JP7499979B2 - 研削装置 - Google Patents

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本発明は、研削装置に関し、特に、ワークの被加工面の位置を効率良く正確に測定することができる接触式の検出センサを備えた研削装置に関する。
ワークテーブルの上面に沿って略水平方向に延在するといし軸に支持された研削といしで、ワークテーブルに載置されたワークの上面を研削する研削装置において、ワーク等の表面に接触して位置検出を行う接触式の検出センサを備えたものがある。
例えば、特許文献1には、左右方向に往復移動可能なワークテーブルと、前後方向に移動可能な研削といしと、を有する平面研削装置であって、といし軸頭の側面に、タッチプローブを備えるセンサユニットが取り付けられた平面研削装置が開示されている。
同文献に開示されたタッチプローブは、先端のスタイラスが、ワークテーブル上に設けられた基準ブロックの上面及びワークの上面に接触する。これにより、ワークテーブルから基準ブロックの上面及びワークの上面までの高さが検出され、研削する取り代量が演算手段によって算出される。
また例えば、特許文献2には、といし主軸に取り付けられた回転といし車と、ワークとの相対的な移動によりワーク表面を研削する平面研削装置において、といし車の安全カバー前面側に位置センサであるタッチプロ-ブセンサが設けられることが開示されている。
特開2002-52444号公報 特開2004-243468号公報
しかしながら、上記した従来技術の研削装置には、ワークの高精度な測定を効率良く実行するために改善すべき点があった。
具体的には、従来技術の研削装置は、NC(Numerical Control)プログラムに基づいてタッチプローブを使用するワークの自動測定が行われていた。即ち、NCプログラムに基づきタッチプローブ若しくはワークが自動で送られて両者が相対移動し、NCプログラムに設定された位置でワークの座標読み込みが行われる。
そのため、従来技術の研削装置は、ワークの測定時にはタッチプローブによる測定が自動で行われる反面、測定前の準備段階においては、NCプログラムの作成や初期設定、動作確認等の事前準備が煩雑で作業者の負担が大きかった。
そこで、作業者の負担を軽減して作業効率を向上させるために、NCプログラム作成等の事前準備を簡略化することが望まれている。しかしながら、従来技術の研削装置は、NCプログラムなしにタッチプローブとワークを相対移動させることができず、ワークの測定を行うためには、必ず事前にNCプログラムを作成する必要があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、NCプログラム作成等の事前準備をすることなくワークの被加工面の位置を効率良く正確に検出することができる研削装置を提供することにある。
本発明の研削装置は、ワークを保持するワークテーブルと、回転しながら前記ワークを研削する研削といしと、前記ワークの被加工面に接触して前記被加工面の位置を検出する検出センサと、前記検出センサ若しくは前記ワークテーブルを送り前記検出センサと前記ワークテーブルを相対移動させる送り手段と、前記送り手段による送りを数値制御する制御装置と、前記制御装置に前記送り手段の送り動作の指示を手動で入力する操作手段と、を有し、前記制御装置は、前記操作手段の手動操作によって前記送り手段を制御して前記検出センサと前記ワークテーブルの相対位置を変更し前記検出センサを前記ワークに接触させて前記ワークの測定を行い接触点の座標を記録し、前記操作手段の手動操作によって前記検出センサが前記ワークに接触したら前記送り手段による前記検出センサと前記ワークテーブルの相対移動を自動停止した後前記送り手段を自動制御して前記検出センサと前記ワークを離隔することを特徴とする
本発明の研削装置によれば、ワークを保持するワークテーブルと、回転しながらワークを研削する研削といしと、ワークの被加工面に接触して被加工面の位置を検出する検出センサと、を有し、手動操作によって検出センサとワークテーブルの相対位置を変更し検出センサをワークに接触させてワークの測定が行われる。これにより、測定のためのNCプログラムの作成、初期設定、動作確認等の事前準備を省略し、事前準備の時間を大幅に短縮した高効率な測定を行うことができる。よって、研削装置によるワークの生産性を向上させることができる。
また、本発明の研削装置によれば、前記検出センサ若しくは前記ワークテーブルを送り前記検出センサと前記ワークテーブルを相対移動させる送り手段と、前記送り手段による送りを数値制御する制御装置と、前記制御装置に前記送り手段の送り動作の指示を手動で入力する操作手段と、を有し、前記制御装置は、前記操作手段の手動操作によって前記送り手段を制御して前記検出センサを前記ワークに接触させ接触点の座標を記録する。これにより、作業者は、NCプログラムの作成等の事前準備を行うことなく、手動で操作手段に測定の指示を入力することにより、ワーク位置の測定を容易且つ正確に行うことができる。よって、事前準備のための作業者の負担が軽減されると共に、事前準備の時間を大幅に短縮することができ、ワーク加工の高効率化を図ることができる。
また、本発明の研削装置によれば、前記制御装置は、前記操作手段の手動操作によって前記検出センサが前記ワークに接触したら前記送り手段による前記検出センサと前記ワークテーブルの相対移動を自動停止した後前記送り手段を自動制御して前記検出センサと前記ワークを離隔しても良い。これにより、測定のための接触によって検出センサまたはワークが破損することなく、高速で安全な測定を行うことができる。
また、本発明の研削装置によれば、前記制御装置は、前記検出センサが前記ワークに接触し離隔した後、1回目よりも低速にして前記検出センサ若しくは前記ワークテーブルを送り前記検出センサと前記ワークを接触させる制御を行っても良い。これにより、検出センサ若しくはワークの送り速度を低くした高精度な測定を複数回効率良く実行することができる。よって、容易な手動操作で初回の接触工程が効率良く行われる測定について、測定精度を更に高めることができる。
