JP7492076B1 - 住宅 - Google Patents

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Abstract

【課題】家族の様子を確認しやすくしつつ、仕事や作業に集中しやすい環境を形成する。【解決手段】第一床によって床が構成された第一層3aと、第一層3aよりも半層高い位置に設けられた第二床によって床が構成された第二層3bと、を含んで構成された住宅本体3を備え、住宅本体3は、第一層3aに設けられた第一層居室16と、第二層3bに設けられて第一層居室16の上部空間に面する第二層部屋22と、を備え、第二層部屋22は、第一層居室16の上部空間との間に設けられた第二層仕切壁23,24によって第一層居室16の上部空間と仕切られ、第二層仕切壁23,24には少なくとも一つの第二層開口部23a,24aが形成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、住宅に関する。
近年、省エネやワークライフバランス、感染症対策等を目的とし、様々な企業においても、また社会的にも在宅ワークが推奨されているため、住宅内に在宅ワークを行うことが可能な作業スペースを設ける需要が高まっている。
特許文献1には、2階の一画に、作業机や本棚が備え付けられた作業スペースを備えた住宅が開示されている。
特開2022-077330号公報
従来の住宅は、作業スペースが2階の一画に配置され、出入口の建具を閉じることで他の屋内スペースとの間で相互に視認不能な状態となるため、作業に集中しやすい環境を形成できるようになっている。ところが、他の屋内スペースから視覚的にも空間的にも隔離されてしまうため、家族の様子を確認しづらいという問題があった。そうかと言って、例えば作業スペースが、家族が日常的に過ごす場所と同一階に設けられていると、家族同士でコミュニケーションをとりやすい反面、作業に集中しづらくなるという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、家族の様子を確認しやすくしつつ、仕事や作業に集中しやすい環境を形成することである。
請求項1に記載の発明は、例えば図1~図15に示すように、第一床によって床が構成された第一層33aと、前記第一層33aよりも半層高い位置に設けられた第二床によって床が構成された第二層33bと、前記第二層33bよりも上層に位置する上層床によって床が構成された上層部33dと、を含んで構成された住宅本体33aを備え、
前記住宅本体33は、
前記第一層33aに設けられた第一層居室46と、
前記第二層33bに設けられて前記第一層居室46の上部空間に面する第二層部屋62と、
前記上層部33bに設けられて前記第二層部屋62の上部空間に面する上層居室72と、を備え、
前記第二層部屋62は、前記第一層居室46の上部空間との間に設けられた第二層仕切壁63によって前記第一層居室46の上部空間と仕切られ、
前記第二層仕切壁63には少なくとも一つの第二層開口部63aが形成されており、
前記上層居室72は、前記第二層部屋62の上部空間との間に設けられた上層仕切壁73によって前記第二層部屋62の上部空間と仕切られ、
前記上層仕切壁73には少なくとも一つの上層開口部73aが形成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、第一床によって床が構成された第一層33aと、第一層33aよりも半層高い位置に設けられた第二床によって床が構成された第二層33bと、を含んで構成された住宅本体33が、第一層33aに設けられた第一層居室46と、第二層33bに設けられて第一層居室46の上部空間に面する第二層部屋62と、を備えているので、第二層部屋62は、第一層居室46よりも半層高い位置に設けられることになる。これにより、第二層部屋62は、第一層居室46とは異なる層に設けられることになるため、例えば第二層部屋62と第一層居室46とが同一層に設けられる場合に比して、第二層部屋62を作業スペースとして利用した場合に仕事や作業に集中しやすくなる。そして、第二層部屋62は、第一層居室46の上部空間との間に設けられた第二層仕切壁63によって第一層居室46の上部空間と仕切られ、第二層仕切壁63には少なくとも一つの第二層開口部63aが形成されているので、第二層部屋62から、第二層開口部63aを通じて第一層居室46を視認でき、家族の様子を確認しやすくなる。
また、住宅本体33は、第二層33bよりも上層に位置する上層床によって床が構成された上層部33dを更に含んで構成されており、住宅本体33は、上層部33dに設けられて第二層部屋62の上部空間に面する上層居室72を更に備えているので、上層居室72は、第二層部屋62よりも上層に設けられることになる。これにより、第二層部屋62は、上層居室72とは異なる層に設けられることになるため、例えば第二層部屋62と上層居室72とが同一層に設けられる場合に比して、第二層部屋62を作業スペースとして利用した場合に仕事や作業に集中しやすくなる。そして、上層居室72は、第二層部屋62の上部空間との間に設けられた上層仕切壁73によって第二層部屋62の上部空間と仕切られ、上層仕切壁73には少なくとも一つの上層開口部73aが形成されているので、第二層部屋62から、上層開口部73aを通じて上層居室72を視認でき、家族の様子を確認しやすくなる。
請求項2に記載の発明は、例えば図15に示すように、請求項1に記載の住宅32において、
前記住宅本体33は、前記上層部33dに設けられて前記上層居室72に隣接して配置された上層部屋74を更に備え、
前記上層部屋74は、屋外空間に面する上層外壁75を有し、当該上層外壁75には、前記上層部屋74と前記屋外空間とを連通する上層窓75aが設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、住宅本体33は、上層部33dに設けられて上層居室72に隣接して配置された上層部屋74を更に備えているので、上層部屋74は、第一層居室46と第二層部屋62に対して空間的に離間した場所に配置されることとなる。そのため、上層部屋74を作業スペースとして利用した場合に仕事や作業に集中しやすくなる。そして、上層部屋74は、屋外空間に面する上層外壁75を有し、当該上層外壁75には、上層部屋74と屋外空間とを連通する上層窓75aが設けられているので、上層部屋74から、屋外空間に視線を向けやすくなって屋外空間の様子を確認できる。これにより、例えば住宅32に出入りする家族の様子を確認しやすくなる。
請求項に記載の発明は、例えば図12~図14に示すように、請求項1から3のいずれか一項に記載の住宅32において、
前記第一層居室46は、屋外空間に面する第一層外壁34を有し、当該第一層外壁34には、前記第一層居室46と前記屋外空間とを連通する第一層窓35が設けられ、
前記第二層仕切壁63と前記第一層外壁34は対向して配置されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、屋外空間に面する第一層外壁34には、第一層居室46と屋外空間とを連通する第一層窓35が設けられ、第二層仕切壁63と第一層外壁34は対向して配置されているので、第二層部屋62から、第二層開口部63a及び第一層窓35を通じて屋外空間を視認でき、屋外空間に居る家族の様子を確認しやすくなる。
請求項に記載の発明は、例えば図12に示すように、請求項に記載の住宅32において、
