JP7284115B2 - エレベータシステム、および、エレベータ情報表示方法 - Google Patents

エレベータシステム、および、エレベータ情報表示方法 Download PDF

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Description

本発明は、ビル内を移動する人々の流れ(人流)がスムースになるようにエレベータを管理するエレベータシステム、および、エレベータ情報表示方法に関する。
ビル内の人流をスムースにするため、多くのビルにはエレベータが設けられている。複数台のエレベータが運行しているビルでは、複数台のエレベータを「群」として統括制御する群管理によって、エレベータ利用者(以下、単に「利用者」と称する)の待ち時間を短縮するように各エレベータを制御して効率の良い運行を実現している。
しかし、朝の出勤混雑時間のように利用者が集中する時間帯は、利用者数がエレベータの輸送能力の限界に近づくか輸送能力を超えるために、エレベータの輸送効率が大きく低下して、待ち時間が増加したり、乗り場に待ち行列が発生したりすることがある。
この問題を改善するものとして、例えば、特許文献1には、利用者にエレベータの利用時間の変更に関する情報を案内して、混雑緩和を図る技術が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、群管理による対応策として、急行エレベータと一般サービスエレベータの分担によってエレベータの運行を管理し、乗り込み階と行き先階の人数で表される階間交通需要により、エレベータのサービス階を分割する技術が開示されている。
特開2019-108189号公報 特開平9-208140号公報
特許文献1は、利用者に利用推奨時間を案内することで混雑を緩和しているが、利用推奨時間を決定する際には、混雑する特定の行先階や出発階(例えば、出勤時間帯であればロビーのある1階)の利用人数を考慮している(同文献の図8等)。これは特定階の利用者が突出して多い単調な環境では有効な方法であるが、実際のビル内の人流には、例え出勤時間帯であってもロビー階以外の一般階間の昇降移動も多く見られる。このような場合、混雑する特定階(例えば、1階)にのみ着目して利用推奨時間を決定する特許文献1の方法は、特定階以外の一般階間を移動する利用者にとっては不便であり、ビル全体としての混雑緩和が図れないという課題がある。
また、特許文献2は、ビル内の階間交通需要(人流データに相当)を考慮してエレベータのサービス階の分割を図っているが、そもそも、エレベータの輸送能力向上を図ることが目的であり、混雑緩和を図ることが目的ではない。このため、輸送能力向上が実施できても、それ以上の利用人数が生じた場合は対応が難しい。さらに輸送効率を優先してサービス階を分割するため、分割された階から別の分割された階への移動に対して制約があり、エレベータ利用の利便性に制約があるという課題がある。
本発明の目的は、上記の課題を解決するもので、出勤時間帯のような利用者が混雑する状況でさらにビル内全体で利用者の移動が多い場合に対しても、適正な混雑緩和を実現して、ビル内の人流をスムースにし、かつエレベータ利用の利便性も維持するようなエレベータシステムを提供することにある。さらに群管理での対策として、混雑時にサービス階を分割する場合でも、エレベータ利用の利便性も維持するようなエレベータシステムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のエレベータシステムは、エレベータの利用階を出発階別または行先階別にグループ化してエレベータを運行するものであって、前記エレベータを制御するエレベータ制御装置と、出発階と行先階の組み合わせ毎に階間移動人数を纏めた階間移動人数データを算出する階間移動人数算出部と、利用階の組み合わせが異なる複数のグループからなるグループ分け候補を複数作成し、前記階間移動人数データから算出した各グループの階間移動人数の総合計人数に基づいて、複数の前記グループ分け候補から最適なものを選定するグループ作成部と、を備えるものとした。
本発明によれば、出勤時や退勤時等の混雑時間帯においても、ビル全体の人流をスムースにすることで、ロビー階から一般階へ移動する利用者や、一般階からロビー階に移動する利用者にとってだけでなく、一般階間を移動する利用者にとっても、利便性も維持するようにエレベータを管理するエレベータシステムを提供することが可能となる。
また、混雑時にサービス階を分割する群管理制御を実施する場合でも、利便性を維持できるエレベータシステムを提供することが可能となる。
実施例1のエレベータシステムの機能ブロック図。 実施例1の階間移動人数データの例を示す図。 図2Aの階間移動人数データの成分分類の例を示す図。 実施例1のグループ作成処理を示すフローチャート。 実施例1の階間移動人数データの他の例を示す図。 実施例1におけるエレベータ利用階のグループ分けの例を示す図。 実施例1におけるエレベータ利用階のグループ別の時差出勤の例を示す図。 時差出勤実施前の移動人数の例を示す図。 時差出勤実施後の移動人数の例を示す図。 分割急行運転の実施前の各エレベータ号機の停止階を示す図。 分割急行運転の実施後の各エレベータ号機の停止階を示す図。 管理者情報端末の情報表示例 管理者情報端末の情報表示例 ビル利用者に情報を提供する処理のフローチャート 実施例2のグループ作成処理を示すフローチャート。 実施例2の階間移動人数データの例を示す図。 実施例2におけるエレベータ利用階のグループ分け候補を示す図。 実施例2におけるエレベータ利用階のグループ分けの結果を示す図。 実施例2のグループ作成処理の他の例を示すフローチャート。 実施例3のグループ作成処理の例を示すフローチャート。 実施例3のグループ作成処理の他の例を示すフローチャート。 実施例3のグループ作成処理の他の例を示すフローチャート。 実施例3のグループ更新処理の他の例を示すフローチャート。
はじめに、本発明のエレベータシステムの要点を述べる。
ビル内の人々の移動状況を「人流」として捉えると、ビル内の垂直移動の交通機関であるエレベータの運行状況を介して、一日の人々のビル内移動を捉えることができる。ここで課題は、朝の出勤時、昼食時、夕方の退勤時などの混雑時に利用者が過度に集中した場合に、エレベータの運行効率が低下して、乗り場での待ち時間が増加したり、乗り場に待ち行列が発生したりするなどで、人流が停滞することにある。特に、エレベータの利用人数が、エレベータの時間当たりに運べる人数の指標となる輸送能力に近づくと運行効率は大きく低下し、人流も大きく停滞することになる。
このような人流の停滞状態を改善して、スムースな流れにすることが、本発明の目的となる。その解決策は、利用人数のピークを時間的に分散させることであり、出勤時の時差出勤、昼食時の時差昼食のように出勤時間や昼食時間をビル内でずらすことを、ビルオーナー、ビル管理者、ビル内に入居しているテナント、さらに利用者などに提案するというものである。そして、ここで重要なのは、適正な利用人数の分け方である。
このポイントとなる利用人数の分け方として、以下の実施例では、エレベータを利用する階、具体的には、エレベータの出発階または行先階の組み合わせによるグループ分けを実施する。このグループ分けが重要であり、これをビルの各階の階間移動人数データを用いて、ビル内の階間移動人数全体の視点から各グループの人数の最大値を小さくするようなグループ分けを図る。
この結果、利用人数のピークを適正に分散できるように、エレベータ利用階をグループ分けすることができ、これらのグループ毎に出勤時間や昼食時間に時差を付けることで混雑緩和を図ることができる。