また、本発明の研削装置によれば、前記制御装置は、前記検出センサが前記ワークに接触し離隔した後、前記操作手段に再度前記検出センサと前記ワークを接触させる手動操作が行われたら、前記検出センサ若しくは前記ワークテーブルを送り前記検出センサと前記ワークを接触させる制御を行っても良い。これにより、容易な手動操作によって、送り速度を低くした高精度な測定を複数回効率良く実行することができる。
また、本発明の研削装置によれば、前記制御装置は、前記操作手段の手動操作によって前記検出センサが前記ワークに接触し、自動制御により離隔した後、自動制御によって前記検出センサ若しくは前記ワークテーブルを送り前記検出センサと前記ワークを接触させ離隔させても良い。これにより、送り速度を低くした高精度な測定を自動制御によって効率良く実行することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る研削装置を斜め前方から見た透視図である。 図2は、本発明の実施形態に係る研削装置の研削といし及びワークテーブルの近傍を示す透視図である。 図3は、本発明の実施形態に係る研削装置のサドルの前部付近を示す斜視図である。 図4は、本発明の実施形態に係る研削装置の操作盤の概略を示す正面図である。 図5は、本発明の実施形態に係る研削装置のワークの寸法を測定する工程を示すフロー図である。 図6は、本発明の実施形態に係る研削装置のワークの寸法を測定する工程の他の例を示すフロー図である。 図7は、本発明の実施形態に係る研削装置の(A)チャックの上面を測定基準とした例、(B)ワークの上面を測定基準とした例、(C)ワークの上面を測定基準としてプリセット値を設定した例を示す図である。 図8は、本発明の実施形態に係る研削装置のワークの測定及び研削加工の工程を示すフロー図である。
以下、本発明の実施形態に係る研削装置1を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る研削装置1の概略を示す透視図である。図1に示すように、研削装置1は、ワークWを研削する工作機械である。研削装置1は、ワークWの被加工面を研削する研削盤2と、研削盤2の研削条件等を入力する操作盤3と、研削盤2の数値制御を行う制御装置4と、を有する。
研削盤2は、例えば、ワークWの上面若しくは側面を平面研削するCNC(Computerized Numerical Control)平面研削盤でも良いし、複雑形状の研削が可能なCNC成形研削盤、回転するワークWを研削するCNCロータリー平面研削盤またはその他形式の研削盤であっても良い。
研削盤2は、ワークWを研削する工具としての研削といし10と、ワークWを保持するワークテーブル14と、ワークテーブル14を支持するサドル16と、を有する。
研削といし10は、ワークWに対して前後、左右、上下方向に相対移動自在であり、回転する研削といし10によってワークWの被加工面が研削される。
具体的には、研削といし10は、上下方向(以下、適宜「Y方向」と言う。)に往復動自在に設けられている。詳しくは、研削といし10は、といし軸頭11に設けられ、といし軸頭11は、Y方向に往復動自在にコラム12に支持されている。
ワークテーブル14は、正面から見て左右水平方向(以下、適宜「X方向」と言う。)に往復動自在であると共に、前後水平方向(以下、適宜「Z方向」と言う。)に往復動自在である。
具体的には、ワークテーブル14は、サドル16の上方に、X方向に往復動自在に設けられており、サドル16は、フレーム17の上方に設けられ、Z方向に往復動自在に、フレーム17の上部に支持されている。
研削といし10、サドル16及びワークテーブル14は、制御装置4によって制御される送り手段としての図示しないサーボモータ等に駆動され、それぞれ前述の方向に往復移動する。
ワークテーブル14の上方には、加工時に研削液や研削屑等の飛散を防止するため、研削といし10及びワークWが配置される研削加工領域を覆うカバー18が設けられても良い。カバー18は、作業者がワークWのセット及び取り外し等を行えるよう開閉自在に設けられている。
操作盤3は、作業者が加工のための各種設定や指示等を入力するための装置であり、例えば、ワークテーブル14の上方のコラム12の側方等に設けられている。操作盤3の操作部31には、作業者が各種設定や指示等を入力するタッチキー、スイッチ、ダイヤル等が設けられている。また、操作盤3には、研削加工の各種情報等を表示する表示部30が設けられている。
制御装置4は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、加工条件の設定値や演算結果等を記憶する記憶部等を有し、各種制御及び演算等を行う。制御装置4には、操作盤3、送り手段、その他各種制御対象機器が接続されている。なお、制御装置4は、研削盤2の内部に設けられても良いし、操作盤3の筐体等の内部に設けられても良い。
なお、図示を省略するが、研削盤2には、加工時の研削液を供給する研削液ノズル及び研削液供給装置等が設けられている。また、ワークテーブル14の上方には、研削といし10のドレッシングを行う図示しないドレッシング装置等が設けられても良い。
また、研削盤2には、作業者が研削加工やティーチング作業等を行うための図示しない操作ボタンや、ワークテーブル14等の左右往復位置を調節するための図示しないドッグ等が設けられても良い。
図2は、研削装置1の研削といし10及びワークテーブル14の近傍を示す透視図である。図2を参照して、ワークテーブル14の上部には、ワークWを支持するチャック15が設けられている。チャック15は、例えば、電磁石等を内部に備える電磁チャック等である。ワークWは、チャック15の上部に載置され、加工時に移動しないよう、磁力によってチャック15に支持される。
研削といし10は、略円板状に形成されている。といし軸頭11には、研削といし10を支持する図示しないといし軸が回転自在に設けられている。といし軸頭11に支持された研削といし10は、といし軸と共に回転し、といし軸頭11と共にY方向に移動する。また、といし軸頭11の前方には、研削といし10の上部を覆う、といしガード13が設けられている。
研削盤2は、研削といし10を回転させる、例えば、モータ等の図示しない回転駆動手段を有する。研削といし10が、回転駆動手段に駆動され、回転しながらワークWの被加工面である表面に接することにより、ワークWの表面が研削される。