前記住宅本体33は、前記第一層外壁34に隣接して設けられるとともに、前記第一層窓35を通じて前記第一層居室46との行き来が可能とされた前記屋外空間としてのアウトドアリビング39を更に備えていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、住宅本体33は、第一層外壁34に隣接して設けられるとともに、第一層窓35を通じて第一層居室46との行き来が可能とされた屋外空間としてのアウトドアリビング39を更に備えているので、屋外空間に、家族が日常的に過ごす場所を確保できる。すなわち、家族が過ごしやすい場所を確保することで、家族が視界に入りやすい場所に居る機会を増やすことができるので、屋外空間に居る家族の様子を確認しやすくなる。
請求項に記載の発明は、例えば図12,図13に示すように、請求項1に記載の住宅32において、
前記第二床は、前記第一床における一部の上方に設けられ、前記第一床と前記第二床との間は低天井収納空間44とされていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、第二床は、第一床における一部の上方に設けられ、第一床と第二床との間は低天井収納空間44とされているので、住宅本体33内に収納スペースを確保しつつ、第二層部屋62を、第一層居室46よりも半層高い位置に配置できることとなる。
本発明によれば、家族の様子を確認しやすくしつつ、仕事や作業に集中しやすい環境を形成することができる。
平屋タイプの住宅の外観を示す正面図である。 平屋タイプの住宅の外観を示す右側面図である。 平屋タイプの住宅の第一層を示す平面図である。 平屋タイプの住宅の第二層を示す平面図である。 平屋タイプの住宅の内部構造を示す斜視図である。 他の平屋タイプの住宅の外観を示す正面図である。 他の平屋タイプの住宅の外観を示す右側面図である。 他の平屋タイプの住宅の第一層を示す平面図である。 他の平屋タイプの住宅の第二層を示す平面図である。 複数層2階建てタイプの住宅の外観を示す正面図である。 複数層2階建てタイプの住宅の外観を示す右側面図である。 複数層2階建てタイプの住宅の第一層を示す平面図である。 複数層2階建てタイプの住宅の第二層及び第三層を示す平面図である。 複数層2階建てタイプの住宅の内部構造を示す斜視図である。 複数層2階建てタイプの住宅の第四層を示す平面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。なお、以下の実施形態及び図示例における方角は、あくまでも説明の便宜上設定したものである。
<第1実施形態>
図1~図5において符号1は、宅地である敷地を示す。敷地1は、住宅2が建てられるとともに前庭を含んだ第一敷地1aと、図示しない道路に面して駐車場とされた第二敷地1bと、を有する。第二敷地1bは、第一敷地1aの南側に隣り合って配置されている。
第二敷地1bのうち、第一敷地1aとは反対側に位置する南側縁部に沿った部分は、敷地1全体の接道面1dとされている。すなわち、その接道面1dよりも南側が、人又は車両が通る道路となっている。そのため、第二敷地1bは、駐車スペースとして利用される場合が多い。なお、第二敷地1bには、コンクリート板が敷設されている。
また、敷地1は、周縁部に塀1fが設けられた状態となっている。
前庭は、後述するアウトドアリビング9が設けられる箇所と、その他の箇所があり、その他の箇所は、例えば植栽スペース、家庭菜園スペース、物置スペース、洗濯物干しスペース等として利用されるが、特に限定されるものではない。
本実施形態の住宅2は、壁や床、屋根といった建物の構成要素を予め工場にてパネル化しておき、施工現場でこれらのパネルを組み立てて構築するパネル工法で構築されるが、従来の軸組工法や壁式工法の木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造等の建物にも適用することができる。
また、パネル(建築用木質パネル)とは、縦横の框材が矩形状に組み立てられるとともに、矩形枠の内部に補助桟材が縦横に組み付けられて枠体が構成され、この枠体の両面もしくは片面に、合板等の面材が貼設されたものであり、内部中空な構造となっている。さらに、その内部中空な部分には、グラスウールやロックウール等の断熱材が装填される。
また、このような住宅2は、基礎の上に建築された2階建ての住宅本体3と、住宅本体3の上に設けられた傾斜屋根7と、を備えている。
住宅本体3は、1階に相当し、第一床によって床が構成された第一層3aと、第一層3aよりも半層高い位置に設けられた1.5階に相当し、第二床によって床が構成された第二層3bと、を含んで構成されている。
傾斜屋根7は、南側屋根面が軒先までの長さが長く、北側屋根面が軒先までの長さが短く形成された招き屋根とされている。南側屋根面と北側屋根面は、本実施形態においては1/3勾配とされている。また、南側屋根面には、複数の太陽電池モジュールを有する太陽電池アレイ8が設置されている。
第一敷地1aの南側に位置する前庭には、屋内の第一層居室16と同様に住人が普段いる場所として利用される屋外空間としてのアウトドアリビング9が、住宅本体3の南側外壁4から張り出して設けられている。
本実施形態のアウトドアリビング9は、複数のデッキ材によって床部が構成されたテラス部である。床部における上面(床面)の高さ位置は、住宅本体3における第一層3aの床面と略等しい高さに設定されている。
住宅本体3の南側外壁4(第一層外壁4)は、西側の第一外壁4aと、平面視において第一外壁4aの東側端部から南側に延びる第二外壁4bと、平面視において第二外壁4bの南側端部から東側に延びる第三外壁4cと、を有している。これら第一外壁4a、第二外壁4b、第三外壁4cはクランク状に一体形成されている。
アウトドアリビング9の床部は、第一外壁4aから第二外壁4bに沿って南側に張り出すメイン床部9aと、メイン床部9aの東側端部と一体形成されて第三外壁4cから南側に張り出すサブ床部9bと、を有している。
メイン床部9aの張り出し寸法は、サブ床部9bの張り出し寸法よりも長く設定されており、張り出し方向の先端部は、第一敷地1aの塀1fまで到達している。
サブ床部9bの張り出し寸法は、メイン床部9aの張り出し寸法よりも短く設定されており、サブ床部9bと塀との間は地面となっている。
なお、本実施形態のアウトドアリビング9におけるメイン床部9aとサブ床部9bは、住宅2の正面(南側面)に隣接して配置され、住宅2に固定されない状態で地面に置かれた浮き床ユニットとされている。ただし、これに限られるものではなく、住宅2に固定された状態であってもよい。
なお、サブ床部9bの東側は、玄関ポーチ1cとされている。
また、この玄関ポーチ1cの道路側は、第二敷地1bを横切って接道面1dまで続く玄関アプローチ1eとされている。
玄関ポーチ1cの床面(ポーチ床)は、玄関アプローチ1eの床面よりも一段高く配置されている。
住宅本体3の正面(南側面)における東側端部には、玄関ポーチ1cに面して玄関出入口4dが設けられている。より詳細に説明すると、南側外壁4のうち最も東側に位置する第三外壁4cの一部には開口が形成されていて、当該開口の奥に設けられた外壁部分に、玄関ドアによって開閉される玄関出入口4dが形成されている。
次に、図3~図5を参照して、住宅本体3の内部について説明する。
玄関出入口4dを通過した位置には玄関10が設けられている。
玄関10は、上記のポーチ床と略等しい高さの床面とされた土間床部10aと、土間床部10aから一段上がった位置の玄関ホール部10bと、ウォークインクローク10cと、を有している。なお、玄関ホール部10bにおける床の高さ位置は、1階全体の床の高さ位置と等しい。
ウォークインクローク10cは、シューズクローゼット、コート掛け等を有する。
玄関ホール部10bは、南北方向に伸びる廊下11の一部(南側端部)としても機能している。廊下11は、玄関ホール部10bを南側端部とし、北に向かって伸びている。この廊下11の途中部分のうち、玄関ホール部10bに上がってすぐ北側の位置には建具付きの出入口があり、出入口を抜けて廊下11の東側には水廻り室12が設けられ、北側には主寝室13が設けられ、西側には第一層居室16が設けられている。
