JP2024038134A - 口腔・口周り保湿具 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者の状況に合わせて効果的かつ手軽に口の周り、口腔、咽喉等の湿度を保つことができ、装着使用時の快適さを維持でき息苦しさを感じさせず、唇や頬、ほうれい線などの潤いも保つことができ、より便利度高く使用できる口腔・口周り保湿具を提供する。【解決手段】口腔・口周り保湿具は、装着者の鼻孔は覆わないが、少なくとも口を覆って口からの呼気吸気を通過させる口覆い部10と、該口覆い部を顔面へと取り付けする取り付け手段としての耳かけ3と、装着時に前記口覆い部における装着者の口近傍部分にゆとりを生じさせるゆとり付与手段としての接着部5・プリーツ4とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、主として咽喉、口腔、口の周辺の潤い維持に役立つ口腔・口周り保湿具に関するものである。
エアーコンディショナー使用時や冬季など空気の乾燥する状況におかれた場合や、風邪予防、美容等の関係で、自身の周りの湿度を快適なものに保ちたいとの要望がある。また、起床時に感じる咽喉の不快感等、口呼吸や睡眠時等に口を開けていることの弊害(室内の乾燥した空気にさらされる等)に鑑み、特に口周りだけでも適度に加湿したいという要望がある。
この場合に、加湿器で部屋全体を加湿する等による調整が考えられるが、状況等により使用がふさわしくないケースや、手軽さに欠ける面、結露によるカビの懸念などの問題があった。
これに関し、手軽に自身の口周りだけを適度に加湿し、潤いの維持をなす器具として例えば次のような技術が存する。
特許文献1に記載の「呼吸用保護具」は、ケースと、ケース内に装填される含水材とで本体部を構成する。ケース4の上面に左右一対の弾性腕からなる取付部を設け、両弾性腕で鼻中隔を挟持して、本体部を支持する。鼻孔と対向するケースの上面左右には給湿口を設ける。
呼気の一部は給湿口から噴き込まれ、含水材6に触れて蒸散を促す。蒸散した水蒸気が吸気に含まれて鼻腔内へ吸引される。
そして、これによれば、手軽に、窮屈感少なく、鼻腔や咽頭内の粘膜の乾燥を阻止するとの効果を得ることができる。
また、睡眠時の口呼吸、口開けを防止するとの方向から、特許文献2に記載の「口呼吸矯正テープ」は、口唇の少なくとも両端を被覆するシート部と、シート部の裏面に設けられる粘着層とを備え、シート部の外側に、粘着層が設けられない把持部が延出していることで、使用者が外側に延出し且つ粘着層が設けられない把持部を把持してシート部を口唇から離間させることにより、粘着層を手指に貼り付けずに皮膚から剥離することができ、かかる剥離作業を簡便に行えるため、所望のタイミングで容易に取外すことができる。
これによれば、所望のタイミングで即座に取り外すことができる口呼吸矯正テープを提供することができる。
特開2002-253671号公報 特開2014-236928号公報
しかしながら、上記文献1の呼吸用保護具では、生産と使用とに手軽さが不十分で、また、人目がある際の使用がためらわれる問題や、睡眠時や鼻づまりがひどい時、口呼吸の癖が抜けない使用者などには効果や快適さの面での問題があった。
また、文献2の口呼吸矯正テープでは、水を飲む、あくびをする、第三者が同室にいて会話をする等のことを考慮した場合の不便さや、鼻づまりがひどい時、口呼吸の習慣が抜けない使用者などには使用の可否や効果や快適さの面での問題があった。
そこで、発明が解決しようとする課題は、生産と使用とが比較的手軽で、使用者の状況に合わせて効果的に口周り等へ潤いをもたらし、装着しても快適さを維持できる口腔・口周り保湿具を提供する点にある。
上記課題を解決するため、その手段の第一の観点の口腔・口周り保湿具は、装着者の鼻孔は覆わないが、装着者の口を覆って口による呼気・吸気を通過させる口覆い部と、該口覆い部を装着者の顔面へと取り付けするための取り付け手段と、装着時に前記口覆い部における装着者の口周辺部分にゆとりを生じさせるゆとり付与手段と、を備えたことを特徴とする。
そして、この口腔・口周り保湿具には、呼気に含まれる湿気などを口覆い部内にとどめる作用があり、覆われている部分とその奥部分に潤いをもたらす。さらに、口覆い部を装着者の鼻孔を覆わない構成とすることで、装着者の鼻呼吸を妨げることがなく装着中の快適さを維持できる。
第二の観点の口腔・口周り保湿具は、装着者の鼻孔は覆わないが、装着者の口とあご下とを覆って口による呼気・吸気を通過させる口覆い部と、該口覆い部を装着者の顔面へと取り付けするための取り付け手段と、装着時に前記口覆い部の装着者の口近傍部分にゆとりを生じさせるゆとり付与手段と、鼻より下かつ口より上たる部分に設けられ前記口覆い部の位置を安定させて口腔の露出を防止する安定手段と、を備えたことを特徴とする。
