JP7499208B2 - 人流管理システム及び人流管理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の階床を有する建造物の内部における人の流れを管理する人流管理システム及び人流管理方法に関する。
エレベーターは、ビル内における垂直方向の交通システムであり、ビル内の利用者を出発階から目的とする行先階まで効率良くかつ安全に運ぶことが求められる。また大きなビルでは、複数台のエレベーターを一つのグループとして統括管理するエレベーター群管理により効率的に運用されている。
近年、都市への人口集中を背景に、ビルの高層化、大規模複合化が進んでおり、これによって、出勤時や昼食時にエレベーターの利用が集中して、エレベーター乗り場や乗りかご内の混雑発生、エレベーターの待ち時間が増加するケースが生じている。この結果、ビルの利用者に対して、混雑による心理的なストレス、仮に感染症が拡大している状況では、密な状態による感染などのリスク、さらに待ち時間による時間の浪費などの課題を生んでいる。
このようなエレベーター利用の混雑に対して、情報提供、案内によって、混雑の緩和や混雑したエレベーターを回避するような技術が従来より検討されている。
エレベーター利用に対する混雑の緩和を図るものとして、エレベーターの利用状況に基づいて、エレベーターの利用者に対し、利用時間の変更情報を表示装置に出力する技術が、例えば特許文献1に記載されている。この特許文献1には「エレベーター利用者の行先階もしくは出発階を検出する制御部を備えるエレベーターにおいて、特定の行先階へ移動する前記利用者もしくは特定の出発階から移動する前記利用者である特定利用者を示す利用者特定情報と、前記特定利用者が変更すべきエレベーターの利用時間である利用時間変更情報と、を表示する指令を表示装置へ出力する出力部を更に備えることを特徴とする」との記載がある。
特開2019-108189号公報
近年の特徴として、都市における働き方や生活様式が多様化し、それに伴いビル内の人の混雑の発生状況も変わりつつある。特にこれまでは出勤時の混雑状況が課題となっていたが、フレックス勤務の普及、混雑緩和のための時差出勤の推奨、リモートワークの導入などにより、出勤時の混雑が緩和し、相対的に昼食時/昼休み時の混雑が顕在化し、課題となっている。
上記従来技術において、特許文献1に記載のものは、出勤時の混雑緩和を対象にして利用時間の変更を図るもので、昼食時への適用は効果が得にくいという課題がある。出勤時のビル内の移動は、ロビー階から利用者が勤務する階へ移動する単方向の人の流れであるが、昼食時は、短い時間にビル内で複雑な人の流れが発生する。このため、出勤時の方法をそのまま適用することでは混雑緩和は難しい。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決するもので、昼食時の混雑のように複雑な人の流れが発生するビル内の混雑状態に対して、人が移動する時間を適切に調整することで、混雑の緩和、混雑抑制を実現し、人の流れの円滑化を可能とするビル内人流管理システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の人流管理システムは、複数の階床を有する建造物の内部における人の流れを管理する人流管理システムであって、前記建造物の各階から所定階へ移動するエレベーターの利用者を往路利用者、前記所定階から前記建造物の各階へ移動するエレベーターの利用者を復路利用者とし、往路利用者数および復路利用者数の実測値を算出する移動人数算出部と、前記往路利用者の一部についてエレベーターの利用時間を前後に移動させた場合の往路使用者数の推測値を出力する利用時間シフト出力部と、を備え、前記利用時間シフト出力部は、前記往路利用者の利用時間の移動に応じて、対応する前記復路利用者の利用時間を移動させて前記復路利用者数の推測値を出力することを特徴とする。
また、本発明の人流管理方法は、複数の階床を有する建造物の内部における人の流れを管理する人流管理方法であって、前記建造物の各階から所定階へ移動するエレベーターの利用者を往路利用者、前記所定階から前記建造物の各階へ移動するエレベーターの利用者を復路利用者とし、往路利用者数および復路利用者数の実測値を算出する移動人数算出ステップと、前記往路利用者の一部についてエレベーターの利用時間を前後に移動させた場合の往路使用者数の推測値を出力する利用時間シフト出力ステップと、を含み、前記利用時間シフト出力ステップは、前記往路利用者の利用時間の移動に応じて、対応する前記復路利用者の利用時間を移動させて前記復路利用者数の推測値を出力することを特徴とする。
本発明によれば、複数の階床を有する建造物の内部における人の流れを円滑化することが可能となる。
本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態による機能ブロック図。 本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフト条件算出部の一例を示す機能ブロック図。 本発明が対象とする昼食時にビル内を移動する人の流れを示す図。 本発明が対象とする昼食時にビル内の階床間を移動する人流のデータの一例を示す図。 本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフトによる移動人数のシフトの計算方法の一例を示す図。 本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフトによる移動人数のシフトの計算方法に対する考え方を説明する図。 本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフトによる移動人数のシフトの処理例を示す図。 本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフトによる移動人数のシフトの処理例で図7とは異なる処理例を示す図。 本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフトによる移動人数のシフト実施前の状態の一例を示す図。 本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフトによる移動人数のシフト実施後の状態の一例を示す図。 本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフトによる移動人数のシフト実施後の状態の一例で図10とは異なる例を示す図。 本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるエレベーター利用の混雑状態に対する許容値の入力処理の例を示すフローチャート。 本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるエレベーター利用の混雑状態に対する許容値の入力の例を示す図。 本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフト条件による試算結果の出力処理の一例を示すフローチャート。 本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフト条件の試算結果の出力の例を示す図。 本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフト条件の試算結果の出力の例で図15とは異なる例を示す図。 本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフトにおける時間シフトの対象階を選定する処理の一例を示すフローチャート。