水廻り室12は、玄関10におけるウォークインクローク10cの北側に配置されており、トイレ12aと、洗面所12bと、ランドリールーム12cと、浴室12dが南北に並んで配置された状態となっている。
廊下11と水廻り室12とを連通する出入口は、廊下11の南北方向中央部におけるやや北寄りの位置に設けられており、出入口は洗面所12bに面して配置されている。出入口を通過して水廻り室12に入ると、南側にトイレ12aが配置され、北側にランドリールーム12c及び浴室12dが配置されている。
主寝室13は、廊下11の北側端部にある出入口を通じて出入りすることができる。主寝室13は、廊下11の北側端部の西側であって、かつ、ランドリールーム12c及び浴室12dの西側に配置されている。主寝室13は、上部空間が、第二層3bの天井まで吹き抜ける吹抜け空間とされており、第二層3bの寝室21に隣接している。
そして、主寝室13の西側には、第一低天井収納室14及び第二低天井収納室15が設けられている。このような第一低天井収納室14及び第二低天井収納室15は、第一床と第二床との間に設けられている。すなわち、第二層3bの床を構成する第二床は、第一層3aの床を構成する第一床における一部の上方に設けられ、これら第一床と第二床との間が第一低天井収納室14及び第二低天井収納室15とされている。
第一低天井収納室14及び第二低天井収納室15は、天井高が0.8m~1.4mに設定されている。この0.8m~1.4mの天井高とは、人が第一低天井収納室14及び第二低天井収納室15に入って、何とか作業ができる最低限の高さを確保するための高さ範囲であり、かつ、このように天井高を必要最小限に抑えることで、住宅2の高さが高くなることによって隣接する建物に及ぼす日照減少等の影響を極力少なくすることができる高さ範囲である。
第一低天井収納室14は、主寝室13との間に出入口を備えておらず、第一層居室16との間に設けられた出入口から出入りする構成となっている。すなわち、第一低天井収納室14は、第一層居室16に付属する収納スペースとなっており、第一層居室16で日常的に過ごす住人が利用しやすい。
第二低天井収納室15は、主寝室13との間に出入口を備えており、主寝室13との間に設けられた出入口から出入りする構成となっている。すなわち、第二低天井収納室15は、主寝室13に付属する収納スペースとなっており、主寝室13で日常的に過ごす住人が利用しやすい。
第一層居室16は、廊下11の西側縁部にある第一出入口11a及び第二出入口11bを通じて出入りすることができる。
第一層居室16は、ダイニングルーム17(以下、ダイニング17)とリビングルーム18(以下、リビング18)とキッチンルーム19(以下、キッチン19)の機能を一室に併存させた部屋である。
このような第一層居室16は、南北方向よりも東西方向に長く形成されており、西側にダイニング17、東側にリビング18及びキッチン19が配置されている。また、リビング18は南側に配置されて、キッチン19は北側に配置されている。
また、第一層居室16は、上部空間が、第二層3bの天井まで吹き抜ける吹抜け空間とされている。さらに、第一層居室16の天井16aは、キッチン19における傾斜屋根7の棟部に近い側を除き、傾斜屋根7と同程度の傾斜角度に設定された勾配天井とされている。勾配天井16aの下端部は、住宅本体3における第二層3bの第二床よりも高い位置に配置されている。勾配天井16aの上端部は、後述する第二層仕切壁(第一仕切壁23、第二仕切壁24)の上端部と略等しい高さ位置に配置されている。そして、勾配天井16aの傾斜角度は、傾斜屋根7の傾斜角度と等しく設定されている。
ダイニング17は、住宅本体3の西側端部であって、かつ南側端部に配置されており、南側に位置する第一外壁4aを介してアウトドアリビング9のメイン床部9a側と隣接している。換言すれば、ダイニング17とアウトドアリビング9との間には第一外壁4aが設けられている。
第一外壁4aには、第一掃き出し窓5(第一層窓)が設けられている。第一掃き出し窓5は、第一外壁4aの大部分を占める面積に設定された大開口となっている。
アウトドアリビング9のメイン床部9aは、第一外壁4aから張り出すようにして設けられており、第一掃き出し窓5を通じてダイニング17とアウトドアリビング9との間を自在に行き来することができる。
ダイニング17にはダイニングテーブル17aが設置されており、食事中に、アウトドアリビング9が視界に入りやすくなっている。
リビング18及びキッチン19は、ダイニング17の東側であって、かつ廊下11の西側に配置されている。
キッチン19にはキッチン台19aが設置されている。キッチン台19aは、廊下11側の内壁に接するペニンシュラキッチンとされている。この内壁には、上記の第一出入口11a及び第二出入口11bが形成されており、第一出入口11aはキッチン台19aの南側に位置し、第二出入口11bはキッチン台19aの北側に位置している。そのため、キッチン台19aの周囲に、廊下11及び第一層居室16を含む回遊動線を形成することができる。
リビング18は、南側に位置する第三外壁4cを介してアウトドアリビング9のサブ床部9b側と隣接している。換言すれば、リビング18とアウトドアリビング9との間には第三外壁4cが設けられている。
第三外壁4cには、第二掃き出し窓6(第一層窓)が設けられている。第二掃き出し窓6は、第三外壁4cの大部分を占める面積に設定された大開口となっている。
アウトドアリビング9のサブ床部9bは、第三外壁4cから張り出すようにして設けられており、第二掃き出し窓6を通じてリビング18とアウトドアリビング9との間を自在に行き来することができる。
リビング18にはソファー18aが設置されており、着座中に、アウトドアリビング9が視界に入りやすくなっている。
ダイニング17の北側には、上記の第一低天井収納室14が配置されており、ダイニング17と第一低天井収納室14との間に設けられた出入口から出入りすることができる。
そして、このような出入口の東側に、第一層3aの第一床と第二層3bの第二床とを接続する階段20が設けられている。
ダイニング17に面する第一外壁4aの第一掃き出し窓5と、リビング18に面する第三外壁4cの第二掃き出し窓6の前方(第二敷地1b側)には、第一敷地1aを囲む塀1fが立設されている。第一敷地1aを取り囲む塀1fのうち、少なくとも第一掃き出し窓5及び第二掃き出し窓6の前方に位置する塀1fは、持ち運びが可能な状態に構成された塀ユニット(以下、塀ユニット1f)とされている。塀ユニット1fは、例えば繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics, FRP)によって構成されており、作業員一人で持ち運びが可能な程度に軽量とされている。塀ユニット1fは、下端部が地面に埋設されて自立しているが、下端部が地面に埋設されたフーチング部材に連結された状態で設置されてもよい。
このような塀ユニット1fは、その上端部が、第一掃き出し窓5及び第二掃き出し窓6の上下方向中央部よりも下方に位置するように設置されている。すなわち、地面に設置された状態の塀ユニット1fは、上端部の高さ位置が、塀ユニット1fよりも住宅2側にいる人の姿を完全に覆い隠すのが困難な程度に低く設定されていることとなる。
階段20を上った先の北側には、図4に示すように、住人が日常的に過ごす場所である寝室21が設けられている。寝室21は、上記のように第一層3aの主寝室13と隣接している。ただし、寝室21と主寝室13との間は壁によって仕切られていて連通していない。
