JP7490601B2 - シート状マスク - Google Patents

シート状マスク Download PDF

Info

Publication number
JP7490601B2
JP7490601B2 JP2021037506A JP2021037506A JP7490601B2 JP 7490601 B2 JP7490601 B2 JP 7490601B2 JP 2021037506 A JP2021037506 A JP 2021037506A JP 2021037506 A JP2021037506 A JP 2021037506A JP 7490601 B2 JP7490601 B2 JP 7490601B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welded
mask
shaped
sheet
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021037506A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022137825A (ja
Inventor
良彦 近藤
勇貴 渡辺
知之 茂木
賢司 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2021037506A priority Critical patent/JP7490601B2/ja
Publication of JP2022137825A publication Critical patent/JP2022137825A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7490601B2 publication Critical patent/JP7490601B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Respiratory Apparatuses And Protective Means (AREA)

Description

本発明は、シート状マスクに関する。
使用者の口や鼻を覆うマスクとして、例えば不織布等のシート状物により形成されるマスク本体を有するマスクが知られている。このマスクについては、これまでに種々の技術が提案されてきた。
例えば、特許文献1には、口と鼻を覆う防覆体の両側に、防覆体を保持する環状の耳掛けを設け、防覆体を形成する一対の防覆片を弧状の内縁に沿って圧着部で加熱圧着し、防覆体が立体的形状となるようにしたマスクが記載されている。このマスクにおいては、圧着部を裂けにくくするため、圧着部の上部及び下部の幅を、中間部よりも広く設定している。
また、特許文献2には、二つ折りされたマスク本体を備えるシート状マスクが記載されている。このシート状マスクは、着用時に破れ難い立体形状とするため、上下方向の上方に配される鼻側折り接合部と、上下方向の下方に配される顎側折り接合部とを有しており、鼻側折り接合部の融着部の延びる方向と、顎側折り接合部の融着部の延びる方向とが異なっている。
特開2008-22954号公報 特開2019-183343号公報
マスクには、ホコリ、塵、ウイルス、ウイルス等を含む飛沫、花粉等の外部からの侵入を防止するという効果が求められる。そのため、2枚のマスク部材を鼻顎シールで接合させて形成したシート状マスクでは、鼻顎シールの接合の密封性が重要となる。
シート状マスクの密封性を高めるには、所定幅の鼻顎シールを全面で接着させることが理想的である。しかし、アンビルロールを用いてマスク部材を所定幅全面で接着させて鼻顎シールを形成しようとすると、線圧の低下により、接着強度の部分的な低下が生じる場合がある。即ち、シート状マスクの鼻顎シールにおけるマスクの密封性とマスク部材接着性との両立は困難であった。
本発明は、上記の問題点に鑑み、左右対をなすマスク部材の接着性とシート状マスクの密封性との両立を実現できるシート状マスクに関する。
また、本発明は、前記シート状マスクを好適に製造できる、シート状マスクの製造方法に関する。
本発明は、着用者の顔の左側部分及び右側部分をそれぞれ覆う一対のマスク部材を備えたシート状マスクであって、前記一対のマスク部材の輪郭が揃うように重ねられ、前記着用者の鼻、口及び顎を結ぶ領域に対応する前記マスク部材の正面縁部に、前記一対のマスク部材同士を接合した帯状の溶着領域が配されており、前記帯状の溶着領域には、前記マスク部材の溶着部と非溶着部との混在部が鼻側の端部から顎側の端部まであり、前記溶着領域には、前記溶着部の配置パターンが複数種配されており、前記配置パターンには、前記帯状の溶着領域の平面視にて前記溶着部を辿った経路が鼻側部から顎側部まで繋がるパターンが含まれている、シート状マスクを提供する。
また、本発明は、一対の帯状シート部材を重ねる工程、ロール周面上に複数種の凹凸パターンを有するアンビルロールと、該アンビルロールの周面に対向配置させたエネルギー付与部との間に、前記帯状シート部材を搬送する工程、及び前記エネルギー付与部から付与されるエネルギーにより前記シート部材同士を接合して、複数種の配置パターンで配された溶着部を備えた帯状の溶着領域を形成する工程を備え、前記凹凸パターンが有する凸部には、前記アンビルロールの軸方向に繋がっている連続凸部が含まれ、前記帯状の溶着領域を前記凹凸パターンに応じて形成する、シート状マスクの製造方法を提供する。
本発明のシート状マスクは、左右対をなすマスク部材の接着性とシート状マスクの密封性との両立を実現できる。
また、本発明のシート状マスクの製造方法によれば、前記シート状マスクを好適に製造できる。
