JP7495118B2 - トレーラシステム - Google Patents
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Description
図14では、トレーラ200と、トレーラ200を牽引するトラクタ300とにより構成された貨物自動車(トレーラシステム)の模式図を示している。
トレーラ200は、メインフレーム202と、メインフレーム202の前端部202aから前方且つ上方に向けて略L字状に延設されたグースネック204とを備えている。また、メインフレーム202の後端側の位置には車輪207が設けられていると共に、その後端部にテールランプ208が取付けられている。また、グースネック204の前部204aには、取付台243が設けられ、取付台243からキングピン244が下方に突出している。
なお、図中の符号320は、トラクタ300の後輪を示し、符号GLは、道路等の地上面を示している。
トレーラ及びトラクタにより構成されるトレーラシステムに、ショベルカー等の建設機械を積み下ろす際には、上述したように、メインフレーム202の後端と、地上面GLとの間に、道板(図示せず)を架け渡して搬送路を形成している。しかし、道板の傾斜角度が大きいため、貨物の積み下ろし作業の難易度が高く、作業に神経を使っていた(作業者の負担が大きかった。
そして、本発明では、トラクタのカプラに接続されるキングピンが突設されている連結部材に、重量が大きい「油圧シリンダ」が取り付けられているため、第5輪荷重を確保することができる。その結果、本発明によれば、安定して走行することができるトレーラシステムが提供される。例えば、本発明のトレーラシステムは、従来技術のものと比べて、雨や雪の際にタイヤが空転することが防止された構造になっている。
本発明のトレーラシステムは、上記の構成により、建設現場等において、建設機械等の貨物の積み下ろしのために必要なスペースが十分にとれない場合であっても、トラクタとトレーラを「L字状」や「くの字状」に屈曲して配置した上で、荷台を後方下がりに傾斜させ且つ後方にスライド移動させることができる。その結果、本発明によれば、狭い現場においても貨物の積み下ろしをすることができるようになる。
なお、従来技術のトレーラシステムでは、トラクタとトレーラを「L字状」や「くの字状」に屈曲して配置した上で、メインフレームや荷台を傾斜させることができるものは知られていない。
ここで、図1は、本実施形態のトレーラシステムの側面を示した模式図である。図2は、本発実施形態のトレーラシステムから荷台を取り外した状態の平面を示した模式図である。図3は、本実施形態のトレーラシステムから荷台を取り外した状態の側面を示した模式図である。図4は、本実施形態のトレーラシステムのグースネック部及び油圧シリンダを説明するための模式図であり、(a)がグースネック部のアーム部が閉じている状態を側面視している模式図であり、(b)がグースネック機構のアーム部が開いている状態を側面視している模式図である。図5は、本実施形態のトレーラシステムのグースネック部を説明するための模式図であり、(a)がグースネック部の第1アームと油圧シリンダとの接続部分を平面視している模式図であり、(b)がグースネック部の第2アームと油圧シリンダとの接続部分を平面視している模式図である。
上記のトラクタ100は、トレーラ1が連結されるカプラ130が設けられたシャーシ110を有している。カプラ130は、シャーシ110の後方・下側に設けられた後輪152の略上方の位置に設けられている。
具体的には、荷台50は、貨物が載置される底面部50aを有し、底面部50aの下面(図示しない裏面)に、メインフレーム2・2の外側側面(車幅方向の外側側面)にスライド自在に係合する、1対のガイドレール(図示せず)が設けられている。この構成により、荷台50は、メインフレーム2・2に沿って、車両前後方向(図中のX方向)にスライド自在に往復移動できるようになっている。なお、図示しないガイドレールは、車両前後方向(図中のX方向)に延設されている。
なお、後述するが、このグースネック部Gの動作により、メインフレーム2・2を地上面GLに対して平行な状態(図2に示す状態)にしたり、地上面GLに対して、斜め後方に傾斜させた状態(後述する図10に示す状態)にしたりできるようになっている。
なお、回転軸部12は、アーム部(第1アーム11及び第2アーム13により構成されるアーム部)10と、メインフレーム2の前端部に対して「第1アーム11及び第2アーム13」の基端部同士(後端部同士)を回転自在に連結して支持している。
なお、連結部材14の下面部には、トラクタ100のカプラ130に接続されるキングピン(図4、5では示さず)が突設されている。
また、連結部材10の上面側に、第1アーム11・11及び第2アーム13・13を開閉動作させるための、一対の油圧シリンダ20・20が設けられている。