階段20を上った先の西側には、第一層居室16の上部空間に面していて、住人同士で共有する多目的スペース(ホームコモンズ)として利用される第二層部屋22が設けられている。第二層部屋22は、住宅本体3の西側端部に寄せて配置されており、第一層居室16のうちダイニング17のある西側端部の上部空間に隣接している。換言すれば、第二層部屋22は、平面視において第一層居室16の長手方向一端部に隣接して配置されている。
第二層部屋22は、第一層居室16の上部空間との間に設けられた第二層仕切壁によって第一層居室16の上部空間と仕切られている。また、第二層仕切壁には少なくとも一つの第二層開口部が形成されている。
より詳細に説明すると、第二層仕切壁は、第一層居室16の長手方向一端部(西側端部)に面する第一仕切壁23と、平面視において第一仕切壁21と直交して配置された第二仕切壁24と、を有している。そして、第一仕切壁23は、平面視において住宅本体3の西側外壁と直交して設けられている。また、第二仕切壁24は、第一仕切壁23のうち第一層居室16の長手方向他端部側(東側)に位置する端部に設けられて北側に向かって伸びている。第二層部屋22は、住宅本体3の西側外壁と、第一仕切壁23と、第二仕切壁24と、寝室21との間の内壁25と、によって囲まれている。第二層部屋22の出入口は、第二仕切壁24と内壁25との間に設けられている。
また、第二層部屋22のうち、第一仕切壁23と第二仕切壁24によって形成された入隅部に机22aが配置されている。
第一仕切壁23のうち天井の直下の東側端部には、第二層開口部としての第一開口部23aが形成されている。
また、第二仕切壁24のうち天井の直下の南側端部には、第二層開口部としての第二開口部24aが形成されている。
すなわち、第一開口部23a及び第二開口部24aは、第一仕切壁23と第二仕切壁24との交点部分に寄せて配置されている。したがって、例えば机22aの位置から正面に視線を向けると、ダイニング17及びアウトドアリビング9のメイン床部9a側が視界に入り、同じ位置から左に視線を向けると、リビング18、キッチン19、及びアウトドアリビング9のサブ床部9b側が視界に入ることとなる。
なお、第一開口部23a及び第二開口部23bは共に、ガラスが嵌め込まれた嵌め殺し窓とされている。ただし、これに限られるものではなく、第一開口部23a及び第二開口部23bは共に、ガラス及びサッシ等が嵌められていない状態であってもよい。つまり、常時開放された状態となっていてもよい。その場合、第一層居室16と第二層部屋22との間で相互に音が届くことになる。
階段20は、第二仕切壁24に沿って設けられている。また、この階段20は、キッチン19側に位置し、かつ第二仕切壁24と平行に配置された側壁26との間に設けられている。すなわち、第二仕切壁24は、階段20の西側の手摺り壁として機能し、側壁26は、階段20の東側の手摺り壁として機能することとなる。
そして、階段20の側壁である第二仕切壁24及び側壁26は、第一層3aの第一床から第二層3bの天井までの高さに設定されている。
また、側壁26のうち下部の南側部分は、図5に示すように、第一層居室16の中央側(南側)に突出しているが、その上端部が、階段20の昇降方向に沿って斜めに形成されている。そのため、当該上端部は、手摺り部26aとして機能するだけでなく、第二開口部24aからリビング18及びキッチン19側への視線を通しやすくなっている。
以上のように構成された住宅2では、住人は、第二層部屋22で在宅ワーク等の仕事やその他の作業等を行うことができる。第二層部屋22で作業等を行っている住人と、それ以外の第一層居室16及びアウトドアリビング9に居る住人は、互いの姿を視界に捉えたり、あるいは、第一開口部23a及び第二開口部23bが開放されていて声を聞いたりすることでお互いの存在を感じることができるようになっている。
本実施形態によれば、以下のような優れた効果を奏する。
すなわち、第一床によって床が構成された第一層3aと、第一層3aよりも半層高い位置に設けられた第二床によって床が構成された第二層3bと、を含んで構成された住宅本体3が、第一層3aに設けられた第一層居室16と、第二層3bに設けられて第一層居室16の上部空間に面する第二層部屋22と、を備えているので、第二層部屋22は、第一層居室16よりも半層高い位置に設けられることになる。これにより、第二層部屋22は、第一層居室16とは異なる層に設けられることになるため、例えば第二層部屋22と第一層居室16とが同一層に設けられる場合に比して、第二層部屋22を作業スペースとして利用した場合に仕事や作業に集中しやすくなる。そして、第二層部屋22は、第一層居室16の上部空間との間に設けられた第二層仕切壁23,24によって第一層居室16の上部空間と仕切られ、第二層仕切壁23,24には少なくとも一つの第二層開口部23a,24aが形成されているので、第二層部屋22から、第二層開口部23a,24aを通じて第一層居室16を視認でき、家族の様子を確認しやすくなる。
また、第二層開口部23a,24aは、平面視において直交する第一仕切壁23と第二仕切壁24の双方に形成されているので、第一仕切壁23に形成された第二層開口部23aからは第一層居室16の長手方向一端部側に視線を向けやすく、第二仕切壁24に形成された第二層開口部24aからは第一層居室16の長手方向他端部側に視線を向けやすくなる。これにより、第二層部屋22から、双方の第二層開口部23a,24aを通じて第一層居室16を全体的に視認でき、家族の様子をより一層確認しやすくなる。
また、第一床と第二床とを接続する階段20が、第二仕切壁24に隣接して設けられているので、第二仕切壁24は、少なくとも階段20が設けられる分の空間に隣接して配置されることとなる。そのため、第二仕切壁24に形成された第二層開口部23aから第一層居室16の長手方向他端部側に視線を向けたときに遮蔽物が少なく、第一層居室16の長手方向他端部側を確認しやすくなる。
また、屋外空間に面する第一層外壁4には、第一層居室16と屋外空間とを連通する第一層窓5,6が設けられ、第二層仕切壁23,24と第一層外壁4は対向して配置されているので、第二層部屋22から、第二層開口部23a,24a及び第一層窓5,6を通じて屋外空間を視認でき、屋外空間に居る家族の様子を確認しやすくなる。
また、住宅本体3は、第一層外壁4に隣接して設けられるとともに、第一層窓5,6を通じて第一層居室16との行き来が可能とされた屋外空間としてのアウトドアリビング9を更に備えているので、屋外空間に、家族が日常的に過ごす場所を確保できる。すなわち、家族が過ごしやすい場所を確保することで、家族が視界に入りやすい場所に居る機会を増やすことができるので、屋外空間に居る家族の様子を確認しやすくなる。
また、第二床は、第一床における一部の上方に設けられ、第一床と第二床との間は低天井収納空間14,15とされているので、住宅本体3内に収納スペースを確保しつつ、第二層部屋22を、第一層居室16よりも半層高い位置に配置できることとなる。
また、塀ユニット1fは、その上端部が、第一掃き出し窓5及び第二掃き出し窓6の上下方向中央部よりも下方に位置するように設置されているので、アウトドアリビング9又は第一層居室16から塀ユニット1fの外側が見やすくなる。そのため、塀ユニット1fによって住宅2を遮蔽しつつ、住宅の開放感が損なわれることを抑制できる。
さらに、塀ユニット1fの高さが高くなり過ぎないようにすることができ、しかも、塀ユニット1fと第一掃き出し窓5及び第二掃き出し窓6との間にはアウトドアリビング9があるので、塀ユニット1fを越えて侵入してきた侵入者の姿を道路側から捉えることができ、防犯性を向上させることができる。
