JP7512832B2 - 有機化合物含有金属粉末の分析方法 - Google Patents

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本発明は、有機化合物含有金属粉末の分析方法に関する。
銀、銅、ニッケル等の金属粉末は、例えば電子部品の導電部を形成するためのペーストの主原料として用いられている。そして、電子部品において、金属粉末そのものの集合体が配線、電極、層間接続端子、コイル等を形成する。金属粉末は微粉のため大気中で酸化しやすく、酸化により金属粉末が本来有する特性が損なわれることがある。そのため、例えば、銀粉末、銅粉末またはニッケル粉末の場合は、酸化を防ぐために粉末表面を有機化合物で覆う場合がある。例えば、銀粉末は高級脂肪酸類、銅粉末はポリオール類、ニッケル粉末はエーテル類が用いられることがある。
また、不純物が含まれると金属粉末がもつ導電性等の特性が変化し、特に不純物が硫黄または硫黄化合物の場合は脆い硫化物を生成することによる粉末の劣化の原因にもなる。硫化物を生成すると、導電性の低下や、ひいては断線が発生することになる。金属粉末の製造においては、不純物の含有量が金属粉末の性能に影響を及ぼすため、上記硫黄に限らず、その不純物の濃度を把握することが重要となっている。
有機化合物含有金属粉末の成分を定量する場合、全溶解して溶液とし、その溶液をICP発光分光分析法で定量することが一般的に行われている。しかし、有機化合物が溶液中に残ると、有機化合物が増感による正の誤差を与えるためICP発光分光分析法で精度よく定量できないことがある。
従来は、有機化合物を分解する方法としては、一般的には硝酸と硫酸を交互に添加して分解する酸分解法が行われていた。しかし、工程が複雑で処理時間が長くなり、そのことによりハンドリングロスやコンタミが発生するため定量精度が低くなることがあった。また、当該酸分解法では硫酸を使うので硫黄の定量ができないという問題があった。上記の通り、金属粉末の特性を大きく左右する不純物成分の1つに硫黄があり、硫黄の定量が不可能な酸分解法は、有機化合物含有金属粉末の分析方法として採用することができない。
上記酸分解法に代えて、処理時間を短縮するための手段として、密閉容器中で高温高圧で一括溶解する方法が特許文献1、2に開示されている。特許文献1には、土壌試料を硝酸とフッ化水素酸と過酸化水素水とを容器に密封し、加熱することで、土壌試料に含まれる重金属を溶解させて、分析する方法が開示されている。特許文献2には、アルミ被覆粉末に硝酸水溶液を混合し、開放状態で所定時間放置した後、密閉状態で溶液を加熱することで、アルミ被覆粉末を溶解させ、アルミニウム濃度を定量する方法が開示されている。
特開2004-198324号公報 特開2020-034339号公報
しかし、特許文献1の方法は、有機化合物含有金属粉末に適用させる場合、金属粉末が酸に溶解したときに水素ガスまたはNOxガスを発生させて、密閉容器内が高圧になり過ぎるため、特殊な耐圧容器が必要となるが、一般的に入手が困難である。また、加熱工程で水素ガスが発生する場合があるので、爆発の恐れもある。
一方、特許文献2の方法は、常温常圧で水素ガスを放出させてから密閉させるので、密閉容器内が高圧になり過ぎる問題は回避できる。しかし、特許文献2では、酸化力の強い硝酸を使用するとともに開放状態で放置するため、有機化合物含有金属粉末に含有される硫黄の一部が硫黄酸化物を生成し、ガスとして放出されてしまい、含有成分を精度よく定量できないことがある。