第三の観点の口腔・口周り保湿具は、装着者の鼻孔は覆わないが、装着者の口とあご下とを覆って口による呼気・吸気を通過させる口覆い部と、該口覆い部を顔面へと取り付けする取り付け手段と、装着時に前記口覆い部の装着者の口近傍部分にゆとりを生じさせるゆとり付与手段と、装着者が口を開くことで前記口覆い部があご下に引かれ下がって口腔が露出してしまうことを防止する下がり防止手段と、を備えた
ことを特徴とする。
第四の観点の口腔・口周り保湿具は、前記口覆い部は、その捕集(ろ過)効率がマスクとしての使用に適する程度未満であることを特徴とする。
第五の観点の口腔・口周り保湿具は、前記口覆い部は、メルトブロー法により生産されたフィルターの層を有さないことを特徴とする。
第六の観点の口腔・口周り保湿具は、前記口覆い部は2以上の層からなり、前記口覆い部には少なくとも装着者のくちびるの前部分に全層にわたる接着部分を備えたことを特徴とする。
第七の観点の口腔・口周り保湿具は、前記口覆い部は伸縮性が異なる2以上の層からなり、前記ゆとり付与手段には合計2以上の折り目を持つ1以上のプリーツを含み、前記口覆い部には、前記プリーツの折り目それぞれに、該プリーツの折り目と交わる、線状の、全層にわたる接着部分を備えたことを特徴とする。
第八の観点の口腔・口周り保湿具を生産する方法は、ブレードによる加工でプリーツを設ける工程を有する口覆い部は伸縮性が異なる2以上の層からなる口腔・口周り保湿具を生産する方法において、前記ブレードによる加工でプリーツを設ける工程よりも前に、前記口覆い部となるべき積層材料の全層にわたりプリーツの折り目となるべき線と交わる線を含んで接着を行う工程を備えたことを特徴とする。
なお、「下がり防止」などというときの上下方向は、装着者から見た際の方向をいうものとし、前後方向や左右方向に関しても同様に装着者から見た際の方向をいうものとする。すなわち、直立している装着者における頭の方向を上方向、足の方向を下方向、胸側を前方向、背中側を後方向、右手側を右方向、左手側を左方向とする。
「ゆとり」とは、装着者の口と口覆い部との間で少なくとも前後方向において生まれる物理的な余裕のことをいう。
「マスク」とは、天然繊維・化学繊維の織編物または不織布を主な本体材料として、口と鼻を覆う形状で、花粉、ホコリなどの粒子が体内に侵入するのを抑制、また、かぜなどの咳やクシャミの飛沫の飛散を抑制することを目的に使用される、薬事法に該当しない衛生用製品をいう。
使用者の状況に合わせて効果的かつ手軽に口の周り、口腔、咽喉等の湿度を保つことができ、装着使用時の快適さを維持でき息苦しさを感じさせず、便利度高く使用できる口腔・口周り保湿具を提供する。
また、口覆い部の覆う範囲を拡げた場合には、唇や頬、ほうれい線などの潤いも保つことができる。
第一実施例の口腔・口周り保湿具につき外観の全体像を示す斜視図である。 第一実施例の口腔・口周り保湿具における製造工程において、上端・下端の中央部分に溶着作業を行って接着部分を設ける前の状態を表す正面図である。 第一実施例の口腔・口周り保湿具における製造工程において、上端・下端の中央部分に溶着作業を行って接着部分を設けた後の状態を表す正面図である。 装着者が口腔・口周り保湿具を装着する方法を表した正面図である。 第一または第二実施例の口腔・口周り保湿具を装着した直後の状態を横から見た図である。 吸い込みの発生する様子を模式的に示した図である。 2枚のブレードによりプリーツを設ける工程の一例を模式的に示した図である。 1枚のブレードと段差形成手段とによりプリーツを設ける工程の一例を模式的に示した図である。 口覆い部にズレ・しわの発生する様子を模式的に示した図である。 第二実施例の口腔・口周り保湿具における製造工程において、プリーツの折り目となるべき線と事前接着を行う箇所とを模式的に示した図である。 第二実施例の口腔・口周り保湿具につき外観の全体像を示す斜視図である。
以下、図面を参照し、発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
口周り保湿具の一態様として、成人男性の主として就寝時装着を想定したタイプで、洗濯再使用は想定しないものを第一実施例として挙げて説明する。
図1は第一実施例の口腔・口周り保湿具につき外観の全体像を示す斜視図である。
口覆い部10は、装着者の鼻孔は覆わないが、装着者の少なくとも口を覆って口による呼気・吸気を通過させるものである。この実施例では口とあご下とを覆うほか、ほほ、あご、唇などを覆う。左右に大きく、耳の近くまで覆っており、保湿状のメリットを大きなものとしている。口覆い部10の外側層1には、一例として形状保持及び内側生地保護に適した素材のポリプロピレンを使用し、内側層2には親水性の素材(肌触りの良い不織布であり、適度に水分保持力を有する外側とは別種のポリプロピレン)を使用する。この実施例ではあえてコストを下げることよりも快適さを追求し、同種の手触りが良いのみのものに比べ親水性数%~十数%増の生地を採用した。外側と折りたたみ前後ともに同じサイズとなるように、すなわち口覆い部全体として2層になるように構成した。(プリーツによってできる重なりは層から除く。)層はこの2つのみである。
