JP7485636B2 - 車両制御装置 - Google Patents
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Description
本発明は、車両制御装置に関する。
自車両とその周辺に存在する物体との衝突の可能性を判定し、衝突の可能性がある場合には、安全装置として自動ブレーキや警報装置等を作動させる技術が知られている。例えば、特許文献1には、自車両と先行車両との相対距離、相対速度および相対加速度を用いて衝突予測時間を算出し、自車両と先行車両との衝突の可能性を判定する技術が開示されている。
一般的に、自車両の進行方向が物体と交わることを前提として衝突可能性が判定され、その結果次第で安全装置が作動する。この場合、路面の凹凸等により自車両のふらつき走行が生じた際に、そのふらつきに起因して不要に安全装置が作動することを防止すべく、安全装置の作動を制限することが考えられる。しかしながら、自車両が交差点等で旋回した直後には、ステアリング操作の揺り戻しが行われることがあり、その揺り戻しがふらつき走行とみなされると、安全装置の作動が過剰に制限されることが懸念される。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、安全装置を適正に作動させることができる車両制御装置を提供することである。
上記課題を解決すべく、本発明の車両制御装置は、自車両の周辺の物体を検知し、その検知結果に基づいて、当該物体に対する自車両の衝突を抑制又は軽減すべく安全装置を作動させるとともに、自車両がふらつき走行している場合に、安全装置の作動を制限する車両制御装置であって、自車両が旋回を終えた直後である旋回直後区間を走行していることを判定する区間判定部と、旋回直後区間を走行していると判定した場合に、当該旋回直後区間においてふらつき走行の場合と比べて安全装置の作動制限を緩和する作動制御部と、を備えることを特徴とする。
自車両の走行時には、路面の凹凸等に起因して自車両にふらつきが生じ、そのふらつき走行時には、安全装置の作動が制限される。一方で、交差点等での自車両の旋回時には、自車両が旋回状態から直進状態に移行する際に、ドライバによるステアリング操作の揺り戻しによって自車両に一時的なふらつき挙動が生じることが考えられる。この場合、自車両がふらついたとみなされて安全装置の作動が過剰に制限されることが懸念される。この点、自車両の旋回直後において仮にふらつき挙動が生じても、安全装置の作動制限が緩和される。そのため、安全装置の作動の過剰制限を抑制できる。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る車両制御装置を、車載の運転支援装置100に適用した実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
以下、本発明に係る車両制御装置を、車載の運転支援装置100に適用した実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る運転支援装置100は、カメラ11と、レーダ装置12と、画像処理ECU21と、車両制御装置としてのECU22と、安全装置30と、操舵装置34とを備えている。
カメラ11は、単眼カメラである。カメラ11は、例えば自車両の前端、後端、及び両側面にそれぞれ取り付けられており、自車両周辺を撮像する。カメラ11は、撮像した撮像画像の画像情報を画像処理ECU21に送信する。
レーダ装置12は、ミリ波帯の高周波信号(超音波)を送信波とする測距装置である。レーダ装置12は、例えば自車両の前端、後端、及び両側面にそれぞれ搭載されており、自車両周辺の物体までの距離を計測する。具体的には、所定周期で探査波を送信し、複数のアンテナにより反射波を受信する。この探査波の送信時刻と反射波の受信時刻とにより、物体上の複数の検出点を検出し、これにより当該物体までの距離を計測する。加えて、複数のアンテナが受信した反射波の位相差により、物体の方位を算出する。物体までの距離及び物体の方位が算出できれば、その物体の自車両に対する相対位置を特定することができる。
また、レーダ装置12は、物体で反射された反射波の、ドップラー効果により変化した周波数により、物体の相対速度を算出する。これにより、自車両周辺に存在している物体が静止物又は移動物であると検知される。具体的には、物体の相対速度と自車両の車速である自車速度との和がゼロとなる場合に、物体が静止物であると検知され、物体の相対速度と自車速度との和がゼロでない場合に、物体が移動物であると検知される。レーダ装置12は、自車両周辺の静止物及び移動物の検知情報をECU22に送信する。
画像処理ECU21、ECU22は、CPU、ROM、RAM、フラッシュメモリ等からなる周知のマイクロコンピュータを備えた制御装置である。画像処理ECU21、ECU22は、各種信号を取得し、取得した情報に基づき、各種制御を実施する。