本発明のシート状マスクの一実施形態を示す側面図である。 本発明における帯状の溶着領域の一例を模式的に示す一部拡大側面図である。 (A)は図2に示す帯状の溶着領域の中央部における溶着部の配置パターンを示す拡大側面図であり、(B)は図2に示す帯状の溶着領域の鼻側部及び顎側部における溶着部の配置パターンを示す拡大側面図である。 本発明における帯状の溶着領域の別の一例を模式的に示す拡大側面図である。 本発明における帯状の溶着領域の別の一例を模式的に示す側面図である。 本発明における帯状の溶着領域の別の一例を模式的に示す側面図である。 本発明に用いられるマスク部材の一例を模式的に示す断面図である。 シャーリング加工が施されたマスク部材を模式的に示す斜視図である。 一方向に延びる凸条を有するマスク部材を模式的に示す斜視図である。 帯状シート部材から本発明のシート状マスクを製造する過程の一例を模式的に示す説明図である。 帯状シート部材に形成させる間欠溶着の一例を模式的に示す説明図である。
本発明のシート状マスクについて、その好ましい実施形態を、図面を参照して説明する。
本発明においては、特に断らない限り、着用者の鼻、口及び顎を結ぶ方向を上下方向という。
(シート状マスク)
本実施形態のシート状マスク(以下、単に「マスク」ともいう。)10は、着用者の顔の左側部分及び右側部分をそれぞれ覆う左右一対のマスク部材11,11を備えている。また、一対のマスク部材11,11の輪郭が、揃うように重ねられている。そのため、一対のマスク部材11,11を重ねた状態(マスク10の使用前の状態)でマスク10を側面視すると、図1に示すように、一方の面側のマスク部材11のみが観察される。
マスク部材11とは、シート状の材料であり、通常マスクに適用される種々の素材を用いることができる。例えば、繊維シートやポリウレタンシート等が挙げられる。繊維シートとしては不織布が挙げられ、種々の不織布が用いられる。また、マスク部材11は伸縮性を有するものであってもよい。マスク部材11は、後述の帯状の溶着領域21を形成する観点から、熱可塑性繊維を含むことが好ましい。
各マスク部材11は単一の素材からなるものに限らず、複数の素材から構成されてもよい。例えば、伸縮性シート及び凹凸シートの積層体が挙げられる。かかる場合、凹凸シートとしては、フィルタ層(平均繊維径3000nm以下の繊維を構成繊維とする層)及びスパンボンド不織布層を積層させたものが好ましい。前記フィルタ層を含むことで、また該フィルタ層を含むシートが凹凸形状を有することで、フィルタ層の有効面積が増え、低通気抵抗を維持しながら、空気中の微粒子等に対する捕集性が極めて高くなり、また柔軟性が増す。加えて、前記フィルタ層が上記の極細繊維を含むことで密度が高まって繊維同士の接点が増え、後述の溶着部の接着性を高めることができる。
この観点から、細密繊維層Aの平均繊維径は2000nm以下が好ましく、1000nm以下がより好ましい。
また、細密繊維層Aの平均繊維径は、通気性を適度に確保して、マスク10の使用者が呼吸を楽に行いやすくする観点から、200nm以上が好ましく、300nm以上がより好ましく、400nm以上が更に好ましい。
(フィルタ層の平均繊維径)
フィルタ層の平均繊維径は、繊維長さ方向に直交する繊維断面における最大差し渡し長さを、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて測定することができる。具体的な手順は以下のとおりである。
マスク部材を丁寧に剥がして何層の構成になっているかを確認した上で、繊維径が最も細い層(濾過材として機能する層)を測定対象の繊維層とする。SEM観察による二次元画像から、繊維の塊、繊維どうしの交差部分、ポリマー液滴といった欠陥を除いた繊維を任意に500本選び出し、繊維の長手方向に直交する線を引いたときの長さを繊維径として直接読み取る。測定した繊維径の頻度分布(ヒストグラム)から累積頻度が全体の50%となるメジアン繊維径を求め、これを、測定対象の繊維層を構成する繊維の平均繊維径とする。
図1に示すように、着用者の鼻、口及び顎を結ぶ領域に対応するマスク部材11の正面縁部には、一対のマスク部材11,11同士を接合した帯状の溶着領域21が配されている(以下、帯状の溶着領域を単に溶着領域ともいう)。一対のマスク部材11,11が溶着領域21において接合されていることで、一体化したマスク10となっている。溶着領域21は、鼻側の端部22Tから顎側の端部24Tまで及ぶ鼻顎シールを形成する。
一方、マスク部材11の正面縁部以外には、マスク部材11,11同士を開閉可能な縁部が存在する。従って、着用時にはマスク部材11同士を溶着領域21以外の縁部から開くことができ、着用者の口や鼻を覆うことが可能なマスク10となる。
溶着領域21は、一対のマスク部材11,11同士を重ねた状態のマスク10の側面視において、一定の幅を有するように接合された帯状の部分である。即ち、図1に示すように、溶着領域21ではマスク部材11同士が平面状に接合されている。線状ではなく、平面状の接合であることで、より広い面積でマスク部材11,11同士を接合することができ、鼻顎シールの接着性及び密封性を高めることができる。かかる観点から、溶着領域21の幅は1mm以上が好ましく、2mm以上がより好ましく、3mm以上が更に好ましい。また、マスク10の小型化の観点から、溶着領域21の幅は8mm以下が好ましく、6mm以下がより好ましく、5mm以下が更に好ましい。
また、上記の幅の設定であれば、マスク10を製造する工程において、帯状シート部材31の切断位置が多少ずれても、一定の幅の溶着領域21を確保することができる。例えば、図2に示す幅広の溶着領域21を帯状シート部材31に形成し、溶着領域21の幅方向中央(図2中の一点鎖線)に沿って切断する。こうすることで、幅方向中央よりもマスク内方側が一定幅の溶着領域21となり、幅方向中央よりもマスク外方側がいわゆる捨てシール部として切り離される。なお、マスク10の具体的な製造方法については後述する。
溶着領域21には、鼻側の端部22Tから顎側の端部24Tまで、マスク部材11の溶着部25と非溶着部26との混在部28がある。溶着部25とは、超音波シール等により、マスク部材11,11同士が溶着された部分である。溶着部25ではマスク部材11が厚み方向に潰れ、凹部となっている。一方、非溶着部26とは、溶着領域21において、マスク部材11,11同士が溶着されていない部分である。即ち、溶着領域21のうち溶着部25以外の部分である。非溶着部26ではマスク部材11は厚み方向に潰れておらず、溶着部25の凹部に対し凸部となっている。
