JP2022060650A - トレーラシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】貨物の積み下ろし作業の負担が軽減されるとも共に、貨物を搭載している際の走行が安定するトレーラシステムを提供する。【解決手段】トレーラ1と、トラクタ100とを備えたトレーラシステムWであって、トラクタ100は、トレーラ1が連結されるカプラ130が設けられ、トレーラ1は、メインフレーム2と、メインフレーム2の前端部に回転自在に連結されているグースネック部Gと、グースネック部Gを上下方向に移動させる油圧シリンダ20と、メインフレーム2にスライド自在に支持されている荷台50とを有している。グースネック部Gは、メインフレーム2の前端部に回転自在に連結されたアーム部10と、アーム部10の前端部に取り付けられた連結部材14とを備え、連結部材14は、その下面側にカプラ130に接続され、その上面側に油圧シリンダ20が取り付けられている。【選択図】図10

Description

新規性喪失の例外適用申請有り
本発明は、トレーラ及びトラクタを備えたトレーラシステムに関する。
従来から、コンテナの輸送だけではなく、ショベルカー等の建設機械の輸送にもトレーラが用いられている。従来技術のトレーラは、一般的に、その前部にグースネックが設けられており、トラクタの後端部のカプラに、グースネックの前端側が連結され、トラクタの牽引されるようになっている。このようなトレーラは、例えば、特許文献1に開示されている。
ここで、特許文献1に記載された従来技術のトレーラについて、図14を参照しながら簡単に説明する。
図14では、トレーラ200と、トレーラ200を牽引するトラクタ300とにより構成された貨物自動車(トレーラシステム)の模式図を示している。
トレーラ200は、メインフレーム202と、メインフレーム202の前端部202aから前方且つ上方に向けて略L字状に延設されたグースネック204とを備えている。また、メインフレーム202の後端側の位置には車輪207が設けられていると共に、その後端部にテールランプ208が取付けられている。また、グースネック204の前部204aには、取付台243が設けられ、取付台243からキングピン244が下方に突出している。
トレーラ100は、トラクタ300の車体後部に設けられたカプラ310にキングピン244を挿入することにより、トラクタ300に連結され、トラクタ300とトレーラ200とでトレーラシステムが構成される。
なお、図中の符号320は、トラクタ300の後輪を示し、符号GLは、道路等の地上面を示している。
そして、トレーラ200に、ショベルカー等の建設機械を載せる際には、一般的に、地上面GLに対して略水平なメインフレーム202の後端と、地上面GLとの間に、道板(図示せず)を架け渡して搬送路を形成し、ショベルカーを搬送路の上を通して、トレーラ200の上に搬入している。
特開2009-166531号公報
ところで、トレーラ及びトラクタにより構成されるトレーラシステムは、以下に示す技術的課題を有している。
トレーラ及びトラクタにより構成されるトレーラシステムに、ショベルカー等の建設機械を積み下ろす際には、上述したように、メインフレーム202の後端と、地上面GLとの間に、道板(図示せず)を架け渡して搬送路を形成している。しかし、道板の傾斜角度が大きいため、貨物の積み下ろし作業の難易度が高く、作業に神経を使っていた(作業者の負担が大きかった。
また、上記のトレーラシステムは、その構造上、トラクタの駆動軸が駆動力を発揮するために、駆動軸にある程度の荷重がかかっていることが必要になっている。駆動軸に十分な荷重がかかっていないとタイヤが空回りしてしまうためである。そして、従来技術のトレーラシステムは、トレーラが連結されるカプラにかかる第5輪荷重が十分に確保できない(第5荷重が軽すぎる)という課題を有している。その結果、従来術のトレーラシステムは、トラクタの駆動力が発揮できなくなり、走行が安定しないという問題が発生していた。特に、従来技術のトレーラシステムは、貨物を搭載していない空車時において、トレーラが連結されるカプラにかかる第5輪荷重が十分に確保できず、走行が安定しないという問題が発生していた。
なお、トレーラ及びトラクタにより構成される貨物自動車は、トラクタの後ろに、トレーラを連結した構成になっているため、直線でかなり長い距離寸法になる。そのため、この貨物自動車は、ショベルカー等の建設機械の輸送に利用しようとした場合、建設現場において、建設機械の積み下ろしのために必要なスペースが十分にとれないことがあるという技術的課題も有している。
本発明は、上記技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、貨物の積み下ろし作業の負担が軽減されるとも共に、貨物を搭載している際の走行が安定するトレーラシステムを提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明は、トレーラと、該トレーラを牽引するトラクタとを備えたトレーラシステムであって、前記トラクタは、前記トレーラが連結されるカプラが設けられたシャーシを有し、前記カプラは、前記シャーシの後方・下側に設けられた後輪の略上方の位置に設けられており、前記トレーラは、車幅方向に所定間隔を開けて並行に配置され且つ車両前後方向に延びる一対のメインフレームと、その前端部側が前記カプラに連結され、その後端部が前記メインフレームの前端部に回転自在に連結されているグースネック部と、前記グースネック部を上下方向に移動させる油圧シリンダと、前記メインフレームにスライド自在に支持されている荷台と、を有し、前記グースネック部は、一対の前記メインフレームの前端部に設けられた回転軸に回転自在に連結され且つ車両前後方向・前方に延びる、一対の開閉アーム部を備え、一対の前記開閉アーム部は、第1アーム及び第2アームを有し、その後端部同士が前記回転軸で連結され、前記第1アームに前記第2アームが重なって当接した閉状態と、前記第1アームの前端部と、前記第2アームの前端部とが離間している開状態とに遷移できるようなっており、一対の前記第1アームの前端部の間に連結部材が架設され、前記連結部材は、その下面側に、前記トラクタのカプラに接続されるキングピンが突設されていると共に、その上面側に前記油圧シリンダが取り付けられ、前記油圧シリンダは、収縮状態及び伸長状態に変位可能なピストンロッドを有し、該ピストンロッドが収縮状態のときには、前記開閉アーム部を閉状態にして地上面に対して前記メインフレームが略平行になる状態で維持するようになっていると共に、前記ピストンロッドを前記収縮態から前記伸長状態に変位させることで、前記開閉アーム部を開状態にすることで、前記第2アームが上方向に押し上げられ、前記地上面に対して、前記メインフレームを後方下がりに傾斜させると共に、前記メインフレームに支持されている荷台が該メインフレームと共に後方下がり傾斜させながら、後方にスライド移動させ、該荷台の後端部を地上面に接地させるようになっていることを特徴とする。
