JP3205181U - 使い捨てマスク - Google Patents

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Abstract

【課題】マスク本体が半透明であって、着用者の表情を確認することができるとともに、着用感に優れた使い捨てマスクを提供する。【解決手段】マスク本体20は、半透明であって、マスク本体20の幅方向Xの中央部において上下方向Yへ延びる、他の領域に比べて剛性の高い高剛性域40と、高剛性域40と少なくとも一方の側縁部との間において幅方向Xへ延びるマスク本体20をカップ状に変形するための変形誘導手段51,52とを有する。【選択図】図1

Description

本考案は、使い捨てマスクに関する。
従来、衛生目的で使用される使い捨てマスクは、公知である。例えば、特許文献1には、左右一対のパネル部材から構成されたマスク本体と、マスク本体の両側縁部に取り付けられた繊維不織布製の一対の耳掛け部とを含む使い捨てマスクが開示されている。また、特許文献2は、1枚の透明プラスチックフィルムから形成されたマスク本体と、マスク本体の両側縁部に接合されたゴム紐からなる一対の耳掛け部とを有する使い捨てマスクが開示されている。
特開2006−320629号公報 実用新案登録第3182684号公報
特許文献1に開示された考案に係る使い捨てマスクによれば、マスク本体が、フィルター機能を有する非通気性の左右一対のパネル部材から構成されていることから立体的な形状を有し、着用者の顔面にフィットした状態で全体を広く覆うことができ、内部にウイルス等が進入するのを防止することができる。
しかしながら、顔面全体を被覆することから、調理場や食品工場等の食品を取り扱う現場において、外部から着用者の顔の表情や口の動きを視認することができずに、接客時に対面する客や調理場内の従業者等とコミュニケーションを取り難かった。また、作業中に会話するとき等に、飛沫状の唾液が食品に入り込むのを防止するために、マスク本体を非透液性及び非通気性の材料から形成した場合には、顔面全体がかかる部材によって覆われることになるので吸排気し難くなり、着用者が息苦しさを感じるおそれがある。
特許文献2に開示された考案に係る使い捨てマスクによれば、マスク本体が1枚の透明かつ非通気性(非透液性)のプラスチックフィルムから形成されて透明であって、かつ、着用状態において顔面から離間しているから、着用者の顔の表情を確認することができるとともに、口部から上方が露出した状態にあるので、着用中に息苦しさを感じることはない。また、着用状態において、非透液性のマスク本体が少なくとも口部を被覆するようにその前方に離間して位置することから、会話したときに飛散する泡沫状の唾液が食品に入り込むのを防止することができる。
しかしながら、マスク本体が1枚の透明プラスチックフィルムから形成されていることから、繊維不織布製の使い捨てマスク等に比べて剛性が高く、かつ、平面的な形状であるために顔面形状に沿い難く、結果として着用感が低下して、着用中に位置ずれしやすくなっていた。
本考案の課題は、従来の使い捨てマスクの改良であって、マスク本体が半透明であって、着用者の表情を確認することができるとともに、立体的で着用感に優れた使い捨てマスクの提供に関する。
前記課題を解決するために、本考案の使い捨てマスクは、上下方向及び幅方向を有し、肌対向面側及び非肌対向面側と、マスク本体と、前記マスク本体の両側縁部に接合された一対の耳掛け部とを含む使い捨てマスクに関する。
本考案に係る使い捨てマスクは、前記マスク本体は、半透明であって、前記マスク本体の前記幅方向の中央部において前記上下方向へ延びる、他の領域に比べて剛性の高い高剛性域と、前記高剛性域と少なくとも一方の側縁部との間において前記幅方向へ延びる前記マスク本体をカップ状に変形するための変形誘導手段とを有することを特徴とする。
前記マスク本体は、前記肌対向面側に位置する内層と、前記非肌対向面側に位置する外層とを有し、前記内層は繊維不織布から形成されており、前記外層はプラスチックフィルムから形成されていることから、肌触り性及び吸汗性に優れるとともに、全体として半透明となって、着用者の表情を視認することができる。
