JP4527039B2 - 運転支援装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、単に、車両の旋回状態を検出して回避動作の実行タイミングを変更するだけでは、不必要に回避動作の実行タイミングが遅れてしまう虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、自車両周辺の物体に対して適切な接触回避動作を実行することが可能な運転支援装置を提供することを目的としている。
さらに、処理装置13は、例えば物体位置検知部21と、物体速度検知部22と、物体進路推定部23と、自車両進路推定部24と、接触判定部25と、走行制御部26と、警報制御部27と、走行路認識部28とを備えて構成されている。
そして、画像処理部は、1対のカメラにより撮影して得た自車両の進行方向の外界の各画像に対して、例えばフィルタリングや二値化処理等の所定の画像処理を行い、二次元配列の画素からなる1対の画像データを生成して処理装置13へ出力する。
また、レーダ制御部は、例えば自車両の進行方向前方に設定された検出対象領域を角度方向に沿った複数の領域に分割し、各領域を走査するようにしてミリ波の発信信号を発信すると共に、各発信信号が自車両の外部の物体によって反射されることで生じた反射信号を受信し、反射信号と発信信号とを混合してビート信号を生成して処理装置13へ出力する。
物体進路推定部23は、例えば物体位置検知部21により検知された物体の位置の変化および物体速度検知部22により検知された物体の速度に基づいて物体の進路(例えば、図2に示す先行車両Fの先行車両進路FR等)を推定する。
また、自車両の進路と物体の進路とが交差する領域が相対的に大きい場合には、例えば自車両および物体が現在の走行状態を維持した状態で適宜の時間が経過した際の両者間の距離が最小となる時間を検知し、この時間での物体の進路の幅方向に沿った方向での物体の進路と自車両との重なり量Laを算出してもよい。
そして、接触判定部25は、この重なり量Laに基づき、例えば重なり量Laが0よりも大きい場合には、自車両と物体とが接触する可能性があると判定する。
例えば図3に示すように、走行制御部26は、走行路認識部28により検出された走行区分線PLに基づき、自車両Pが走行すべき目標進路PRを算出し、この目標進路PR上における所定距離だけ前方の位置(例えば、自車両Pが現在の車速VPを維持した状態で所定時間だけ走行した際に到達する位置(=車速VP×所定時間)等)を目標進行位置PPとする。そして、目標進行位置PPを通過するために必要とされる目標ヨーレートPYを算出し、車両状態センサ16により検出される実際のヨーレート(実ヨーレート)が目標ヨーレートPYに一致するようにして自車両Pの操舵機構の操舵トルクを制御する。
なお、この操舵トルクの制御においては、例えば実ヨーレートと目標ヨーレートPYとの偏差に基づくフィードバック制御が実行されたり、例えば適宜の係数kと自車両の車速VPとに基づき、制御量KT=(k×車速VP×目標ヨーレートPY)が設定される。
例えば図4に示すように、走行制御部26は、物体進路推定部23により推定された対向車両Qの進路(対向車両進路QR)内へ自車両Pが進入しないようにして、自車両Pが走行すべき目標進路PRを算出し、この目標進路PR上における所定距離だけ前方の位置(例えば、自車両Pが現在の車速VPを維持した状態で所定時間だけ走行した際に到達する位置(=車速VP×所定時間)等)を目標進行位置PPとする。そして、目標進行位置PPを通過するために必要とされる目標ヨーレートPYを算出し、車両状態センサ16により検出される実際のヨーレート(実ヨーレート)が目標ヨーレートPYに一致するようにして自車両Pの操舵機構の操舵トルクを制御する。
なお、この操舵トルクの制御においては、例えば実ヨーレートと目標ヨーレートPYとの偏差に基づくフィードバック制御が実行されたり、例えば適宜の係数kと自車両の車速VPとに基づき、制御量KT=(k×車速VP×目標ヨーレートPY)が設定される。
さらに、走行制御部26は、物体と自車両との接触発生を回避あるいは接触発生時の被害を軽減する接触回避動作として、あるいは、走行路認識部28により検出された走行区分線に沿って適正に走行する車線維持動作として、自車両の操舵機構(図示略)の操向動作を制御する際には、この操向制御の作動状態を示す信号を警報制御部27へ出力すると共に、この操向制御の非作動時に比して、車両の状態(例えば、旋回状態等)に応じた接触回避動作(例えば、ブレーキアクチュエータ14による減速動作)の作動の抑制(例えば、より作動し難くなるように変更、あるいは、作動開始タイミングが遅くなるように変更等)を規制する。
なお、警報装置18は、例えば、触覚的伝達装置と、視覚的伝達装置と、聴覚的伝達装置とを備えて構成されている。