溶着領域21は、溶着部25と非溶着部26との混在部28を有することにより、溶着領域21全面の溶着を避けた領域としている。溶着する部分を限定することで、マスク10の製造工程において線圧の低下を抑制することができ、十分な強度で接合された溶着領域21となる。
溶着領域21には、溶着部25の配置パターンが複数種配されている。複数種の配置パターンがあることで、溶着領域21の部位に応じて溶着部25の配置パターンを適宜変更することができる。これにより、マスク10を製造する際、溶着領域21の形成時に線圧の変動を抑えるような配置パターンとすることができ、接着性が安定したものとなる。即ち、溶着領域21の接着性が向上する。
溶着部25の配置パターンの種類としては、混在部28において、図2及び3に示すような格子状、図4に示すような海島状(非溶着部26の周りを溶着部25で囲むように配された配置パターン)、該格子状又は該海島状の溶着部25と非溶着部26とを入れ替えたようなドット状(図5及び6参照)等、種々のものが挙げられる。或いは、溶着部25が不規則に混在部28全体に散らばるように配されるパターン(不規則な網目状等)であってもよい。中でも、溶着領域21の鼻側部22から顎側部24まで繋がる溶着部25を複数形成する観点から、溶着部25の配置パターンとしては格子状が好ましい。
また、格子状パターンにおいて溶着部25の幅や非溶着部26の大きさが異なるものや、海島状パターンにおいて隣り合う非溶着部26,26同士の間隔(図示せず)を変えたもの等、溶着部25及び非溶着部26の大きさや配置を変化させた溶着領域21も、複数種の配置パターンが配された溶着領域21に含まれる。
例えば、図2に示す溶着領域21では、中央部23における溶着部25の格子状パターン(図3(A)に示す格子状パターン)のシール幅が、鼻側部22及び顎側部24における溶着部25の格子状パターン(図3(B)に示す格子状パターン)のシール幅よりも、狭くされている。即ち、図2に示す溶着領域21は、溶着部25の配置パターンが複数種配されている。
溶着部25の配置パターンには、溶着領域21の平面視にて溶着部25を辿った経路が鼻側部22から顎側部24まで繋がるパターンが含まれている。このようなパターンがあることで、非溶着部26がマスク外方側からマスク内方側に繋がるように配されることが回避され、溶着領域21の密封性が向上する。即ち、外気が非溶着部26(溶着されていないマスク部材11,11間)を通ってマスク内方側に侵入することを効果的に防ぐことができる。
鼻側部22とは、主に着用者の鼻を覆うマスク10の部分である。顎側部24は、主に着用者の顎を覆うマスク10の部分である。鼻側部22及び顎側部24の間は、後述の中央部23となる。
溶着部25の配置パターンとして、溶着領域21のマスク内方側に、混在部28の鼻側部22から顎側部24までを縁取る弓状連続溶着部29が配されていることが好ましい。弓状連続溶着部29は、溶着領域21の平面視にて、溶着部25を辿った経路が鼻側部22から顎側部24まで繋がるパターンをなしている。弓状連続溶着部29があることで、混在部28における非溶着部26の面積をある程度大きくしても、溶着領域21の密封性がより確かなものとなる。これにより、混在部28において線圧の変動が抑えられた、より均質で接着性が高い溶着部25を備えた溶着領域21となる。また、弓状連続溶着部29がマスク内方側にあることで、マスク10の製造時において、帯状シート部材31からマスクの外形を切り抜く際に、切断位置がマスク内方側に多少ずれても、マスク内方側の弓状連続溶着部29が切断されにくくなる。即ち、溶着領域21の接着性及び密封性を維持しやすくなる。
例えば、図2に示すマスク10では、溶着領域21のマスク内方側が、鼻側の端部22Tから顎側の端部24Tまで繋がった一本の線条の弓状連続溶着部29で接合されている。即ち、線条の弓状連続溶着部29が溶着領域21のマスク内方側を縁取っている。
なお、マスク10が弓状連続溶着部29を有していれば、混在部28(溶着領域21から弓状連続溶着部29を除いた部分)における溶着部25は、鼻側部22から顎側部24まで繋がっていなくてもよい。例えば、混在部28における溶着部25は前述のドット状であってもよい。
弓状連続溶着部29は、溶着領域21における密封性を高める観点から、溶着領域21の前述の幅に対して10%以上の幅を有することが好ましく、15%以上の幅を有することがより好ましく、20%以上有することが更に好ましい。
また、弓状連続溶着部29は、溶着領域21が有する混合部28の範囲を十分確保して均質な接着性を高める観点から、溶着領域21の幅に対して50%以下の幅を有することが好ましく、40%以下の幅を有することがより好ましく、30%以下有することが更に好ましい。
また、溶着部25の配置パターンとして、鼻側部22から顎側部24まで繋がる連続経路が、複数あることが好ましい。連続経路が複数あると、マスク10の製造の際に、材料の坪量ムラ等により一部の連続経路で溶着が十分にできなかったとしても、他の連続経路で溶着領域21の密封性を補うことができる。
例えば、図2に示す溶着領域21には、弓状連続溶着部29に加え、溶着部25を辿った経路が鼻側の端部22Tから顎側の端部24Tまで繋がる蛇行状連続パターン27が混在部28にある。弓状連続溶着部29及び蛇行状連続パターン27という複数の連続経路により、溶着領域21の密封性を高めることができる。
溶着部25の配置パターンが格子状等で複雑であっても、溶着部25が一部の経路で鼻側部22から顎側部24まで繋がっていれば、連続経路に含まれる。例えば、図2における混在部28では、溶着部25の格子状パターンが、鼻側の端部22Tから顎側の端部24Tまで、途中の中央部21Bにおいて配置パターンが異なっているが、途切れることなく繋がって蛇行状連続パターン27をなしている。
溶着領域21は、図2に示すように、鼻側部22及び顎側部24とは溶着部25の配置パターンの異なる中央部23を有することが好ましい。中でも、混在部28において中央部23を形成することがより好ましい。中央部23とは、主に着用者の口を覆うマスク10の部分である。従って、マスク10は鼻側から鼻側部22、中央部23、顎側部24という順に区分される。