なお、本実施形態で用いられる油圧シリンダ20は、公知技術であるため、詳細な説明は省略する。
以下、グースネック部Gの各構成について説明する。
また、連結部材14の上面部の左右両側には、それぞれ、油圧シリンダ20のピストンロッド20bの先端部が取り付けられている。
また、第2アーム13の水平辺部13bは、車両前後方向(X方向)の長さ寸法が、第1アーム11の水平辺部11bの車両前後方向(X方向)の長さ寸法よりも大きくなっており、第1アーム11よりも車両の前方(X1方向)に突出している。
また、接続部材15は、前端部の左右両側に、それぞれ、取付金具17を介して、油圧シリンダ20のシリンダチューブ20aに連結されている。
図1に示すように、トラクタ100は、前方にキャビン105を有し、キャビン105の後方にカプラ130が搭載されたシャーシ110を備えている。また、トラクタ100は、キャビン105の下方に前輪151を備え、シャーシ110の後方・下側に後輪152を備えている。
また、トラクタ100は、エンジンを含む駆動装置(図示せず)と、操舵装置(図示せず)とを備えている。また、トラクタ100には、トレーラ1のグースネッ部Gを開閉動作させる油圧アーム20の駆動を制御するための制御装置(図示せず)が搭載されている。
また、カプラ130は、シャーシ110の基面110aに回転自在に設けられたターンテーブル120に取り付けられて支持されている。この構成により、カプラ130は、シャーシ110の基面110a上において、ターンテーブル120の回転にともない、水平面上で回転できるようになっている。
ここで、図6は、本実施形態のトレーラシステムのカプラ及びターンテーブルの構成を説明するための模式図であり、カプラ及びターンテーブルを正面視した模式図を示している。図7は、本実施形態のトレーラシステムのカプラ及びターンテーブルの構成を説明するための模式図であり、カプラ及びターンテーブルを側面視した模式図を示している。図8は、本実施形態のトレーラシステムのカプラ及びターンテーブルの構成を説明するための模式図であり、カプラ及びターンテーブルを上方から見た模式図を示している。
また、揺動片134は、図6に示すように、基面部134aを有し、この基面部134aの略中央部(車両前後方向(X方向)の略中央部)の両側(車幅方向(Y方向)の両側)に、下方に延設された下垂片134b・134bが設けられており、この下垂片134b・134bが回転軸部133・133に回転自在に支持されている。また、揺動片134の基面部134aの上面には、グースネック部Gの第1アーム11の先端部に取り付けられた連結部材14が固定され取り付けられている。
なお、揺動片134には、トレーラ1のグースネック部Gの連結部材14に設けられたキングピンが嵌り込む挿嵌部(図示せず)及びロック機構(図示せず)が設けられている。
この構成により、トラクタ100のカプラ130に接続されたトレーラ1は、グースネック部Gのアーム部10の開閉動作に応じて、メインフレーム2及び荷台50を水平状態にしたり(図1に示す状態)、メインフレーム2及び荷台50を傾斜状態(後述する図10に示す状態)にしたりする動作がスムーズになる(メインフレーム2の前端部の上下方向への動作がスムーズになる)。
ここで、図9は、本実施形態のトレーラシステムの荷台を後方下がりに傾斜させ且つ後方にスライドさせる動作を説明するための模式図であり、(a)が荷台を水平にしている状態を示した模式図であり、(b)が荷台を後方下がりに傾斜及び後方にスライドさせている最中の状態を示した模式図である。図10は、本実施形態のトレーラシステムの荷台を後方下がりに傾斜させて且つ後方にスライドさせる動作を説明するための模式図であり、荷台を後方下がりに傾斜及び後方にスライドさせ且つ歩み板を倒伏させた状態を示した模式図である。図11は、本実施形態のトレーラシステムから荷台を取り外した状態でメインフレームを後方下がりに傾斜させている最中の状態を平面視した模式図である。図12は、本実施形態のトレーラシステムから荷台を取り外した状態でメインフレームを後方下がりに傾斜させた状態を平面視した模式図である。図13は、本実施形態のトレーラシステムから荷台を取り外した状態でトラクタに対してトレーラを水平面上で回転させた状態を説明するための模式図である。
この通常ポジションでは、トレーラ1のグースネック部Gは、上述した図4(a)に示すように、第1アーム11に第2アーム13が重なって当接した閉状態になっている。このとき、グースネック部Gを動作させる油圧シリンダ20は、ピストンロッド20bが収縮状態で、先端部以外の大部分がシリンダチューブ20aの内部に収容されている。