画像処理ECU21は、カメラ11の撮像画像に基づいて、自車両周辺の物体を検知する。具体的には、画像処理ECU21は、カメラ11の撮像画像に写る各物体の自車両に対する相対位置を算出する。また、画像処理ECU21は、この相対位置に基づいて、各物体の移動速度を算出する。画像処理ECU21は、カメラ11から所定周期毎に送信される画像情報に基づき、物体のオプティカルフローを算出し、算出したオプティカルフローに基づいて当該物体の移動速度を算出する。ここで、オプティカルフローとは、画像中において輝度変化した境界線を構築する点としての境界点を複数検出し、検出した複数の境界点を動きベクトルとして表したものである。これにより、自車両周辺に存在している移動物が検知される。
また、画像処理ECU21は、相対位置及び相対速度に基づいて、移動物の移動進路を算出する。つまり、画像処理ECU21は、カメラ11の撮像画像に基づいて移動物の移動進路を算出する。画像処理ECU21は、移動物の検知情報をECU22に送信する。なお、検知情報には、検知された移動物の自車両に対する相対位置、相対速度、及び移動進路の情報が含まれる。
ECU22は、車両制御用のECUであり、レーダ装置12及び画像処理ECU21から送信される自車両周辺の物体の検知情報に基づいて、安全装置30を作動させる。安全装置30は、自車両と物体との衝突抑制、具体的には衝突回避又は衝突被害の軽減を図る装置であり、ブレーキ装置31と、シートベルト装置32と、警報装置33と、を備えている。
ブレーキ装置31は、ECU22から出力される衝突回避信号に基づいて、自車両を減速させる。シートベルト装置32は、ECU22から出力される衝突回避信号に基づいて、シートベルトを巻き取ってシートベルトを緊張させる。警報装置33は、ECU22から出力される衝突回避信号に基づいて、ドライバ等に衝突可能性を報知する装置であり、例えば自車の車室内に設置されたスピーカやブザー等の聴覚的に報知する装置、ディスプレイ等の視覚的に報知する装置が存在する。
また、ECU22は、自車両の走行状態等に基づいて、操舵装置34による自動操舵を作動させる。例えば、ECU22は、自車両の走行進路を設定し、その走行進路から自車両が外れる場合に、自動操舵により自車両の向きを調整する。又は、ECU22は、自車両周辺の物体の検知結果に基づいて、当該物体との衝突を回避すべく自動操舵により自車両の向きを調整する。
ECU22には、ヨーレートセンサ13、舵角センサ14、車速センサ15が接続されている。ヨーレートセンサ13は、たとえば自車両の中央位置に設けられており、自車両の操舵量の変化速度に応じたヨーレートを示す信号をECU22に出力する。舵角センサ14は、たとえば車両のステアリングロッドに取り付けられており、ドライバの操作に伴うステアリングホイールの舵角の変化量に応じた舵角を示す信号をECU22に出力する。車速センサ15は、たとえば自車両のホイール部分に取り付けられており、車輪の回転方向を検出するとともに、車輪速度に応じた車速信号をECU22に出力する。
ECU22は、自車両の周辺の物体を検知し、自車両と当該物体との相対距離RTDを相対速度RVで割った衝突時間である相対衝突時間TTCに基づいて、当該物体に対する自車両の衝突を抑制又は軽減すべく安全装置30を作動させる衝突抑制制御を実施する。ここで相対距離RTDとしては、レーダ装置12から送信される相対距離と、画像処理ECU21から送信される相対距離と、を結合(フュージョン)させた距離を用いることができる。また、相対速度RVとしては、レーダ装置12から送信される相対速度と、画像処理ECU21から送信される相対速度と、を結合(フュージョン)させた速度を用いることができる。
ところで、一般的に、自車両の進行方向が物体と交わることを前提として衝突可能性が判定され、その結果次第で安全装置30が作動する。この場合、路面の凹凸等により自車両のふらつき走行が生じた際に、そのふらつきに起因して自車両の進行方向が物体と交わることにより不要に安全装置30が作動することを防止すべく、安全装置30の作動を制限することが考えられる。このような考えに基づき、ECU22は、自車両がふらつき走行している場合に、安全装置30の作動を一時的に制限する。本実施形態では、安全装置30の作動を制限する場合には、安全装置30が作動しないようにする。しかしながら、自車両が交差点等で旋回した直後には、ドライバによるステアリング操作の揺り戻しが行われることがあり、その揺り戻しがふらつき走行とみなされると、安全装置30の作動が過剰に制限されることが懸念される。
自車両のふらつき走行時の挙動と、自車両の旋回時の挙動とについて、図2および図3を用いて具体的に説明する。図2において、(a),(b)は、ふらつき走行時における舵角およびヨーレートの時系列変化を示し、(c),(d)は、車両旋回時における舵角およびヨーレートの時系列変化を示す。なお、舵角およびヨーレートは、車両の右旋回時に正値となり、左旋回時に負値となるものとしている。また、図3は、自車両の旋回時の挙動を時系列で示す図である。
図2(a),(b)に示すように、路面の凹凸等に起因する自車両のふらつき発生時には、舵角およびヨーレートが共に変動する。この場合、ECU22は、舵角およびヨーレートが図2(a),(b)に示された正側又は負側の閾値を超え、かつ所定時間以内に反転することに基づいて、自車両がふらつき走行していると判定する。
