JP7492876B2 - 水処理方法および水処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、逆浸透膜を用いる水処理方法および水処理装置に関する。
水処理では一般的に、凝集沈殿ろ過処理によって不溶解性の不純物を除去し、その後、活性炭処理や生物処理等によって溶解性有機物を除去し、逆浸透膜処理等によってイオン成分や有機物等を除去する。逆浸透膜処理で得られた処理水(透過水)は様々な用途に使用される。例えば、逆浸透膜処理水は、UV酸化処理やイオン交換樹脂処理によってさらにイオン成分を除去して純水を製造する場合や、スクラバー水として使用される場合や、冷却塔の循環水として使用される場合がある。
逆浸透膜処理では、イオン成分の除去や有機物の除去を行うことができるが、濃縮水中の有機物からスライムが発生するため、逆浸透膜処理の被処理水にスライム抑制剤(殺菌剤)を添加することがある。
逆浸透膜のスライム抑制剤としては、イソチアゾリン、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、液化塩素、塩素化イソシアヌル酸等の塩素系酸化剤が挙げられる。逆浸透膜処理の被処理水に塩素系酸化剤を添加して逆浸透膜処理の濃縮水のスライム抑制を行うが、被処理水として特に低分子有機物を含有する排水が流入する場合、透過水にTOC成分が流出する場合がある。一度でも透過水にTOC成分が流出した場合、菌数が徐々に増え、逆浸透膜の透過水側にバイオフィルムが形成され、逆浸透膜処理の後段のUV酸化処理等に処理能力以上のTOC成分が流出するという問題が発生する。したがって、逆浸透膜処理の透過水側のスライム発生を抑制することが求められている。
特許文献1には、安定化次亜臭素酸組成物を用いた逆浸透膜のスライム抑制方法の記載があるが、透過水側に透過する有機物についての記載はない。
特許文献2には、逆浸透膜処理の濃縮水のTOCを測定し、TOCの値が所定値以上になった場合に、逆浸透膜処理の被処理水に次亜塩素酸系のスライム抑制剤または次亜臭素酸系のスライム抑制剤を添加する方法が記載されている。しかし、特許文献2では、被処理水のスライム抑制方法には触れられているが、透過水のスライム抑制方法について記載がなく、さらに濃縮水を殺菌する要因として高分子有機物が挙げられ、透過水側に流出する低分子有機物の菌発生リスクについては記載がない。
特許第6622424号公報 特開2016-120466号公報
本発明の目的は、有機物を含む被処理水の逆浸透膜処理において、透過水側のスライム発生を抑制することができる水処理方法および水処理装置を提供することにある。
本発明は、有機物を含む被処理水について逆浸透膜を用いて逆浸透膜処理を行い透過水と濃縮水とを得る逆浸透膜処理工程と、前記透過水のTOCを測定するTOC測定工程と、前記TOC測定工程において測定したTOCと、前記被処理水を前記逆浸透膜で逆浸透膜処理を行った時間とからTOC(mg/L)×時間(h)として算出されるスライムポテンシャル値が10以上のときにスライム抑制剤を前記透過水に供給する透過水スライム抑制剤供給工程と、を含み、前記被処理水のpHは、2~9.0の範囲である、水処理方法である。
前記水処理方法において、前記スライム抑制剤が、次亜塩素酸またはその塩、および臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜臭素酸組成物のうちの少なくとも1つであることが好ましい。
前記水処理方法において、前記被処理水に臭素系スライム抑制剤を供給する被処理水スライム抑制剤供給工程をさらに含むことが好ましい。
前記水処理方法において、前記臭素系スライム抑制剤が、臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜臭素酸組成物であることが好ましい。
前記水処理方法における前記透過水スライム抑制剤供給工程において前記スライム抑制剤が供給された透過水が、スクラバー水および冷却塔循環水のうちの少なくとも1つとして使用されることが好ましい。
本発明は、有機物を含む被処理水について逆浸透膜を用いて逆浸透膜処理を行い透過水と濃縮水とを得る逆浸透膜処理装置と、前記透過水のTOCを測定するTOC測定手段と、前記TOC測定手段によって測定されたTOCと、前記被処理水について前記逆浸透膜で逆浸透膜処理が行われた時間とからTOC(mg/L)×時間(h)として算出されるスライムポテンシャル値が10以上のときにスライム抑制剤を前記透過水に供給する透過水スライム抑制剤供給手段と、を備え、前記被処理水のpHは、2~9.0の範囲である、水処理装置である。
