JP7497071B2 - カセ糸の染色方法及び晒処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、カセ糸の染色方法及び晒処理方法に関し、特に、チーズ染色機を用いてカセ糸を染色し、又は、晒処理を行う方法に関する。
糸の染色方法として、従来より「チーズ染色法」や「カセ染色法」と呼ばれる方法が広く実施されている。これらのうち、チーズ染色法は、ボビン21(先捲きボビン)の周りに原糸22を捲きつけてチーズ23を形成し(図4参照)、キャリアのステージ26上に多数立設させた各スピンドル25(図5参照)を中心軸として(チーズ23の中心のボビン21が、スピンドル25の外周側に位置するように)、多数のチーズ23をキャリアのステージ26上に積み上げ(図6参照)、これらをチーズ染色機内にセットし、スピンドル25の外周面に形成されている多数の小孔(図示せず)から半径方向外側へ向かって染液を噴出させ、染色機内で循環させて、糸を均一に染める方法である。
一方、カセ染色法は、特許文献1に示すようなカセ染色機を用いて実施される染色法であり、カセ糸を水平な噴射管に回し掛け、吊り下げた状態とし、噴射管から染液を噴出させて染色を行う方法である。尚、ここに言う「カセ糸」とは、「綛/かせ」(糸を巻き取る道具、H字型、X字型等のタイプがある)に糸を巻き付けて環状に束ねた後、綛から取り外した状態の糸を意味する。カセ糸3は、図7に示すように、全体を複数回捻った状態にして取り扱われることが多い。
特開昭60-94669号公報 特開2021-188158号公報 特開2020-111856号公報 特開2020-105645号公報
ところで、合成繊維の熱可塑性を利用したバルキー糸(例えば、アクリル系嵩高糸)の製造に際し、原糸に対して染色とバルキー化(嵩高化)を同時に行う場合、通常は(特許文献3に示すような特別な方法を適用しない限り)、カセ糸の状態で(チーズを形成せずに)染色を実行する必要がある。
バルキー化していない原糸をボビンに巻きつけてチーズを形成し、チーズ染色機にセットして、チーズ染色方法によって染色とバルキー化を同時に行うと、染液の熱により、原糸が、ボビンに捲かれた状態で収縮することになり、その結果、糸が極めて硬くなってしまい、高嵩性が得られず、また、染色ムラが生じやすいという問題があるからである。従って、原糸に対して染色とバルキー化を同時に行うためには、カセ糸の状態でカセ染色法を実施することが必要となり、このため、カセ染色機を使用することが必要となる。
また、苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を使用してシルケット加工(マーセライズ加工)を行った糸に対して行われる晒処理(苛性ソーダの洗浄処理)も、カセ糸の状態で実施する必要があるため、通常はカセ染色機が用いられている。
しかしながら、カセ染色機は、染色工程、又は、晒処理工程において、チーズ染色機よりも多くの(約2倍の)染液又は洗浄液を必要とするため、染液又は洗浄液を加熱するためのエネルギー消費量も大きくなり、また、そのための燃料費や染色薬剤費等についても、より大きな負担がかかることになる。
本発明は、上記のような従来技術における課題を解決しようとするものであって、カセ染色機を必要とせず、チーズ染色機を用いて、カセ糸の状態のまま染色や晒処理を行うことができる方法を提供することを目的とする。
本発明に係るカセ糸の染色方法(又は晒処理方法)は、多数の小孔が形成された金属板、又は、金網を円筒形に形成してなる染色ケージを、チーズ染色機のキャリア上のスピンドルを中心として、その外側を取り囲むようにを配置し、全体を複数回捻った状態の多数のカセ糸を、ドーナツ状、C字状、又は、U字状にそれぞれ湾曲させて、染色ケージ内に装填し、上蓋を被せ、固定して、染色ケージの上端を閉じ、キャリアをチーズ染色機内にセットして染色工程(又は晒処理工程)を行うことを特徴としている。