そこで、本発明は、有機化合物含有金属粉末を迅速に分解して有機化合物含有金属粉末に含まれる有機化合物以外の不純物を精度よく定量する技術を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。そして、開放状態の常温、常圧下で、有機化合物含有金属粉末を、過酸化水素を十分に存在させた状態で硝酸水溶液に溶解して放置することにより、金属粉末の溶解に伴って発生するガス(例えば水素ガスやNOxガスなど)を十分に追い出しながらも、なおかつ亜硫酸ガス等の硫黄含有ガスの発生を抑え、そして、この溶液を密閉状態にて200℃以上の温度に加熱することで、硫黄成分の散逸を抑制しつつ有機化合物の分解と金属粉末の完全溶解を行うことが可能であることを見出した。
すなわち、本発明の第1の態様は、
硫黄を含む不純物を含有する有機化合物含有金属粉末を準備する準備工程と、
前記有機化合物含有金属粉末に、硝酸濃度が5mol/L以上11mol/L以下である硝酸水溶液と、過酸化水素とを、前記硝酸水溶液の添加量が前記有機化合物含有金属粉末の前記硝酸水溶液による溶解反応における当量の1.5倍以上5倍以下、前記過酸化水素の添加量が前記有機化合物含有金属粉末の重量に対して1倍以上3倍以下となるように混合して混合溶液を形成する混合工程と、
前記混合溶液を、前記有機化合物含有金属粉末の溶解にともなうガスの生成がなくなるまで、開放状態で放置させることで、前記過酸化水素により前記硫黄を前記混合溶液中に溶存させつつ、前記有機化合物含有金属粉末の一部を溶解させる放置工程と、
前記放置工程後の混合溶液を密閉状態にて200℃以上の温度に加熱することで、前記有機化合物含有金属粉末の残部を溶解させて試料溶液を形成する加熱工程と、
前記試料溶液に含まれる前記不純物を定量する定量工程と、を有する、
有機化合物含有金属粉末の分析方法が提供される。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、
前記有機化合物含有金属粉末は、銀、銅およびニッケルの少なくとも1つを含む。
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様のいずれかにおいて、
前記加熱工程では、前記混合溶液を200℃以上240℃以下の温度で加熱する。
本発明の第4の態様は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、
前記加熱工程では、前記混合溶液をマイクロ波の照射により加熱する。
本発明の第5の態様は、第1から第4の態様のいずれかにおいて、
前記有機化合物含有金属粉末は、金属粉末の粒子表面に、有機化合物を含む被覆層が設けられて構成される。
本発明の第6の態様は、第1から第5の態様のいずれかにおいて、
前記加熱工程では、フッ素樹脂製の耐圧容器または耐熱耐圧ガラス製の耐圧容器に前記混合溶液を収容し、前記容器を密閉した状態で加熱する。
本発明によれば、有機化合物含有金属粉末を迅速に分解して有機化合物含有金属粉末に含まれる不純物を精度よく定量することができる。
<本発明の一実施形態>
以下、本発明の一実施形態にかかる有機化合物含有金属粉末の分析方法について説明する。本実施形態の分析方法は、準備工程、混合工程、放置工程、加熱工程および定量工程を有する。以下、各工程について説明する。
(準備工程)
まず、分析対象である有機化合物含有金属粉末を準備する。
有機化合物含有金属粉末は、例えば導電部材を形成するための導電性ペーストに使用されるものであって、金属粉末の粒子表面に、有機化合物を含む被覆層が設けられて構成される。この金属粉末としては、例えば銀、銅およびニッケルの少なくとも1つを含む粉末を用いることができる。有機化合物含有金属粉末には、その出発原料に由来する不純物が含まれている。不純物としては、例えば硫黄や硫黄化合物、亜鉛、マグネシウム、ナトリウムなどが含まれる。なお、金属粉末の粒子径は、特に限定されないが、例えば0.1μm以上10μm以下であることが好ましい。また、不純物の濃度は、特に限定されないが、その総量は、銀粉末であれば1ppm以上1000ppm以下、銅粉末またはニッケル粉末であれば10ppm以上1000ppm以下である。