以上が、本発明によるエレベータシステムに対する実施例の考え方の要点になる。以下では、この考え方の要点に基づいた本発明のエレベータシステムの実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1~図10を用いて、本発明の実施例1のエレベータシステムを説明する。
<エレベータシステムの機能ブロック>
図1は、実施例1のエレベータシステム全体の機能ブロック図である。このエレベータシステムは、遠隔の管制センタ等に設置したコンピュータである人流管理装置3と、人流管理装置3が管理するビル内に設置した、エレベータ制御装置1、人数計測装置2、管理者情報端末4、各種の情報表示装置5、6、7から構成されるシステムである。
このシステムでは、まず、エレベータの運行を管理するエレベータ制御装置1(群管理機能も含む)、および、ビルのロビー階、乗り場、廊下等に設置した監視カメラ等の人数計測装置2から、人流管理装置3に、当ビル内の人流に関するデータを入力させる。
<人流管理装置3>
本発明の要部である人流管理装置3は、当ビルの利用人数のピークを分散させるグループ分け候補を複数作成した後、最適な候補をビル管理者等に推奨する。以下、人流管理装置3の内部処理を詳細に説明する。なお、人流管理装置3は、CPU等の演算装置、半導体メモリ等の主記憶装置、ハードディスク等の補助記憶装置、および、通信装置などのハードウェアを備えた、サーバ等のコンピュータである。そして、補助記憶装置に記録されたデータベースを参照しながら、主記憶装置にロードされたプログラムを演算装置が実行することで、後述する各機能を実現するが、以下では、このようなコンピュータ分野での周知技術を適宜省略しながら説明する。
まず、データ収集部31は、エレベータ制御装置1と人数計測装置2から、ビル内の人の移動に関するデータを収集する。エレベータ制御装置1から収集するデータは、乗り場呼びデータ、かご呼びデータ、かご内荷重データ、かご内人数データである。なお、かご内人数は、かご内の監視カメラや荷重センサで検出できるものであり、荷重センサを用いる場合は、荷重センサの測定値を平均体重等で除算した値をかご内人数の推定値とする。また、人数計測装置2から収集するデータは、当ビル内の各所で計測された人数データである。
階間移動人数算出部32は、データ収集部31が収集した、ビル内の人の移動に関するデータを用いて、各階の階間移動の人数(利用者の乗車階と乗車人数、降車階と降車人数)を時間帯毎に算出し、ビル内の時間帯毎の人流を表す階間移動人数データに纏める。この階間移動人数データは、出発階(Origin floor)と行先階(Destination floor)の2情報を組合せた表に、時間帯毎の階間移動の人数を記入したデータであり、OD(Origin Destination)データとも呼ばれる。この階間移動人数データを作成するには、ビルの階床数、エレベータのサービス階、かごの定員などのビルおよびエレベータの仕様データが必要であるため、階間移動人数算出部32は、ビル情報データベース33からこれらの仕様データを取得する。
グループ作成部34は、本実施例の要となるグループ分け処理を実行する構成であり、エレベータの混雑時に適正な利用分散を図るための、利用者の出発階もしくは行先階で分けたグループを作成する。これは階間移動人数データ、ビルおよびエレベータの仕様データ、さらにビルに入居しているテナント情報などを用いて作成する。
具体的なグループ作成処理は図3などを用いて後で説明するが、概要は、ビルの各階の階間移動人数データを基に、ビル全体の階間移動人数を対象にしてエレベータの利用階(出発階もしくは行先階)で分けた複数のグループからなるグループ分けを実施するというものである。ここで、まずは複数のグループ分けの候補を作成して、その中でグループ分けに属する各グループ内の移動人数の最大値(ピーク値)が最も小さくなるような、最適なグループ分けを選定する。そして、この選定結果に則ったエレベータの運行がなされれば、移動人数のピーク(最大値)を最も低減するようなピーク分散、ピークシフトが可能となる。
グループ更新判定部35は、グループ作成部34が作成したグループ分けを更新するものである。この詳細は、実施例3で詳細に説明する。
推奨利用時間算出部36は、グループ作成部34が作成したグループ分けに基づいて、各グループの利用者に対して推奨される就業スケジュールや、推奨されるエレベータ利用時間を算出する。
ここで、就業スケジュールとは、出勤時間、昼食時間を決める昼の休憩時間(開始時間、終了時間)、退勤時間のいずれかの時間もしくはその組合せとなる。作成したエレベータ利用階の各グループに対して、例えば15分、30分、60分のようなグループ毎の時間差を設けてスケジュールを設定することで、適正な混雑ピークの分散を実施できる。作成した利用階のグループの時間毎の階間移動人数のデータから15分、30分、60分の時間差を付けたピークシフトの模擬計算を実施することで、適正な出勤時間、昼の休憩時間(開始時間、終了時間)、退勤時間を算出することができる。この就業スケジュールの情報は、管理者情報端末4に表示される、ビルオーナー、ビル管理者、テナント会社向けの情報となる。
一方、エレベータ利用時間は、各種の情報表示装置5、6、7に表示される、利用者向けの情報であり、利用階のグループ毎に推奨されるエレベータの利用時間の情報となる。エレベータの利用時間の算出についても就業スケジュールの算出法と同じようにグループ毎の時間シフトの模擬計算によって適正な利用時間を算出できる。
情報配信部37は、推奨利用時間算出部36が算出した、適正なピークシフトとなる各グループの利用者に対する就業スケジュールを、管理者情報端末4を介して、ビルオーナー、ビル管理者、テナント会社等に配信し、さらに、適正なエレベータ利用時間を各所の情報表示装置5,6,7を介して、利用者向けに情報配信する。なお、いずれの情報も人を拘束する強制力はないので、ビル内の人流をスムースにすることで混雑緩和に有用な推奨情報、提案という形で配信する。
一方で、エレベータ制御装置1に対しても、グループ作成部34が移動人数を適正に分けたグループ分けのデータを活用して、分割急行のような混雑緩和に有用な運転制御を実施させる。これを実行させるのが、停止階ゾーン設定部38や分割急行運転実行部39である。
これらは、ビルに複数のエレベータ号機がある場合、各エレベータ号機に、出勤混雑時や昼食混雑時の分割急行運転をさせるもので、分割した各エレベータ号機のサービス階(停止階)のゾーンを、グループ作成部34が作成したエレベータの利用階のグループに合わせて設定する。この結果、サービスゾーン毎に利用人数を適正に分けた分割急行運転を実施でき、利用人数がエレベータの輸送能力を超過する状況を改善することができる。
なお、分割急行運転を実施する場合は、エレベータの運転が通常とは異なるため、事前にビルオーナー、ビル管理者の許可を得てから実施する。この場合、設定した分割急行向けの各ゾーンの停止階の情報を、情報配信部37から管理者情報端末4に配信して、ビルオーナーやビル管理者から実施許可が得られた場合に、分割急行運転実行部39よりエレベータ制御装置1へ制御指令を出して、分割急行運転を実施する。またこの時、エレベータの停止階が変わるため、情報配信部37は情報表示装置5,6,7を用いて、利用者向けに分割急行運転に関する情報を配信する。分割急行運転については、図8A、図8Bを用いて後で説明する。
<管理者情報端末4>
管理者情報端末4には、人流管理装置3の情報配信部37から、混雑を分散させるための推奨される就業スケジュール情報、エレベータ利用時間の情報、分割急行運転の分割ゾーンの階の情報などが配信される。これらの情報はビル管理者等に向けたビル内移動効率化のための提案、推奨案となる。ビル管理者等は、この情報を見て、就業スケジュールの時間シフトを各階のテナントに相談して実施を決定する。また分割急行運転の場合は、配信された情報から実施の可否を判断して、その結果を情報配信部37へ送信する。実施するという判断の場合は、分割急行運転実行部39を介して分割急行運転が実施される。なお、この詳細は後述する。
