関連しているがんの処置に有用であり得る。EGFRは、例えば、第18、19、20または21エクソンの活性化突然変異に起因して、異常調節され得る。特定の実施形態では、EGFR阻害剤は、エルロチニブまたはオシメルチニブである。特定の実施形態では、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は、EGFR阻害剤と組み合わせて、EGFR変異型NSCLCを処置するために使用される。特定の実施形態では、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は、EGFR阻害剤と組み合わせて、EGFR阻害剤耐性がんを処置するために使用される。
ある特定の実施形態では、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は、エルロチニブと組み合わせて投与される。一部の実施形態では、そのような組合せは、膵臓がんを処置するために使用される。他の実施形態では、そのような組合せは、肺がんを処置するために使用される。さらなる実施形態では、肺がんは、非小細胞肺がんである。
ある特定の実施形態では、構造Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は、オシメルチニブ(osmertinib)と組み合わせて投与される。一部の実施形態では、そのような組合せは、肺がんを処置するために使用される。さらなる実施形態では、肺がんは、EGFR突然変異を有する。
構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、および/または第2の治療剤(例えば、キナーゼ阻害剤、チェックポイント阻害剤、フェロトーシス誘導剤など)は、典型的には、医薬組成物(例えば、構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、および/または第2の治療剤、および少なくとも1つの薬学的に許容される担体)として使用される。「薬学的に許容される担体(希釈剤または賦形剤)」は、対象、例えば、動物、特に哺乳動物への生物活性薬剤の送達のための当技術分野で一般に受け入れられている媒体を指し、そのような媒体には、当業者には公知であるであろうような、一般に安全と認められる(GRAS)溶媒、分散媒、コーティング剤、界面活性剤、抗酸化物質、保存薬(例えば、抗菌剤、抗真菌剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩、保存薬、薬物安定剤、結合剤、緩衝剤(例えば、マレイン酸、酒石酸、乳酸、クエン酸、酢酸、重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウムなど)、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、着香剤、色素など、およびこれらの組合せが含まれる(例えば、Allen, L.V., Jr. et al., Remington: The Science and Practice of Pharmacy (2 Volumes), 22nd Edition, Pharmaceutical Press (2012)を参照されたい)。
本開示は、構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩と、第2の治療剤と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物を提供する。さらなる実施形態では、組成物は、本明細書に記載されるものなどの、少なくとも2つの薬学的に許容される担体を含む。本開示では、別段の指定がない限り、溶媒和物および水和物は、一般に組成物と見なされる。好ましくは、薬学的に許容される担体は、無菌である。医薬組成物を、経口投与、非経口投与および直腸投与などの特定の投与経路用に製剤化することができる。加えて、本開示の医薬組成物を、固体形態(カプセル、錠剤、丸剤、顆粒、粉末もしくは坐薬を含む)で、または液体形態(溶液、懸濁液もしくはエマルジョンを含む)で作り出すことができる。医薬組成物を滅菌などの従来の製薬工程に付すことができ、および/または医薬組成物は、従来の不活性希釈剤、滑沢剤もしくは緩衝剤、ならびにアジュバント、例えば、保存薬、安定剤、湿潤剤、乳化剤および緩衝剤などを含有することができる。典型的には、医薬組成物は、活性成分を以下のもののうちの1つまたは複数とともに含む、錠剤またはゼラチンカプセルである:
a)希釈剤、例えば、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロースおよび/またはグリシン;
b)錠剤にはさらに、滑沢剤、例えば、シリカ、滑石、ステアリン酸、そのマグネシウムもしくはカルシウム塩および/またはポリエチレングリコール;
c)必要に応じて、結合剤、例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプン糊、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび/またはポリビニルピロリドン;
d)崩壊剤、例えば、デンプン、寒天、アルギン酸もしくはそのナトリウム塩、または発泡性混合物;ならびに
e)吸収剤、着色剤、香味料および甘味料。
錠剤には、当技術分野において公知の方法に従ってフィルムコーティングまたは腸溶コーティングのどちらかを施すことができる。
経口投与に好適な組成物は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および/または第2の治療剤を、錠剤、トローチ剤、水性もしくは油性懸濁液、分散性粉末もしくは顆粒、エマルジョン、硬もしくは軟カプセル、またはシロップもしくはエリキシル剤の形態で含む。経口使用が意図された組成物は、医薬組成物の製造のための当技術分野において公知の任意の方法に従って調製され、そのような組成物は、薬学的に洗練された、飲みやすい調製物を提供するために、甘味剤、着香剤、着色剤および保存剤からなる群から選択される1つまたはそれより多くの薬剤を含有することができる。錠剤は、錠剤の製造に好適である非毒性の薬学的に許容される賦形剤と混合して活性成分を含有し得る。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム;造粒剤および崩壊剤、例えば、トウモロコシデンプンまたはアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチンまたはアラビアゴム;および滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクである。錠剤は、コーティングされていないか、または消化管内での崩壊および吸収を遅らせることによって長期間にわたる持続的作用を提供するために公知の技法によりコーティングされている。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料を利用することができる。経口使用のための製剤は、活性成分が不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合されている、硬ゼラチンカプセル剤として提供することができ、または活性成分が水もしくは油性媒体、例えばピーナッツ油、流動パラフィンもしくはオリーブ油と混合されている、軟ゼラチンカプセル剤として提供することができる。
ある特定の注射用組成物は、水性等張溶液または懸濁液であり、坐薬は、有利には脂肪性エマルジョンまたは懸濁液から調製される。前記組成物を滅菌することができ、および/または前記組成物は、アジュバント、例えば、保存剤、安定剤、湿潤剤もしくは乳化剤、溶解促進剤、浸透圧を調節するための塩、および/または緩衝剤を含有することができる。加えて、それらは、他の治療に役立つ物質も含有することができる。前記組成物は、従来の混合、造粒またはコーティング方法にそれぞれ従って調製され、活性成分を約0.1~75%含有するか、または約1~50%含有する。
経皮適用に好適な組成物は、有効量の構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、および/または第2の治療剤を、好適な担体とともに含む。経皮送達に好適な担体は、宿主の皮膚の通過を支援するために吸収可能な薬理学的に許容される溶媒を含む。例えば、経皮デバイスは、裏打ち部材と、化合物を必要に応じて担体とともに収容している貯留部と、必要に応じて、宿主の皮膚の化合物を長期間にわたって制御された所定の速度で送達するための律速バリア、およびデバイスを皮膚に固定するための手段とを含む、包帯の形態である。
局所的適用、例えば、皮膚および眼への局所的適用に好適な組成物は、水溶液、懸濁液、軟膏、クリーム、ゲル、もしくはスプレー用製剤、例えばエアロゾルによる送達のためのものなどを含む。そのような局所的送達システムは、特に、例えば、皮膚がんの処置のため、例えば、日焼け止めクリーム、ローション、スプレーなどでの予防的使用のための皮膚適用に適しているであろう。したがって、それらは、当技術分野で周知の局所製剤、例えば化粧用製剤など、での使用に特に好適である。そのようなものは、可溶化剤、安定剤、等張性向上剤、緩衝剤および保存薬を含有し得る。
本明細書で使用される場合、局所的適用は、吸入にまたは鼻腔内適用にも関連し得る。それらは、ドライパウダー吸入器からドライパウダーの形態で(単独で、混合物、例えば、ラクトースとのドライブレンド、または例えばリン脂質との、混合成分粒子として)、または好適な噴射剤を使用するまたはしない、加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザーもしくはネブライザーからのエアロゾルスプレー提示で、適便に送達することができる。
水は、ある特定の化合物の分解を助長することがあるので、本開示は、構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、および/または第2の治療剤を、活性成分として含む、無水医薬組成物および剤形をさらに提供する。
本開示の無水医薬組成物および剤形は、無水または低水分含有成分および低水分または低湿度条件を使用して調製することができる。無水医薬組成物を、その無水性が維持されるように調製し、保管することができる。したがって、無水組成物は、水への曝露を防止することが公知である材料を使用して包装され、その結果、これらの組成物を好適な処方キットに含めることができる。好適な包装の例としては、気密封止ホイル、プラスチック、単位用量容器(例えば、バイアル)、ブリスターパックおよびストリップパックが挙げられる。
本開示は、活性成分としての本明細書に記載される化合物が分解することになる速度を低下させる1つまたはそれより多くの薬剤を含む、医薬組成物および剤形をさらに提供する。そのような薬剤は、本明細書では「安定剤」と呼ばれ、アスコルビン酸などの抗酸化剤、pH緩衝剤、または塩緩衝剤などを含む。
構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、および/または第2の治療剤は、典型的には、容易に制御できる投薬量の薬物を提供するために、および洗練された容易に取り扱うことができる製品を患者に与えるために、医薬品剤形に製剤化される。構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩および/または第2の治療剤の投薬レジメンは、言うまでもなく、公知の因子、例えば、特定の薬剤の薬力学的特性、その投与方法および経路、レシピエントの種、年齢、性別、健康状態、医学的状態および体重、症状の性質および程度、併用処置の種類、処置の頻度、投与経路、患者の腎および肝機能、ならびに所望される効果によって変わることになる。構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、および/または第2の治療剤を、単一の1日用量で投与することができ、または全1日投薬量を1日2、3もしくは4回の分割用量で投与することができる。
ある特定の事例では、構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、および/または第2の治療剤を、抗がん剤、抗アレルギー剤、制吐剤、鎮痛薬、免疫調節薬および細胞保護剤から独立して選択される、1つまたはそれより多くの、追加の、治療活性のある薬剤と組み合わせて投与することが、有利であり得る。一部の実施形態では、構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、および/または第2の治療剤は、1つまたはそれより多くの、追加の、治療活性のある薬剤と組み合わせて投与されるが、組合せが、ROS産生性抗がん薬物を含まないことを条件とする。
併用療法での使用が考えられる一般的な抗がん剤としては、カペシタビン(Xeloda(登録商標))、N4-ペントキシカルボニル-5-デオキシ-5-フルオロシチジン、カルボプラチン(Paraplatin(登録商標))、シスプラチン(Platinol(登録商標))、クラドリビン(Leustatin(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)またはNeosar(登録商標))、シタラビン、シトシンアラビノシド(Cytosar-U(登録商標))、シタラビンリポソーム注射(DepoCyt(登録商標))、ダカルバジン(DTIC-Dome(登録商標))、ドキソルビシン塩酸塩(Adriamycin(登録商標)、Rubex(登録商標))、フルダラビンリン酸エステル(Fludara(登録商標))、5-フルオロウラシル(Adrucil(登録商標)、Efudex(登録商標))、ゲムシタビン(ジフルオロデオキシシチジン)、イリノテカン(Camptosar(登録商標))、L-アスパラギナーゼ(ELSPAR(登録商標))、6-メルカプトプリン(Purinethol(登録商標))、メトトレキサート(Folex(登録商標))、ペントスタチン、6-チオグアニン、チオテパ、および注射用トポテカン塩酸塩(Hycamptin(登録商標))が挙げられる。実施形態では、併用療法は、一般的な抗がん剤を含むが、抗がん剤が、ROS産生性抗がん薬物でないことを条件とする。一部の実施形態では、併用療法は、一般的な抗がん剤を含むが、抗がん剤が、カルボプラチン(Paraplatin(登録商標))でも、シスプラチン(Platinol(登録商標))でも、ドキソルビシン塩酸塩(Adriamycin(登録商標)、Rubex(登録商標))でも、L-アスパラギナーゼ(ELSPAR(登録商標))でもないことを条件とする。
構造(I)の化合物との組合せのための特に興味深い抗がん剤としては、以下のものが挙げられる:
プリン代謝拮抗薬、および/またはデノボプリン合成の阻害剤:ペメトレキセド(Alimta(登録商標))、ゲムシタビン(Gemzar(登録商標))、5-フルオロウラシル(Adrucil(登録商標)、Carac(登録商標)およびEfudex(登録商標))、メトトレキサート(Trexall(登録商標))、カペシタビン(Xeloda(登録商標))、フロクスウリジン(FUDR(登録商標))、デシタビン(Dacogen(登録商標))、アザシチジン(azacitidine)(Vidaza(登録商標)およびAzadine(登録商標))、6-メルカプトプリン(Purinethol(登録商標))、クラドリビン(Leustatin(登録商標)、Litak(登録商標)およびMovectro(登録商標))、フルダラビン(Fludara(登録商標))、ペントスタチン(Nipent(登録商標))、ネララビン(Arranon(登録商標))、クロファラビン(Clolar(登録商標)およびEvoltra(登録商標))、ならびにシタラビン(Cytosar(登録商標))。
MTAP阻害剤:(3R,4S)-1-((4-アミノ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)メチル)-4-((メチルチオ)メチル)ピロリジン-3-オール(MT-DADMe-イムシリン-A、CAS 653592-04-2)。
メチルチオアデノシン:(2R,3R,4S,5S)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((メチルチオ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(CAS 2457-80-9)。
p53-MDM2阻害剤:(S)-1-(4-クロロ-フェニル)-7-イソプロポキシ-6-メトキシ-2-(4-{メチル-[4-(4-メチル-3-オキソ-ピペラジン-1-イル)-trans-シクロへキシルメチル]-アミノ}-フェニル)-1,4-ジヒドロ-2H-イソキノリン-3-オン;(S)-5-(5-クロロ-1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イル)-6-(4-クロロ-フェニル)-2-(2,4-ジメトキシ-ピリミジン-5-イル)-1-イソプロピル-5,6-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-d]イミダゾール-4-オン;[(4S,5R)-2-(4-tert-ブチル-2-エトキシフェニル)-4,5-ビス(4-クロロフェニル)-4,5-ジメチルイミダゾール-1-イル]-[4-(3-メチルスルホニルプロピル)ピペラジン-1-イル]メタノン(RG7112);4-[[(2R,3S,4R,5S)-3-(3-クロロ-2-フルオロフェニル)-4-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-4-シアノ-5-(2,2-ジメチルプロピル)ピロリジン-2-カルボニル]アミノ]-3-メトキシ安息香酸(RG7388);SAR299155;2-((3R,5R,6S)-5-(3-クロロフェニル)-6-(4-クロロフェニル)-1-((S)-1-(イソプロピルスルホニル)-3-メチルブタン-2-イル)-3-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)酢酸(AMG232);{(3R,5R,6S)-5-(3-クロロフェニル)-6-(4-クロロフェニル)-1-[(2S,3S)-2-ヒドロキシ-3-ペンタニル]-3-メチル-2-オキソ-3-ピペリジニル}酢酸(AM-8553);(±)-4-[4,5-ビス(4-クロロフェニル)-2-(2-イソプロポキシ-4-メトキシ-フェニル)-4,5-ジヒドロ-イミダゾール-1-カルボニル]-ピペラジン-2-オン(Nutlin-3);2-メチル-7-[フェニル(フェニルアミノ)メチル]-8-キノリノール(NSC 66811);1-N-[2-(1H-インドール-3-イル)エチル]-4-N-ピリジン-4-イルベンゼン-1,4-ジアミン(JNJ-26854165);4-[4,5-ビス(3,4-クロロフェニル)-2-(2-イソプロポキシ-4-メトキシ-フェニル)-4,5-ジヒドロ-イミダゾール-1-カルボキシル]-ピペラジン-2-オン(Caylin-1);4-[4,5-ビス(4-トリフルオロメチル-フェニル)-2-(2-イソプロポキシ-4-メトキシ-フェニル)-4,5-ジヒドロ-イミダゾール-1-カルボキシル]-ピペラジン-2-オン(Caylin-2);5-[[3-ジメチルアミノ)プロピル]アミノ]-3,10-ジメチルピリミド[4,5-b]キノリン-2,4(3H,10H)-ジオン・二塩酸塩(HLI373);およびtrans-4-ヨード-4’-ボラニル-カルコン(SC204072)。
PIMキナーゼ阻害剤:
またはその薬学的に許容される塩。
一部の患者は、構造(I)の化合物および/または他の抗がん剤に対するアレルギー反応を投与中または投与後に経験することがあり、それ故、アレルギー反応のリスクを最小限に抑えるために抗アレルギー剤が投与されることが多い。好適な抗アレルギー剤としては、コルチコステロイド(Knutson, S., et al., PLoS One, DOI:10.1371/journal.pone.0111840 (2014))、例えば、デキサメタゾン(例えば、Decadron(登録商標))、ベクロメタゾン(例えば、Beclovent(登録商標))、ヒドロコルチゾン(別名コルチゾン、ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム、ヒドロコルチゾンリン酸エステルナトリウムであり、商標名Ala-Cort(登録商標)、ヒドロコルチゾンリン酸エステル、Solu-Cortef(登録商標)、Hydrocort Acetate(登録商標)およびLanacort(登録商標)で販売されている)、プレドニゾロン(商標名Delta-Cortel(登録商標)、Orapred(登録商標)、Pediapred(登録商標)およびPrelone(登録商標)で販売されている)、プレドニゾン(商標名Deltasone(登録商標)、Liquid Red(登録商標)、Meticorten(登録商標)およびOrasone(登録商標)で販売されている)、メチルプレドニゾロン(別名6-メチルプレドニゾロン、メチルプレドニゾロン酢酸エステル、メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウムであり、商標名Duralone(登録商標)、Medralone(登録商標)、Medrol(登録商標)、M-Prednisol(登録商標)およびSolu-Medrol(登録商標)で販売されている);抗ヒスタミン剤、例えば、ジフェンヒドラミン(例えば、Benadryl(登録商標))、ヒドロキシジンおよびシプロヘプタジン;ならびに気管支拡張薬、例えば、ベータ-アドレナリン作動性受容体アゴニスト、アルブテロール(例えば、Proventil(登録商標))、およびテルブタリン(Brethine(登録商標))が挙げられる。
一部の患者は、構造(I)の化合物および/または他の抗がん剤の投与中および投与後に悪心を経験することがあり、それ故、制吐剤が悪心(胃)および嘔吐の予防に使用される。好適な制吐剤としては、アプレピタント(Emend(登録商標))、オンダンセトロン(Zofran(登録商標))、グラニセトロンHCl(Kytril(登録商標))、ロラゼパム(Ativan(登録商標))、デキサメタゾン(Decadron(登録商標))、プロクロルペラジン(Compazine(登録商標))、カソピタント(Rezonic(登録商標)およびZunrisa(登録商標))、ならびにこれらの組合せが挙げられる。
患者をより快適にするために、処置中に経験する疼痛を軽減するための薬物が処方されることが多い。Tylenol(登録商標)などの一般的な市販の鎮痛薬が、多くの場合、使用される。しかし、中等度または重度の疼痛には、オピオイド鎮痛薬、例えば、ヒドロコドン/パラセタモールまたはヒドロコドン/アセトアミノフェン(例えば、Vicodin(登録商標))、モルヒネ(例えば、Astramorph(登録商標)またはAvinza(登録商標))、オキシコドン(例えば、OxyContin(登録商標)またはPercocet(登録商標))、オキシモルフォン塩酸塩(Opana(登録商標))およびフェンタニル(例えば、Duragesic(登録商標))も有用である。
構造(I)の化合物との組合せのための特に興味深い免疫調節薬としては、アフツズマブ(Roche(登録商標)から入手可能)、ペグフィルグラスチム(Neulasta(登録商標))、レナリドミド(CC-5013、Revlimid(登録商標)、サリドマイド(Thalomid(登録商標))、アクチミド(CC4047)、およびIRX-2(IRX Therapeuticsから入手可能な、インターロイキン1とインターロイキン2とインターフェロンγとを含むヒトサイトカインの混合物、CAS 951209-71-5)が挙げられる。