鼻側部22及び顎側部24とは溶着部25の配置パターンの異なる中央部23があることで、中央部23における溶着部25の溶着面積比率を鼻側部22及び顎側部24における溶着部25の溶着面積比率と変えることができる。ここで、「溶着面積比率」とは、混在部28の面積(溶着部25の面積と非溶着部26の面積との合計)に対する溶着部25の面積の割合である。
図2及び3に示すように、中央部23における溶着部25のシール幅を狭くし、中央部23における溶着部25の溶着面積比率を鼻側部22及び顎側部24における溶着部25の溶着面積比率よりも小さくすると、マスク10の製造において一対のマスク部材11,11同士を接合させる際に、線圧の急変を一層効果的に抑制することができ、より均質な溶着部25が形成される。その結果、溶着部25の接着性が一層向上しやすくなる。
反対に、鼻側部22及び顎側部24における溶着部25のシール幅を狭くし、鼻側部22及び顎側部24における溶着部25の溶着面積比率を中央部23における溶着部25の溶着面積比率よりも小さくすると、マスク10の使用時に着用者の鼻や顎に接しやすい部分を柔らかくすることができる。その結果、マスク10のフィット性が向上する。
鼻側部22及び顎側部24の少なくとも一方において、溶着面積比率が中央部23よりも小さい弱溶着領域30が存在することが好ましい。弱溶着領域30があることで、鼻や顎の肌に接する部分を柔らかくすることができる。例えば、図5に示す溶着領域21では、鼻側の端部22T及びその近傍において、溶着部25を構成するドットの面積を中央部23よりも小さくされている。即ち、溶着面積比率が小さい弱溶着領域30が存在する。
弱溶着領域30において、溶着部25は、溶着領域21の延在方向に繋がっていないことが好ましい。例えば、図5に示す弱溶着領域30では、溶着部25はドット状であり、溶着部25,25同士が非溶着部26によって溶着領域21の延在方向に断絶されている。即ち、ドット状の溶着部25は溶着領域21の延在方向に繋がっておらず、弓状連続溶着部29及び蛇行状連続パターン27のように連続していない。弱溶着領域30の溶着部25が溶着領域21の延在方向に繋がっていないことで、溶着領域21の剛性(こし)を低減することができ、マスク10の使用時に着用者の鼻や顎に接しやすい部分を柔らかくすることができる。その結果、マスク10のフィット性が向上する。
図2に示す溶着領域21では、溶着部25の配置パターンによって、溶着領域21が上下方向に鼻側部22、中央部23及び顎側部24の3つに区分されている。但し、本発明のマスク10は、溶着部25の配置パターンの違いで溶着領域21が3つに区分された形態に限定されず、4つ以上に区分されていてもよい。例えば、図2に示す鼻側部22、中央部23及び顎側部24に加え、鼻側部22と中央部23との間及び中央部23と顎側部24との間それぞれに、溶着部25のシール幅が更に異なる領域(例えば、図3(A)に示す溶着部25のシール幅と図3(B)に示す溶着部25のシール幅との中間のシール幅の溶着部25を有する領域)を設け、5つに区分してもよい(図示せず)。更には、より細かくグラデーションのように、中央部23から鼻側の端部22T及び顎側の端部24Tにかけて徐々にシール幅を狭くしてもよい。
溶着領域21において、鼻側部22の溶着部25の配置パターンと顎側部24の溶着部25の配置パターンとは、同じであってもよく、異なっていてもよい。但し、マスク10の上下の区別を容易にし、着用者が上下反対でマスク10を着用することを防止する観点から、鼻側部22の溶着部25の配置パターンと顎側部24の溶着部25の配置パターンとは、異なることが好ましい。中でも、混在部28において、鼻側部22の溶着部25の配置パターンと顎側部24の溶着部25の配置パターンとが異なることがより好ましい。
連続経路(弓状連続溶着部29又は蛇行状連続パターン27)は、図2に示すように、溶着領域21における鼻側の端部22Tから顎側の端部24Tまで繋がっていてもよいが、鼻側の端部22T及び顎側の端部24Tの少なくとも一方には達しないことが好ましい。例えば、図5及び6に示す溶着領域21では、連続経路を構成する弓状連続溶着部29は、顎側の端部24Tまで達している一方で、鼻側の端部22Tには達していない。即ち、弓状連続溶着部29の先端から鼻側の端部22Tまでの間は、非溶着部26で断絶されている。連続経路が鼻側の端部22T及び顎側の端部24Tの少なくとも一方には達しないことで、弓状連続溶着部29が鼻や顎の肌に接することを防ぐことができ、結果的に肌に接する部分を柔らかくすることができる。
鼻側の端部22T及び顎側の端部24Tの少なくとも一方には達しない形態の連続経路は、弓状連続溶着部29であっても蛇行状連続パターン27であってもよいが、肌に接する部分であるマスク内方側の溶着領域21を柔らかくする観点から、弓状連続溶着部29であることが好ましい。
本発明に用いられるマスク部材11は、厚み方向において立体形状を有していてもよい。従来技術では、立体的なシート同士を溶着すると、立体形状部分でシートが重なることで鼻顎シールが硬くなり、マスクのフィット性が損なわれることがあった。しかし、本発明では、前述の通り溶着部25の配置パターンが複数種配されることにより、立体形状を有するマスク部材11を用いても、立体形状を接合する部分の配置パターンを他の領域と変え、マスク10の硬化を好適に制御することができる。即ち、立体形状を接合する部分のみを、硬くなりにくい溶着部25の配置パターンとすることができる。一方、立体形状を溶着しない部分では、接着性及び密着性の向上が可能な溶着部25の配置パターンとすることができる。その結果、マスク10全体としては、柔らかくてフィット性が高く、且つ接着性及び密着性が向上されたものとなる。
マスク部材11が厚み方向に立体形状を有するか否かは、マスク部材11を厚み方向に切断したときの断面視を用いて、次のように判断することができる。
図7に示すように、自然状態のマスク部材11の断面視において、厚み方向に直交する方向の直線の長さをS0、マスク部材11の一方の面に沿った線の長さをS1、マスク部材11の他方の面に沿った線の長さをS2とする。自然状態のマスク部材11において、マスク部材11の形状に起因した長さS1又はS2がS0の1.1倍以上となるとき、マスク部材11が厚み方向に立体形状を有すると判断する。即ち、S1をS0で除した値(S1/S0)及びS2をS0で除した値(S2/S0)のいずれかが1.1以上であるとき、マスク部材11は厚み方向に立体形状を有すると判断する。また、汎用素材を用いて立体形状を良好に形成できる観点から、S1/S0及びS2/S0はいずれも10以下であることが好ましい。