<情報表示装置5、6、7>
ビル内の情報表示装置5、乗り場の情報表示装置6、かご内の情報表示装置7は、いずれも利用者向けの情報を提供する装置となる。ビル内の情報表示装置5は、例えば、ビルのロビー階などに設置されたデジタルサイネージ装置である。乗り場の情報表示装置6、かご内の情報表示装置7は、それぞれ乗り場やかご内に設置された情報提供用のディスプレイ装置である。これらを用いて、混雑緩和のためのエレベータ利用階毎の推奨されるエレベータ利用時間の情報、分割急行運転を実施する場合の各分割ゾーンに応じた停止階の情報などが利用者に提供される。利用者はこの情報を基に適切なエレベータの利用を実施することができる。
以上に述べたような本実施例のエレベータシステムにより、出勤時、昼食時、退勤時のような利用者が混雑する状況でかつビル内全体で利用者の移動が多い場合においても、階間移動人数データを用いてビル内移動全体の視点でのエレベータ利用階のグループ分けにより適正なグループを作成でき、このグループによるピーク分散によって混雑緩和を実現できる。その結果、ビル内の人流をスムースにすることが可能となる。
以上で概説した本実施例のエレベータシステムにおける、各種データや各種処理の詳細を、図2A~図8Bを用いて説明する。
<階間移動人数データの詳細>
図2Aは、アップピーク時間帯の階間移動人数データF1の一例であり、出入口が1階にある5階建ビルの、朝の出勤時間帯(時刻8:30-9:00の30分間)における人流を、表形式で表したものである。なお、以下では、出入口のある1階をロビー階と称し、出入口のない2階から5階を一般階と称する。
この階間移動人数データF1は、時刻8:30-9:00の30分間における、出発階F2と行先階F3の組合せ毎の階間移動人数を表しており、例えば、1階から5階への出勤時間帯の合計移動人数(人流要素F4)が100人であること等が示されている。なお、表中の移動人数は、エレベータ制御装置1や人数計測装置2から収集した人の移動に関するデータを、階間移動人数算出部32が集計した統計データであり、主にエレベータを使って移動した人のデータであるが、人数計測装置2で階段移動を検出できる場合は、階段で移動した人数も含まれる。
図2Bは、図2Aの階間移動人数データF1を、移動態様に着目して整理した図となる。図2Bでは、人の移動態様を、3種類の人流に分類している。第一成分は、ロビー階(1階)から一般階(2階~5階)に移動する人流F5であり、主に出勤時などのアップ方向混雑時の主要人流である。第二成分は、一般階からロビー階に移動する人流F6であり、主に昼食開始時や退勤時のダウン方向混雑時の主要人流である。第三成分は、一般階から他の一般階へ移動する人流F7である。本実施例は、第三成分も考慮して、ピーク時のグループ分けを実行することが従来なかった特徴となる。
特許文献1に代表される従来技術では、出勤時であればアップ方向が主要人流と考えて、ロビー階から一般階へ移動する人流F5に着目していた。しかし、出勤時間帯であっても、一般階間の移動人数が多いケースもあり、人流F7も含めて出勤時の移動人数とした方が、より適正なピーク分散などの対応を実施することができる。例えば、図2Bの場合、ロビー階(1階)から各階(2階から5階)への人流F5は何れも多いが、2階から4階への人流要素F8や、4階から2階への人流要素も夫々100人と十分に多い。従って、このビルで出勤時間帯のピーク分散を図るには、一般階間の人流も考慮して、エレベータの利用階のグループ分けを実施した方がより適切な混雑緩和が可能となる。
<グループ作成部34によるグループ分け処理>
図3は、グループ作成部34で実施されるグループ作成処理を示すフローチャートである。以下、このフローチャートの処理の詳細を順に説明する。
まず、ステップS1では、人流管理装置3の管理者等は、グループ作成部34に、エレベータの混雑時間帯を設定する。設定される混雑時間帯は、ロビー階から一般階に移動するアップピークが発生するアップピーク時間帯(出勤時など)、または、一般階からロビー階に移動するダウンピークが発生するダウンピーク時間帯(昼食前半や退勤時など)であるが、本実施例では、出勤時(アップピーク時間帯)を設定したものとする。
次に、ステップS2では、グループ作成部34は、設定した時間帯の人流方向を考慮して、複数のグループ分け候補を作成する。ステップS1では、1階(ロビー階)から2階以上の各階への移動が主要成分となるアップピーク時間帯を設定したので、本ステップでは、行先階別に分けたグループを要素とする、複数のグループ分け候補を作成する。各グループは、近接する階同士を纏めたものが基本であり、例えば、低層側の行先階を纏めた低層グループや、高層側の行先階を纏めた高層グループである。そして、低層と高層の境界を変化させることで、複数のグループ分け候補を作成する。例えば、7階建ビルを管理対象とする場合は、図3のステップS2内に例示するように、低層と高層の境界を異ならせた、第一候補(A1グループ:2-4階、B1グループ:5-7階)、第二候補(A2グループ:2-5階、B2グループ:6-7階)、第三候補(A3グループ:2-3階、B3グループ:4-7階)等を作成する。このようにして作成した複数の候補からピーク分散に最適な候補を選定する。この最適候補の選定処理が以降の処理となる。
ステップS3では、グループ作成部34は、各グループ分け候補を評価するループ処理を順次実行する。例えば、上記した第一候補、第二候補、第三候補の順で各候補を評価する。
ステップS4では、グループ作成部34は、評価対象のグループ分け候補における、各グループを評価するループ処理を順次実行する。例えば、上記した低層グループ(Aグループ)、高層グループ(Bグループ)の順で評価する。
ステップS5では、グループ作成部34は、グループ毎に以下の計算を実施する。つまり、図3のステップS2内に図示する例では、3候補×2グループ=合計6グループの夫々について、次の処理を実行する。
第1処理)ロビー階からそのグループの一般階への移動人数を合計する。
第2処理)そのグループの一般階間の移動人数を合計する。
第3処理)第1処理の合計人数と第2処理の合計人数を合算する。
なお、第2処理では、アップピーク時間帯であれば、一般階からロビー階に移動する人流F6がわずかであるため、これを無視したが、第2処理では、人流F7と人流F6の両方を合計しても良い。
また、第3処理では、第1処理と第2処理の合計人数をそのまま加算したが、一方の合計人数に重み付けを行っても良い。例えば、第1処理の合計人数に、第2処理の合計人数に所定の重み係数kを乗算した値を加算したものを、第3処理の演算結果としても良い。
ステップS6は、ステップS4から始まるループ処理の終端であり、評価対象を同候補内の次グループに変更して、ステップS4に戻る。例えば、第一候補の低層グループの評価を終えたならば、次の評価対象を、第一候補の高層グループに更新する。
一方、グループ分け候補に属する全てのグループに対してステップS5の処理を終了したならば、ステップS7に進み、グループ作成部34は、評価対象のグループ分け候補に属する各グループの合計人数のうち最大のものを選定する。この値がそのグループ分け候補の「最大人数」となる。
ステップS8は、ステップS3から始まるループ処理の終端であり、評価対象を次のグループ分け候補に変更して、ステップS3に戻る。例えば、第一候補の評価を終えたならば、次の評価対象を、第二候補に更新する。
一方、全てのグループ分け候補に対してステップS7の処理を終了したならば、ステップS9に進み、グループ作成部34は、最大人数が最小の、すなわち、利用人数の偏りのより小さいグループ分け候補を適切な候補として選定する。ここで、ステップS7で選定した最大人数が各グループ分け候補のピーク人数に対応しており、最小の最大人数を選ぶことで、ピーク人数が最も小さくなるグループ分け候補を特定することができる。