正常細胞を処置の毒性から保護し、臓器毒性を制限するための努力の一環として、細胞保護剤(例えば、神経保護剤、フリーラジカルスカベンジャー、心保護剤、アントラサイクリン血管外漏出中和剤、栄養素など)を補助療法として使用することができる。好適な細胞保護剤としては、アミフォスチン(Ethyol(登録商標))、グルタミン、ジメスナ(Tavocept(登録商標))、メスナ(Mesnex(登録商標))、デクスラゾキサン(Zinecard(登録商標)またはTotect(登録商標))、キサリプロデン(Xaprila(登録商標))、およびロイコボリン(別名ロイコボリンカルシウム、シトロボラム因子およびフォリン酸)が挙げられる。
コード番号、一般名または商標名により識別される活性化合物の構造は、標準的便覧「The Merck Index」の現行版から、またはデータベース、例えば、Patents International(例えば、IMS World Publications)から得ることができる。
一実施形態では、本開示は、構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、第2の治療剤、および/または他の抗がん剤を、ヒトまたは動物対象への投与に好適な薬学的に許容される担体とともに含む、医薬組成物を提供する。
特に、組成物は、併用療法薬として一緒に製剤化されることになるか、または別々に製剤化され、投与されることになる。
別の実施形態では、本開示は、悪性腫瘍などの細胞増殖性疾患を患っているヒトまたは動物対象を処置する方法を提供する。本開示は、そのような処置を必要とするヒトまたは動物対象を処置する方法であって、対象に有効量の構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、第2の治療剤、および/または他の抗がん剤を投与するステップを含む方法を提供する。
悪性腫瘍の処置のための併用療法では、構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、第2の治療剤、および/または他の抗がん剤を、同時に、同時的に、または特定の時間制約なしに逐次的に投与することができ、そのような投与によって対象体内で少なくとも2つの化合物の治療有効レベルが得られる。
ある実施形態では、構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、第2の治療剤、および/または他の抗がん剤は、一般に、逐次的に、任意の順序で、注入によりまたは経口で投与される。投与レジメンは、例えば、疾患の病期、患者の身体フィットネス、個々の薬物の安全性プロファイル、および個々の薬物の忍容性、ならびにその組合せを投与する担当医および医療施術者に周知の他の基準によって変わり得る。構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、第2の治療剤、および/または他の抗がん剤は、互いに数分以内に投与されることもあり、または処置に使用される特定のサイクルに依存して数時間、数日もしくは数週間離して投与されることもある。加えて、サイクルは、処置サイクル中に一方の薬物の他方のものより高頻度の投与、および薬物の投与ごとに異なる用量での投与を含み得る。
本開示の別の態様では、2つまたはそれより多くの別々の医薬組成物を含むキットであって、それらの医薬組成物のうちの少なくとも1つが構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する、キットが提供される。一実施形態では、キットは、前記組成物を別々に保持するための手段、例えば、容器、仕切られたビン、または仕切られたホイルパケットを含む。そのようなキットの例は、錠剤、カプセルなどの包装に概して使用されるような、ブリスターパックである。
本開示のキットは、異なる剤形、例えば、経口および非経口剤形を投与するために、別々の組成物を異なる投薬間隔で投与するために、または別々の組成物を互いにタイトレーションするために使用することができる。遵守を支援するために、本開示のキットは、投与の指示書を概して含む。
構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、および/または第2の治療剤は、公知の治療プロセス、例えば、ホルモンまたは特に放射線の投与と組み合わせることで、有利に使用することもできる。構造(I)の化合物は、特に、放射線増感剤として、特に、放射線療法に対して低い感受性を示す腫瘍の処置に、使用することができる。
本開示の併用療法では、構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、および/または第2の治療剤は、同じまたは異なる製造業者により製造および/または製剤化され得る。さらに、構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、および/または第2の治療剤を一緒に、(i)医師への併用製品の発売の前に(例えば、構造(I)の化合物と第2の治療剤とを含むキットの場合)、(ii)投与直前に医師により(または医師の指導を受けて)、または(iii)患者自身が、例えば、構造(I)の化合物および第2の治療剤の逐次投与中に、併用療法に導入することができる。
適用のための医薬組成物(または製剤)を、薬物の投与に使用される方法に依存して様々な形で包装することができる。一般に、販売用の物品は、医薬製剤が中に載置された適切な形態の容器を含む。好適な容器は、当業者に周知であり、ビン(プラスチックおよびガラス)、小袋、アンプル、ビニール袋、金属シリンダーなどの物質を含む。容器は、パッケージの内容物の不注意な利用を防止するために不正開封防止構築物も含むことができる。加えて、容器には、容器の内容物を記載するラベルが被着されている。ラベルには、適切な警告が含まれていることもある。
本開示の医薬組成物または組合せ医薬は、約50kg~約70kgの対象用の活性成分約1mg~約1000mg、または活性成分約1mg~約500mg、もしくは約1mg~約250mg、もしくは約1mg~約150mg、もしくは約0.5mg~約100mg、もしくは約1mg~約50mgの単位投薬量で存在することができる。化合物、医薬組成物、またはそれらの組合せの治療有効投薬量は、例えば、対象の種、体重、年齢および個々の状態、処置されることになる障害もしくは疾患またはその重症度に依存する。通常技能の医師、臨床医または獣医は、障害または疾患を予防するために、処置するためにまたはその進展を阻害するために必要な活性成分の各々についての有効量を容易に決定することができる。
上記の投薬特性は、有利には哺乳動物、例えばマウス、ラット、イヌ、サル、またはその単離された臓器、組織および調製物を使用して、in vitroおよびin vivo試験で実証可能であり得る。構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、および/または第2の治療剤は、in vitroで溶液、例えば水溶液、の形態で適用することができ、in vivoで、腸内に、非経口的に、どちらかで、有利には静脈内に、例えば、懸濁液として、または水溶液で適用することができる。in vitroでの投薬量は、約10-3モル濃度~10-9モル濃度の間の範囲であり得る。in vivoでの有効量は、投与経路に依存して、約0.1mg/kg~約500mg/kgの間、または約1mg/kg~約100mg/kgの間の範囲であり得る。
薬理学および有用性
構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、その組成物、およびそれらの併用療法は、がんをはじめとする様々な悪性腫瘍の処置に有効である。
したがって、一実施形態は、上述の実施形態のいずれかに記載の、治療有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、組成物、および併用療法を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法を提供する。一実施形態は、PKM2をモジュレートする方法であって、上述の実施形態のいずれかに記載の、治療有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、組成物、および/または併用療法を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法を提供する。より具体的な実施形態では、モジュレートすることは、PKM2を活性化することを含む。例えば、PKM2の活性化は、がんの処置のためであり得る。
PKM2は、自然免疫応答の調節に必要不可欠な役割を果たし、したがって、PKM2活性化は、一部は、腫瘍乳酸レベルを低下させること、およびがん細胞よりも免疫細胞によるグルコース利用に有利に働くことにより、がんに見られることが多い免疫抑制性微小環境を好転させることができる。したがって、一実施形態は、がん細胞よりも免疫細胞による腫瘍乳酸レベルを低下させるおよび/またはグルコース利用を増加させる方法であって、上述の実施形態のいずれかに記載の、治療有効量の構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、組成物、および/または併用療法を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法を提供する。一実施形態は、腫瘍微小環境をモジュレートする方法であって、治療有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、単独で、腫瘍微小環境のモジュレーターとして、または上述の実施形態のいずれかに記載されているような併用療法の一部として、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法を提供し、腫瘍乳酸レベルを低下させること、グルコース利用を増加させること、および/または腫瘍微小環境をモジュレートすることにより、そうしなければ追加の治療剤に対して耐性の腫瘍がそれらによる処置に感受性になり得ると考えられる。一部の実施形態では、理論により拘束されるものではないが、これは、細胞環境内の二量体形のPKM2を四量体形のPKM2にモジュレートすることに関連すると考えられる。
様々な他の実施形態では、本開示は、がんを処置するための方法であって、上に記載されている、構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または組成物または併用療法を、それを必要とする対象(例えば、哺乳動物)に投与するステップを含む方法を対象とする。
他の実施形態では、本開示の化合物は、がん細胞増殖を阻害する。
本開示の化合物および組成物は、PKM2により媒介される広範な疾患、障害および状態にも有用であろう。そのような疾患としては、例として、限定でなく、がん、例えば、肺がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、燕麦細胞がん、骨がん、膵臓がん、皮膚がん、隆起性皮膚線維肉腫、頭頸部がん、皮膚または眼内黒色腫、子宮がん、卵巣がん、結腸直腸がん、肛門部がん、胃がん、結腸がん、乳がん、婦人科腫瘍(例えば、子宮肉腫、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、膣癌または外陰部癌)、ホジキン病、肝細胞がん、食道がん、小腸がん、内分泌系がん(例えば、甲状腺、膵臓、副甲状腺または副腎のがん)、軟部組織肉腫、尿道がん、陰茎がん、前立腺がん(特に、ホルモン抵抗性のもの)、慢性または急性白血病、過好酸球増加症、リンパ球性リンパ腫、膀胱がん、腎臓または尿管がん(例えば、腎細胞癌、腎盂癌)、小児悪性腫瘍、中枢神経系の新生物(例えば、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、髄芽腫、脳幹神経膠腫または下垂体腺腫)、バレット食道(前悪性症候群)、新生物性皮膚疾患、乾癬、菌状息肉症、および良性前立腺肥大を挙げることができる。一部の実施形態は、血液悪性腫瘍などのがんを処置するための方法を含む。例えば、一部の実施形態では、がんは、急性骨髄性白血病(AML)である。さらなる他のがんとしては、多発性骨髄腫、濾胞性リンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)および非ホジキンリンパ腫が挙げられる。他のがんとしては、膀胱がんおよび前立腺がんが挙げられる。
一部の実施形態では、構造Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩は、中リスクまたは高リスクステージIVと分類された腎細胞癌を処置するために使用されることになる。一部の実施形態では、構造Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩は、ファーストラインステージIIIまたはステージIV切除不能進行性黒色腫を処置するために使用されることになる。一部の実施形態では、構造Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩は、フルオロピリミジン、オキサリプラチンまたはイリノテカンでの処置後に進展した、マイクロサテライト不安定性-高頻度(MSI-H)またはミスマッチ修復機構欠損(dMMR)であることを特徴とする結腸直腸がんを処置するために使用されることになる。一部の実施形態では、構造Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩は、以前の抗血管新生療法が奏効しなかった進行性腎細胞癌を患っている患者を処置するために使用されることになる。
一部の実施形態では、構造Iの化合物は、造血系がん、例えば、これらに限定されないが、骨髄異形成症候群(MDS)および本明細書中で言及される様々な種類の白血病、に対する処置の提供の際に利用されることになる。一部の実施形態では、構造Iの化合物は、固形腫瘍がん、例えば、これらに限定されないが、腎細胞癌または本明細書中で言及される他の固形腫瘍がんのいずれか、に対する処置の提供の際に利用されることになる。一部の実施形態では、構造Iの化合物は、VHL突然変異を示すがんに罹患している患者に対する処置の提供の際に利用されることになる。
したがって、一実施形態では、本明細書に記載される、構造(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または組成物または併用療法は、上に列挙された悪性腫瘍型のいずれか1つを処置するのに有用であり得る。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびRTK阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、本明細書で提供される。
別の実施形態は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびRTK阻害剤を含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、がんを発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびRTK阻害剤を、がんを発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびRTK阻害剤を、がんに罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびRTK阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む、方法が、提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびRTK阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
別の態様では、方法は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびRTK阻害剤を投与するステップを含む。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびEGFR阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、本明細書で提供される。
別の実施形態は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩とEGFR阻害剤とを含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、がんを発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびEGFR(例えば、エルロチニブ)を、がんを発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびEGFR阻害剤(例えば、エルロチニブ)を、がんに罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびEGFR阻害剤(例えば、エルロチニブ)を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびEGFR阻害剤(例えば、エルロチニブ)を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
別の態様では、方法は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびEGFR阻害剤(例えば、エルロチニブ)を投与するステップを含む。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびVEGF阻害剤(例えば、ベバシズマブ)を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、本明細書で提供される。
別の実施形態は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩とVEGF阻害剤とを含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、がんを発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびVEGF阻害剤(例えば、ベバシズマブ)を、がんを発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびVEGF阻害剤(例えば、ベバシズマブ)を、がんに罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびVEGF阻害剤(例えば、ベバシズマブ)を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびVEGF阻害剤(例えば、ベバシズマブ)を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
別の態様では、方法は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびVEGF阻害剤(例えば、ベバシズマブ)を投与するステップを含む。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびErbB2阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、本明細書で提供される。
別の実施形態は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩とErbB2阻害剤とを含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、がんを発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびErbB2阻害剤を、がんを発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびErbB2阻害剤を、がんに罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびErbB2阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびErbB2阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
別の態様では、方法は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびErbB2阻害剤を投与するステップを含む。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および免疫学的チェックポイント阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、本明細書で提供される。
別の実施形態は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩と免疫学的チェックポイント阻害剤とを含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、がんを発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および免疫学的チェックポイント阻害剤を、がんを発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および免疫学的チェックポイント阻害剤を、がんに罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および免疫学的チェックポイント阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および免疫学的チェックポイント阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
別の態様では、方法は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および免疫学的チェックポイント阻害剤を投与するステップを含む。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびCTLA-4阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、本明細書で提供される。
別の実施形態は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩とCTLA-4阻害剤とを含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、がんを発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびCTLA-4阻害剤を、がんを発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびCTLA-4阻害剤を、がんに罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびCTLA-4阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む、方法が、提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびCTLA-4阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
別の態様では、方法は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびCTLA-4阻害剤を投与するステップを含む。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびPD-1阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、本明細書で提供される。
