JP2006297511A - レンズの球面研削方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】カップ砥石を用いたレンズ球面の研削方法に関し、へその生じないレンズの研削加工を実現する。
【解決手段】レンズ4を光軸回りに回転させ、この回転軸に対して傾斜した軸回りに回転するカップ状の砥石3を、その周縁とレンズの加工球面との接触円の頂点がレンズの光軸上に位置するように、レンズに当接させる、レンズの球面研削方法において、所定の削り代の研削を行った後、加工したレンズ球面の曲率中心Oを中心としてカップ砥石3を、レンズの光軸に対する傾斜角が小さくなる方向に少なくとも一回揺動させる。例えば、揺動台23、横移動台22及びワーク軸1の昇降をサーボモータ駆動とし、加工しようとするレンズの厚さ及び加工する球面の曲率半径RをNC装置5に予め登録し、揺動動作時の揺動台23の揺動角θに応じて横移動台22及びワーク軸1の位置をNC装置5からの指令値に基づいて移動させる。
【選択図】 図1
【解決手段】レンズ4を光軸回りに回転させ、この回転軸に対して傾斜した軸回りに回転するカップ状の砥石3を、その周縁とレンズの加工球面との接触円の頂点がレンズの光軸上に位置するように、レンズに当接させる、レンズの球面研削方法において、所定の削り代の研削を行った後、加工したレンズ球面の曲率中心Oを中心としてカップ砥石3を、レンズの光軸に対する傾斜角が小さくなる方向に少なくとも一回揺動させる。例えば、揺動台23、横移動台22及びワーク軸1の昇降をサーボモータ駆動とし、加工しようとするレンズの厚さ及び加工する球面の曲率半径RをNC装置5に予め登録し、揺動動作時の揺動台23の揺動角θに応じて横移動台22及びワーク軸1の位置をNC装置5からの指令値に基づいて移動させる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、カップ砥石を用いたレンズ球面の研削方法に関するものである。
レンズ球面の研削加工は、通常、カップ砥石による粗研削とペレット皿による精研削の順で行われ、その後、磨き皿による研磨(ポリシング)が行われている。
図5は、従来の粗研削装置の要部構造の一例を模式的に示した図で、ワーク軸1と、このワーク軸の先端(上端)に設けられたレンズホルダ12と、このレンズホルダに先端(下端)を対向させた砥石軸25と、この砥石軸の対向端に装着されたカップ砥石3とを備えている。砥石軸25は、ワーク軸1と直交する方向に移動位置決めされる横移動台22上に設けた傾斜台23に軸着されている。
カップ砥石を用いる粗研削では、加工するレンズ球面43の曲率に合わせてカップ砥石3の傾斜角とを設定し、カップ砥石3とレンズ球面43との接触円の頂点が丁度レンズの光軸上にくる位置に位置決めして、砥石軸25の回転によるカップ砥石3の自転と、ワーク軸1、従ってレンズ4の回転によるカップ砥石3の公転により、レンズ球面を創生する。このとき、カップ砥石3とレンズ球面43との接触円の頂点とレンズ中心との間に誤差があると、レンズの中心に小さな凸(外へそ)や凹(内へそ)が生ずる。
上記構造の粗研削装置では、カップ砥石3の傾斜角は傾斜台23の傾斜角により設定され、カップ砥石3とレンズ球面43との接触円の位置は、横移動台22で設定される。そして従来は、傾斜台23の傾斜角と横移動台22の位置とを人手で調整して試し加工したレンズをゲージで計測するという作業を何度か行って、砥石の傾斜角と位置を決定し、その後自動連続加工を開始するという手順でレンズの粗研削を行っていた。
しかし、熟練した作業者が細心の注意を払って段取り作業を行っても、カップ砥石とレンズ球面との接触円の頂点を誤差を全く生じさせることなくレンズの回転中心軸と一致させることは不可能であり、僅かな誤差が残ってしまう。この残存誤差により生じたへそは、次工程の精研削時にペレット皿によって除去されるが、内へそが生じたときは、球面全体をへそ深さ分だけ研削しなければへそを除去することができないので、外へそができる方向の誤差を残し、この外へそを精研削によって除去するようにしている。
特開昭61−230859号公報
研磨を含めたレンズ球面加工の加工時間を短縮するためには、精研削のペレット皿としてできるだけ細かい(高い)番手の砥石を使いたいという要求がある。そのためには、へそやレンズホルダ上でのレンズの位置決め誤差に起因する削り代の増大を避けることが必要である。すなわち、粗研削時にへそを残したまま精研削工程に入ると、精研削時における削り代が大きくなり、番手の低いペレット皿と高いペレット皿を用いた2段階の精研削が必要になったり、1工程の精研削で加工しようとすると、加工時間が長くなったりするという問題を生ずる。
この発明は、カップ砥石によるへその生じないレンズの研削加工を実現することを課題としている。