前記プラスチックフィルムは、厚さが60〜200μであって、厚さ50〜100μの二軸延伸ポリプロピレンフィルムからなる第1シートと、厚さ20〜60μの未延伸ポリプロピレンフィルムからなる第2シートとのラミネートフィルムであることから、所要の剛性を有し、通常の使用状態においてカップ形状が崩れない程度の保形性を有する。
前記マスク本体を前記高剛性域に沿って2つ折りにした状態において、前記マスク本体の上端部の前記幅方向の寸法L2と、前記マスク本体の下端部の前記幅方向における寸法L3との寸法比率L2/L3が、0.89〜4.0であることから、マスク本体20の先端部15が顔面から離間した状態で着用することができ、着用者に耳部に痛みを感じさせることもない。
前記マスク本体と前記耳掛け部とをシールするサイドシール域をさらに有し、前記マスク本体の下端縁と前記サイドシール域の内側縁との交角は、75〜130度であることから、マスク本体の一部が下顎部に当接され、それを支点としてマスクを顔面に対して斜めに位置した状態で着用させることができる。
前記上下方向の寸法を2等分する横断中心線をさらに有し、前記横断中心線上における前記マスク本体の前記幅方向の寸法L4と前記横断中心線上における前記耳掛け部の前記幅方向の寸法L5との寸法比率L4/L5が、0.54〜0.96であることから、マスクを着用したときに、正面視において、着用者の耳部全体が視認されることはなく、見た目にも良好である。
前記マスク本体は、一対のパネル部材から構成されており、前記高剛性域は、前記一対のパネル部材を互いに接合する中央シール域であることから、マスク本体が確実にカップ状の立体形状を呈することができる。
前記変形誘導手段は、前記マスク本体の前記肌対向面側又は前記非肌対向面側に位置する凹状ラインであることから、着用状態において、マスク本体の一部が顔面に当接されて、着用中に位置ずれが抑制される。
着用状態において、前記マスク本体が着用者の下顎部に当接される当接部分を有し、前記当接部分を支点として、顔面に対して斜め下方に位置した状態で安定的に維持され、前記着用者の鼻部が露出していることから、マスク本体が唾液の飛散防止のために通気性を有していなくても(非透液性であっても)、着用者の吸排気が妨げられて息苦しさを感じることはない。
本考案の一つ以上の実施の形態に係る使い捨てマスクによれば、マスク本体が半透明であるから、着用者の顔の表情を視認することができるとともに、高剛性域及び変形誘導手段を有することによって、着用者の顔面からマスクの先端部が離間した着用状態において、ずれを抑制することができる。
図面は、本考案の特定の実施の形態を示し、考案の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
本考案の第1実施形態に係る使い捨てマスクの斜視図。 マスクの平面図。 マスクを高剛性域に沿って2つ折りにした状態における平面図。 図3のIV−IV線に沿う断面図。 (a)着用状態におけるマスクの側面図。(b)着用状態におけるマスクを上方から視た図。(c)着用状態におけるマスクを正面から視た図。 (a)本考案の第2実施形態に係るマスクの着用状態における側面図。(b)着用状態における顎部側から視たマスクの斜視図。
下記の実施の形態は、図1〜図6に示す使い捨てマスクに関し、考案の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい構成を含む。
<第1実施形態>
図1〜図3を参照すると、本考案の使い捨てマスクの一例として示す、マスク10は、上下方向Y及び幅方向Xと、前後方向Zとを有し、肌対向面側及び非肌対向面側と、上下方向Yの寸法を2等分する横断中心線Qと、幅方向Xの寸法を2等分する縦断中心線Pと、マスク本体20と、マスク本体20の両側縁から延びる一対の耳掛け部30とを含む。
マスク本体20は、幅方向Xにおいて対向する同形同大の第1及び第2パネル部材21,22と、幅方向へ延びる上下端縁20a,20bと、上下方向Yへ延びる両側縁とを有する。第1パネル部材21と第2パネル部材22とは、幅方向Xにおいて対向する内側縁部21A,22Aと外側縁部21B,22Bとを有し、それらの内側縁部21A,22Aの内面(肌対向面)が互いに当接して重ね合された状態(合掌状)で接合されている。また、第1及び第2パネル部材21,22の外側縁部21B,22Bには、繊維不織布製の耳掛け部30の内側縁部31が接合されている。