研削盤2は、研削といし10を支持するといし軸頭11、ワークWを支持するワークテーブル14及びサドル16(図1参照)を移動させる図示しない送り手段を有する。送り手段は、制御装置4(図1参照)によって数値制御される、例えば、サーボモータやボールねじ機構等を有する。研削といし10、ワークテーブル14及びサドル16は、送り手段によって送られて、それぞれ前述の方向に往復移動する。
また、研削盤2は、ワークWの被加工面の形状を測定する検出センサ20を備えている。検出センサ20は、ワークWの被加工面に接触して接触点の位置を検出するタッチプローブである。
検出センサ20は、ワークWとの接触を検知するプローブ21を有し、プローブ21の先端には、ワークWに接触する接触子22が設けられている。検出センサ20は制御装置4に信号入力可能に接続されており、検出センサ20の接触子22がワークWに接触すると、検出センサ20によって検知された情報が制御装置4に送られる。
検出センサ20は、といし軸頭11の側部近傍にアーム23を介して支持されている。アーム23は、検出センサ20を、例えば、回動自在に支持しており、測定が行われない時には、検出センサ20を退避位置に退避させる。これにより、研削加工時等に、検出センサ20がワークWやチャック15等に不要に接触して破損等することを防止できる。なお、検出センサ20は、といし軸頭11の下部近傍、または、といしガード13の側面近傍若しくは前面近傍に設けられても良い。
また、検出センサ20として、2軸のプローブ21を有するセンサが採用されても良い。これにより、一方向の寸法測定のみではなく、上下の寸法及び溝幅等の寸法を効率良く高精度に測定することができる。
図3は、研削装置1のサドル16の前部付近を示す斜視図である。図3に示すように、研削盤2のサドル16の右側面には、上下送りハンドル24が設けられている。また、サドル16の前面には、左右送りハンドル26と、前後送りハンドル27と、が設けられている。
上下送りハンドル24、左右送りハンドル26及び前後送りハンドル27は、送り手段による送り動作の指示を手動で入力する操作手段であり、信号入力可能に制御装置4(図1参照)に接続されている。
上下送りハンドル24、左右送りハンドル26及び前後送りハンドル27は、いわゆる「手パ」であり、作業者の手動操作によってパルスを発生させる手動パルス発生装置である。送り手段であるサーボモータ等は、手動操作によって発生したパルス数に対応する距離だけ、研削といし10、ワークテーブル14及びサドル16を所定の方向に送る。
具体的には、上下送りハンドル24は、といし軸頭11(図2参照)を上下方向、即ちY方向、に送る指示を入力する操作手段である。作業者がサドル16の側面に設けられた上下送りハンドル24を回すことにより、といし軸頭11がY方向に移動する。
即ち、作業者が上下送りハンドル24を回すことにより、といし軸頭11に支持されている研削といし10及び検出センサ20がY方向に移動する。これにより作業者は、ワークWと研削といし10との上下方向の相対位置を変更し、調整することができる。
換言すれば、作業者は、手動で上下送りハンドル24を回すことにより、ワークWと検出センサ20との上下方向の相対位置を変更し、調整することができる。
左右送りハンドル26は、ワークテーブル14を水平左右方向、即ちX方向、に送る指示を入力する操作手段であり、前後送りハンドル27は、サドル16を水平前後方向、即ちZ方向、に送る指示を入力する操作手段である。
作業者が左右送りハンドル26を回すことにより、ワークテーブル14がX方向に移動する。作業者が前後送りハンドル27を回すことにより、サドル16がZ方向に移動する。これにより作業者は、ワークWと研削といし10との水平方向の相対位置を変更し、調整することができる。
換言すれば、作業者は、手動で左右送りハンドル26若しくは前後送りハンドル27を回すことにより、ワークWと検出センサ20との水平方向の相対位置を変更し、調整することができる。
なお、左右送りハンドル26は、作業者の操作によって入力される回転動力を直接的に利用してワークテーブル14を移動させる動力伝達手段となる送りハンドルであっても良い。
また、図示しないサーボモータやボールねじ機構等を有する送り手段によってワークテーブル14を送る自動送りと、作業者の操作による回転動力を直接的に利用する手動送りと、を切り替える図示しない切替スイッチが設けられても良い。
また、サドル16の右側面には上下ジョグ送りスイッチ25が、サドル16の前面には前後ジョグ送りスイッチ28が、設けられている。上下ジョグ送りスイッチ25及び前後ジョグ送りスイッチ28は、送り手段による送り動作の指示を手動で入力する操作手段であり、制御装置4に信号入力可能に接続されている。
具体的には、上下ジョグ送りスイッチ25は、といし軸頭11を上下方向、即ちY方向、に高速に送る指示を入力する操作手段である。上下ジョグ送りスイッチ25は、「上昇」及び「下降」の何れかを選択してレバーを倒すことができるスイッチである。作業者がレバーを倒している間だけ、選択された「上昇」または「下降」の信号が制御装置4に送られ、といし軸頭11が所定の速度でY方向に移動する。
即ち、作業者によって上下ジョグ送りスイッチ25のレバーが「上昇」に倒されると、レバーが倒されている間、といし軸頭11は所定の速度で上昇する。上下ジョグ送りスイッチ25のレバーが「下降」に倒されると、レバーが倒されている間、といし軸頭11は、所定の速度で下降する。
このような構成により、作業者は、ワークWと研削といし10との上下方向の相対位置を変更し、調整することができる。換言すれば、作業者は、手動操作で上下ジョグ送りスイッチ25を倒すことにより、ワークWと検出センサ20との上下方向の相対位置を効率良く変更し、調整することができる。
ここで、上下ジョグ送りスイッチ25の操作による、といし軸頭11の移動速度、即ち送り手段による送り速度は、上下送りハンドル24の操作による送り速度よりも高速に設定されている。
例えば、上下ジョグ送りスイッチ25の操作による送り速度は、500から2000mm/min、好ましくは、500から1000mm/min、に設定されても良い。これにより、上下ジョグ送りスイッチ25を利用した操作入力により、研削といし10及び検出センサ20を高速で送り、送り時間を短縮して効率的な測定、研削加工が行われる。