前記水処理装置において、前記スライム抑制剤が、次亜塩素酸またはその塩、および臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜臭素酸組成物のうちの少なくとも1つであることが好ましい。
前記水処理装置において、前記被処理水に臭素系スライム抑制剤を供給する被処理水スライム抑制剤供給手段をさらに備えることが好ましい。
前記水処理装置において、前記臭素系スライム抑制剤が、臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜臭素酸組成物であることが好ましい。
前記水処理装置において、前記透過水スライム抑制剤供給手段によって前記スライム抑制剤が供給された透過水が、スクラバー水および冷却塔循環水のうちの少なくとも1つとして使用されることが好ましい。
本発明によって、有機物を含む被処理水の逆浸透膜処理において、透過水側のスライム発生を抑制することができる水処理方法および水処理装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る水処理装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る水処理装置を含む水処理システムの一例を示す概略構成図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る水処理装置の一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。
水処理装置1は、有機物を含む被処理水について逆浸透膜を用いて逆浸透膜処理を行い透過水と濃縮水とを得る逆浸透膜処理装置12と、透過水のTOCを測定するTOC測定手段として、TOC測定装置26と、TOC測定装置26によって測定されたTOCが所定値以上のときにスライム抑制剤を透過水に供給する透過水スライム抑制剤供給手段として、透過水スライム抑制剤供給配管24と、を備える。水処理装置1は、逆浸透膜処理の被処理水を貯留する逆浸透膜被処理水槽10を備えてもよい。
図1の水処理装置1において、逆浸透膜被処理水槽10の入口には、逆浸透膜被処理水配管14が接続されている。逆浸透膜被処理水槽10の出口と逆浸透膜処理装置12の入口とは、逆浸透膜被処理水配管16により接続されている。逆浸透膜処理装置12の透過水出口には、透過水配管18が接続され、濃縮水出口には、濃縮水配管20が接続されている。逆浸透膜被処理水槽10のスライム抑制剤入口には、被処理水スライム抑制剤供給配管22が接続されている。透過水配管18には、透過水スライム抑制剤供給配管24が接続されている。透過水配管18における透過水スライム抑制剤供給配管24の接続点の上流側には、TOC測定装置26が設置されている。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置1の動作について説明する。
有機物を含む逆浸透膜被処理水は、逆浸透膜被処理水配管14を通して、必要に応じて逆浸透膜被処理水槽10に貯留される。逆浸透膜被処理水槽10において、逆浸透膜被処理水に被処理水スライム抑制剤供給配管22を通して被処理水スライム抑制剤が添加されてもよい(被処理水スライム抑制剤供給工程)。被処理水スライム抑制剤は、逆浸透膜被処理水配管14において添加されてもよいし、逆浸透膜被処理水配管16において添加されてもよい。逆浸透膜被処理水は、逆浸透膜被処理水槽10から逆浸透膜被処理水配管16を通して逆浸透膜処理装置12へ送液される。逆浸透膜処理装置12において、逆浸透膜被処理水について逆浸透膜を用いて逆浸透膜処理が行われ、透過水と濃縮水とが得られる(逆浸透膜処理工程)。透過水は、処理水として透過水配管18を通して排出され、濃縮水は、濃縮水配管20を通して排出される。
ここで、透過水配管18において、TOC測定装置26によって透過水のTOCが測定される(TOC測定工程)。TOC測定工程において測定されたTOCが所定値以上のときに、透過水スライム抑制剤供給配管24を通して透過水スライム抑制剤が透過水に供給される(透過水スライム抑制剤供給工程)。
本発明者らの検討によって、逆浸透膜処理で除去されずに透過した低分子有機物等の有機物によって透過側において菌が増殖し、逆浸透膜処理の後段にあるUV酸化処理やイオン交換樹脂処理等において処理容量を超えたTOC成分が流入していることによることが判明した。そこで、TOC測定工程において測定したTOCが所定値以上のときにスライム抑制剤を透過水に供給することによって、有機物を含む被処理水の逆浸透膜処理において、透過水側のスライム発生を抑制することができることを見出した。
所定値のTOCは、逆浸透膜処理の被処理水の水質等に応じて決めればよく、特に制限はない。TOC測定工程において測定したTOCが0.1mg/L以上のときにスライム抑制剤を透過水に供給することが好ましく、0.2mg/L以上のときにスライム抑制剤を透過水に供給することがより好ましい。