口覆い部10を装着者の顔面へと取り付けするための取り付け手段として、口覆い部左右の各端部に適度な伸縮性のあるポリプロピレン製の耳かけ3を設けた。耳かけの取付にあたっては、耳かけを幅広のものとして肌への負担(ゴム跡など)を軽減することと併せ、比較的弱い力でも外れるような取付としている。この実施例の口腔・口周り保湿具は、睡眠中・長時間の活用がなされるところ、自身の動きや掛け布団などの動きでずれてしまって、口を覆わなくなったり、鼻を意図せず覆ってしまったりなどとなるよりも、安眠を妨害せず外れてくれることがより望ましいと考えられるからである。
装着時に前記口覆い部10における装着者の口周辺部分にゆとりを生じさせるゆとり付与手段として、口覆い部10の上下方向の長さを適宜伸張させられるように設計したプリーツ4と、口覆い部10の、装着者の鼻より下かつ口より上たる部分に来るべき部分に、該部分をつまみ上げたような態となるカマボコ型の接着部分5とを設けた。これらは装着者が口を開くことで前記口覆い部10があご下に引かれ下がって口が露出してしまうことを防止する下がり防止手段としてもはたらく。また、接着部分5は、鼻より下かつ口より上たる部分に設けられ、口覆い部10の位置を安定させて口の露出と鼻孔の被覆とを防止する安定手段としてもはたらく。
図2は第一実施例の口腔・口周り保湿具における製造工程において、上端・下端の中央部分に溶着作業を行って接着部分を設ける前の状態を表す正面図である。
なお、第一実施例、第二実施例等で説明の便宜上製造工程に順をもうけているが、製造における手順が実施例の通りの順でなければいけないわけではない。溶着の発生する工程を一連のものとしてまとめて効率的にする、既存の製造設備に合うように行程を組む等の工夫は適宜とることができる。
口覆い部10とするべく外側層となす不織布と内側層となす不織布とを重ね合わせ、プリーツ4となるべき折り目を付し、口覆い部とするに適したサイズにカットし、口覆い部10の上下左右端を溶着にて固定し、溶着により耳かけ3を取り付け、所定の位置に星形のマーク6をつけた。
口覆い部10は、少なくとも口を覆って口からの呼気・吸気を通過させるものと構成されるべきであるが、この実施例においては口のほか、頬やあご、あご下をも覆うように構成した。想定される装着者(本実施例では成人男性)のほほを、なるべく全域覆うことができるよう、想定される装着者の平均的な顔のサイズなどを勘案し、なるべく横に長く、また、上端を装着者の頬骨に沿うようにU字の曲線状に構成した。保湿可能とする範囲の調整(特に想定される装着者が成人女性の場合は重要)と、耳へ至る耳かけ3の引張り力の方向を調整勘案をしている。さらに、耳かけよりも肌ストレスが小さく痕が付きにくい口覆い部を使うことでなるべく耳かけを短く、かつ耳かけのスタートラインが顔の端にくるようにし、圧力のかかる先もなるべくほほ骨に乗るように設計している。さらには、口覆い部の面積の広いことは、ずれの防止にもつながりやすい。
プリーツ4の配置は、後述する作用・効果に適するように、その位置と大きさと数を調整した。
図3は実施例の口腔・口周り保湿具における製造工程において、上端・下端の中央部分に溶着作業を行って接着部分を設けた後の状態を表す正面図である。
図2の状態に至ったところで、口覆い部10の左右方向における中央で折り重ねた。続いて、この中央部分の上端に折り重ねの上から、溶着(熱接着)によって、カマボコ型の接着部分5を設けた。なお、同様に下端にも接着部分を設けて下端接着部7としている。これによりあご下の密着度を適切なものとすることができ、口覆い部10の上ずれ防止や、あご部分における隙間ができることの防止に資する。
接着部分5はカマボコ型であるが、これは、装着者の肌に触れる部分に丸みを持たせ、かつ、その反対側は装着者の鼻中隔にあたりうるため、そこは溶着させないことで、当たっても角が刺さるようなことの無いようにと考え、この型としたものである。
この接着部分5は、プリーツ4と共にはたらき、装着時に前記口覆い部10における装着者の口周辺部分にゆとりを生じさせるゆとり付与手段となっているわけだが、これについては口覆い部上端の左右幅が相対的に短くなることで口覆い部中央部の左右幅が相対的に長いものになること、プリーツ4の伸張で、こちらは口覆い部10の中央部分における上下幅が相対的に長いものになること(左右端の上下幅はプリーツ4を伸ばせぬように溶着されているので)で、それぞれゆとりを生む元となり、さらに接着部分5によって生まれる上下方向のラインは鼻の下部分の肌よりも前方になるようはたらく。また、プリーツ4にはアーチ効果もある。また、接着部分5から生まれる上下方向のラインもアーチ効果が期待できる。