(混合工程)
続いて、容器に、有機化合物含有金属粉末と、それを溶解するための硝酸水溶液および過酸化水素とを添加して混合する。これにより、混合溶液を形成する。以下、硝酸水溶液および過酸化水素についてそれぞれ説明する。
(硝酸水溶液)
硝酸水溶液によれば、有機化合物含有金属粉末のうち、大気圧下で金属元素の状態で存在している金属成分を酸溶解することができる。
本実施形態では、硝酸水溶液における硝酸濃度を5mol/L以上11mol/L以下とする。硝酸濃度を5mol/L以上とすることにより、後述の加熱工程において、所望の酸化力を実現して、金属の残渣を生じさせることなく溶解させることができる。一方、硝酸濃度が過度に高くなると、酸化力が強くなりすぎるため、不働態化被膜を生成して酸溶解が進行しなくなる。そこで、硝酸濃度を5mol/L以上11mol/L以下とすることにより、硝酸の酸化力を適度に維持することができる。
有機化合物含有金属粉末と硝酸溶液との混合比率は、有機化合物含有金属粉末を十分に溶解できる硝酸水溶液の量であれば特に限定されないが、有機化合物含有金属粉末を確実に溶解させる観点からは、硝酸が、有機化合物含有金属粉末の硝酸による溶解反応における当量の1.5倍以上5倍以下となるように、有機化合物含有金属粉末と硝酸水溶液とを混合することが好ましい。
(過酸化水素)
過酸化水素によれば、有機化合物含有金属粉末のうち、硝酸の作用により酸化してガス化した成分をさらに酸化させて溶液中に留めておくことができる。不純物のうち、硝酸により酸化してガス化してしまう成分としては、例えば、硫黄や硫黄化合物がある。硫黄や硫黄酸化物は、硝酸の酸化力によってSO等の亜酸化物を生成することがある。SOを生成した場合、特に酸性雰囲気中においてはSO 2-として液中に安定的に存在できる量は微量であり、そのほとんどがSOガスとして放出されてしまう。そうすると、有機化合物含有金属粉末中の硫黄の定量には負の誤差が生じるか、定量そのものが不可能になる。この点、過酸化水素によれば、その酸化力によって、SOガスを、さらにSOにまで酸化することで、硫黄または硫黄化合物を、SO 2-として安定的に混合溶液中に溶存させて留まらせることができる。なお、SOは、SO+HO→HSOの反応により、その全量が水に吸収される。また、過酸化水素は、後述の放置工程の際に酸素ガスと水に完全に分解するため、最終的に得られる試料溶液中に残存せず、不純物を定量する際に精度を損ねない。
過酸化水素の添加量は、硝酸による酸化でガス化した成分、例えばSO等の亜酸化物を十分に酸化できる量として、有機化合物含有金属粉末の重量に対し1倍以上3倍以下になるように添加する。
また、混合溶液を収容する容器としては、密閉可能な構造を有し、硝酸水溶液への耐性が高く、かつ後述の加熱工程で溶融変形しないような密閉容器であれば特に限定されない。耐酸性や耐熱性の観点からは、フッ素樹脂製または耐熱耐圧ガラス製の容器が好ましく、フッ素樹脂としては、例えばポリ四フッ化エチレン樹脂製の容器を用いることができる。
(放置工程)
続いて、混合溶液を収容する容器を大気開放状態で放置する。これにより、有機化合物含有金属粉末のうち、常温常圧雰囲気下で溶解可能な成分、具体的には、例えば金属元素の状態で存在している金属成分を溶解させる。このとき、過酸化水素の存在下で有機化合物含有金属粉末を硝酸水溶液で溶解させているので、硝酸の酸化によりガス化する硫黄や硫黄化合物をさらに酸化させて、混合溶液中に溶存させることができる。これにより、混合溶液を開放状態で放置しても、硫黄や硫黄化合物の混合溶液からの散逸を抑制することができる。そして、混合溶液を、有機化合物含有金属粉末の酸溶解にともなう水素ガスの生成がなくなるまで、放置する。これにより、後述の加熱工程にて、混合溶液を密閉状態としたときに、水素ガスまたはNOxガスの発生にともなう密閉容器内の圧力の上昇を抑制することができ、その分、加熱温度を高くすることができる。また、過酸化水素は分解させて酸素ガスと水にすることができる。なお、放置する時間は、特に限定されないが、例えば15分から1時間程度とする。ここで、過剰に添加された過酸化水素も酸素ガスを発生して完全に分解される。