前後ジョグ送りスイッチ28は、サドル16を水平前後方向、即ちZ方向、に高速に送る指示を入力する操作手段である。前後ジョグ送りスイッチ28は、「前進」及び「後退」の何れかを選択してレバーを倒すことができるスイッチである。作業者がレバーを倒している間だけ、選択された「前進」または「後退」の信号が制御装置4に送られ、サドル16が所定の速度でZ方向に移動する。
即ち、作業者によって前後ジョグ送りスイッチ28のレバーが「前進」に倒されると、レバーが倒されている間、サドル16は所定の速度で前方に向かって移動する。前後ジョグ送りスイッチ28のレバーが「後退」に倒されると、レバーが倒されている間、サドル16は、所定の速度で後方に向かって移動する。
このような構成により、作業者は、ワークWと研削といし10との水平前後方向の相対位置を変更し、調整することができる。換言すれば、作業者は、手動操作で前後ジョグ送りスイッチ28を倒すことにより、ワークWと検出センサ20との水平前後方向の相対位置を効率良く変更し、調整することができる。
前後ジョグ送りスイッチ28の操作によるサドル16の移動速度、即ち送り手段による送り速度は、前後送りハンドル27の操作による送り速度よりも高速に設定されている。例えば、前後ジョグ送りスイッチ28の操作による送り速度は、500から2000mm/min、好ましくは、500から1000mm/min、に設定されても良い。これにより、前後ジョグ送りスイッチ28を利用した操作入力により、サドル16及びその上に保持されたワークWを高速で送り、送り時間を短縮して効率的な測定、研削加工が行われる。
図4は、操作盤3の概略を示す正面図である。図4を参照して、操作盤3の操作部31には、各種機能のON、OFFを切り替えるスイッチや、各種自動制御と手動操作とを切り替えるスイッチ、研削時の送り量または切込量を調節するダイヤル等が設けられている。
操作盤3は、ワークW(図2参照)の測定を実行するための操作手段を有する。例えば、操作盤3には、ワークWの位置を測定する際の操作手段として、プローブ上昇スイッチ32、プローブ下降スイッチ33、エアブロースイッチ34等が設けられている。
プローブ上昇スイッチ32は、研削加工時等において検出センサ20(図2参照)がワークWやワークテーブル14(図2参照)等に接触しないよう、検出センサ20を退避位置に格納する指示を入力するスイッチである。作業者によってプローブ上昇スイッチ32が押されると、検出センサ20は、図示しない送り手段によって上昇して退避位置に格納される。
プローブ下降スイッチ33は、ワークWを測定するために検出センサ20を退避位置から測定位置に移動させる指示を入力するスイッチである。作業者によってプローブ下降スイッチ33が押されると、検出センサ20は、図示しない送り手段によって退避位置から測定位置に送られる。
エアブロースイッチ34は、ワークWの被加工面近傍に空気を吹き付ける指示を入力するスイッチである。作業者によってエアブロースイッチ34が押されると、図示しない圧縮機等から圧縮空気が供給されてワークWに吹き付けられる。これにより、ワークWに付着した研削屑や研削液が吹き飛ばされる。よって、ワークWの測定前にエアブロースイッチ34が押されることにより、高精度な測定が可能となる。
また、操作盤3には、研削加工の各種情報を表示する表示部30が設けられている。表示部30は、例えば、液晶ディスプレイ等であり、作業者が画面をタッチして入力が可能なタッチディスプレイでも良い。ワークWの測定が行われる際には、表示部30は手動測定画面となり、基準点及び測定点の位置情報等を表示する。
次に、図5から図7を参照して、ワークWの被加工面を測定する工程について詳細に説明する。
図5は、ワークWの寸法を測定する工程を示すフロー図である。図5を参照して、先ずステップS10として、作業者の手動操作によって検出センサ20(図2参照)とワークテーブル14(図2参照)の相対位置を変更し検出センサ20をワークW(図2参照)に接触させる指示が入力される。
具体的には、例えば、図3に示す、上下送りハンドル24、左右送りハンドル26、前後送りハンドル27、上下ジョグ送りスイッチ25及び前後ジョグ送りスイッチ28等の操作手段の手動操作によってワークWの測定点近傍、例えば、測定点の上方に、検出センサ20が送られる。
そして、例えば、作業者の手動操作によって上下ジョグ送りスイッチ25のレバーが「下降」に倒され、検出センサ20が下降して、ワークWの被加工面に接触する。
なお、上下ジョグ送りスイッチ25以外の操作手段の操作により、検出センサ20をワークWに接触させる工程が行われても良い。また、ワークWの測定点は、ワークWの上面に限定されるものではなく、ワークWの側面等であっても良い。
ステップS10において、作業者の手動操作によって、送り手段が稼働して検出センサ20がワークWに接触すると、次にステップS20で、検出センサ20とワークWの相対移動を自動停止する工程が行われる。
具体的には、検出センサ20がワークWに接触すると、検出センサ20によって検知されたワークWの接触情報が制御装置4(図1参照)に送信される。検出センサ20とワークWの接触情報を受信した制御装置4は、送り手段に、送りを停止する信号を送信し、送り手段の動きを停止する。
検出センサ20とワークWの相対移動を停止するステップS20では、作業者が上下ジョグ送りスイッチ25等の操作手段を押し続けていても、送り手段による送りが自動で停止される。よって、検出センサ20がワークWに強く押し付けられ破損等することが防止される。
そして、制御装置4は、検出センサ20によって検知された接触信号に基づき、ワークWの接触点の位置座標を演算により算出して、ROM、RAM等に記録する。位置座標は、予め設定された補助マクロ等から機械座標値を取り込むことにより演算されても良い。また、ワークWの測定値は、図4に示す操作盤3の表示部30等に表示されても良い。