その上、塀ユニット1fは、下端部が地面に埋設されて自立するユニットであるため、例えば現場打ちコンクリートやコンクリートブロック等によって塀を構築する場合とは異なり、外構の改築を行うような場合に、塀1fを取り壊す手間が必要なく可変性に優れる。そのため、例えば住人の高齢化によって敷地内にスロープを構築したいなどといった要望があった際には、そのようなリフォームの要望にも応えやすくなる。
また、アウトドアリビング9におけるメイン床部9a及びサブ床部9bは、住宅2の正面に隣接して配置され、住宅2に固定されない状態で地面に置かれた浮き床ユニットであることから、外構の改築を行うような場合に、メイン床部9a及びサブ床部9bを取り壊す手間が必要なく可変性に優れる。そのため、例えば住人の高齢化によって敷地内にスロープを構築したいなどといった要望があった際には、そのようなリフォームの要望にも応えやすくなる。
また、近年、二酸化炭素の排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの推進による脱炭素社会の実現や、SDGs(Sustainable Development Goals)の目標達成が求められており、建築業界においても、建物を二酸化炭素排出量の少ない木造とする取り組みが進められている。本実施形態の住宅2は、大部分が建築用木質パネルによって構成されているので、カーボンニュートラルの推進による脱炭素社会の実現や、SDGsの目標達成に貢献できる。
〔変形例〕
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。また、以下の変形例において、上述の実施形態と共通する要素については、共通の符号又は類似する符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
本変形例の住宅2Aは、図5~図9に示すように、基礎の上に建築された2階建ての住宅本体3Aと、住宅本体3Aの上に設けられた招き屋根である傾斜屋根7と、を備えている。傾斜屋根7の南側屋根面には太陽電池アレイ8が設置されている。
第一敷地1aの南側に位置する前庭には、屋内の第一層居室16Aと同様に住人が普段いる場所として利用される屋外空間としてのアウトドアリビング9Aが、住宅本体3の南側外壁4Aから張り出して設けられている。
本実施形態のアウトドアリビング9Aは、複数のデッキ材によって床部が構成されたテラスである。床部における上面(床面)の高さ位置は、住宅本体3における第一層3aの床面と略等しい高さに設定されている。
住宅本体3の南側外壁4(第一層外壁4)は、西側の第一外壁4aと、平面視において第一外壁4aの東側端部から南側に延びる第二外壁4bと、平面視において第二外壁4bの南側端部から東側に延びる第三外壁4cと、を有している。これら第一外壁4a、第二外壁4b、第三外壁4cはクランク状に一体形成されている。
アウトドアリビング9Aの床部は、第一外壁4aから第二外壁4bに沿って南側に張り出しており、その張り出し方向の先端部は、第一敷地1aの塀1fまで到達している。
次に、図8,図9を参照して、住宅本体3Aの内部について説明する。
玄関出入口4dを通過した位置には玄関10Aが設けられている。
玄関10Aは、玄関ポーチの床と略等しい高さの床面とされた土間床部10aと、土間床部10aから一段上がった位置の玄関ホール部10bと、ウォークインクローク10cと、を有している。
玄関10Aの西側には、第一層居室16Aが設けられている。そして、玄関ホール部10bの北側端部には、西側に位置する第一層居室16Aに通じる建具付きの出入口が設けられている。
また、玄関10Aから第一層居室16A内に入ると、北側に伸びる廊下状のスペース11Aがあり、その廊下状スペース11Aの東側には水廻り室12Aが設けられ、北側には主寝室13Aが設けられている。
水廻り室12Aは、玄関10におけるウォークインクローク10cの北側に配置されており、トイレ12aと、洗面所12bと、ランドリールーム12cと、浴室12dが並んで配置された状態となっている。
廊下状スペース11Aと水廻り室12Aとを連通する出入口は、廊下状スペース11Aの東側縁部に設けられており、出入口は洗面所12bに面して配置されている。出入口を通過して水廻り室12に入ると、その位置が洗面所12bであり、その東側にトイレ12aが配置されている。さらにその北側に、ランドリールーム12c及び浴室12dが配置されている。
主寝室13Aは、廊下状スペース11Aの北側端部にある出入口を通じて出入りすることができる。主寝室13Aは、第一層居室16Aの北側であって、かつ、ランドリールーム12c及び浴室12dの西側に配置されている。主寝室13Aは、上部空間が、第二層3bの天井まで吹き抜ける吹抜け空間とされている。
そして、主寝室13Aの西側には、第一低天井収納室14A及び第二低天井収納室15Aが設けられている。
第一低天井収納室14Aは、主寝室13Aとの間に出入口を備えておらず、第一層居室16Aとの間に設けられた出入口から出入りする構成となっている。すなわち、第一低天井収納室14Aは、第一層居室16Aに付属する収納スペースとなっており、第一層居室16Aで日常的に過ごす住人が利用しやすい。
また、第一低天井収納室14Aは、西側の外壁から突出する袖壁14aが設けられることで概略的に南北に仕切られている。
第二低天井収納室15Aは、主寝室13Aとの間に出入口を備えており、主寝室13Aとの間に設けられた出入口から出入りする構成となっている。すなわち、第二低天井収納室15Aは、主寝室13Aに付属する収納スペースとなっており、主寝室13Aで日常的に過ごす住人が利用しやすい。
第一層居室16Aは、ダイニングルーム17(以下、ダイニング17)とリビングルーム18(以下、リビング18)とキッチンルーム19(以下、キッチン19)の機能を一室に併存させた部屋である。
このような第一層居室16Aは、南北方向よりも東西方向に長く形成されており、西側にダイニング17、東側にリビング18及びキッチン19が配置されている。また、リビング18は南側に配置されて、キッチン19は北側に配置されている。
ダイニング17は、住宅本体3の西側端部であって、かつ南側端部に配置されており、南側に位置する第一外壁4aを介してアウトドアリビング9Aと隣接している。
第一外壁4aには、第一掃き出し窓5(掃き出し窓5:第一層窓)が設けられている。アウトドアリビング9は、第一外壁4aから張り出すようにして設けられており、第一掃き出し窓5を通じてダイニング17とアウトドアリビング9との間を自在に行き来することができる。
ダイニング17には、西側の外壁に沿って腰掛部17bが設置されている。また、アウトドアリビング9にもL字状に腰掛部9cが設置されている。そして、双方の腰掛部17b,9cは、第一掃き出し窓5を挟んで隣り合っている。そのため、ダイニング17とアウトドアリビング9Aとに連続性があるような印象を持たせることができるようになっている。
リビング18及びキッチン19は、ダイニング17の東側に配置されている。
キッチン19にはキッチン台19aが設置されている。キッチン台19aは、廊下状スペース11A側の内壁に接するペニンシュラキッチンとされている。この内壁の北側及び南側は、通路又は出入口として認識される空間となっており、キッチン台19aの周囲に回遊動線を形成することができる。
リビング18は、南側に位置する第三外壁4cを介して前庭と隣接している。
第三外壁4cには、下端部が、人の腰ぐらいの高さ(例えば床から約80~100cm程度)に位置する腰高窓6Aが設けられている。
リビング18には、腰高窓6Aの下端部よりも下方に腰掛部18bが設けられている。したがって、腰掛部18bに着座して後を振り向くと、腰高窓6Aから屋外空間が見えるようになっている。
このような腰高窓6Aと第一掃き出し窓5は、正面視において隣り合って配置されている。そのため、住宅2の正面における開放感を向上させることができる。