これに対して、交差点などでの旋回時には、図2(c),(d)に示すように、車両旋回に伴う舵角およびヨーレートの変化に引き続いて、ふらつき走行時に類似した舵角およびヨーレートの変化が生じることが考えられる。すなわち、車両旋回時において、自車両が図3の時刻t0~t4で示す軌跡で走行し、その際、舵角およびヨーレートが図2(c),(d)に示すように変化することが考えられる。その詳細を以下に説明する。
時刻t0では、自車両が直進走行しており、舵角およびヨーレートは略ゼロである。その後、ドライバの操舵に伴う自車両の右旋回開始により舵角およびヨーレートが正側に変化し、その状態が、自車両の右旋回が続く期間で継続される(時刻t1)。その後、旋回終了に伴い自車両の向きを直進状態に戻す際に、ドライバにより左右交互の微小なステアリング操作、すなわちステアリング操作の揺り戻しが行われると、そのステアリング操作の揺り戻しによる舵角およびヨーレートの変化が生じる(時刻t2,t3)。ステアリングの操作の揺り戻しとは、旋回の終了時に当該旋回の方向とは逆方向の旋回操作を行って自車両の向きを調整することである。
このようなステアリングの揺り戻しが生じる場合に、それがふらつき走行とみなされて安全装置30の作動が制限されると、自車両が旋回を終えた直後において安全装置30を適正に作動させることができない場合がある。そこで、本実施形態の車両制御装置では、自車両が旋回を終えた直後である所定区間を旋回直後区間とし、自車両がその旋回直後区間を走行していることを判定する。そして、自車両が旋回直後区間を走行していると判定した場合に、ふらつき走行の場合と比べて安全装置30の作動制限を緩和するようにした。
ECU22は、図2(c),(d)に示すように、舵角およびヨーレートが共に正側又は負側の閾値を超え、かつその状態が所定時間以上継続する場合に、自車両が旋回していると判定する。なお、旋回判定に用いられる閾値は、ふらつき判定に用いられる閾値と同じでも良い。本実施形態では、旋回判定は、舵角およびヨーレートに基づいて実行されるが、舵角とヨーレートのうちいずれか一方に基づいて実行されてもよい。
ECU22は、自車両の旋回時において、その旋回が終了した直後の所定区間を旋回直後区間とし、自車両がその旋回直後区間を走行していると判定する。すなわち、ECU22は、区間判定部として機能することにより、自車両が旋回直後区間を走行していることを判定する。旋回直後区間は、自車両が旋回していると判定された旋回区間の後、自車両が交差点外を走行していると判定されるまでの区間である。また、自車両が交差点外を走行していると判定する条件は、自車両が交差点での旋回を終えたのち直進状態に移行した蓋然性が高いことを示す条件である。よって、区間判定部として機能するECU22は、交差点において、自車両が右折旋回もしくは左折旋回を終え、直進状態に移行する際の走行区間を旋回直後区間とし、その旋回直後区間を自車両が走行していることを判定するともいえる。
旋回直後区間を走行していると判定した場合に、ECU22は、作動制御部として機能することにより、ふらつき走行の場合と比べて安全装置30の作動制限を緩和する。具体的には、ECU22は、ふらつき走行時であると判定した場合に、安全装置30の作動制限として、安全装置30の作動の生じ易さを示す作動レベルを通常レベルよりも小さくし、安全装置30を通常時に比べて作動されにくくする。本実施形態では、安全装置30の作動制限として、安全装置30を作動させないようにする。また、ECU22は、旋回直後区間を走行していると判定した場合に、安全装置30の作動制限の緩和として、安全装置30の作動レベルを、通常レベルと前記ふらつき走行の場合に作動制限されたレベルとの間の中間レベルとし、安全装置30を、通常時に比べて作動されにくく、かつふらつき走行時に比べて作動されやすくする。なお、旋回直後区間を走行していると判定した場合に、安全装置30の作動制限の緩和として、安全装置30の作動レベルを通常レベルと同レベルにすることも可能である。
旋回直後区間用の衝突判定では、安全装置30の作動制限条件が成立した場合には安全装置30の作動は制限されるが、作動許可条件が成立した場合には安全装置30は作動する。一方、ふらつき走行である場合には、安全装置30が作動する可能性はなく安全装置30の作動が制限される。衝突判定の詳細は、図4にて説明する。
図4は、ECU22が実行する衝突判定制御の手順を示すフローチャートである。本制御は、ECU22により所定周期で繰り返し実行される。本制御が実行されている間、カメラ11およびレーダ装置12によって前方の物体検知が常時行われている。
衝突判定制御が開始されると、まず初めに、ECU22は、ヨーレートセンサ13および舵角センサ14から出力された信号に基づいて、ヨーレートおよび舵角を取得する(ステップS11)。次に、ECU22は、自車両が旋回しているか否か判定する(ステップS12)。ECU22は、舵角およびヨーレートが共に閾値を超え、かつその状態が所定時間以上継続している場合、自車両が旋回していると判定する。