以下、実施例を図面を用いて説明する。
はじめに本発明によるビル内人流管理システムに関する実施例の考え方についての要点を説明する。
まず目的は、ビル内の移動における混雑発生を回避することになる。特に近年は昼食時のビル内移動の混雑が顕在化しており、昼食時を主とした混雑回避を目的とする。この目的に対して、利用者がビル内を移動する時間(時刻)を適切に分散させることによって、混雑回避を図るのが、本発明によるビル内人流管理システムに関する実施例の考え方になる。
ここでポイントは、ビル内を移動する人々の流れ(人流、交通流などと呼ばれるが以下では「人流」と呼ぶ)の特徴に着目することで、昼食時の人流の特徴に着目することにより、適切な移動時間(利用時間)の分散化が可能となる。具体的には、昼食時には昼食を食べに執務階から出かける人流(「往路」の人流)と昼食を食べ終わって執務階に戻る人流(「復路」の人流)があるのが特徴であり、それぞれの人流の混雑を時間的に分散させつつ、さらに2種類の人流が重ならないような時間を定めることが解決策となる。これが本発明によるビル内人流管理システムの実施例の考え方になる。尚、以下では、混雑した状態にあるビル内人流(ビル内移動人数)を時間的に分散させて混雑緩和を図る策を「ピークシフト」と呼ぶ。移動人数が集中してピーク(山)が形成されている状況を、時間的にシフトさせてピークを削減させる策になる。
以下、図を用いて説明する。
図1は、本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態による機能ブロックを示す図となる。これは本発明によるビル内人流管理システムの全体的な仕組みを示すものとなる。概要は、ビルオーナーが混雑の基準値を入力し、この値を基に混雑を基準以下とするようなピークシフトの条件とピークシフト実施結果の試算を実行し、その結果をビルオーナーなどに出力する仕組みとなる。
まず図1において、エレベーターシステム01とビル内人数センサシステム02が、ビル内の人流データを収集するものとなる。エレベーターシステム01は、単独もしくは複数台のエレベーター、もしくはエレベーターの群管理システムとなり、これらよりエレベーターの運行データを収集する。この運行データから、乗り場呼び、かご呼び、乗りかご内の人数検出センサ(荷重センサなど)、行先階呼びなどにより、出発階と行先階毎の移動人数データを得ることができる。ビル内人数センサは、ロビー階やビル入口のゲート、各階のエレベーター乗り場、廊下、事務所フロアなどに配置された画像センサなどのような人数を検知するセンサで、各階、各場所に配置されたセンサより、ビル内の移動人数を検出することができる。
これらのデータを用いて、ビル内人流管理システム03では混雑を適切に分散させるピークシフト条件とその結果を試算し、ビルの関係者にその情報を出力する。以下、ビル内人流管理システム03で実施する機能を説明する。
ビル内人流データのデータベース031は、エレベーターシステム01とビル内人数センサシステム02より収集された運行データと移動人数データを用いて、ビル内の階間移動の人数の時系列データである人流データを作成し、このデータを蓄積する。
エレベーター利用の混雑状態に対する許容値入力部032では、ピークシフト後の目標を定める。具体的には、エレベーターの利用人数や乗車率などの許容値をピークシフト後の目標値として入力する。この入力は対象としているビルのビルオーナーが情報デバイス04より入力する。尚、ここでは、エレベーター利用の混雑状態としているが、ビル内の移動でエレベーターを利用するため、ビル内移動の混雑状態と同じことを表している。
エレベーター利用の混雑状態評価部033では、ビル内人流データを用いてエレベーター混雑状態の許容値により、エレベーター利用の混雑状態を評価する。具体的には、ビル内人流データより、エレベーターの利用人数や乗りかごの乗車率を算出し、これが利用人数や乗車率の許容値を超えるかどうかを判定する。超えている場合には、許容値を超えた混雑が生じていると判定する。
ピークシフトの要否判定部034は、許容値を超えた混雑が生じていると判定した場合に、その混雑状態の対策にピークシフトが必要かどうかを判定する。例えば、昼食時や出勤時のような日々、同じ時間帯にその混雑が発生している場合にはピークシフトは有効と判断できる。さらにエレベーターの輸送能力と比較して、利用人数が輸送能力を超えている場合には、エレベーターでの対応は難しいため、ピークシフトが必要と判断できる。ここで、輸送能力は乗車率などを実際の状況に合わせたパラメータで算出した値とするのが良い。例えば、乗りかごの最大乗車率が50%の場合、乗車率を50%にして算出した輸送能力で、利用人数と比較するのが実態に合っている。
ピークシフト条件算出部035は、本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態の中でキーとなる重要な処理であり、適切なピークシフトの実施条件を算出する処理となる。詳細は図2で詳述するが、この処理では、ビル内人流データを用いて、ピークシフトを実施するための条件となる、1)ピークシフトの対象階、2)シフトさせる時間量、3)シフトの時間方向などの条件を算出する。例えば、10階の利用者に対して、昼食の開始時間を15分遅らせる時間シフトを実施するというようなピークシフト条件を算出する。
ピークシフト条件を用いたピークシフトの試算部036では、算出したピークシフト条件を用いて、ピークシフト実施後の移動人数を模擬計算する。前記の例では、昼食時に10階に関わる移動人数を15分遅らせた場合のビル全体の昼食時の移動人数を計算する。さらにこの移動人数データ(エレベーター利用人数に対応)を基に、エレベーターの運行シミュレーション計算を実施して、ビル内の人の移動状況をシミュレーション計算しても良い。この場合、乗りかごの乗車率、乗り場の待ち人数、エレベーターの待ち時間、乗車時間などが結果として算出できる。
ピークシフトの条件および試算結果の出力部037では、ピークシフト条件とその試算結果をビルオーナーの情報デバイス04に出力する。
ビルオーナーがピークシフト条件とその試算結果を確認して、提示されたピークシフト条件が有効と判断した場合は、ピークシフト実施に関する情報の出力部038にて、テナントの情報デバイス05、利用者の情報デバイス06、ビルオーナーの情報デバイス04にピークシフトの実施に関する情報を出力する。テナントや利用者は、そのピークシフトの実施情報を見て、実際に自身のオフィスにおいてピークシフトを実施するかどうかを判断する。また利用者の場合は、そこに示された時間シフトの情報を見て自主的に時間を変更する行動を取ることでもよい。
提示されたピークシフト条件に従って、ピークシフトを実施した場合は、その結果をピークシフト実施結果算出部039で計算する。これはビル内人流データを用いてピークシフト実施前後のデータを用いることで実施結果やその比較効果を算出できる。
ピークシフト実施結果の出力部03aでは、上記の算出結果を、ビルオーナーの情報デバイス04、テナントの情報デバイス05、利用者の情報デバイス06に出力して、ピークシフトによる実施結果を報告する。これにより、ビルオーナー、テナント、利用者はピークシフトの効果を定量的に知ることができる。
以上、図1で説明した本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態の機能ブロックによれば、ビル内人流データを用いて、エレベーター利用の混雑状態による許容値との比較により、ピークシフト実施の必要性を判定し、必要な場合はピークシフトの条件とその結果を試算し、ビルオーナーにそれらの情報を出力して、そのビルでのピークシフト実施を適正かつスムースに進めることができる。この結果、ビル内の人の移動に関する混雑の緩和、混雑抑制を実現することが可能となる。