尚、カセ糸を装填する際、染色ケージの上縁よりも高い位置までカセ糸を積み上げた後、上蓋を被せてカセ糸のスタックを下方へ圧縮し、染色ケージの上端を閉じることが好ましい。
本発明に係るカセ糸の染色方法(又は晒処理方法)は、チーズ染色機によって、全く問題なく、カセ糸の染色(又は晒処理)を行うことができる。また、本発明に係る染色方法(又は晒処理方法)によれば、カセ染色機を用いてカセ糸の染色(又は晒処理)を行う場合よりも、染色薬剤(又は洗浄液)の使用量を約1/2に縮減でき、染液(又は洗浄液)を加熱するためのエネルギーを大幅に節減でき、その結果、加工コスト(染色薬剤費及び燃料費)も削減することができる。
図1は、本発明に係るカセ糸の染色方法(又は晒処理方法)において使用される染色ケージ1の上半部の斜視図である。 図2は、本発明に係るカセ糸の染色方法(又は晒処理方法)において使用されるカセ糸3の平面図、及び、内部にカセ糸3を装填した染色ケージ1等の平面図である。 図3は、本発明に係るカセ糸の染色方法(又は晒処理方法)において使用されるカセ糸3を内部に装填した染色ケージ1等の断面図である。 図4は、従来の一般的なチーズ染色方法において使用されるチーズ23の斜視図である。 図5は、従来の一般的なチーズ染色方法において使用されるチーズ染色機用のキャリアのステージ26及びスピンドル25の斜視図である。 図6は、従来の一般的なチーズ染色方法において、チーズ23をスピンドル25にセットする方法の説明図である。 図7は、一般的なカセ糸3の平面図である。
本発明は、「カセ糸の染色方法」として実施することができるほか(第一実施形態)、「カセ糸の晒処理方法」として実施することができる(第二実施形態)。以下、添付図面に沿って、本発明の各実施形態について説明する。
(第一実施形態:カセ糸の染色方法)
本実施形態に係る「カセ糸の染色方法」は、次のような要領で実施される。まず、図1に示すような円筒状の染色ケージ1を用意し、これを、チーズ染色機のキャリアのステージ26上の各スピンドル25を中心として、その外側を取り囲むように一つずつ配置する。尚、本実施形態においては、染色ケージ1として、多数の小孔が形成された金属板(ステンレスパンチングメタル等)を円筒状に形成したものが用いられているが、金網(ステンレスメッシュ等)を円筒状に形成したものを使用することもできる。
次に、染色を行う多数のカセ糸3(図7に示すように、全体を複数回捻った状態のカセ糸)を、図2(1)に示すようにドーナツ状、C字状、又は、U字状に湾曲させて、染色ケージ1内(スピンドル25の外周面と染色ケージ1の内周面との間の領域)に、空隙がなるべく小さくなるように下方側から順番に詰めていき、装填する(図2(2)参照)。
そして、図3(1)に示すように、染色ケージ1の上縁よりも高い位置までカセ糸3を積み上げた後、上蓋4を被せてカセ糸3のスタックを下方へ圧縮し、スピンドル25の上端にエンドキャップ5を装着して上蓋4を固定し、染色ケージ1の上端を閉じる。このような、一連のカセ糸装填作業を、キャリアのステージ26上のすべてのスピンドル25に対して実行した後、キャリアをチーズ染色機内にセットし、一般的なチーズ染色法と同様の条件で、例えば、染色浴比を8L/kg程度として、染色工程(加熱した染液を、スピンドル25の小孔から半径方向外側へ向かって噴出させ、染色機内で循環させる)を実施する。
染色工程が終了したら、染色ケージ1内からカセ糸3を取り出して、遠心脱水機による脱水工程、天日乾燥又はカセ糸専用乾燥機による乾燥工程を実施する。
従来、カセ糸の状態で染色を行う必要がある場合(バルキー糸の製造に際し、原糸に対して染色とバルキー化を同時に行う場合等)、通常はカセ染色機が使用されており、チーズ染色機を用いてカセ糸を染色することはできなかったが、本実施形態に係る方法によれば、チーズ染色機によって、全く問題なく、カセ糸の染色を行うことができる。従って、染色工場において、カセ染色機を導入することなく、チーズ染色機のみで、カセ糸の染色を実施することができる。