ステップS20で検出センサ20とワークWの相対移動が停止すると、ステップS30で検出センサ20とワークWを離隔させる工程が実行される。例えば、上下ジョグ送りスイッチ25の手動操作によって検出センサ20が下降してワークWに接触した場合には、作業者による上下ジョグ送りスイッチ25の操作が継続中であっても、送り手段によって検出センサ20が上方に送られる。
次に、ステップS40において、検出センサ20とワークWの相対移動の速度を低速に設定する工程が行われる。具体的には、上記のように上下ジョグ送りスイッチ25の手動操作によって測定が行われる場合、検出センサ20の下降速度を低くする制御が行われる。これにより、以後の測定を高精度にすることができる。
次に、ステップS50において、作業者の手動操作によって、検出センサ20とワークWが再接近するよう指示が入力される。これにより、検出センサ20若しくはワークWが送り手段に送られて検出センサ20とワークWが接近し、再度接触する。本実施例では、上下ジョグ送りスイッチ25の手動操作により検出センサ20が下降してワークWに接触する。
また、ステップS50では、作業者の手動操作に代えて、制御装置4による自動操作によって検出センサ20若しくはワークWが送られても良い。即ち、制御装置4によって送り手段が自動制御され、検出センサ20若しくはワークWが送られて検出センサ20とワークWが接近し、再度接触する。本実施例では、制御装置4による自動制御によって検出センサ20が下降してワークWに接触する。
ステップS50では、1回目よりも低速で、検出センサ20若しくはワークテーブル14を送り、検出センサ20とワークWを接触させる制御が行われる。即ち、検出センサ20とワークWが接近する速度は、ステップS40において、上下ジョグ送りスイッチ25等の設定速度よりも低い速度に設定されている。よって、検出センサ20とワークWは、1回目よりも低い速度で接近して接触する。
詳しくは、検出センサ20若しくはワークテーブル14の送り速度は、例えば、10から50mm/min、好ましくは、20から30mm/min、に設定されても良い。これにより、高精度な精測定が可能となる。
ステップS50において、作業者の手動操作または制御装置4による自動操作によって、送り手段が低速で稼働して検出センサ20がワークWに接触すると、次にステップS60で、検出センサ20とワークWの相対移動を自動停止する工程が行われる。
具体的には、検出センサ20がワークWに接触すると、検出センサ20によって検知されたワークWの接触情報が制御装置4に送信される。そして、制御装置4は、送り手段に、送りを停止する信号を送信し、送り手段の動きを停止する。
検出センサ20とワークWの相対移動を停止するステップS60では、作業者が上下ジョグ送りスイッチ25等の操作手段の操作を継続していても、送り手段による送りが自動で停止される。よって、検出センサ20がワークWに強く押し付けられ破損等することが防止される。
そして、制御装置4は、1回目よりも低速度で接触した検出センサ20で検知された接触信号に基づき、ワークWの接触点の位置座標を演算により算出して、ROM、RAM等に記録する。位置座標は、予め設定された補助マクロ等から機械座標値を取り込むことにより演算されても良い。また、ワークWの測定値は、操作盤3の表示部30等に表示されても良い。
ステップS60で検出センサ20とワークWの相対移動が自動停止されると、ステップS70で検出センサ20とワークWを離隔させる工程が実行される。本実施例では、ステップS50で上下ジョグ送りスイッチ25の手動操作若しくは自動制御によって検出センサ20が低速で下降してワークWに接触する。そして、作業者による上下ジョグ送りスイッチ25の操作が継続中であっても、検出センサ20は、ステップS60で自動停止し、ステップS70で送り手段によって自動で上方に送られる。
次いで、ステップS80において、作業者が同一測定点の測定を再度実行したいと判断した場合には、ステップS50の操作手段の手動操作を行い、ステップS50からステップS70の測定を繰り返し実行することができる。また、制御装置4による自動制御によって同一測定点の測定が再度必要であると判断され、ステップS50からステップS70の自動測定が繰り返し実行されても良い。
このように、研削装置1は、検出センサ20若しくはワークWの送り速度を低くした高精度な測定を効率良く繰り返し実行することができる。よって、1回目の測定が容易な手動操作でありながら、2回目以降の手動操作若しくは自動操作による測定によって測定精度を高めることができる。
検出センサ20の接触による測定が必要な回数行われたら、ステップS80からステップS90に進み、作業者は、測定完了の指示を入力する。また、測定完了の指示は、作業者の操作ではなく制御装置4による自動制御によってなされても良い。作業者による測定完了の指示は、例えば、操作盤3の表示部30若しくは操作部31(図4参照)等に設けられたソフトキー等の操作によって行われても良い。
具体的には、作業者が、測定値番号を示すソフトキーを2度押しする等によって、制御装置4は、測定を完了する指示を判別しても良い。
作業者によって測定を完了する指示が入力されたら、または、制御装置4による自動判別により、制御装置4は、測定を完了し、測定された座標値を記録する。
このように、研削装置1では、測定のためのNCプログラムの作成、初期設定、動作確認等の事前準備を行うことなく、作業者の手動操作による初回測定によって、事前準備の時間を大幅に短縮した高効率な測定を行うことができる。よって、研削装置1によるワークWの生産性を大幅に向上させることができる。
図6は、ワークWの寸法を測定する工程の他の例を示すフロー図である。なお、図5を参照して既に説明した工程と同様の工程については、図6において同一の符号を付し、その説明を省略する。
図6に示すように、ステップS50からステップS70の低速度な測定工程は、接触位置を変更して複数点について行われても良い。
具体的には、所定の位置において、ステップS10からステップS30の手動操作による高速度な初回測定が行われ、ステップS40で低速度に設定された後、ステップS50からステップS70までの測定工程が必要回数実行される。ステップS80において、その測定点について再測定が不要であると判断されたら、ステップS81に進み、位置を変更した測定が必要であるか判断される。