本発明は、上記の構成により、貨物の積み下ろしの際に、荷台を後方下がりに傾斜させ且つ後方にスライド移動させて荷台の後端部を地上面に接地した状態にできるため、上述した従来技術(図14参照)のメインフレームの後端と、地上面GLとの間に、道板(図示せず)を架け渡して形成した搬送路と比べて、貨物の搬送路の傾斜角度を緩やか(小さく)することができる。その結果、本発明によれば、例えば、建設現場等において、ショベルカー等の建設機械を積み下ろす際の作業負担が軽減される。
また、本発明は、上記のような「第1アーム及び第2アームを有する開閉アーム部」を備えたグースネック部の構成を採用することにより、グースネック部の前端側に油圧シリンダを取り付けることができる。すなわち、上記のようにグースネック部を構成することにより、第1アームの前端に取り付けられた連結部材がカプラに接続されている状態のままで、第2アームを上下方向に移動させることでき、第2アーム部の上下方向の移動により、メインンフレーム及び荷台を傾斜状態にしたり、水平状態にしたりすることができるようになる。
そして、本発明では、トラクタのカプラに接続されるキングピンが突設されている連結部材に、重量が大きい「油圧シリンダ」が取り付けられているため、第5輪荷重を確保することができる。その結果、本発明によれば、安定して走行することができるトレーラシステムが提供される。例えば、本発明のトレーラシステムは、従来技術のものと比べて、雨や雪の際にタイヤが空転することが防止された構造になっている。
また、前記トラクタのシャーシは、その後方側に、ターンテーブルが設けられており、前記カプラは、前記ターンテーブルの上に固定され、該ターンテーブルの回転にともない回転するようになっており、前記カプラに接続された前記トレーラは、該トラクタに対して、直線上の配置だけではなく、任意の角度に屈曲した位置に配置することができるようになっていることが望ましい。
本発明のトレーラシステムは、上記の構成により、建設現場等において、建設機械等の貨物の積み下ろしのために必要なスペースが十分にとれない場合であっても、トラクタとトレーラを「L字状」や「くの字状」に屈曲して配置した上で、荷台を後方下がりに傾斜させ且つ後方にスライド移動させることができる。その結果、本発明によれば、狭い現場においても貨物の積み下ろしをすることができるようになる。
なお、従来技術のトレーラシステムでは、トラクタとトレーラを「L字状」や「くの字状」に屈曲して配置した上で、メインフレームや荷台を傾斜させることができるものは知られていない。
また、前記油圧シリンダは、シリンダチューブを有し、該ピストンロッドが前記収縮状態及び前記伸長状態に変位することで該シリンダチューブに対して出入りするようになっており、一方の前記第2アームの前端部と、他方の前記第2アームの前端部に接続部材が架設されており、前記接続部材に前記油圧シリンダのシリンダチューブが取付けられており、前記油圧シリンダを駆動させ、該ピストンロッドを収縮状態と伸長状態との間で遷移させることで、前記回転軸部を回転中心に前記第1アーム及び第2アームを回動させて、前記開閉アーム部を閉状態と前記開状態とに遷移できるようになっていることが望ましい。
また、前記カプラは、前記ターンテーブルの上に固着されている平板状の底面部と、該底面部の上面から立設している、1対の支持片と、該支持片の上方部に設けられたカプラ回転軸部と、カプラ回転軸部を支点にして前記支持片に揺動自在に支持されている揺動片とを有し、前記揺動片の上面に、前記グースネック部の第1アームの先端部に取り付けられた前記連結部材が固定されており、該揺動片は、前記グースネック部の第1アームの回動動作に応じて、支持片の回転軸部を支点にして揺動するようになっていることが望ましい。
また、前記ピストロッドが収縮状態の前記油圧シリンダを駆動させると、前記シリンダチューブから前記ピストンロッドが飛び出し、前記連結部材を介して前記ピストロッドの前端部に取り付けられている前記第1アームの前端部が下方向に荷重を受け、前記メインフレームの前端部に設けられた前記回転軸部を回転中心にして、前記メインフレームの前端部に対して下方向に回動すると共に、前記カプラの揺動片を下方に押し込み前方側に傾斜させると共に、前記接続部材を介して前記シリンダチューブに取り付けられた第2アームの前端部が上方向の荷重を受け、該メインフレームの前端部に設けられた回転軸部を回転中心にして、前記メインフレームの前端部に対して上方向に回動し、これらの動作により、前記第1アームの先端部と、前記第2アームの前端部とが離間していく共に、該メインフレームの前端部が上方に押し上げられて、前記メインフレームが後方下がりに傾斜していくようになっていることが望ましい。