触覚的伝達装置は、例えばシートベルト装置や操舵制御装置や減速制御装置等であって、警報制御部27から入力される制御信号に応じて、例えばシートベルトに所定の張力を発生させて自車両の乗員が触覚的に知覚可能な締め付け力を作用させたり、例えばステアリングホイールに自車両の運転者が触覚的に知覚可能な振動(ステアリング振動)を発生させたり、例えば運転者が触覚的に知覚可能な減速を自車両に発生させることによって、物体との接触発生の可能性があることを乗員に認識させる。
視覚的伝達装置は、例えば表示装置等であって、警報制御部27から入力される制御信号に応じて、例えば表示装置に所定の警報情報を表示したり、所定の警報灯を点滅させることによって、物体との接触発生の可能性があることを乗員に認識させる。
聴覚的伝達装置は、例えばスピーカ等であって、警報制御部27から入力される制御信号に応じて所定の警報音や音声等を出力することによって、物体との接触発生の可能性があることを乗員に認識させる。
さらに、警報制御部27は、走行制御部26により、物体と自車両との接触発生を回避あるいは接触発生時の被害を軽減する接触回避動作として、あるいは、走行路認識部28により検出された走行区分線に沿って適正に走行する車線維持動作として、自車両の操舵機構(図示略)の操向動作が制御される際には、車両の状態(例えば、旋回状態等)に応じた接触回避動作(つまり、警報出力)の作動の抑制(例えば、より作動し難くなるように変更、あるいは、作動開始タイミングが遅くなるように変更等)を規制する。
そして、ステップS03においては、例えば図6に示す所定のマップを参照して、重なり量Laに応じた警報時間WTおよび回避所要時間ATを算出する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS06に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS05に進む。
そして、ステップS05においては、物体と自車両との接触発生を回避あるいは接触発生時の被害を軽減する接触回避動作として、あるいは、走行路認識部28により検出された走行区分線に沿って適正に走行する車線維持動作として、自車両の操舵機構(図示略)の操向動作を制御する操向制御の実行中であるか否かを判定する。
ステップS05の判定結果が「NO」の場合には、ステップS06に進み、このステップS06においては、例えば図7(a)〜(d)に示す操向制御非実行時補正マップを選択して、ステップS08に進む。
一方、ステップS05の判定結果が「YES」の場合には、ステップS07に進み、このステップS07においては、例えば図8(a)〜(d)に示す操向制御非実行時補正マップを選択して、ステップS08に進む。
さらに、操向制御非実行時補正マップは、例えば図7(b)に示すように、舵角速度がゼロから所定値(例えば、360°/秒等)まで増大することに伴い、警報時間補正量WTCおよび回避所要時間補正量ATCがゼロから所定の第1警報時間補正量WTC1および第1回避所要時間補正量ATC1まで増大傾向に変化すると共に、舵角速度が所定値(例えば、360°/秒等)以上の場合には、警報時間補正量WTCおよび回避所要時間補正量ATCが所定の第1警報時間補正量WTC1および第1回避所要時間補正量ATC1となるように設定されている。
さらに、操向制御非実行時補正マップは、例えば図7(c)に示すように、自車両の横加速度がゼロから所定値G1まで増大することに伴い、警報時間補正量WTCおよび回避所要時間補正量ATCがゼロから所定の第1警報時間補正量WTC1および第1回避所要時間補正量ATC1まで増大傾向に変化すると共に、横加速度が所定値G1以上の場合には、警報時間補正量WTCおよび回避所要時間補正量ATCが所定の第1警報時間補正量WTC1および第1回避所要時間補正量ATC1となるように設定されている。
さらに、操向制御非実行時補正マップは、例えば図7(d)に示すように、自車両の旋回半径がゼロから第1所定値R1まで増大することに伴い、警報時間補正量WTCおよび回避所要時間補正量ATCが所定の第1警報時間補正量WTC1および第1回避所要時間補正量ATC1となるように、かつ、旋回半径が第1所定値R1から第2所定値R2まで増大することに伴い、警報時間補正量WTCおよび回避所要時間補正量ATCが所定の第1警報時間補正量WTC1および第1回避所要時間補正量ATC1からゼロまで減少傾向に変化すると共に、旋回半径が第2所定値R2以上の場合には、警報時間補正量WTCおよび回避所要時間補正量ATCがゼロとなるように設定されている。
さらに、操向制御実行時補正マップは、例えば図8(b)に示すように、舵角速度がゼロから第1所定値(例えば、90°/秒等)まで増大することに伴い、警報時間補正量WTCおよび回避所要時間補正量ATCがゼロに設定され、かつ、舵角速度が第1所定値から第2所定値(例えば、360°/秒等)まで増大することに伴い、警報時間補正量WTCおよび回避所要時間補正量ATCがゼロから、所定の第1警報時間補正量WTC1よりも小さい第2警報時間補正量WTC2および第1回避所要時間補正量ATC1よりも小さい第2回避所要時間補正量ATC2まで増大傾向に変化すると共に、舵角速度が第2所定値(例えば、360°/秒等)以上の場合には、警報時間補正量WTCおよび回避所要時間補正量ATCが所定の第2警報時間補正量WTC2および第2回避所要時間補正量ATC2となるように設定されている。