ステップS81において、位置を変更した測定が必要であると判断された場合、ステップS82において、測定点を変更する制御が行われる。具体的には、制御装置4(図1参照)は、送り手段を制御して、検出センサ20(図2参照)若しくはワークW(図2参照)を送り、検出センサ20とワークWを相対移動させる。
例えば、検出センサ20の下降によりワークWの上下方向(Y方向)の寸法が測定される場合、ステップS82では、検出センサ20若しくはワークWは、左右水平方向(X方向)、前後水平方向(Z方向)に送られ、検出センサ20とワークWの水平方向の相対位置が変更される。
そして、位置が変更された新たな測定点について、ステップS50で検出センサ20とワークWが接近するよう送られて接触し、新たな測定値が得られる。その後、ステップS60で自動停止する工程、ステップS70で離隔する工程が実行され、ステップS80において再測定が判断され、繰り返し測定が必要回数行われる。
ステップS80において、新たな測定点について必要回数の測定が完了したと判断されたら、ステップS81に進み、更に別の位置に変更した測定が必要であるか判断される。ステップS81において、更に他の位置の測定が必要でると判断されれば、前述のとおり、ステップS82の位置を変更する工程に進み、更に新しい測定点に変更される。
ステップS81において、全ての測定点についての測定が完了したので新たな位置変更は不要であると判別されれば、ステップS90へと進み測定が完了する。
このように、研削装置1は、自動制御によって測定点の位置を変更し、複数の測定点について高精度な測定を行うことができる。例えば、初回の測定点を中心として前後左右に所定の距離だけ離れた4点の追加測定点、即ち初回の測定点を含めて計5点の測定点について、ワークWの寸法を正確に測定することができる。また、更に多くの測定点について測定を行うことも可能である。このように複数の測定点についての測定が可能であることにより、平面度、傾斜度その他幾何公差を正確に測定することができる。
図7は、検出センサ20によるワークWの寸法測定の例を示す図である。図7は、ワークWの高さ寸法、即ちY方向の寸法、を測定した例であり、図7(A)はチャック15等の上面40を測定基準Y0とした例、図7(B)はワークWの上面41を測定基準Y0とした例、図7(C)はワークWの上面41を測定基準Y0としてプリセット値を設定した例を示している。
図7(A)に示すように、ワークWは、チャック15の上面40や図示しない基準ブロック等の上面をY方向の測定基準Y0として測定されても良い。具体的には、先ずチャック15の上面40や基準ブロックの上面等について、図5に示すステップS10からステップS90の工程が実行され、基準点としての測定基準Y0の測定が行われ、記録される。この測定基準Y0の座標値は、「0」となる。
次に、ワークWの上面41を被測定面として、ステップS10からステップS90の工程が実行され、その測定結果が測定値Y1として記録される。例えば、測定値Y1は、測定を完了するステップS90において、測定値番号として「Y1」が2度押し入力され、記録される。
測定値Y1は、測定基準Y0を基準としたY方向の座標値である。即ち、測定値Y1は、チャック15の上面40や基準ブロック等の上面を基準としたワークWの上面41の高さ寸法である。
同様に、測定を必要とするワークWの他の箇所、例えば、上面42、43等、の測定が行われ、測定値Y2、Y3等の座標値が記録される。測定及び記録が可能な測定箇所の数、即ち測定値番号の数は、例えば、16点である。測定及び記録が可能な測定箇所の数を更に拡張させることも可能である。
図7(B)に示すように、ワークWは、ワークWの所定の位置、例えば、上面41の所定の位置、を基準点としてY方向の測定基準Y0の測定が行われても良い。即ち、先ず基準点となるワークWの上面41について、ステップS10からステップS90の測定工程が実行され、測定基準Y0の測定が行われ、記録される。そして、この測定基準Y0の座標値が、「0」と設定される。
次いで、ワークWの他の箇所、例えば、上面42、43等、を被測定面として、ステップS10からステップS90の工程が実行され、その測定結果が測定値Y1、Y2等として記録される。それぞれの測定値Y1、Y2等は、前述と同様に、測定を完了するステップS90において、対象となる測定値番号を示すソフトキー等を2度押しすることにより記録されても良い。
測定値Y1、Y2等は、測定基準Y0を基準としたY方向の座標値である。即ち、測定値Y1、Y2等は、ワークWの上面41の基準点を基準としたワークWの他の上面42、43等までの高さ寸法である。
また、図7(C)に示すように、ワークWは、ワークWの所定の位置、例えば、上面41、をY方向の測定基準Y0として測定し、更に測定された基準点の測定基準Y0をプリセットされた座標値にして記録されても良い。
即ち、先ず基準面としたいワークWの上面41について、ステップS10からステップS90の測定工程が実行され、測定基準Y0の測定が行われる。ここで測定された機械座標値は、予め設定された座標値に変換され記録される。
そして、ワークWの他の箇所、例えば、上面42、43等、を被測定面として、ステップS10からステップS90の工程が実行され、その測定結果が測定値Y1、Y2等として記録される。それぞれの測定値Y1、Y2等は、前述と同様に、測定を完了するステップS90において、対象となる測定値番号を示すソフトキーが2度押しされ、記録されても良い。
このように記録された測定値Y1、Y2等は、測定基準Y0をプリセットされた基準座標値とした場合のY方向の座標値である。即ち、Y1、Y2等は、基準点となるワークWの上面41からワークWの他の上面42、43等までの高さ寸法に、測定基準Y0のプリセット座標値を加えた座標値である。
次に、図8を参照して、ワークWの被加工面を測定する工程及び加工する工程について詳細に説明する。
図8は、研削装置1のワークWの測定及び研削加工の工程を示すフロー図である。先ず、図2に示すように、ワークWは、ワークテーブル14のチャック15の上面に載置されチャック15に保持される。
図8を参照して、ステップS100において、作業者によってプローブ下降スイッチ33(図4参照)が押され、検出センサ20(図2参照)を退避位置から測定位置に送る指示が入力される。