図4を参照すると、マスク本体20を形成する第1及び第2パネル部材21,22は、肌対向面側に位置する内層23と、非肌対向面側に位置する外層24とを有する。内層23は、例えば、熱融着性繊維を含む質量10〜40g/mの好ましくは通気性を有する繊維不織布シートであって、スパンボンド繊維不織布、メルトブローン繊維不織布、SMS繊維不織布及びエアスルー繊維不織布等の各種公知の繊維不織布から形成される。外層24としては、厚さが60〜200μの透明又は半透明のプラスチックフィルムであって、単層又は複数のプラスチックフィルムを積層したラミネートフィルムを用いることができる。本実施形態においては、外層24は、厚さ50〜100μの二軸延伸ポリプロピレンフィルムからなる第1シート25と、厚さ20〜60μの未延伸ポリプロピレンフィルムのラミネートフィルムからなる第2シート26とから形成されている。
内層23と外層24とは、一方の対向面全体に塗布されたホットメルト接着剤(図示せず)によって互いに接合されている。マスク本体20が、透明又は半透明のプラスチックフィルムと比較的に肉薄の繊維不織布とを接合してなる積層シートから構成されていることによって、全体として外部から透視可能である。マスク本体20が、透明プラスチックフィルム製の外層24を有することから、全体が繊維不織布のみから形成される場合に比べて高い剛性を有し、着用したときに、立体的なカップ形状を維持しやすくなる。また、マスク本体20の内層23がプラスチックフィルムに比べて柔軟な繊維不織布で形成されることによって、肌触りが良好であって、吸汗性にも優れる。
耳掛け部30は、マスク本体20の両側縁部(第1及び第2パネル部材21,22の外側縁部21B,22B)に連結された内側縁部31と、幅方向Xの外方へ凸曲した形状を有する外側縁部32とを有する。耳掛け部30は、弾性的に伸長、収縮可能であって比較的に柔軟性に優れた、熱可塑性繊維を含む繊維不織布であって、例えば、スパンレース繊維不織布、スパンボンド繊維不織布、SMS繊維不織布、エアスルー繊維不織布及びメルトブローン繊維不織布等の各種公知の繊維不織布を使用することができる。また、耳掛け部30は、着用者の耳部を挿通するための幅方向Xへ延びるスリット33を有する。
マスク本体20は、第1及び第2パネル部材21,22の内側縁部21A,22Aが互いに接合された、マスク本体20の他の領域に比べて剛性の高い高剛性域(中央シール域)40と、外側縁部21B,22Bと耳掛け部30の内側縁部31とが互いに接合された一対のサイドシール域41とを有する。高剛性域40は、第1及び第2パネル部材21,22の内側縁部21A,22Aにおいて上下方向Yへ延びる一対のシールライン(熱溶着ライン)であって、複数のドット状の溶着部が連続的して前方へ凸曲状に延びている。サイドシール域41は、上下方向Y及び幅方向Xにおいて所定間隔を空けて配置された複数のドット状の溶着部から形成された熱溶着ラインであって、縦断中心線Pに対して傾斜している。本実施形態において、マスク本体20は、高剛性域40において互いに接合された第1及び第2パネル部材21,22からなる複合パネルであるが、1つのパネルから形成されていてよい。その場合には、高剛性域40は、熱溶着加工によって形成された溶着ラインではなく、型押し加工又はエンボス加工を施すことによって圧縮されたラインであってもよい。なお、マスク10の外形寸法は、適宜設計変更が可能であるが、通常の大人用のマスク10においては、サイドシール域41の幅寸法W1は、5〜15mmである。サイドシール域41においては、耳掛け部30の伸縮性が除去又は阻害されている。
図3は、第1パネル部材21と第2パネル部材22の内面が互いに当接するように、高剛性域40に沿ってマスク10を2つ折りにした状態における、第1パネル部材21側の平面図である。マスク10は、縦断中心線Pに関して対称の外形をなしているから、第2パネル部材22側の説明を省略する。