また、本明は、トレーラと、該トレーラを牽引するトラクタとを備えたトレーラシステムであって、前記トラクタは、前記トレーラが連結されるカプラが設けられたシャーシを有し、前記シャーシは、その後方側に、水平面上で回転するターンテーブルが設けられており、前記カプラは、前記ターンテーブルの上に固定され、該ターンテーブルの回転にともない回転するようになっていると共に、前記シャーシの後方・下側に設けられた後輪の略上方の位置に設けられており、前記トレーラは、車幅方向に所定間隔を開けて並行に配置され且つ車両前後方向に延びる一対のメインフレームと、その前端部側が前記カプラに連結され、その後端部が前記メインフレームの前端部に回転自在に連結されているグースネック部と、前記グースネック部を上下方向に移動させる油圧シリンダとを有し、前記グースネック部は、一対の前記メインフレームの前端部に設けられた回転軸に回転自在に連結され且つ車両前後方向・前方に延びる、一対の開閉アーム部を備え、一対の前記開閉アーム部は、第1アーム及び第2アームを有し、その後端部同士が前記回転軸で連結され、前記第1アームに前記第2アームが重なって当接した閉状態と、前記第1アームの前端部と、前記第2アームの前端部とが離間している開状態とに遷移できるようなっており、
一対の前記第1アームの前端部の間に連結部材が架設され、前記連結部材は、その下面側に、前記トラクタのカプラに接続されるキングピンが突設されていると共に、その上面側に前記油圧シリンダが取り付けられ、前記油圧シリンダは、収縮状態及び伸長状態に変位可能なピストンロッドを有し、該ピストンロッドが収縮状態のときには、前記開閉アーム部を閉状態にして地上面に対して、前記メインフレームが略平行になる状態で維持するようになっていると共に、前記ピストンロッドを前記収縮態から前記伸長状態に変位させることで、前記開閉アーム部を開状態にすることで、前記第2アームが上方向に押し上げられ、前記地上面に対して、前記メインフレームを後方下がりに傾斜させるようになっていることを特徴とする。
本発明によれば、貨物の積み下ろし作業の負担が軽減されるとも共に、貨物を搭載している際の走行が安定するトレーラシステムを提供することができる。
本発明の実施形態のトレーラシステムの側面を示した模式図である。 本発明の実施形態のトレーラシステムから荷台を取り外した状態の平面を示した模式図である。 本発明の実施形態のトレーラシステムから荷台を取り外した状態の側面を示した模式図である。 本発明の実施形態のトレーラシステムのグースネック部及び油圧シリンダを説明するための模式図であり、(a)がグースネック部のアーム部が閉じている状態を側面視している模式図であり、(b)がグースネック機構のアーム部が開いている状態を側面視している模式図である。 本発明の実施形態のトレーラシステムのグースネック部を説明するための模式図であり、(a)がグースネック部の第1アームと油圧シリンダとの接続部分を平面視している模式図であり、(b)がグースネック部の第2アームと油圧シリンダとの接続部分を平面視している模式図である。 本発明の実施形態のトレーラシステムのカプラ及びターンテーブルの構成を説明するための模式図であり、カプラ及びターンテーブルを正面視した模式図を示している。 本発明の実施形態のトレーラシステムのカプラ及びターンテーブルの構成を説明するための模式図であり、カプラ及びターンテーブルを側面視した模式図を示している。 本発明の実施形態のトレーラシステムのカプラ及びターンテーブルの構成を説明するための模式図であり、カプラ及びターンテーブルを上方から見た模式図を示している。 本発明の実施形態のトレーラシステムの荷台を後方下がりに傾斜させ且つ後方にスライドさせる動作を説明するための模式図であり、(a)が荷台を水平にしている状態を示した模式図であり、(b)が荷台を後方下がりに傾斜及び後方にスライドさせている最中の状態を示した模式図である。 本発明の実施形態のトレーラシステムの荷台を後方下がりに傾斜させて且つ後方にスライドさせる動作を説明するための模式図であり、荷台を後方下がりに傾斜及び後方にスライドさせ且つ歩み板を倒伏させた状態を示した模式図である。 本発明の実施形態のトレーラシステムから荷台を取り外した状態でメインフレームを後方下がりに傾斜させている最中の状態を側面視した模式図である。 本発明の実施形態のトレーラシステムから荷台を取り外した状態でメインフレームを後方下がりに傾斜させた状態を側面視した模式図である。 本発明の実施形態のトレーラシステムから荷台を取り外した状態でトラクタに対してトレーラを水平面上で回転させた状態を説明するための模式図である。 従来技術のトレーラシステムの側面を示した模式図である。
以下、本発明の実施形態のトレーラシステムについて図面に基づいて説明する。
先ず、本実施形態の概略構成について、図1~図5を参照しながら説明する。
ここで、図1は、本実施形態のトレーラシステムの側面を示した模式図である。図2は、本発実施形態のトレーラシステムから荷台を取り外した状態の平面を示した模式図である。図3は、本実施形態のトレーラシステムから荷台を取り外した状態の側面を示した模式図である。図4は、本実施形態のトレーラシステムのグースネック部及び油圧シリンダを説明するための模式図であり、(a)がグースネック部のアーム部が閉じている状態を側面視している模式図であり、(b)がグースネック機構のアーム部が開いている状態を側面視している模式図である。図5は、本実施形態のトレーラシステムのグースネック部を説明するための模式図であり、(a)がグースネック部の第1アームと油圧シリンダとの接続部分を平面視している模式図であり、(b)がグースネック部の第2アームと油圧シリンダとの接続部分を平面視している模式図である。
図1に示すように、本実施形態のトレーラシステム(貨物車両)Wは、トレーラ1と、トレーラ1を牽引するトラクタ100とを備えている。
上記のトラクタ100は、トレーラ1が連結されるカプラ130が設けられたシャーシ110を有している。カプラ130は、シャーシ110の後方・下側に設けられた後輪152の略上方の位置に設けられている。
上記のトレーラ1は、平面視左右1対で、車幅方向(Y方向)に所定間隔を開けて並行に配置されているメインフレーム2・2(図2参照)と、その前端部側がカプラ130に連結され且つ後端部がメインフレーム2・2の前端部に設けられた回転軸部12に回転自在に連結されているグースネック部Gと、グースネック部Gを上下方向に移動させる油圧シリンダ20と、メインフレーム2・2にスライド自在に支持されている荷台50と、を有している。また、メインフレーム2・2の後方側に2軸の車輪5a、5bが設けられている。