立体形状の具体例としては、帯状シート部材31に機械加工を施してシート厚みを増大させ、シート断面を襞状にしたものが挙げられる。このような立体形状は、帯状シート部材31に対して、図8に示すようなシャーリング加工(皺寄せ加工)を行うことで、形成することができる。
立体形状の別の具体例としては、嵩高の帯状シート部材31の一部に機械加工を施してシート厚みを減少させ、エンボスとしたものも挙げられる。このような立体形状は、帯状シート部材31に型押し加工を行うことで、形成することができる。
立体形状の種類は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、図9に示すような、立体形状の凸部が一方向に延びる凸条12であることが好ましい。立体形状の凸部が一方向に延びる凸条(襞)12であることで、凸条12の接合部分のみを硬くなりにくい配置パターンで溶着させることが容易となる。即ち、所望の溶着領域21を有するマスク10を、容易に製造することができる。
立体形状は、一対のマスク部材11,11の一方が有していてもよく、両方が有していてもよい。立体形状の凸部が一方向に延びる凸条12である場合でも、同様である。
次に、本発明のマスクの製造方法の好ましい実施形態について、図10を参照しながら説明する。
本実施形態のマスクの製造方法は、一対の帯状シート部材31,31を重ねる工程(以下、「積層工程」という。)、ロール周面上に複数種の凹凸パターンを有するアンビルロールと、アンビルロールの周面に対向配置させたエネルギー付与部との間に帯状シート部材31を搬送ずる工程(以下、「搬送工程」という。)、及びエネルギー付与部から付与されるエネルギーにより帯状シート部材31,31同士を接合して、複数種の配置パターンで配された溶着部を備えた溶着領域21を形成する工程(以下、「接合工程」という。)を備える。
積層工程及び接合工程により、図10(A)に示すような溶着領域21を帯状シート部材31の幅方向に形成し、且つ溶着領域21を帯状シート部材31の長手方向に等間隔で連続的に形成する。その後、図10(B)に示すように、マスクの形状となるように帯状シート部材31を切断し、本発明のマスク10を連続製造することができる。帯状シート部材31の内、切断によってマスク部材11となる領域を、本明細書では「マスク予定領域」という。
本発明のマスク10の製造方法は、積層工程、搬送工程及び接合工程以外に、他の工程を適宜有してもよい。また、上記の一対の帯状シート部材31,31は、それぞれ別々のシート部材を積層してなるものであってもよく、1枚のシート部材を折り畳んでなるものであってもよい。
実施形態のマスクの製造方法に用いられるアンビルロールは、前述の通り、ロール周面上に複数種の凹凸パターンを有する。このような凹凸パターンとエネルギー付与部とで帯状シート部材31を挟み込み、エネルギー付与部から超音波等のエネルギーを付与することで、帯状シート部材31,31同士を溶着により接合できる。その結果、溶着部25の配置パターンが複数種配された溶着領域21を、帯状シート部材31のうちマスク部材11の正面縁部となる領域に形成することができる。即ち、本発明のマスクに適した溶着領域21を形成することができる。
また、凹凸パターンは凸部を有し、該凸部には、アンビルロールの軸方向に繋がっている連続凸部が含まれる。連続凸部を有する凹凸パターンで前述の接合を行うことで、帯状シート部材31に所望のパターンで溶着部25を形成することができる。即ち、混在部28における溶着部25の蛇行状連続パターン27及び弓状連続溶着部29を、好適に形成することができる。その結果、本発明のマスクに適した溶着領域21を形成することができる。
連続凸部における「連続」は、蛇行状連続パターン27における「連続」及び弓状連続溶着部29における「連続」の意味と同様である。即ち、連続凸部とは、アンビルロールの周面から突出した部分(凸部)の内、軸方向に向かって、鼻側部22に対向する部分から顎側部24に対向する部分まで繋がっているものをいう。
ここで、連続凸部が配されている「軸方向」は、軸方向と完全に平行であることを要しない。概ね軸方向に延びるように配されていればよい。
アンビルロールは、凹凸パターンに加え、該凹凸パターンのロール軸方向の両脇に、凸部の間欠パターンをロール周方向に有することが好ましい。このような間欠パターンがあることで、接合工程において溶着領域21を形成した後、帯状シート部材31に対し、帯状シート部材31のマスク予定領域33の外側において、溶着領域21の両端から搬送方向に向かって、前記凸部の間欠パターンに対応した間欠パターンシール部32を形成することができる(図11参照)。間欠パターンシール部32は、帯状シート部材31における前記凸部の間欠パターンとの対向位置で、エネルギー付与部から超音波等のエネルギーを付与することで、溶着により形成される。
帯状シート部材31に連続シートを用いてマスク10を搬送方向に連続形成するに当たり、溶着領域21はマスク予定領域33毎に、間欠的に形成される。溶着領域21の間を埋めるように、マスク予定領域33の外側に間欠パターンシール部32を形成する(図11参照)。この間欠パターンシール部32は、マスク予定領域33の外側にあり、いわゆる捨てシール部である。
間欠パターンシール部32を形成する工程により、溶着領域21を形成しない領域であっても、アンビルロールの軸方向のいずれかの位置で、常に溶着を行うことができるようになる。その結果、溶着時における線圧の急変を抑制することができ、溶着領域21を所望のパターン通りに接着性よく形成しやすくなる。加えて、一対の帯状シート部材31,31同士が溶着領域21だけでなく間欠パターンシール部32によっても接合されるので、マスク10の製造の過程で帯状シート部材31,31同士がずれにくくなり、一対のマスク部材11,11の輪郭が揃ったマスク10を製造しやすくなる。更に、間欠パターンシール部32とマスク予定領域33とが繋がっていると、帯状シート部材31の搬送性を安定化させることができる。