また、逆浸透膜処理の被処理水の水質変動による透過側のスライム発生への影響を低減するために、TOC測定工程において測定したTOCと、被処理水を逆浸透膜で逆浸透膜処理を行った時間とからTOC(mg/L)×時間(h)として算出されるスライムポテンシャル値が10以上のときに、スライム抑制剤を透過水に供給することが好ましく、60以上のときに、スライム抑制剤を透過水に供給することがより好ましい。これにより、逆浸透膜処理の被処理水の水質変動があった場合でも、透過水の維持管理を行うことができる。逆浸透膜処理の被処理水のTOCが高い場合は、短時間でも逆浸透膜におけるバイオフィルム形成リスクが上昇し、TOCが低い場合は、時間をかけて逆浸透膜において徐々にバイオフィルムが形成する。
透過水のTOCは、TOC測定装置26によって自動または手動で測定すればよい。
透過水スライム抑制剤供給工程における透過水への透過水スライム抑制剤の供給は、TOC測定工程において測定したTOCに基づいて調整すればよく、測定したTOCに基づいて自動で制御してもよい。自動で制御する場合は、制御手段として制御装置を設置し、制御装置と、TOC測定装置26と、透過水スライム抑制剤供給配管24に設置したポンプまたはバルブ等とをそれぞれ電気的接続等によって接続し、測定したTOCに基づいて制御装置によって透過水スライム抑制剤供給配管24に設置されたポンプの流量やバルブの開閉度等を調整して、透過水への透過水スライム抑制剤の供給を制御すればよい。制御装置は、例えば、プログラムを演算するCPU等の演算手段、プログラムや演算結果を記憶するROMおよびRAM等の記憶手段等を含んで構成されるマイクロコンピュータと電子回路等で構成される。
透過水スライム抑制剤供給工程において透過水に供給される透過水スライム抑制剤、被処理水スライム抑制剤供給工程において被処理水に供給される被処理水スライム抑制剤は、連続的に添加されてもよいし、間欠的に添加されてもよい。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置は、例えば、水の製造、または排水処理における処理方法に適用され、具体的には超純水、および純水製造装置、または工場用排水の回収設備等に好適に適用される。
有機物を含む被処理水としては、特に制限はないが、特に、凝集沈殿ろ過処理によって不溶解性の不純物を除去し、その後、活性炭処理や生物処理等によって溶解性有機物を除去した処理水、または不純物除去後に活性炭処理や生物処理等により溶解性有機物を除去しない不純物除去水等が挙げられる。具体的には有機物含有水のTOC濃度として、0.1mg/L以上であり、0.1~50mg/Lの範囲の有機物含有水に本実施形態に係る水処理方法および水処理装置を好適に適用することができる。
被処理水のpHは、例えば、2~12の範囲であり、4~11の範囲であることが好ましい。被処理水のpHの下限は、5.5以上であることが好ましく、6.0以上であることがより好ましく、6.5以上であることがさらに好ましい。被処理水のpHの上限は、9.0以下であることが好ましく、8.0以下であることがより好ましい。
逆浸透膜処理の被処理水に含まれる逆浸透膜を透過しやすい有機物としては、低分子有機物であり、例えば、分子量が200以下、特に分子量が100以下の低分子有機物である。
逆浸透膜を透過しやすい低分子有機物としては、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、2-(2-メトキシエトキシ)エタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(ジオキシトール)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
逆浸透膜としては、アニオン荷電膜、カチオン荷電膜、中性膜が挙げられ、いずれの膜であってもよい。
透過水スライム抑制剤供給工程において透過水に供給される透過水スライム抑制剤、被処理水スライム抑制剤供給工程において被処理水に供給される被処理水スライム抑制剤としては、次亜塩素酸、クロラミン、塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜塩素酸組成物等の塩素系スライム抑制剤、次亜臭素酸、臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜臭素酸組成物等の臭素系スライム抑制剤等が挙げられる。
「臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜臭素酸組成物」は、「臭素系酸化剤」と「スルファミン酸化合物」との混合物を含む安定化次亜臭素酸組成物であってもよいし、「臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物との反応生成物」を含む安定化次亜臭素酸組成物であってもよい。「塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜塩素酸組成物」は、「塩素系酸化剤」と「スルファミン酸化合物」との混合物を含む安定化次亜塩素酸組成物であってもよいし、「塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物との反応生成物」を含む安定化次亜塩素酸組成物であってもよい。
「安定化次亜臭素酸組成物」は、透過水または被処理水中に、例えば、「臭素系酸化剤」と「スルファミン酸化合物」とを薬注ポンプ等により注入すればよい。「臭素系酸化剤」と「スルファミン酸化合物」とは別々に透過水または被処理水に添加してもよく、または、原液同士で混合させてから透過水または被処理水に添加してもよい。「安定化次亜塩素酸組成物」は、透過水または被処理水中に、例えば、「塩素系酸化剤」と「スルファミン酸化合物」とを薬注ポンプ等により注入すればよい。「塩素系酸化剤」と「スルファミン酸化合物」とは別々に透過水または被処理水に添加してもよく、または、原液同士で混合させてから透過水または被処理水に添加してもよい。スライム抑制剤は、透過水または被処理水に連続的に添加されてもよいし、間欠的に添加されてもよい。
臭素系酸化剤としては、臭素(液体臭素)、塩化臭素、臭素酸、臭素酸塩、次亜臭素酸等が挙げられる。次亜臭素酸は、臭化ナトリウム等の臭素化合物と次亜塩素酸等の塩素系酸化剤とを反応させて生成させたものであってもよい。臭素系酸化剤が、臭素である場合、塩素系酸化剤が存在しないため、逆浸透膜等の分離膜への劣化影響が著しく低い。
塩素系酸化剤としては、例えば、塩素ガス、二酸化塩素、次亜塩素酸またはその塩、亜塩素酸またはその塩、塩素酸またはその塩、過塩素酸またはその塩、塩素化イソシアヌル酸またはその塩等が挙げられる。これらのうち、塩としては、例えば、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム等の次亜塩素酸アルカリ金属塩、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸バリウム等の次亜塩素酸アルカリ土類金属塩、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウム等の亜塩素酸アルカリ金属塩、亜塩素酸バリウム等の亜塩素酸アルカリ土類金属塩、亜塩素酸ニッケル等の他の亜塩素酸金属塩、塩素酸アンモニウム、塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウム等の塩素酸アルカリ金属塩、塩素酸カルシウム、塩素酸バリウム等の塩素酸アルカリ土類金属塩等が挙げられる。これらの塩素系酸化剤は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。塩素系酸化剤としては、取り扱い性等の点から、次亜塩素酸ナトリウムを用いるのが好ましい。
臭素化合物としては、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化リチウム、臭化アンモニウムおよび臭化水素酸等が挙げられる。これらのうち、製剤コスト等の点から、臭化ナトリウムが好ましい。
スルファミン酸化合物は、以下の一般式(1)で示される化合物である。
NSOH (1)
(式中、Rは独立して水素原子または炭素数1~8のアルキル基である。)
スルファミン酸化合物としては、例えば、2個のR基の両方が水素原子であるスルファミン酸(アミド硫酸)の他に、N-メチルスルファミン酸、N-エチルスルファミン酸、N-プロピルスルファミン酸、N-イソプロピルスルファミン酸、N-ブチルスルファミン酸等の2個のR基の一方が水素原子であり、他方が炭素数1~8のアルキル基であるスルファミン酸化合物、N,N-ジメチルスルファミン酸、N,N-ジエチルスルファミン酸、N,N-ジプロピルスルファミン酸、N,N-ジブチルスルファミン酸、N-メチル-N-エチルスルファミン酸、N-メチル-N-プロピルスルファミン酸等の2個のR基の両方が炭素数1~8のアルキル基であるスルファミン酸化合物、N-フェニルスルファミン酸等の2個のR基の一方が水素原子であり、他方が炭素数6~10のアリール基であるスルファミン酸化合物、またはこれらの塩等が挙げられる。スルファミン酸塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩、マンガン塩、銅塩、亜鉛塩、鉄塩、コバルト塩、ニッケル塩等の他の金属塩、アンモニウム塩およびグアニジン塩等が挙げられる。スルファミン酸化合物およびこれらの塩は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。スルファミン酸化合物としては、環境負荷等の点から、スルファミン酸(アミド硫酸)を用いるのが好ましい。