また、図2に示すように、一対のメインフレーム2・2は、車両前後方向(図中のX方向)に間隔を開けた、複数箇所において、複数の横フレーム3により固定されている。具体的には、一対のメインフレーム2・2は、車両前後方向(図中のX方向)の一側面同士が相対向するように配置されていると共に、一方のメインフレーム2の側面と、他方のメインフレーム2の側面とに、複数の横フレーム3が架設されることにより固定されて骨格構造を形成している。
また、上記の荷台50(図1参照)は、メインフレーム2の上に、摺動自在(スライド自在)に支持されている。
具体的には、荷台50は、貨物が載置される底面部50aを有し、底面部50aの下面(図示しない裏面)に、メインフレーム2・2の外側側面(車幅方向の外側側面)にスライド自在に係合する、1対のガイドレール(図示せず)が設けられている。この構成により、荷台50は、メインフレーム2・2に沿って、車両前後方向(図中のX方向)にスライド自在に往復移動できるようになっている。なお、図示しないガイドレールは、車両前後方向(図中のX方向)に延設されている。
また、荷台50の後端部には歩み板60(図1参照)が設けられている。歩み板60は、荷台50の底面部50aから略垂直に立設した起立状態と、貨物搭載面50aと略面一をなして荷台50より後方に延びる倒伏状態とになるように、該荷台の後端部に回動自在に支持されている。
なお、後述するが、このグースネック部Gの動作により、メインフレーム2・2を地上面GLに対して平行な状態(図2に示す状態)にしたり、地上面GLに対して、斜め後方に傾斜させた状態(後述する図10に示す状態)にしたりできるようになっている。
上記のグースネック部Gは、図4、5に示すように、一対のメインフレーム2の前端部から前方(図中のX1方向)に延びる、1対の開閉アーム部(以下、単に「アーム部」という)10を備えている。一対のアーム部10は、第1アーム11及び第2アーム13を有している。また、第1アーム11及び第2アーム13は、その後端部同士がメインフレーム2の前端部に設けられた回転軸12で連結されている。そして、アーム部10は、第1アーム11に第2アーム13が重なって当接した閉状態(図4(a)の状態)と、第1アーム11の前方部と、第2アーム13の前方部とが離間している開状態(図4(b)に示す状態)とに遷移できるようなっている。
なお、回転軸部12は、アーム部(第1アーム11及び第2アーム13により構成されるアーム部)10と、メインフレーム2の前端部に対して「第1アーム11及び第2アーム13」の基端部同士(後端部同士)を回転自在に連結して支持している。
また、グースネック部Gは、「一方の第1アーム11の前端部」と「他方の第1アーム11の前端部」とに架設された連結部材14と、「一方の第2アーム13の前端部」と「他方の第2アーム13の前端部」とに架設された接続部材15とを備えている。
なお、連結部材14の下面部には、トラクタ100のカプラ130に接続されるキングピン(図4、5では示さず)が突設されている。
また、連結部材10の上面側に、第1アーム11・11及び第2アーム13・13を開閉動作させるための、一対の油圧シリンダ20・20が設けられている。
また、油圧シリンダ20は、油圧機構が収納されているシリンダチューブ20aと、シリンダチューブ20aに対して出入りするピストンロッド20bとを備えている。また、シリンダチューブ20aの先端部(図4では下端部)にはロッドカバー20cが設けられ、シリンダチューブ20aの後端部(図4では上端部)にはヘッドカバー20dが設けられている。また、一対の油圧シリンダ20・20は、トラクタ100に搭載されている制御装置により制御されて動作するようになっている。
なお、本実施形態で用いられる油圧シリンダ20は、公知技術であるため、詳細な説明は省略する。
また、一対の油圧シリンダ20・20は、その後端(図4では上端側)に横架連結部材21(図5(b)参照)が架設され、その後端部同士が連結されている。具体的には、横架連結部材21は、一方の油圧シリンダ20のヘッドカバー20dと、他方の油圧シリンダ20のヘッドカバー20dとに架設されている。
そして、油圧シリンダ20を駆動させ、油圧シリンダ20のピストンロッド20bを収縮状態から伸長状態(或いは、伸長状態から収縮状態)に動作させることで、回転軸部12を回転中心にして、アーム部10を回動させて、第1アーム11に第2アーム13が重なって当接した閉状態(図4(a)に示す状態)と、第1アーム11の前端部と、第2アーム13の前端部とが離間している開状態(図4(b)に示す状態)とに遷移できるように構成されている。
以下、グースネック部Gの各構成について説明する。
第1アーム11は、斜辺部11aと、当該斜辺部11aの先端部から屈曲して前方に延びる水平辺部11bを有する略への字状に形成されている(図4参照)。また、第1アーム11は、斜辺部11aの端部(後端部)が、回転軸部12を介して、メインフレーム2の前端部に回転自在に連結されている。
また、図5(a)に示すように、1対の第1アーム11・11は、その前端部(水平辺部11bの前端部)に、前端部同士を連結する連結部材14が架設されて取り付けられている。また、連結部材14の車幅方向(Y方向)の略中央部の下面部に、下方に突出するキングピン(図示せず)が設けられている。そして、トラクタ100のカプラ130に、連結部材14の下面から突出するキングピン(図示せず)を挿嵌することで、グースネック部Gがトラクタ100のカプラ130に連結されるようになっている。
また、連結部材14の上面部の左右両側には、それぞれ、油圧シリンダ20のピストンロッド20bの先端部が取り付けられている。
また、第2アーム13は、斜辺部13aと、当該斜辺部13aの先端部から屈曲して前方に延びる水平辺部13bを有する略への字状に形成されている(図4参照)。また、第2アーム13は、斜辺部13aの端部(後端部)が、回転軸部12を介して、メインフレーム2の前端部に回転自在に連結されている。
また、第2アーム13の水平辺部13bは、車両前後方向(X方向)の長さ寸法が、第1アーム11の水平辺部11bの車両前後方向(X方向)の長さ寸法よりも大きくなっており、第1アーム11よりも車両の前方(X1方向)に突出している。
また、図5(b)に示すように、1対の第2アーム13・13は、その前端部(水平辺部12bの前端・上面部)に、前端部同士を連結する接続部材15が架設されて取り付けられている。