装着者の口周りには唇部分における前方向への突き出しがあるわけであるが、これを上回って口覆い部が前方向へ突き出すように設計すれば、口周りにゆとりが生まれ、さらには口を開いたときに口覆い部内側が口に入る・触れることを防ぐ。口をあけた際に重力や吸い込みなどで内側が入り込んだり、口周りのにきびなどに触れたり、蒸れたりなどといった不都合事を起こりにくくする効果がある。
この効果は特に、寝姿勢となったときは、より重要である。
続いて、口覆い部のずれ、特に上にずれて鼻孔を覆ってしまうことのないようにすることと、下にずれて口が露出してしまうことのないようにすることについても説明する。
実施例においては、鼻より下かつ口より上たる部分に設けられ前記口覆い部の位置を安定させて口の露出を防止する安定手段として接着部5をはたらかせることができる。なお、このための構成としては他にも例えばウレタンクッションを用いてずれを防止(ずれをクッションの傾きにより吸収するなど)することができる。他にも、粘着テープによる顔面への貼り付けも考えられる。
また、実施例においては、装着者が口を開くことで前記口覆い部があご下に引かれ下がって、口が露出してしまうことを防止する下がり防止手段として、接着部5をもうけ、これが唇にひっかかり、かつまた口周りのゆとり、プリーツ4のさらなる展開での伸びを活用できる。他の部分の設計や装着者の顔周りのサイズにもよるが、プリーツ三つ等の実施例設計では睡眠時の自然な口開けや会話程度には十分対応可能で、あくびのような大きな口開けも1、2回は位置修正なく耐えうる。なお、このための構成としては他にも例えば、後述するような比較的大きめの口覆い部10となるような設計をして、その摩擦力や、吸着力(特に口覆い部内側に水分等の十分なときや、吸着力を有する素材を用いたとき)を利用することも考えられる。
口覆い部左下(上記の通り装着者から見て左下、図面を見る者にとっては右下)部分に存するマークは、溶着により設けたもので、使用者に口腔・口周り保湿具の向きを識別しやすくさせるための工夫である。この構成を取る場合には、製品説明等において、マークが自分から見て左下に来るように装着する旨の表示も行うことにより、装着の向きに悩むことを防ぐ効果がある。
また、顔への取り付け手段として耳かけ4を取り付けた。 幅広になっていて、平タイプで顔に接する面を広くすることではストレスを軽減し、痕が付きにくく耳への負担による不快感を軽減できるよう工夫をした。
口覆い部10は、不織布に代えて例えばガ-ゼなど、必要な作用をするものであれば材料は限定されない。口覆い部に限らないが、選択する素材としてポリウレタンその他を使用したりデザインのためさらに別の素材の層を外側に設けたり等も可能である。
また、あご下は必ず覆うとは限らない。覆わない場合には、口を開けることによるずれを気にする必要は小さくなるが、保湿等の効果範囲は狭まる。逆にクビ、場合によっては鎖骨、額などを覆うバリエーションも考えられる。
例えば、下部はあごまでを覆い、上部が鼻の高さ(頬骨のあたり)まで口覆い部10があるタイプで、鼻部分(鼻全体または鼻の穴部分)を切り出しているものや、上部をさらに額部分まで伸ばし、鼻部分に加え目部分をも切り出しているもの等である。このように覆う範囲を拡げると、装着の簡便さは低下する面もあるが、装着者の保湿効果が高まるし、口覆い部10の摩擦力により、ずれを起こしにくくする効果も高まる。
口覆い部10は、自己呼吸による保湿効果をもたらし、さらには皮膚・汗腺等から分泌される水分を内側の生地で留めておける効果も期待できる。室内の乾燥した空気にさらされることなく、化粧水等により与えられた潤い等を良好な状態で維持することにも資する。また、後述するように通気性が高い設計とすることで、汗腺等からの分泌等(いわゆる美容業界にて言われる皮膚呼吸)を妨げること無く使える。
この実施例で採用した内側生地のほかにも、さまざまなバリエーションが考えられ、親水性等への配慮に関してはあらかじめ内側にしみこませた水分、ローション等の活用も考えられる。外側に設ける不織布層に対し内側は一部のみに親水性の素材による層を設けるであるとか、内側にポケットを設け、そこに親水性の素材からなる小片を入れることも考えられ、さらにはその小片にあらかじめ化粧水、香料等をしみこませておくこと等も考えられる。呼気による水分以外の水分を上手く用いることは、呼吸は鼻中心で行うが口は開いてしまうといった状況には非常に有効である。
内側生地においては、肌触りも非常に重要であるので、たとえば肌ストレスの小さいスーパーソフトの生地を使用することも考えられる。その他、タオル生地を使用して洗濯再利用を可能とする、コスト面を重視するなどした素材とするなどもありえる。