ダイニング17の北側には、上記の第一低天井収納室14が配置されており、ダイニング17と第一低天井収納室14との間に設けられた出入口から出入りすることができる。
そして、このような出入口の東側に、第一層3aの第一床と第二層3bの第二床とを接続する階段20が設けられている。
第一敷地1aを取り囲む塀1fのうち、少なくとも第一掃き出し窓5及び腰高窓6Aの前方に位置する塀1fは、持ち運びが可能な状態に構成された塀ユニット1fとされている。本実施形態の塀ユニット1fは、その上端部の高さ位置が、腰高窓6Aの下端部よりも上方とならないように設置されている。換言すれば、塀ユニット1fの上端部と腰高窓6Aの下端部は略等しい高さ位置となっているか、もしくは、塀ユニット1fの上端部が腰高窓6Aの下端部よりも若干下方に位置している状態となっている。そのため、塀ユニット1fの高さが高くなり過ぎないようにすることができる。
階段20を上った先には廊下部分があり、その廊下部分の北側には、図9に示すように、住人が日常的に過ごす場所である2つの寝室21A,21Bが、東西に並んで設けられている。
階段20を上った先の廊下部分の南側には、第一層居室16Aの上部空間に面していて、住人同士で共有する多目的スペース(ホームコモンズ)として利用される第二層部屋22Aが設けられている。第二層部屋22Aは、住宅本体3の西側端部に寄せて配置されており、第一層居室16Aのうちダイニング17のある西側端部の上部空間に隣接している。換言すれば、第二層部屋22Aは、平面視において第一層居室16Aの長手方向一端部に隣接して配置されている。
第二層部屋22Aは、第一層居室16Aの上部空間との間に設けられた第二層仕切壁によって第一層居室16Aの上部空間と仕切られている。また、第二層仕切壁には少なくとも一つの第二層開口部が形成されている。
より詳細に説明すると、第二層仕切壁は、第一層居室16Aの長手方向一端部(西側端部)に面する第一仕切壁23と、平面視において第一仕切壁21と直交して配置された第二仕切壁24と、を有している。そして、第一仕切壁23は、平面視において住宅本体3の西側外壁と直交して設けられている。また、第二仕切壁24は、第一仕切壁23のうち第一層居室16の長手方向他端部側(東側)に位置する端部に設けられて北側に向かって伸びている。第二層部屋22は、住宅本体3の西側外壁と、第一仕切壁23と、第二仕切壁24と、寝室21との間の内壁25と、によって囲まれている。第二層部屋22の出入口は、第二仕切壁24と内壁25との間に設けられている。
また、第二層部屋22のうち、第一仕切壁23に沿って机22aが配置されている。
第一仕切壁23のうち天井の直下の東側端部には、第二層開口部としての第一開口部23aが形成されている。
また、第二仕切壁24のうち天井の直下の南側端部には、第二層開口部としての第二開口部24aが形成されている。
すなわち、第一開口部23a及び第二開口部24aは、第一仕切壁23と第二仕切壁24との交点部分に寄せて配置されている。したがって、例えば机22aの位置から正面に視線を向けると、ダイニング17及びアウトドアリビング9A側が視界に入り、同じ位置から左に視線を向けると、リビング18、キッチン19、及びアウトドアリビング9A以外の屋外空間が視界に入ることとなる。
なお、第一開口部23a及び第二開口部23bは共に、ガラスが嵌め込まれた嵌め殺し窓とされている。ただし、これに限られるものではなく、第一開口部23a及び第二開口部23bは共に、ガラス及びサッシ等が嵌められていない状態であってもよい。
以上のように構成された住宅2Aでは、住人は、第二層部屋22Aで在宅ワーク等の仕事やその他の作業等を行うことができる。第二層部屋22Aで作業等を行っている住人と、それ以外の第一層居室16A及びアウトドアリビング9Aに居る住人は、互いの姿を視界に捉えたり、声を聞いたりすることでお互いの存在を感じることができるようになっている。
本変形例によれば、上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本変形例の住宅2Aは、第二層3bに複数の寝室21A,21Bが設けられているため、上記の実施形態における住宅2に比して、より多くの住人が居住できるようになっている。そのため、住宅2Aにおける第二層部屋22Aの存在意義が高まる。
また、塀ユニット1fは、その上端部の高さ位置が、腰高窓6Aの下端部よりも上方とならないように設置されているので、塀ユニット1fの高さが高くなり過ぎないようにすることができる。これにより、腰高窓6Aから屋内に侵入しようとする侵入者の姿を道路側から捉えることができるので、防犯性を向上させることができる。
<第2実施形態>
次に、図面を参照して本発明の第2実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上記の第1実施形態との共通する要素については説明を省略又は簡略化する。
図10~図15において符号31は、宅地である敷地を示す。敷地31は、住宅32が建てられる第一敷地31aと、図示しない道路に面して駐車場とされた第二敷地31bと、を有する。第二敷地31bは、第一敷地31aの東側に隣り合って配置されている。
第二敷地31bのうち第一敷地31aとは反対側に位置する東側縁部に沿った部分は、敷地31全体の接道面31dとされている。すなわち、その接道面31dよりも東側が、人又は車両が通る道路となっている。第二敷地31bのうち南側と北側には駐車スペースがあり、南北方向中央部には玄関ポーチ1c及び玄関アプローチ1eがある。
また、敷地31は、周縁部に塀が設けられた状態となっている。
第一敷地31aは南側が庭となっており、後述するアウトドアリビング39が設けられる箇所と、その他の箇所があり、その他の箇所は、例えば植栽スペース、家庭菜園スペース、物置スペース、洗濯物干しスペース等として利用されるが、特に限定されるものではない。
本実施形態の住宅32は、壁や床、屋根といった建物の構成要素を予め工場にてパネル化しておき、施工現場でこれらのパネルを組み立てて構築するパネル工法で構築されるが、従来の軸組工法や壁式工法の木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造等の建物にも適用することができる。
また、パネル(建築用木質パネル)とは、縦横の框材が矩形状に組み立てられるとともに、矩形枠の内部に補助桟材が縦横に組み付けられて枠体が構成され、この枠体の両面もしくは片面に、合板等の面材が貼設されたものであり、内部中空な構造となっている。さらに、その内部中空な部分には、グラスウールやロックウール等の断熱材が装填される。
また、このような住宅32は、基礎の上に建築された複数層建ての住宅本体33と、住宅本体33の上に設けられた傾斜屋根37と、を備えている。
住宅本体33は、1階に相当し、第一床によって床が構成された第一層33aと、第一層33aよりも半層高い位置に設けられた1.5階に相当し、第二床によって床が構成された第二層33bと、第二層33bよりも半層高い位置に設けられた2階に相当し、第三床によって床が構成された第三層33cと、第三層33cよりも上層に位置し、第四床によって床が構成された第四層33dと、を含んで構成されている。
傾斜屋根37は、切妻屋根とされている。南側屋根面と北側屋根面は、本実施形態においては1/2勾配とされている。また、南側屋根面には、複数の太陽電池モジュールを有する太陽電池アレイ38が設置されている。
第一敷地31aの南側に位置する庭には、屋内の第一層居室46と同様に住人が普段いる場所として利用される屋外空間としてのアウトドアリビング39が、住宅本体33の南側外壁34から張り出して設けられている。