なお、特許請求の範囲における「移動人数算出部」は、ビル内人流データのデータベース031によって実現される。また、特許請求の範囲における「利用時間シフト出力部」は、エレベーター利用の混雑状態に対する許容値入力部032からピークシフト実施結果の出力部03aまでの処理で実現されることになる。
図2は、本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフト条件算出の一例を示す機能ブロックを示す図となる。これは、図1のピークシフト条件算出部035で実施する処理となる。このピークシフト条件算出の特徴は、ビル内人流の特徴に着目する点にある。具体的には、昼食時(ランチタイム)の主要な人流となる昼食を食べに執務階から出かける人流(「往路」の人流)と昼食を食べ終わって執務階に戻る人流(「復路」の人流)のデータを算出して、これを用いてピークシフトの条件を定める点にある。さらに、適切なピークシフトの条件の定める方法として、2種類の人流のそれぞれの人流の混雑を対象階を選んで移動する時間をシフトし、かつその時に2種類の人流が重ならないようなシフト時間を定めることが特徴になる。
以下、図2について説明する。
まずピークシフト実施の対象時間の設定部0351では、ピークシフト実施の対象時間を設定する。これは図1のエレベーター利用の混雑状態評価部033の結果から、ピークシフトが必要な混雑時間帯を検出することで設定する。例えば、昼食時の場合は11:30-13:30もしくは11:00-14:00などのように設定される。この対象時間の人流データを用いてピークシフトの条件を算出する。
次に、ビル各階からロビー階への移動人数算出部0352とロビー階からビル各階への移動人数算出部0353によって、昼食時の主要な2種類のビル内人流成分を算出する。この2種類の人流成分に着目してピークシフト条件を定めることが特徴となる。ビル各階からロビー階への移動人数は、昼食の開始時の人流に対応する。これは、昼食を食べにビル各階の執務階からロビー階(もしくは食堂のある階)へ出かける人流であり、「往路」の人流となる。これに対して、ロビー階からビル各階への移動人数が、昼食終了時の人流に対応する。これは、昼食を食べ終わってロビー階(もしくは食堂のある階)からビル各階の執務階に戻る人流であり、「復路」の人流となる。このように昼食時は、利用者それぞれの執務場所のある階とロビー階(もしくは食堂のある階)とを往復する多人数の流れがあることが特徴となる。尚、ビル各階からロビー階への移動人数は、下降方向(Down方向)のエレベーター利用人数の大部分を占めることが多いため、下降方向のエレベーター利用人数で代用することでも良い。同様に、ロビー階からビル各階への移動人数も上昇方向(Up方向)のエレベーター利用人数で代用することでも良い。
時間シフト前の移動人数算出部0354では、ピークシフトによる時間シフト前の移動人数を上記の2種類の移動人数成分より算出する。この算出結果は、ピークシフト実施によるピーク人数抑制効果を知るための比較用として用いる。2種類の人数成分それぞれでも良いし、2種類の人数の合計値でも良い。またこの人数データは下降方向、上昇方向のエレベーター利用人数で代用しても良いし、現状のエレベーターの利用人数データをそのまま用いても良い。
時間シフトの対象階選定部0355では、ピークシフトにより、移動する時間(昼食開始時間と同じ)を変更する階を選定する。これは、先に算出した「往路」の人流成分と「復路」の人流成分を用いて選定する。特に昼食時の場合は、昼食開始時の往路の人流成分の混雑ピークの方が大きいため、こちらを対象に選定することで良い。例えば、往路の人流成分を用いて対象階を選定する場合、往路の人流成分であるビル各階からロビー階へ移動する人数成分の中から、混雑状態の許容値(図1の符号032の処理で設定)まで移動人数を削減する階を各階の移動人数値より選定する。ここで、選定する階は単独でも複数でも良い。時間のシフトは利用者側からは望ましくないため、階の数は少ない方が良い。また複数の階を選ぶ場合は、同じテナントの階を選ぶ方が良い。他、往路の人流成分から対象階を選ぶ場合、単純に往路の人流成分から移動人数の大きい階を選定することでも良い。さらに、上記では往路の人流成分を基に選定する方法を述べたが、復路の人流成分、往路と復路の人流成分を加算した人流成分を基に選定しても良い。
対象階に対する時間シフト条件の設定部0356では、選定した対象階に対して、ピークシフトで実施する時間シフトの条件を設定する。この時間シフトの条件とは、例えば、昼食時間をシフトさせる場合、その時間の条件であり、ずらす時間量とずらす時間の方向を設定する。ずらす時間量は、15分、30分、45分、60分の中より選定、ずらす時間の方向は、遅らせる方向(後方向)と進ませる方向(前方向)より選定する。例えば、対象階が10階、シフト前の昼食時間が12:00の場合で、ずらす時間量が15分、ずらす時間の方向が遅らせる方向で時間シフト条件を設定した場合、シフト後の昼食時間は12:15となる。
対象階からロビー階へ移動する利用者に対する時間シフト後の移動人数算出部0357とロビー階から対象階へ移動する利用者に対する時間シフト後の移動人数算出部0358は、先に述べた往路と復路の2種類の人流成分に対する時間シフト後の人流データを算出する処理となる。既に選定した時間シフトの対象階に対して、時間シフトの条件に従って、往路と復路の人流成分に対する時間シフト後の移動人数を算出する。このようにピークシフト後の人数状況を試算するに当たって、主要となる2種類の人流成分を用いることが重要となる。さらに重要なポイントが、往路と復路の時間シフト条件の設定となる。図5を用いて後ほど説明するが、シフト対象階について、往路成分の時間シフトに対して、復路成分も同じ時間シフトするように算出する。このように算出することにより、昼食時の人の移動の実際の状況に合わせた時間シフト後の移動人数の算出が可能となる。
階全体に対する時間シフト後の移動人数算出部0359では、2種類の人流成分に対して、対象階の移動人数を時間シフトさせた結果とそれ以外の階の移動人数とを加算して、それぞれの人流成分に対する階全体での時間シフト後の移動人数を算出処理となる。2種類の人流成分のそれぞれに対して実施して、さらに必要ならば両者を合計した値を算出する。
時間シフトに対する人数算出結果の評価部035aでは、上記で算出した階全体に対する時間シフト後の移動人数算出結果と符号0354で算出した時間シフト前の移動人数の算出結果とを比較して、時間シフトによる混雑状態(移動人数の最大値)の削減効果を評価する。この時、評価基準となるのが、図1のエレベーター利用の混雑状態に対する許容値入力部032で定めた許容値であり、シフト後の移動人数の最大値が許容値以下もしくは許容値を基に算出された別の許容条件を満たすかで評価する。この許容値もしくは許容条件を満たすような時間シフト条件について、時間シフト条件の候補選定部035bにて、時間シフト条件の候補として選定する。そして選定したピークシフト条件を算出結果として出力する。
図3は、本発明が対象とする昼食時にビル内を移動する人の流れを示す図になる。既に述べたように昼食時には主要となる2種類の人流成分があり、図3(a)がビル各階からロビー階へ移動する人流成分で、これは昼食開始時の移動の“往路”の人流成分に対応する。図3(b)がロビー階からビル各階へ移動する人流成分で、これは昼食終了時の“復路”の人流成分に対応する。
図3(a)において、符号A01で示した矢印の流れが移動する人の流れを表しており、昼食開始時は、ビルの各階からロビー階もしくは食堂階に一斉に移動する流れとなる。同様に図3(b)において、符号A02も移動する人の流れを表しており、昼食終了時は、ロビー階もしくは食堂階からビルの各階へ戻る人の流れとなる。