安定化次亜臭素酸組成物は、さらにアルカリを含んでもよい。アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ等が挙げられる。低温の製品安定性等の点から、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムとを併用してもよい。また、アルカリは、固形でなく、水溶液として用いてもよい。
透過水スライム抑制剤としては、これらの中でも、次亜塩素酸またはその塩、および臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜臭素酸組成物のうちの少なくとも1つであることが好ましい。純水を製造する場合は、安定化次亜臭素酸組成物はスルファミン酸化合物を含むので、次亜塩素酸またはその塩が好ましい。透過水をスクラバー水、冷却塔の循環水として用いる場合は、次亜塩素酸またはその塩でも安定化次亜臭素酸組成物でもよいが、コスト等の点から、次亜塩素酸またはその塩が好ましい。
被処理水スライム抑制剤としては、これらの中でも、臭素系スライム抑制剤が好ましく、逆浸透膜の劣化を抑制する等の点から、臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜臭素酸組成物がより好ましく、臭素とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜臭素酸組成物がさらに好ましい。
逆浸透膜処理の前段において、生物処理、凝集処理、凝集沈殿処理、凝集沈殿ろ過処理、加圧浮上処理、ろ過処理、膜分離処理、活性炭処理、脱炭酸処理、軟化処理、オゾン処理、紫外線照射処理等の生物学的、物理的または化学的な処理のうちの少なくとも1つの前処理を行う装置を備え、それらの生物学的、物理的または化学的な処理のうちの少なくとも1つの前処理を行ってもよい。
逆浸透膜処理の後段において、再生型イオン交換処理、電気式脱塩処理(EDI)、非再生型イオン交換樹脂処理、脱気膜処理、紫外線殺菌処理、紫外線酸化処理、微粒子除去処理、加熱処理、限外ろ過処理、逆浸透膜処理等の後処理のうちの少なくとも1つの処理を行う装置を備え、それらの後処理のうちの少なくとも1つの処理を行ってもよい。
逆浸透膜処理の処理水(透過水)は様々な用途に使用される。例えば、逆浸透膜処理水は、UV酸化処理やイオン交換樹脂処理によってさらにイオン成分を除去して純水を製造する場合や、特に、スクラバー水として使用する場合、または冷却塔の循環水として使用する場合に好適に使用することができ、スクラバー水として使用する場合により好適に使用することができる。
逆浸透膜処理の前段において除濁膜処理を行い、逆浸透膜処理水をスクラバー水として使用する水処理システムの一例を図2に示す。
図2に示す水処理システム3は、図1の水処理装置1の構成に加えて、除濁膜処理装置32と、スクラバー処理装置36と、を備える。水処理システム3は、除濁膜処理の被処理水を貯留するための除濁膜被処理水槽30と、逆浸透膜処理の透過水(処理水)を貯留するための処理水槽34とを備えてもよい。なお、水処理装置1は、直列接続された2段の逆浸透膜処理装置12a,12bを備える。
水処理システム3において、除濁膜被処理水槽30の入口には、除濁膜被処理水配管38が接続されている。除濁膜被処理水槽30の出口と除濁膜処理装置32の入口とは、除濁膜被処理水配管40により接続されている。除濁膜処理装置32の出口と逆浸透膜被処理水槽10の入口とは、逆浸透膜被処理水配管14により接続されている。逆浸透膜被処理水槽10の出口と逆浸透膜処理装置12aの入口とは、逆浸透膜被処理水配管16により接続されている。逆浸透膜処理装置12aの透過水出口と逆浸透膜処理装置12bの入口とは、透過水配管18aにより接続され、濃縮水出口には、濃縮水配管20aが接続されている。逆浸透膜処理装置12bの透過水出口と処理水槽34の入口とは、透過水配管18bにより接続され、濃縮水出口には、濃縮水配管20bが接続されている。処理水槽34の出口とスクラバー処理装置36の入口とは、処理水配管42により接続されている。スクラバー処理装置36の出口には、スクラバー水配管44が接続されている。逆浸透膜被処理水槽10のスライム抑制剤入口には、被処理水スライム抑制剤供給配管22が接続されている。透過水配管18には、透過水スライム抑制剤供給配管24が接続されている。透過水配管18における透過水スライム抑制剤供給配管24の接続点の上流側には、TOC測定装置26が設置されている。