ゆとり付与の他の手段として、より全体的な立体構造(口覆い部10を前後方向も含む3次元的な構成にしたもの、口覆い部10の端部の全部または一部にクッションを配置するもの、カップを口にかぶせるような態で口覆い部10が比較的硬いものなど)や、端部でなくても口の周囲に当たる部分をポリウレタンのクッションなどで輪状等に覆ったりするなどが考えられる。なお、口覆い部の内側が口・唇に全く触らないようなものとすることも考えられ、このような直接的な接触は無いものであっても口を覆うものであることに変わりは無い。また、ポリウレタンクッションの採用等においては鼻呼吸の邪魔にならないようにすることが望ましい。もちろん、ゆとり付与に関する設計に限らず、その他鼻呼吸を妨げかねないような設計(例えば口覆い部の鼻の下部分が極端に厚くなるような設計)は、避けることが望ましい。要は、鼻の穴を塞ぐような設計は避けることが望ましい。
他にもワイヤーを用い、鼻の下や、口部分にアーチとして使う等もできる。
また、接着部5を三日月、円、楕円、ピーナッツ型、扇形にするなども適宜取り得る。
口覆い部10のカット後に行う上端の溶着時に、鼻中隔への刺激を防ぐため、鼻の下部分は溶着をしないでおくか、溶着を控えめにするか、下へ迂回するかなども考えられる。
耳掛け3のかわりに、例えばオーバーヘッドで、紐2本のものや口覆い部の上下幅をそのままに延長した柔軟素材を後頭部で結ぶような方式などとすることも出来るし、耳かけやオーバーヘッドに、装着者に応じて好ましい長さとなるように調整可能とするバンド等の手段を備えても良い。
向きを識別するためのマークは不可欠の構成ではない。また、別の見分け方をしても良い。例えば色分け等によるなどが考えられる。
図4は装着者が実施例の口腔・口周り保湿具を装着する方法を表した正面図である。
装着者は鼻を覆わないように口覆い部10をセットして、耳かけ3により取り付け、あご下のフィッティングを、適宜プリーツ4を伸張しながら行う。
ここまで説明した通り、発明者は口腔・口周り保湿具の形状に関し、実施可能となる程度にまで開発を進めたが、さらに装着者の快適性等に鑑み、通気性等に関する改良を加えた。
具体的には、まずは口覆い部の内側(後ろ方向側)に採用する、適切な肌触りおよび親水性となる不織布の素材および厚さを決定し、次に前記親水性不織布を含む、口覆い部全体の通気性を、層構成、使用素材・厚さにより調整した。そのデータは次のとおりである。
本件の口腔・口周り保湿具の通気性はJIS L 1096A法による測定で225.3立方センチメートル/(平方センチメートル・s)である。
比較対象の通気性はJIS L 1096A法による測定で19.8立方センチメートル/(平方センチメートル・s)である。
本件の口腔・口周り保湿具との通気性の比較対象は、出願人が製造販売するマスクである。
ここで、マスクとは、一般社団法人日本衛生材料工業連合会の定義によれば、「天然繊維・化学繊維の織編物または不織布を主な本体材料として、口と鼻を覆う形状で、花粉、ホコリなどの粒子が体内に侵入するのを抑制、また、かぜなどの咳やクシャミの飛沫の飛散を抑制することを目的に使用される、薬事法に該当しない衛生用製品」をいう。
この点、本件口腔・口周り保湿具は鼻を覆わないという点と使用目的の点とからマスクには該当しないものである。さらには、比較対象としたマスクやその他マスク一般に設けられる捕集(ろ過)効率を適切なものとするための層(フィルター層、メルトブロー法により生産される不織布で外側の層と内側の層との間に設けられることが多い。マスクの肝であり、捕集対象に応じて調整されるのはこの層)を持たないから、装着者がマスクとしての使用もできるものとの誤解を招かぬよう、マスクではない旨や、保湿のために使用するものである旨などを、商品説明に表示する。
マスクを製造する場合、フィルターとなる層が重要となる。
フィルター層にはガーゼなどを用いることもあるが、使い捨てのマスクを大量簡易に製造するという面から、フィルター層にはメルトブロー法により生産された不織布を用いるのが一般的である。
マスクは、全体として花粉、ウイルス、微小粒子状物質等、フィルタリング対象に合わせた設計と捕集率の検査とを行うが、決め手となるのはやはりフィルター層である。
そして、フィルター性能を高めようとすると、他の設計の影響もあるが、原則として通気性が犠牲になることとなる。
なお、捕集(ろ過)効率の度合いはPFE等の試験により測定が可能であり、通気性試験の比較対象としたマスクもPFE試験で平均99%を超えるものとなっている。試験による数値が99%を超えること等を「マスク」の規格として提案しようとする試みもあるが、出願日時点では確立にはいたっていないようである。ただし、出願日時点でのマスク業界の市場的意識としては、99%を超えないことは、マスクの定義・目的にかなうものとして販売することには適さないとの認識が存する。(ウイルスに対応するものとしてはPFE試験で99%以上、花粉に対応するものとしてはBFE試験で99%以上。)
このような通気性調整に係る開発に至ったのは、次のような背景がある。すなわち、マスク本来の使用目的と併せてまたは使用目的から外れて、マスクを保湿目的として装着使用することがある。但し、このような使用をしていると、息苦しくて装着を止めてしまう・無意識に外してしまうことや、装着中は口呼吸を行いがちになり長く続くと口呼吸の習慣がついてしまうのではないかということなどが考えられる。その弊害を避けるような口腔・口周り保湿具を提供したいと考えたことによる。