別の実施形態は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩とPD-1阻害剤とを含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、がんを発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびPD-1阻害剤を、がんを発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびPD-1阻害剤を、がんに罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびPD-1阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびPD-1阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
別の態様では、方法は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびPD-1阻害剤を投与するステップを含む。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびPD-L1阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、本明細書で提供される。
別の実施形態は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩とPD-L1阻害剤とを含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、がんを発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびPD-L1阻害剤を、がんを発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびPD-L1阻害剤を、がんに罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびPD-L1阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびPD-L1阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
別の態様では、方法は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびPD-L1阻害剤を投与するステップを含む。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびOX40阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、本明細書で提供される。
別の実施形態は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩とOX40阻害剤とを含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、がんを発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびOX40阻害剤を、がんを発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびOX40阻害剤を、がんに罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびOX40阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびOX40阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
別の態様では、方法は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびOX40阻害剤を投与するステップを含む。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、PD-1阻害剤、およびCTLA-4阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、本明細書で提供される。
別の実施形態は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩と、PD-1阻害剤と、CTLA-4阻害剤とを含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、がんを発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、PD-1阻害剤、およびCTLA-4阻害剤を、がんを発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、PD-1阻害剤、およびCTLA-4阻害剤を、がんに罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、PD-1阻害剤、およびCTLA-4阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、PD-1阻害剤、およびCTLA-4阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
別の態様では、方法は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、PD-1阻害剤、およびCTLA-4阻害剤を投与するステップを含む。
腫瘍細胞が、ある特定の利点を増殖にもたらすグリコール代謝経路を利用すること、およびがん細胞が、無酸素、低酸素または重度の低酸素環境(本明細書では、グリコール代謝環境)で存続することは、公知である。The Biology of Cancer: Metabolic Reprogramming Fuels Cell Growth and Proliferation, DeBerardinis, R. J. et al., Cell Metabolism, 7: pp 11-20 (2008), DOI10.1016/j.cmet:2007.10.002;Role of Hypoxia in Cancer Therapy by Regulating the Tumor Microenvironment; Jing, X. et al., Molecular Cancer, 18(157): pp1-15 (2019) DOI10.1186/s12943-019-1089-9;Molecular Landmarks of Tumor Hypoxia Across Cancer Types; Bhandari, V. et al., Nature Genetics 51(Feb); pp 308-318 (2019), DOI/10.1038/s41588-018-0318-2。
腫瘍内の低酸素環境は、以下の技法の1つまたは複数を使用して検出することができる:(i)例えば、Molecular Landmarks of Tumor Hypoxia Across Cancer Types, Bhandari, V. et al., Nature Genetics, 51 (February): pp 308-321 (2019)に記載されているような、遺伝子シグネチャーBuffa、Winter、Ragnum、West、Sorensen、Elvidge、HuおよびSeigneuricのいずれかからmRNAに基づく(またはタンパク質)低酸素シグネチャーの同定;(ii)例えば、Pharmacologically Increased Tumor Hypoxia Can Be Measured by 18F-Fluoroazomycin Arabinoside Positron Emission Tomography and Enhances Tumor Response to Hypoxic Cytotoxin PR-104, Cairns, R.A. et al., Clin Cancer Res., 15(23): pp 7170-7174 (2009), DOI:10.1158/1078-0432, CCR-09-1676;Hypoxia in Prostate Cancer: Correlation of BOLD-MRI With Pimonidazole Immunohistochemistry - Initial Observations, Hoskin, P. J. et al., Int. J. Radiation Oncology Biol. Phys., 68(4): pp1065-1071 (2007), DOI:10.1016/j.ijrobp.2007.01.018に記載されているような、イメージング技法、例えばMRIまたはPET、を使用する腫瘍内の低酸素の直接測定。一部の事例では、これらの観察は、例えば、Imaging of brain Oxygenation with Magnetic Resonance Imaging: A Validation With Positron Emission Tomography in the Healthy and Tumoural Brain, Valable, S et al., Journ. Of Cerebral Blood Flow & Metabolism, 37(7), pp 2584-25-97 (2017), DOI: 10.1177/0271678X16671965に記載されているような、StOs-MRI(磁気共鳴画像法により研究された組織飽和)、および例えば、Oxygen -Enhanced MRI Accurately Identifies, Quantifies, and Maps Tumor Hypoxia in Preclinical Cancer Models, O’Connor, J.P.B. et al., Cancer Research, 76(4): pp 787-795 (2015), COI: 10.1158/0008-5472.CAN-15-2062に記載されているような、OE-MRI(酸素増強MRI)を含む、MRI技法を使用して行なわれている。一部の事例では、腫瘍内の低酸素組織の観察は、例えば、Tumor Hypoxia Detected by 18F-fluoromisonidazole Positron Emission Tomography (FMISO PET) as a Prognostic Indicator of Radiotherapy (RT), Tachibana, I. et al., Anticancer Res, 38 (3): pp 1775-1781 (March 2018)に記載されているような、FMISO(18Fを含有するフルオロミソニダゾール)、およびPAZA PET/CT Hypoxia Imaging in Patients With Squamous Cell Carcinoma of the Head and Neck Treated with Radiotherapy: Results From the DAHANCA 24 Trial, Mortensen, L. S. et al., 105: pp 14-20 (2012) DOI/10.1016/j.radonc.2012.09.015に記載されているような、FAZA(18F標識ニトロイミダゾールヌクレオシド類似体1-(5-フルオロ-5-デオキシ-α-D-アラビノフラノシル)-2-ニトロイミダゾール)などの、放射標識トレーサーを利用する、PET(ポジトロン放出断層撮影)により確証されている;(iii)VHLの機能喪失突然変異の同定(これを次世代シークエンシングにより検出することができることは、理解されるであろう)、特に、ミスセンス突然変異、ナンセンス突然変異およびスプライシング突然変異を含む公知の突然変異のいくつかの異なるタイプのうちの1つについての同定。公知であるように、VHL機能の喪失は、酸素が存在する場合でさえ、HIF1アルファタンパク質の安定化および過剰発現ならびに構成的血管新生シグナル伝達を生じさせる結果となり、同じく公知であるように、VHL突然変異は多様であり、多くの場合、VHLの1つのコピーの突然変異の遺伝の結果として生じ、これに付随して経時的にVHLタンパク質の第2のコピーの散発的突然変異が起こり、その結果がんに至る;および(iv)存在する可能性がある一部の稀な事例では、HIF1-アルファに直接存在する突然変異(これは、当業者に周知のシークエンシング技法を使用して同定することができる)。
腫瘍組織内の低酸素状態は、腫瘍増殖、転移、および免疫治療薬に対する耐性に関連付けられている。いくつかの腫瘍型についての研究により、PKM2は、低酸素解糖経路に関与させられており、それと、腫瘍組織における代謝経路のリプログラミングにおけるPKM2の役割が関連付けられている。PKM2は、腫瘍活性を通常は抑制することになる妨害機序、またはそうしなければ細胞死に至るプロセスの安定化とも関連付けられており、様々な抗腫瘍剤、例えばチェックポイントおよびmTOR阻害剤、に対する耐性を促進する腫瘍内の機序と関連付けられている:PKM2 Promotes Tumor Angiogenesis by Regulating HIF-1-α through NF-κB Activation, Azoitei, N. et al., Molecular Cancer 15(03): pp1-15 (2016) DOI/10.1186/s12943-015-0490-2;PKM2 Under Hypoxic Environment Causes Resistance to mTOR inhibitor in Human Castration Resistant Prostate Cancer, Yasumizu, Y. et al., Oncotarget, 9:(45), pp 27698-27707 (2018);Pyruvate Kinase M2 is a PHD3-Stimulated Coactivator for Hypoxia-Inducible Factor 1, Luo, W. et al., Cell, 145: pp732-744 (2011);PKM2 and HIF-1-α Regulation in Prostate Cancer Cell Lines, Hasan, D. et al., PLOS ONE,13(9), pp 1-14 (2018) DOI/10.1371/journal.pone.0203745。上述に従って、低酸素領域で動作する腫瘍は、ピルビン酸キナーゼM2のエネルギー産生作用、および細胞構成単位の増殖作用、ならびに腫瘍増殖およびIO回避に関連する様々なプロセスの促進に関与する作用に依存する。したがって、この環境へのPKM2活性化因子の導入は、細胞代謝を低下させるように、腫瘍の増殖能力を低減させるように、腫瘍を、がん免疫療法剤(immuno-oncology agent)の影響を受けやすい状態および細胞死を起こしやすい状態にするように、微小環境を変更することになる。特に、低酸素環境で動作する腫瘍の処置、例えば、式1の化合物を単独で、または1つもしくはそれより多くの免疫チェックポイント阻害剤、例えば、PD-1、PD-L1およびCTLA-4チェックポイント阻害剤と組み合わせて用いる腎臓(Kidney)腎(Renal)明細胞癌、肺腺癌、皮膚(Skin)皮膚(Cutaneous)黒色腫、多形神経膠芽腫、卵巣漿液性嚢胞腺腫、膀胱および尿路上皮癌、子宮体類内膜癌、結腸/直腸腺癌、子宮頸扁平上皮癌、子宮頸部腺癌、肺扁平上皮癌、および頭頸部扁平上皮癌の処置は、腫瘍進展を阻害するもしくは止めることになるか、または腫瘍アポトーシスをもたらすことになる。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびフェロトーシス誘導剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、本明細書で提供される。
別の実施形態は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩とフェロトーシス誘導剤とを含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、がんを発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびフェロトーシス誘導剤を、がんを発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびフェロトーシス誘導剤を、がんに罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびフェロトーシス誘導剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびフェロトーシス誘導剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
別の態様では、方法は、がんに罹患しているまたはがんを発症するリスクがある対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびフェロトーシス誘導剤を投与するステップを含む。
上記実施形態のいずれにおいても、フェロトーシス誘導剤は、エラスチンも、ソラフェニブも、シスプラチンも含まない。上記実施形態のいずれにおいても、方法は、活性酸素種産生性抗がん薬物を対象に投与するステップを含まない。
実施形態では、がんは、EFGR変異型がん、BRAF変異型がん、ROS1変異型がん、ALK変異型がん、またはこれらの組合せである。特定の実施形態では、がんは、EFGR変異型がんである。他の実施形態では、BRAF変異型がん。さらなる実施形態では、がんは、ROS1変異型がんである。なおさらなる実施形態では、がんは、ALK変異型がんである。
一部の具体的な実施形態では、がんは、肺がん(例えば、非小細胞肺がん)である。例えば、ある特定の実施形態では、がんは、EGFR変異型非小細胞肺がんである。特定の実施形態では、EGFR変異型非小細胞肺がんは、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)での処置に対して耐性である。具体的な実施形態では、EGFR変異型非小細胞肺がんは、TKIでの処置中に進展している。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんがEGFR変異型NSCLCである、方法が、本明細書で提供される。一部の実施形態は、EGFR変異型NSCLCを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法を提供する。
別の実施形態は、EGFR変異型NSCLCに罹患しているまたはEGFR変異型NSCLCを発症するリスクがある対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、EGFR変異型NSCLCを発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、EGFR変異型NSCLCを発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、EGFR変異型NSCLCに罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんがEGFR変異型NSCLCである、方法が提供される。一部の実施形態では、EGFR変異型NSCLCを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんがEGFR変異型NSCLCである、方法が提供される。一部の実施形態では、EGFR変異型NSCLCを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が提供される。
別の態様では、方法は、EGFR変異型NSCLCに罹患しているまたはEGFR変異型NSCLCを発症するリスクがある対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与するステップを含む。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCである、方法が、本明細書で提供される。一部の実施形態は、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法を提供する。
別の実施形態は、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCに罹患している、またはそれを発症するリスクがある対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCを発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCを発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCに罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCを含む、方法が提供される。一部の実施形態では、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCである、方法が提供される。一部の実施形態では、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が提供される。
別の態様では、方法は、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCに罹患している、またはそれを発症するリスクがある対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与するステップを含む。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびRTK阻害剤(例えば、エルロチニブ)を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCである、方法が、本明細書で提供される。一部の実施形態は、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびRTK阻害剤(例えば、エルロチニブ)を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法を提供する。
別の実施形態は、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCに罹患している、またはそれを発症するリスクがある対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩とRTK阻害剤(例えば、エルロチニブ)とを含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCを発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびRTK阻害剤(例えば、エルロチニブ)を、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCを発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびRTK阻害剤(例えば、エルロチニブ)を、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCに罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびRTK阻害剤(例えば、エルロチニブ)を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCを含む、方法が提供される。一部の実施形態では、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびRTK阻害剤(例えば、エルロチニブ)を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびRTK阻害剤(例えば、エルロチニブ)を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが、EGFR変異型NSCLCである、方法が提供される。一部の実施形態では、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびRTK阻害剤(例えば、エルロチニブ)を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が提供される。