水処理システム3において、除濁膜被処理水は、除濁膜被処理水配管38を通して、必要に応じて除濁膜被処理水槽30に貯留される。除濁膜被処理水は、除濁膜被処理水槽30から除濁膜被処理水配管40を通して除濁膜処理装置32へ送液される。除濁膜処理装置32において、除濁膜被処理水について除濁膜を用いて除濁処理が行われ、除濁処理水が得られる(除濁膜処理工程)。
有機物を含む除濁処理水は、逆浸透膜被処理水として、逆浸透膜被処理水配管14を通して、必要に応じて逆浸透膜被処理水槽10に貯留される。逆浸透膜被処理水槽10において、逆浸透膜被処理水に被処理水スライム抑制剤供給配管22を通して被処理水スライム抑制剤が添加されてもよい(被処理水スライム抑制剤供給工程)。被処理水スライム抑制剤は、逆浸透膜被処理水配管14において添加されてもよいし、逆浸透膜被処理水配管16において添加されてもよい。逆浸透膜被処理水は、逆浸透膜被処理水槽10から逆浸透膜被処理水配管16を通して逆浸透膜処理装置12aへ送液される。逆浸透膜処理装置12aにおいて、逆浸透膜被処理水について逆浸透膜を用いて逆浸透膜処理が行われ、透過水と濃縮水とが得られる(1段目逆浸透膜処理工程)。1段目逆浸透膜処理工程で得られた透過水は、透過水配管18aを通して逆浸透膜処理装置12bへ送液される。逆浸透膜処理装置12bにおいて、1段目逆浸透膜処理工程で得られた透過水について逆浸透膜を用いて逆浸透膜処理が行われ、透過水と濃縮水とが得られる(2段目逆浸透膜処理工程)。2段目逆浸透膜処理工程で得られた透過水は、処理水として透過水配管18bを通して必要に応じて処理水槽34に貯留される。1段目逆浸透膜処理工程で得られた濃縮水は、濃縮水配管20aを通して排出され、2段目逆浸透膜処理工程で得られた濃縮水は、濃縮水配管20bを通して排出される。
ここで、透過水配管18bにおいて、TOC測定装置26によって2段目逆浸透膜処理工程で得られた透過水のTOCが測定される(TOC測定工程)。TOC測定工程において測定されたTOCが所定値以上のときに、透過水スライム抑制剤供給配管24を通して透過水スライム抑制剤が透過水に供給される(透過水スライム抑制剤供給工程)。透過水スライム抑制剤は、処理水槽34において添加されてもよいし、処理水配管42において添加されてもよい。
処理水槽34から処理水配管42を通してスクラバー処理装置36へ送液される。スクラバー処理装置36においてスクラバー処理が行われる(スクラバー処理工程)。スクラバー処理で使用されたスクラバー水は、スクラバー水配管44を通して排出される。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[安定化次亜臭素酸組成物の調製]
窒素雰囲気下で、液体臭素:16.9重量%(wt%)、スルファミン酸:10.7重量%、水酸化ナトリウム:12.9重量%、水酸化カリウム:3.94重量%、水:残分を混合して、安定化次亜臭素酸組成物を調製した。安定化次亜臭素酸組成物のpHは14、全塩素濃度は7.5重量%であった。全塩素濃度は、HACH社の多項目水質分析計DR/4000を用いて、全塩素測定法(DPD(ジエチル-p-フェニレンジアミン)法)により測定した値(mg-Cl/L)である。安定化次亜臭素酸組成物の詳細な調製方法は以下の通りである。
反応容器内の酸素濃度が1%に維持されるように、窒素ガスの流量をマスフローコントローラでコントロールしながら連続注入で封入した2Lの4つ口フラスコに1436gの水、361gの水酸化ナトリウムを加え混合し、次いで300gのスルファミン酸を加え混合した後、反応液の温度が0~15℃になるように冷却を維持しながら、473gの液体臭素を加え、さらに48%水酸化カリウム溶液230gを加え、組成物全体の量に対する重量比でスルファミン酸10.7%、臭素16.9%、臭素の当量に対するスルファミン酸の当量比が1.04である、目的の安定化次亜臭素酸組成物を得た。生じた溶液のpHは、ガラス電極法にて測定したところ、14であった。生じた溶液の臭素含有率は、臭素をヨウ化カリウムによりヨウ素に転換後、チオ硫酸ナトリウムを用いて酸化還元滴定する方法により測定したところ16.9%であり、理論含有率(16.9%)の100.0%であった。また、臭素反応の際の反応容器内の酸素濃度は、株式会社ジコー製の「酸素モニタJKO-02 LJDII」を用いて測定した。なお、臭素酸濃度は5mg/kg未満であった。
なお、pHの測定は、以下の条件で行った。
電極タイプ:ガラス電極式
pH測定計:東亜ディーケーケー社製、IOL-30型
電極の校正:関東化学社製中性リン酸塩pH(6.86)標準液(第2種)、同社製ホウ酸塩pH(9.18)標準液(第2種)の2点校正で行った
測定温度:25℃