この出願の発明は、レンズ4を光軸回りに回転させ、この回転軸に対して傾斜した軸回りに回転するカップ状の砥石3を、その周縁とレンズの加工球面との接触円の頂点がレンズの光軸上に位置するように、レンズに当接させる、レンズの球面研削方法において、所定の削り代の研削を行った後、加工したレンズ球面の曲率中心Oを中心としてカップ砥石3を、レンズの光軸に対する傾斜角が小さくなる方向に少なくとも一回揺動させることを特徴とするレンズの球面研削方法を提供することにより、上記課題を解決したものである。
粗研削は、レンズの曲率に合わせて揺動台23を所定角度に傾斜させ、カップ砥石3とワーク4の加工球面との接触円の頂点がワーク4の軸芯にくるように横移動台22を移動させて加工する。へそを除去するときの揺動動作は、例えば、揺動台23、横移動台22及びワーク軸1の昇降をサーボモータ駆動とし、加工しようとするレンズの厚さ(ホルダ12上での高さ)及び加工する球面の曲率半径RをNC装置5に予め登録しておき、揺動動作時の揺動台23の揺動角θに応じて横移動台22及びワーク軸1の位置を所定の計算式に基づくNC装置5からの指令値に基づいて移動させることにより、カップ砥石3のレンズ曲率中心O周りの揺動動作を実現することができる。
この発明によれば、カップ砥石によるへそのない粗研削が可能であり、従って次工程での精研削ないし研磨の削り代を小さくすることができ、全体としてのレンズ球面の加工時間を短縮できる。また、精研削時の削り代が小さくなることから、精研削用のペレット皿として番手の高いペレット皿を用いることができ、より面精度の高い球面の研削加工が可能になる。
また、この発明の方法を実現するために、揺動台23の揺動、横移動台22の移動及びワーク軸1の昇降をNC制御のサーボモータで行うようにすれば、予めレンズの厚さや曲率をNC装置に登録しておくことにより、粗研削時における揺動台23の傾斜角や横移動台22の移動位置をNC装置5で自動設定することが可能となり、高度な熟練を必要とすることなく、高精度なレンズの球面研削が可能になるという効果がある。
図1は、この発明のレンズの球面研削装置の一実施形態を模式的に示した側面図である。図中、1はワーク軸、11はワーク軸1駆動用の電動機、12はワーク軸1の先端(上端)に設けられたレンズホルダ、13はワーク軸1を軸支している昇降台である。
21はワーク軸1と直交する方向にしてフレーム2に設けられたガイド、22はガイド21に沿って移動する横移動台、23はこの横移動台に設けた支点P回りに揺動する揺動台、25は揺動台23に軸支された砥石軸である。
砥石軸25の下端(ワークホルダ12に向く先端)には、カップ砥石3が装着されている。砥石軸25には、砥石軸駆動用の電動機26が連結されている。
ワーク軸1は、フレーム2に昇降自在に案内された昇降台13に軸支されており、この昇降台と一体のブラケット14がZ軸サーボモータ17で駆動されるZ軸送りねじ18に螺合している。横移動台22は、フレーム2に搭載したX軸サーボモータ27で回転駆動される送りねじ28に螺合している。揺動台23は、横移動台22に搭載したB軸サーボモータ37でウオーム歯車(図示されていない。)を介して揺動駆動されている。5はこれらのサーボモータを制御するNC装置であり、51、52及び53はサーボアンプである。
次に、上記装置でレンズの粗研削を行う手順を説明する。まず、NC装置5に加工するレンズ4の厚さや曲率半径などのデータを登録する。そして、加工するレンズ球面の曲率に対応する角度に揺動台23を傾斜させ、カップ砥石とレンズ球面との接触円の頂点がレンズ球面の頂点となる位置に横移動台22の位置を設定し、削り代に応じてワーク軸1の加工完了位置を設定する。
そして、Z軸サーボモータ17でワーク軸1を下降してレンズ4をロードし、ワーク軸1をワーク4がカップ砥石3に接触する直近の高さまで高速上昇する。次にZ軸サーボモータ17に所定速度の切削送り指令を与えて、ワーク軸1の回転によるカップ砥石3の公転と、砥石軸25の回転によるカップ砥石3の自転とにより、レンズ4の球面研削を行う。
ワーク軸1が所定の削り代の位置に達したら、揺動台23を一度揺動させる。この揺動動作は、B軸サーボモータ37を動作させ、このときの揺動台23の揺動角θの変化に応じて横移動台をx=dsinθ、ワーク軸をz=d−dcosθの関係となるように移動させることにより、カップ砥石3をレンズ球面の曲率中心O回りに揺動させることができる(図3参照)。ここで、dは揺動台23の揺動中心Pから加工するレンズの曲率中心Oまでの距離である。この一動作ないし一往復の揺動動作を行った後、揺動台23が揺動前の位置に復帰し、ワーク軸1を下降して加工済レンズを表裏反転又はアンロードする。
上記の粗研削装置は、横移動台22上に揺動台23を設けた従来の粗研削装置と同様な構造であるが、揺動台、横移動台及びワーク軸の昇降をサーボモータで行うようにしたときは、図2に示すように、横移動台22を揺動台23上に設ける構造も可能である。このときの横移動台22は、揺動台23に砥石軸25と直交する方向に設けたガイド21に沿って移動するようにする。