図1〜3を参照すると、マスク本体20の中央部には、縦断中心線Pを介して対向して幅方向Xへ延びる一対の変形誘導手段51,52が位置している。変形誘導手段51,52は、着用状態において、マスク本体20をカップ状へ変形するためのものであって、肌対向面側又は非肌対向面側へ凹となる凹状ラインである。変形誘導手段51,52は、マスク10を2つ折りにして重ねた状態において互いに重なり合う凸状を有している。変形誘導手段51,52は、マスク本体20の肌対向面側又は非肌対向面側に凹となるように別々に型押し加工を施すことによって形成することもできるが、2つ折りに重なり合う状態において、第2パネル部材22側(又は第1パネル部材21側)から第1パネル部材21(又は第2パネル部材22側)へ型押しすることによって、1度の加工で第1パネル部材21と第2パネル部材22との両方に変形誘導手段51,52を形成することができる。
このように、1度の型押し加工によって変形誘導手段51,52を形成することによって、マスク10の展開状態において、第1パネル部材21においては、変形誘導手段51が肌対向面側に位置する凹状ライン、第2パネル部材22においては、変形誘導手段52が非肌対向面側に位置する凹状ラインとなる。なお、本実施形態においては、変形誘導手段51,52は、加工のし易さから積層されたときに同じ方向へ凸となるように型押しされているが、例えば、別々に型押し加工をして、積層されたときに互い対向して凸となるように形成されていてもよい。さらに、変形誘導手段51,52は、着用状態において、マスク本体20の一部を変形して所要のフィット性を確保できる限りにおいて、第1及び第2パネル部材21,22のうちの一方のみに形成されていてよいし、1条の凹状ラインではなくて、上下方向Yにおいて並ぶ複数の凹状ラインであってもよいし、断続的に幅方向Xへ延びていてもよい。
図5(a)〜(c)を参照すると、マスク10の着用状態において、マスク10の中央シール域40の上端に位置するマスク本体20の先端部15が、着用者の顔面から離間しており、マスク本体20と顔面との間には、スペースSが形成されている。一般に市販されている、マスク内にウイルスや微塵を入り込むのを防止するための衛生マスクにおいては、マスク本体の内面全体が顔面に密着した状態で使用されるが、本実施形態に係るマスク10では、マスク本体20の先端部15が着用者の鼻部から離間してその下方に位置しているので、口部が塞がれることなく自由に動かすことができ、発した声が籠ることはない。したがって、飲食業界の調理や配膳の現場において、作業者間の会話をスムーズに行うことができ、また、口部全体がマスク本体20でカバーされていることによって、飛沫状の唾液が食品に入り込むおそれはない。
マスク本体20は、その幅方向Xの中央部において上下方向Yへ延びる、他の領域に比べて高い剛性を有する高剛性域40が位置することによって、その一部を屈曲させてカップ状の立体形状を維持することができる。また、マスク本体20が高剛性域40を介して屈曲されたカップ状に成形されたとしても、全体が顔面から離間した状態ではフィット性が低く、着用している間に大きくズレ下がってしまうおそれがあるが、高剛性域40と少なくとも一方の側縁部21B,22Bとの間において幅方向Xへ延びる変形誘導手段51,52が位置することによって、マスク本体20の一部が顔面へ向かって屈曲されて、かかるズレ下がりを抑制することができる。
また、マスク本体20全体が半透明であるので、会話をしている相手方は、着用者の顔の表情や口の動きを視認することができる。一方、マスク本体全体が透明のプラスチックフィルムのみから形成されている場合には、内面に付着した飛沫状の唾液が外部から視認されて他人に不快感や不衛生な印象を与えるおそれがあるが、マスク本体20の内面に繊維不織布製の内層23が位置することによって、唾液の一部が繊維間に入り込んで吸収されるとともに、マスク本体20全体が透明ではなく半透明の状態にあることから、内面に付着した唾液が明瞭に視認され難くすることができる。