また、間欠パターンシール部32は、間欠であることにより、マスク10の製造の過程で重なった一対の帯状シート部材31,31の間に空気が入り込んでも、間欠パターンシール部32の隙間(溶着されていない部分)から空気を抜くことができる。更には、間欠パターンンシール32により、帯状シート部材31,31同士を多くの部位で溶着でき、帯状シート部材31に皺が生じることを防止することができる。
接合工程において溶着領域21を帯状シート部材31に形成させた後、所望の形状に帯状シート部材31を切断する。図2に示すように、溶着領域21の幅方向中央に沿って切断することで、溶着領域21を縁部に有するマスク10を製造することができる。その際、マスク予定領域33の外側はマスク10から切り離されるため、帯状シート部材31に間欠パターンシール部32を形成した場合、間欠パターンシール部32はマスク10から除外される。このようにして、溶着領域21以外の縁部から容易に開くことが可能なマスク10となる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されない。例えば図1に示す実施形態のマスク10においては、マスク本体及び耳掛け部のいずれもが、マスク部材11から構成されているが、これに代えて、マスク本体のみをマスク部材11から構成し、耳掛け部は他の材料、例えばゴム紐や伸縮性不織布等から構成してもよい。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下のシート状マスク及びシート状マスクの製造方法を開示する。
<1>
着用者の顔の左側部分及び右側部分をそれぞれ覆う一対のマスク部材を備えたシート状マスクであって、
前記一対のマスク部材の輪郭が揃うように重ねられ、前記着用者の鼻、口及び顎を結ぶ領域に対応する前記マスク部材の正面縁部に、前記一対のマスク部材同士を接合した帯状の溶着領域が配されており、
前記帯状の溶着領域には、前記マスク部材の溶着部と非溶着部との混在部が鼻側の端部から顎側の端部まであり、
前記溶着領域には、前記溶着部の配置パターンが複数種配されており、
前記配置パターンには、前記帯状の溶着領域の平面視にて前記溶着部を辿った経路が鼻側部から顎側部まで繋がるパターンが含まれている、シート状マスク。
<2>
前記配置パターンとして、前記帯状の溶着領域のマスク内方側に、前記混在部の鼻側部から顎側部までを縁取る弓状連続溶着部が配されている、<1>記載のシート状マスク。
<3>
前記帯状の溶着領域が、前記鼻側部及び前記顎側部とは前記配置パターンの異なる中央部を有する、<1>又は<2>記載のシート状マスク。
<4>
前記帯状の溶着領域において、前記鼻側部の前記溶着部の配置パターンと前記顎側部の前記溶着部の配置パターンとが異なる、<1>~<3>のいずれか1に記載のシート状マスク。
<5>
前記鼻側部及び前記顎側部の少なくとも一方において、溶着面積比率が中央部よりも小さい弱溶着領域が存在し、該弱溶着領域において前記溶着部が前記帯状の溶着領域の延在方向に繋がっていない、<1>~<4>のいずれか1に記載のシート状マスク。
<6>
前記弓状連続溶着部が、前記帯状の溶着領域における鼻側の端部及び顎側の端部の少なくとも一方に達していない、<2>記載のシート状マスク。
<7>
前記マスク部材が、厚み方向において立体形状を有する、<1>~<6>のいずれか1に記載のシート状マスク。
<8>
前記立体形状の凸部が、前記マスク部材の平面方向における一方向に延びる凸条である、<7>記載のシート状マスク。
<9>
前記マスク部材が伸縮性シート及び凹凸シートの積層体である、<1>~<8>のいずれか1に記載のシート状マスク。
<10>
前記凹凸シートが、フィルタ層及びスパンボンド不織布層を積層させたものである、<9>記載のシート状マスク。
<11>
前記マスク部材同士を開閉可能な縁部が存在する、<1>~<10>のいずれか1に記載のシート状マスク。
<12>
前記溶着部の配置パターンが格子状又は海島状である、<1>~<11>のいずれか1に記載のシート状マスク。
<13>
一対の帯状シート部材を重ねる工程、
ロール周面上に複数種の凹凸パターンを有するアンビルロールと、該アンビルロールの周面に対向配置させたエネルギー付与部との間に、前記帯状シート部材を搬送する工程、及び
前記エネルギー付与部から付与されるエネルギーにより前記シート部材同士を接合して、複数種の配置パターンで配された溶着部を備えた帯状の溶着領域を形成する工程を備え、
前記凹凸パターンが有する凸部には、前記アンビルロールの軸方向に繋がっている連続凸部が含まれ、
前記帯状の溶着領域を前記凹凸パターンに応じて形成する、シート状マスクの製造方法。
<14>
前記アンビルロールが、前記凹凸パターンのロール軸方向の両脇に、凸部の間欠パターンを有し、
前記帯状シート部材に対し、前記帯状シート部材のマスク予定領域の外側で、前記帯状の溶着領域の両端から搬送方向に向かって、前記凸部の間欠パターンに対応した間欠パターンシール部を形成する、<13>記載のシート状マスクの製造方法。
<15>
前記帯状の溶着領域を形成した後に、前記間欠パターンシール部を形成する、<14>記載のシート状マスクの製造方法。
<16>
前記帯状の溶着領域が、前記マスク予定領域毎に、間欠的に形成され、
前記帯状の溶着領域の間を埋めるように、前記マスク予定領域の外側に前記間欠パターンシール部を形成する、<14>又は<15>記載のシート状マスクの製造方法。
<17>
前記凹凸パターンと前記エネルギー付与部とで前記帯状シート部材を挟み込み、前記エネルギー付与部から超音波のエネルギーを付与する、<13>~<16>のいずれか1に記載のシート状マスクの製造方法。
10 シート状マスク
11 マスク部材
12 凸条
21 帯状の溶着領域
22 鼻側部
22T 鼻側の端部
23 中央部
24 顎側部
24T 顎側の端部
25 溶着部
26 非溶着部
27 蛇行状連続パターン
28 混在部
29 弓状連続溶着部
30 弱溶着領域
31 帯状シート部材
32 間欠パターンシール部
33 マスク予定領域