また、油圧シリンダ20を駆動させると、油圧シリンダ20のシリンダチューブ20aに取り付けられている第2アーム12の前端部(一端部)が上方向の荷重を受ける。このとき、第2アーム13は、メインフレーム2の前端部に設けられた回転軸部12を回転中心にして、メインフレーム2の前端部に対して上方向に回動する(図9(b)、図10、図11、図12を参照)。
なお、図11、図12には、メインフレーム2に荷台60を搭載していない状態のグースネック部G及びメインフレーム2の動作を示しており、図11が図9(b)から荷台50を取り除いた状態を示し、図12が図10から荷台50を取り除いた状態を示している。
また、メインフレーム2を後方下がりに傾斜させると、メインフレーム2にスライド自在に支持されている荷台50がメインフレーム2と共に後方下がりに傾斜しながら、メインフレーム2に沿って後方(X2方向)にスライド移動していき、荷台50の下端部が地上面GLに接地した状態になる(当接した状態になる)。
その後、荷台50の後端部に回転自在に取り付けられた歩み板60を回転させて、倒伏状態にすると、図10に示す状態(傾斜ポジション)になり、貨物の積み下ろし作業を行うことができる。
この構成により、図13に示すように、トラクタ100のカプラ130に接続されたトレーラ1が、トラクタ100に対して、直線上の配置だけではなく、任意の角度に屈曲した位置に配置することができる。
また、上述した実施形態では、グースネック部Gを上下方向に移動させるために油圧シリンダ20を用いているが、特にこれに限定されるものではない。油圧シリンダ20以外のものであっても、グースネック部Gを上下方向に移動させるものであれば、本発明に適用される。
1…トレーラ
2…メインフレーム
3…横フレーム
5a、5b…車輪
G…グースネック部
10…アーム部(開閉アーム部(グースネック部))
11…第1アーム(グースネック部)
12…回転軸部(グースネック部)
13…第2アーム(グースネック部)
14…連結部材(グースネック部)
15…接続部材(グースネック部)
17…取付金具
20…油圧シリンダ
20a…シリンダチューブ
20b…ピストンロッド
20c…ロッドカバー
20d…ヘッドカバー
21…横架連結部材
50…荷台
50a…底面部
60…歩み板
100…トラクタ
105…キャビン
110…シャーシ
110a…基面
120…ターンテーブル
120a…回転台
130…カプラ
131…底面部(カプラ)
132…支持片(カプラ)
133…回転軸部(カプラ)
134…揺動片(カプラ)
134a…基面部(揺動片(カプラ))
134b…下垂片(揺動片(カプラ))
151…前輪
153…後輪
Claims (6)
- トレーラと、該トレーラを牽引するトラクタとを備えたトレーラシステムであって、
前記トラクタは、前記トレーラが連結されるカプラが設けられたシャーシを有し、
前記カプラは、前記シャーシの後方・下側に設けられた後輪の略上方の位置に設けられており、
前記トレーラは、
車幅方向に所定間隔を開けて並行に配置され且つ車両前後方向に延びる一対のメインフレームと、
その前端部側が前記カプラに連結され、その後端部が前記メインフレームの前端部に回転自在に連結されているグースネック部と、
前記グースネック部を上下方向に移動させる油圧シリンダと、
前記メインフレームにスライド自在に支持されている荷台と、を有し、
前記グースネック部は、一対の前記メインフレームの前端部に設けられた回転軸部に回転自在に連結され且つ車両前後方向・前方に延びる、一対の開閉アーム部を備え、
一対の前記開閉アーム部は、第1アーム及び第2アームを有し、その後端部同士が前記回転軸部で連結され、前記第1アームに前記第2アームが重なって当接した閉状態と、前記第1アームの前端部と、前記第2アームの前端部とが離間している開状態とに遷移できるようなっており、
一対の前記第1アームの前端部の間に連結部材が架設され、
前記連結部材は、その下面側に、前記トラクタのカプラに接続されるキングピンが突設されていると共に、その上面側に前記油圧シリンダが取り付けられ、
前記油圧シリンダは、収縮状態及び伸長状態に変位可能なピストンロッドを有し、該ピストンロッドが収縮状態のときには、前記開閉アーム部を閉状態にして地上面に対して、前記メインフレームが略平行になる状態で維持するようになっていると共に、前記ピストンロッドを前記収縮状態から前記伸長状態に変位させることで、前記開閉アーム部を開状態にすることで、前記第2アームが上方向に押し上げられ、前記地上面に対して、前記メインフレームを後方下がりに傾斜させると共に、前記メインフレームに支持されている荷台が該メインフレームと共に後方下がり傾斜させながら、後方にスライド移動させ、該荷台の後端部を地上面に接地させるようになっていることを特徴とするトレーラシステム。 - 前記トラクタのシャーシは、その後方側に、ターンテーブルが設けられており、