このように、マスク10のマスク本体20は、透明プラスチックフィルムと繊維不織布とのラミネート構造を有することから、マスク本体全体を繊維不織布から形成する場合に比して軽量であって、かつ、保形性に優れる。したがって、着用したときに、マスク本体20が顔面から離間して耳部から吊り下げられたような状態になっても重さを感じることなく長時間着用することができ、また、外部から衝撃を受けでも凹んでカップ状の立体形状が崩れるおそれもない。さらに、耳掛け部30が、ゴム紐等の細長弾性体から形成されている場合には、その張力(テンション)によって耳部が擦れて痛みを感じることがあるが、細長弾性体に比べて柔軟性に優れた繊維不織布を使用することによって肌当たりが良好になり、長時間着用しても痛みを感じることはない。
再び、図2及び図3を参照すると、高剛性域40に沿ってマスク10を2つ折りにした状態において、マスク本体20は、上端縁20aに沿って高剛性域40からサイドシール域41の内側縁41aまで延びる上端部61と、下端縁20bに沿って高剛性域40からサイドシール域41の内側縁41aまで延びる下端部62とを有する。マスク本体20の上端部61の幅方向Xにおける寸法L2と、マスク本体20の下端部62の幅方向Xにおける寸法L3との寸法比率L2/L3が、0.89〜4.0である。寸法比L2/L3が0.89以下の大きさである場合には、上端部61が鼻部の近くに位置してそれと当接又は僅かに離間した態様となるので、マスク本体20が通気性を有していないことと相俟って、呼吸がし難くなって、息苦しさを感じるおそれがある。一方、寸法比率L2/L3が4.0以上の場合には、マスク本体20の上端部61が着用者の鼻部がから離間しすぎて飛沫状の唾液が外部に飛散するのを防止することができず、かつ、耳部が下方へ引っ張られて耳部が擦れて痛みを感じるおそれがある。
マスク本体20の下端縁20bとサイドシール域41の内側縁41aの交角θは、75〜130度であることが好ましい。交角θが75度以下の場合には、寸法比L2/L3が0.89以下の場合と同様の使用上の弊害が生じ、交角θが130度以上の場合には、寸法比L2/L3が4.0以上の場合と同様の使用上の弊害が生じるおそれがある。
横断中心線Q上におけるマスク本体20の幅方向Xの寸法(高剛性域40からサイドシール域41の内側縁41aまでの寸法)L4は、横断中心線Q上の耳掛け部30の幅方向Xの寸法(サイドシール域41の内側縁41aから耳掛け部30の外側縁までの寸法)L5との寸法比L4/L5は、0.54〜0.96であることが好ましい。寸法比L4/L5が0.54以下である場合には、マスク10全体面積における耳掛け部30の割り合いが比較的に大きくなり、正面視において、耳掛け部30が目立って意匠性が低下する。一方、寸法比L4/L5が0.96以上の場合には、耳掛け部30の幅寸法L5が比較的に短くなって耳部に引っ掛け難くなり、無理に引っ掛けて着用しようとすると、マスク本体20が顔面に向かって移動して上端縁20aが鼻部に食い込んだりして、着用感が低下するおそれがある。
以上のように、マスク本体20と耳掛け部30とをサイドシール域41において重ね合わせた状態で接合し、かつ、マスク本体20の下端部62の幅寸法L3を上端部61の幅寸法L2よりも小さくすることによって、また、マスク本体20に変形誘導手段51,52が位置することと相俟って、着用者の下顎部にマスク本体20が当接され、かかる当接部分70を支点として、マスク10が顔面に対して斜め下方に位置した状態で安定的に着用される。かかる着用状態が安定的に維持されることによって、マスク本体20の先端部15が顔面から離間してスペースSが形成され、飛沫状の唾液の飛散が防止されるとともに、発した声が籠って聞き取りに難くなることもない。また、離間スペースSが形成されることによって、例えば、着用者が女性の場合には、口紅や化粧がマスク10に付着することを避けることができる。
<マスクの着用感及び正面視における印象に関する評価>
下記の表1は、実施例1〜5及び比較例1,2のマスクの着用感に関する評価結果を示したものであって、下記の表2は、実施例6〜9及び比較例3,4におけるマスクの正面視における印象に関する評価結果を示したものである。