自車両が旋回していると判定した場合(ステップS12:YES)、ECU22は、旋回中用の衝突判定である第1衝突判定を実施する(ステップS13)。第1衝突判定の手順を、図5のフローチャートにより説明する。第1衝突判定が開始されると、ECU22は、作動許可条件ACが成立しているか否か判定する(ステップS21)。作動許可条件ACは、自車両の周辺で検知された物体と自車両との相対距離RTDを相対速度RVで割った衝突時間である相対衝突時間TTCが時間閾値Tthよりも短いことである。例えば、自車両が交差点を旋回する場合に、先行車両や対向車両が物体として検知されて作動許可条件ACが成立しているか否か判定される。
作動許可条件ACが成立していない場合(ステップS21:NO)、ECU22は、第1衝突判定を終了するとともに衝突判定制御を終了する。作動許可条件ACが成立している場合(ステップS21:YES)、ECU22は、安全装置30を作動させたのち(ステップS22)、第1衝突判定を終了するとともに衝突判定制御を終了する。
一方、自車両が旋回していないと判定した場合(ステップS12:NO)、ECU22は、自車両が旋回直後区間を走行しているか否か判定する(ステップS14)。このとき、ECU22は、自車両の旋回が終了したと判定した直後であり、かつ旋回直後区間の終了条件が成立していなければ、自車両が旋回直後区間を走行していると判定する。旋回直後区間の終了条件、換言すれば、自車両の旋回開始後において自車両が交差点外を走行することの判定条件は、例えば下記に示す各条件を少なくとも1つ含むものである。
・旋回直後区間になってから所定時間が経過したか、又は自車両が所定距離を走行したこと。
・舵角、舵角速度もしくはヨーレートが旋回方向と逆側に所定量以上増加したこと。
・自車両の速度がゼロになったこと。
・自動操舵が作動していること。
ECU22は、自車両の旋回直後において旋回直後区間の終了条件である上記の各条件が全て否定された場合に、自車両が旋回直後区間を走行していると判定し、それら各条件のいずれかが肯定された場合に、旋回直後区間が終了したこと、すなわち自車両が交差点外を走行することを判定する。その他、ヨーレートセンサ13もしくは舵角センサ14の出力信号に基づいて自車両が直進状態になったと判定したことを、上記の判定条件に加えてもよい。
・旋回直後区間になってから所定時間が経過したか、又は自車両が所定距離を走行したこと。
・舵角、舵角速度もしくはヨーレートが旋回方向と逆側に所定量以上増加したこと。
・自車両の速度がゼロになったこと。
・自動操舵が作動していること。
ECU22は、自車両の旋回直後において旋回直後区間の終了条件である上記の各条件が全て否定された場合に、自車両が旋回直後区間を走行していると判定し、それら各条件のいずれかが肯定された場合に、旋回直後区間が終了したこと、すなわち自車両が交差点外を走行することを判定する。その他、ヨーレートセンサ13もしくは舵角センサ14の出力信号に基づいて自車両が直進状態になったと判定したことを、上記の判定条件に加えてもよい。
自車両が旋回直後区間を走行していると判定した場合(ステップS14:YES)、ECU22は、旋回直後区間用の衝突判定である第2衝突判定を実施する(ステップS15)。第2衝突判定の手順を、図6のフローチャートにより説明する。第2衝突判定が開始されると、ECU22は、作動制限条件NC2が成立しているか否か判定する(ステップS31)。作動制限条件NC2は、推定Rが閾値RT2以下となっていること、舵角が閾値AT2以上となっていること、舵角速度が閾値ST2以上となっていること、とのうち少なくとも1つに該当することである。推定Rは、車速センサ15により検出された車速を、ヨーレートセンサ13により検出されたヨーレートで割ることで算出される自車進行曲線の曲率半径である。
作動制限条件NC2が成立している場合(ステップS31:YES)、ECU22は、安全装置30の作動を制限したのち(ステップS32)、第2衝突判定を終了するとともに、衝突判定制御を終了する。一方、作動制限条件NC2が成立していない場合(ステップS31:NO)、ECU22は、作動許可条件ACが成立しているか否か判定する(ステップS33)。ステップS33の処理は、ステップS21と同様であり、作動許可条件ACが成立していない場合(ステップS33:NO)、ECU22は、第2衝突判定を終了するとともに衝突判定制御を終了する。作動許可条件ACが成立している場合(ステップS33:YES)、ECU22は、安全装置30を作動させたのち(ステップS34)、第2衝突判定を終了するとともに衝突判定制御を終了する。
一方、自車両が旋回直後区間を走行していないと判定した場合(ステップS14:NO)、ECU22は、自車両がふらつき走行しているか否か判定する(ステップS16)。舵角およびヨーレートが共に閾値を超えていてもその継続時間が所定時間未満である場合、ECU22は、自車両がふらつき走行していると判定する。
自車両がふらつき走行していると判定した場合(ステップS16:YES)、ECU22は、安全装置30の作動を制限する(ステップS17)。その後、ECU22は、衝突判定制御を終了する。