もちろん、マスクは鼻をも覆うものであるから、鼻からの呼気・吸気にもマスク内部の湿度効果を活かすことができると考えられる。しかしながら、鼻での呼吸は、その呼気においてはマスク等の道具によらずとも、一定程度の加湿効果を得ることができるので、単純に湿度の面から鼻孔を覆うことの必要性は小さい。(鼻から吸われた空気は適度な湿気と温度とを加えられ、また、鼻毛等のフィルター効果を得て取り込まれる。)
そこで、鼻は覆わない点でマスクとはスタートラインから息苦しさが違うが、睡眠時などは口呼吸も想定が必要のため、口覆い部10の通気性を「マスクよりも高いものとする」をまずは着想した。具体的には、通気性試験を行ったマスクの試験結果数値に鑑み、口覆い部10は、その通気性がJIS L 1096A法による測定で19.8立方センチメートル/(平方センチメートル・s)よりも高いことを特徴とする口腔・口周り保湿具を創出した。
その上で効果の面から口覆い部10の二層構成を調整して出願人企業内の開発・実験協力者間でベストな程度を試行錯誤と試作完成させ、そのデータ数値、具体的には、通気性試験を行った口腔・口周り保湿具の試験結果数値に鑑み、口覆い部10は、その通気性がJIS L 1096A法による測定で225.3立方センチメートル/(平方センチメートル・s)以上であることを特徴とする口腔・口周り保湿具を創出するに至った。この時点で、試作品の口覆い部は、メルトブロー法により生産されたフィルターの層を有さないものとなっている。
さらにその後も、出願人は理想の通気性、保湿力、肌触り等を追求して研究開発を続けていた。この間に、通気性、保湿力、肌触りが良好で、伸縮性、柔軟性に富むポリエチレン製の不織布素材に新たに接し、これを調達できることとなった。
早速この不織布を内側の層とした試作品を製作してみたところ、新たに以下述べる2点の解決すべき課題が生じた。
一点目の課題は吸い込みである。
図5は口腔・口周り保湿具を装着した直後の状態を横から見た図である。
装着者のくちびるの前部分にゆとり空間ができている。なお、あご下にも空間ができていて、口開け等で口覆い部10があご下に引かれ下がって口が露出してしまうことを防止する下がり防止手段となっている。
図6は吸い込みの発生する様子を模式的に示した図である。
内側層を新素材とした前記試作品を装着して、しばらく口呼吸をくり返すと、比較的柔軟性・伸縮性に富む口覆い部内側層2が吸気に引かれて、せっかく設けた口周りのゆとりが徐々に減少し、内側層が口周りにまとわりつくようになり、ついには内側層が口の中に吸い込まれてしまうといったことが発生する場合があることが把握された。
そこで、これを解決するための手段として、口覆い部に、少なくとも装着者のくちびるの前部分に内側層、外側層にわたる接着部分を備えることが有効である。両図の装着者の例で言うならば、くちびるとして描いた部分を図の左方へと平行移動させると、接着すべき部分が把握可能である。
二点目の課題は口覆い部におけるズレ・しわの発生である。
図7は2枚のブレードによりプリーツを設ける工程の一例を模式的に示した図である。
(b)のごとく生地に上下よりブレード11を当て、(c)を経て(d)の形にすることで、2つの折り目を持つプリーツができる。
図8は1枚のブレードと段差形成手段とによりプリーツを設ける工程の一例を模式的に示した図である。
(b)のごとく段差形成手段12により生地に段差をつけ、そこにブレード11を当ててプリーツを設ける。
これら工程はプリーツの数や深さ、向きなどに応じて設計され、この後圧をかけて折り目を確実なものにする等が行われる。
図9は口覆い部にズレ・しわの発生する様子を模式的に示した図である。
なお、図7、図8、図9は説明の便のため模式的に示した図であり、例えばどちらを外側層1とし、どちらを内側層2とするか等は便宜的なものである。
図9のごときズレ(上の図)、しわ(下の図)が発生する原理としては、各層がブレードにより押される際に、伸縮度の高い層の方がより伸びてブレードによる加工を受けるが、ブレードの退いた後にはそれが戻るであるとか、逆に、ブレードの退く前に弾性力を発揮してより大きく生地が取られるなどの現象が起こっていると考えられる。また、柔軟性の差も影響している可能性はある。柔軟性が高い方がブレードに沿う度合いが高く、最短距離で折られ、余計な厚みなどが残りにくい等である。
このようなズレ・しわの発生は、製品としての価値を下げるだけでなく、製造ラインにおける悪影響も懸念される。
これを解決するための手段として、口覆い部たる生地外側層と内側層とを適切な位置および大きさで接着することが有効である。