(加熱工程)
続いて、混合溶液を収容する容器を、例えば開口に蓋をすることで、密閉状態とする。そして、密閉状態の容器を加熱することで、収容する混合溶液の温度および圧力を高める。これにより、放置工程で溶解しきれなかった有機化合物含有金属粉末の残部を溶解させる。この残部としては、例えば、金属酸化物などの残渣や上記では溶解しきれなかった有機化合物がある。加熱工程により、残部を溶解し、有機化合物含有金属粉末が完全溶解された試料溶液を得る。得られた試料溶液は、必要に応じて、一定量の水を加えて定容してもよい。
加熱工程では、混合溶液を200℃以上の温度に加熱する。200℃未満の温度では、混合溶液に含まれる有機化合物金属粉末の残部を完全に溶解させることができないが、200℃以上の温度に加熱することで、金属酸化物や有機化合物等を確実に溶解させることができる。有機化合物含有金属粉末のうち、常温常圧雰囲気下で溶解可能な成分、例えば金属元素の状態で存在している金属成分については、上記放置工程で溶解することが可能であるが、常温常圧雰囲気下で溶解不可能な成分、例えば金属酸化物や有機化合物等を、加熱工程にて溶解する。これにより、加熱工程において、金属粉末に含有される有機化合物を完全に分解することができる。なお、温度の上限値は、容器の耐熱温度に応じて適宜変更すればよく、特に限定されない。例えば、フッ素樹脂の中でもポリ四フッ化エチレン樹脂であれば、耐熱温度が250℃程度であるので、混合溶液の温度は200℃以上240℃以下とすることが好ましく、200℃以上220℃以下とすることがより好ましい。
また、混合溶液の加熱方法は、特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。加熱時間を短縮して分析効率を高める観点からは、マイクロ波の照射による加熱が好ましい。マイクロ波によれば、混合溶液を直接加熱することができるため、混合溶液の加熱に要する時間を短縮することができる。マイクロ波の照射量や出力等は、混合溶液の温度を、例えば200℃以上、容器が熱変形しないような温度以下の範囲に維持できるように、適宜調整するとよい。加熱する時間は、残渣が完全に溶解する時間であれば特に限定されない。
なお、加熱工程において、密閉状態の容器内の混合溶液の温度は、例えば非接触のセンサ等で測定される容器底部や容器側面の温度に基づいて求めることができる。
(定量工程)
次に、得られた試料溶液に含まれる不純物を定量する。例えば、上述した硫黄、亜鉛、マグネシウム、ナトリウムなどの濃度を測定し、有機化合物含有金属粉末中の含有率に換算することで定量を行う。また、不純物だけでなく、金属粉末を構成するバルク金属濃度を測定し、有機化合物含有金属粉末中の含有率に換算することで定量を行ってもよい。分析方法としては、従来公知の方法、例えば、ICP発光分光分析法、ICP質量分析法、滴定法等を採用することができるが、ICP発光分光分析法が好ましい。
以上により、有機化合物含有金属粉末に含まれる不純物濃度等を分析することができる。
<本実施形態に係る効果>
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