一方、自車両がふらつき走行していないと判定した場合(ステップS16:NO)、ECU22は、第3衝突判定を実施する(ステップS18)。第3衝突判定の手順は、図6にて説明した第2衝突判定の手順と同様であるが、作動制限条件NC2の代わりに作動制限条件NC3が成立しているか否かを判定する点のみ異なる。作動制限条件NC3は、推定Rが閾値RT3以下(>閾値RT2)となっていること、舵角が閾値AT3(<閾値AT2)以上となっていること、舵角速度が閾値ST3(<閾値ST2)以上となっていること、とのうち少なくとも1つに該当することである。作動制限条件NC3は、自車両が直進方向から傾いた方向を向いた際に、作動制限条件NC2と比べてその条件が成立しやすいよう設定されていることから、第3衝突判定では、第2衝突判定より安全装置30の作動が制限されやすい。換言すれば、第2衝突判定では、第3衝突判定と比べて、安全装置30の作動制限が緩和されている。
図7は、自車両の旋回時における衝突判定制御を具体的に示すタイムチャートである。なお、図7では、自車両の旋回状態を示すパラメータとして舵角を示している。
図7において、時刻t11では、自車両の旋回が開始され、時刻t12では、舵角が正側の閾値を超え、かつその状態が所定時間以上継続したことに基づいて、自車両が旋回していると判定される。その後、ドライバによるステアリング操作に伴い舵角が負側に変化し、時刻t13で舵角が正側の閾値を下回ると、旋回が終了され、かつ旋回直後区間に移行したことが判定される。そして、その旋回直後区間において、旋回直後区間用の衝突判定が行われる。
このとき、従来技術では、旋回直後において、ドライバによるステアリング操作の揺り戻しによりふらつき走行時と同様の舵角変化が生じると、一点鎖線で示すように安全装置30の作動が制限され、交差点内での安全装置30の過剰な作動制限が懸念される。これに対して本実施形態の構成では、旋回直後区間が定められ、その旋回直後区間において、ドライバによるステアリング操作の揺り戻しによりふらつき走行時と同様の舵角変化が生じても、安全装置30の過剰な作動制限が抑制される。本実施形態では、ふらつき走行時に安全装置30の作動を停止させることとしており、旋回直後区間には、安全装置30の作動レベルが、通常レベルと作動停止レベルとの間の中間レベルとされる。
その後、時刻t14では、例えば旋回直後区間になってから所定時間が経過したか、又は自車両が所定距離を走行したことに基づいて、旋回直後区間が終了し、交差点外になったことが判定される。
図7に示す自車両の旋回時において、旋回直後区間は交差点内の一様の区間に設定されるのではなく、自車両の走行状態に応じて適宜設定される。例えば、交差点での自車両の旋回開始後において、先行車両の停止に伴い自車両が停止した場合や、対向車両の通過待ちのために自車両が停止した場合には、その時点で自車両が交差点外を走行するとの判定が行われる。このとき、自車両の旋回中に自車両が停止すると、旋回直後区間が設定されることなく交差点外であることの判定が行われ、旋回直後区間中に自車両が停止すると、その時点で旋回直後区間から交差点外に移行したことの判定が行われる。
また、交差点内において自動操舵が作動した場合にも同様である。つまり、自車両の旋回中に自動操舵が作動すると、旋回直後区間が設定されることなく交差点外であることの判定が行われ、旋回直後区間中に自動操舵が作動すると、その時点で旋回直後区間から交差点外に移行したことの判定が行われる。
以上説明した実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
本実施形態の車両制御装置では、自車両が旋回を終えた直後である旋回直後区間を走行していることを判定し、旋回直後区間を走行していると判定した場合に、ふらつき走行の場合と比べて安全装置30の作動制限を緩和するようにした。自車両の走行時には、路面の凹凸等に起因して自車両にふらつきが生じ、そのふらつき走行時には、安全装置30の作動が制限される。一方で、交差点等での自車両の旋回時には、自車両が旋回状態から直進状態に移行する際に、ドライバによるステアリング操作の揺り戻しによって自車両に一時的なふらつき挙動が生じることが考えられる。この場合、自車両がふらついたとみなされて安全装置30の作動が過剰に制限されることが懸念される。この点、自車両の旋回直後において仮にふらつき挙動が生じても、安全装置30の作動制限が緩和される。すなわち、ふらつき挙動が生じても、作動制限条件NC2が成立しない限り、安全装置30の作動は制限されない。そのため、安全装置30の作動の過剰制限を抑制できる。
また、交差点において自車両が右折旋回もしくは左折旋回を終え、直進状態に移行する際の走行区間を旋回直後区間とし、その旋回直後区間を自車両が走行していることを判定するようにした。自車両が交差点を右折旋回もしくは左折旋回した直後には、右左折した後の交差点出口付近において、道路を横断する人や自転車等が新たに認識されることがあり得る。この場合、交差点を右折旋回もしくは左折旋回した直後の区間を旋回直後区間と判定し、その旋回直後区間で安全装置の作動制限を緩和することにより、旋回直後区間において安全装置30を適正に作動させることができる。
自車両の旋回時において交差点内で自車両が停止した場合には、それ以降において、ドライバによるステアリング操作の揺り戻しが生じる可能性が低くなる。この点を考慮し、自車両の旋回開始後において自車両が停止した場合に、旋回直後区間の走行が終了したと判定するようにした。これにより、旋回直後区間の設定を適正に行い、ひいては安全装置30の作動を適正に行わせることができる。