前記カプラは、前記ターンテーブルの上に固定され、該ターンテーブルの回転にともない回転するようになっており、前記カプラに接続された前記トレーラは、該トラクタに対して、直線上の配置だけではなく、任意の角度に屈曲した位置に配置することができるようになっていることを特徴とする請求項1に記載のトレーラシステム。 - 前記油圧シリンダは、シリンダチューブを有し、該ピストンロッドが前記収縮状態及び前記伸長状態に変位することで該シリンダチューブに対して出入りするようになっており、
一方の前記第2アームの前端部と、他方の前記第2アームの前端部に接続部材が架設されており、前記接続部材に前記油圧シリンダのシリンダチューブが取付けられており、
前記油圧シリンダを駆動させ、該ピストンロッドを収縮状態と伸長状態との間で遷移させることで、前記回転軸部を回転中心に前記第1アーム及び第2アームを回動させて、前記開閉アーム部を閉状態と前記開状態とに遷移できるようになっていることを特徴とする請求項2に記載のトレーラシステム。 - 前記カプラは、前記ターンテーブルの上に固着されている平板状の底面部と、該底面部の上面から立設している、1対の支持片と、該支持片の上方部に設けられたカプラ回転軸部と、該カプラ回転軸部を支点にして前記支持片に揺動自在に支持されている揺動片とを有し、
前記揺動片の上面に、前記グースネック部の第1アームの先端部に取り付けられた前記連結部材が固定されており、該揺動片は、前記グースネック部の第1アームの回動動作に応じて、前記支持片の前記カプラ回転軸部を支点にして揺動するようになっていることを特徴とする請求項3に記載のトレーラシステム。 - 前記ピストンロッドが収縮状態の前記油圧シリンダを駆動させると、前記シリンダチューブから前記ピストンロッドが飛び出し、
前記連結部材を介して前記ピストンロッドの前端部に取り付けられている前記第1アームの前端部が下方向に荷重を受け、前記メインフレームの前端部に設けられた前記回転軸部を回転中心にして、前記メインフレームの前端部に対して下方向に回動すると共に、前記カプラの揺動片を下方に押し込み前方側に傾斜させると共に、
前記接続部材を介して前記シリンダチューブに取り付けられた第2アームの前端部が上方向の荷重を受け、該メインフレームの前端部に設けられた回転軸部を回転中心にして、前記メインフレームの前端部に対して上方向に回動し、これらの動作により、前記第1アームの先端部と、前記第2アームの前端部とが離間していく共に、該メインフレームの前端部が上方に押し上げられて、前記メインフレームが後方下がりに傾斜していくようになっていることを特徴とする請求項4に記載のトレーラシステム。 - トレーラと、該トレーラを牽引するトラクタとを備えたトレーラシステムであって、
前記トラクタは、前記トレーラが連結されるカプラが設けられたシャーシを有し、
前記シャーシは、その後方側に、水平面上で回転するターンテーブルが設けられており、
前記カプラは、前記ターンテーブルの上に固定され、該ターンテーブルの回転にともない回転するようになっていると共に、前記シャーシの後方・下側に設けられた後輪の略上方の位置に設けられており、
前記トレーラは、
車幅方向に所定間隔を開けて並行に配置され且つ車両前後方向に延びる一対のメインフレームと、
その前端部側が前記カプラに連結され、その後端部が前記メインフレームの前端部に回転自在に連結されているグースネック部と、
前記グースネック部を上下方向に移動させる油圧シリンダとを有し、
前記グースネック部は、一対の前記メインフレームの前端部に設けられた回転軸部に回転自在に連結され且つ車両前後方向・前方に延びる、一対の開閉アーム部を備え、
一対の前記開閉アーム部は、第1アーム及び第2アームを有し、その後端部同士が前記回転軸部で連結され、前記第1アームに前記第2アームが重なって当接した閉状態と、前記第1アームの前端部と、前記第2アームの前端部とが離間している開状態とに遷移できるようなっており、
一対の前記第1アームの前端部の間に連結部材が架設され、
前記連結部材は、その下面側に、前記トラクタのカプラに接続されるキングピンが突設されていると共に、その上面側に前記油圧シリンダが取り付けられ、
前記油圧シリンダは、収縮状態及び伸長状態に変位可能なピストンロッドを有し、該ピストンロッドが収縮状態のときには、前記開閉アーム部を閉状態にして地上面に対して、前記メインフレームが略平行になる状態で維持するようになっていると共に、前記ピストンロッドを前記収縮状態から前記伸長状態に変位させることで、前記開閉アーム部を開状態にすることで、前記第2アームが上方向に押し上げられ、前記地上面に対して、前記メインフレームを後方下がりに傾斜させるようになっていることを特徴とするトレーラシステム。
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