また、接続部材15は、前端部の左右両側に、それぞれ、取付金具17を介して、油圧シリンダ20のシリンダチューブ20aに連結されている。
次に、トレーラ1を牽引するトラクタ100の構成について説明する。
図1に示すように、トラクタ100は、前方にキャビン105を有し、キャビン105の後方にカプラ130が搭載されたシャーシ110を備えている。また、トラクタ100は、キャビン105の下方に前輪151を備え、シャーシ110の後方・下側に後輪152を備えている。
また、トラクタ100は、エンジンを含む駆動装置(図示せず)と、操舵装置(図示せず)とを備えている。また、トラクタ100には、トレーラ1のグースネッ部Gを開閉動作させる油圧アーム20の駆動を制御するための制御装置(図示せず)が搭載されている。
なお、トレーラ1を連結するためのカプラ130は、シャーシ110の後方・下側の後輪152の略上方の位置に設けられている。したがって、トラクタ1のカプラ130にトレーラ1が連結されると、トレーラ1の重量が、トレーラ1の車輪5a、5bの車軸と、カプラ130に分散して加わるとともに、カプラ130に加わる荷重が第5輪荷重になる。
また、上記のカプラ130は、トレーラ1を連結するための連結装置であり、トレーラ1のグースネック部Gの連結部材14に設けられたキングピンが嵌り込む挿嵌部(図示せず)及びロック機構(図示せず)を有している。
また、カプラ130は、シャーシ110の基面110aに回転自在に設けられたターンテーブル120に取り付けられて支持されている。この構成により、カプラ130は、シャーシ110の基面110a上において、ターンテーブル120の回転にともない、水平面上で回転できるようになっている。
なお、本実施形態のトラクタ100は、カプラ130と、カプラ130を支持するターンテーブル120の構成に特徴があり、それ以外の構成は、公知技術により実現されている。そのため、以下では、図6~8を参照しながら、カプラ130及びターンテーブル120の構成について詳細に説明し、それ以外の構成についての説明を省略する。
ここで、図6は、本実施形態のトレーラシステムのカプラ及びターンテーブルの構成を説明するための模式図であり、カプラ及びターンテーブルを正面視した模式図を示している。図7は、本実施形態のトレーラシステムのカプラ及びターンテーブルの構成を説明するための模式図であり、カプラ及びターンテーブルを側面視した模式図を示している。図8は、本実施形態のトレーラシステムのカプラ及びターンテーブルの構成を説明するための模式図であり、カプラ及びターンテーブルを上方から見た模式図を示している。
図6、7に示すように、トラクタ100のシャーシ110の基面110aにターンテーブル120が設けられており、ターンテーブル120の上に、カプラ130が設置されている。
また、図8に示すように、ターンテーブル120は、平面視で略円形状の回転台120aと、回転機構(図示せず)とを備え、シャーシ110の基面110a上において、回転台120aの中心点を回転中心にして自由に回転できるようになっている。
また、カプラ130は、ターンテーブル120の上に固着されている平板状の底面部131と、底面部131の上面から立設している「1対の支持片132・132」と、支持片132・132の上方部に設けられた回転軸部(カプラ回転軸部)133・133と、回転軸部133・133を支点にして支持片132・132に揺動自在に支持されている揺動片134とを備えている。
また、揺動片134は、図6に示すように、基面部134aを有し、この基面部134aの略中央部(車両前後方向(X方向)の略中央部)の両側(車幅方向(Y方向)の両側)に、下方に延設された下垂片134b・134bが設けられており、この下垂片134b・134bが回転軸部133・133に回転自在に支持されている。また、揺動片134の基面部134aの上面には、グースネック部Gの第1アーム11の先端部に取り付けられた連結部材14が固定され取り付けられている。
なお、揺動片134には、トレーラ1のグースネック部Gの連結部材14に設けられたキングピンが嵌り込む挿嵌部(図示せず)及びロック機構(図示せず)が設けられている。
上記の構成により、カプラ130は、ターンテーブル120の回転にともない回転するようになっている(カプラ130は、水平面上で自由に回転できるようになっている)。そして、この構成により、トラクタ100のカプラ130に接続されたトレーラ1は、トラクタ100に対して、直線上の配置だけではなく、任意の角度に屈曲した位置に配置することができる(後述する図13参照)。
また、上記の構成により、カプラ130の揺動片134は、グースネック部Gの第1アーム11の開閉動作に応じて、支持片132・132の回転軸部133・133を支点にして、揺動するようになっている(シーソのように揺動動作をするようになっている)。
この構成により、トラクタ100のカプラ130に接続されたトレーラ1は、グースネック部Gのアーム部10の開閉動作に応じて、メインフレーム2及び荷台50を水平状態にしたり(図1に示す状態)、メインフレーム2及び荷台50を傾斜状態(後述する図10に示す状態)にしたりする動作がスムーズになる(メインフレーム2の前端部の上下方向への動作がスムーズになる)。
また、本実施形態では、トラクタ100のカプラ130が、シャーシ110の後輪152の略上方の位置に設けられている。また、カプラ130に連結される、グースネック部Gの「アーム部10(第1アーム11・11)」の先端部同士に架設された連結部材14に、1対の油圧シリンダ20・20が搭載されている。このように構成したのは以下の理由による。
具体的には、トレーラシステムWのトラクタ100の駆動軸が駆動力を発揮するためには、駆動軸にある程度の荷重がかかっていることが必要になっている。駆動軸に十分な荷重がかかっていないとタイヤが空回りしてしまうためである。特に、トレーラシステムWは、貨物を搭載していない空車時には、トレーラの車両重量だけをトレーラの車軸と第5輪(トラクタのカプラ)で分担するが、従来技術のトレーラシステム(例えば、図14に示すトレーラシステム)では、第5輪にかかる荷重が十分に確保できなかった。そのため、従来技術のトレーラシステムは、トラクタの駆動力が発揮できなくなり、走行が安定しないという問題が発生していた。例えば、従来術のトレーラシステムは、雨や雪で空転を起こしやすかった。