また、自車両の旋回時において交差点内で自動操舵が作動した場合には、それ以降において、ドライバによるステアリング操作の揺り戻しが生じる可能性が低くなる。この点を考慮し、自車両の旋回開始後に自動操舵が作動した場合に、旋回直後区間の走行が終了したと判定するようにした。これにより、旋回直後区間の設定を適正に行い、ひいては安全装置30の作動を適正に行わせることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態について、第1実施形態との相違点を説明する。第2実施形態では、旋回直後区間において自車両におけるステアリング操作の揺り戻しが生じる状況であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて、旋回直後区間での安全装置30の作動制限を緩和するか否かを決定するようにしている。ここで、安全装置30の作動制限を緩和しないとは、安全装置30の作動を制限するということである。
第2実施形態について、第1実施形態との相違点を説明する。第2実施形態では、旋回直後区間において自車両におけるステアリング操作の揺り戻しが生じる状況であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて、旋回直後区間での安全装置30の作動制限を緩和するか否かを決定するようにしている。ここで、安全装置30の作動制限を緩和しないとは、安全装置30の作動を制限するということである。
図8は、第2実施形態のECU22が実行する衝突判定制御の手順を示すフローチャートである。本制御は、ECU22により所定周期で繰り返し実行される。第2実施形態の衝突判定制御は、図4で説明した第1実施形態の衝突判定制御と比べて更にステップS40を含む点を除き、第1実施形態の衝突判定制御と同じである。第2実施形態では、自車両が旋回直後区間を走行していると判定したのち(ステップS14:YES)、ECU22は、揺り戻し判定部として機能することにより、その旋回直後区間において自車両におけるステアリング操作の揺り戻しが生じる状況であるか否かを判定する(ステップS40)。揺り戻しが生じる状況であるか否かの判定基準については後述する。
揺り戻しが生じる状況であると判定した場合(ステップS40:YES)、ECU22は、ステップS15の第2衝突判定を実施する。すなわち、揺り戻しが生じる状況であると判定した場合には、ふらつき走行時と比べた安全装置30の作動制限の緩和として、第2衝突判定を実施する。一方、揺り戻しが生じる状況でないと判定した場合(ステップS40:NO)、ECU22は、自車両がふらつき走行しているか否か判定する(ステップS16)。すなわち、揺り戻しが生じる状況でないと判定した場合には、ふらつき走行時と同様に自車両のふらつき判定に応じて安全装置30の作動を制限することから、安全装置30の作動制限を緩和しないといえる。
揺り戻しが生じる状況であるか否かの判定基準の1つとして、自車両の旋回半径が用いられる。自車両の旋回半径は、半径算出部として機能するECU22により算出される。旋回半径は、例えば、上述した推定Rであり、自車両の車速をヨーレートで割ることで算出される。そして、ECU22は、揺り戻し判定部として機能し、その旋回半径が所定半径よりも小さければ、揺り戻しが生じる状況であると判定し、その旋回半径が所定半径よりも大きければ、揺り戻しが生じる状況でないと判定する。
また、判定基準として、自車両の旋回時におけるドライバによるステアリングの操作量又は操作速度が用いられる。操作量又は操作速度は、操作算出部として機能するECU22により舵角センサ14の出力信号に基づいて算出される。ECU22は、揺り戻し判定部として機能し、その操作量又は操作速度が所定値よりも大きければ、揺り戻しが生じる状況であると判定し、その操作量又は操作速度が所定値よりも小さければ、揺り戻しが生じる状況でないと判定する。本実施形態では、自車両の旋回半径、ステアリングの操作量又は操作速度のうち少なくとも1つで揺り戻しが生じる状況であると判定した場合に、安全装置30の作動制限を緩和する。一方、自車両の旋回半径、ステアリングの操作量又は操作速度のすべてで揺り戻しが生じる状況でないと判定した場合には、安全装置30の作動を制限する。
第2実施形態の車両制御装置では、旋回直後区間において自車両におけるステアリング操作の揺り戻しが生じる状況であるか否かを判定するようにした。旋回直後区間において揺り戻しが生じる状況である場合、その揺り戻しに起因するふらつき挙動が生じる可能性が高い。このような場合に、安全装置30の作動制限を緩和することにより、安全装置30の作動の過剰制限を抑制できる。一方、旋回直後区間において揺り戻しが生じる状況でない場合に、仮にふらつき挙動が生じた場合には、例えば、路面の凹凸等に起因するものであることが考えられる。このような場合に、旋回直後区間であっても路面の凹凸等に起因するふらつき時に作動制限を行わせることができ、ひいては適正な作動制限を実施することができる。