このように昼食時に特徴的な往路と復路の2種類の人流に着目して、この2種類の人流成分を抽出して、移動人数データの時間シフトの模擬計算を実施することにより、より実態に合った適切なピークシフト条件を算出することが可能となる。
また図3(a)(b)に示すように、ビル各階からロビー階へ移動する人流成分A01は下降方向の人流成分、ロビー階からビル各階へ移動する人流成分A02は上昇方向の人流成分のため、それぞれを代用することも可能である。
図4は、本発明が対象とする昼食時にビル内の階床間を移動する人流のデータの一例を示す図になる。ビル内の人流データは具体的に図4に示すようなデータ構造となる。
図4(a)がビル各階からロビー階へ移動する人流成分(往路の人流成分)のデータであり、図4(b)がロビー階からビル各階へ移動する人流成分(復路の人流成分)のデータとなる。まず図4(a)について、2次元の行列B01が階床間の人流データ(移動人数のデータ)を表す行列データであり、OD(Origin-Desitination)行列とも呼ばれる。この行列の列方向(横方向)がビル内移動の出発階を表し、行方向(縦方向)が行先階を表す。行列内の各要素は、出発階から行先階へ移動する人数となる。このOD行列のデータが時系列データとして、各時間毎(例えば、5分毎)に算出される。このOD行列データは、図1のビル内人流データのデータベース031にて算出され、データベースに格納される。
図4(a)に示されたOD行列データにおいて、ビル各階からロビー階へ移動する人流成分(往路の人流成分)は符号B02を付したデータ列になる。従って、図2のビル各階からロビー階への移動人数算出部0352では、OD行列データからこのデータ成分を算出する処理がなされている。図4(b)のOD行列データB01も同様であり、ロビー階からビル各階へ移動する人流成分(復路の人流成分)は符号B03を付したデータ列になる。このデータ成分は、図2のロビー階からビル各階への移動人数算出部0353で算出される。これまで述べた往路の人流成分、復路の人流成分は、具体的なデータとしては、それぞれ符号B02のデータ列、符号B03のデータ列を用いて処理される。
図5は、本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフトによる移動人数のシフトの計算方法の一例を示す図になる。これが昼食時に特徴となる2種類の人流の特徴に対応した時間シフトの方法であり、本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフト条件算出の特徴となる。
まず図5(a)はビル各階からロビー階へ移動する利用者の人流成分(往路の人流成分)の時系列データであり、符号C01のような表形式で示している。表の縦方向が階床を表してり、出発階の成分C02(7階から2階)と行先階の成分C03(ロビー階の1階)に分かれている。これは図4の符号B02のデータ列を縦方向に変換して時系列に並べたデータに対応する。ここではピークシフト実施の対象階を6階とする。往路の成分である6階からロビー階に移動する人流成分の時系列データは符号C04のデータ列になる。この6階の利用者の利用時間を時間シフトによって15分遅れ方向にずらす場合、12:00-12:05に6階からロビー階に移動する人に人数データC05は12:15-12:20の時間のデータ位置C06にシフトされる。他の時間のデータも同様であり、符号C04のデータ列全体が15分遅れ方向にシフトされる。このようにして、シフト対象階6階の時間シフト後の移動人数の算出を実行することができる。
次に、図5(b)のロビー階からビル各階へ移動する利用者の人流成分(復路の人流成分)に対する移動人数のシフトの算出法を説明する。まずデータの形式は図5(a)と同様であり、符号C07の表形式となっている。異なるのは、縦方向の階床の成分で、出発階の成分C08、行先階の成分C09の配置が逆になっている。またこのデータ列は、図4の符号B03のデータ列を時系列に並べたデータに対応している。同様にピークシフト実施の対象階は6階となり、復路の成分であるロビー階から6階に移動する人流成分の時系列データは符号C10のデータ列になる。
ここで、重要なポイントは復路の人流成分を往路の人流成分と同じ時間(この場合、15分遅らせる方向)でシフトさせることにある。具体的には、例えば、12:30-12:35のロビー階から6階に移動する人数データは15分遅れ方向にずれた符号C12の位置にシフトさせる。これは次の図6にて説明するが、シフト後もシフト前と昼食を食べる所要時間は同じと考えられるため、復路のシフト時間も往路のシフト時間と同じ時間量、同じ時間方向になると考えることによる。
上記のように、ピークシフトにより対象階の昼食時間をシフトさせると、往路の時間がシフトされ、さらにこれと同じ時間だけ平行移動するように復路の時間もシフトされることが重要なポイントであり、この方法により昼食時のような2種類の複雑な人流に対する時間シフトに対しても、シフト後の移動人数を適正に算出することができる。
図6は、本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフトによる移動人数のシフトの計算方法に対する考え方を説明する図になる。図6の上の図が昼休みの開始時で、例えば、6階から1階(ロビー階)に降りて昼食に食べに行く人の移動(往路の移動)を表している。そして昼食後は1階から6階に戻る移動(復路の移動)を表している。
この様子を時間軸上で示したものが図6の下の図になる。図6の下の図の上側の時間軸の図がピークシフト前であり、下側の時間軸の図がピークシフト後となる。ここでのポイントは、図5でも述べたようにピークシフトによる時間シフトを実施した場合でも、昼食を食べる時間(符号D01とD02)の長さは同じと考えられるため、復路の時間(符号D03とD04)も往路の時間のずれた時間(=シフト時間)と同じになる。
このようにシフト後の特に復路のシフト時間の設定について、昼食の実態に基づいた時間のずれで設定しているため、より適切なシフト後の移動人数の算出が可能となる。これにより、より適切なピークシフト条件を選定することが可能となる。
図7は、本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフトによる移動人数のシフトの処理例を示す図を表している。この図7(a)と図7(b)の表形式のデータE01は、共に図5(a)で説明した表形式のデータC01と表の縦、横の構成は同じであり、ビル各階からロビー階へ移動する人流成分(往路の人流成分)の時系列データを表している。また図7(a)がピークシフト前、図7(b)がピークシフト後の人流成分のデータを表している。
まず図7(a)の表形式のデータ列E01は図5(a)の表形式の列C01と同じ構成であり、縦方向が階床を表し、出発階の成分E02(7階から2階)と行先階の成分E03(ロビー階の1階)に分かれる。横方向は時間を表し、5分毎の各階間の移動人数のデータ列を表している。例えば、図7(a)中の符号E04のデータ要素は、12:00-12:05の5分間における6階から1階への移動人数が54人であることを表している。
図7(a)のデータ列E01より、12時台の昼食時におけるビル各階からロビー階へ移動する人流成分(往路の人流成分)のピーク値は、12:00-12:05の147人(符号E05)であり、このピーク値の発生時間より、ピークシフトの対象階を選定する。ここでは例として、ピーク削減の効果が高い最も移動人数が多い階の6階をシフト対象階に選定する。出発階が6階で行先階が1階の移動人数の時系列データは符号E06の枠で囲われた箇所であり、時間シフトによってこの階の成分全体を時間方向(横方向)にシフト(平行移動)させる。