測定値:測定液に電極を浸漬し、安定後の値を測定値とし、3回測定の平均値
<実施例1>
[透過水の菌数制御]
下記の試験条件で、透過水の菌数制御の試験を行った。
(試験条件)
・試験装置:逆浸透膜エレメント試験装置(1段)
・膜:逆浸透膜(アニオン荷電膜、型番:OFR-150HJ8)
・運転圧力:0.40MPa
・被処理水:相模原井水(pH7.2、導電率240μS/cm)
・薬剤(透過水スライム抑制剤):次亜塩素酸ナトリウム
・水温:10~20℃
・TOCの測定方法:セントラル科学社製「SIEVERS 900,Laboratory Analyzer」
・菌数評価方法:スリーエム社製ペトリフィルムAC
実施例1では、図1に示す水処理装置を用いて上記試験条件で、被処理水に低分子有機物としてプロピレングリコールを2.3mg/L、20時間/日で添加し、さらに逆浸透膜処理の透過水に0.2mgCl/Lとなるように透過水スライム抑制剤として次亜塩素酸ナトリウムを1.7mg/L添加した。なお、本実施例ではアニオン荷電膜を使用しているため、ポリエチレングリコール等の極性を有さない低分子有機物は数質量%膜を透過する。プロピレングリコールは逆浸透膜を8.8質量%透過するため、プロピレングリコールを被処理水に上記条件で添加したときは透過水に0.2mg/LのTOCが透過している。低分子有機物が逆浸透膜処理の透過水に含まれない場合、TOCは1~50μg/Lの範囲内であった。運転開始から15日経過後、逆浸透膜の被処理水および透過水をサンプリングし、それぞれのTOCを測定し、さらに透過水の菌数を測定した。スライムポテンシャル値は、60(TOC0.2mg/L×20h/d×15day)である。結果を表1に示す。
<実施例2>
実施例1の被処理水へのプロピレングリコールの添加を2.3mg/L、5時間/日とし、10日間の運転とした点以外は、実施例1と同様に試験を行った。スライムポテンシャル値は、10(TOC0.2mg/L×5h/d×10day)である。結果を表1に示す。
<実施例3>
実施例2の試験条件のうち、透過水スライム抑制剤として次亜塩素酸ナトリウムの代わりに、上記のようにして調製した安定化次亜臭素酸組成物を用いた点以外は、実施例2と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
<実施例4>
実施例1の試験条件において、さらに安定化次亜臭素酸組成物を逆浸透膜処理の被処理水に0.5mgCl/Lになるように6.7mg/L添加した点以外は、実施例1と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例1の試験条件において、逆浸透膜処理の透過水に透過水スライム抑制剤(次亜塩素酸ナトリウム)を添加しない点以外は、実施例1と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 0007492876000001
比較例1では、低分子有機物の透過により逆浸透膜処理後の透過水において菌数が3800CFU/mLまで増加し、逆浸透膜処理の後段の処理へ悪影響を及ぼす。一方、実施例では、逆浸透膜処理後の透過水に透過水スライム抑制剤を添加することによって、菌数が抑制されて処理水(透過水)の水質が維持され、逆浸透膜処理の後段の処理への影響を抑制することができることがわかった。
<実施例5>
[透過水の菌数制御]
下記の試験条件で、透過水の菌数制御を行った。
(試験条件)
・試験装置:逆浸透膜エレメント試験装置(2段)
・膜:逆浸透膜(アニオン荷電膜、型番:OFR-140HJ8)
・運転圧力:0.6~1.0MPa
・被処理水:半導体工業排水(pH7、導電率2000~3000μS/cm)
・薬剤(透過水スライム抑制剤):安定化次亜臭素酸組成物
・水温:10~30℃
・TOCの測定方法:セントラル科学社製「SIEVERS 900,Laboratory Analyzer」
・残留塩素測定方法:HACH社製DR300 ポケット残留塩素計
・菌数測定方法:三愛石油株式会社製「総細菌数測定器具サンアイバイオチェッカーTTC」
実施例5では図2に示す水処理システム(半導体処理水処理装置)を用いて上記試験条件で、運転管理を行った。被処理水に低分子有機物としてエタノールが約5mg/L程度含まれるため、2段目逆浸透膜処理で得られた透過水にスライム抑制剤として安定化次亜臭素酸組成物を24時間/日、0.38mgCl/Lとなるように5mg/L添加した。なお、本実施例ではアニオン荷電膜を使用しており、被処理水に含まれるエタノールは極性を有さない低分子有機物であるため、60~80質量%のエタノールは逆浸透膜を透過するため、透過水のTOCが約3mg/L程度となる。2段目逆浸透膜処理で得られた透過水に透過水スライム抑制剤として安定化次亜臭素酸組成物を添加し、残留塩素濃度の値が0.02以上になるよう維持管理すると、2段目逆浸透膜処理で得られた透過水の菌数は10CFU/mL以下を保持し、安定して運転が可能であった。結果を表2に示す。