以上の処理により、アップピーク時間帯のピーク抑制やピーク分散を実現できるグループ分けを実施することができる。
<グループ作成部34によるグループ分けの具体例>
次に、図4、図5を用いて、グループ作成部34によるグループ分けの具体例を、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
図4は、アップピーク時間帯の階間移動人数データF1の他の一例であり、出入口が1階にある7階建ビルの、朝の出勤時間帯における人流状態を、表形式で表したものである。なお、図2Aや図2Bで説明した事項は重複説明を省略する。
図4の特徴は、一般階間の人流F7に、6階から7階への人流要素F9(40人)と、7階から6階への人流要素F10(40人)が含まれていることである。これらの人流要素は、1階から4階や7階への人流要素(各100人)に比べれば少ないが、1階から他の一般階(2階、3階、5階、6階)への人流要素(30人や40人)と同程度の大人数である。従って、このビルでは、出勤時間帯のアップピークの混雑緩和のために時差出勤を実施する場合、一般階間の人流F7を無視して低層グループと高層グループの境界を設定すると、6階と7階を移動する利用者の利便性が損なわれ、結果的に、1階から高層階に出勤する利用者の利便性も損なわれる可能性がある。
図5は、上記問題を踏まえ、一般階間の人流F7を考慮してグループ分けを行った結果を示す図であり、グループ作成部34が、図4の階間移動人数データF1に対して、図3の処理を実行したものである。なお、図3のステップS2では、第三候補も図示したが、図5では、説明簡略化のため、第三候補の図示を省略し、第一候補と第二候補だけを例示している。
図5を完成させるため、グループ作成部34は、まず、ステップS5の処理により、各候補の各グループについて、(1)1階(ロビー階)から一般階への移動人数の合計、(2)一般階間の移動人数の合計、および、(3)総合計人数を算出する。次に、グループ作成部34は、ステップS7の処理により、各候補の総合計人数の最大値を「最大人数」として選定する。この結果、第一候補の「最大人数」として高層グループの総合計人数(250人)が選定され、第二候補の「最大人数」として低層グループの総合計人数(210人)が選定される。その後、グループ作成部34は、ステップS9の処理により、「最大人数」のより小さい第二候補を、アップピーク混雑の緩和と、一般階間移動の利便性維持を両立する、適切なグループ分け候補として選定する。
図5で重要なポイントは、アップピーク混雑の緩和を重視する従来の考え方では、ロビー階から一般階への移動人数を均等化できる第一候補を最適なグループ分けと判定するのに対し、利用者全体の利便性を重視する本実施例の考え方では、総合計人数を均等化できる第二候補を最適なグループ分けと判定する点である。すなわち、従来の考え方に従い第一候補のグループ分けを採用した場合は、B1グループに利用者が偏るため、B1グループに割り当てられた時間帯は、1階から一般階へ移動する利用者にとっても、一般階間を移動する利用者にとっても利便性が悪化する状況にあった。一方、本実施例の考え方に従い第二候補を採用した場合は、各グループの利用者数が略均等になるため、アップピーク混雑を緩和しつつ、一般階間を移動する利用者の利便性も改善することができる。
<本実施例のグループ分けを時差出勤に利用する場合>
ビルが1機のエレベータだけを備える場合、ビル内のテナントに時差出勤させ、エレベータの行先階を時間毎に切り替えることで、出勤時間帯のアップピーク混雑を緩和することができる。
図6は、図5の第二候補(A2グループ、B2グループ)が採用された場合の、時差出勤例を示す図になる。この場合、2-5階の低層階テナントには、従来通りの始業時刻(例えば、9:00)を割り当て、6-7階の高層階テナントには、より遅い始業時刻(例えば、9:30)を割り当てる。尚、図6に示す時差出勤の仕様は、推奨利用時間算出部36によって算出され、情報配信部37を介して、管理者情報端末4や、各種の情報表示装置5~7に配信される。
次に、図7A,図7Bを用いて、図6の時差出勤の実施の効果を説明する。
時差出勤実施前の図7Aでは、ビル内の全テナントの始業時刻が9:00であるため、始業時刻前の8:30-9:00の短い時間帯で移動人数の大きなピーク(F11)が発生しており、その他の時間帯の移動人数は極少数となっている。
一方、時差出勤実施後の図7Bでは、A2グループに属する2階-5階のテナントの始業時刻を9:00とし、B2グループに属する6階-7階のテナントの始業時刻を9:30としために、出勤時間帯の移動人数は、8:30-9:30の長い時間帯に分散され、ピークが抑制されている。具体的には、8:30-9:00がA2グループの行先階への移動のピーク(F12)となり、9:00-9:30がB2グループの行先階への移動のピーク(F13とF14)となっている。
ここで着目すべきは、B2グループの移動人数が、ロビー階(1階)から一般階(6階、7階)への人流要素F13と、一般階間(6階と7階の間)の人流要素F14の和となっていることである。図5で説明したように、本実施例のグループ作成部34は、低層グループ(A2グループ)の総合計人数と、高層グループ(B2グループ)の総合計人数が略均等になるように、グループ分けを行うため、図7Bのように、出勤時間帯の全移動人数を均等に時間分散させることが可能となる。このように、ビルに1機のエレベータを備える場合は、一般階間の人流も踏まえてグループに分けした時差出勤により、ロビー階からのアップピーク混雑を抑制しつつ、一般階間を移動する利用者の利便性も確保することができる。
<本実施例のグループ分けを分割急行運転に利用する場合>
ビルが複数機のエレベータを備える場合、各エレベータ号機に分割急行運転を実施させることで、出勤時間帯のアップピーク混雑を緩和することができる。
図8A、図8Bを用いて、4機のエレベータを備えたビルにおける、分割急行運転の実施の効果を説明する。なお、ここでも図5の第二候補(A2グループ、B2グループ)が採用されたものとして、各エレベータ号機の分割急行運転を実施するものする。また、図8Bに例示する分割急行運転の仕様は、停止階ゾーン設定部38によって設定され、分割急行運転実行部39を介して、エレベータ制御装置1に指令される。
分割急行運転の実施前の図8Aでは、全てのエレベータ(F15)が全ての階にかご(F16)を停止するサービスとなっている。この結果、出勤時間帯のアップピーク混雑時には、何れの号機においても、全ての一般階が行先階に指定される可能性が高く、かごが各階停止状態となりやすいため、輸送効率が大きく低下することになる。
一方、分割急行運転の実施後の図8Bでは、1号機と2号機が低層側のA2グループ(F18)に割り当てられ、3号機と4号機が高層側のB2グループ(F19)に割り当てられるサービスとなっている。なお、図8Bでは、斜線のある階(F20)が不停止階を表しており、斜線のない階(F21)が停止階を表している。
このようにして、複数機のエレベータを備えるビルでは、エレベータ号機毎に停止階を異ならせることで、出勤時間のアップピーク時でも行先階を分けることができ、輸送効率の低下を改善することができる。
<ビル管理者への情報提供方法>
次に、図9Aと図9Bを用いて、人流管理装置3の出力をビル管理者等に通知する方法を説明する。
図9Aは、グループ作成部34が最適なグループ分け候補を選定した後、選定から漏れた他候補と共に最適候補をビル管理者等に通知する際の、管理者情報端末4の表示画面の一例である。なお、ここでは、グループ作成部34が、図5の第二候補(A2グループ、B2グループ)を最適候補と選定した場合の表示画面を例示している。