別の態様では、方法は、TKIを使用中に進展するEGFR変異型NSCLCに罹患している、またはそれを発症するリスクがある対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、およびRTK阻害剤(例えば、エルロチニブ)を投与するステップを含む。
一部の実施形態では、がんは、固形腫瘍、例えば、進行性固形腫瘍である。特定の実施形態では、進行性固形腫瘍は、がん免疫療法(IO)剤(例えば、チェックポイント阻害剤)での処置に対して耐性である。具体的な実施形態では、進行性固形腫瘍は、IO剤での処置に対して耐性である。
本明細書で使用される場合、「がん免疫療法剤」は、有効量での対象への投与時に対象におけるがんに対する免疫応答をモジュレートする(例えば、刺激する、阻害する)任意の薬剤を指す。がん免疫療法剤は、本明細書に記載されるものなどの免疫学的チェックポイント阻害剤を含む。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが進行性固形腫瘍である、方法が、本明細書で提供される。一部の実施形態は、進行性固形腫瘍を処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法を提供する。
別の実施形態は、進行性固形腫瘍に罹患しているまたは進行性固形腫瘍を発症するリスクがある対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、進行性固形腫瘍を発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、進行性固形腫瘍を発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、進行性固形腫瘍に罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが進行性固形腫瘍を含む、方法が提供される。一部の実施形態は、進行性固形腫瘍を予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが進行性固形腫瘍である、方法が提供される。一部の実施形態では、進行性固形腫瘍を予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
別の態様では、方法は、進行性固形腫瘍に罹患しているまたは進行性固形腫瘍を発症するリスクがある対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与するステップを含む。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍である、方法が、本明細書で提供される。一部の実施形態は、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍を処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法を提供する。
別の実施形態は、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍に罹患している、またはがん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍を発症するリスクがある、対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍を発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍を発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍に罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍を予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍である、方法が提供される。一部の実施形態では、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍を予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
別の態様では、方法は、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍に罹患している、またはがん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍を発症するリスクがある、対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与するステップを含む。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および免疫学的チェックポイント阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍である、方法が、本明細書で提供される。一部の実施形態は、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍を処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および免疫学的チェックポイント阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法を提供する。
別の実施形態は、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍に罹患している、またはがん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍を発症するリスクがある、対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩と免疫学的チェックポイント阻害剤とを含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍を発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および免疫学的チェックポイント阻害剤を、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍を発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および免疫学的チェックポイント阻害剤を、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍に罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および免疫学的チェックポイント阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍を予防的に処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および免疫学的チェックポイント阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および免疫学的チェックポイント阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍である、方法が提供される。一部の実施形態では、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍を予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および免疫学的チェックポイント阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
別の態様では、方法は、がん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍に罹患している、またはがん免疫療法剤を使用中に進行する進行性固形腫瘍を発症するリスクがある、対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および免疫学的チェックポイント阻害剤を投与するステップを含む。
一部の他の実施形態では、がんは、リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、大細胞リンパ腫である。特定の実施形態では、リンパ腫は、大細胞リンパ腫、例えば、ヌクレオフォスミン-未分化リンパ腫キナーゼ(NPM-ALK)未分化大細胞リンパ腫である。
がんを処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが、NPM-ALK未分化大細胞リンパ腫である、方法が、本明細書で提供される。一部の実施形態は、NPM-ALK未分化大細胞リンパ腫を処置するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法を提供する。
別の実施形態は、NPM-ALK未分化大細胞リンパ腫に罹患しているまたはNPM-ALK未分化大細胞リンパ腫を発症するリスクがある対象を処置するための方法であって、前記方法は、対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、NPM-ALK未分化大細胞リンパ腫を発症するリスクがある対象を同定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、NPM-ALK未分化大細胞リンパ腫を発症するリスクがあると同定された対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、NPM-ALK未分化大細胞リンパ腫に罹患している疑いがある対象に投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんを予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、がんが、NPM-ALK未分化大細胞リンパ腫である、方法が提供される。一部の実施形態では、NPM-ALK未分化大細胞リンパ腫を予防するための方法であって、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法が、提供される。
別の態様では、方法は、NPM-ALK未分化大細胞リンパ腫に罹患している、またはNPM-ALK未分化大細胞リンパ腫を発症するリスクがある、対象を処置するために提供され、この方法は、それを必要とする対象に、有効量の構造(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与するステップを含む。
上記実施形態のいずれにおいても、方法は、活性酸素種産生性抗がん薬物を対象に投与するステップを含まない。
開示される方法のある特定の実施形態は、構造(I)の化合物の投与と同時に、投与前に、または投与後に、化学療法剤を投与するステップをさらに含む。以下の実施例は、例証を目的として提供されるものであり、限定を目的として提供されるものではない。
(実施例1)
異種移植モデルにおける処置
構造(I)の化合物をエルロチニブと組み合わせて使用して、非小細胞肺がんの異種移植モデルにおける変異型EGFR HCC827細胞に投与した。試料に、27日にわたって、ビヒクルの場合は単独で、5mg/kgのエルロチニブHClを単独で、および5mg/kgのエルロチニブHClを50mg/kgまたは100mg/kgどちらかの構造(I)の化合物とともに投与した。腫瘍体積を、図1に示すように、時間の関数として(日数で)プロットする。50mg/kgの用量についての腫瘍成長阻害パーセント(%TGI)は、74%であり、100mg/kgの用量についての%TGIは、55.8%である。
(実施例2)
C57BL/6マウスにおける定着した同系MC38結腸癌に対する単独および/または抗PD-1(RPM1-14)との組合せでの構造(I)の化合物の有効性
概要
1日目に、MC38腫瘍を担持している雌マウスを、群平均腫瘍体積が102~104mm3である6つの群(n=8)に選別した。ビヒクル(Tween(登録商標)80、エタノールおよびPEG400の、水溶液)、および構造(I)の化合物を、経口(p.o.)で1日1回、21日間(qd×21)、投与した。抗PD-1を腹腔内に(i.p.)、5mg/kgで、週2回、2週間(biwk×2)投与した。処置群は、次の通りであった:ビヒクル1を投与した群1(対照);50および100mg/kgの構造(I)の化合物をそれぞれ投与した群2および3;抗PD-1を投与した群4;50mg/kgの構造(I)の化合物および抗PD-1を投与した群5;100mg/kgの構造(I)の化合物および抗PD-1を投与した群6。ノギスを使用して、腫瘍体積を週2回測定した。対照群の平均腫瘍体積が21日目にほぼ1000mm3になったとき、全ての群を腫瘍成長阻害(TGI)について分析した。動物が、1000mm3のエンドポイント腫瘍体積または研究最終日(46日目)のいずれか早い方に達したとき、動物を安楽死させた。エンドポイントで、血清、脾臓および腫瘍を、全ての群の動物から採取した。
有効性は、主として腫瘍成長遅延(TGD)パーセントおよび副次的に腫瘍成長阻害(TGI)パーセントに基づいて決定した。TGDを、対照マウスに対する処置マウスにおけるエンドポイントまでの時間(TTE)の中央値の増加パーセントと定義し、ログランク(マンテル・コックス)検定を使用して評価した。TGIを、処置マウスおよび対照マウスの21日目の腫瘍体積中央値(MTV)間のパーセント差と定義し、MTV間の差は、マン・ホイットニーU検定を使用してP≦0.05で有意と見なした。処置忍容性を、体重変化と処置関連(TR)副作用の観察とに基づいて評定した。
ビヒクル対照群1のエンドポイントまでの時間(TTE)の中央値は19.1日であり、これにより、この46日研究において141%(26.9日に相当する)の最大可能腫瘍成長遅延(TGD)が確証された。対照TTE値は18.3~27.6の範囲であり、これにより、TGD分析のための高感度アッセイが得られた。群2および3(それぞれ50および100mg/kgの構造(I)の化合物)は、それぞれ、19%および70%のTGDを生じさせた。群2のTTEは、対照と統計的に差がなかったが、群3の結果は、対照と比較して有意であった(群1に対してP≦0.001)。抗PD-1単剤療法(群4)は、121%という統計的に有意な腫瘍成長遅延(TGD)を実証した(群1に対してP≦0.01)。群5および6には、それぞれ50および100mg/kgの構造(I)の化合物と組み合わせて、抗PD-1を投与した。両方の併用療法は、141%の可能な最大腫瘍成長遅延を達成した。結果は、群1と比較して有意であった(群1に対してP≦0.001)が、抗PD-1単剤療法と比較して有意でなかった。
有意な21日目の腫瘍成長阻害(TGI)は、群2(50mg/kgの構造(I)の化合物)では観察されなかったが、他の全ての群で観察された:群3(65%)、群4(69%)および群6(91%)(群1に対してP≦0.01)、ならびに群5(93%)(群1に対してP≦0.001)。
ごくわずかな群平均体重減少(≦0.8%)が、抗PD-1および構造(I)の化合物/抗PD-1併用療法群4、5および6において観察された。臨床的に観察されたのは、処置群にわたって発生した腫瘍進展の低頻度の兆候(腫瘍の潰瘍化、毛の逆立ち、背中の屈曲、嗜眠、および/または低体温)だけであった。
要約すると、構造(I)の化合物の単剤療法は、用量応答様式で活性を示し、100mg/kgは、同系MC38結腸癌モデルにおいて有意な70%TGDをもたらした。単独での抗PD-1は、このモデルでは有意に活性であった。抗PD-1を50または100mg/kgの構造(I)の化合物と組み合わせて投与したとき、構造(I)の化合物の用量投与とは無関係の有意な生存利益があった。研究の21日目の分析は、長期アウトカムの結果と一致していた。100mg/kg用量の構造(I)の化合物は、65%TGIで潜在的治療活性を達成した。抗PD-1療法も、有意な69%TGIをもたらした。組み合わせた場合、抗PD-1と構造(I)の化合物は、90%より高いTGIを生じさせ、これもまた潜在的治療活性を示した。全ての処置は、良好な忍容性を示した。
方法および材料
マウス
雌C57BL/6マウス(C57BL/6NCrl、Charles River)は、研究1日目に11週齢であり、体重(BW)が18.2~24.8gの範囲であった。動物には、水(逆浸透、1ppm Cl)、および18.0%粗タンパク質と5.0%粗脂肪と5.0%粗繊維とからなるNIH 31 Modified and Irradiated Lab Diet(登録商標)を自由に給餌した。マウスを、12時間の明サイクルで20~22℃(68~72°F)および湿度40~60%の静止型マイクロアイソレーター内で放射線照射Enrich-o’cobsTM Laboratory Animal Beddingを用いて飼育した。CR Discovery Servicesは、拘束、動物飼育管理、外科手術手技、飼料および水分調節ならびに獣医医療に関する、実験動物の管理と使用に関する指針(Guide for Care and Use of Laboratory Animals)の推奨基準を、特に順守している。CR Discovery Servicesの動物管理および使用プログラムは、実験動物の管理および使用に対する承認規格の順守を保証する、国際実験動物ケア評価認証協会(Association for Assessment and Accreditation of Laboratory Animal Care International)(AAALAC)により認定されている。
腫瘍細胞培養
この研究のMC38マウス結腸癌細胞系は、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC)から入手し、CR Discovery Servicesにおいて10%ウシ胎仔血清と2mMグルタミンと100単位/mLのペニシリンGナトリウムと100μg/mLのストレプトマイシン硫酸塩と25μg/mLのゲンタマイシンとを含有するダルベッコ変性イーグル培地(DMEM)中で維持したものであった。細胞を、加湿インキュベーター内の組織培養フラスコ中、37℃で、5%CO2および95%空気の雰囲気の中で培養した。
in vivo移植および腫瘍成長
移植当日に、対数期増殖中の培養MC38細胞を収集し、5×106細胞/mLの濃度でRPMI培地に再浮遊させた。各試験動物の右側腹部に5×105のMC38細胞(0.1mL浮遊液)を皮下移植することにより、腫瘍を開始させた。体積が80~120mm3の標的範囲に近づいていく腫瘍をモニターした。腫瘍細胞移植の18日後、研究の1日目に、個々の腫瘍体積が75~144mm3であり、群平均腫瘍体積が102~104mm3である、6つの群(n=8/群)に動物を選別した。研究期間中、週に2回、腫瘍をノギスで測定した。ノギスを使用して二次元で腫瘍を測定し、次の式を使用して体積を計算した:
(式中、w=腫瘍の幅およびl=腫瘍の長さ(単位:mm))。1mgが腫瘍体積1mm3に相当すると仮定して、腫瘍重量を推定することができる。
治療剤
構造(I)の化合物を-20℃で保管した。抗PD-1クローンRMP1-14(ラットIgG;BioXcellロット番号695318A1B)を4℃で保管し、遮光した。ビヒクルは、2%Tween(登録商標)80:10%エタノール:30%PEG400:58%脱イオン水(DI H2O)であった。
構造(I)の化合物の投与溶液は、ボルテックスしながら化合物をエタノールに懸濁させ、次いで、穏やかにボルテックスしながらTween(登録商標)80およびPEG400を添加し、その後、脱イオン水(DI H2O)を添加して5および10mg/mLの不透明懸濁液を生じさせることにより、毎週、調製した。投与溶液を4℃で保管した。研究終了後に、残りの未製剤化化合物をクライアントに戻した。
投与当日に、抗体保存液(6.78mg/mL)をPBSで希釈して0.5mg/mLの最終濃度にした。
処置
研究の1日目に、皮下MC38腫瘍が定着した雌C57BL/6マウスを6つの群(n=8)に選別し、表1に要約した処置計画に従って投与を開始した。これを下で説明する。全ての治療についての投与体積は、体重20グラム当たり0.200mL(10mL/kg)であり、個々の動物各々の体重に合わせて規模を調整した。
群1には、ビヒクル1(Tween(登録商標)80、エタノールおよびPEG400の、水溶液(以下の比率2:10:30:58で))を経口で(p.o.)、1日1回、21日間(qd×21)投与し、群1は、腫瘍生着および進展の対照およびベンチマーク群としての役割を果たした。
群2には、50mg/kgの構造(I)の化合物をp.o.、qd×21投与した。
群3には、100mg/kgの構造(I)の化合物をp.o.、qd×21投与した。
群4には、5mg/kgの抗PD-1をi.p.、biwk×2投与した。
群5には、5mg/kgの抗PD-1、i.p.、biwk×2と組み合わせて、50mg/kgの構造(I)の化合物をp.o.、qd×21投与した。
群6には、5mg/kgの抗PD-1、i.p.、biwk×2と組み合わせて、100mg/kgの構造(I)の化合物をp.o.、qd×21投与した。
試料採取
TGIを達成した後、研究終了時(46日目)に、または個々の腫瘍体積がほぼ1000mm3になったとき、個々のエンドポイントに達した。エンドポイント血清、腫瘍および脾臓試料を、エンドポイントで全ての群の動物から採取した。
全血液量をイソフルラン麻酔下での最終的な心穿刺により採取し、処理して血清(抗凝固剤なし)を得、凍結させた。腫瘍および脾臓を採血後直ちに収集した。脾臓を24時間、ホルマリンで固定し、次いで、70%エタノールに移した。それらを、研究終了時にクライアントに出荷するまで、室温で保管した。腫瘍を2つの部分に分けた。部分1は、脾臓について説明したようにホルマリン固定し、部分2は、急速凍結させ、出荷まで-80℃で保管した。研究完了時に、血清および凍結腫瘍(部分2)は、ドライアイス(-80℃)を用いて出荷したが、ホルマリン固定組織は、周囲温度でTolero Pharmaceutical,Inc.に発送した。
腫瘍成長阻害(TGI)分析
個々の腫瘍を週に2回測定した。動物数nの腫瘍体積中央値であるMTV(n)を使用して、腫瘍成長阻害(TGI)を21日目に判定した。腫瘍成長阻害パーセント(%TGI)は、指定対照群(群1)のMTVと処置群のMTVの間の、対照群のMTVのパーセンテージとして表される、差:
%TGI=[1-(MTV薬物処置/MTV対照)]×100
と定義した。
CR Discovery Servicesは、この基準によって少なくとも60%TGIをもたらすあらゆる薬剤を、潜在的に治療活性があると見なす。
エンドポイントおよび腫瘍成長遅延(TGD)分析