<実施例6>
実施例6では透過水スライム抑制剤として次亜塩素酸ナトリウムを使用した点以外は、実施例5と同条件で運転管理を行った。2段目逆浸透膜処理で得られた透過水に透過水スライム抑制剤として次亜塩素酸ナトリウムを24時間/日、0.38mgCl/Lとなるように3.2mg/L添加した。2段目逆浸透膜処理で得られた透過水に次亜塩素酸ナトリウムを添加し、残留塩素濃度の値が0.02以上になるよう維持管理すると、2段目逆浸透膜処理で得られた透過水の菌数は10CFU/mL以下を保持し、安定して運転が可能であった。結果を表2に示す。
<比較例2>
比較例2では透過水スライム抑制剤を使用しない点以外は、実施例5と同条件で運転管理を行った。2段目逆浸透膜処理で得られた透過水に透過水スライム抑制剤を添加せずに運転すると、2段目逆浸透膜処理で得られた透過水中に低分子有機物が0.2mg/L含まれ、菌数は10CFU/mLであった。結果を表2に示す。
Figure 0007492876000002
逆浸透膜の被処理水中に逆浸透膜を透過する低分子有機物が含有していると、逆浸透膜の透過水中のTOCが上昇し、透過水中の菌数が上昇することがわかった。一方、実施例では、透過水に透過水スライム抑制剤を添加することによって、エタノール等の低分子有機物を起因とする菌の増殖を抑制することができ、処理水(透過水)の菌数を10CFU/mL以下に維持することができ、安定した運転が可能であった。
このように、有機物を含む被処理水の逆浸透膜処理において、透過水側のスライム発生を抑制することができた。
1 水処理装置、3 水処理システム、10 逆浸透膜被処理水槽、12,12a,12b 逆浸透膜処理装置、14,16 逆浸透膜被処理水配管、18,18a,18b 透過水配管、20,20a,20b 濃縮水配管、22 被処理水スライム抑制剤添加配管、24 透過水スライム抑制剤添加配管、26 TOC測定装置、30 除濁膜被処理水槽、32 除濁膜処理装置、34 処理水槽、36 スクラバー処理装置、38,40 除濁膜被処理水配管、42 処理水配管、44 スクラバー水配管。

Claims (6)

  1. 有機物を含む被処理水について逆浸透膜を用いて逆浸透膜処理を行い透過水と濃縮水とを得る逆浸透膜処理工程と、
    前記透過水のTOCを測定するTOC測定工程と、
    前記TOC測定工程において測定したTOCと、前記被処理水を前記逆浸透膜で逆浸透膜処理を行った時間とからTOC(mg/L)×時間(h)として算出されるスライムポテンシャル値が10以上のときにスライム抑制剤を前記透過水に供給する透過水スライム抑制剤供給工程と、
    を含み、
    前記被処理水のpHは、2~9.0の範囲であることを特徴とする水処理方法。
  2. 請求項1に記載の水処理方法であって、
    前記スライム抑制剤が、次亜塩素酸またはその塩、および臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜臭素酸組成物のうちの少なくとも1つであることを特徴とする水処理方法。
  3. 請求項1または2に記載の水処理方法であって、
    前記被処理水に臭素系スライム抑制剤を供給する被処理水スライム抑制剤供給工程をさらに含むことを特徴とする水処理方法。
  4. 請求項1~のいずれか1項に記載の水処理方法であって、
    前記透過水スライム抑制剤供給工程において前記スライム抑制剤が供給された透過水が、スクラバー水および冷却塔循環水のうちの少なくとも1つとして使用されることを特徴とする水処理方法。
  5. 有機物を含む被処理水について逆浸透膜を用いて逆浸透膜処理を行い透過水と濃縮水とを得る逆浸透膜処理装置と、
    前記透過水のTOCを測定するTOC測定手段と、
    前記TOC測定手段によって測定されたTOCと、前記被処理水について前記逆浸透膜で逆浸透膜処理が行われた時間とからTOC(mg/L)×時間(h)として算出されるスライムポテンシャル値が10以上のときにスライム抑制剤を前記透過水に供給する透過水スライム抑制剤供給手段と、
    を備え
    前記被処理水のpHは、2~9.0の範囲であることを特徴とする水処理装置。
  6. 請求項に記載の水処理装置であって、
    前記透過水スライム抑制剤供給手段によって前記スライム抑制剤が供給された透過水が、スクラバー水および冷却塔循環水のうちの少なくとも1つとして使用されることを特徴とする水処理装置。
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