図7(b)は図7(a)に対して、ピークシフト後の移動人数を試算した結果となる。シフト対象階は6階であり、シフト時間は、例として15分遅れ方向シフトとしている。この時間シフトの結果、出発階が6階で行先階が1階の移動人数の時系列データは15分、右方向(昼食時間を遅らせる方向)にシフトされ、符号E07のようになる。この結果、12時台の昼食時の移動人数のピーク値は95人に削減され(符号E08)、35%の削減効果となる。以上の図7(a)のシフト前から図7(b)のシフト後のデータを算出処理が、図2で説明した対象階からロビー階へ移動する利用者に対する時間シフト後の移動人数算出部0357の処理となる。
このように、ビル各階からロビー階へ移動する人流成分(往路の人流成分)は時間シフトによってピーク人数の削減の可能性がある試算結果が得られた。しかし、昼食時は図6で説明したように、ロビー階からビル各階へ移動する人流成分(復路の人流成分)がある。こちらについても時間シフト後の移動人数を算出する必要があり、図8にてこれを説明する。
図8は、本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフトによる移動人数のシフトの処理例で、ロビー階からビル各階へ移動する人流成分(復路の人流成分)に対する時間シフトの処理になる。この図8(a)と図8(b)の表形式のデータは、共に図5(b)で説明した表形式のデータと構成は同じである。また図8(a)がピークシフト前、図8(b)がピークシフト後の人流成分のデータを表している。
図8(a)の表形式のデータ列F01は図5(b)の表形式の列C07と同じ構成であり、縦方向が階床を表し、出発階の成分F02(ロビー階の1階)と行先階の成分F03(2階から7階)に分かれる。横方向は時間を表し、5分毎の各階間の移動人数のデータ列を表している。昼食時の往路の人流データである図7(a)に対して、図8(a)は復路の人流データであり、昼食を食べ終わってロビー階から執務場所のある階へ戻る状態となる。このため、移動人数のピークは12:30-12:35の時間に生じている。ピークシフト実施の対象階は、図7(a)で定めた6階であり、出発階が1階で行先階が6階の移動人数の時系列データは符号F04の枠で囲われた箇所となる。
この図8(a)に示す復路に対応する人流データが、往路の人流データの時間シフトに対してどのようにずれるかが重要となるが、図5および図6で説明したように、昼食を食べる時間の長さは変わらないと考えられるため、図7(b)に示す往路の人流データの時間シフトと同じ時間の長さをずらすように処理する。この結果が図8(b)となる。
図8(b)は図8(a)に対するピークシフト後の結果であり、図7(b)に示す往路の移動人数の時間シフトに連動して、復路側も15分遅れ方向にシフトされる。この結果、出発階が1階で行先階が6階の移動人数の時系列データは符号F08のように、シフトされたデータとなる。
以上、図7(a)(b)、図8(a)(b)で説明したように、昼食時の特徴となるビル各階からロビー階へ移動する人流成分(往路の人流成分)とロビー階からビル各階へ移動する人流成分(復路の人流成分)の2種類の人流成分に対して、シフト対象階を定めて、その対象階に関わる移動人数の時系列データを時間的にシフトさせることにより、適切なシフト後の移動人数のデータを算出することができる。特に復路の人流成分については、その時間シフトを往路に連動させて同じ時間の長さでシフトさせることで、より実際の状況に近いシフト後の人数データの算出が可能となる。さらにシフト後の結果である図7(b)と図8(b)の人流データに対して、両者が時間的に重ならないようにシフト時間を定めることが重要であり、上記のシフト後の算出結果のデータを用いることで、これを実施することができる。以下、図9、図10、図11を用いて、この方法を時間軸上のグラフによって説明する。
図9は、本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフトによる移動人数のシフト実施前の状態の一例を示す図になる。図9(a)はビル各階からロビー階へ移動する利用者の人流成分(“往路”の人流成分)の時間軸上のグラフを表し、図9(b)はロビー階からビル各階へ移動する利用者の人流成分(“復路”の人流成分)の時間軸上のグラフを表す。各グラフの時間軸は昼食時間を対象としており、12:00から13:00の時間帯を表しており、縦軸はエレベーターの利用人数を表している。ここで、エレベーター利用人数はビル内の移動人数と同じであり、各人流成分に対するエレベーターを利用した人数の合計を表している。これは例えば、図7(a)では各時間毎の人数の合計値に対応する。ピークシフト前は、往路の人流成分は12:00より急増する符号G01の形状、復路の人流成分は12:30付近がピークとなる符号G02の形状となっている。
図10は、本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフトによる移動人数のシフト実施後の状態の一例を示す図になる。この図10は、図9のシフト後のエレベーター利用人数の試算結果を表しており、図10(a)がビル各階からロビー階へ移動する利用者の人流成分(“往路”の人流成分)の時間軸上のグラフを表し、図10(b)がロビー階からビル各階へ移動する利用者の人流成分(“復路”の人流成分)の時間軸上のグラフを表す。この図10では、選定したシフト対象階(合計人数で見ているため、明示していない)に対して、30分遅れ方向に時間シフトした結果を示している。
まず往路成分の図10(a)では、ピークシフト前が点線H01に示す人数状況であるのに対して、ピークシフト後の試算は実線H02とH03の2つの山の人数分布に分散されている。シフト後の2つの山の時間差は30分となっている。同様に復路成分の図10(b)も、ピークシフト前が点線H04に示す人数状況であるのに対して、ピークシフト後の試算は実線H05とH06の2つの山の人数分布に分散されている。
ここで重要な点は、往路成分だけを見るとピークシフトによって人数の分散化が適切に実施されているように見えるが、実際の昼食時では復路成分も伴うため、両方の成分を考慮する必要がある。この図10のケースでは、12:30付近の時間で、往路成分のシフト後の人数分布H03と復路成分のシフト後の人数分布H05が重なるため、両者の合計人数は減少しないことになる。これは往路側と復路側の両方でエレベーターの利用人数が多いことを表しており、下降方向と上昇方向の両方で乗り場呼びやかご呼びが多数発生して、停止回数が多くなり、エレベーターの運行効率が低下することになる。このような状況を避けるために、往路成分と復路成分のシフト後の人数の分布に応じて、両者が重ならないような適切な時間シフト条件を定める必要がある。
図11は適切にシフト時間を定めた場合の例となる。ここでは、時間シフト条件を15分遅れ方向にシフトした場合の結果を示している。図11(a)は、ビル各階からロビー階へ移動する利用者の人流成分(“往路”の人流成分)のシフト後の結果を表しており、点線I01の人数分布がシフト前、実線I02,I03の人数分布がシフト後を表している。同様に、図11(b)が、ロビー階からビル各階へ移動する利用者の人流成分(“復路”の人流成分)のシフト後の結果を表しており、点線I04の人数分布がシフト前、実線I05,I06の人数分布がシフト後を表している。この図11の場合は、シフト後の往路の人数成分(符号I02とI03)と復路の人数成分(符号I05とI06)との時間的な重なりは小さい。シフト時間の長さが15分のため、往路の2つ目の人数の山I03が、12:30付近に生じている復路の1つ目の人数の山I05の前に配置させることができ、ピークの重なりを避けることができている。