TGIを達成した後、研究をTGD分析に転換した。個々の動物各々を、その腫瘍が1000mm3のエンドポイント体積に達したとき、または研究終了時(46日目)、いずれか早い方に、安楽死させた。腫瘍体積エンドポイントの研究を終了した動物を、安楽死の日付とともに、腫瘍進展(TP)のために安楽死させたと記録した。分析のためにエンドポイントまでの時間(TTE)を各マウスについて次の方程式に従って計算した:
(式中、TTEは、日数で表され、エンドポイント体積は、mm3で表され、bは、切片であり、mは、対数変換した腫瘍成長データセットの線形回帰により得た線の傾きである)。データセットは、分析に使用したエンドポイント体積を超えた最初の観察結果、およびこのエンドポイント体積の達成の直前の3つの連続する観察結果からなった。計算TTEは、動物を腫瘍サイズのために安楽死させた日であるTP日に通常は満たない。腫瘍がエンドポイント体積に達しなかった動物には、研究最終日(46日目)と同じTTE値を割り当てた。対数変換した計算TTEが、エンドポイントに達する前日に先行した、または腫瘍体積エンドポイントに達する日を超えた場合、線形補間を行なってTTEを概算した。事故に起因する(NTRa)または未知の病因に起因する(NTRu)、NTR(非処置関連)原因で死んだと分類されたいずれの動物も、TTE計算(および全てのさらなる分析)から除外した。TR(処置関連)死またはNTRm(転移に起因する非処置関連死)と分類された動物には、死亡日と同じTTE値を割り当てた。
処置アウトカムを腫瘍成長遅延(TGD)から評価し、このTGDを、対照群と比較した処置群におけるエンドポイントまでの時間(TTE)の中央値の増加:
TGD=T-C
と定義し、日数で、または対照群のTTE中央値のパーセンテージとして表した:
(式中、
T=処置群についてのTTE中央値、および
C=指定対照群についてのTTE中央値)。
MTV、および退縮応答の基準
処置の有効性を、研究最終日に残存する動物の腫瘍体積から、ならびに退縮応答の数および規模から、判定することもできる。MTV(n)は、腫瘍が体積エンドポイントに達しなかった残存する評価可能な動物の数、n、における46日目の腫瘍体積中央値と定義する。
処置は、動物の腫瘍の部分的退縮(PR)を生じさせることもあり、または完全退縮(CR)を生じさせることもある。PR応答の場合、腫瘍体積は、研究の過程での3回の連続する測定についてその1日目の体積の50%またはそれ未満であり、これら3回の測定のうちの1回または複数回について13.5mm3に等しいかまたはそれより大きい。CR応答の場合、腫瘍体積は、研究中の3回の連続する測定について13.5mm3未満である。研究中に1回だけ動物のPRまたはCR事象についてのスコアを付け、PR基準とCR基準の両方を満たした場合にはCRとしてのスコアのみを付けた。さらに、研究終了時にCR応答があったいずれの動物も、無腫瘍生存体(TFS)と分類した。
毒性
動物を1~5日目に毎日、その後、研究完了まで週に2回計量した。マウスは、いずれかの有害なTR副作用の明らかな兆候が観察されることが多く、観察された場合には臨床兆候を記録した。個々の体重をプロトコールに従ってモニターし、1回の測定について30%を超える体重減少または3回の連続する測定について25%を超える体重減少があったいずれの動物も、TR死(処置群について)として安楽死させた。群平均体重減少も、CR Discovery Servicesプロトコールに従ってモニターした。許容毒性は、研究中に20%未満の群平均体重(BW)減少および最大で10%のTR死と定義した。より大きい毒性を生じさせる結果となるいずれの投与レジメンも、最大耐用量(MTD)を上回ると見なした。平均体重減少が許容限界を超えたいずれの群においても、投与を一時中断した。群平均体重が許容レベルに回復した場合には、投与をより低レベルおよび/または低下した頻度に修正して再開した。死亡は、その死亡が、臨床兆候および/または剖検により証拠だてられるような処置の副作用に起因した場合、TRと分類した。投与期間中または最終投与から14日以内の未知の原因による死亡にもTR分類を割り当てた。死亡を処置副作用に関係付ける証拠がなかった場合、死亡をNTRと分類した。NTR死を死亡原因に基づいてさらに特徴付けることができる。死亡が事故または人為的ミスの結果として生じた場合、死亡をNTRaと分類することができる。死亡が浸潤および/または転移による腫瘍播種の結果として生じた可能性があることを剖検が示した場合、死亡をNTRmと分類することができる。死亡の原因が不明であり、処置副作用、転移、事故または人為的ミスに関連する死亡の証拠を入手できなかったが、処置副作用に起因する死亡を排除できない場合、死亡をNTRuと分類することができる。
統計およびグラフ解析
Windows(登録商標) 8.0のPrism(GraphPad)をグラフ表示および統計解析に使用した。許容限界(>20%の群平均体重減少、もしくは10%より大きい処置関連死)を超える毒性を経験したかまたは評価可能な観察結果が5つ未満であった研究群は、統計解析に含めず、評価不能(ne)と分類した。2つの群の21日目の腫瘍体積中央値(MTV)間の差の統計解析は、マン・ホイットニーU検定を使用して遂行した。
生存率は、カプラン・マイヤー法により解析した。全生存経験を評価するログランク検定を使用して、2つの群のTTE値間の差の有意性を解析した。ログランク解析は、NTR死と評定されたものを除いて、群内の全ての動物についてのデータを含む。両側統計解析を有意性レベルP=0.05で行なった。統計的検定を多重比較用に補正しなかった。
Prismは、検定結果を、P>0.05で非有意(ns)、0.01<P≦0.05で有意(「*」により符号で表される)、0.001<P≦0.01で非常に有意(「**」)、およびP≦0.001で極めて有意(「***」)と要約する。統計的有意性の検定により群間差の規模の推定値が得られないため、全ての有意性レベルをこの報告の文書には有意または非有意のどちらかと記載した。全ての解析について、両側P<0.05を統計的に有意と見なした。
散布図を構築して、個々のマウスについてのTTE値を群ごとに示した。「箱」が観察結果の第1および第3四分位数を表し、「線」が観察結果の中央値を表し、「ひげ」が観察結果の最大および最小値を表す、箱ひげ図を構築し、21日目の腫瘍体積データを群ごとに示した。腫瘍体積の個々の値、群中央値および平均値を時間の関数としてプロットした。動物が、腫瘍サイズに起因して研究を終了した場合、その動物について記録した最終腫瘍体積を含め、そのデータを使用して、以降の時点の平均体積を計算した。エラーバー(存在する場合)は、1標準誤差(SEM)を示す。カプラン・マイヤープロットは、研究中に残存する各群内の動物のパーセンテージを時間に対して示す。カプラン・マイヤープロットおよびログランク検定は、同じTTEデータセットを共有する。研究の過程にわたっての群の体重変化を1日目からの平均変化パーセントとしてプロットした。腫瘍成長および体重プロットは、NTR死と評定された動物についてのデータを除外し、研究中に残存する群内の動物が50%未満になった場合には切り捨てた。
結果
この研究における群は、表1に要約したプロトコールに従って処置した。表2は、各群についての処置応答を表し、表3は、21日目の腫瘍成長阻害の結果を要約したものである。図2は、群ごとの個々のTTEを示す散布図を提供する。図3は、箱ひげ図を使用して、21日目の群ごとの腫瘍体積分布を示す。図4は、この研究についての腫瘍成長の群中央値(上のパネル)およびカプラン・マイヤー生存率(下のパネル)のプロットを含む。図5は、腫瘍成長の群平均値±SEMをプロットしており、図6A~6Bは、個々の腫瘍成長曲線を提供する。図7は、各群についての1日目からの平均体重変化パーセントを示す。
有効性
ビヒクル処置対照マウス(群1)におけるMC38腫瘍の成長
群1のマウスには、ビヒクル(2%Tween(登録商標)80:10%エタノール:30%PEG400:58%DI H2O)をp.o.、qd×21投与し、これらのマウスが全ての処置群についての比較の基準になった。対照TTE値は18.3~27.6の範囲であり、これにより、TGD分析のための高感度アッセイが得られた。腫瘍体積中央値(MTV)(8)は、21日目に1576mm3に達した(表3)。群1についてのエンドポイントまでの時間(TTE)の中央値は19.1日であり、これにより、この46日研究について26.9日(141%)の最大可能腫瘍成長遅延TGDが確証された(表2)。全ての対照腫瘍は、1000mm3エンドポイントに達した(表2)。腫瘍成長は、進展性であった(図4(上のパネル)、図5、および図6A)。
構造(I)の化合物での処置に対する応答(群2および3)
群2には、50mg/kgの構造(I)の化合物をp.o.、qd×21投与した。21日目の群2のMTV(6)は925mm3であり、これは、群1と比較して非有意な41%TGIに相当した(P>0.05、表3)。群2についてのTTE中央値は22.7日であり、これは、対照群1と比較して19%の非有意なTGDに相当した(表2)。2件のNTRu死が群2で発生した(17および21日目に1件ずつ)。動物1匹は、腫瘍体積0mm3で研究の最終日(46日目)に至り、この動物を、完全退縮(CR)を維持した無腫瘍生存体(TFS)と表示した(表2)。
群3には、100mg/kgの構造(I)の化合物をp.o.、qd×21投与した。21日目の群3のMTV(7)は550mm3であり、これは、群1と比較して有意な65%腫瘍成長阻害(TGI)に相当した(P≦0.01、表3)。群3についてのTTE中央値は32.5日であり、これは、有意な70%TGDに相当した(P≦0.001、表2)。1件のNTRu死が20日目に発生した。動物1匹は、腫瘍体積446mm3で研究の最終日(46日目)に至った(表2)。
抗PD-1での処置に対する応答(群4)
群4には、5mg/kgの抗PD-1をi.p.、biwk×2投与した。21日目の群4のMTV(8)は485mm3であり、これは、群1と比較して有意な69%TGIに相当した(P≦0.01、表3)。群4についてのTTE中央値は42.2日であり、これは、群1と比較して121%の有意なTGDに相当した(P≦0.001、表2)。動物2匹は、最終腫瘍体積847および0mm3で研究の最終日(46日目)に至り、1匹を、完全退縮(CR)を維持した無腫瘍生存体(TFS)とも書き留めた(表2)(図4および5)。
構造(I)の化合物と抗PD-1の併用療法に対する応答(群5および6)
群5には、表2に記載の通り、抗PD-1および構造(I)の化合物を投与した。21日目の群5のMTV(7)は、108mm3であり、これは、抗PD-1単剤療法ではなく、群1(P≦0.001)および構造(I)の化合物の単剤療法(群2に対してP≦0.05)と比較して有意な93%TGIに相当した(表3)。群5のTTE中央値には、46.0日という研究中に達成可能な最大TTEが割り当てられ、これは、抗PD-1単剤療法ではなく、対照(群1に対してP≦0.001)および構造(I)の化合物の単剤療法(群2に対してP≦0.05)と比較して有意な141%TGDに相当した(表2)。動物4匹は、1匹が部分的退縮(PR)および2匹がCRとして、63mm3のMTV(4)で研究の最終日(46日目)に至り、前記CRをさらにTFSとして分類した。腫瘍成長中央値および平均値は、抗PD-1単剤療法群5を除いて、全ての群と比較して遅延された(図4および5)。
群6には、表2に記載の通り、抗PD-1および構造(I)の化合物を投与した。21日目の群6のMTV(7)は144mm3であり、これは、構造(I)の化合物(群2)単剤療法でも抗PD-1単剤療法でもなく、群1(P≦0.01)と比較して有意な91%TGIに相当した(表3)。群6には、46.0日という研究中に達成可能な最大TTEが割り当てられ、これは、抗PD-1単剤療法でも構造(I)の化合物の単剤療法(群3)でもなく、対照(群1に対してP≦0.001)と比較して有意な141%TGDに相当した(表2)。動物4匹は、1匹がCRとして、398mm3のMTV(4)で研究の最終日(46日目)に至り、前記CRをさらにTFSとして分類した。腫瘍成長中央値および平均値は、抗PD-1単剤療法群6を除いて、全ての群と比較して遅延された(図4および5)。
有害事象
表2は、最大平均体重(BW)減少、処置関連(TR)および非処置関連(NTR)死の要約を提供する。図7は、各群についての1日目から平均BW変化パーセントをプロットしている。臨床兆候を、観察された場合には記録した。3日目にごくわずかな群平均BW減少が、抗PD-1群4(0.6%)ならびに両方の併用療法群5(5日目に0.8%)および6(3日目に0.4%)で観察された。未知の原因に起因する(NTRu)死が群2で(17および21日目に1件ずつ)、群3で20日目に、群4で25日目に、群5で(20および39日目に1件ずつ)、および群6で18日目に発生した。腫瘍進展の兆候(低体温、体重減少、背を丸めること、毛の逆立ち、および/または腫瘍潰瘍化)も、各群からの動物1または2匹で記録した。
(実施例3)
PKM2活性剤と免疫療法剤の間のin vivo相乗作用
6~8週齢C57BL/6マウスの後側腹部に、マトリゲルに1:1で混ぜ入れた5×105のMC38結腸がん細胞を注射した。腫瘍がおおよそ100mm3に達したら、マウスを処置コホートに層別化した。マウスに、1日1回、構造(I)の化合物を強制経口投与により、および抗PD-1抗体(カタログ番号BE0146、クローンRMP1-14、BioXCell)を腹腔内注射により、投与した(図8)。構造(I)の化合物をTween(登録商標)80:エタノール:PEG400:水(2:10:30:58)で製剤化し、抗PD-1抗体をPBSで製剤化した。腫瘍体積を21日間、週2回測定した。
構造(I)の化合物で処置したマウスにおける腫瘍は、11.9%ほども阻害された(%TGI;50ミリグラム毎キログラム、すなわち50mpk、で投与した)。対照的に、構造(I)の化合物と抗PD-1抗体とを与えたマウスにおける腫瘍は、処置期間にわたって36.4%阻害された(100mpkで投与した;図8を参照されたい)。
(実施例4)
セリンおよびグリシン欠乏飼料におけるPKM2活性化因子の研究
旧来の飼料ならびにセリンおよびグリシン欠乏飼料を給餌したマウスを用いて、A549肺がん細胞を使用して異種移植研究を行なって、構造(I)の化合物の処置のin vivo効果を調べた。旧来の飼料対照は、Bakerアミノ酸飼料(カタログ番号5CC7、試験飼料)であり、欠乏飼料は、残りの全てのアミノ酸を増加させてセリンおよびグリシン欠乏を補った改良Bakerアミノ酸飼料(カタログ番号5BJX、試験飼料)であった。マウス(6~8週齢の雌の無胸腺ヌードマウス)を標準条件下で飼育し、食餌および水を自由に与え、マウス1匹当たり1×107のA549細胞を注射した。腫瘍体積がおおよそ100~200mm3に達したら、マウスを対照(単独でのビヒクル)または構造(I)の化合物で処置した。構造(I)の化合物は、強制経口投与により100mpkの濃度でqd×21投与した。
腫瘍体積および体重を週2回測定し、記録した(図9)。研究完了時に、マウスを安楽死させ、腫瘍組織を収集した。図9のデータが示すように、セリンおよびグリシン欠乏飼料では構造(I)の化合物での処置が腫瘍体積の最高の低減を示した。加えて、図9に示す研究において処置したマウスは、構造(I)の化合物を投与していたときには有意な体重の減少も変動も示さなかった。
(実施例5)
アントラサイクリン化合物とPKM2活性化因子の間の相乗作用
384ウェルプレートを使用して1ウェル当たり細胞1,200の密度でA549およびPanc1細胞を播種した。細胞をRPMI培地に播種し、24時間、37℃で接着させた。次いで、3μMの濃度の構造(I)の化合物の存在および非存在下、ドキソルビシンの濃度勾配(図10Aおよび10B)を用いて、条件ごとに7反復で、細胞を処置した。Cell-titer-Gloアッセイを製造業者のプロトコール(Promega Biosciences,LLC)に従って使用して、細胞生存率を決定した。ドキソルビシンは、Apexbio(カタログ番号A1832)から購入し、DMSO中で調製した。
データは、構造(I)の化合物をアントラサイクリン系抗がん化合物と組み合わせて使用したとき、抗増殖活性の増大を明らかに示す。A549およびPanc1細胞を両方とも細胞生存率について試験し、各々が単剤処置と比べてこの組合せに対する感受性の増加を示した(図10Aおよび10B)。構造(I)の化合物には3μM用量レベルで細胞生存率に対して単剤としての効果がなかったことに留意されたい。
(実施例6)
EGFR阻害剤とPKM2活性化因子の間の相乗作用
HCC-827肺がん細胞を使用して異種移植研究を行なって、構造(I)の化合物、および例示的なEGFR阻害剤であるエルロチニブでの処置の、in vivo効果を調べた。エルロチニブは、LC Labs(カタログ番号E-4007)から購入し、水中0.2%(w/v)メチルセルロース+0.1%(v/v)Tween(登録商標)80中で調製した。6~8週齢の雌の無胸腺ヌードマウスを標準条件下で飼育し、食餌および水を自由に与えた。マウスに、マウス1匹当たり1×107のHCC-827細胞を注射した。おおよそ100~200mm3の腫瘍体積に達したら、マウスをビヒクル(以下の比率2:10:30:58でのTween(登録商標)80、エタノール、PEG400および水)または構造(I)の化合物で処置した。エルロチニブを最初に6日間、毎日投与し、その後、構造(I)の化合物で処置した。次いで、構造(I)の化合物を強制経口投与により最大100mpkの濃度で投与した。
腫瘍体積および体重を週2回測定し、記録した(図11)。研究完了時に、マウスを安楽死させ、腫瘍組織を収集した。図11のデータが示すように、構造(I)の化合物およびエルロチニブでの処置は、腫瘍体積の低減を示した。加えて、図11に示す研究において処置したマウスは、構造(I)の化合物を投与していたときには有意な体重の減少も変動も示さなかった。
(実施例7)
生化学的PKM2活性
A549肺がん細胞を、1ウェル(96ウェルプレート)当たり20,000細胞で、追加のグルタミンもピルビン酸塩も有さない、10%FBSを加えたMEM培地に播種した。一晩インキュベートした後、細胞をPBSで洗浄し、その後、MEM培地中で4時間インキュベートした。構造(I)の化合物を1%最終濃度DMSOで細胞に添加した。葉酸結合タンパク質(FBP)を対照化合物として使用し、Sigma Aldrichから購入し、PBS中で調製した。30分後、細胞を溶解し、溶解物におけるピルビン酸キナーゼ活性を、Pyruvate Kinase Activity Assay(BioVision、Milpitas、CA)により判定した。最大速度値を動態データから計算し、Prism GraphPad Software(La Jolla、CA)を使用してAC50値を決定した。結果を図12にグラフで提示する。図13のデータもこの説明に従って獲得した。
(実施例8)
細胞生存率アッセイ
細胞を、1ウェル(96ウェルプレート内の)当たり5000細胞で、RPMI培地+5%透析血清に播種した。18時間後、DMSOを、または0.1%最終濃度DMSOで構造(I)の化合物を添加した。72時間後、Promega Biosciences,LLC(Madison、WI)からのCell-titer-Gloアッセイキットおよびプロトコールに従って細胞生存率を決定し、Prism GraphPad Software(La Jolla、CA)を使用してEC50値を決定した(図14)。
(実施例9)
細胞生存率アッセイ
細胞を、1ウェル(96ウェルプレート内の)当たり5000細胞で、セリンを欠いているMEM培地+5%透析血清に播種した。18時間後、DMSOを、または0.1%最終濃度DMSOで構造(I)の化合物を添加した。72時間後、Promega Biosciences,LLC(Madison、WI)からのCell-titer-Gloアッセイキットおよびプロトコールに従って細胞生存率を決定し、Prism GraphPad Software(La Jolla、CA)を使用してEC50値を決定した(図15)。
図16は、実施例8および9で説明した方法に従って試験したとき、セリンが培地に存在する場合には構造(I)の化合物が細胞に与える効果が著しく低いことを示す。
(実施例10)
PKM2活性化因子およびグルタチオン低減の研究
A549細胞を上記の実施例3に従って調製した。これらの細胞を、10μMの濃度の構造(I)の化合物を用いて条件ごとに10反復で、ブランク対照(DMSO)と比較して処置した。細胞を24時間処置し、次いで、PromegaからのGSH-Gloアッセイキットおよび手順(カタログ番号V6912)を使用してグルタチオンレベルを決定した。図17は、構造(I)の化合物に曝露した細胞についてのグルタチオンレベルの減少を示す。
(実施例11)
同系MC38結腸癌マウスモデルにおけるPKM2活性化因子と免疫療法剤の間のin vivo相乗作用
同系MC38結腸癌マウスモデルにおける構造(I)の化合物の単独または抗PD-1および/もしくは抗CTLA-4抗体との組合せでの有効性を調査した。
概要
1日目に、MC38腫瘍を担持している雌C57BL/6マウスを、群平均腫瘍体積が90~92 150mm3の間である16の群(n=10)に選別した。マウスに、対照ビヒクルもしくは構造(I)の化合物の経口(p.o.)用量ならびに/または抗PD-1および/もしくは抗CTLA-4抗体の腹腔内(i.p.)用量を投与した。ビヒクル(Tween(登録商標) 80、エタノール、PEG400の、DI水溶液(比率2:10:30:58))、および構造(I)の化合物(25、50、100または200mg/kg)を、経口(p.o.)で1日1回、21日間(qd×21)投与した。抗PD-1抗体を、5mg/kgで、腹腔内に(i.p.)、週2回、2週間(biwk×2)投与し、抗CTLA-4抗体を、1日目に5mg/kgで、4および7日目に2.5mg/kgでi.p.投与した。抗PD-1抗体は、T細胞、B細胞およびマクロファージ上に発現されるプログラム細胞死タンパク質1(PD-1)表面受容体に対する抗体である。処置群は、次の通りであった:ビヒクルを投与した群1(対照);25、50、100または200mg/kgの構造(I)の化合物をそれぞれ投与した、群2~5;5mg/kgの抗PD-1を投与した群6;抗PD-1と25、50、100または200mg/kgの構造(I)の化合物とをそれぞれ投与した、群7~10;5および2.5mg/kgの抗CTLA-4を投与した群11;抗CTLA-4と50または100mg/kgの構造(I)の化合物とをそれぞれ投与した群12および13;抗PD-1および抗CTLA-4を投与した群14;ならびに抗PD-1と抗CTLA-4と50または100mg/kgの構造(I)の化合物とをそれぞれ投与した群15および16。ノギスを使用して、腫瘍体積を週に2回測定した。対照群の平均腫瘍体積が19日目にほぼ1000mm3になったとき、全ての群を、腫瘍成長阻害(TGI)について分析し、研究エンドポイントを腫瘍成長遅延(TGD)に転換した。その後、1000mm3のエンドポイント腫瘍体積または研究最終日(44日目)のいずれか早い方に達したとき、動物を個々に安楽死させた。エンドポイントで、血清、脾臓および腫瘍を全ての群の全ての入手可能な動物から採取し、全血液量(血清)、脾臓および腫瘍の試料を採取し、マウスごとにエンドポイントまでの時間(TTE)を計算した。
TGIパーセントとTGDパーセントの両方に基づいて有効性を判定した。TGIを、処置マウスおよび対照マウスの19日目の腫瘍体積中央値(MTV)間のパーセント差と定義し、MTV間の差は、マン・ホイットニーU検定を使用してP≦0.05で有意と見なした。TGDを、対照マウスに対する処置マウスにおけるエンドポイントまでの時間(TTE)の中央値の増加パーセントと定義し、ログランク(マンテル・コックス)検定を使用して評価した。群間の生存率の差のログランク有意性、退縮応答、および平均腫瘍成長も計算した。処置忍容性を、体重変化と処置関連(TR)副作用の観察とに基づいて評定した。