また、カセ染色機の一般的な浴比が15~20L/kg程度であるのに対し、チーズ染色機の一般的な浴比は10L/kg程度であるため、本実施形態に係る方法によれば、カセ染色機を用いてカセ糸の染色を行う場合よりも、染色薬剤(染色助剤等)の使用量を約1/2に縮減できる。更に、染色機内に導入する染液は、通常60~130℃に加熱されることになるところ、そのためのエネルギーを大幅に節減できる。その結果、染色加工コスト(染色薬剤費及び燃料費)も削減することができる。
(第二実施形態:カセ糸の晒処理方法)
本実施形態に係る「カセ糸の晒処理方法」は、第一実施形態に係る「カセ糸の染色方法」とほぼ同様の要領で実施される。即ち、円筒状の染色ケージ1を用意し、これを、チーズ染色機のキャリアのステージ26上の各スピンドル25を中心として、その外側を取り囲むように一つずつ配置し、全体を複数回捻った状態のカセ糸3(晒処理を行うシルケット加工糸等)を、ドーナツ状、C字状、又は、U字状に湾曲させて、染色ケージ1内に装填する。
そして、染色ケージ1の上縁よりも高い位置までカセ糸3を積み上げた後、上蓋4を被せてカセ糸3のスタックを下方へ圧縮し、スピンドル25の上端にエンドキャップ5を装着して上蓋4を固定し、染色ケージ1の上端を閉じる。このような、一連のカセ糸装填作業を、キャリアのステージ26上のすべてのスピンドル25に対して実行した後、キャリアをチーズ染色機内にセットし、晒処理工程(加熱した洗浄液を、スピンドル25の小孔から半径方向外側へ向かって噴出させ、染色機内で循環させる)を実施する。
晒処理工程が終了したら、染色ケージ1内からカセ糸3を取り出して、遠心脱水機による脱水工程、天日乾燥又はカセ糸専用乾燥機による乾燥工程を実施する。
本実施形態に係る方法によれば、チーズ染色機によって、全く問題なく、カセ糸の晒処理を行うことができる。従って、染色工場において、カセ染色機を導入することなく、チーズ染色機のみで、カセ糸の晒処理を実施することができる。
1:染色ケージ、
3:カセ糸、
4:上蓋、
5:エンドキャップ
21:ボビン、
22:原糸、
23:チーズ、
25:スピンドル、
26:ステージ

Claims (5)

  1. 多数の小孔が形成された金属板、又は、金網を円筒形に形成してなる染色ケージを、チーズ染色機のキャリア上のスピンドルを中心として、その外側を取り囲むようにを配置し、
    全体を複数回捻った状態の多数のカセ糸を、ドーナツ状、C字状、又は、U字状にそれぞれ湾曲させて、染色ケージ内に装填し、
    上蓋を被せ、固定して、染色ケージの上端を閉じ、
    キャリアをチーズ染色機内にセットして染色工程を行うことを特徴とするカセ糸の染色方法。
  2. カセ糸を装填する際、染色ケージの上縁よりも高い位置までカセ糸を積み上げた後、上蓋を被せてカセ糸のスタックを下方へ圧縮し、染色ケージの上端を閉じることを特徴とする、請求項1に記載のカセ糸の染色方法。
  3. バルキー糸の原糸を、カセ糸の状態で染色ケージ内に装填し、染色工程を実行することにより、染色とバルキー化を同時に行うことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のカセ糸の染色方法。
  4. 多数の小孔が形成された金属板、又は、金網を円筒形に形成してなる染色ケージを、チーズ染色機のキャリア上のスピンドルを中心として、その外側を取り囲むようにを配置し、
    全体を複数回捻った状態の多数のカセ糸を、ドーナツ状、C字状、又は、U字状にそれぞれ湾曲させて、染色ケージ内に装填し、
    上蓋を被せ、固定して、染色ケージの上端を閉じ、
    キャリアをチーズ染色機内にセットして晒処理工程を行うことを特徴とするカセ糸の晒処理方法。
  5. カセ糸を装填する際、染色ケージの上縁よりも高い位置までカセ糸を積み上げた後、上蓋を被せてカセ糸のスタックを下方へ圧縮し、染色ケージの上端を閉じることを特徴とする、請求項4に記載のカセ糸の晒処理方法。
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