表1は、マスク本体20の上端部61の幅寸法L2と下端部62の幅寸法L3との比率が変化するように、マスク本体20の下端縁10bとサイドシール域41の内側縁41aとの交角(θ)の大きさを変更したサンプルを複数作製し、各サンプルを被験者10名(成人男性5名、成人女性5名)に着用させて、着用後5分経過後における、耳掛け部30の張力による耳部の痛みの有無を評価したものである。各被験者が、耳部に痛みを感じない場合には、「○(良)」、僅かに痛みを感じるが、どちらともいえない場合には「△(可)」、強い痛みを感じる場合には、「×(不可)」とした。サンプルごとに、最も多かった評価結果を表1に記載した。
Figure 0003205181
表1の評価結果によれば、実施例1〜5においては、マスク本体20の上端部61の寸法L2と下端部62の寸法L3との比率(L2/L3)が0.89〜4.0の範囲内であり、かつ、マスク本体20の下端縁20bとサイドシール域41の内側縁41aとの交角θが、75〜130度の範囲内にあったので、マスク10が下顎部に当接する部分70を支点として顔面に対して斜めになった状態で安定的に着用されて、着用者が耳部に痛みを感じることはなかった。一方、比較例1においては、寸法L2及び寸法L3の比率(L2/L3)は9.0であり、交角θは131度であってサイドシール域41は大きく傾斜しており、着用状態において、マスク本体20の上端部61が顔面に接近し、耳部が強く引っ張られて痛みを感じるとともに、頬部との間に隙間が形成された。また、比較例2においては、マスク本体20の先端部15と鼻部との離間寸法が0mmであって、支点が下顎部に当接する部分70と鼻部に当接する部分との2つになることによって耳部の痛みを感じない代わりに、上端部61が鼻部に食い込むように当接し、刺激を感じた。
表2は、横断中心線Q上におけるマスク本体20の幅寸法L4と横断中心線Qにおける耳掛け部30の幅寸法L5との比率比L4/L5が変化するように、耳掛け部30の幅寸法L5の大きさを変更した複数のサンプルを作製し、各サンプルを市販のフェイス型スキンドール(レッジーナ社製、F−300S,バイオスキンドール)に装着させて、表1の評価を行った被験者10名に正面視からの印象を評価させた。各被験者が、耳部の全体が耳掛け部30に覆われて視認されないことから、見た目が良いと感じた場合には、「○(良)」、耳部が耳掛け部30に覆われることなく、全体的に視認されて見た目が悪いと感じた場合には、「×(不可)」として評価した。被験者の評価結果のうちで最も多い評価を表2に示した。
Figure 0003205181
表2の評価結果によれば、実施例6〜9において、寸法比L4/L5が、0.54〜0.96であるので、図5(c)に示すように、正面視において、耳部が耳掛け部30によって被覆されており、すっきりとした印象を与えた。一方、比較例3においては、寸法比L4/L5が、0.43であって、耳掛け部30の幅寸法L5が相対的に大きくなりすぎて、耳部から垂れ下がったような状態となり、正面視において耳部全体が視認されて、見た目において悪い印象を与えた。また、比較例4においては、寸法比L4/L5が1.18であって、耳掛け部30の長さ寸法L5が相対的に小さすぎたために、耳掛け部30が耳部を被覆することができず全体が視認されて、見た目において悪い印象を与えた。
<第2実施形態>
図6(a)は、第2実施形態に係るマスク10の着用状態における側面図、図6(b)は、顎部側から視たマスク10の斜視図である。本実施形態に係るマスク10は、第1実施形態に係るマスク10と基本的構成が同じであるので、相違する点についてのみ以下に説明する。
図6(a)を参照すると、本実施形態に係るマスク10においては、耳掛け部30が、1本の帯状弾性シートから形成されており、具体的には、熱可塑性ポリウレタンエラストマーからなる長繊維を含むスパンボンド繊維不織布から形成されている。また、耳掛け部30に使用する帯状弾性シートは、その伸縮性を向上させるために、全体又はその一部がギア延伸加工されていることが好ましい。耳掛け部30が、帯状弾性シートから形成される場合には、第1実施形態のように比較的に広い範囲で顔面に当接される場合に比べて耳部に痛みを与えるおそれがあるが、弾性伸縮性に富む弾性不織布を使用することによって、耳部へのかかる負担を軽減することができる。また、第1実施形態に比べて、耳掛け部30に使用する資材が少ないので安価に製造することができ、印刷加工がしやすく、色彩や模様を付して意匠を高めることができる。また、マスク本体20についても、グラビア印刷によって意匠要素を付与し、マスク10全体の意匠性を高めることもできる。