対照群1は、19日目に1216mm3の腫瘍体積中央値(MTV)を提示した。比較して、構造(I)の化合物の単剤療法群2~5は、統計的に有意な19日目の腫瘍成長阻害(TGI)を達成せず、MTVは、それぞれ、864mm3(29%TGI)、1008mm3(17%TGI)、666mm3(45%TGI)および726mm3(40%TGI)であった。単独でのまたは組み合わせた免疫チェックポイント阻害剤抗PD-1および抗CTLA-4は、有意に68%(群6抗PD-1)、92%(群11抗CTLA-4)および98%(群14抗PD-1および抗CTLA-4)腫瘍成長を阻害した(TGI)。免疫チェックポイント阻害剤処置への構造(I)の化合物の追加は、免疫チェックポイント阻害剤により得られる19日目のTGIを有意に増加させなかった。抗PD-1単剤療法(TGI=68%)と比較して、76、70、64および57%のTGIが、抗PD-1と25、50、100および200mg/kgの構造(I)の化合物とをそれぞれ組み合わせた処置群7~10において達成された。同様に、抗CTLA-4単剤療法(TGI=92%)と比較して、96および90%のTGIが、抗CTLA-4と50および100mg/kgの構造(I)の化合物とをそれぞれ組み合わせた処置群12および13において達成され、抗PD-1/抗CTLA-4併用療法(TGI=98%)と比較して、98および99%のTGIが、三重併用療法群15および16(抗PD-1/抗CTLA-4、およびそれぞれ50または100mg/kgの構造(I)の化合物)において達成された。
ビヒクル対照群1のエンドポイントまでの時間(TTE)の中央値は16.9日であり、これにより、この44日研究において160%(27.1日に相当する)の最大可能腫瘍成長遅延(TGD)が確証され、対照群の個々のTTEは、13.9~44日の範囲であった。比較して、構造(I)の化合物の単剤療法群2~5は、統計的に有意な腫瘍成長阻害(TGD)を達成せず、TTEは、それぞれ21.1(25%TGD)、18.9(12%TGD)、22.5(33%TGD)および20.8日(23%TGD)であった。単独でのまたは組み合わせた免疫チェックポイント阻害剤抗PD-1および抗CTLA-4は、有意に、100%(群6抗PD-1)、腫瘍成長を遅延させ(TGD)、群11抗CTLA-4および群14抗PD-1/抗CTLA-4では最大160%まで遅延させることが可能であった。免疫チェックポイント阻害剤処置への構造(I)の化合物の追加は、免疫チェックポイント阻害剤により得られる腫瘍成長遅延(TGD)レベルを有意に増加させなかった。群6抗PD-1単剤療法(TGD=100%)と比較して、抗PD-1と25、50、100および200mg/kgの構造(I)の化合物とをそれぞれ組み合わせた処置群では、85%(群7)および79%(群8~10)のTGDが達成された。同様に、抗CTLA-4単剤療法(TGD=160%)と比較して、抗CTLA-4と50または100mg/kgの構造(I)の化合物とをそれぞれ組み合わせた処置群12および13では160および153%のTGDが達成され、抗PD-1/抗CTLA-4併用療法(TGD=160%)と比較して、抗PD-1/抗CTLA-4およびそれぞれ50または100mg/kgの構造(I)の化合物を投与した三重併用療法群15および16では160%のTGDも達成された。
いくつかの処置群の動物は、44日目に研究終了に至り、これらの動物には、腫瘍体積が787mm3であった対照群1における動物1匹;部分的退縮(PR)および162mm3の最終腫瘍体積を提示した、100mg/kgの構造(I)の化合物の単剤療法群4における動物1匹;平均腫瘍体積が410mm3であった抗PD-1単剤療法群6における動物4匹(このうち1匹は、完全退縮(CR)を提示した);平均腫瘍体積が554mm3であった、抗PD-1/25mg/kgの構造(I)の化合物の群7における動物2匹;ならびに抗CTLA-4を投与した全ての処置群(群11~16)における群平均腫瘍体積が1mm3であった動物4匹またはそれより多数が含まれた。群11~16無腫瘍生存体(TFS)は、3匹(群11および13)~5匹(群12)~7匹(群14および15)~10匹(群16)の範囲であった。
群平均体重減少は、ごくわずかであり、0(群7)から対照群1における2日目の2.6%の範囲であった。未知の原因に起因する(NTRu)死1件が、22日目に対照群1で発生した。処置関連(TR)と指定された死亡2件が発生し、構造(I)の化合物の単剤療法群3(50mg/kg、19日目にTR死)および5(200mg/kg、15日目にTR死)において各々1件であった。研究中の(NTRuに指定される)さらなる死亡が、群4(1件)、群5(1件)、群7(2件)、群8(1件)、群9(2件)、群10(1件)、群11(1件)、群12(2件)、群13(1件)および群15(1件)において発生し、NTRu死の日付は18日目から33日目までの範囲であった。臨床的に観察されたのは、複数の処置群にわたって発生した腫瘍進展の低頻度の兆候(腫瘍の潰瘍化、毛の逆立ち、背中の屈曲、嗜眠、および/または低体温)だけであった。
要約すると、この研究の条件下で、25、50、100または200mg/kgの用量での構造(I)の化合物の単剤療法は、腫瘍成長阻害(TGI)を判定するために使用した19日目の腫瘍体積中央値(MTV)、または腫瘍成長遅延(TGD)を判定するために使用した44日目の研究エンドポイントまでの時間(TTE)の中央値の測定に基づいて、定着した同系MC38結腸癌腫瘍の進展を有意に緩徐化しなかった。25、50、100および/または200mg/kgの用量での構造(I)の化合物の追加は、抗PD-1/抗CTLA-4併用群における7/10と比較して10/10の無腫瘍生存体(TFS)を生じさせた100mg/kgの構造(I)の化合物/抗PD-1/抗CTLA-4の三重療法を除いて、免疫チェックポイント阻害剤抗PD-1単剤療法の有効性も、抗CTLA-4単剤療法の有効性も、抗PD-1/抗CTLA-4併用療法の有効性も、有意に向上させなかった。
方法および材料
マウス
雌C57BL/6マウス(C57BL/6NCrl、Charles River)は、研究1日目に10週齢であり、体重(BW)が18.3~24.9gの範囲であった。動物には、水(逆浸透、1ppm Cl)、および18.0%粗タンパク質と5.0%粗脂肪と5.0%粗繊維とからなるNIH 31 Modified and Irradiated Lab Diet(登録商標)を自由に給餌した。マウスを、12時間の明サイクルで20~22℃(68~72°F)および湿度40~60%の静止型マイクロアイソレーター内で放射線照射Enrich-o’cobsTM Laboratory Animal Beddingを用いて飼育した。拘束、動物飼育管理、外科手術手技、飼料および水分調節ならびに獣医医療に関する実験動物の管理と使用に関する指針の推奨基準を順守した。
腫瘍細胞培養
この研究のMC38マウス結腸癌細胞系は、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC)から入手し、10%ウシ胎仔血清と2mMグルタミンと100単位/mLのペニシリンGナトリウムと100μg/mLのストレプトマイシン硫酸塩と25μg/mLのゲンタマイシンとを含有するダルベッコ変性イーグル培地(DMEM)中で維持したものであった。細胞を、加湿インキュベーター内の組織培養フラスコ中で、37℃で、5%CO2および95%空気の雰囲気の中で培養した。
in vivo移植および腫瘍成長
移植当日に、対数期増殖中の培養MC38細胞を収集し、5×106細胞/mLの濃度でRPMI培地に再浮遊させた。各々の試験動物の右側腹部に5×105のMC38細胞(0.1mLの浮遊液中)を皮下移植することにより、腫瘍を開始させた。体積が80~120mm3の標的範囲に近づいていく腫瘍をモニターした。腫瘍細胞移植の17日後、研究の1日目に、個々の腫瘍体積が63~144mm3であり、群平均腫瘍体積が90~92mm3である、16の群(群当たりn=10)に動物を選別した。研究期間中、週に2回、ノギスを使用して二次元で腫瘍を測定し、次の式を使用して体積を計算した:
・(式中、w=腫瘍の幅およびl=腫瘍の長さ(単位:mm))。1mgが腫瘍体積1mm3に相当すると仮定して、腫瘍重量を推定した。
治療剤
構造(I)の化合物(ロット番号SY18001241-11)を、製剤前は遮光して-20℃で保管した。抗PD-1クローンRMP1-14(ラットIgG)(BioXcellロット番号717918O1)を4℃で保管し、遮光した。抗CTLA-4クローン9H10(BioXcellロット番号648318M1)を適切に保管した。使用したビヒクルは、Tween(登録商標) 80、エタノール、PEG400の、DI水溶液(比率2:10:30:58)であった。
構造(I)の化合物の投与溶液は、穏やかに加熱(≦40℃)および/または超音波処理しながら化合物をエタノール、Tween(登録商標) 80、PEG400およびDI水に順次懸濁させて、ビヒクル(Tween(登録商標) 80、エタノール、PEG400の、DI水溶液(比率2:10:30:58))中の2.5、5、10および20mg/mLの無色の不透明の投与用懸濁液を生じさせることにより、毎週、調製した。投与溶液を遮光して4℃で保管し、この溶液は、各動物の体重に合わせて1kg当たり10mL(マウス20g当たり0.2mL)の体積で投与されたときに25、50、100および200mg/kgを送達した。
各投与日に、抗PD-1抗体保存液(7.24mg/mL)をPBSで希釈して、1kg当たり10mLの体積で投与されたときに5mg/kgを送達する、0.5mg/mLの最終濃度を有する投与溶液を得た。
各投与日に、抗CTLA-4抗体保存液(7.57mg/mL)をPBSで希釈して、1kg当たり10mLの体積で投与されたときに5および2.5mg/kgをそれぞれ送達する、0.5mg/mL(1日目)または0.25mg/mL(4および7日目)の最終濃度を有する投与溶液を得た。
処置
研究の1日目に、皮下MC38腫瘍が定着した雌C57BL/6マウスを16の群(n=10)に選別し、表4および5に要約した処置計画に従って投与を開始した。全ての治療は、各動物の体重に合わせて規模を調整して10mL/kg(マウス20グラム当たり0.200mL)で投与した。
群1には、ビヒクル(Tween(登録商標) 80、エタノールおよびPEG400の、DI水溶液(比率2:10:30:58))を経口で(p.o.)、1日1回、21日間(qd×21)投与し、この群は、腫瘍生着および進展の対照およびベンチマーク群としての役割を果たした。
群2~5には、それぞれ、25、50、100または200mg/kgの構造(I)の化合物をp.o.、qd×21投与した。
群6には、5mg/kgの抗PD-1を腹腔内に(i.p.)、週2回、2週間(biwk×2)投与した。
群7~10には、それぞれ、25、50、100または200mg/kgの構造(I)の化合物、p.o.、qd×21と組み合わせて、5mg/kgの抗PD-1をi.p.、biwk×2投与した。
群11には、1日目に5mg/kgならびに4および7日目に2.5mg/kgの抗CTLA-4をi.p.投与した。
群12および13には、それぞれ、50または100mg/kgの構造(I)の化合物、p.o.、qd×21と組み合わせて、1日目に5mg/kgならびに4および7日目に2.5mg/kgの抗CTLA-4をi.p.投与した。
群14には、5mg/kgの抗PD-1をi.p.、biwk×2、ならびに1日目に5mg/kg、および4および7日目に2.5mg/kgの抗CTLA-4をi.p.投与した。
群15および16には、50または100mg/kgの構造(I)の化合物、p.o.、qd×21と組み合わせて、5mg/kgの抗PD-1をi.p.、biwk×2、ならびに1日目に5mg/kg、および4および7日目に2.5mg/kgの抗CTLA-4をi.p.投与した。
試料採取
研究の最終日(44日目)または個々の腫瘍体積がほぼ1000mm3になったときと定義したエンドポイントで、血清、腫瘍および脾臓試料を全ての入手可能な動物から採取した。全血液量をイソフルラン麻酔下での最終的な心穿刺により採取し、血清について(凝固剤なしで)処理し、-80℃で保管した。採血後、直ちに腫瘍および脾臓を収集し、腫瘍を2つの部分に分けた。入手可能な動物各々から1つの腫瘍部分および脾臓をホルマリンで48時間固定し、70%エタノールに移し、研究終了時に周囲温度で出荷するまで室温で保管した。(腫瘍≦100mm3は、分けずにホルマリン固定のみを施した。)入手可能な動物各々からの第2の腫瘍部分を急速凍結させ、研究終了時にドライアイスを用いて出荷するまで-80℃で保管した。
腫瘍成長阻害(TGI)分析
個々の腫瘍を週に2回測定した。腫瘍成長阻害(TGI)は、動物数nについての腫瘍体積中央値であるMTV(n)を使用して19日目に判定した。腫瘍成長阻害パーセント(%TGI)は、指定対照群(群1)のMTVと処置群のMTV間の、対照群のMTVのパーセンテージとして表される、差:
%TGI=[1-(MTV 処置/MTV 対照)]×100
と定義した。
・この基準によって少なくとも60%のTGIをもたらすあらゆる薬剤を、潜在的に治療活性であると見なす。
エンドポイントおよび腫瘍成長遅延(TGD)分析
TGI分析日の後、研究を続けて腫瘍成長遅延(TGD)を評価した。個々の動物を、腫瘍が1000mm3のエンドポイント体積に達したとき、または研究終了時(44日目)、いずれか早い方に、安楽死させた。腫瘍体積エンドポイントの研究を終了した動物を、安楽死の日付とともに、腫瘍進展(TP)のために安楽死させたと記録した。分析のためにエンドポイントまでの時間(TTE)を各々のマウスについて次の方程式によって計算した:
・(式中、TTEは、日数で表され、エンドポイント体積は、mm3で表され、bは、切片であり、mは、対数変換した腫瘍成長データセットの線形回帰により得た線の傾きである)。データセットは、分析に使用したエンドポイント体積を超えた最初の観察結果、およびこのエンドポイント体積の達成の直前の3つの連続する観察結果からなった。計算TTEは、動物を腫瘍サイズのために安楽死させた日であるTP日に通常は満たない。腫瘍がエンドポイント体積に達しなかった動物には、研究最終日(44日目)と同じTTE値を割り当てた。対数変換した計算TTEが、エンドポイントに達する前日に先行した、または腫瘍体積エンドポイントに達する日を超えた場合、線形補間を行なってTTEを概算した。事故に起因する(NTRa)または未知の病因に起因する(NTRu)、NTR(非処置関連)原因で死んだと分類されたいずれの動物も、TTE計算(および全てのさらなる分析)から除外した。TR(処置関連)死またはNTRm(転移に起因する非処置関連死)と分類された動物は、死亡日と同じTTE値を割り当てた。
処置アウトカムを腫瘍成長遅延(TGD)から評価し、このTGDを、対照群と比較した処置群におけるエンドポイントまでの時間(TTE)の中央値の増加:
TGD=T-C
と定義し、
・日数で、または対照群のTTE中央値のパーセンテージとして表した:
・(式中、
T=処置群についてのTTE中央値、および
C=指定対照群についてのTTE中央値)。
MTV、および退縮応答の基準
処置の有効性を、研究の最終日に残存する動物の腫瘍体積から、ならびに退縮応答の数および規模から、判定することもできる。MTV(n)は、腫瘍が体積エンドポイントに達しなかった残存する評価可能な動物の数、n、における44日目の腫瘍体積中央値と定義する。
処置は、動物の腫瘍の部分的退縮(PR)を生じさせることもあり、または完全退縮(CR)を生じさせることもある。PR応答の場合、腫瘍体積は、研究の過程での3回の連続する測定についてその1日目の体積の50%またはそれ未満であり、これら3回の測定のうちの1回または複数回について13.5mm3に等しいかまたはそれより大きい。CR応答の場合、腫瘍体積は、研究中の3回の連続する測定について13.5mm3未満である。研究中に1回だけ動物のPRまたはCR事象についてのスコアを付け、PR基準とCR基準の両方を満たした場合にはCRとしてのスコアのみを付けた。さらに、研究終了時にCR応答があったいずれの動物も、無腫瘍生存体(TFS)と分類した。
毒性
動物を1~5日目に毎日、その後、研究完了まで週に2回計量した。マウスは、いずれかの有害な処置関連(TR)副作用の明らかな兆候が観察されることが多く、観察された場合には臨床兆候を記録した。個々の体重をプロトコールに従ってモニターし、1回の測定について30%を超える体重減少または3回の連続する測定について25%を超える体重減少があったいずれの動物も、TR死(処置群について)として安楽死させた。群平均体重減少もモニターした。許容毒性は、研究中に20%未満の群平均体重(BW)減少、および死亡時に各群内に残存した動物の中での最大で10%のTR死と定義した。より大きい毒性を生じさせる結果となるいずれの投与レジメンも、最大耐用量(MTD)を上回ると見なした。平均体重減少が許容限界を超えたいずれの群においても、投与を一時中断した。群平均体重が許容レベルに回復した場合には投与をより低レベルおよび/または低下した頻度に修正して再開した。死亡は、それらの死亡が、臨床兆候および/または剖検により証拠だてられるような処置の副作用に起因した場合、TRと分類した。投与期間中または最終投与から14日以内の未知の原因による死亡にもTR分類を割り当てた。死亡を処置副作用に関係付ける証拠がなかった場合、死亡をNTRと分類した。NTR死を死亡原因に基づいてさらに特徴付けることができる。死亡が事故または人為的ミスの結果として生じた場合、死亡をNTRaと分類した。死亡が浸潤および/または転移による腫瘍播種の結果として生じた可能性があることを剖検が示した場合、死亡をNTRmと分類した。死亡の原因が不明であり、処置副作用、転移、事故または人為的ミスに関連する死亡の証拠を入手できなかったが、処置副作用に起因する死亡を排除できない場合、死亡をNTRuと分類した。
統計およびグラフ解析
Windows(登録商標)のPrism 8.0の(GraphPad)をグラフ表示および統計解析に使用した。許容限界(>20%の群平均体重減少、もしくは10%より大きい処置関連死)を超える毒性を経験したかまたは評価可能な観察結果が5つ未満であった研究群は、統計解析に含めず、評価不能(ne)と分類した。2つの群の19日目の腫瘍体積中央値(MTV)間の差の統計解析は、マン・ホイットニーU検定を使用して遂行した。生存率は、カプラン・マイヤー法により解析した。全生存経験を評価するログランク検定を使用して、2つの群のTTE値間の差の有意性を解析した。ログランク解析は、NTR死と評定されたものを除いて、群内の全ての動物についてのデータを含む。両側統計解析を有意性レベルP=0.05で行なった。統計的検定を多重比較用に補正しなかった。Prismは、検定結果を、P>0.05で非有意(ns)、0.01<P≦0.05で有意(「*」により符号で表される)、0.001<P≦0.01で非常に有意(「**」)、およびP≦0.001で極めて有意(「***」)と要約する。統計的有意性の検定により群間差の規模の推定値が得られないため、全ての有意性レベルをこの報告の文書には有意または非有意のどちらかと記載した。
散布図を構築して、個々のマウスについてのTTE値を群ごとに示した(図18Aおよび18B)。「箱」が観察結果の第1および第3四分位数を表し、水平線が観察結果の中央値を表し、「ひげ」が観察結果の最大および最小値を表す、箱ひげ図を構築し、19日目の腫瘍体積データの分布を群ごとに示した(図19Aおよび19B)。腫瘍体積の個々の値(図22A~22B)、群中央値(図20Aおよび20B、上のパネル)および平均値(図21Aおよび21B)を時間の関数としてプロットした。動物が腫瘍サイズに起因して研究を終了した場合、その動物について記録した最終腫瘍体積を含め、そのデータを使用して、以降の時点の平均体積を計算した。エラーバー(存在する場合)は、1標準誤差(SEM)を示す。カプラン・マイヤープロットは、研究中に残存する各群内の動物のパーセンテージを時間に対して示す。カプラン・マイヤープロットおよびログランク検定が同じTTEデータセットを共有することに留意されたい。研究の過程にわたっての群の体重変化を1日目からの平均変化パーセントとしてプロットした(図23Aおよび23B)。
腫瘍成長および体重プロットは、NTR死と評定された動物についてのデータを除外し、研究中に群内の残存する動物が50%未満になった場合には切り捨てた。
結果
このMC38-e423研究における群は、表4に要約したプロトコールに従って処置した。表5は、各々の群についての腫瘍成長遅延(TGD)処置応答を表し、表6は、19日目の腫瘍成長阻害(TGI)結果を要約したものである。図18Aおよび18Bは、個々のエンドポイントまでの時間(TTE)を群ごとに示す散布図を提供する。図19Aおよび19Bは、箱ひげ図を使用して、19日目の群ごとの腫瘍体積分布を示す。図20Aおよび20Bは、この研究についての腫瘍成長の群中央値(上のパネル)およびカプラン・マイヤー生存率(下のパネル)のプロットを含む。図21Aおよび21Bは、腫瘍成長の群平均値±SEMをプロットしており、図22A~22Dは、個々の腫瘍成長曲線を群ごとに提供する。図23Aおよび23Bは、各群についての1日目からの平均体重変化パーセントを示す。
有効性
ビヒクル処置対照マウス(群1)におけるMC38腫瘍の成長
群1のマウスには、ビヒクル(Tween(登録商標) 80、エタノールおよびPEG400の、DI水溶液(比率2:10:30:58))をp.o.、qd×21投与し、これらのマウスが全ての処置群についての比較の基準になった。対照のエンドポイントまでの時間(TTE)は、13.9~44日の範囲であった(図18A)。19日目の腫瘍体積中央値(MTV)は、1216mm3に達した(図19A、表6)。群1についてのTTEの中央値は16.9日であり、これにより、この44日研究において27.1日(160%)の最大可能腫瘍成長遅延TGDが確証された(図18A、表5)。対照腫瘍成長は、進展性であった(図20A(上のパネル)、図21A、および図22A)。動物1匹には22日目に未知の原因に起因する(NTRu)死が認められ、動物1匹は787mm3の腫瘍体積で研究終了に至った。
構造(I)の化合物での処置に対する応答(群2~5)
群2には、25mg/kgの構造(I)の化合物をp.o.、qd×21投与した。19日目の群2のMTVは864mm3であり、これは、群1と比較して非有意な(ns)29%の腫瘍成長阻害(TGI)に相当した(P>0.05、表6、図19A)。群2についてのTTE中央値は21.1日であり(図18A)、これは、対照群1と比較して25%の統計的に非有意なTGDに相当した(P<0.05、表5)。群2の腫瘍成長は、進展性であった(図20A(上のパネル)、図21A、および図22A)。全ての動物は、44日目より前に研究を終了した(表5)。
群3には、50mg/kgの構造(I)の化合物をp.o.、qd×21投与した。19日目の群3のMTVは1008mm3であり、これは、群1と比較して非有意な17%TGIに相当した(表6、図19A)。群3についてのTTE中央値は18.9日であり(図18A)、これは、統計的に非有意な12%TGDに相当した(P<0.05、表5)。1件の処置関連(TR)死が19日目に発生し、全ての動物は44日目より前に研究を終了した。群3の腫瘍成長は、進展性であった(図20A(上のパネル)、図21A、および図22A)。
群4には、100mg/kgの構造(I)の化合物をp.o.、qd×21投与した。19日目の群4のMTVは666mm3であり、これは、群1と比較して非有意な45%TGIに相当した(表6、図19A)。群4についてのTTE中央値は22.5日であり(図18A)、これは、統計的に非有意な33%TGDに相当した(P<0.05、表5)。動物1匹は、部分的腫瘍退縮(PR)を提示し、162mm3の腫瘍体積で研究終了に至り、1件のNTRu死が24日目に発生した。群4の腫瘍成長は、進展性であった(図20A(上のパネル)、図21A、および図22A)。
群5には、200mg/kgの構造(I)の化合物をp.o.、qd×21投与した。19日目の群5のMTVは726mm3であり、これは、群1と比較して非有意な40%TGIに相当した(表6、図19A)。群5についてのTTE中央値は20.8日であり、これは、23%TGDに相当した(図18A)。15日目の1件のTR死および21日目の1件のNTRu死に起因して、この群は、統計的に評価不能(ne)であった(表5)。全ての動物は、44日目より前に研究を終了し、群5の腫瘍成長は、進展性であった(図20A(上のパネル)、図21A、および図22B)。