このように、時間シフトの条件として、シフトする時間の長さと時間の方向を適切なものに選定することで、往路の人数成分と復路の人数成分との重なりを回避することが可能となり、エレベーター利用人数の適切なピーク分散の条件を選定することができる。
図12は、本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるエレベーター利用の混雑状態に対する基準値の入力処理の例を示すフローチャートを表している。これは、図1に示した本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態の機能ブロックの中のエレベーター利用の混雑状態に対する許容値入力部032において実施される処理となる。この処理では、ビルオーナーに対象のビルに対する混雑状態の許容値を入力してもらい、この許容値を基に、エレベーター利用の混雑状態を評価し、ピークシフト実施の必要性やピークシフトによる人数削減の基準を設定する。
以下、図12のフローチャートの処理を説明する。
まず乗りかご内の混雑状態を基準とするか否かを指定する入力をビルオーナーの情報端末から受け付ける(ST01)。乗りかご内の混雑状態を基準とする場合は、乗りかご内の乗車率の許容値の入力を情報端末から受け付ければよい(ST02)。その上で、入力された乗りかご内の乗車率の許容値を用いて、乗車率と利用人数の関係式を基にエレベーター利用人数の許容値を算出する(ST03)。ここで、乗車率と利用人数の関係式は、実データを用いた機械学習により、例えば回帰モデルなどで求めることができる。
乗りかご内の混雑状態を基準としない場合は、次にエレベーターの利用人数を基準とするか否かを示す入力をビルオーナーの情報端末から受け付ける(ST04)。
利用人数を基準にするとした場合は、利用人数をエレベーターの輸送能力(5分間当たりの最大輸送人数を表す)と比較した比率の許容値を受け付ければよい(ST05)。これは、利用人数の数値だけでは良し悪しの状態が分かりにくいため、エレベーターの輸送能力を比較基準とすることで、「エレベーターの輸送能力の80%を許容値とする」などのように分かりやすくする狙いがある。
上記の許容値が入力されたならば、この値よりエレベーター利用人数の許容値を算出する(ST06)。
さらに、利用人数を基準としない場合は、エレベーターの平均待ち時間を基準とするか否かを指定する入力をビルオーナーの情報端末から受け付ける(ST07)。
エレベーターの平均待ち時間を基準とする場合は、平均待ち時間の許容値を入力として受け付け(ST08)、この平均待ち時間の許容値より、交通計算を基にしてエレベーター利用人数の許容値を算出する(ST09)。エレベーターの交通計算では、エレベーターの1周時間を算出できるため、これより平均運転間隔を算出でき、これを平均待ち時間の代用とすれば、平均待ち時間と輸送能力(輸送人数)の関係を算出でき、さらに輸送能力を利用人数とみなすことで、平均待ち時間と利用人数の関係を近似的に見積もることができる。
さらに、エレベーターの平均待ち時間を基準としない場合は、エレベーター利用人数の現行の値からの低減率を入力として受け付け(ST10)、低減率よりエレベーター利用人数の許容値を算出する(ST11)。
最後に入力された許容値より算出されたエレベーター利用人数の許容値を基に、ピークシフト後の最大人数(ピーク人数)の目標値を設定する(ST12)。
以上のように、そのビルに応じた混雑状態の許容値を入力して、この値をエレベーターの利用人数(ビル内移動人数と同じ)に変換することで、ピークシフト実施後の最大人数の抑制目標を定めることが可能となる。
図13は、本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるエレベーター利用の混雑状態に対する許容値の入力の例を示す図を表している。これはビルオーナーが入力するエレベーター利用の混雑状態に対する許容値の入力画面の例をイメージしたものとなる。
この入力画面は、許容値として定める項目欄J01、どの項目を選択するかの選択欄J02、許容値を入力する欄J03で構成されている。許容値として定める項目は、乗りかごの乗車率(%)、エレベーターの最大利用人数(%)(輸送能力100%に対する割合)、エレベーターの平均待ち時間(%)(現行100%に対する割合)、エレベーターの最大利用人数(%)(現行100%に対する割合)となる。ここで、乗りかごの乗車率は乗りかご内が「密状態」となる乗車率を設定する。ビルの利用者によっては乗車率50%でも結構混雑していると感じられるケースも多いため、例えば、30~50%程度に設定されるものと考える。またここでは図示していないが、上記で定めた「密状態」の発生回数を指標にして、その低減率(例えば、50%減など)を許容値としても良い。
以上で述べた許容値の入力処理は図12で説明したフローチャートに従って実施される。
図14は、本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフト条件による試算結果の出力処理の一例を示すフローチャートを表している。これは、収集したビル内人流データを基にシステム側で算出したピークシフト条件とピークシフト実施時の試算結果をビルオーナーに出力する処理となる。ここで、重要となるのは、シフトの条件の提示、シフトによる効果に加えて、何故その条件で効果が出るのかを説明するのかの理由の提示になる。このため、ここまで説明してきた往路と復路の人流成分に分けたピークシフト後の人数データの出力が特徴となっている。
以下、図14のフローチャートについて説明する。
まず選定したピークシフトの条件に関する情報を出力する(ST13)。このピークシフト条件に関する出力情報(符号K01)は下記となる。
・ピークシフト実施の対象時間
・ピークシフトで昼食時間などの時間をシフトする対象階
・シフトする時間の時間長
・時間方向(遅らせる場合と早める場合の2通り)
これを図に示すように、シフト条件の候補が複数ある場合は複数候補として示す。
次に、ピークシフト条件による人数低減効果の試算結果の情報を出力する(ST14)。ここでは、各候補について出力する。出力情報は、シフト前後のピーク人数、シフト後のピーク人数の低減率などの試算結果(符号K02)、時間軸上でシフト前後エレベーター利用人数を示したグラフ(符号K03)などのようになる。ビルオーナーはこの情報を見て、ピークシフトを仮に実施した場合のピーク人数の低減効果を知ることができる。また乗りかごの密状態を避けるため、乗車率の低減を図りたい場合には、シフト後の乗車率の試算結果を示しても良い。
さらに、上記で示したシフト後の効果の理由を説明するものとして、人数低減効果の要因を説明する情報を出力する(ST15)。これは、ビル各階からロビー階へ移動するエレベーター利用人数(“往路”の移動人数)のシフト前とシフト後の試算結果(符号K04)、ロビー階からビル各階へ移動するエレベーター利用人数(“復路”の移動人数)のシフト前とシフト後の試算結果(符号K05)をグラフなどで比較して出力する。この情報により、ビルオーナーはシフト条件によって、昼食時の特徴となる往路と復路の人流成分に対して、それぞれの成分が時間シフトによってどのように分散されているのか、さらに2種類の成分の時間的な重なりの状況などを具体的に知ることができる。符号K03のグラフは2種類の人流成分の合計人数となっているが、それがどのような内訳で成り立っているかの理由が分かり、ピークシフトの実施を判断する上で、より適切な判断を決めることが可能となる。
このほか、往路利用者数の分布と復路利用者数の分布から各階床の昼休憩を推定し、昼休憩の時間帯をどれだけずらせばよいかを提示することとしてもよい。このときには、例えば、10分、15分、20分、30分などのように、昼休憩をずらす量として適切な複数の値から、提示する値を選択することが好ましい。
