JP7485483B2 - 自家発光に基づく単一チャネルシーケンシング法 - Google Patents

自家発光に基づく単一チャネルシーケンシング法 Download PDF

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Description

本発明は、核酸シーケンシングの分野に関する。特に、本発明は、自家発光シグナルを使用して種々のヌクレオチドの逐次的組入れを識別し、それによってポリヌクレオチド配列の決定を実現する、自家発光に基づく単一チャネルシーケンシング法を提供する。
DNAシーケンシング技術は、サンガーシーケンシング法によって代表される第1世代DNAシーケンシング技術、及びIllumina Hiseq2500、Roche 454、ABI Solid、BGISEQ-500等によって代表される第2世代DNAシーケンシング技術を含む。1977年に、サンガーは、ジデオキシ末端終結シーケンシング法を発明し、第1世代のシーケンシング技術の代表になった。2001年に、第1世代のシーケンシング技術に頼って、ヒトゲノムドラフトが完了した。サンガーシーケンシングは、単純な実験作業、直感で理解でき且つ精確な結果、及び短い実験期間という特徴を有する。サンガーシーケンシングは、検出結果の高い適時性を要する臨床的な遺伝子変異検出及び遺伝子型判定における広範な適用を有する。しかしながら、サンガーシーケンシング法の欠点は、低い処理能力及び高い費用であり、このことが大規模遺伝子シーケンシングにおけるサンガーシーケンシング法の適用を制限する。サンガーシーケンシング法の欠点を克服するために、第2世代シーケンシング技術が生まれた。第1世代DNAシーケンシング技術と比較して、第2世代DNAシーケンシング技術は、高いシーケンシング処理能力、低い費用、高度の自動化、及び単一分子シーケンシングという特徴を有する。Hiseq2500V2のシーケンシング技術を例に取ると、1つの実験工程は10~200G塩基のデータを生み出し得、1塩基あたりの平均シーケンシング費用は、サンガーシーケンシング法のシーケンシング費用の1/1000未満であり、獲得されたシーケンシング結果は、コンピューターによって直接処理され得且つ解析され得る。それ故、第2世代DNAシーケンシング技術は、大規模シーケンシングに非常に適切である。
開発されている第2世代DNAシーケンシング技術は、現在、ライゲーションによるシーケンシング(SBL)技術及び合成によるシーケンシング(SBS)技術を主に伴う。これらのシーケンシング技術の典型的な例は、Applied Biosystemsによって開発されたSOLiDシーケンシング法、Complete Genomicsによって独立して開発された組合せプローブアンカーライゲーション(cPAL)法、並びにBeijing Genomics Institute(BGI)によって開発された組合せプローブアンカー合成(cPAS)法、Illumina Company及びSolexa Technology Companyによって合同で開発されたIlluminaシーケンシング法等を含む。これらのシーケンシング法において、Illumina及びComplete Genomicsは、光シグナルを検出する方法を採用しており、4種類の塩基(A、T/U、C、及びG)の同定及び区別を実現するためには、これら4種の塩基をそれぞれ標識する4種類の蛍光色素を使用することが通常では必要である。この場合、各塩基によって運ばれる蛍光シグナルを読み取るために、シーケンシング装置は、少なくとも2つの単色励起光源及び少なくとも2つのカメラを備えなければならず、このことが高額な製造費用及び膨大な体積のシーケンシング装置をもたらす。