抗PD-1での処置に対する応答(群6)
群6には、5mg/kgの抗PD-1をi.p.、biwk×2投与した。19日目の群6のMTVは387mm3であり、これは、群1と比較して有意な68%TGIに相当した(P≦0.01、表6、図19A)。群6についてのTTE中央値は33.8日であり(図18A)、これは、群1と比較して100%の有意なTGDに相当した(P≦0.05、表5)。動物4匹は、4mm3(完全退縮(CR)と分類した)、320、500および787mm3の腫瘍体積で研究の最終日に至った(表5、図18A、図22B)。
抗PD-1および構造(I)の化合物での処置に対する応答(群7~10)
群7には、表5に記載の通り、抗PD-1および25mg/kgの構造(I)の化合物を投与した。19日目の群7のMTVは288mm3であり、これは、群1と比較して有意な76%TGIに相当した(P<0.05、表6、図19A)。群7についてのTTE中央値は31.2日であり(図18A、図22B)、これは、対照と比較して有意な85%TGDに相当した(群1に対してP≦0.05、表5)。2件のNTRu死が18および26日目に発生した。マウス2匹は、320および787mm3の腫瘍体積で研究終了に至った(図18A、図22B)。
群8には、表5に記載の通り、抗PD-1および50mg/kgの構造(I)の化合物を投与した。19日目の群8のMTVは365mm3であり、これは、群1と比較して有意な70%TGIに相当した(P≦0.01)(表6、図19A)。群8についてのTTE中央値は30.2日であり(図18A、図22B)、これは、対照と比較して統計的に非有意な79%TGDに相当した(P<0.05、表5)。1件のNTRu死が26日目に発生し、全ての動物は、44日目より前に研究を終了した(図18A、図22B、表5)。
群9には、表5に記載の通り、抗PD-1および100mg/kgの構造(I)の化合物を投与した。19日目の群9のMTVは433mm3であり、これは、群1と比較して有意な64%TGIに相当した(P<0.01、表6、図19B)。群9についてのTTE中央値は30.2日であり(図18B、図22C)、これは、統計的に非有意な79%TGDに相当した(表5)。2件のNTRu死が23および32日目に発生し、全ての動物は、44日目より前に研究を終了した。
群10には、表5に記載の通り、抗PD-1および200mg/kgの構造(I)の化合物を投与した。19日目の群10のMTVは525mm3であり、これは、群1と比較して有意な57%TGIに相当した(P<0.01、表6、図19B)。群10についてのTTE中央値は30.3日であり(図18B、図22C)、これは、統計的に非有意な79%TGDに相当した(表5)。1件のNTRu死が33日目に発生し、全ての動物は、44日目より前に研究を終了した。
群7~10における腫瘍進展は、対照と比較して遅延された抗PD-1単剤療法群6のものに匹敵した(図20Aおよび20B、図21Aおよび21B、ならびに図22Bおよび22C)。群7~10でのTGI値とTGD値の両方は、群6と比較して有意差がなかった。
抗CTLA-4での処置に対する応答(群11)
群11には、1日目に5mg/kgi.p.ならびに4および7日目に2.5mg/kgの抗CTLA-4を、i.p.投与した。19日目の群11のMTVは95mm3であり、これは、群1と比較して有意な92%TGIに相当した(P≦0.001、表6、図19B)。群11についてのTTE中央値は44.0日であり(図19B)、これは、群1と比較して160%の最大TGDに相当した(P≦0.01、表5)。動物5匹は、完全腫瘍退縮(CR)を実証した。全ての動物が、1mm3のMTVで研究終了に至り、この研究終了時に3匹を無腫瘍生存体(TFS)とさらに分類した(表5、図18B、図22C)。1件のNTRu死が33日目に発生した。
抗CTLA-4および構造(I)の化合物での処置に対する応答(群12および13)
群12には、表5に記載の通り、抗CTLA-4および50mg/kgの構造(I)の化合物を投与した。19日目の群12のMTVは48mm3であり、これは、群1と比較して有意な96%TGIに相当した(P<0.001、表6、図19B)。群12についてのTTE中央値は44.0日であり(図18B)、これは、群1と比較して160%の最大TGDに相当した(P<0.01、表5)。動物7匹が、1mm3のMTVで研究最終日に至り、これらのうちの6匹はCRを提示し、6匹のうちの1匹を除く全てをTFSとさらに分類した(表5、図18B、図22C)。2件のNTRu死を、29および33日目に記録した。
群13には、表5に記載の通り、抗CTLA-4および100mg/kgの構造(I)の化合物を投与した。19日目の群13のMTVは117mm3であり、これは、群1と比較して有意な90%TGIに相当した(P<0.001、表6、図19B)。群13についてのTTE中央値は42.7日であり(図18B)、これは、群1と比較して153%の有意なTGDに相当した(P<0.01、表5)。動物4匹が、1mm3のMTVで研究最終日に至り、これらの動物4匹全てがCRを提示し、4匹のうちの1匹を除く全てをTFSとさらに分類した(表5、図18B、図22D)。1件のNTRu死を30日目に記録した。
群12および13における腫瘍進展は、対照と比較して顕著に遅延された抗CTLA-4単剤療法群11のものに匹敵した(図20B、図21B、ならびに図22Cおよび22D)。群12および13でのTGI値とTGD値の両方は、群11と比較して有意差がなかった。
抗PD-1および抗CTLA-4併用療法に対する応答(群14)
群14には、表5に記載の通り、抗PD-1および抗CTLA-4を投与した。19日目の群14のMTVは25mm3であり、これは、群1と比較して有意な98%TGIに相当した(P≦0.001、表6、図19B)。群14についてのTTE中央値は44.0日であり(図18B)、これは、群1と比較して160%の最大TGDに相当した(P≦0.001、表5)。動物8匹は、1mm3のMTVで研究終了に至り、これらのうちの7匹は完全腫瘍退縮(CR)を実証し、その7匹を無腫瘍生存体(TFS)とさらに分類した(表5、図18B、図22D)。
抗PD-1、抗CTLA-4、および構造(I)の化合物に対する応答(群15および群16)
群15には、表5に記載の通り、抗PD-1、抗CTLA-4、および50mg/kgの構造(I)の化合物を投与した。19日目の群15のMTVは23mm3であり、これは、群1と比較して有意な98%TGIに相当した(P≦0.001、表6、図19B)。群15についてのTTE中央値は44.0日であり(図18B)、これは、群1と比較して160%の最大TGDに相当した(P≦0.001、表5)。動物8匹は、1mm3のMTVで研究終了に至り、これらのうちの7匹は完全腫瘍退縮(CR)を実証し、その7匹を無腫瘍生存体(TFS)とさらに分類した(表5、図18B、図22D)。1件のNTRu死を21日目に記録した。
群16には、表5に記載の通り、抗PD-1、抗CTLA-4、および100mg/kgの構造(I)の化合物を投与した。19日目の群16のMTVは16mm3であり、これは、群1と比較して有意な99%TGIに相当した(P<0.001、表6、図19B)。群16についてのTTE中央値は44.0日であり(図18B)、これは、群1と比較して160%の最大TGDに相当した(P<0.001、表5)。動物10匹のうちの10匹が、1mm3のMTVで研究終了に至り、これらの全てが完全腫瘍退縮(CR)を実証し、それらを無腫瘍生存体(TFS)とさらに分類した(表5、図18B、図22D)。
群15および16における腫瘍進展は、対照と比較して顕著に遅延された抗PD-1/抗CTLA-4併用療法群14のものに匹敵した(図20B、図21B、および図22D)。群15および16でのTGI値とTGD値の両方は、群14と比較して有意差がなかった。
有害事象
表5は、最大群平均体重(BW)減少、処置関連(TR)および非処置関連(NTR)死の要約を提供する。図23Aおよび23Bは、各群についての1日目から平均BW変化パーセントをプロットしている。臨床兆候を、観察された場合には記録した。群平均BW減少は、ごくわずかであり、群7(抗PD-1および25mg/kgの構造(I)の化合物を投与した)での0から、対照群1での2日目の2.6%の範囲であった。腫瘍潰瘍化、病的状態(体温、呼吸および活動の抑制、背を丸めること、ならびに毛の逆立ち)、および/または触知腫瘤は、全て腫瘍進展に関連するものであり、研究群の半分未満の1メンバー以下で観察された。とは言え、4つの群(群2、群6、群14および群16)を除く全ての群が、少なくとも1件の死亡を研究の過程で経験し、これには、22日目の対照群1における1件のNTRu死が含まれた。1件(群7の動物9は、腫瘍潰瘍化、大きい赤色の脾臓ならびに蒼白の肝臓および腎臓のために18日目に安楽死させた)を除く全件で、動物16匹のうち15匹に死亡が認められた。死亡が認められた動物15匹のうちの6匹は、死の一因となった可能性がある軽度から重度の腫瘍潰瘍化を提示し、これらは、群4動物1(24日目にNTRu)、群5動物10(21日目にNTRu)、群7動物10(26日目にNTRu)、群8動物10(26日目にNTRu)、群13動物3(30日目にNTRu)および群15動物10(21日目にNTRu)を含んだ。病的状態の事前兆候なく死亡が認められたこれらの動物を考慮するための説明は毒性により得られたが、たとえそうであっても、対照群1動物4(22日目にNTRu)をこのカテゴリーに含めた。群3動物2(19日目にTR)、群5動物5(15日目にTR)、群9動物2および6(23および32日目にNTRu)、群10動物6(33日目にNTRu)、群11動物9(33日目にNTRu)ならびに群12動物5および1(29および33日目にNTRu)にも、事前の臨床兆候なく死亡が認められた。
処置関連死と非処置関連死との区別は、いくつかの因子によって複雑になった。第1に、構造(I)の化合物の投与スケジュールは、5件の死亡のタイミングと重なり、全ての死亡は、構造(I)の化合物の最後の投与から14日以内に起こった。第2に、15日目(200mg/kgの構造(I)の化合物を投与した群5で)および19日目(50mg/kgの構造(I)の化合物を投与した群3で)のTRと指定された2件の死亡の前に、いかなる明らかな臨床兆候も観察されなかった。残念なことに、死亡が認められたいずれの動物も、毒性の病理学的証拠を評価するための剖検のために入手することができなかった。毒性に反対する論拠は、対照群1における用量依存性の欠如および22日目の死亡である。
概要
C57BL/6マウスにおける定着した同系MC38マウス結腸癌腫瘍に対する構造(I)の化合物の単独または免疫チェックポイント阻害剤抗PD-1および/もしくは抗CTLA-4との組合せでの有効性を試験した。この研究の条件下で、25、50、100または200mg/kgの用量での構造(I)の化合物の単剤療法は、腫瘍成長阻害(TGI)を判定するために使用した19日目の腫瘍体積中央値(MTV)、または腫瘍成長遅延(TGD)を判定するために使用した44日目の研究エンドポイントまでの時間(TTE)の中央値の測定に基づいて、MC38腫瘍の進展を有意に緩徐化しなかった。統計解析は、25、50、100および/または200mg/kgの用量での構造(I)の化合物の追加が、免疫チェックポイント阻害剤抗PD-1単剤療法の有効性も、抗CTLA-4単剤療法の有効性も、抗PD-1/抗CTLA-4併用療法の有効性も、有意に向上させなかったことを示した。しかし、100mg/kgの構造(I)の化合物/抗PD-1/抗CTLA-4の三重療法は、抗PD-1/抗CTLA-4を投与した動物の中での7/10のTFSと比較して、10/10の無腫瘍生存体(TFS)を生じさせた。
要約すると、抗PD-1および抗CTLA-4との組合せでの構造(I)の化合物は、有害な毒性も体重に対する影響もなく、MC38同系マウス結腸直腸がんモデルにおいて腫瘍退縮を生じさせる結果となった。加えて、MC38モデルでは、抗PD-1と組み合わせて25mg/kgの用量で投与した構造(I)の化合物は、76%の腫瘍成長阻害(TGI)を生じさせる結果となり、抗CTLA-4と組み合わせて50mg/kgの用量で投与した構造(I)の化合物は、96%のTGIを生じさせる結果となり、抗PD-1および抗CTLA-4と三重に組み合わせて100mg/kgの用量で投与した構造(I)の化合物は、99%のTGIを生じさせる結果となった。図24Aは、群1、4、6、11、14および16についての腫瘍成長中央値の要約プロットを示す。
図24Bに示すように、群1、7、12および16についてのカプラン・マイヤープロットを使用する生存率分析は、抗CTLA-4と組み合わせて50mg/kgの構造(I)の化合物を用いて処置したマウスについて生存率90%を明示し、抗CTLA-4と組み合わせて、または抗PD-1および抗CTLA-4と三重に組み合わせて100mg/kgの構造(I)の化合物を用いて処置したマウスについて生存率100%を明示した。これは、ビヒクル群の生存率10%に対して有意な改善である。図24Cは、群1、4、6、11、14および16についての要約カプラン・マイヤープロットを示す。
ビヒクルで処置したMC38腫瘍と比較して、構造(I)の化合物で処置したMC38腫瘍において、グルコースレベルの増加、ならびにグルコース6リン酸、ホスホグリセリン酸、ホスホエノールピルビン酸およびラクテートのレベルの減少が観察された。代謝、免疫遺伝子変異および免疫表現型(immune phenotyping)をはじめとする、可能性のある下流バイオマーカーを、現在、LC-MS/MS、NanoStringおよびフローサイトメトリーを使用して評価中である。
これらの前臨床研究は、がんモデルにおいて代謝および腫瘍微小環境のモジュレーションによる構造(I)の化合物の潜在的治療活性を強く示唆している。
(実施例12)
同系CT26結腸癌マウスモデルにおけるPKM2活性化因子と免疫療法剤の間のin vivo相乗作用
同系CT26結腸癌マウスモデルにおける構造(I)の化合物の単独または抗PD-1抗体との組合せでの有効性を調査した。
研究概要
CT26腫瘍を担持している雌Balb/cマウスを、初期群平均腫瘍体積がおおよそ77mm3である4つの群(n=10)に選別した。マウスに、対照ビヒクルもしくは構造(I)の化合物の経口(p.o.)用量および/または抗PD-1抗体の腹腔内(i.p.)用量を投与した。抗PD-1抗体は、T細胞、B細胞およびマクロファージ上に発現されるプログラム細胞死タンパク質1(PD-1)表面受容体に対する抗体である。
処置群は、次の通りであった:ビヒクルを投与した群1(対照);5mg/kgの抗PD-1抗体を投与した群2;50mg/kgの構造(I)の化合物を投与した群3;および5mg/kgの抗PD-1抗体および50mg/kgの構造(I)の化合物を投与した群4。全ての動物に、試験項目ごとに5mL/kgの投与体積で投与した。標準的な方法を使用して、腫瘍体積を週に3回測定した。研究エンドポイントは、対照群および試験群の平均腫瘍体積(
)が1500mm3に達したとき、または21日目、どちらか早い方に存在した。
全ての群を16日目まで腫瘍成長阻害(TGI)について分析した。群1、2および3は、この日に平均腫瘍体積約2000mm3に達し、したがって、それらの研究のエンドポイントにも達した。群4は、研究最終日(21日目)まで継続し、最終測定を23日目に行なった。
研究エンドポイントで、血液および腫瘍を、下記の通り、全ての群の全ての入手可能な動物から採取した。構造(I)の化合物または抗PD-1のどちらかを単独で投与した単剤療法について研究エンドポイントで観察されたTGIは、CT26結腸直腸同系モデルにおいて10%未満であった。しかし、構造(I)の化合物と抗PD-1の両方を投与した併用療法群は、68%TGIでin vivo相乗作用を実証した。
試験群の平均体重減少は、ごくわずかであり、最大体重減少を示した群4でも4日目に約2%であった。16日目までに、全ての群が平均体重の増加を実証した。
方法および材料
マウス
雌Balb/cマウス(JAX、Bar Harborおよび/またはEllsworth、ME)は、少なくとも6~8週齢であり、体重(BW)が少なくとも18グラム(g)であった。0日目の各試験群の平均体重は、約21gであった。動物には、水(逆浸透、2ppm Cl2)、および19%粗タンパク質と9%粗脂肪と4%繊維とからなるTeklad 2919照射試験齧歯動物用飼料を自由に給餌した。マウスを、個別のHEPA換気ケージにおいて床敷に100%バージンクラフトネスティングエンリッチメントシート(InnorichmentTM)を使用して14~10時間の明暗サイクルで20~23℃(68~74°F)および湿度30~70%で飼育した。
0日目と比較して>10%の体重減少を示した動物にはDietGel(登録商標)を自由に与えた。続けて7日間、>20%の正味の体重減少を示したいずれの動物も、またはマウスが0日目と比較して>30%の正味の体重減少を提示した場合には、瀕死と見なし、安楽死させることになる。
in vivo移植および腫瘍成長
移植当日に、培養CT26細胞を3×106細胞/mLの濃度で収集した。各試験動物の左側腹部に3×105のCT26細胞(0.1mLの浮遊液)を皮下移植することにより、腫瘍を開始させた。
注射の4~5日後に開始して、体積が50~150mm3の標的範囲に近づいていく腫瘍をモニターした。標的に達したら、各群が77mm3の平均腫瘍体積を有する4つの群(n=10)に動物を選別した。当技術分野において公知の標準手順に従って腫瘍を測定した。
三重抗生物質軟膏を全ての腫瘍に対して1週間に3回、腫瘍体積測定後に塗布した。腫瘍総表面積の50%を超える腫瘍潰瘍化または健康全般および満足できる生活状態に対する影響があったマウスは、安楽死させた。
治療剤
構造(I)の化合物を-20℃で保管した。抗PD-1を2~8℃で保管し、遮光した。ビヒクルは、2%Tween(登録商標)80:10%エタノール:30%PEG400:58%脱イオン水(DI H2O)であった。
構造(I)の化合物の投与溶液は、ボルテックスしながら化合物をエタノールに懸濁させ、次いで、穏やかにボルテックスしながらTween(登録商標)80およびPEG400を添加し、その後、脱イオン水(DI H2O)を添加して最終濃度10mg/mLを有する不透明懸濁液を生じさせることにより、毎週、調製した。投与溶液を2~8℃で保管した。
投与日に、抗体保存液をPBSで希釈して1mg/mLの最終濃度にし、これは、5mL/kgの体積で投与されたときに5mg/kgを送達した。投与溶液を2~8℃で保管した。
処置
研究の0日目に、皮下CT26腫瘍が定着した雌Balb/cマウスを4つ群(n=10)に選別し、以下の計画に従って投与を開始した。全ての治療を5mL/kgで投与し、各動物の体重に合わせて規模を調整した(マウス20グラム当たり0.100mL)。
群1には、ビヒクル(Tween(登録商標) 80、エタノールおよびPEG400の、DI水溶液(比率2:10:30:58))を経口で(p.o.)、1日1回、研究エンドポイントに達するまで投与し、この群は、腫瘍生着および進展の対照およびベンチマーク群としての役割を果たした。
群2には、5mg/kgの抗PD-1抗体を腹腔内に(i.p.)、週2回、2週間(biw×2)投与した。
群3には、50mg/kgの構造(I)の化合物をp.o.、1日1回、研究エンドポイントに達するまで投与した。
群4には、50mg/kgの構造(I)の化合物、p.o.、1日1回と組み合わせて、5mg/kgの抗PD-1抗体をi.p.、週に2回、2週間(biw×2)、研究のエンドポイントに達するまで投与した。
試料採取
エンドポイントは、研究終了時(21日目)、または平均群腫瘍体積が1500mm3に達したときであった。エンドポイント血液、血清、および腫瘍試料を、エンドポイントで全ての群の動物から採取した。
最大可能血液量、または少なくとも300uLの血液を、心穿刺により採取した。採取した血液をK2-EDTA管に移し、8~10回(手による)反転によって穏やかに混合した。フローサイトメトリーのために、処理するまで試料管をウェットアイスの上に置いた。血漿採取のために、反転後、3500RPMで10分間、2~4℃で遠心分離するまで、試料管をウェットアイスの上で保管した。得られた血漿を分離し、ポリプロピレン管に移し、直ちに凍結させ、-80℃で保管した。
研究完了時に各群からの全ての動物から腫瘍を採取した。全てのマウスから腫瘍を採取し、2つの部分に分けた。半分は、急速凍結:急速冷凍し、ドライアイス上に置き、-80℃で保管した。もう半分は、18~24時間、10%中性緩衝ホルマリンに入れておき、70%エタノールに移し、室温で保管した。ホルマリン固定試料をパラフィン包埋した。<250mm3であった腫瘍は、単一急速凍結試料として処理した。
結果
腫瘍成長阻害(TGI)分析
個々の腫瘍体積を週に3回測定した。研究がエンドポイントに達した日に、または動物に瀕死が認められた場合に、最終腫瘍体積を測った。群平均腫瘍体積(
)を使用して、腫瘍成長阻害(TGI)を数回判定した。毎日の
は、進行中の測定から初期平均腫瘍体積(0日目)を引くことにより決定した。腫瘍成長阻害パーセント(%TGI)は、指定対照群(群1)の
と、処置群(群2~4)の
との、対照群の
のパーセンテージとして表される差:
と定義した。
試験群の各々についての毎日の群平均腫瘍体積(
)のプロットを図25に示す。併用療法試験群である群4は、腫瘍成長の低減を実証した。
対照群1は、16日目に2002mm3の平均腫瘍体積(
)を提示した。比較すると、群4は、68.7%TGIに相当する680mm3の
を有する有意な16日目の腫瘍成長阻害を示す。
毒性
0日目に始めて、動物を毎日観察し、デジタルスケールを使用して週3回、計量した。研究がエンドポイントに達した日に、または動物に瀕死が認められた場合に、最終体重を測った。個々のおよび平均グラム重量(平均値±SEM)ならびに0日目に対する体重変化平均パーセント(%vD0)を、各群について記録した。平均%vD0>20%および/または>10%死亡率を報告した単剤または併用群は、評価したレジメンでのその処置について最大耐用量(MTD)を超えていると見なす。
図26Aおよび26Bは、毎日の群平均体重および0日目からの群平均体重変化パーセントのプロットをそれぞれ示す。有意な体重減少を実証した群はなく、これは、好ましい初期忍容性を示唆していた。全ての群が16日目までに体重の増加を示した。観察された最高の平均体重減少(約2%)は、4日目の群4についてのものであったが、これは、十分、許容範囲内である。
(実施例13)
構造1の化合物で10日間処置したマウスモデル腫瘍における腫瘍免疫微小環境の評価
免疫チェックポイント阻害(MC-38およびCT26、結腸直腸)に対して感受性であり、免疫チェックポイント阻害(RENCA、腎細胞癌および4T1、乳腺癌)に対して耐性であるマウス同系モデルを、上記手順に従って作成し、10日間、ビヒクルで、または式1の化合物+PD-1阻害剤(PD-1阻害剤を特定する)の組合せで、以下のスケジュールに従って処置した:
各動物に、示されている試験物質を示されている頻度で投与した。腫瘍体積および動物の体重を週3回記録した。研究エンドポイントは、10日目の最終用量の投与の2時間後であった。
研究終了時に、腫瘍および脾臓をMACS緩衝液に入れ、フローサイトメトリー用に処理した。
研究から収集した組織を処理するために、およびそれらの試料を用いてフローサイトメトリーを行なって試験動物における免疫環境を分析するために、以下の手順を使用した。
1.材料および方法:組織解離、マウス腫瘍
1.1 大要
10.11 フローサイトメトリーまたは他の細胞アッセイによる後続の分析のためにマウス腫瘍を解離させて単個細胞浮遊液にすること。細胞生存率を維持し、高い細胞収率を得るために、および細胞表面エピトープを保存するために、キットを最適化する。この手順は、腫瘍の細断、酵素カクテルとのインキュベーション、Cチューブを使用するgentleMACS組織解離器での機械的解離、濾過、および細胞計数を含む。セルは、おおよそ2.5mLの体積の酵素ミックス中、0.04~1gの範囲のマウス腫瘍組織を含む。組織解離後の細胞培養実験のために、全てのステップを無菌条件下で行なうべきである。