本実施形態のアウトドアリビング39は、複数のデッキ材によって床部が構成されたテラスである。床部における上面(床面)の高さ位置は、住宅本体33における第一層33aの床面と略等しい高さに設定されている。
住宅本体33の南側外壁34(第一層外壁34)は、西側の第一外壁34aと、平面視において第一外壁34aの東側端部から南側に延びる第二外壁34bと、平面視において第二外壁34bの南側端部から東側に延びる第三外壁34cと、を有している。これら第一外壁34a、第二外壁34b、第三外壁34cはクランク状に一体形成されている。
アウトドアリビング39の床部は、第一外壁34aから第二外壁34bに沿って南側に張り出しており、その張り出し方向の先端部は、第一敷地31aの塀まで到達している。
住宅本体33の東側面における南側端部には、玄関ポーチ31cに面して玄関出入口36が設けられている。より詳細に説明すると、住宅本体33の東側外壁のうち最も南側に位置する一部に開口が形成されていて、当該開口の奥に設けられた外壁部分に、玄関ドアによって開閉される玄関出入口36が形成されている。
次に、図12~図15を参照して、住宅本体33の内部について説明する。
玄関出入口36を通過した位置には玄関40が設けられている。
玄関40は、玄関ポーチの床と略等しい高さの床面とされた土間床部40aと、土間床部40aから一段上がった位置の玄関ホール部40bと、土間床部40aの北側に位置する収納スペース40cと、土間床部40aと玄関ホール部40bに跨るシューズクローゼット40cと、を有している。
玄関ホール部40bの北側には、建具付きの出入口が設けられており、その出入口を抜けた先には、第一層居室46が設けられている。
第一層居室46は、リビングルーム47(以下、リビング47)とダイニングルーム48(以下、ダイニング48)とキッチンルーム49(以下、キッチン49)の機能を一室に併存させた部屋である。
このような第一層居室46は、東西方向よりも南北方向に長く形成されており、南側にリビング47、その北側にダイニング48、その北側にキッチン49が配置されている。
リビング47は、住宅本体33の西側端部であって、かつ南側端部に配置されており、南側に位置する第一外壁34aを介してアウトドアリビング39と隣接している。
第一外壁34aには、掃き出し窓35(第一層窓)が設けられている。アウトドアリビング39は、第一外壁34aから張り出すようにして設けられており、掃き出し窓35を通じてリビング47とアウトドアリビング39との間を自在に行き来することができる。
リビング47には、ソファー47aが設置されており、着座中に、アウトドアリビング39が視界に入りやすくなっている。
リビング47の東側であって、かつ玄関40の北側には、天井高が0.8m~1.4mに設定された低天井収納室44が設けられている。このような低天井収納室44は、第一床と第二床との間に設けられている。すなわち、第二層33bの床を構成する第二床は、第一層33aの床を構成する第一床における一部の上方に設けられ、これら第一床と第二床との間が低天井収納室44とされている。
低天井収納室44は、第一層居室46(リビング47)との間に設けられた出入口44aから出入りする構成となっている。すなわち、低天井収納室44は、第一層居室46に付属する収納スペースとなっており、第一層居室46で日常的に過ごす住人が利用しやすい。
ダイニング48及びキッチン49の東側であって、かつ、低天井収納室44の北側には、水廻り室42及び階段室50が設けられている。これら水廻り室42及び階段室50は、第一層居室46に隣接する同一のエリア内に設けられており、当該エリアは、第一層居室46との間に設けられた建具付きの出入口43から出入りすることができる。出入口から当該エリア内に入ると、階段室50の階段下収納部51及び下層側階段52があり、この下層側階段52に面して洗面所42bが設けられている。また、下層側階段52に隣接してトイレ42aが設けられている。
また、トイレ42a及び洗面所42bとの間の通路を北側に進むとランドリールーム42cが設けられ、ランドリールーム42cの東側に浴室42dが設けられている。
なお、階段室50は、階段下収納部51と、下層側階段52と、下層側の踊り場53と、上層側階段54と、上層側の踊り場55と、小階段56と、を含んで構成されている。
下層側の踊り場53は、第二層33bの床を構成する第二床と同一高さに設定されており、下層側階段52は、第一床と踊り場53とを接続している。
上層側の踊り場55は、第三層33cの床を構成する第三床と同一高さに設定されており、上層側階段54は、下層側の踊り場53と上層側の踊り場55とを接続している。
小階段56は、上層側の踊り場55と第四層33dの床を構成する第四床とを接続している。この小階段56は、下層側階段52及び上層側階段54に比して段数が少なく設定された階段である。すなわち、第三層33cから第四層33dまでの高さも、第一層33aから第二層33bまでの高さ及び第二層33bから第三層33cまでの高さよりも低く設定されている。
下層側階段52を上った先には、図13に示すように、下層側の踊り場53が設けられている。踊り場53は、第二層33bの第二床と同一の高さ位置に設けられており、踊り場53の南側には、第一層居室46の上部空間に面していて、住人同士で共有する多目的スペース(ホームコモンズ)として利用される第二層部屋62が設けられている。第二層部屋62は、住宅本体3の東側端部であって、かつ南側端部に寄せて配置されており、第一層居室46のうちリビング47のある南側端部の上部空間に隣接している。
第二層部屋62は、第一層居室46の上部空間との間に設けられた第二層仕切壁63によって第一層居室46の上部空間と仕切られている。また、第二層仕切壁63には第二層開口部63aが形成されている。
第二層仕切壁63は、平面視において、掃き出し窓35が設けられた第一外壁34aと直交して配置されている。
第二層開口部63aは、図14に示すように、低天井収納室44の出入口44aの上方に位置し、かつ、水廻り室42及び階段室50のあるエリアの出入口43の南側に位置している。
第二層開口部63aは、ガラスが嵌め込まれた嵌め殺し窓とされている。第二層開口部63aからは、第一層居室46のリビング47が見えるだけでなく、斜め方向に視線を向けると、ダイニング48及びキッチン49と、掃き出し窓35を通じて屋外空間のアウトドアリビング39も見えるようになっている。
また、第二層部屋62は、住宅本体33の東側外壁の内側に設けられており、この東側外壁には、第二層部屋62の位置に窓62aが設けられている。
第二層部屋62は、上部空間が、第四層33dの天井まで吹き抜ける吹抜け空間とされており、第四層33dの主寝室72に隣接している。
第二層33bの踊り場53から上層側階段54を上った先には、第三層33cの踊り場55が設けられている。この踊り場55は、第三層33cの第三床と同一の高さ位置に設けられており、踊り場55の北側には、図13に示すように、住人が日常的に過ごす場所である2つの寝室64,65が東西に並んで設けられている。
第三層33cの踊り場55から小階段56を上った先には、図15に示すように、東西方向に伸びる廊下70が設けられている。また、廊下70の西側端部にはトイレ71が設けられている。
廊下70の南側には、住人が日常的に過ごす場所である主寝室72(上層居室)が設けられている。主寝室72は、廊下70の南側縁部にある出入口を通じて出入りすることができる。この主寝室72は、第二層部屋62の上部空間に面しており、第二層部屋62の上部空間との間に設けられた上層仕切壁73によって、当該第二層部屋62の上部空間と仕切られている。
また、上層仕切壁73には、上層開口部73aが形成されている。上層開口部73aは、ガラスが嵌め込まれた嵌め殺し窓とされている。上層開口部73aからは、第二層部屋62が見えるようになっている。