そこで、本実施形態では、第5輪にかかる荷重を確保するために、シャーシ110の後輪152の略上方の位置に設けられているカプラ130に連結される、グースネック部Gの連結部材14に、重量の大きい「油圧シリンダ20・20」を設ける構成を採用している。この構成により、第5輪荷重を確保することができ、安定して走行することができるトレーラシステムWが提供される。例えば、本実施形態のトレーラシステムWは、従来技術のものと比べて、雨や雪の際にタイヤが空転することが防止された構造になっている。
次に、本実施形態のトレーラシステムWの動作について、図9~図13を参照しながら説明する。
ここで、図9は、本実施形態のトレーラシステムの荷台を後方下がりに傾斜させ且つ後方にスライドさせる動作を説明するための模式図であり、(a)が荷台を水平にしている状態を示した模式図であり、(b)が荷台を後方下がりに傾斜及び後方にスライドさせている最中の状態を示した模式図である。図10は、本実施形態のトレーラシステムの荷台を後方下がりに傾斜させて且つ後方にスライドさせる動作を説明するための模式図であり、荷台を後方下がりに傾斜及び後方にスライドさせ且つ歩み板を倒伏させた状態を示した模式図である。図11は、本実施形態のトレーラシステムから荷台を取り外した状態でメインフレームを後方下がりに傾斜させている最中の状態を平面視した模式図である。図12は、本実施形態のトレーラシステムから荷台を取り外した状態でメインフレームを後方下がりに傾斜させた状態を平面視した模式図である。図13は、本実施形態のトレーラシステムから荷台を取り外した状態でトラクタに対してトレーラを水平面上で回転させた状態を説明するための模式図である。
本実施形態のトレーラシステムWは、貨物の積み下ろしをする以外のときには、図9(a)に示すように、地上面GLに対して、トレーラ1のメインフレーム2が略水平な状態(通常ポジション)に維持されている。荷台50もメインフレーム2と同様、地上面GLに対して、略水平な状態になっている。
この通常ポジションでは、トレーラ1のグースネック部Gは、上述した図4(a)に示すように、第1アーム11に第2アーム13が重なって当接した閉状態になっている。このとき、グースネック部Gを動作させる油圧シリンダ20は、ピストンロッド20bが収縮状態で、先端部以外の大部分がシリンダチューブ20aの内部に収容されている。
そして、本実施形態のトレーラシステムWは、荷台50にショベルカー等の貨物を積んだり下ろしたりさせる際には、図9(a)に示す通常ポジションにおいて、油圧シリンダ20を駆動させて、油圧シリンダ20のピストロッド20bを「収縮状態」から「伸長状態」に遷移させる。この駆動により、図9(a)に示すトレーラシステムWは、図9(b)に示す状態を経て図10に示す状態になるように、メインフレーム2及び荷台50を徐々に後方下がりに傾斜させていき、荷台50を後方にスライドさせた状態(傾斜ポジション)にする。
具体的には、油圧シリンダ20を駆動させると、シリンダチューブ20aからピストンロッド20bが下方に飛び出してきて、油圧シリンダ20のピストロッド20bの先端が取付けられている連結部材14が下方に押し込まれる。また、連結部材14が下方に押し込まれると、連結部材14に取付けられている第1アーム11・11の前端部(一端部)は、ピストンロッド20bの伸長動作により下方向に荷重を受ける。このとき、第1アーム11は、メインフレーム2の前端部に設けられた回転軸部12を回転中心にして、メインフレーム2の前端部に対して下方向に回動すると共に、トラクタ100のカプラ130の揺動片134を、支点となっている回転軸部133よりも、前方(X1方向)に押し込み、揺動片134を前方側に傾斜させる(図9(b)、図10、図11、図12を参照)。
また、油圧シリンダ20を駆動させると、油圧シリンダ20のシリンダチューブ20aに取り付けられている第2アーム12の前端部(一端部)が上方向の荷重を受ける。このとき、第2アーム13は、メインフレーム2の前端部に設けられた回転軸部12を回転中心にして、メインフレーム2の前端部に対して上方向に回動する(図9(b)、図10、図11、図12を参照)。
なお、図11、図12には、メインフレーム2に荷台60を搭載していない状態のグースネック部G及びメインフレーム2の動作を示しており、図11が図9(b)から荷台50を取り除いた状態を示し、図12が図10から荷台50を取り除いた状態を示している。
この油圧シリンダ20の「収縮状態」から「伸長状態」への伸長動作により、第1アーム11の前端部と、第2アーム13の前端部とが離間していく共に、メインフレーム2の前端部が、第2アーム13により上方に押し上げられて、メインフレーム2が後方下がり傾斜していく。
また、メインフレーム2を後方下がりに傾斜させると、メインフレーム2にスライド自在に支持されている荷台50がメインフレーム2と共に後方下がりに傾斜しながら、メインフレーム2に沿って後方(X2方向)にスライド移動していき、荷台50の下端部が地上面GLに接地した状態になる(当接した状態になる)。
その後、荷台50の後端部に回転自在に取り付けられた歩み板60を回転させて、倒伏状態にすると、図10に示す状態(傾斜ポジション)になり、貨物の積み下ろし作業を行うことができる。
なお、傾斜ポジションから通常ポジションに戻すときには、油圧シリンダ20を駆動させて、ピストンロッド20bを「伸長状態」から「収縮状態」に遷移させることで、グースネック部Gが図4(b)に示す「開状態」から図4(a)に示す「閉状態」に遷移する。このときに、メインフレーム2は、グースネック部Gの動作に応じて、後方下がりに傾斜した状態から、地上面GLに対して水平な状態にもどる。また、荷台50は、メインフレーム2が傾斜した状態から水平な状態に戻る際の動作に応じて、メインフレーム2に沿って、前方(X1方向)にスライド移動して、図9(a)に示す状態に戻る。