本実施形態では、まず、有機化合物含有金属粉末に、5mol/L以上11mol/L以下の硝酸濃度を有する硝酸水溶液を、硝酸による溶解反応における当量の1.5倍以上5倍以下と、有機化合物含有金属粉末の重量に対し1倍以上3倍以下の過酸化水素と、を添加して混合溶液を調製し、この混合溶液を開放状態で放置し、有機化合物含有金属粉末を常温常圧下で溶解させている。これにより、有機化合物含有金属粉末の一部である、常温常圧で可溶な金属元素の状態で存在している金属成分を溶解させることができる。このとき、金属成分の溶解に伴い水素ガスまたはNOxガスが発生するが、開放状態としているので、大気中に放出することができる。また、過剰に添加された過酸化水素も酸素ガスと水を発生して完全に分解することができる。
また、混合溶液において、過酸化水素の存在下で硝酸により金属成分を溶解しているので、有機化合物含有金属粉末に含まれ、硝酸の酸化によりガス化した成分(硫黄の亜酸化物など)をさらに酸化させて、混合溶液にイオンとして溶存させて留まらせることができる。つまり、有機化合物含有金属粉末に含まれる不純物の散逸を抑制することができる。
続いて、混合溶液を金属粉末の溶解にともなうガスの生成がなくなるまで開放状態で放置した後、この混合溶液を密閉状態で200℃以上の温度で加熱している。本実施形態では、予め金属成分を開放状態で溶解させ、それに伴う水素ガスまたはNOxガスを放出させているので、密閉状態で混合溶液を加熱した場合であっても、容器内圧力の上昇を抑制でき、密閉状態で加熱するときの加熱温度を200℃以上とすることができる。これにより、硝酸を揮発させることなく、その酸化力を高めることができる。そのため、有機化合物含有金属粉末を硝酸水溶液に添加したときに溶解しきれずに残渣となる金属成分(例えば金属酸化物など)を、密閉状態での加熱により、溶解させることができる。しかも、硝酸のみでは分解が困難な有機化合物についても200℃以上の温度で加熱することで分解することができる。
したがって、本実施形態によれば、有機化合物含有金属粉末を溶解させたときに、その溶解過程で不純物である硫黄の散逸を抑制して混合溶液に留めさせながらも、有機化合物含有金属粉末の含有成分を迅速に分解させることができる。そのため、有機化合物含有金属粉末を構成するバルク金属の濃度やそれに含まれる不純物の濃度を精度よく定量することができる。
また、有機化合物含有金属粉末は、銀、銅およびニッケルの少なくとも1つを含むことが好ましい。特に、電子部品の導電部を形成するためのペーストの主原料として設計、製造された、これら銀、銅、ニッケルの金属粉末に、本実施形態の分析方法を適用することにより、これらの金属粉末における含有成分を精度よく定量することができる。
また、加熱工程にて混合溶液を加熱する温度は、200℃以上であって、混合溶液を収容する容器の耐熱温度以下であることが好ましい。このような温度で加熱することにより、混合溶液中の金属の残渣を硝酸水溶液により確実に溶解させるとともに、過度な加熱による容器の溶融変形、破裂等を抑制することができる。つまり、有機化合物含有金属粉末を安全にかつ確実に溶解させることができる。
また、加熱工程では、混合溶液をマイクロ波の照射により加熱することが好ましい。マイクロ波によれば、容器などを加熱させることなく、混合溶液を選択的に加熱できる。そのため、加熱効率がよく、加熱により金属および不純物の溶解と有機化合物を分解させるまでに要する時間を短縮することができる。
また、混合工程では、硝酸水溶液が、有機化合物含有金属粉末の硝酸水溶液による溶解反応における当量の1.5倍以上5倍以下となるように、有機化合物含有金属粉末と硝酸水溶液とを混合することが好ましい。このような比率で混合することにより、有機化合物含有金属粉末をより確実に溶解させることができる。
加熱工程にて、混合溶液を収容する容器としては、フッ素樹脂製または耐熱耐圧ガラス製容器が好ましく、例えばフッ素樹脂の場合はポリ四フッ化エチレン樹脂容器がより好ましい。このような容器によれば、混合溶液を200℃以上240℃以下の温度で加熱することができる。