10.3 機器
10.3.1 GentleMACS Tissue Dissociator(Miltenyiカタログ番号130-093-235、機器ID FL-012)またはGentleMACS Octo Dissociator(カタログ番号130-096-427、機器ID FL-011)、または同等のもの。
10.3.2 遠心分離機、Eppendorf 5180R(機器ID FL-003、FL-004)、または同等のもの。
10.3.3 バイオセーフティーキャビネット、機器ID FL-007、または同等のもの。
10.3.4 2~8℃に設定された冷蔵庫、機器ID FL005、FL022、または同等のもの。
10.3.5 公称-20℃に設定された冷凍庫、機器ID FL-006、または同等のもの。
10.3.6 公称-80℃に設定された冷凍庫、機器ID FL-021、または同等のもの。
10.3.7 容量調整可能ピペット
10.3.8 ボルテックスミキサー、機器ID FL-014、FL-015、FL-016、FL-017、FL018、または同等のもの。
10.3.9 濾過器、70uM、Miltenyiカタログ番号130-098-462、または同等のもの。
10.3.10 GentleMACS Cチューブ、Miltenyiカタログ番号130-093-237。
10.3.11 ソフトウェア
10.3.12 機械に付随するGentleMACSソフトウェア。
10.4 試薬
10.4.1 試薬のリストは、以下である。
10.5 試薬の調製。
10.5.1 酵素D。1.各バイアル内の凍結乾燥粉末を3mLのRPMI 1640またはDMEMで再構成することにより酵素Dを調製する。凍結融解サイクルの反復を回避するために適切な体積のアリコートを調製する。アリコートを-20℃で保管する。この溶液は、再構成後6ヶ月間安定している。組織解離後の細胞培養実験のために、酵素Dは、アリコート作成前に滅菌濾過すべきである。
10.5.2 酵素R。2.バイアル内の凍結乾燥粉末を2.7mLのRPMI 1640またはDMEMで再構成にすることにより酵素Rを調製する。凍結融解サイクルの反復を回避するために適切な体積のアリコートを調製する。アリコートを-20℃で保管する。この溶液は、再構成後6ヶ月間安定している。必要反応体積を取り出す直前に、必ず懸濁液を入念に混合する。
10.5.3 酵素A。キットに同梱されている緩衝剤Aを1mL用いてバイアル中に凍結乾燥粉末を再構成することにより酵素Aを調製する。ボルテックスしないこと。凍結融解サイクルの反復を回避するために適切な体積のアリコートを調製する。アリコートを-20℃で保管する。この溶液は、再構成後6ヶ月間安定している。
10.6 試料のタイプ
10.6.1 マウス腫瘍
10.7 柔らかいおよび中等度の腫瘍についての方法
10.7.1 注記:
10.7.1.1 適切なワークシートおよび書式を作成して試料処理を文書で記録する。
10.7.1.2 この手順は、別段の断り書きがない限り、可能な場合は常に、遮光して室温で行なうことになる。
10.7.2 腫瘍を受け取る。腫瘍を2~4mmの小片に切断する。
10.7.3 2.35mLのRPMI 1640またはDMEM、100μLの酵素D、50μLの酵素R、および12.5μLの酵素AをgentleMACS Cチューブに添加することにより、酵素ミックスを調製する。
10.7.4 酵素ミックスが入っているgentleMACS Cチューブに組織を移入する。
10.7.5 Cチューブをしっかり密閉し、それを上下逆さまにgentleMACS Dissociatorのスリーブに取り付ける。注記:試料材料を確実にローター/スターター領域内に配置しなければならない。
10.7.6 gentleMACSプログラムm_impTumor_02を実行する。
10.7.7 ヒーターを搭載しているgentleMACS Octo Dissociatorの加熱機能を使用する場合、プログラム37C_m_TDK_1を実行し、ステップ10.7.12を続ける。
10.7.8 プログラムの終了後、gentleMACS DissociatorからCチューブを取り外す。
10.7.9 MACSmix Tube Rotatorまたは同等のものを使用して、試料を40分間、37℃で、連続的に回転させながらインキュベートする。
10.7.10 Cチューブを上下逆さまにgentleMACS Dissociatorのスリーブに取り付ける。注記:試料材料を確実にローター/スターター領域内に配置しなければならない。
10.7.11 gentleMACSプログラムm_impTumor_03を実行する。
10.7.12 (必要に応じたステップ)プログラムの終了後、gentleMACS DissociatorからCチューブを取り外し、300×g以下で短時間の回転を行なって、チューブの底に試料を集める。
10.7.13 試料を再浮遊させ、その細胞浮遊液を、15mLチューブ上に配置したMACS SmartStrainer(70μm)にかける。
10.7.14 MACS SmartStrainer(70μm)を10mLのRPMI 1640またはDMEMで洗浄する。
10.7.15 細胞浮遊液を300×gで7分間、遠心分離する。上清を完全に吸引する。
10.7.16 適切な緩衝液を用いて細胞を再浮遊させて、さらなる応用に必要な体積にする。
10.7.17 (必要に応じたステップ)赤血球または死細胞を除去するために、Red Blood Cell Lysis Solution(10×)(#130-094-183)を使用するか、または密度勾配遠心分離ステップを行なう。
10.8 硬い腫瘍のための方法
10.8.1 注記:
10.8.2 適切なワークシートおよび書式を作成して試料処理を文書で記録する。
10.8.3 この手順は、別段の断り書きがない限り、可能な場合は常に、遮光して室温で行なうことになる。
10.8.4 腫瘍を受け取る。腫瘍を2~4mmの小片に切断する。
10.8.5 2.35mLのRPMI 1640またはDMEM、100μLの酵素D、50μLの酵素R、および12.5μLの酵素AをgentleMACS Cチューブに添加することにより、酵素ミックスを調製する。
10.8.6 酵素ミックスが入っているgentleMACS Cチューブに組織を移入する。
10.8.7 Cチューブをしっかり密閉し、それを上下逆さまにgentleMACS Dissociatorのスリーブに取り付ける。注記:試料材料を確実にローター/スターター領域内に配置しなければならない。
10.8.8 gentleMACSプログラムm_impTumor_02を実行する。
10.8.9 ヒーターを搭載しているgentleMACS Octo Dissociatorの加熱機能を使用する場合、プログラム37C_m_TDK_2を実行し、ステップ10を続ける。
10.8.10 プログラムの終了後、gentleMACS DissociatorからCチューブを取り外す。
10.8.11 MACSmix Tube Rotatorを使用して、試料を40分間、37℃で、連続的に回転させながらインキュベートする。
10.8.12 Cチューブを上下逆さまにgentleMACS Dissociatorのスリーブに取り付ける。注記:試料材料を確実にローター/スターター領域内に配置しなければならない。
10.8.13 gentleMACSプログラムm_impTumor_03を2回実行する。
10.8.14 (必要に応じたステップ)多少のより大きい組織片が残存することがある。細胞収率をさらに増加させるために、残存組織を放置して沈降させ、1.5mLの上清を除去して新たなチューブに入れる。残存組織片が入っているCチューブをgentleMACS Dissociatorのスリーブに挿入し、プログラムm_imptumor_01を実行する。得られた細胞浮遊液を前に除去した上清と併せる。
10.8.15 (必要に応じたステップ)プログラムの終了後、gentleMACS DissociatorからCチューブを取り外し、300×g以下で短時間の回転を行なって、チューブの底に試料を集める。
10.8.16 試料を再浮遊させ、その細胞浮遊液を、15mLチューブ上に配置したMACS SmartStrainer(70μm)にかける。注記:解離組織は、密閉Cチューブから、Cチューブの蓋の中央にあるセプタムで封止された開口部を通してピペット操作により取り出すことができる。ART 1000 REACH 1000μLピペットチップを使用する。
10.8.17 MACS SmartStrainer(70μm)を10mLのRPMI 1640またはDMEMで洗浄する。
11 材料および方法:フローサイトメトリーのための染色
11.1 機器
11.1.1 MACSQuant Analyzer 10、供給業者:Miltenyi Biotec 製造番号2838
11.1.2 遠心分離機、Eppendorf 5180R(機器ID FL-003、FL-004)、または同等のもの。
11.1.3 バイオセーフティーキャビネット、機器ID FL-007、または同等のもの。
11.1.4 2~8℃に設定された冷蔵庫、機器ID FL005、FL022、または同等のもの。
11.1.5 公称-20℃に設定された冷凍庫、機器ID FL-006、または同等のもの。
11.1.6 公称-80℃に設定された冷凍庫、機器ID FL-021、または同等のもの。
11.1.7 容量調整可能ピペット
11.1.8 ボルテックスミキサー、機器ID FL-014、FL-015、FL-016、FL-017、FL018、または同等のもの。
11.2 試薬
11.2.1 試薬を下記の表に収載する
11.4 全血を96ウェルプレート内で染色する
11.4.1 各ウェルに1試料当たり60uLの全血を分取する(第1のウェルに陽性対照としてのCD-Chex Plusを含め、未染色陰性対照用に血液の少数のアリコートをプールする)。
11.4.2 試料を2ul(0.6ulのBD Fc Block+0.14ulのFBS含有染色緩衝液)(2.5μg/1,000,000細胞)とともに10分間インキュベートする。
11.4.3 フローパネルに従って抗体染色カクテルを流動させる。
11.4.4 推奨抗体カクテルを全血試料各々に添加する。
11.4.5 試料を室温(RT)で暗所において30分間インキュベートする。
11.4.6 1.25mL/試料の1×溶解緩衝液を添加する。
11.4.7 チューブロッカーを用いてRTで20分間、試料を(アルミニウムホイルで覆って)インキュベートする。
11.4.8 試料を1400rpm、5℃で5分間、遠心分離し、上清を廃棄する。
11.4.9 1.25mL/試料のFACS緩衝液を添加することにより過剰な抗体および溶解緩衝液を洗い落とし、1400rpmで、5℃で5分間、遠心分離し、上清を廃棄する。このステップを合計2回の洗浄のために繰り返す。
11.4.10 最終洗浄後、細胞上清を廃棄し、各細胞ペレットを最終総体積150uLのFACS緩衝液に再浮遊させた。
11.4.11 1μL/試料の生死判別染色剤(7-AAD)を添加する。
11.4.12 RTで暗所において5分間インキュベートする。
11.4.13 妥当な場合、50uLのCountBright絶対計数用ビーズを添加する。
11.4.14 ビーズを放置して室温にし、チューブを30秒間、穏やかにボルテックスして完全に再懸濁させる。
11.4.15 ビーズをボルテックスした後、直ちに、50uLのビーズを逆ピペッティングおよびボルテックスにより各試料に添加する。
11.4.16 フローサイトメーターを用いて捕捉する。
11.5 フローサイトメトリー分析パネル1
11.5.1 図1に従ってパネル1についてのゲーティングを設定した。
11.5.2 プロット1:ビーズゲート:FSC-A対CD8を生成し、全ての事象をCD8陽性でゲートしてビーズ事象を定義した。
11.5.3 プロット2.散布図:FSC-H対SSC-Aプロットを生成し、全ての事象を大きいゲートでゲートして細胞片を排除し、散乱事象を定義した。
11.5.4 プロット3:一重項:FSC-H対FSC-Aプロットを生成し、散乱事象は、単個細胞の周りにゲートを描くようにプロットされた。
11.5.5 プロット4:生細胞ゲート:SSC対生/死プロットを生成し、一重項事象をFVS700陰性細胞でゲートして生細胞を定義した。
11.5.6 プロット5:CD45+ゲート:SSC-A対CD45プロットを生成し、生細胞をCD45陽性細胞でゲートしてCD45+細胞(白血球WBC)を描出した。
11.5.7 プロット6:CD45+PD-L1+ゲート:PD-L1対CD45プロットを生成し、生細胞をCD45+PD-L1+事象でゲートしてPD-L1発現WBCを定義した。
11.5.8 プロット7:リンパ球ゲート:FSC-A対SSC-Aプロットを生成し、WBCを低FSC-A、低SSC-A事象でゲートしてリンパ球を定義した。
11.5.9 プロット8:全T細胞。SSC-A対CD3プロットを生成し、全Tリンパ球をCD3陽性事象でゲートして全Tリンパ球を描出した。
11.5.10 プロット9:CD4ヘルパーT(Th)およびCD8細胞傷害性T(Tc)リンパ球:CD4対CD8プロットを生成し、全Tリンパ球をCD4+CD8-でゲートしてヘルパーT細胞を描出し、CD4-CD8+でゲートして細胞傷害性T細胞を描出した。
11.5.11 プロット10:CD8+Treg:.CD25対FoxP3プロットを生成し、CD8+T細胞をCD25+FoxP3+事象でゲートしてCD8+Tregを描出した。
11.5.12 プロット11:CD4+Treg:CD25対FoxP3プロットを生成し、CD4+T細胞をCD25+FoxP3+事象でゲートしてCD4+Tregを描出した。
11.5.13 プロット12:CD4+PD-1+Treg:SSC-A対PD-1プロットを生成し、CD4+Treg細胞をPD-1+事象でゲートしてCD4+PD-1+Tregを描出した。
11.5.14 プロット13:CD3+CD44+細胞:CD44対CD3プロットを生成し、リンパ球をCD3+CD44+事象でゲートしてCD3+CD44+細胞を描出した。
11.5.15 プロット14:CD3+PD-1+細胞:PD-1対CD3プロットを生成し、リンパ球をCD3+PD-1+事象でゲートしてCD3+PD-1+細胞を描出した。
11.5.16 プロット15:CD3+PD-L1+細胞:PD-L1対CD3プロットを生成し、リンパ球をCD3+PD-L1+事象でゲートしてCD3+PD-L1+細胞を描出した。
11.5.17 プロット16:CD3+GRANZYME B+細胞:GRANZYME B対CD3プロットを生成し、リンパ球をCD3+GRANZYME B+事象でゲートしてCD3+GRANZYME B+細胞を描出した。
11.5.18 プロット17:CD4+PD-1+細胞:PD-1対CD4プロットを生成し、リンパ球をCD4+PD-1+事象でゲートしてCD4+PD-1+細胞を描出した。
11.5.19 プロット18:CD4+CD25+細胞:CD25対CD4プロットを生成し、リンパ球をCD4+CD25+事象でゲートしてCD4+CD25+細胞を描出した。
11.5.20 プロット19:CD4+CD44+細胞:CD44対CD4プロットを生成し、リンパ球をCD4+CD44+事象でゲートしてCD4+CD44+細胞を描出した。
11.5.21 プロット20:CD8+CD44+細胞:CD44対CD8プロットを生成し、リンパ球をCD8+CD44+事象でゲートしてCD8+CD44+細胞を描出した。
11.5.22 プロット21:CD8+PD-1+細胞:PD-1対CD8プロットを生成し、リンパ球をCD8+PD-1+事象でゲートしてCD8+PD-1+細胞を描出した。
11.5.23 プロット22:CD8+CD25+細胞:CD25対CD8プロットを生成し、リンパ球をCD8+CD25+事象でゲートしてCD8+CD25+細胞を描出した。
11.6 フローサイトメトリー分析パネル2
11.6.1 図2に従ってパネル2についてのゲーティングを設定した。
11.6.2 プロット1:ビーズ:FSC-A対CD45プロットを生成し、ビーズをCD45+ゲートにより定義した。
11.6.3 プロット2:散布図:FSC-A対SSC-Aプロットを生成し、全ての事象を低FSC低SSCでゲートして細胞片を排除した。
11.6.4 プロット3:一重項:FSC-H対FSC-Aプロットを生成し、散乱事象を一重項ゲートでゲートして単個細胞を同定した。
11.6.5 プロット4:生細胞ゲート:SSC対生/死プロットを生成し、一重項事象をFVS620陰性細胞でゲートして生細胞を定義した。
11.6.6 プロット5:CD45+(WBC)ゲート:SSC-A対CD45プロットを生成し、生細胞をCD45陽性細胞でゲートしてWBCを描出した。
11.6.7 プロット6:CD11b+ゲート:SSC-A対CD11bプロットを生成し、WBCをCD45+でゲートしてCD11b+細胞を描出した。
11.6.8 プロット7:MDSCゲート:Ly6-C対Ly-6Gプロットを生成した。Ly-6C+Ly-G-でのゲートを使用してM-MDSC細胞を定義し、Ly-6C-Ly-6G+でのゲートを使用してG-MDSC細胞を定義した。
11.6.9 プロット8:マクロファージゲート:F4/80対CD11bプロットを生成し、WBCをCD11b+F4/80+細胞でゲートしてマクロファージを描出した。
11.6.10 プロット9:M1およびM2マクロファージゲート:MHCII対CD206プロットを生成し、マクロファージ細胞をMHCII+CD206-でゲートしてM1マクロファージを定義し、MHCII-CD206+でゲートしてM2マクロファージを定義した。
12 結果および要約
脾臓および腫瘍試料からのフローサイトメトリーの結果を表23~107に収載し、要約統計量の結果を表9~22に収載する。パネル1は、全T、CD4ヘルパーT、CD8細胞傷害性T、調節性Tを含む、T細胞のサブセットを評価し、これらのサブセットを次のチェックポイント、増殖および活性化マーカーの発現についてさらに分析した:Granzyme B、CD44、PD-1、PD-L1、およびCD25。パネル2は、マクロファージサブセット(M1およびM2)およびMDSCサブセット(M-MDSCおよびG-MDSC)を評価した。全ての群の全ての動物が終了に至り、それらを評価した。
統計解析を表9~22で報告した。パネル1からの腫瘍試料では、4T1モデルは、統計的に有意な結果の最高数(44)をもたらし、これにRENCA(17)およびCT26(14)が続いた。MC38モデルによって有意な結果は7つしか得られなかった。同様の結果が、パネル1からの脾臓試料で判定され、4T1モデルが有意な結果の最高数(22)を有し、これにRENCA(18)が続き、CT26には有意な結果が4つしかなかった。MC38動物では脾臓を分析しなかった。4T1モデルはまた、14に最も有意なP値(P≦0.0001)があり、RENCAおよびCT26の各々における結果は2つだけであった。
パネル2では、腫瘍試料では有意な発見がほとんどなく、4T1については0、CT26については4つ、RENCAについては1つあり、MC38についてはなかった。脾臓試料にはより多くの有意な結果があり、4T1については11、RENCaについては12、CT26については2つあった。
4T1腫瘍では、CD4 Tregの減少が観察された(図5)。これは、パーセンテージとして、および絶対計数値としても発生した(図8)。4T1マウスからの脾臓細胞にも薬物処置後に同様の減少があった(図11、14)。この減少は、RENCA腫瘍では、細胞が少なすぎで分析できなかったため、観察されなかった。RENCA脾臓試料は、Tregがもう少し多かったが、それでもかなり少なく、投与した動物においてTregの減少は観察されなかった。
CD4 T細胞パーセンテージおよび濃度の増加が、投与群(2~4)のCT26脾臓試料において観察された。しかし、CT26動物についての有意なフローサイトメトリー結果の大部分は、腫瘍試料において、TP-1454および抗PD-1で処置したとき(群4)に、発生した。この有意な結果には、CD45+PD-L1+細胞のパーセンテージの増加、CD3+PD-L1+細胞のパーセンテージおよび濃度の増加、ならびにCD3+Granzymeb+細胞およびCD4+CD25+活性化T細胞の増加が含まれた(図20、21、23、24)。
PD-L1濃度は、TP-1454および抗PD-1を投与した動物からのRENCA脾臓試料においても増加され(図7)、パーセンテージは、全ての投与群の動物からの4T1腫瘍試料において増加した(図4)。
12 統計解析
統計解析:パネル1および2についてのゲーティング報告可能表で定義されたパーセンテージおよび絶対計数値を含むフローサイトメトリー細胞サブセットを、一元配置分散分析とダネット検定を使用することにより統計的有意性について解析した。下記の表に従ってアスタリスクを伴う統計的に有意なP値をP値の列に記録した。
この解析の結果を下記の表でグラフィカルに表示する。
これらのデータは、IO療法、例えばチェックポイント阻害剤、に応答しない腫瘍環境を含む、多種多様な腫瘍環境における、式1の化合物と免疫チェックポイント阻害剤の組合せによるリンパ球浸潤の増加および調節性T細胞の枯渇を示す。そのような腫瘍がチェックポイント阻害剤療法に応答しない場合には、これらのデータは、式Iの化合物の存在下でのPD-1阻害剤での処置が、調節性T細胞の枯渇により腫瘍微小環境を変化させること、および第2のチェックポイント阻害剤、例えば、CTLA4阻害剤、または追加の免疫をモジュレートする薬剤での処置に感受性である腫瘍を残すことも示す。これらの指標における同様の傾向が、免疫適格がんモデルにおいて式Iの化合物単独での処置により観察され、すなわち、式Iの化合物単独でのこれらのモデルの処置は、調節性T細胞の減少および/またはリンパ球浸潤の増加につながり、これは、式Iの化合物が、ユニークな治療活性を有し、腫瘍における微小環境を変更し、そのような腫瘍を免疫療法剤での処置に感受性にすることができることを示す。
したがって、これらのデータは、式Iの化合物を単独で用いて、または1つもしくはそれより多くの免疫療法剤、例えば1つもしくはそれより多くのチェックポイント阻害剤、と組み合わせて用いて、多くの腫瘍環境を処置することができることを示す。この件での腫瘍微小環境の変更は、IO化合物に応答しない一部のタイプの腫瘍を、それらの処置を受けやすい状態にすることを含む。例えば、PD-1阻害剤およびCTLA-4阻害剤に加えて、式Iの化合物でのそのような腫瘍の処置、例えば、式Iの化合物と、ニボルマブおよびイピリムマブのどちらかまたは両方との組合せでの処置は、腫瘍の退縮または死をもたらすことができる。特にそのような療法から利益を得る適応症の例としては、腎細胞癌、黒色腫、結腸直腸がん、特に、患者がMSI-HまたはdMMRである場合の結腸直腸がん、および以前に抗血管新生療法が奏効しなかった進行性腎細胞癌、または腫瘍細胞浸潤が少ないおよび/もしくは免疫抑制性調節性細胞レベルが高い患者における進行性腎細胞癌が挙げられる。
以下の表は、式Iの化合物と1つまたはそれより多くのチェックポイント阻害剤との組合せで有益に処置することができる特定の腫瘍型の例を示す:
本開示の具体的な実施形態を、例証を目的として本明細書に記載したが、本開示の趣旨および範囲を逸脱することなく様々な変更を加えることができることは、上述のことから理解されるであろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲による場合を除き、限定されない。
2019年3月22日に出願した米国特許仮出願第62/822,751号、2019年7月18日に出願した米国特許仮出願第62/875,940号および2019年10月25日に出願した米国特許仮出願第62/926,417号を含むがこれらに限定されない、本明細書に引用する全ての特許、公開出願および参考文献の教示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。