過去10年間で、第2世代遺伝子シーケンシング技術は、新興技術から主流のシーケンシング法に徐々に成長しており、臨床分野において重要な試験ツールに徐々になっており、それによって、感染性疾患の予防及び制御、遺伝性疾患の診断、並びに非侵襲的出生前スクリーニングにおいてますます増加する役割を担っている。シーケンシング市場をさらに拡大し且つシーケンサーを一般向けにするために、低費用且つ小型のシーケンサーの開発が、シーケンシング分野における開発傾向に徐々になっている。第2世代シーケンシング技術の古典的な方法として、4チャネル、2チャネル、及び単一チャネルに基づく3つのシーケンシング法は、シーケンシング法独自の利点を有し;シーケンシング法の比較において、単一チャネルシーケンシングは、より少ない消耗品、より低い費用、小型化をより達成しやすいこと、及び携帯可能な計器類という利点を有し、シーケンシング分野における開発傾向に徐々になっている。現在、市場に出ている単色チャネルに基づく製品は、イオントレントシリーズシーケンサー、454シーケンサー、及びIllumina製の最新のIseq100を主に含む。
単一チャネルに基づく現在のシーケンシング技術の中で、イオントレントシリーズの計器は、ポリマー構造シーケンシングの高いエラー率に起因して、イオントレントシリーズの計器の使用を制限している。同様に、Roche製の454計器も、不十分なシーケンシング精度及び高いシーケンシング費用に起因して、シーケンシング市場から徐々に撤退している。Illumina製のIseq100は、シーケンサーの小型化を実現し且つ高いシーケンシング品質を維持する単色蛍光技術及び半導体技術に基づく。しかしながら、光学シグナルはレーザーによって励起されるため、計器は付加的なレーザーを備え、このことが計器の体積を増加させる。加えて、励起光によって生み出されるバックグラウンド値を回避するために、特別な処理を半導体チップに実施して、励起光によって生み出されるバックグラウンドをフィルターにかけて取り除かなければならず、この処理は、高い費用及びシーケンシング費用の増加を引き起こすであろう。
それ故、外部光源励起を要せず、且つレーザー光源によって生み出されるバックグラウンドをフィルターにかける付加的な設計を採用する必要がない、低費用のシーケンシング法の必要性が当技術分野にある。
上記の技術的問題を解決するために、本出願の発明者は、自家発光系のシグナルを使用してA、(T/U)、C、及びGという4種の塩基を識別する新たなシーケンシング法を開発した。それ故、本発明のシーケンシング法を実施するために使用される発光シグナルは、生物発光又は化学発光に由来し、そのため付加的なレーザーを構成する必要がなく、且つレーザー光源によって生み出されるバックグラウンドをフィルターにかける付加的な設計を採用する必要がなく、このことがシーケンシング費用を低下させる。本発明のシーケンシング法において使用されるシーケンシング装置は、即時の/現場での検出のために好都合に持ち運ばれることさえできる。加えて、本発明のシーケンシング法において使用されるデオキシリボヌクレオチドの3’-末端ヒドロキシルは、修飾され、ブロックされる。シーケンシング工程の間、各反応において1個のみのデオキシリボヌクレオチドが合成され得、各反応において1個のみのデオキシリボヌクレオチドが結合されることを確実にし、それによってシーケンシングの精度を向上させている。
1つの態様において、本発明は、核酸分子をシーケンシングするための方法であって、以下のステップ:
(1)支持体に連結されたシーケンシングされる核酸分子を用意するステップ、又はシーケンシングされる核酸分子を支持体に連結するステップ;
(2)ヌクレオチド重合反応を開始するためのプライマー、ヌクレオチド重合反応を実施するためのポリメラーゼ、及び4種の化合物を添加して、溶液相及び固相を含有する反応系を形成するステップであり;4種の化合物は、それぞれヌクレオチドA、(T/U)、C、及びGの誘導体であり、塩基相補的対合の能力を有し;4種の化合物のリボース又はデオキシリボースの3’位におけるヒドロキシル(-OH)は保護基で保護されており;
第1の化合物は第1の分子標識と連結されており、
第2の化合物は第2の分子標識と連結されており、
第3の化合物は第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されているか、又は第3の化合物の一部は第1の分子標識と連結されており、且つ第3の化合物の別の部分は第2の分子標識と連結されており、