それでは、どのように接着するのが適切か。まず、製造ライン内において簡易に接着をするならば、他の工程等にも鑑み、パルス式などによる溶着を行うことが望ましい。しかし、溶着がなされた部分は溶けて固まることで、通気、保湿の障害となり、また、肌が触れたときには固さ、ざらつき、抵抗などを感じさせる要因となる。すなわち、各層の全部または大部分を融着してしまうと、せっかくの調達素材である内側層2の通気性、保湿力、肌触りにおけるメリットが得られなくなる。
溶着が線状に並ばないまばらな点群による場合、しわ防止には悪くないが、接着強度、肌触りへの影響が気になる。肌触りは感覚的なものだが、触れたときに少しだけまとわりつく程度がベストであると考えられ、接着部分の間隔は大きすぎず小さすぎずがよい。接着強度、通気性は、溶着が線状の場合と同程度の合計面積であれば原則変わらないが、点の数や一点の面積を大きくする等とすれば、通気に難、肌触りは更に劣ることとなる。
それでは溶着を線状に行うとして、その線の向きについて検討すると、折り目に交わらない線は、近くの一又は2の折り目に働くこととなり、折り目に交わる場合と比べて、他の設計の影響もあるが、比較的効率で劣ると考えられる。
また、図7、図8ではブレード11を押し込むような動きのあることを示したが、これに相当する動きを自動のライン内で成すためには、先に行くほどブレードの押し込みが深くなるようにブレード先端が奥行き斜めになる等の設計がされ、そうすると力のかかり方も斜め方向に、ずれ・しわも斜め方向を含むものになることも想定することが望ましいと言える。
さらには、線が一本または複数の線だがそれらが平行線である場合、線に沿う方向でずれ・しわが積み重なって大きなものとなることが考えられる。複数の線の角度を変えて例えば格子状にすることで、格子ごとにズレ・しわの積み重ねをゼロに戻すことが期待できる。
ここで、新たな2つの課題に対応した第二実施例を一例として挙げて説明する。
図10は第二実施例の口腔・口周り保湿具における製造工程において、プリーツの折り目となるべき線と事前接着を行う箇所とを模式的に示した図である。
折り目41、44、46を谷折り、折り目42、43、45を山折りにすることで、上下方向の伸縮をさせる働きを有するプリーツを設けることができる。
この折り加工をする前に、事前接着箇所8の示すごとき2重の点線を折り目に対し斜めに、格子状に、生地全層にわたる溶着を行う工程を備える。プリーツの折り目「それぞれに」、該プリーツの折り目と交わる、線状の、全層にわたる接着部分を備えたものとなっている。なお、「それぞれに」であるので、全折り目をまかなう一本の溶着線が必須と言うことではない。また、「線状」などというときの「線」は、必ずしも長さ方向・太さ方向における連続性・途切れのなさを必要とするものではなく、例えば2本の点線による融着であるとか、3本の破線による融着などの場合も含まれる。
斜めの格子になっているのは、前述の通り、ライン内で自動でプリーツ付与ができるよう、「ブレードを徐々に差し込む」を実現するために先に行くほどブレードが内に入るよう斜めに、または刃渡りが徐々に大きくなるようにセットしている結果、生地には斜め方向のずれも発生しうるため、より少ない溶着面積で効果的にずれ・しわ防止をなすのに良いためである。この理由のほか、デザイン的な効果、逆方向からのブレード差し込みも行われ、これに効果的に対応できる効果も有する。
なお、この第二実施例において、くちびるの前部分は、折り目となる線のうち上から一本目41、二本目42周辺部分にあたることとなる。(左右方向としては線の中央部分から左右に一般的なくちびるの幅広さ分程度である。)その少し上の箇所は二つ折り後の接着がなされる位置となり、その更に上の箇所は、装着者の鼻の周りを露出するよう切り取りが行われることとなる。
図11は第二実施例の口腔・口周り保湿具につき外観の全体像を示す斜視図である。
口覆い部10の外側層1には、一例として形状保持及び内側生地保護に適した素材のポリプロピレンを使用し、内側層2にはこれと伸縮性の異なる調達素材を、求める保湿性能等を勘案し2枚重ねで使用した。内側層が2枚重ねとなったことで、ズレ・しわ対策の重要性は増すこととなるのではないかと考えられる。
製造の流れは、各層となる生地をそれぞれロールより繰り出して重ねる、続いて図10の通りに溶着箇所8を溶着し、プリーツ4を付与、押さえつけてプリーツ4の折り目安定化等、以下は第一実施例と同様、耳かけ3、カマボコ型の接着部分5、下端接着部7、三日月型のマーク60付与等が行われる。
口覆い部とするに適したサイズにカットし、口覆い部10の上下左右端を溶着にて固定といった工程も同じく存する。
なお、接着のバリエーション等が例示のものに限られない等はもちろんである。口覆い部10外周の(特に左右端の)接着が行われるわけであるが、これはプリーツの重なりの上からの接着となるため、この工程での代用・この工程でついでに「口覆い部となるべき積層材料の全層にわたりプリーツの折り目となるべき線と交わる線を含んで接着を行う工程」も行う、といった方法は好ましくない。カマボコ型の接着部分5付与工程においても同様のことが言える。この後にプリーツ加工工程を持ってくることは好ましくない。一方で、例えばプリーツと重ならない位置にポケットを溶着付与する工程などのついでとすることは考えられる。