さらに、操向制御実行時補正マップは、例えば図8(c)に示すように、自車両の横加速度がゼロから第0所定値G0(<G1)まで増大することに伴い、警報時間補正量WTCおよび回避所要時間補正量ATCがゼロに設定され、かつ、自車両の横加速度が第0所定値G0から所定値G1まで増大することに伴い、警報時間補正量WTCおよび回避所要時間補正量ATCがゼロから、所定の第1警報時間補正量WTC1よりも小さい第2警報時間補正量WTC2および第1回避所要時間補正量ATC1よりも小さい第2回避所要時間補正量ATC2まで増大傾向に変化すると共に、横加速度が所定値G1以上の場合には、警報時間補正量WTCおよび回避所要時間補正量ATCが所定の第2警報時間補正量WTC2および第2回避所要時間補正量ATC2となるように設定されている。
さらに、操向制御実行時補正マップは、例えば図8(d)に示すように、自車両の旋回半径がゼロから第1所定値R1まで増大することに伴い、警報時間補正量WTCおよび回避所要時間補正量ATCが所定の第1警報時間補正量WTC1よりも小さい第2警報時間補正量WTC2および第1回避所要時間補正量ATC1よりも小さい第2回避所要時間補正量ATC2となるように、かつ、旋回半径が第1所定値R1から第3所定値R3(<R2)まで増大することに伴い、警報時間補正量WTCおよび回避所要時間補正量ATCが所定の第2警報時間補正量WTC2および第2回避所要時間補正量ATC2からゼロまで減少傾向に変化すると共に、旋回半径が第3所定値R3以上の場合には、警報時間補正量WTCおよび回避所要時間補正量ATCがゼロとなるように設定されている。
そして、ステップS09においては、車両状態センサ16により検出された車両の状態、例えば運転者の操舵入力に基づく舵角(実舵角)および舵角速度および横加速度および旋回半径等の旋回状態に応じて、選択した操向制御非実行時マップまたは操向制御実行時マップに基づき、警報時間補正量WTCを算出する。そして、警報時間WTから警報時間補正量WTCを減算して得た値(WT−WTC)を、新たに警報時間WTとして設定する。
そして、ステップS11においては、物体に対する自車両の相対速度VRと、警報時間WTとを乗算して得た値(WT×VR)を、警報作動距離LWとして設定する。
そして、ステップS12においては、物体に対する自車両の相対距離LRが警報作動距離LW未満であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS13に進み、このステップS13においては、警報の出力を停止し、ステップS15に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS14に進み、このステップS14においては、警報の出力を実行し、ステップS15に進む。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS16に進み、このステップS16においては、ブレーキアクチュエータ14による自動的な減速動作の実行を停止し、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS17に進み、このステップS17においては、ブレーキアクチュエータ14による自動的な減速動作を実行し、一連の処理を終了する。
14 ブレーキアクチュエータ(制動手段)
15 外界センサ(物体検出手段)
16 車両状態量センサ(車両状態検出手段)
17 EPSアクチュエータ(操向制御手段)
18 警報装置(警報手段)
21 物体位置検知部(物体検出手段)
25 接触判定部(接触可能性検知手段)
26 走行制御部(作動制御手段、操向制御手段)
27 警報制御部(作動制御手段)
ステップS06 作動抑制手段
ステップS07 規制手段
Claims (1)
- 車両進行方向の物体を検出する物体検出手段と、
前記物体検出手段により検出された物体と車両との接触発生の可能性を検知する接触可能性検知手段と、
前記接触可能性検知手段の検知結果に基づき、車両に設けられた警報手段および制動手段の少なくとも何れかを作動させる作動制御手段と、
車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段と、
前記旋回状態検出手段により検出された旋回状態に基づき、前記作動制御手段による前記警報手段および前記制動手段の少なくとも何れかの作動を抑制する作動抑制手段と、
車両の操向を制御する操向制御手段と、
前記操向制御手段の作動時に、前記作動抑制手段による前記警報手段および前記制動手段の少なくとも何れかの作動の抑制を規制する規制手段と
を備えることを特徴とする運転支援装置。
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