図5でも説明したように、本実施例のグループ作成部34は、1階(ロビー階)から一般階への移動人数の合計が略均等に分散される第一候補(A1グループ、B1グループ)ではなく、総合計人数が略均等に分散される第二候補を最適候補と評価する。このため、図9Aの右端の「各候補の評価」欄では、第一候補側に×を付与し、第二候補側に〇を付与することで、人流管理装置3が第二候補を最適候補として推薦していることを示している。
図9Aは、第二候補が最適候補として選定された根拠を、ビル管理者等に提示するものでもある。ここでのポイントは、各グループの「総合計人数」の内訳である「1階から一般階への移動人数の合計」と「一般階間の移動人数の合計」が表示されている点にある。特に、後者の表示がポイントで、これが大きい場合、ビル管理者等は、最適候補の選定に「一般階間の移動人数の合計」の影響が大きかったことを知ることができる。
このため、ビル管理者等は、人流管理装置3の推奨の根拠を踏まえて、その推奨を採用するか判断できる。そして、例えば、第二候補の採用による「総合計人数」の均等化よりも、第一候補の採用による「1階から一般階への移動人数の合計」の均等化を優先すべき特段の事情等がある場合は、ビル管理者等は、人流管理装置3が推奨する第二候補ではなく、実情に則した第一候補を採用することもできる。
図9Bは、管理者情報端末4の表示画面の他の例である。図9Bの表示内容は図9Aと実質的に同等であるが、図9Bでは棒グラフを利用することで、一般階間の移動人数の成分が最適候補の選定に与えた影響や、各候補を採用した場合の各グループの移動人数をより分かりやすく表示している。
<エレベータの利用者への情報提供方法>
次に、図10を用いて、人流管理装置3の出力を利用者に通知する方法を説明する。
図10は、人流管理装置3が、情報表示装置5、6、7を介して、推奨される就業スケジュールやエレベータ利用時間の情報を、利用者に通知する処理のフローチャートを表している。
まず、ステップS20では、人流管理装置3のデータ収集部31は、エレベータ制御装置1から入力された、乗り場呼びデータやかご呼びデータに基づいて、出発階に該当する、乗り場呼びの発生階や、行先階に該当する、かご呼びにより選択された階を検出する。
ステップS21では、情報配信部37は、グループ作成部34が作成したグループのうち、ステップS20で検出した行先階または出発階を含むグループを抽出する。
ステップS22では、情報配信部37は、ステップ21で抽出したグループに対して推奨利用時間算出部36が推奨した、就業スケジュール(例えば、出勤時間、昼食開始時間)、または、エレベータ利用時間のデータを検索して抽出する。
そして、ステップS23では、情報配信部37は、ステップS22で抽出した就業スケジュールやエレベータ利用時間のデータを、乗り場呼びが発生した乗り場の情報表示装置6や、かご呼びが発生したかご内の情報表示装置7に表示する。
このフローチャートに従えば、乗り場呼びを入力した利用者に対しては、その乗り場の情報表示装置6を介して、その乗り場を出発階とするグループに推奨される就業時間スケジュール等を通知し、かご呼びを入力した利用者に対しては、そのかご内の情報表示装置7を介して、指定した行先階に推奨される就業時間スケジュール等を通知する。このように、階間を移動する利用者に、人流管理装置3が推奨する利用時間等を直接提供できるため、人流管理装置3の推奨に従う利用者が増加すれば、ビル内移動の効率が改善することになる。
以上で説明したように、本実施例のエレベータシステムによれば、出勤時等の混雑時間帯においても、ビル全体の人流をスムースにすることで、ロビー階から一般階へ移動する利用者や、一般階からロビー階に移動する利用者にとってだけでなく、一般階間を移動する利用者にとっても、利便性も維持するようにエレベータを管理することが可能となる。また、混雑時にサービス階を分割する群管理制御を実施する場合でも、利便性を維持することが可能となる。
次に、図11~図15を用いて、本発明の実施例2のエレベータシステムについて、詳細に説明する。なお、実施例1との共通点は重複説明を省略する。
実施例1では、図3のステップS2内に例示したように、低層側の連続する行先階をAグループとし、高層側の連続する行先階をBグループとしたが、本実施例では、結び付きの強い階床が存在する場合は、結び付きの強い階床同士を、連続階であるか否かに拘わらず、同じグループに編入するグループ分け候補を作成することとした。以下、本実施例におけるグループ分けを詳細に説明する。
<不連続の階間の移動人数が多い場合>
図11に示すフローチャートのポイントは、一般階間の移動に関して、移動人数が多く結び付きの強い階床同士を同じグループに編入して、利用者の利便性を維持することにある。以下、図11のフローチャートにおいて、図3と異なる処理を中心に説明する。
ステップS10では、出発階と行先階が一般階同士の組み合わせであって、階間の移動人数が所定値以上となる一般階同士の組み合わせが存在するかを判定する。Noの場合は、ステップS2に進み、以降は図3と同じ処理を実行する。一方、Yesの場合は、ステップS2aに進み、本実施例特有のグループ分けが実行される。
例えば、図12の階間移動人数データでは、3階から6階への人流要素F22(50人)と、7階から2階への人流要素F23(40人)から、3階と6階のペア、および、2階と7階のペアの結び付きが強いと考えられる。そこで、これらを抽出できる所定の閾値(例えば30人)を設定し、この閾値を基準として、結び付きの強い階床の組を抽出する。以下では、ステップS10で、結び付きの強い2階と7階のペアと、3階と6階のペアを抽出したものとして説明を続ける。
ステップS2aでは、近接階を纏めたグループ分け候補(第一候補)を基準とし、階間の移動人数が多い一般階同士を同じグループに集約した、行先階の異なるグループ分け候補を複数作成する。このため、グループ作成部34は、まず、グループ分け候補の基準となる第一候補を作成する。この第一候補は、図3のステップS2の第一候補と同様、低層側の連続階のA1グループと、高層側の連続階のB1グループで分けたグループ分け候補である。次に、グループ作成部34は、第一候補を基にして、階間の移動人数が多い階の組(ペア)を同じグループとするグループ分けの集合を作成する。尚、本実施例はアップピーク時間帯を対象としているため、行先階別に分けたグループとなる。
図13は、ステップS2aで作成されるグループ分け候補の具体例である。ここに示すように、第一候補は、行先階が2~4階のA1グループと、行先階が5~7階のB1グループと、からなるグループ分け候補である。第一候補を基礎とする第二候補では、A2グループに2階と7階のペアを集約し、B2グループに3階と6階のペアを集約する。同様に、第一候補を基礎とする第三候補では、A3グループに3階と6階のペアを集約し、B3グループに2階と7階のペアを集約する。このようにして、不連続の階床で各グループを構成した第二候補、第三候補が生成される。
本実施例においても、ステップS3以降では、図3と同等の演算が実行される。その結果、第一候補から第三候補の何れかが最適な候補として選定される。なお、階間の結び付きの強いを考慮した候補(第二候補、第三候補)を作成した場合であっても、最終的に、近接階を纏めた候補(第一候補)が最適なものとして選定される場合もある。
<同じテナントが複数の階床に入居している場合>
図14は、図13のグループ分けを各階の入居テナントに着目して説明する図である。なお、説明簡略化のため、図14では第三候補の図示を両略している。
図14の左側に示す第一候補は、近接階毎にグループ分けしたものであり、行先階が2~4階のA1グループと、行先階が5~7階のB1グループからなる。従って、第一候補を採用して時差出勤を実施すると、同じテナントであっても階毎に出勤時間が異なったり、また、同じテナントが入居する他階へはエレベータで移動できず階段を利用しなければならなかったりするなどの不都合が生じる。