主寝室72の南側であって、かつ、第二層部屋62の上部空間の南側には、住人同士で共有する多目的スペース(ホームオフィス)として利用される上層部屋74が設けられている。上層部屋74には、机74aが設置されている。
また、上層部屋74は、屋外空間に面する上層外壁75を有している。この上層外壁75は、上記の第三外壁34cと同一垂直面上に配置されて一体形成されている。上層外壁75には、上層部屋74と屋外空間とを連通する上層窓75aが設けられている。
以上のように構成された住宅32では、住人は、第二層部屋62又は上層部屋74で在宅ワーク等の仕事やその他の作業等を行うことができる。
第二層部屋62で作業等を行っている住人と、第一層居室46及びアウトドアリビング39に居る住人は、互いの姿を視界に捉えることでお互いの存在を感じることができるようになっている。また、第二層部屋62で作業等を行っている住人は、東側の窓62aを通じて屋外空間の様子を窺ったり、休憩したりすることが可能となる。
上層部屋74で作業等を行っている住人と、第二層部屋62にいる住人も、互いの姿を視界に捉えることでお互いの存在を感じることができるようになっている。また、上層部屋74で作業等を行っている住人は、上層窓75aを通じて屋外空間の様子を窺ったり、休憩したりすることが可能となる。
本実施形態によれば、以下のような優れた効果を奏する。
すなわち、第一床によって床が構成された第一層33aと、第一層33aよりも半層高い位置に設けられた第二床によって床が構成された第二層33bと、を含んで構成された住宅本体33が、第一層33aに設けられた第一層居室46と、第二層33bに設けられて第一層居室46の上部空間に面する第二層部屋62と、を備えているので、第二層部屋62は、第一層居室46よりも半層高い位置に設けられることになる。これにより、第二層部屋62は、第一層居室46とは異なる層に設けられることになるため、例えば第二層部屋62と第一層居室46とが同一層に設けられる場合に比して、第二層部屋62を作業スペースとして利用した場合に仕事や作業に集中しやすくなる。そして、第二層部屋62は、第一層居室46の上部空間との間に設けられた第二層仕切壁63によって第一層居室46の上部空間と仕切られ、第二層仕切壁63には第二層開口部63aが形成されているので、第二層部屋62から、第二層開口部63を通じて第一層居室46を視認でき、家族の様子を確認しやすくなる。
また、屋外空間に面する第一層外壁34には、第一層居室46と屋外空間とを連通する掃き出し窓35が設けられ、第二層仕切壁63と第一層外壁34は対向して配置されているので、第二層部屋62から、第二層開口部63a及び掃き出し窓35を通じて屋外空間を視認でき、屋外空間に居る家族の様子を確認しやすくなる。
また、住宅本体33は、第一層外壁34に隣接して設けられるとともに、掃き出し窓35を通じて第一層居室46との行き来が可能とされた屋外空間としてのアウトドアリビング39を更に備えているので、屋外空間に、家族が日常的に過ごす場所を確保できる。すなわち、家族が過ごしやすい場所を確保することで、家族が視界に入りやすい場所に居る機会を増やすことができるので、屋外空間に居る家族の様子を確認しやすくなる。
また、第二床は、第一床における一部の上方に設けられ、第一床と第二床との間は低天井収納室44とされているので、住宅本体33内に収納スペースを確保しつつ、第二層部屋62を、第一層居室46よりも半層高い位置に配置できることとなる。
また、住宅本体33は、第二層33bよりも上層に位置する上層床によって床が構成された上層部33dを更に含んで構成されており、住宅本体33は、上層部33dに設けられて第二層部屋62の上部空間に面する上層居室72を更に備えているので、上層居室72は、第二層部屋62よりも上層に設けられることになる。これにより、第二層部屋62は、上層居室72とは異なる層に設けられることになるため、例えば第二層部屋62と上層居室72とが同一層に設けられる場合に比して、第二層部屋62を作業スペースとして利用した場合に仕事や作業に集中しやすくなる。そして、上層居室72は、第二層部屋62の上部空間との間に設けられた上層仕切壁73によって第二層部屋62の上部空間と仕切られ、上層仕切壁73には少なくとも一つの上層開口部73aが形成されているので、第二層部屋62から、上層開口部73aを通じて上層居室72を視認でき、家族の様子を確認しやすくなる。
また、住宅本体33は、上層部33dに設けられて上層居室72に隣接して配置された上層部屋74を更に備えているので、上層部屋74は、第一層居室46と第二層部屋62に対して空間的に離間した場所に配置されることとなる。そのため、上層部屋74を作業スペースとして利用した場合に仕事や作業に集中しやすくなる。そして、上層部屋74は、屋外空間に面する上層外壁75を有し、当該上層外壁75には、上層部屋74と屋外空間とを連通する上層窓75aが設けられているので、上層部屋74から、屋外空間に視線を向けやすくなって屋外空間の様子を確認できる。これにより、例えば住宅32に出入りする家族の様子を確認しやすくなる。
1 敷地
1f 塀
2 住宅
3 住宅本体
4 南側外壁(第一層外壁)
9 アウトドアリビング
16 第一層居室
17 ダイニングルーム
18 リビングルーム
19 キッチンルーム
22 第二層部屋
23 第一仕切壁
23a 第一開口部
24 第二仕切壁
24a 第二開口部

Claims (5)

  1. 第一床によって床が構成された第一層と、前記第一層よりも半層高い位置に設けられた第二床によって床が構成された第二層と、前記第二層よりも上層に位置する上層床によって床が構成された上層部と、を含んで構成された住宅本体を備え、
    前記住宅本体は、
    前記第一層に設けられた第一層居室と、
    前記第二層に設けられて前記第一層居室の上部空間に面する第二層部屋と、
    前記上層部に設けられて前記第二層部屋の上部空間に面する上層居室と、を備え、
    前記第二層部屋は、前記第一層居室の上部空間との間に設けられた第二層仕切壁によって前記第一層居室の上部空間と仕切られ、
    前記第二層仕切壁には少なくとも一つの第二層開口部が形成されており、
    前記上層居室は、前記第二層部屋の上部空間との間に設けられた上層仕切壁によって前記第二層部屋の上部空間と仕切られ、
    前記上層仕切壁には少なくとも一つの上層開口部が形成されていることを特徴とする住宅。
  2. 請求項に記載の住宅において、
    前記住宅本体は、前記上層部に設けられて前記上層居室に隣接して配置された上層部屋を更に備え、
    前記上層部屋は、屋外空間に面する上層外壁を有し、当該上層外壁には、前記上層部屋と前記屋外空間とを連通する上層窓が設けられていることを特徴とする住宅。
  3. 請求項1又は2に記載の住宅において、
    前記第一層居室は、屋外空間に面する第一層外壁を有し、当該第一層外壁には、前記第一層居室と前記屋外空間とを連通する第一層窓が設けられ、
    前記第二層仕切壁と前記第一層外壁は対向して配置されていることを特徴とする住宅。
  4. 請求項に記載の住宅において、
    前記住宅本体は、前記第一層外壁に隣接して設けられるとともに、前記第一層窓を通じて前記第一層居室との行き来が可能とされた前記屋外空間としてのアウトドアリビングを更に備えていることを特徴とする住宅。
  5. 請求項1に記載の住宅において、
    前記第二床は、前記第一床における一部の上方に設けられ、前記第一床と前記第二床との間は低天井収納空間とされていることを特徴とする住宅。
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