また、本実施形態では、硝酸水溶液を密閉状態で加熱することにより、硝酸を揮発させることなく、その酸化力を最大限に向上させている。そのため、硝酸濃度が5mol/L以上11mol/L以下である希硝酸のみを使用するだけでよく、硝酸以外の鉱酸を添加する必要がない。これにより、混合工程や放置工程、加熱工程での安全性を改善することができる。また、硫酸を使用しないので、金属粉末の特性を大きく左右する不純物成分の1つである硫黄の定量が可能となる。
以上、本発明の一実施形態として、電子部品の導電部を形成するためのペーストの主原料としての銀、銅、ニッケルの金属粉末への適用について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々に改変することができる。例えば、金属加工業において発生する潤滑油やグリースを含有した金属粉の分析にも適用できる。さらに言えば、潤滑剤としてMoS等の硫化物を含有した金属粉の分析に好適に応用できる。
以下、本発明をさらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
(実施例1)
有機化合物を含有した銅粉として、ポリオール類をコーティングした有機コート銅粉を準備した。0.5gをマイクロ波加熱分解装置(AntonPaar社製:MultiWave3000)用のポリ四フッ化エチレン樹脂製容器に秤取り、7mol/Lの硝酸溶液を10mL、35重量%過酸化水素水溶液を1.5g加えた後、常温において30分予備溶解した。なお、硝酸水溶液の添加量は有機コート銅粉の硝酸水溶液による溶解反応における当量の2.2倍とした。また、過酸化水素の添加量は有機コート銅粉の重量に対して1.05倍とした。
次に、予備溶解した溶液をポリ四フッ化エチレン樹脂製容器に投入し、マイクロ波加熱分解装置にセットして密閉した状態で加熱溶解した。その際、温度が200℃から220℃の範囲内になるように出力を800Wまで上げて、その後15分間保持した。放冷後、ポリ四フッ化エチレン樹脂製容器の中の溶液を50mL全量フラスコに移し入れ、水を加えて容量を50mLに合わせ、これを試料溶液とした。
分解後の試料溶液に濁りは見られなかった。その後、ICP発光分光分析装置(Agilent社製5100 ICP-OES)を用いて測定を行ったところ、有機コート銅粉中の不純物である硫黄濃度は80ppm、亜鉛濃度は140ppmであった。また有機コート銅粉の有機化合物が完全に分解できている指標として、分解後の溶解液を、TOC計(島津製作所製、TOC-5000A)を用いて有機体炭素濃度を測定したところ、分解後の溶解液の有機体炭素濃度は5mg/L未満であった。試料秤量から測定までの作業時間は2.5時間程度であった。
(実施例2)
実施例2では、硝酸溶液の酸濃度を5mol/Lとした以外は、実施例1と同じ条件で有機コート銅粉の分析を行った。その結果、有機コート銅粉中の不純物である硫黄濃度は80ppm、亜鉛濃度は140ppmであった。また、分解後の溶解液を、TOC計を用いて有機体炭素濃度を測定したところ、上記処理中の有機体炭素濃度は5mg/L未満であった。試料秤量から測定までの作業時間は2.5時間程度であった。
(実施例3)
実施例3では、有機コート銅粉の試料量を0.25g、35重量%過酸化水素水溶液を0.75gとした以外は実施例1と同じ条件で有機コート銅粉の分析を行った。その結果、有機コート銅粉中の不純物である硫黄濃度は80ppm、亜鉛濃度は140ppmであった。また、分解後の溶解液を、TOC計を用いて有機体炭素濃度を測定したところ、上記処理中の有機体炭素濃度は5mg/L未満であった。試料秤量から測定までの作業時間は2.5時間程度であった。
(比較例1)