図15は、本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフト条件の試算結果の出力の例を示す図を表している。これは図14の符号K02で示したピーク人数に対する試算結果の出力情報の別な例となる。
ピークシフトによる試算結果は、表形式で提示されており、出力する情報は、混雑状態の指標となる乗りかごの平均乗車率L01、エレベーター利用人数L02としており、それぞれに対して、ビルオーナーが入力して定めた許容値L03、ピークシフト前の最大値L04(これは現行の値に対応)、ピークシフト後の最大値L05(これは試算した結果に対応)、許容値との比較による評価となる。
ビルオーナーはこの出力情報を見ることで、ピークシフトによって希望する混雑の許容値を満たすことが可能かどうか、またピークシフト前後の乗車率、利用人数などを比較して効果を確認することができる。この結果、ピークシフト実施の判断をより適切に実施できる。
ここでは、乗りかごの平均乗車率L01とエレベーターの利用人数L02の2つの指標を提示しているが、ビルオーナーが乗りかごの平均乗車率に関心がある場合は、平均乗車率のみを示すことでも良い。エレベーターの利用人数は、平均乗車率を下げるための手段としての指標の位置付けにあるため、なぜ平均乗車率が下がるかを説明する役割として図15では提示している。
図16は、本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフト条件の試算結果の出力の例を示す図で図15とは異なる例を表している。
図16が図15と異なる点は、乗りかごの密状態の発生回数L06を指標としている点にある。ここで密状態の発生回数とは、乗りかごの乗車率が所定値以上となる回数であり、この所定値は、図13で述べた許容値の入力処理にて設定する。図の例では、ビルオーナーは、密状態の発生回数を現行よりも50%減少することを希望しており、算出したピークシフトの条件によってその許容条件を満たす試算結果が得られることが示されている。また図15と同じで、乗りかごの密状態の発生回数の数値のみを示すことでも良い。
図17は、本発明によるビル内人流管理システムの一実施形態によるピークシフトにおける時間シフトの対象階を選定する処理の一例を示すフローチャートを表している。この処理は、図2のピークシフト実施の対象時間の設定部0351において実施される処理となる。以下、図17のフローチャートの処理を説明する。
まず階床毎のエレベーター利用人数の時系列データを作成する(ST16)。このデータは図7および図8に示された表形式の時系列データとなる。ビル各階からロビー階へ移動する人流成分(往路の人流成分)、ロビー階からビル各階へ移動する人流成分(復路の人流成分)の2種類があるが、両方を作成してピーク人数が大きい方を選択するのが良い。
次に、作成した時系列データより、ピーク人数(最大人数)とその発生時間を検出する(ST17)。図に示された例は、階床毎のエレベーター利用人数の時系列データとして、昼食時における往路の人流成分の時系列データM01が示されており、このデータからピーク人数(最大人数)は200人であり、その発生時間は12:00-12:05と検出されている(符号M02)。
次に、検出したピーク人数がエレベーター利用人数の許容値よりも大きいか否かを判定する(ST18)。ピーク人数が許容値を超えている場合は、ピークシフトが必要と判断できる。
図示を省略したが、ピーク人数が許容値を超えていなければ(ST18;No)、そのまま処理を終了する。
ピーク人数が許容値を超えている場合は(ST18;Yes)、階床毎の利用人数データを基に、ピークシフト後に下記の式(1)を満たす階床を選定する(ST19)。
階床の移動人数 ≧(ピーク人数 - エレベーター利用人数の許容値)(1)
この式(1)はピーク人数を許容値以下とするための階床要素を選定する意味がある。
そして、条件を満たす階があるか否かを判定し(ST20)、条件を満たす階がある場合は(ST20;Yes)、その階をピークシフトの対象階に選定する(ST21)。
図示を省略したが、単独で条件を満たす階床が無ければ(ST20;No)、複数の階床の組み合わせで条件を満たせばよい。このとき、すでに説明したように、階床の数は少ない方が良い。また複数の階を選ぶ場合は、同じテナントの階を選ぶ方が良い。
以上のようにして、許容値を超えたピーク人数に対して、許容値以下となるようなピークシフト階を適切に選定することが可能となる。
上述してきたように、実施例に開示したビル内人流管理システムは、複数の階床を有する建造物の内部における人の流れを管理する人流管理システムであって、前記建造物の各階から所定階へ移動するエレベーターの利用者を往路利用者、前記所定階から前記建造物の各階へ移動するエレベーターの利用者を復路利用者とし、往路利用者数および復路利用者数の実測値を算出する移動人数算出部と、前記往路利用者の一部についてエレベーターの利用時間を前後に移動させた場合の往路使用者数の推測値を出力する利用時間シフト出力部と、を備え、前記利用時間シフト出力部は、前記往路利用者の利用時間の移動に応じて、対応する前記復路利用者の利用時間を移動させて前記復路利用者数の推測値を出力する。
かかる構成及び動作により、昼食時の混雑のように複雑な人の流れが発生するビル内の混雑状態に対して、人が移動する時間を適切に調整することで、混雑の緩和、混雑抑制を実現し、人の流れを円滑化することができる。
また、前記利用時間シフト出力部は、前記往路利用者の利用時間を前又は後に移動させた場合に、対応する前記復路利用者の利用時間の移動における移動方向及び移動量を前記往路利用者の利用時間の移動方向及び移動量と一致させる。
また、前記利用時間シフト出力部は、前記往路利用者のエレベーターの利用時間から所定時間経過後の復路利用者を前記対応する復路利用者とする。
このため、往路利用者が所定時間後に復路利用者として戻るという関係に基づいて、利用時間の移動による影響を推測することができる。
また、前記利用時間シフト出力部は、利用状況が評価基準を超える時間帯を前記利用時間の移動に係る移動元の時間帯として選択する。
このため、混雑を効果的に緩和することができる。
また、前記利用時間シフト出力部は、乗りかごの乗車率、前記乗りかごの乗車率が所定値以上となる回数、前記エレベーターの最大利用人数、前記エレベーターの平均待ち時間の少なくともいずれかを前記評価基準として用いる。
このため、任意の評価基準に基づいて、混雑の解消を図ることができる。
また、前記利用時間シフト出力部は、前記往路利用者数の分布と前記復路利用者数の分布から各階床の昼休憩を推定し、前記利用状況が前評価基準を満たす昼休憩の時間帯を提示することができる。
このため、ビルのオーナーやテナントに対して、より具体的で明確な提案を行うことができる。
また、前記利用時間シフト出力部は、階床単位で前記利用時間の移動対象を選択する。具体的には、利用時間シフト出力部は、前記往路利用者数の最大値の発生時間において、利用人数の多い階床から前記移動対象となる階床を選択する。
このため、少ない階床数で効果的に混雑の解消を実現できる。
また、前記利用時間シフト出力部は、前記利用時間の移動量を複数の規定値から選択することができるので、昼休憩などとして取り扱いやすい範囲で利用時間の移動を行うことができる。
また、前記利用時間シフト出力部は、前記往路利用者数及び前記復路利用者数に加え、前記往路利用者数と前記復路利用者数を合計した合計利用人数を出力することができるので、往路利用者と復路利用者の利用時間が重なる状況を報知できる。