図2の構造のものでは、揺動台23を下降するレンズ球面の曲率に合わせて設定した後、カップ砥石3とレンズ球面43の接触円の頂点がレンズ軸心にくるように、横移動台22の移動と昇降台13の昇降とを行って、粗研削を行う。そして所定の厚さまで研削を行った後、へそ取りのために揺動台23を揺動させる。この揺動動作は、砥石軸25が揺動台23の揺動中心Pを通るときのX座標を0として、揺動台23の揺動角(砥石軸の傾斜角)をθとしたとき、
x=dtanθ 及び z=d/cosθ−d
の関係が成立するように、揺動台23の傾斜角θの変化に対応して横移動台22及び昇降台13を移動させることにより行う(図4参照)。
x=dtanθ 及び z=d/cosθ−d
の関係が成立するように、揺動台23の傾斜角θの変化に対応して横移動台22及び昇降台13を移動させることにより行う(図4参照)。
1 ワーク軸
4 レンズ
4 カップ砥石
5 NC装置
13 昇降台
17 Z軸サーボモータ
22 横移動台
23 揺動台
25 砥石軸
27 X軸サーボモータ
37 B軸サーボモータ
4 レンズ
4 カップ砥石
5 NC装置
13 昇降台
17 Z軸サーボモータ
22 横移動台
23 揺動台
25 砥石軸
27 X軸サーボモータ
37 B軸サーボモータ
Claims (1)
- レンズ(4)を光軸回りに回転させ、この回転軸に対して傾斜した軸回りに回転するカップ状の砥石(3)を、その周縁とレンズの加工球面との接触円の頂点がレンズの光軸上に位置するように、レンズに当接させる、レンズの球面研削方法において、所定の削り代の研削を行った後、加工したレンズ球面の曲率中心(O)を中心としてカップ砥石(3)を、レンズの光軸に対する傾斜角が小さくなる方向に少なくとも一揺動させることを特徴とする、レンズの球面研削方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005119816A JP2006297511A (ja) | 2005-04-18 | 2005-04-18 | レンズの球面研削方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005119816A JP2006297511A (ja) | 2005-04-18 | 2005-04-18 | レンズの球面研削方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006297511A true JP2006297511A (ja) | 2006-11-02 |
Family
ID=37466211
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005119816A Pending JP2006297511A (ja) | 2005-04-18 | 2005-04-18 | レンズの球面研削方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2006297511A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104972380A (zh) * | 2015-07-13 | 2015-10-14 | 厦门大学 | 一种气囊抛光进动机构 |
CN109414796A (zh) * | 2016-07-08 | 2019-03-01 | 小岛工程股份有限公司 | 使用杯型磨具的透镜球面加工方法以及透镜球面加工装置 |
CN112571283A (zh) * | 2020-12-04 | 2021-03-30 | 闽南理工学院 | 一种高精度摇篮式转台结构及砂轮修整器 |
CN113305653A (zh) * | 2021-07-07 | 2021-08-27 | 胡靖烯 | 光学镜片铣磨加工方法 |
-
2005
- 2005-04-18 JP JP2005119816A patent/JP2006297511A/ja active Pending
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EP3482873A4 (en) * | 2016-07-08 | 2020-05-27 | Kojima Engineering Co., Ltd. | PROCESSING METHOD FOR SPHERICAL LENS SURFACES WITH POT-SHAPED GRINDSTONE AND SPHERICAL LENS SURFACE PROCESSING DEVICE |
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