比較例1では、有機コート銅粉に過酸化水素を添加して硝酸水溶液を混合して開放状態で加熱することにより溶解させた。具体的には、実施例1で用いた有機コート銅粉0.5gをビーカーに秤取り、その後ビーカー内に純水5mLおよび14mol/Lの硝酸を5mL、35重量%過酸化水素水溶液を1.5g加えた後、加えてヒーター上で加熱分解した。放冷後、50mL全量フラスコに移し込み、ICP-発光分光分析装置を用いて測定を行った結果、有機化合物を含有した銅粉中の不純物である硫黄濃度は90ppm~100ppm、亜鉛濃度は150ppm~160ppmであった。また分解後の溶液を、TOC計を用いて有機体炭素濃度を測定したところ、上記処理中の有機体炭素濃度は、10mg/L~12mg/Lであった。つまり、有機コート銅粉中の有機化合物を完全には分解できないことが確認された。試料秤量から測定までの作業時間は2.5時間程度であった。
(比較例2)
比較例2では、硝酸水溶液および硫酸水溶液を用いて有機コート銅粉を溶解させた。具体的には、実施例1で用いた有機コート銅粉0.5gをビーカーに秤取り、その後ビーカー内に純水5mLおよび14mol/L硝酸5mLを加えてヒーター上で加熱分解した。放冷後64%硫酸を2mL加えてヒーター上で加熱分解を行った。硫酸白煙が発生するまで加熱分解を行い、ビーカー内に硫酸白煙が滞留すると放冷し、さらに硝酸を加え、同操作を溶液中の有機化合物が分解するまで繰り返し行った。硝酸を添加し、加熱分解を行った時に褐色の硝酸煙の色が消えた時点で有機物が無くなったと判断した。放冷後、50mL全量フラスコに移し込み、ICP-発光分光分析装置を用いて測定を行った結果、有機化合物を含有した銅粉中の不純物である亜鉛濃度は130ppm、150ppm、150ppm、140ppmであり4ビーカーを平均すると140ppmであった。また分解後の溶液を、TOC計を用いて有機体炭素濃度を測定したところ、5mg/L未満であった。なお、試料秤量から測定までの作業時間は10時間程度であった。また、本法では硫黄の定量は不可能だった。
(比較例3)
比較例3では、35重量%過酸化水素水溶液を加えない以外は、実施例1と同じ条件で有機コート銅粉の分析を行った。その結果、有機コート銅粉中の不純物である硫黄濃度は55ppm、亜鉛濃度は140ppmであった。また分解後の溶液を、TOC計を用いて有機体炭素濃度を測定したところ、処理中の有機体炭素濃度は5mg/L未満であった。試料秤量から測定までの作業時間は2.5時間程度であった。
(比較例4)
比較例4では、使用する硝酸水溶液の濃度を3mol/Lと低くした以外は、実施例1と同じ分析装置および前処理条件で処理した。放冷後、マイクロ波加熱分解用のフッ素樹脂製容器内を確認したところ、未溶解物があったためその後の操作を中止した。
(比較例5)
比較例5では、加熱溶解での溶解温度範囲を170℃から190℃とした以外は、実施例1と同じ分析装置および前処理条件で処理した。放冷後、ポリ四フッ化エチレン樹脂製容器内を確認したところ、未溶解物があったため、その後の操作を中止した。
(比較例6)
比較例6では、有機コート銅粉の量を1gとした以外は実施例2と同じ分析装置および前処理条件で処理した。放冷後、ポリ四フッ化エチレン樹脂製容器内を確認したところ、未溶解物があったため、その後の操作を中止した。
(評価結果)
実施例1~3では、溶解液の有機体炭素濃度は5mg/L未満であり、有機化合物は完全に分解されていることから、有機コート銅粉を2.5時間という短時間で迅速に分解できることが確認された。また、不純物としての硫黄や亜鉛の濃度を精度よく定量できることが確認された。
これに対して、比較例1では、溶解液の有機体炭素濃度が10mg/L~12mg/Lとなって、有機化合物は完全に分解されていないことが確認された。これは、溶液を開放状態で加熱することにより、加熱温度は100℃を少し上回った程度となり、有機化合物を十分に分解できなかったためと考えられる。また、有機化合物が残留した結果、比較例1での硫黄濃度は、実施例1の80ppmに対して、90ppm~100ppm、亜鉛濃度は実施例1の140ppmに対して、150ppm~160ppmと高い値で測定されることが確認された。