さらに、前記利用時間シフト出力部は、前記往路利用者の利用時間の移動に係る移動先の時間帯が前記復路利用者数のピークの時間帯と異なるように前記利用時間の移動方向及び移動量を選択する。
このため、往路利用者と復路利用者の利用時間が重複しないように往路利用者の利用時間をずらすことができる。
なお、利用時間をずらすに際し、どこからどこまでをずらすかは、任意に設定することができる。しかしながら、対象の階床の全時間帯をずらすとすれば、出勤や退勤の時間までずらすことになる。出勤や退勤の時間を維持しつつ昼休憩をずらすならば、昼休憩を含み、かつ、その両端近傍で十分に利用者が少ない時間帯を対象とすればよい。
また、往路利用者のエレベーターの利用時間から所定時間経過後の復路利用者が、対応する復路利用者となるという関係を利用してもよい。一例として、移動対象の階床について、往路利用者数のピークと復路利用者数のピークとを比較して往路利用者が復路利用者となるまでの所定時間を推定し、往路利用者数をずらす範囲と復路利用者数をずらす範囲に所定時間分の遅れを持たせることで、往路利用者数と復路利用者数を適正に移動させることができる。
また、本実施例では詳細な説明を省略したが、密状態の発生を検知するタイミングは、任意のものを用いることができる。例えば、各階の通過ごとに密状態を検知してもよいし、階床への停止ごとに密状態を検知してもよい。また、上昇や下降の1行程ごとに密状態を判定してもよい。
さらに、これらの密状態の検知結果は、任意に用いることができる。例えば、工程ごとに検知した密状態は、利用人数の代わりとして利用時間の移動の必要性を判定するために用い、密状態が解消するように利用時間を移動させることができる。各階通過や階床停止ごとの密状態の検知結果は、利用人数で利用時間の移動の必要性を判定した後、どの階床を選択するかの指標として用いることができる。
また、本実施例では昼休憩を想定して説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、往路利用者と復路利用者との間に時間的な関係が生ずる場合に広く用いることができるものである。例えば、出勤と退勤の関係において適用することも可能である。
このように、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、かかる構成の削除に限らず、構成の置き換えや追加も可能である。
01…エレベーターシステム、02…ビル内人数センサシステム、03…ビル内人流管理システム、031…ビル内人流データのデータベース、032…エレベーター利用の混雑状態に対する許容値入力部、033…エレベーター利用の混雑状態評価部、034…ピークシフトの要否判定部、035…ピークシフト条件算出部、0351…ピークシフト実施の対象時間の設定部、0352…ビル各階からロビー階への移動人数算出部、0353…ロビー階からビル各階への移動人数算出部、0354…時間シフト前の移動人数算出部、0355…時間シフトの対象階選定部、0356…対象階に対する時間シフト条件の設定部、0357…対象階からロビー階へ移動する利用者に対する時間シフト後の移動人数算出部、0358…ロビー階から対象階へ移動する利用者に対する時間シフト後の移動人数算出部、0359…階全体に対する時間シフト後の移動人数算出部、035a…時間シフトに対する人数算出結果の評価部、035b…時間シフト条件の候補選定部、036…ピークシフト条件を用いたピークシフトの試算部、037…ピークシフトの条件および試算結果の出力部、038…ピークシフト実施に関する情報の出力部、039…ピークシフト実施結果算出部、03a…ピークシフト実施結果の出力部、04…ビルオーナーの情報デバイス、05…テナントの情報デバイス、06…利用者の情報デバイス

Claims (12)

  1. 複数の階床を有する建造物の内部における人の流れを管理する人流管理システムであって、
    前記建造物の各階から所定階へ移動するエレベーターの利用者を往路利用者、前記所定階から前記建造物の各階へ移動するエレベーターの利用者を復路利用者とし、往路利用者数および復路利用者数の実測値を算出する移動人数算出部と、
    前記往路利用者の一部についてエレベーターの利用時間を前後に移動させた場合の往路使用者数の推測値を出力する利用時間シフト出力部と、
    を備え、
    前記利用時間シフト出力部は、
    前記往路利用者の利用時間の移動に応じて、対応する前記復路利用者の利用時間を移動させて前記復路利用者数の推測値を出力する
    ことを特徴とする人流管理システム。
  2. 前記利用時間シフト出力部は、前記往路利用者の利用時間を前又は後に移動させた場合に、対応する前記復路利用者の利用時間の移動における移動方向及び移動量を前記往路利用者の利用時間の移動方向及び移動量と一致させることを特徴とする請求項1に記載の人流管理システム。
  3. 前記利用時間シフト出力部は、前記往路利用者のエレベーターの利用時間から所定時間経過後の復路利用者を前記対応する復路利用者とすることを特徴とする請求項1に記載の人流管理システム。
  4. 前記利用時間シフト出力部は、利用状況が評価基準を超える時間帯を前記利用時間の移動に係る移動元の時間帯として選択することを特徴とする請求項1に記載の人流管理システム。
  5. 前記利用時間シフト出力部は、乗りかごの乗車率、前記乗りかごの乗車率が所定値以上となる回数、前記エレベーターの最大利用人数、前記エレベーターの平均待ち時間の少なくともいずれかを前記評価基準として用いることを特徴とする請求項4に記載の人流管理システム。
  6. 前記利用時間シフト出力部は、前記往路利用者数の分布と前記復路利用者数の分布から各階床の昼休憩を推定し、前記利用状況が前評価基準を満たす昼休憩の時間帯を提示することを特徴とする請求項4に記載の人流管理システム。
  7. 前記利用時間シフト出力部は、階床単位で前記利用時間の移動対象を選択することを特徴とする請求項1に記載の人流管理システム。
  8. 利用時間シフト出力部は、前記往路利用者数の最大値の発生時間において、利用人数の多い階床から前記移動対象となる階床を選択することを特徴とする請求項6に記載の人流管理システム。
  9. 利用時間シフト出力部は、前記利用時間の移動量を複数の規定値から選択することを特徴とする請求項1に記載の人流管理システム。
  10. 前記利用時間シフト出力部は、
    前記往路利用者数及び前記復路利用者数に加え、前記往路利用者数と前記復路利用者数を合計した合計利用人数を出力することを特徴とする請求項1に記載の人流管理システム。
  11. 前記利用時間シフト出力部は、前記往路利用者の利用時間の移動に係る移動先の時間帯が前記復路利用者数のピークの時間帯と異なるように前記利用時間の移動方向及び移動量を選択することを特徴とする請求項1に記載の人流管理システム。
  12. 複数の階床を有する建造物の内部における人の流れを管理する人流管理方法であって、
    前記建造物の各階から所定階へ移動するエレベーターの利用者を往路利用者、前記所定階から前記建造物の各階へ移動するエレベーターの利用者を復路利用者とし、往路利用者数および復路利用者数の実測値を算出する移動人数算出ステップと、
    前記往路利用者の一部についてエレベーターの利用時間を前後に移動させた場合の往路使用者数の推測値を出力する利用時間シフト出力ステップと、
    を含み、
    前記利用時間シフト出力ステップは、
    前記往路利用者の利用時間の移動に応じて、対応する前記復路利用者の利用時間を移動させて前記復路利用者数の推測値を出力する
    ことを特徴とする人流管理方法。
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