また、自車両の旋回半径に基づいて揺り戻しが生じる状況であるか否か判定するようにした。自車両の旋回時において、旋回半径が比較的小さい場合には、自車両が旋回状態から直進状態に移行する際に、ドライバによるステアリング操作の揺り戻しが生じる可能性が高く、それに起因するふらつき挙動が生じやすくなる。これに対して、旋回半径が比較的大きい場合には、自車両が旋回状態から直進状態に移行する際に、ドライバによるステアリング操作の揺り戻しが生じる可能性が低く、仮にふらつき挙動が生じた場合には、例えば、路面の凹凸等に起因するものであることが考えられる。この場合、旋回半径が所定半径よりも大きければ、揺り戻しが生じる状況でないと判定することにより、旋回直後区間であっても路面の凹凸等に起因するふらつき時に作動制限を行わせることができ、ひいては適正な作動制限を実施することができる。
また、自車両の旋回時におけるドライバによるステアリングの操作量又は操作速度に基づいて揺り戻しが生じる状況であるか否か判定するようにしてもよい。自車両の旋回時における操作量又は操作速度が比較的大きい場合には、自車両が旋回状態から直進状態に移行する際に、ドライバによるステアリング操作の揺り戻しが生じる可能性が高く、それに起因するふらつき挙動が生じやすくなる。これに対して、自車両の旋回時における操作量又は操作速度が比較的小さい場合には、自車両が旋回状態から直進状態に移行する際に、ドライバによるステアリング操作の揺り戻しが生じる可能性が低く、仮にふらつき挙動が生じた場合には、例えば、路面の凹凸等に起因するものであることが考えられる。この場合、操作量又は操作速度が所定値よりも小さければ、揺り戻しが生じる状況でないと判定することにより、旋回直後区間であっても路面の凹凸等に起因するふらつき時に作動制限を行わせることができ、ひいては適正な作動制限を実施することができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、第1実施形態との相違点を説明する。第3実施形態では、旋回直後区間を走行していると判定している間において、自車両前方に存在する物体の検知状況に基づいて、旋回直後区間での安全装置30の作動制限の緩和度合いを調整するようにしている。旋回直後区間の走行時に自車両前方で検知される物体は、旋回を終えた後の自車両の前方に存在する物体であり、具体的には、道路の側方に存在する歩行者や自転車等の移動体である。道路の側方に歩行者や自転車等の移動体が存在している場合には、それら移動体が旋回後の自車両の前方を横断する可能性がある。また、そのような移動体の数や移動体の横断状況により、自車両との衝突の可能性が変わると考えられる。なお、これらの物体は、物体検知部であるカメラ11やレーダ装置12によって検知される。
以下、第3実施形態について、第1実施形態との相違点を説明する。第3実施形態では、旋回直後区間を走行していると判定している間において、自車両前方に存在する物体の検知状況に基づいて、旋回直後区間での安全装置30の作動制限の緩和度合いを調整するようにしている。旋回直後区間の走行時に自車両前方で検知される物体は、旋回を終えた後の自車両の前方に存在する物体であり、具体的には、道路の側方に存在する歩行者や自転車等の移動体である。道路の側方に歩行者や自転車等の移動体が存在している場合には、それら移動体が旋回後の自車両の前方を横断する可能性がある。また、そのような移動体の数や移動体の横断状況により、自車両との衝突の可能性が変わると考えられる。なお、これらの物体は、物体検知部であるカメラ11やレーダ装置12によって検知される。
旋回後に自車両が旋回直後区間を走行する際には、自車両前方に存在する移動体などの物体に応じて、安全装置30が正しく作動する必要がある。そこで、ECU22は、自車両が旋回直後区間を走行していると判定している間に自車両前方に移動体などの物体が検知された場合に、その物体の数や位置等の検知状況に基づいて、安全装置30の作動制限の緩和度合いを調整する。なお、ECU22は、自車両前方に物体が検知されない場合に、安全装置30の作動を制限するとよい。安全装置30の作動制限の緩和度合いは、物体の検知状況をスコア化し、そのスコアが高いほど大きくしてもよい。物体の検知状況として、検知された物体の数が多いほど、検知された物体の各々と自車両との相対距離が近いほど、高スコアとする。緩和度合いを大きくするとは、安全装置30の作動が制限されにくくすることである。具体的には、図4のステップS15に示す第2衝突判定において、作動制限条件NC2が成立しにくくなるよう推定Rの閾値を小さく再設定したり、舵角や舵角速度の閾値を大きく再設定したりする。
本実施形態によれば、旋回後に自車両が旋回直後区間を走行する際において、自車両前方における物体の存在状況に応じて安全装置30の作動制限の程度を適正に調整し、ひいては安全装置30の適正な作動を実現することができる。
上記実施形態は、例えば、次のように変更してもよい。