比較例2では、一般的な、硝酸と硫酸を交互に添加して分解する酸分解法を行ったため、亜鉛濃度が130ppm、150ppm、150ppm、140ppmと大きくバラついた。これは、工程が複雑で、作業時間も長くなるため、ハンドリングロスやコンタミが発生したためである。なお、作業時間は10時間程度を要した。また、硫酸を使用するため、硫黄の定量が不可能だった。
比較例3では、硫黄の定量値が実施例1と比べて30%程度低い値となることが確認された。これは、酸化剤として過酸化水素水を添加せずに溶解を行うことで、硫黄または硫黄化合物の一部がSO等の亜酸化物となりガスとして溶液から逸失されたため、と考えられる。
比較例4では、硝酸溶液の酸濃度が3mol/Lと低かったため、未溶解物が残り、分析が不可能だった。比較例5では、加熱溶解での温度範囲が170℃から190℃と低かったため、未溶解物が残り、分析が不可能だった。比較例6では、銅粉に対する硝酸の量が少なかったため、未溶解物が残り、分析が不可能だった。
以上のように、有機化合物含有金属粉末に、所定濃度の硝酸水溶液と過酸化水素とを混合し、開放状態で有機化合物含有金属粉末を溶解させた後、その溶液を密閉状態で加熱することにより、有機化合物含有金属粉末を迅速に分解させて、有機化合物以外の不純物を高い精度で定量することができる。

Claims (6)

  1. 不純物として硫黄を含有する有機化合物含有金属粉末を準備する準備工程と、
    前記有機化合物含有金属粉末に、硝酸濃度が5mol/L以上11mol/L以下である硝酸水溶液と、過酸化水素とを、前記硝酸水溶液の添加量が前記有機化合物含有金属粉末の前記硝酸水溶液による溶解反応における当量の1.5倍以上5倍以下、前記過酸化水素の添加量が前記有機化合物含有金属粉末の重量に対して1倍以上3倍以下となるように混合して混合溶液を形成する混合工程と、
    前記混合溶液を、前記有機化合物含有金属粉末の溶解にともなうガスの生成がなくなるまで、開放状態で放置させることで、前記過酸化水素により前記硫黄を前記混合溶液中に溶存させつつ、前記有機化合物含有金属粉末の一部を溶解させる放置工程と、
    前記放置工程後の混合溶液を容器に収容し、前記容器を密閉状態にて200℃以上、前記容器が熱変形しないような温度以下に加熱することで、前記有機化合物含有金属粉末の残部を溶解させて試料溶液を形成する加熱工程と、
    前記試料溶液に含まれる前記硫黄を定量する定量工程と、を有し、
    前記有機化合物含有金属粉末は、銀、銅およびニッケルの少なくとも1つを含む金属粉末の粒子表面に、有機化合物を含む被覆層が設けられて構成される、
    有機化合物含有金属粉末の分析方法。
  2. 前記加熱工程では、前記混合溶液を200℃以上240℃以下の温度で加熱する、
    請求項1に記載の有機化合物含有金属粉末の分析方法。
  3. 前記加熱工程では、前記混合溶液をマイクロ波の照射により加熱する、
    請求項1又は2に記載の有機化合物含有金属粉末の分析方法。
  4. 前記加熱工程では、フッ素樹脂製の耐圧容器または耐熱耐圧ガラス製の耐圧容器に前記混合溶液を収容し、前記容器を密閉した状態で加熱する、
    請求項1から3のいずれか1つに記載の有機化合物含有金属粉末の分析方法。
  5. 前記放置工程では、前記混合溶液を開放状態で15分から1時間、放置する、
    請求項1から4のいずれか1つに記載の有機化合物含有金属粉末の分析方法。
  6. 前記被覆層を形成する前記有機化合物が、高級脂肪酸類、ポリオール類およびエーテル類の少なくとも1つである、
    請求項1から5のいずれか1つに記載の有機化合物含有金属粉末の分析方法。
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