これに対し、図14の右側に示す第二候補は、移動人数が多い一般階の組を同じグループに編入したグループ分けであり、Xテナントの入居する2階と7階を含むA2グループと、Yテナントの入居する3階と6階を含むB2グループからなる。従って、第二候補を採用して時差出勤を実施すると、同じテナントであれば同じ出勤時間とすることができ、また、同じテナントが入居する他階へエレベータで移動することもできる。
各階の入居テナントが既知であれば、図11の処理を行うまでもなく、結び付きの強い階床の組を抽出することができる。そこで、以下では、各階の入居テナントに着目して、グループ分けを実施する例を説明する。
図15は、図11の変形例であり、図14に例示するようなテナントの入居状態に応じたグループ分けを、テナント情報に基づいて実施するものとなる。なお、図15において、図11と同様の処理は同じ符号を付しており、重複説明は省略する。
図15において、図11と異なる処理は、上記したステップS10の代わりにステップS11を実施する点と、上記したステップS2aの代わりにステップS2bを実施する点である。
ステップS11では、グループ作成部34は、ビル情報データベース33のテナント情報に基づいて、ビル内の異なる階に同じテナントが入居しているかどうかを判定する。そして、異なる階に同じテナントが入居していない場合は、ステップS2に進み、以降は図3と同じ処理を実行する。一方、異なる階に同じテナントが入居している場合は、ステップS2bに進む。
ステップS2bでは、近接階を纏めたグループ分け候補(第一候補)を基準とし、同じテナントの入った階同士を同じグループに集約した、行先階の異なるグループ分け候補を複数作成する。この第一候補は、図3のステップS2の第一候補と同様、低層側の連続階のA1グループと、高層側の連続階のB1グループで分けたグループ分け候補である。次に、グループ作成部34は、第一候補を基にして、同じテナントが入居する階の組(ペア)を同じグループとするグループ分けの集合を作成する。
これらの処理によって、図14の右側に例示するように、異なる階の同じテナントを同じグループに集約するグループ分けを実施でき、出勤混雑時のピーク分散のため、時差出勤を実施する場合に同じテナントを同じ出勤時間に合わせることができる。この結果、ビル内の利用者は移動や行動についての利便性を維持することができる。
以上で説明したように、本実施例によれば、結び付きの強い階床を連続するか否かに拘わらず一つのグループに集約するので、より実情に沿ったエレベータの運用を実施することができる。
次に、図16~図19を用いて、本発明の実施例3のエレベータシステムについて、詳細に説明する。なお、実施例1や実施例2との共通点は重複説明を省略する。
実施例1と実施例2は、朝の出勤時間帯のアップピーク混雑を対象としたものであったが、本実施例では、昼食前半や退勤時のようなダウンピーク混雑を対象としている。
<連続する出発階毎にグループを作成する場合>
図16は、連続する出発階毎にグループを作成し、最適なグループ分けを選定するフローチャートになる。これは、アップピーク混雑に対応する図3を、ダウンピーク混雑に対応させたものである。基本的な考え方は同等であるので、図3との共通点については重複説明を省略し、相違点を中心に説明する。
まず、ステップS1aでは、人流管理装置3の管理者等は、グループ作成部34に、エレベータのダウンピーク混雑の時間帯を設定する。
次に、ステップS2cでは、グループ作成部34は、出発階別に分けたグループを要素とする、複数のグループ分け候補を作成する。各グループは、近接する階同士を纏めたものが基本であり、例えば、低層側の出発階を纏めた低層グループや、高層側の出発階を纏めた高層グループである。そして、低層と高層の境界を変化させることで、複数のグループ分け候補を作成する。例えば、7階建ビルを管理対象とする場合は、図16のステップS2c内に例示するように、低層と高層の境界を異ならせた、第一候補(A1グループ:2-4階、B1グループ:5-7階)、第二候補(A2グループ:2-5階、B2グループ:6-7階)、第三候補(A3グループ:2-3階、B3グループ:4-7階)等を作成する。
ステップS5aでは、グループ作成部34は、グループ毎に以下の計算を実施する。つまり、図16のステップS2c内に図示する例では、3候補×2グループ=合計6グループの夫々について、次の処理を実行する。
第1処理)そのグループの一般階からロビー階への移動人数を合計する。
第2処理)そのグループの一般階間の移動人数を合計する。
第3処理)第1処理の合計人数と第2処理の合計人数を合算する。
なお、第2処理では、ダウンピーク時間帯であれば、ロビー階から一般階に移動する人流F5がわずかであるため、これを無視したが、第2処理では、人流F7と人流F5の両方を合計しても良い。
以上、図16のように、ダウンピークに対応したグループ分けによって、各一般階からロビー階に移動する人々が一時に集中する場合でも、これを適正にピーク分散できるようなグループ分けを推奨できるため、推奨したグループ分けが採用されれば、ダウンピーク時間帯であっても、ビル内の人流をスムースに動かすことができる。
<結び付きの強い出発階毎にグループを作成する場合>
図17は、結び付きの強い出発階毎にグループを作成し、最適なグループ分けを選定するフローチャートになる。これは、アップピーク混雑に対応する図11を、ダウンピーク混雑に対応させたものである。基本的な考え方は同等であるので、図11との共通点については重複説明を省略し、相違点を中心に説明する。
まず、ステップS1aでは、人流管理装置3の管理者等は、グループ作成部34に、エレベータのダウンピーク混雑の時間帯を設定する。
ステップS10では、出発階と行先階が一般階同士の組み合わせであって、階間の移動人数が所定値以上となる一般階同士の組み合わせが存在するかを判定する。判定結果がNoの場合は、ステップS2cに進み、以降は図16と同じ処理を実行する。一方、判定結果がYesの場合は、ステップS2dに進み、本実施例特有のグループ分けが実行される。
ステップS2dでは、近接階を纏めたグループ分け候補(第一候補)を基準とし、階間の移動人数が多い一般階同士を同じグループに集約した、出発階の異なるグループ分け候補を複数作成する。このため、グループ作成部34は、まず、グループ分け候補の基準となる第一候補を作成する。この第一候補は、図16のステップS2cの第一候補と同様、低層側の連続階のA1グループと、高層側の連続階のB1グループで分けたグループ分け候補である。次に、グループ作成部34は、第一候補を基にして、階間の移動人数が多い階の組(ペア)を同じグループとするグループ分け候補(第二候補、第三候補)を作成する。尚、本実施例はダウンピーク時間帯を対象としているため、出発階別に分けたグループとなる。
ステップS5aでは、グループ作成部34は、図16のステップS5aと同等の処理を実行する。
図17により、ダウンピーク対応の出発階で分けたグループ分けで、かつロビー階以外の一般階間に対して、階間移動人数が多い階の組を同じグループとしたグループ分けを実施することができる。この結果、昼食開始時や退勤時のようなダウンピークに対して、出発階からの移動人数を適切にピークシフトできるようなグループ分けを実施できる。
<同じテナントが入居する出発階毎にグループを作成する場合>
図18は、同じテナントが入居する出発階毎にグループを作成し、最適なグループ分けを選定するフローチャートになる。これは、アップピーク混雑に対応する図15を、ダウンピーク混雑に対応させたものである。基本的な考え方は同等であるので、図15との共通点については重複説明を省略し、相違点を中心に説明する。
まず、ステップS1aでは、人流管理装置3の管理者等は、グループ作成部34に、エレベータのダウンピーク混雑の時間帯を設定する。