ステップS100で作業者によってプローブ下降スイッチ33が押されると、制御装置4(図1参照)は、ステップS110で、検出センサ20をワークWやチャック15等に接触させることなく安全に測定位置に送ることができるか確認する。
ステップS110で、検出センサ20を安全に測定位置まで送ることができることが確認された場合、制御装置4は、ステップS140に進み、検出センサ20を測定位置に送る。
他方、検出センサ20を安全に測定位置まで送ることができないと判断した場合、制御装置4は、ステップS120の工程に進み、操作盤3(図3参照)の表示部30(図3参照)等にエラーメッセージを表示する。
ステップS120のエラーメッセージを確認した作業者は、ステップS130で、上下ジョグ送りスイッチ25等の操作手段を手動操作して送り手段を駆動し、検出センサ20を安全に測定位置まで送ることができる安全位置に移動させる。
ステップS130において、制御装置4は、検出センサ20が安全に測定位置まで送ることができる安全位置に移動したことを検知すると、ステップS140に進み、検出センサ20を測定位置に送る。
なお、検出センサ20の安全位置を確認するステップS110の工程から、安全位置まで送るステップS130の工程まで、全ての工程が制御装置4による自動制御によって行われても良い。これにより、作業者は、ステップS100でプローブ下降スイッチ33を押す手動操作のみを行えば良く、作業負担が軽減され、容易な操作でワークWの測定を行うことができる。
ステップS140で検出センサ20が測定位置の送られた後、ステップS150において、作業者の手動操作によって検出センサ20とワークテーブル14の相対位置を変更し検出センサ20をワークWに接触させて基準点の測定を行う基準位置測定工程が実行される。
基準点の測定は、図5に示すステップS10からステップS90の測定工程によって行われる。基準点は、既に説明したように、例えば、チャック15や基準ブロック、ワークWの所定の位置等である。これにより、測定基準Y0(図7参照)の座標値が測定され記録される。
次に、ステップS160において、作業者の手動操作によって検出センサ20とワークテーブル14の相対位置を変更し検出センサ20をワークWに接触させてワークWの測定を行うワーク測定工程が実行される。
ステップS160のワークWの測定では、各測定点について、図5に示すステップS10からステップS90の工程が実行される。これにより、各測定点についての測定結果が測定値Y1、Y2(図7参照)等として記録される。
ワーク測定工程(ステップS160)が完了したら、ステップS170において、作業者は、プローブ上昇スイッチ32(図4参照)を押し、検出センサ20を退避位置に格納する指示を入力する。
ステップS170で作業者によってプローブ上昇スイッチ32が押されると、制御装置4は、ステップS180で、検出センサ20をワークWやチャック15等に接触させることなく安全に退避位置まで送ることができるか確認する。
ステップS180で、検出センサ20を安全に退避位置まで送ることができることが確認された場合、制御装置4は、ステップS210に進み、検出センサ20を退避位置に送る。
他方、ステップS180で、検出センサ20を安全に退避位置まで送ることができないと判断した場合、制御装置4は、ステップS190の工程に進み、操作盤3の表示部30等にエラーメッセージを表示する。
ステップS190のエラーメッセージを確認した作業者は、ステップS200で、上下ジョグ送りスイッチ25等の操作手段を手動操作して送り手段を駆動し、検出センサ20を安全に退避位置まで送ることができる安全位置に移動させる。
ステップS200において、制御装置4は、検出センサ20が安全に退避位置まで送ることができる安全位置に移動したことを検知すると、ステップS210に進み、検出センサ20を退避位置に送る。
なお、検出センサ20の安全位置を確認するステップS180から、安全位置まで送るステップS200の工程まで、全ての工程が制御装置4による自動制御によって行われても良い。これにより、作業者は、ステップS170でプローブ上昇スイッチ32を押す手動操作のみを行えば良く、作業負担が軽減される。
ステップS210で、検出センサ20が退避位置に格納されると、ステップS220において、検出センサ20及びワークテーブル14を送り手段で所定の加工開始位置に送る位置決め工程が行われる。
検出センサ20及びワークテーブル14の移動は、作業者による手動操作によって行われる。なお、位置決め工程(ステップS220)は、制御装置4の制御によって自動で行われても良い。例えば、制御装置4は、記録されている前回の加工終了位置へ自動位置決めを行うことができる。
位置決め工程(ステップS220)が行われると、ステップS230でワークWの研削加工が開始され、ステップS240で研削加工が完了する。加工方法は既に説明したとおり、回転する研削といし10が相対移動するワークWの被加工面に接触して被加工面を研削するものである。
次に、加工が完了したワークWについて、ステップS250で加工後の測定が必要であるか判断される。加工後の測定が必要な場合には、ステップS100に戻り、ワークWを測定する工程が行われる。
他方、加工後の測定が不要であれば、ステップS260に進み補正加工を行うか否か判断される。補正加工が必要である場合には、ステップS230に戻り、ワークWの研削加工が行われる。
そして、ステップS260において、ワークWの補正加工をしないと判断された場合には、ステップS270に進み、研削加工が終了する。
以上説明の如く、研削装置1によれば、作業者は、NCプログラムの作成等の事前準備を行うことなく、手動で操作手段に測定の指示を入力することにより、ワーク位置の測定を容易且つ正確に行うことができる。
よって、研削装置1は、事前準備のための作業者の負担が軽減されると共に、事前準備の時間を大幅に短縮することができ、ワーク加工の高効率化を図ることができる。
具体的には、研削装置1は、従来技術の研削装置で行っていた各種パラメータの設定等、例えば、粗・精測定距離の設定、粗・精測定速度の設定、安全位置の設定、左右測定ピッチ・回数設定、前後測定ピッチ・回数設定、基準位置ティーチング、ワーク測定位置ティーチング及び入力、動作確認等を行うことなく、ワークWの測定を行うことができる。これにより、これら測定準備工程に必要とされていた約830秒の時間を完全になくし、大幅な時間短縮を図ることができる。