Claims (10)

  1. 着用者の顔の左側部分及び右側部分をそれぞれ覆う一対のマスク部材を備えたシート状マスクであって、
    前記一対のマスク部材の輪郭が揃うように重ねられ、前記着用者の鼻、口及び顎を結ぶ領域に対応する前記マスク部材の正面縁部に、前記一対のマスク部材同士を接合した帯状の溶着領域が配されており、
    前記帯状の溶着領域には、前記マスク部材の溶着部と非溶着部との混在部が鼻側の端部から顎側の端部まであり、
    前記溶着領域には、該溶着領域の延在方向及び幅方向の少なくとも一つの方向で、前記溶着部の配置パターンが複数種配されており、
    前記配置パターンには、前記帯状の溶着領域の平面視にて前記溶着部を辿った経路が鼻側部から顎側部まで繋がるパターンが含まれている、シート状マスク。
  2. 前記配置パターンとして、前記帯状の溶着領域のマスク内方側に、前記混在部の鼻側部から顎側部までを縁取る弓状連続溶着部が配されている、請求項1記載のシート状マスク。
  3. 前記帯状の溶着領域が、前記鼻側部及び前記顎側部とは前記配置パターンの異なる中央部を有する、請求項1又は2記載のシート状マスク。
  4. 前記帯状の溶着領域において、前記鼻側部の前記溶着部の配置パターンと前記顎側部の前記溶着部の配置パターンとが異なる、請求項1~3のいずれか1項に記載のシート状マスク。
  5. 前記鼻側部及び前記顎側部の少なくとも一方において、溶着面積比率が中央部よりも小さい弱溶着領域が存在し、該弱溶着領域において前記溶着部が前記帯状の溶着領域の延在方向に繋がっていない、請求項1~4のいずれか1項に記載のシート状マスク。
  6. 前記弓状連続溶着部が、前記帯状の溶着領域における鼻側の端部及び顎側の端部の少なくとも一方に達していない、請求項2記載のシート状マスク。
  7. 前記マスク部材が、厚み方向において立体形状を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載のシート状マスク。
  8. 前記立体形状の凸部が、前記マスク部材の平面方向における一方向に延びる凸条である、請求項7記載のシート状マスク。
  9. 一対の帯状シート部材を重ねる工程、
    ロール周面上に複数種の凹凸パターンを有するアンビルロールと、該アンビルロールの周面に対向配置させたエネルギー付与部との間に、前記帯状シート部材を搬送する工程、及び
    前記帯状シート部材のうち、切断によってマスク部材となるマスク予定領域の正面縁部となる領域において、前記エネルギー付与部から付与されるエネルギーにより前記帯状シート部材同士を接合して、複数種の配置パターンで配された溶着部を備えた帯状の溶着領域を形成する工程を備え、
    前記凹凸パターンが有する凸部には、前記アンビルロールの軸方向に向かって、前記正面縁部となる領域の鼻側部に対応する部分から顎側部に対応する部分まで繋がっている連続凸部が含まれ、
    前記帯状の溶着領域を前記凹凸パターンに応じて形成する、シート状マスクの製造方法。
  10. 前記アンビルロールが、前記凹凸パターンのロール軸方向の両脇に、凸部の間欠パターンを有し、
    前記帯状シート部材に対し、前記帯状シート部材の前記マスク予定領域の外側で、前記帯状の溶着領域の両端から搬送方向に向かって、前記凸部の間欠パターンに対応した間欠パターンシール部を形成する、請求項9記載のシート状マスクの製造方法。
JP2021037506A 2021-03-09 2021-03-09 シート状マスク Active JP7490601B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021037506A JP7490601B2 (ja) 2021-03-09 2021-03-09 シート状マスク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021037506A JP7490601B2 (ja) 2021-03-09 2021-03-09 シート状マスク