ステップS11では、ビル情報データベース33のテナント情報からビル内の異なる階に同じテナントが入居しているかどうかを判定する。そして、異なる階に同じテナントが入居していない場合は、ステップS2cに進み、以降は図16と同じ処理を実行する。一方、異なる階に同じテナントが入居している場合は、ステップS2eに進む。
ステップS2eでは、近接階を纏めたグループ分け候補(第一候補)を基準とし、同じテナントの入った階同士を同じグループに集約した、出発階の異なるグループ分け候補を複数作成する。この第一候補は、図16のステップS2cの第一候補と同様、低層側の連続階のA1グループと、高層側の連続階のB1グループで分けたグループ分け候補である。次に、グループ作成部34は、第一候補を基にして、同じテナントが入居する階の組(ペア)を同じグループとするグループ分け候補(第二候補、第三候補)を作成する。
図18により、ダウンピーク対応の出発階で分けたグループ分けで、かつビル内の異なる階に同じテナントが入居している場合に、同じテナントが入居している階を同じグループとするグループ分けを実施できる。この結果、昼食開始時や退勤時のようなダウンピークに対して、出発階からの移動人数を適切にピークシフトできるようなグループ分けを実施できる。
<グループを更新する場合>
図19は、グループ更新判定部35による、グループ更新処理の例を示すフローチャートになる。なお、図19を、実施例3で説明しているが、アップピークを対象とした実施例1、実施例2にも適用できる。
まず、ステップS30では、階間移動人数算出部32は、直近のデータを用いて階間移動人数データを算出する。そして、ステップS31では、グループ更新判定部35は、前回のグループ作成時の階間移動人数に対して階間移動人数が所定値以上で変化しているか否かを判定する。判定結果がNoであれば、処理を終了し、Yesであれば、ステップS32に進む。
次に、ステップS32では、グループ更新判定部35は、前回のグループ作成時から経過期間を算出する。そして、ステップS33では、グループ更新判定部35は、前回のグループ作成時から所定期間以上の期間が経過しているか否かを判定する。判定結果がNoであれば、処理を終了し、Yesであれば、ステップS34に進む。
ステップS34ではグループ更新判定部35は、エレベータ利用階のグループの更新実施を判定する。
ビルの入居テナントの変化、テナントのスケジュールの変化、テナントの人数の変化、鉄道やバスなどの時刻の変化や駅の新設などの交通環境の変化などにより、ビルの階間移動人数は、時間と共に変化する。これに応じてエレベータの利用階のグループも更新させる必要があり、この図のフローチャートの処理によって、階間移動人数の変化の大きさと前回の更新からの期間の長さに応じて、適正なタイミングでエレベータ利用階のグループの更新を判定できる。特にこの利用階のグループは、利用者の時差出勤や時差昼食、分割急行運転に関わるため、更新期間が短いと利用者に混乱を与える可能性があり、所定の更新期間以上で更新実施を判定するようにしている。
1…エレベータ制御装置
2…人数計測装置
3…人流管理装置
31…ビル内の人の移動に関するデータ収集部
32…階間移動人数算出部
33…ビル情報データベース
34…グループ作成部
35…グループ更新判定部
36…推奨利用時間算出部
37…情報配信部
38…停止階ゾーン設定部
39…分割急行運転実行部
4…管理者情報端末
5…ビル内の情報表示装置
6…乗り場の情報表示装置
7…かご内の情報表示装置

Claims (11)

  1. エレベータの利用階を出発階別または行先階別にグループ化してエレベータを運行するエレベータシステムであって、
    前記エレベータを制御するエレベータ制御装置と、
    出発階と行先階の組み合わせ毎に階間移動人数を纏めた階間移動人数データを算出する階間移動人数算出部と、
    利用階の組み合わせが異なる複数のグループからなるグループ分け候補を複数作成し、前記階間移動人数データから算出した各グループの階間移動人数の総合計人数に基づいて、複数の前記グループ分け候補から最適なものを選定するグループ作成部と、
    を備え、
    前記各グループは、前記利用階を行先階別に纏めたものであり、
    前記総合計人数は、ロビー階から一般階への移動人数の合計と、一般階から他の利用階への移動人数の合計を合算したものであり、
    前記グループ作成部は、各グループの総合計人数の最大値が最小となるグループ分け候補を選定することを特徴とするエレベータシステム。
  2. エレベータの利用階を出発階別または行先階別にグループ化してエレベータを運行するエレベータシステムであって、
    前記エレベータを制御するエレベータ制御装置と、
    出発階と行先階の組み合わせ毎に階間移動人数を纏めた階間移動人数データを算出する階間移動人数算出部と、
    利用階の組み合わせが異なる複数のグループからなるグループ分け候補を複数作成し、前記階間移動人数データから算出した各グループの階間移動人数の総合計人数に基づいて、複数の前記グループ分け候補から最適なものを選定するグループ作成部と、
    を備え、
    前記各グループは、前記利用階を行先階別に纏めたものであり、
    前記総合計人数は、ロビー階から一般階への移動人数の合計と、一般階間の移動人数の合計を合算したものであり、
    前記グループ作成部は、各グループの総合計人数の最大値が最小となるグループ分け候補を選定することを特徴とするエレベータシステム。
  3. エレベータの利用階を出発階別または行先階別にグループ化してエレベータを運行するエレベータシステムであって、
    前記エレベータを制御するエレベータ制御装置と、
    出発階と行先階の組み合わせ毎に階間移動人数を纏めた階間移動人数データを算出する階間移動人数算出部と、
    利用階の組み合わせが異なる複数のグループからなるグループ分け候補を複数作成し、前記階間移動人数データから算出した各グループの階間移動人数の総合計人数に基づいて、複数の前記グループ分け候補から最適なものを選定するグループ作成部と、
    を備え、
    前記各グループは、前記利用階を出発階別に纏めたものであり、
    前記総合計人数は、一般階からロビー階への移動人数の合計と、一般階から他の利用階への移動人数の合計を合算したものであり、
    前記グループ作成部は、各グループの総合計人数の最大値が最小となるグループ分け候補を選定することを特徴とするエレベータシステム。
  4. エレベータの利用階を出発階別または行先階別にグループ化してエレベータを運行するエレベータシステムであって、
    前記エレベータを制御するエレベータ制御装置と、
    出発階と行先階の組み合わせ毎に階間移動人数を纏めた階間移動人数データを算出する階間移動人数算出部と、
    利用階の組み合わせが異なる複数のグループからなるグループ分け候補を複数作成し、前記階間移動人数データから算出した各グループの階間移動人数の総合計人数に基づいて、複数の前記グループ分け候補から最適なものを選定するグループ作成部と、
    を備え、
    前記各グループは、前記利用階を出発階別に纏めたものであり、
    前記総合計人数は、一般階からロビー階への移動人数の合計と、一般階間の移動人数の合計を合算したものであり、
    前記グループ作成部は、各グループの総合計人数の最大値が最小となるグループ分け候補を選定することを特徴とするエレベータシステム。
  5. エレベータの利用階を出発階別または行先階別にグループ化してエレベータを運行するエレベータシステムであって、
    前記エレベータを制御するエレベータ制御装置と、
    出発階と行先階の組み合わせ毎に階間移動人数を纏めた階間移動人数データを算出する階間移動人数算出部と、