また、手動操作で上下ジョグ送りスイッチ25等を利用して検出センサ20を高速で送る測定により、測定動作の時間についても短縮することができる。
具体的には、従来のNCプログラムによる自動測定では、検出センサ20の移動速度が遅く、退避位置から測定位置及びその逆の移動や、基準点及び測定点の測定(粗測定、精測定)等の測定動作に約100秒の時間を要していた。
これに対して研削装置1では、上下ジョグ送りスイッチ25等の手動操作で送り手段が高速度に検出センサ20を送るので、測定動作を約40秒で完了させることができる。
即ち、事前準備開始から測定動作完了までの合計時間を比較すると、従来技術の研削装置では、約930秒の時間を要していたところ、本実施形態に係る研削装置1では、約40秒の時間で測定することが可能である。つまり、研削装置1によれば、ワークWの測定時間を約890秒短縮することができ、従来技術の4%程度の時間で測定を完了させることができる。
そして前述のとおり、研削装置1は、検出センサ20とワークWが高速で接触した後、停止制御(ステップS20、S60)及び離隔制御(ステップS30、S70)が行われる。これにより、測定のための接触によって検出センサ20、ワークW等が破損することなく、高速で安全な測定を行うことができる。
そして、研削装置1は、1回目の接触、測定が行われた後、1回目よりも低速にして検出センサ20とワークWを接触させる測定を複数回実行可能である。これにより、1回目の測定が容易な手動操作でありながら、2回目以降に低速度で高精度な測定を効率良く実行し、測定精度を更に高めることができる。このような1回目よりも低速にした送り動作も、従来技術に比べると高速であり、高精度な精測定時の測定動作時間を従来技術の約30%に短縮することができる。
このように、本実施形態に係る研削装置1は、NCプログラム作成等の事前準備をすることなくワークWの被加工面の位置を高精度且つ高効率に検出することができ、測定時間を大幅に短縮し、ワークWの生産性を高めることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更実施が可能である。
1 研削装置
2 研削盤
3 操作盤
4 制御装置
10 研削といし
11 といし軸頭
12 コラム
13 といしガード
14 ワークテーブル
15 チャック
16 サドル
17 フレーム
18 カバー
20 検出センサ
21 プローブ
22 接触子
23 アーム
24 上下送りハンドル
25 上下ジョグ送りスイッチ
26 左右送りハンドル
27 前後送りハンドル
28 前後ジョグ送りスイッチ
30 表示部
31 操作部
32 プローブ上昇スイッチ
33 プローブ下降スイッチ
34 エアブロースイッチ
40、41、42、43 上面
Y0 測定基準
Y1、Y2、Y3 測定値
W ワーク

Claims (5)

  1. ワークを保持するワークテーブルと、
    回転しながら前記ワークを研削する研削といしと、
    前記ワークの被加工面に接触して前記被加工面の位置を検出する検出センサと、
    前記検出センサ若しくは前記ワークテーブルを送り前記検出センサと前記ワークテーブルを相対移動させる送り手段と、
    前記送り手段による送りを数値制御する制御装置と、
    前記制御装置に前記送り手段の送り動作の指示を手動で入力する操作手段と、を有し、
    前記制御装置は、前記操作手段の手動操作によって前記送り手段を制御して前記検出センサと前記ワークテーブルの相対位置を変更し前記検出センサを前記ワークに接触させて前記ワークの測定を行い接触点の座標を記録し、前記操作手段の手動操作によって前記検出センサが前記ワークに接触したら前記送り手段による前記検出センサと前記ワークテーブルの相対移動を自動停止した後前記送り手段を自動制御して前記検出センサと前記ワークを離隔することを特徴とする研削装置。
  2. ワークを保持するワークテーブルと、
    回転しながら前記ワークを研削する研削といしと、
    前記ワークの被加工面に接触して前記被加工面の位置を検出する検出センサと、
    前記検出センサ若しくは前記ワークテーブルを送り前記検出センサと前記ワークテーブルを相対移動させる送り手段と、
    前記送り手段による送りを数値制御する制御装置と、
    前記制御装置に前記送り手段の送り動作の指示を手動で入力する操作手段と、を有し、
    前記制御装置は、前記操作手段の手動操作によって前記送り手段を制御して前記検出センサと前記ワークテーブルの相対位置を変更し前記検出センサを前記ワークに接触させて前記ワークの測定を行い接触点の座標を記録し、前記検出センサが前記ワークに接触し離隔した後、1回目よりも低速にして前記検出センサ若しくは前記ワークテーブルを送り前記検出センサと前記ワークを接触させる制御を行うことを特徴とする研削装置。
  3. 前記制御装置は、前記検出センサが前記ワークに接触し離隔した後、1回目よりも低速にして前記検出センサ若しくは前記ワークテーブルを送り前記検出センサと前記ワークを接触させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の研削装置。
  4. 前記制御装置は、前記検出センサが前記ワークに接触し離隔した後、前記操作手段に再度前記検出センサと前記ワークを接触させる手動操作が行われたら、前記検出センサ若しくは前記ワークテーブルを送り前記検出センサと前記ワークを接触させる制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の研削装置。
  5. 前記制御装置は、前記操作手段の手動操作によって前記検出センサが前記ワークに接触し、自動制御により離隔した後、自動制御によって前記検出センサ若しくは前記ワークテーブルを送り前記検出センサと前記ワークを接触させ離隔させることを特徴とする請求項2に記載の研削装置。
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