図6(b)を参照すると、また、耳掛け部30が1本の帯状弾性シートから形成されていることによって、耳掛け部30は、一方の耳部から下顎部を回って他方の耳部に延び、さらに頭部の背面を横断するように掛け回されている。かかる着用態様であっても、左右両側において下顎部に当接する部分70を支点としてマスク10が顔面に対して斜めになった状態で安定して支持されていることによって、着用中に大きく位置ずれすることはない。
本考案のマスク10を構成する各構成材料には、特に記述がなされている場合を除き、この種の分野において通常用いられている、各種の公知の材料を制限なく用いることができる。
10 マスク
20 マスク本体
21 第1パネル部材
22 第2パネル部材
23 内層
24 外層(プラスチックフィルム)
25 第1シート
26 第2シート
30 耳掛け部
40 高剛性域(中央シール域)
41 サイドシール域
41a サイドシール域の内側縁
51,52 変形誘導手段
61 マスク本体の上端部
62 マスク本体の下端部
70 当接部分
L2 マスク本体の上端部の幅方向における寸法
L3 マスク本体の下端部の幅方向における寸法
L4 横断中心線上における、マスク本体の幅方向の寸法
L5 横断中心線上における、耳掛け部の幅方向の寸法
X 幅寸法
Y 上下方向
Q 横断中心線
θ 交角

Claims (9)

  1. 上下方向及び幅方向を有し、肌対向面側及び非肌対向面側と、マスク本体と、前記マスク本体の両側縁部に接合された一対の耳掛け部とを含む使い捨てマスクにおいて、
    前記マスク本体は、半透明であって、前記マスク本体の前記幅方向の中央部において前記上下方向へ延びる、他の領域に比べて剛性の高い高剛性域と、
    前記高剛性域と少なくとも一方の側縁部との間において前記幅方向へ延びるマスク本体をカップ状に変形するための変形誘導手段とを有することを特徴とするマスク。
  2. 前記マスク本体は、前記肌対向面側に位置する内層と、前記非肌対向面側に位置する外層とを有し、前記内層は繊維不織布から形成されており、前記外層はプラスチックフィルムから形成されている請求項1に記載のマスク。
  3. 前記プラスチックフィルムは、厚さが60〜200μであって、厚さ50〜100μの二軸延伸ポリプロピレンフィルムからなる第1シートと、厚さ20〜60μの未延伸ポリプロピレンフィルムからなる第2シートとのラミネートフィルムである請求項1又は2に記載のマスク。
  4. 前記マスク本体を前記高剛性域に沿って2つ折りにした状態において、前記マスク本体の上端部の前記幅方向の寸法L2と、前記マスク本体の下端部の前記幅方向における寸法L3との寸法比率L2/L3が、0.89〜4.0である請求項1〜3のいずれかに記載のマスク。
  5. 前記マスク本体と前記耳掛け部とをシールするサイドシール域をさらに有し、前記マスク本体の下端縁と前記サイドシール域の内側縁との交角は、75〜130度である請求項1〜4のいずれかに記載のマスク。
  6. 前記上下方向の寸法を2等分する横断中心線をさらに有し、前記横断中心線上における前記マスク本体の前記幅方向の寸法L4と前記横断中心線上における前記耳掛け部の前記幅方向の寸法L5との寸法比率L4/L5が、0.54〜0.96である請求項1〜5のいずれかに記載のマスク。
  7. 前記マスク本体は、一対のパネル部材から構成されており、前記高剛性域は、前記一対のパネル部材を互いに接合する中央シール域である請求項1〜6のいずれかに記載のマスク。
  8. 前記変形誘導手段は、前記マスク本体の前記肌対向面側又は前記非肌対向面側に位置する凹状ラインである請求項1〜7のいずれかに記載のマスク。
  9. 着用状態において、前記マスク本体が着用者の下顎部に当接される当接部分を有し、前記当接部分を支点として、顔面に対して斜め下方に位置した状態で安定的に維持され、前記着用者の鼻部が露出している請求項1〜8のいずれかに記載のマスク。
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