    利用階の組み合わせが異なる複数のグループからなるグループ分け候補を複数作成し、前記階間移動人数データから算出した各グループの階間移動人数の総合計人数に基づいて、複数の前記グループ分け候補から最適なものを選定するグループ作成部と、
    を備え、
    前記グループ作成部は、結び付きの強い一般階同士を集約することで、前記グループ分け候補の各グループを作成するものであり、
    前記結び付きの強い一般階同士とは、前記階間移動人数データにおける、出発階から行先階への移動人数が閾値を超える一般階同士であることを特徴とするエレベータシステム。
  6. エレベータの利用階を出発階別または行先階別にグループ化してエレベータを運行するエレベータシステムであって、
    前記エレベータを制御するエレベータ制御装置と、
    出発階と行先階の組み合わせ毎に階間移動人数を纏めた階間移動人数データを算出する階間移動人数算出部と、
    利用階の組み合わせが異なる複数のグループからなるグループ分け候補を複数作成し、前記階間移動人数データから算出した各グループの階間移動人数の総合計人数に基づいて、複数の前記グループ分け候補から最適なものを選定するグループ作成部と、
    を備え、
    前記グループ作成部は、結び付きの強い一般階同士を集約することで、前記グループ分け候補の各グループを作成するものであり、
    前記結び付きの強い一般階同士とは、同じテナントが入居した一般階同士であることを
    特徴とするエレベータシステム。
  7. エレベータの利用階を出発階別または行先階別にグループ化してエレベータを運行するエレベータシステムであって、
    前記エレベータを制御するエレベータ制御装置と、
    出発階と行先階の組み合わせ毎に階間移動人数を纏めた階間移動人数データを算出する階間移動人数算出部と、
    利用階の組み合わせが異なる複数のグループからなるグループ分け候補を複数作成し、前記階間移動人数データから算出した各グループの階間移動人数の総合計人数に基づいて、複数の前記グループ分け候補から最適なものを選定するグループ作成部と、
    前記グループ分け候補の各グループの停止階を設定する停止階ゾーン設定部と、
    該停止階ゾーン設定部が設定した停止階に基づいて、各エレベータのサービスを変更する分割急行運転実行部と、
    を備えていることを特徴とするエレベータシステム。
  8. エレベータの利用階を出発階別または行先階別にグループ化してエレベータを運行するエレベータシステムに接続した管理者情報端末に情報を表示するエレベータ情報表示方法であって、
    前記エレベータシステムが、
    前記エレベータを制御するエレベータ制御装置と、
    出発階と行先階の組み合わせ毎に階間移動人数を纏めた階間移動人数データを算出する階間移動人数算出部と、
    利用階の組み合わせが異なる複数のグループからなるグループ分け候補を複数作成し、前記階間移動人数データから算出した各グループの階間移動人数の総合計人数に基づいて、複数の前記グループ分け候補から最適なものを選定するグループ作成部と、
    を備え、
    前記各グループが、前記利用階を行先階別に纏めたものであり、
    前記総合計人数が、ロビー階から一般階への移動人数の合計と、一般階から他の利用階への移動人数の合計を合算したものであるとき、
    前記グループ作成部が作成した複数のグループ分け候補のうち何れかに選定されたことを示す情報を付与して前記管理者情報端末に表示するステップと、
    前記グループ作成部が作成した複数のグループ分け候補の各グループの前記総合計人数の内訳を前記管理者情報端末に表示するステップと、
    を備えることを特徴とするエレベータ情報表示方法。
  9. エレベータの利用階を出発階別または行先階別にグループ化してエレベータを運行するエレベータシステムに接続した管理者情報端末に情報を表示するエレベータ情報表示方法であって、
    前記エレベータシステムが、
    前記エレベータを制御するエレベータ制御装置と、
    出発階と行先階の組み合わせ毎に階間移動人数を纏めた階間移動人数データを算出する階間移動人数算出部と、
    利用階の組み合わせが異なる複数のグループからなるグループ分け候補を複数作成し、前記階間移動人数データから算出した各グループの階間移動人数の総合計人数に基づいて、複数の前記グループ分け候補から最適なものを選定するグループ作成部と、
    を備え、
    前記各グループが、前記利用階を行先階別に纏めたものであり、
    前記総合計人数が、ロビー階から一般階への移動人数の合計と、一般階間の移動人数の合計を合算したものであるとき、
    前記グループ作成部が作成した複数のグループ分け候補のうち何れかに選定されたことを示す情報を付与して前記管理者情報端末に表示するステップと、
    前記グループ作成部が作成した複数のグループ分け候補の各グループの前記総合計人数の内訳を前記管理者情報端末に表示するステップと、
    を備えることを特徴とするエレベータ情報表示方法。
  10. エレベータの利用階を出発階別または行先階別にグループ化してエレベータを運行するエレベータシステムに接続した管理者情報端末に情報を表示するエレベータ情報表示方法であって、
    前記エレベータシステムが、
    前記エレベータを制御するエレベータ制御装置と、
    出発階と行先階の組み合わせ毎に階間移動人数を纏めた階間移動人数データを算出する階間移動人数算出部と、
    利用階の組み合わせが異なる複数のグループからなるグループ分け候補を複数作成し、前記階間移動人数データから算出した各グループの階間移動人数の総合計人数に基づいて、複数の前記グループ分け候補から最適なものを選定するグループ作成部と、
    を備え、
    前記各グループが、前記利用階を出発階別に纏めたものであり、
    前記総合計人数が、一般階からロビー階への移動人数の合計と、一般階から他の利用階への移動人数の合計を合算したものであるとき、
    前記グループ作成部が作成した複数のグループ分け候補のうち何れかに選定されたことを示す情報を付与して前記管理者情報端末に表示するステップと、
    前記グループ作成部が作成した複数のグループ分け候補の各グループの前記総合計人数の内訳を前記管理者情報端末に表示するステップと、
    を備えることを特徴とするエレベータ情報表示方法。
  11. エレベータの利用階を出発階別または行先階別にグループ化してエレベータを運行するエレベータシステムに接続した管理者情報端末に情報を表示するエレベータ情報表示方法であって、
    前記エレベータシステムが、
    前記エレベータを制御するエレベータ制御装置と、
    出発階と行先階の組み合わせ毎に階間移動人数を纏めた階間移動人数データを算出する階間移動人数算出部と、
    利用階の組み合わせが異なる複数のグループからなるグループ分け候補を複数作成し、前記階間移動人数データから算出した各グループの階間移動人数の総合計人数に基づいて、複数の前記グループ分け候補から最適なものを選定するグループ作成部と、
    を備え、
    前記各グループが、前記利用階を出発階別に纏めたものであり、
    前記総合計人数が、一般階からロビー階への移動人数の合計と、一般階間の移動人数の合計を合算したものであるとき、
    前記グループ作成部が作成した複数のグループ分け候補のうち何れかに選定されたことを示す情報を付与して前記管理者情報端末に表示するステップと、
    前記グループ作成部が作成した複数のグループ分け候補の各グループの前記総合計人数の内訳を前記管理者情報端末に表示するステップと、
    を備えることを特徴とするエレベータ情報表示方法。
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