このように、本実施形態のトレーラシステムWは、トラクタ100のカプラ130に連結されるグースネック部Gを上下方向に移動させる油圧シリンダ20が設けられている。また、油圧シリンダ20のピストンロッド20bを収縮態から伸長状態に変位させることで、グースネック部Gを上方向に押し上げ、地上面GLに対して、メインフレーム2を後方側に傾斜した状態(後方下がりに傾斜した状態)にできるように構成されている。また、トレーラ1は、メインフレーム2にスライド自在に支持されている荷台50を有し、油圧シリンダ20を駆動させて、地上面GLに対して、グースネック部G及びメインフレーム2を後方側に傾斜した状態にすると、メインフレームに支持されている荷台がメインフレームと共に後方下がりに傾斜しながら、後方にスライド移動し、荷台50の後端部が地上面GLに接地するようになっている。
すなわち、本実施形態は、上記の構成により、貨物の積み下ろしの際に、荷台50を後方下がりに傾斜させ且つ後方にスライド移動させて荷台50の後端部を地上面GLに接地した状態にできるため、上述した従来技術(図14参照)のメインフレームの後端と、地上面GLとの間に、道板(図示せず)を架け渡して形成した搬送路と比べて、貨物の搬送路の傾斜角度を緩やか(小さく)することができる。その結果、本実施形態によれば、例えば、建設現場等において、ショベルカー等の建設機械を積み下ろす際の作業負担が軽減される。
また、本実施形態のトレーラシステムWでは、トレーラ100のカプラ130が、ターンテーブル120の上に設置されており、ターンテーブル120の回転にともない回転するようになっている(カプラ130は、水平面上で自由に回転できるようになっている)。
この構成により、図13に示すように、トラクタ100のカプラ130に接続されたトレーラ1が、トラクタ100に対して、直線上の配置だけではなく、任意の角度に屈曲した位置に配置することができる。
したがって、本実施形態のトレーラシステムWは、建設現場等において、建設機械等の貨物の積み下ろしのために必要なスペースが十分にとれない場合であっても、トラクタ100とトレーラ1を「L字状」や「くの字状」に屈曲して配置した上で、荷台50を傾斜させることで、狭い現場においても貨物の積み下ろしをすることができるようになる。
また、本実施形態では、トラクタ100のシャーシ110の後輪152の略上方の位置に設けられているカプラ130に連結される、グースネック部Gの連結部材14に、重量の大きい「油圧シリンダ20・20」を設ける構成を採用している。この構成により、第5輪荷重を確保することができるため、安定して走行することができるトレーラシステムWが提供される。例えば、本実施形態のトレーラシステムWは、従来技術のものと比べて、雨や雪の際にタイヤが空転することが防止された構造になっている。
以上、説明したように、本実施形態によれば、貨物の積み下ろし作業の負担が軽減されるとも共に、貨物を搭載している際の走行が安定するトレーラシステムWを提供することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態の限定されるものでななく、その要旨の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、メインフレーム20の上にスライド自在に荷台50が取付けられている場合について述べたが、荷台50が設けられていない構成であっても良い(図2、3、11、12、13に示す荷台50が設けられていない構成になっていても良い)。この構成であっても、従来技術のもの(図14参照)と比べて、貨物の積み下ろし作業の負担が軽減されるとも共に、貨物を搭載している際の走行が安定する。
また、上述した実施形態では、グースネック部Gを上下方向に移動させるために油圧シリンダ20を用いているが、特にこれに限定されるものではない。油圧シリンダ20以外のものであっても、グースネック部Gを上下方向に移動させるものであれば、本発明に適用される。
W…トレーラシステム

1…トレーラ
2…メインフレーム
3…横フレーム
5a、5b…車輪

G…グースネック部
10…アーム部(開閉アーム部(グースネック部))

11…第1アーム(グースネック部)
12…回転軸部(グースネック部)
13…第2アーム(グースネック部)
14…連結部材(グースネック部)
15…接続部材(グースネック部)
17…取付金具

20…油圧シリンダ
20a…シリンダチューブ
20b…ピストンロッド
20c…ロッドカバー
20d…ヘッドカバー
21…横架連結部材

50…荷台
50a…底面部
60…歩み板

100…トラクタ
105…キャビン
110…シャーシ
110a…基面
120…ターンテーブル
120a…回転台

130…カプラ
131…底面部(カプラ)
132…支持片(カプラ)
133…回転軸部(カプラ)
134…揺動片(カプラ)
134a…基面部(揺動片(カプラ))
134b…下垂片(揺動片(カプラ))

151…前輪
153…後輪

Claims (6)

  1. トレーラと、該トレーラを牽引するトラクタとを備えたトレーラシステムであって、
    前記トラクタは、前記トレーラが連結されるカプラが設けられたシャーシを有し、
    前記カプラは、前記シャーシの後方・下側に設けられた後輪の略上方の位置に設けられており、
    前記トレーラは、
    車幅方向に所定間隔を開けて並行に配置され且つ車両前後方向に延びる一対のメインフレームと、
    その前端部側が前記カプラに連結され、その後端部が前記メインフレームの前端部に回転自在に連結されているグースネック部と、
    前記グースネック部を上下方向に移動させる油圧シリンダと、
    前記メインフレームにスライド自在に支持されている荷台と、を有し、
    前記グースネック部は、一対の前記メインフレームの前端部に設けられた回転軸に回転自在に連結され且つ車両前後方向・前方に延びる、一対の開閉アーム部を備え、
    一対の前記開閉アーム部は、第1アーム及び第2アームを有し、その後端部同士が前記回転軸で連結され、前記第1アームに前記第2アームが重なって当接した閉状態と、前記第1アームの前端部と、前記第2アームの前端部とが離間している開状態とに遷移できるようなっており、