・上記実施形態では、安全装置30の作動を制限する場合、安全装置30が作動しないようにしていたが、これに限られない。例えば、安全装置30の作動を制限する場合、旋回直後区間を走行している、もしくは、ふらつき走行をしていないと判定した場合に課される作動許可条件より成立しにくい別の作動許可条件が課され、その作動許可条件が成立する場合にのみ安全装置30が作動するようにしてもよい。このような場合において、安全装置30の作動制限を緩和する際には、作動許可条件がより成立しやすくなるよう再設定される。
・第1実施形態では、交差点において自車両が右折旋回もしくは左折旋回を終え、直進状態に移行する際の走行区間を旋回直後区間とし、その旋回直後区間を自車両が走行していることを判定するようにしていたが、これに限られない。例えば、カーブ路において自車両が右折旋回もしくは左折旋回して直進状態に移行する際の走行区間を旋回直後区間と判定してもよい。
・第2実施形態では、自車両の旋回半径、ステアリングの操作量又は操作速度のすべてで揺り戻しが生じる状況であると判定した場合に、安全装置30の作動制限を緩和してもよい。このような場合、自車両の旋回半径、ステアリングの操作量又は操作速度のうち少なくとも1つで揺り戻しが生じる状況でないと判定した場合には、安全装置30の作動を制限する。
・第3実施形態では、物体の検知状況をスコア化し、そのスコアが高いほど第2衝突判定における作動制限条件NC2が成立しにくくなるよう再設定していたが、これに限られない。例えば、そのスコアが高いほど作動制限条件NC2が成立しにくくなるよう再設定することに加えて、作動許可条件ACが成立しやすくなるよう時間閾値が再設定されてもよい。このようにすることにより、物体の検知状況のスコアが高いほど、安全装置30の作動を制限されにくくなるとともに、安全装置30の作動を許可されやすくすることができる。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
22…ECU、30…安全装置
Claims (8)
- 自車両の周辺の物体を検知し、その検知結果に基づいて、当該物体に対する前記自車両の衝突を抑制又は軽減すべく安全装置(30)を作動させるとともに、前記自車両がふらつき走行している場合に、前記安全装置の作動を制限する車両制御装置(22)であって、
前記自車両が旋回を終えた直後である旋回直後区間を走行していることを判定する区間判定部と、
前記旋回直後区間を走行していると判定した場合に、当該旋回直後区間において前記ふらつき走行の場合と比べて前記安全装置の作動制限を緩和する作動制御部と、を備える車両制御装置。 - 前記旋回直後区間において前記自車両におけるステアリング操作の揺り戻しが生じる状況であるか否かを判定する揺り戻し判定部を備え、
前記作動制御部は、前記揺り戻しが生じる状況であると判定した場合に、前記旋回直後区間での前記安全装置の作動制限を緩和し、前記揺り戻しが生じる状況でないと判定した場合に、前記旋回直後区間での前記安全装置の作動制限を緩和しない、請求項1に記載の車両制御装置。 - 前記自車両の旋回半径を算出する半径算出部を備え、
前記揺り戻し判定部は、前記半径算出部により算出した旋回半径が所定半径よりも小さければ、前記揺り戻しが生じる状況であると判定し、前記半径算出部により算出した旋回半径が前記所定半径よりも大きければ、前記揺り戻しが生じる状況でないと判定する、請求項2に記載の車両制御装置。 - 前記自車両の旋回時におけるドライバによるステアリングの操作量又は操作速度を算出する操作算出部を備え、
前記揺り戻し判定部は、前記操作算出部により算出した操作量又は操作速度が所定値よりも大きければ、前記揺り戻しが生じる状況であると判定し、前記操作算出部により算出した操作量又は操作速度が前記所定値よりも小さければ、前記揺り戻しが生じる状況でないと判定する、請求項2または請求項3に記載の車両制御装置。 - 前記区間判定部は、交差点において前記自車両が右折旋回もしくは左折旋回を終え、直進状態に移行する際の走行区間を前記旋回直後区間とし、その前記旋回直後区間を前記自車両が走行していることを判定する、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両制御装置。
- 前記区間判定部は、前記自車両の旋回開始後に当該自車両が停止した場合に、前記旋回直後区間の走行が終了したと判定する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の車両制御装置。
- 前記自車両の操舵装置(34)を自動操舵させる自動操舵機能を備える車両に適用され、
前記区間判定部は、前記自車両の旋回開始後に前記操舵装置の自動操舵が作動した場合に、前記旋回直後区間の走行が終了したと判定する、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両制御装置。 - 前記作動制御部は、前記旋回直後区間を走行していると判定している間において、自車両前方に存在する物体の検知状況に基づいて、前記旋回直後区間での前記安全装置の作動制限の緩和度合いを調整する、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の車両制御装置。
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