口腔・口周り保湿具は、のどを守るために特に有効で、声優や、講演講師、ボイストレーニング関係者にも便利である。一方、常に意識をして口を開かないように、口で呼吸をしないようにすることはストレスになるし、口呼吸の方が取り入れられる空気の量が多いので、例えばスポーツを行う者などは口呼吸になりがちである。健康を維持したい人には、適切な手段で潤いを保ちたいが、口呼吸はデメリットが多く、その癖を身につけないようにすることが望まれる。
本発明の口腔・口周り保湿具によれば、鼻づまり、口呼吸の癖、睡眠や集中時による無意識下等での口呼吸の際には十分な潤い効果があり、鼻呼吸時にも被覆範囲とその奥は乾燥した空気にさらされない等の一定の潤い効果が期待できる。
いずれにせよ、鼻呼吸への対処が無くても、口呼吸に対処が無いことに比べればその弊害は小さいといえ、むしろマスクの使用の例のように鼻孔を覆った状態で長時間過ごすと意識的にもだが、特に睡眠時、集中時の無意識時に息苦しさから口呼吸をしてしまい、習慣形成上良くない。この点に関してはさらに通気性に配慮すると、より望ましいものとなる。
鼻呼吸は妨げられることなく行うことができるから、装着しても快適さを維持できるし、さらには、鼻を出すことで美観上のメリットとなる場合があり、他者からの識別や、発声にも便利であると考えられる。
本発明によれば、より幅広い状況下で便利な口腔・口周り保湿具を提供することができる。
製造者にとっては、既に有するもしくは比較的簡易に導入できるマスクの製造設備を活用しうる点も本発明の有用性といえる。
1 口覆い部外側層
2 口覆い部内側層
3 みみかけ
4 プリーツ
5 接着部
10 口覆い部

Claims (8)

  1. 装着者の鼻孔は覆わないが、装着者の口を覆って口による呼気・吸気を通過させる口覆い部と、
    該口覆い部を装着者の顔面へと取り付けするための取り付け手段と、
    装着時に前記口覆い部における装着者の口周辺部分にゆとりを生じさせるゆとり付与手段と、
    を備えた口腔・口周り保湿具。
  2. 装着者の鼻孔は覆わないが、装着者の口とあご下とを覆って口による呼気・吸気を通過させる口覆い部と、
    該口覆い部を装着者の顔面へと取り付けするための取り付け手段と、
    装着時に前記口覆い部の装着者の口近傍部分にゆとりを生じさせるゆとり付与手段と、
    鼻より下かつ口より上たる部分に設けられ、前記口覆い部の位置を安定させて口腔の露出や鼻孔の被覆を防止する安定手段と、
    を備えた口腔・口周り保湿具。
  3. 装着者の鼻孔は覆わないが、装着者の口とあご下とを覆って口による呼気・吸気を通過させる口覆い部と、
    該口覆い部を顔面へと取り付けする取り付け手段と、
    装着時に前記口覆い部の装着者の口近傍部分にゆとりを生じさせるゆとり付与手段と、
    装着者が口を開くことで前記口覆い部があご下に引かれ下がって口腔が露出してしまうことを防止する下がり防止手段と、
    を備えた口腔・口周り保湿具。
  4. 前記口覆い部は、その捕集(ろ過)効率がマスクとしての使用に適する程度未満である
    ことを特徴とする請求項1ないし3に記載の口腔・口周り保湿具。
  5. 前記口覆い部は、メルトブロー法により生産されたフィルターの層を有さない
    ことを特徴とする請求項1ないし4に記載の口腔・口周り保湿具。
  6. 前記口覆い部は、2以上の層からなり、
    前記口覆い部には、少なくとも装着者のくちびるの前部分に、全層にわたる接着部分を備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし5に記載の口腔・口周り保湿具。
  7. 前記口覆い部は、伸縮性が異なる2以上の層からなり、
    前記ゆとり付与手段には合計2以上の折り目を持つ1以上のプリーツを含み、
    前記口覆い部には、前記プリーツの折り目それぞれに、該プリーツの折り目と交わる、線状の、全層にわたる接着部分を備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし6に記載の口腔・口周り保湿具。
  8. ブレードによる加工でプリーツを設ける工程を有する、口覆い部は伸縮性が異なる2以上の層からなる口腔・口周り保湿具を生産する方法において、
    前記ブレードによる加工でプリーツを設ける工程よりも前に、前記口覆い部となるべき積層材料の全層にわたりプリーツの折り目となるべき線と交わる線を含んで接着を行う工程を備えた
    ことを特徴とする口腔・口周り保湿具を生産する方法。
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