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022137825A JP2022137825A (ja) 2022-09-22
JP7490601B2 true JP7490601B2 (ja) 2024-05-27

Family

ID=83319386

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021037506A Active JP7490601B2 (ja) 2021-03-09 2021-03-09 シート状マスク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7490601B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008000191A (ja) 2006-06-20 2008-01-10 Kao Corp マスク
JP2008022953A (ja) 2006-07-19 2008-02-07 Suzuran Kk マスク
JP2012254272A (ja) 2011-05-18 2012-12-27 Ikari Shodoku Kk マスクおよびマスク封入体
JP3205181U (ja) 2016-04-27 2016-07-07 ユニ・チャーム株式会社 使い捨てマスク
JP2018149793A (ja) 2017-03-09 2018-09-27 山田 菊夫 複合繊維シート、複合繊維シートを用いた使い捨て繊維製品、マスク及び手術着
JP2019183343A (ja) 2018-04-13 2019-10-24 花王株式会社 シート状マスクの製造方法
CN111387606A (zh) 2020-04-21 2020-07-10 东莞众之医疗科技有限公司 无鼻梁防护口罩及其高速旋转模切生产工艺和生产设备
CN111743242A (zh) 2020-07-14 2020-10-09 福建恒安集团有限公司 一种强化贴合式口罩

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008000191A (ja) 2006-06-20 2008-01-10 Kao Corp マスク
JP2008022953A (ja) 2006-07-19 2008-02-07 Suzuran Kk マスク
JP2012254272A (ja) 2011-05-18 2012-12-27 Ikari Shodoku Kk マスクおよびマスク封入体
JP3205181U (ja) 2016-04-27 2016-07-07 ユニ・チャーム株式会社 使い捨てマスク
JP2018149793A (ja) 2017-03-09 2018-09-27 山田 菊夫 複合繊維シート、複合繊維シートを用いた使い捨て繊維製品、マスク及び手術着
JP2019183343A (ja) 2018-04-13 2019-10-24 花王株式会社 シート状マスクの製造方法
CN111387606A (zh) 2020-04-21 2020-07-10 东莞众之医疗科技有限公司 无鼻梁防护口罩及其高速旋转模切生产工艺和生产设备
CN111743242A (zh) 2020-07-14 2020-10-09 福建恒安集团有限公司 一种强化贴合式口罩

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022137825A (ja) 2022-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2016185999A1 (ja) 伸縮積層シートおよび使い捨て着用物品
JP4890216B2 (ja) 吸収性着用物品とその製造方法
JP5561420B1 (ja) 吸収性物品,トップシート,及びトップシートの製造方法
WO2021200560A1 (ja) マスク及びマスクの製造方法
RU175534U1 (ru) Впитывающее изделие без застежек
JP5849016B2 (ja) マスク製造方法およびマスク製造装置
WO2018092559A1 (ja) 使い捨て着用物品および製造方法
CN107405228B (zh) 短裤型穿着物品及其制造方法
TW201735969A (zh) 口罩
JP5809941B2 (ja) 使い捨ておむつの製造方法
JP2013236798A5 (ja)
JP7490601B2 (ja) シート状マスク
WO2014208651A1 (ja) パンツ型使い捨ておむつ
TW202034878A (zh) 短褲型拋棄式穿著用物品及其製造方法
JP7330265B2 (ja) 着用物品の製造方法、着用物品、および着用物品の製造装置
JP4111700B2 (ja) パンツ型使い捨ておむつ
EP3977970B1 (en) Production method for wearable article
WO2017115499A1 (ja) 使い捨ておむつ
WO2017115497A1 (ja) 使い捨ておむつ
JP6697011B2 (ja) 吸収性物品の製造方法
JP7288804B2 (ja) シート状マスクの製造方法
JP3230315U (ja) 立体袋マスク
JP7361843B1 (ja) マスク及びその製造方法
JP7238958B2 (ja) 複合伸縮部材並びにその製造装置及び製造方法
CN213047731U (zh) 短裤型吸收性物品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230801

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240514

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240515

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7490601

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150