    一対の前記第1アームの前端部の間に連結部材が架設され、
    前記連結部材は、その下面側に、前記トラクタのカプラに接続されるキングピンが突設されていると共に、その上面側に前記油圧シリンダが取り付けられ、
    前記油圧シリンダは、収縮状態及び伸長状態に変位可能なピストンロッドを有し、該ピストンロッドが収縮状態のときには、前記開閉アーム部を閉状態にして地上面に対して、前記メインフレームが略平行になる状態で維持するようになっていると共に、前記ピストンロッドを前記収縮態から前記伸長状態に変位させることで、前記開閉アーム部を開状態にすることで、前記第2アームが上方向に押し上げられ、前記地上面に対して、前記メインフレームを後方下がりに傾斜させると共に、前記メインフレームに支持されている荷台が該メインフレームと共に後方下がり傾斜させながら、後方にスライド移動させ、該荷台の後端部を地上面に接地させるようになっていることを特徴とするトレーラシステム。
  2. 前記トラクタのシャーシは、その後方側に、ターンテーブルが設けられており、
    前記カプラは、前記ターンテーブルの上に固定され、該ターンテーブルの回転にともない回転するようになっており、前記カプラに接続された前記トレーラは、該トラクタに対して、直線上の配置だけではなく、任意の角度に屈曲した位置に配置することができるようになっていることを特徴とする請求項1に記載のトレーラシステム。
  3. 前記油圧シリンダは、シリンダチューブを有し、該ピストンロッドが前記収縮状態及び前記伸長状態に変位することで該シリンダチューブに対して出入りするようになっており、
    一方の前記第2アームの前端部と、他方の前記第2アームの前端部に接続部材が架設されており、前記接続部材に前記油圧シリンダのシリンダチューブが取付けられており、
    前記油圧シリンダを駆動させ、該ピストンロッドを収縮状態と伸長状態との間で遷移させることで、前記回転軸部を回転中心に前記第1アーム及び第2アームを回動させて、前記開閉アーム部を閉状態と前記開状態とに遷移できるようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のトレーラシステム。
  4. 前記カプラは、前記ターンテーブルの上に固着されている平板状の底面部と、該底面部の上面から立設している、1対の支持片と、該支持片の上方部に設けられたカプラ回転軸部と、カプラ回転軸部を支点にして前記支持片に揺動自在に支持されている揺動片とを有し、
    前記揺動片の上面に、前記グースネック部の第1アームの先端部に取り付けられた前記連結部材が固定されており、該揺動片は、前記グースネック部の第1アームの回動動作に応じて、支持片の回転軸部を支点にして揺動するようになっていることを特徴とする請求項2又は3に記載のトレーラシステム。
  5. 前記ピストロッドが収縮状態の前記油圧シリンダを駆動させると、前記シリンダチューブから前記ピストンロッドが飛び出し、
    前記連結部材を介して前記ピストロッドの前端部に取り付けられている前記第1アームの前端部が下方向に荷重を受け、前記メインフレームの前端部に設けられた前記回転軸部を回転中心にして、前記メインフレームの前端部に対して下方向に回動すると共に、前記カプラの揺動片を下方に押し込み前方側に傾斜させると共に、
    前記接続部材を介して前記シリンダチューブに取り付けられた第2アームの前端部が上方向の荷重を受け、該メインフレームの前端部に設けられた回転軸部を回転中心にして、前記メインフレームの前端部に対して上方向に回動し、これらの動作により、前記第1アームの先端部と、前記第2アームの前端部とが離間していく共に、該メインフレームの前端部が上方に押し上げられて、前記メインフレームが後方下がりに傾斜していくようになっていることを特徴とする請求項4に記載のトレーラシステム。
  6. トレーラと、該トレーラを牽引するトラクタとを備えたトレーラシステムであって、
    前記トラクタは、前記トレーラが連結されるカプラが設けられたシャーシを有し、
    前記シャーシは、その後方側に、水平面上で回転するターンテーブルが設けられており、
    前記カプラは、前記ターンテーブルの上に固定され、該ターンテーブルの回転にともない回転するようになっていると共に、前記シャーシの後方・下側に設けられた後輪の略上方の位置に設けられており、
    前記トレーラは、
    車幅方向に所定間隔を開けて並行に配置され且つ車両前後方向に延びる一対のメインフレームと、
    その前端部側が前記カプラに連結され、その後端部が前記メインフレームの前端部に回転自在に連結されているグースネック部と、
    前記グースネック部を上下方向に移動させる油圧シリンダとを有し、
    前記グースネック部は、一対の前記メインフレームの前端部に設けられた回転軸に回転自在に連結され且つ車両前後方向・前方に延びる、一対の開閉アーム部を備え、
    一対の前記開閉アーム部は、第1アーム及び第2アームを有し、その後端部同士が前記回転軸で連結され、前記第1アームに前記第2アームが重なって当接した閉状態と、前記第1アームの前端部と、前記第2アームの前端部とが離間している開状態とに遷移できるようなっており、
    一対の前記第1アームの前端部の間に連結部材が架設され、
    前記連結部材は、その下面側に、前記トラクタのカプラに接続されるキングピンが突設されていると共に、その上面側に前記油圧シリンダが取り付けられ、
    前記油圧シリンダは、収縮状態及び伸長状態に変位可能なピストンロッドを有し、該ピストンロッドが収縮状態のときには、前記開閉アーム部を閉状態にして地上面に対して、前記メインフレームが略平行になる状態で維持するようになっていると共に、前記ピストンロッドを前記収縮態から前記伸長状態に変位させることで、前記開閉アーム部を開状態にすることで、前記第2アームが上方向に押し上げられ、前記地上面に対して、前記メインフレームを後方下がりに傾斜させるようになっていることを特徴とするトレーラシステム。
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