第4の化合物はいかなる分子標識とも連結されていない、ステップ;
(3)シーケンシングされる核酸分子にプライマーをアニールし、シーケンシングされる核酸分子と一緒に初回成長核酸鎖としてプライマーを使用することによって、支持体に連結された二重鎖を形成するステップ;
(4)ポリメラーゼがヌクレオチド重合反応を行うことを可能にする条件下で、ポリメラーゼを使用してヌクレオチド重合反応を行い、それによって、成長核酸鎖の3’末端に4種の化合物の1つを組み入れるステップ;
(5)前のステップの二重鎖が2種の異なるルシフェラーゼと接触し、ライゲーション反応を実施することを可能にし、2種のルシフェラーゼは、それぞれ第1の分子標識及び第2の分子標識と特異的にライゲーションされ得;次いで、基質の存在下でルシフェラーゼが発光反応を触媒し、発せられた発光シグナルを検出するステップ;
(6)各ヌクレオチドの分子標識を除去するステップ;
(7)任意選択で、ステップ(3)~(7)を繰り返して、核酸分子の配列情報を獲得するステップ
を含む方法を提供する。
本発明の実施形態において、シーケンシングされるヌクレオチドの自家発光検出は、ルシフェラーゼとヌクレオチド誘導体とのライゲーションを通じて実現され、それにより付加的な励起光源は必要とされない。具体的な実施形態において、ルシフェラーゼとヌクレオチドとのライゲーションは、ルシフェラーゼ上の標識とヌクレオチド誘導体上の対応する標識との特異的結合を通じて達成される。具体的な実施形態において、第1のヌクレオチドは第1のルシフェラーゼとライゲーションされ、第2のヌクレオチドは第2のルシフェラーゼとライゲーションされ、第3のヌクレオチドは第1のルシフェラーゼ及び第2のルシフェラーゼとライゲーションされ、第4のヌクレオチドはいかなるルシフェラーゼともライゲーションされない。次いで、2種のルシフェラーゼの対応する基質を通すことによって、4種の塩基の発光シグナルが検出され;第1のルシフェラーゼの基質を通した場合、第1及び第3のヌクレオチドが光を発し、第2のルシフェラーゼの基質を通した場合、第2及び第3のヌクレオチドが光を発し、そのため塩基は、4種のヌクレオチドの発光に従って同定され得る。
それ故、例示的な実施形態において、本発明の核酸分子をシーケンシングするための方法は、以下のステップ:
(1)支持体に連結されたシーケンシングされる核酸分子を用意するステップ、又はシーケンシングされる核酸分子を支持体に連結するステップ;
(2)ヌクレオチド重合反応を開始するためのプライマー、ヌクレオチド重合反応を実施するためのポリメラーゼ、及び4種の化合物を添加して、溶液相及び固相を含有する反応系を形成するステップであって;4種の化合物は、それぞれヌクレオチドA、(T/U)、C、及びGの誘導体であり、塩基相補的対合の能力を有し;4種の化合物のリボース又はデオキシリボースの3’位におけるヒドロキシル(-OH)は保護基で保護されており;
第1の化合物は第1の分子標識と連結されており、
第2の化合物は第2の分子標識と連結されており、
第3の化合物は第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されているか、又は第3の化合物の一部は第1の分子標識と連結されており、且つ第3の化合物の別の部分は第2の分子標識と連結されており、
第4の化合物はいかなる分子標識とも連結されていない、ステップ;
(3)シーケンシングされる核酸分子にプライマーをアニールし、シーケンシングされる核酸分子と一緒に初回成長核酸鎖としてプライマーを使用することによって、支持体に連結された二重鎖を形成するステップ;
(4)ポリメラーゼがヌクレオチド重合反応を行うことを可能にする条件下で、ポリメラーゼを使用してヌクレオチド重合反応を行い、それによって、成長核酸鎖の3’末端に4種の化合物の1つを組み入れるステップ;
(5)前のステップにおける反応系の溶液相を除去し、二重鎖を支持体に連結された状態に保ち、2種の異なるルシフェラーゼを添加してライゲーション反応を行うステップであって、2種のルシフェラーゼは、それぞれ第1の分子標識及び第2の分子標識と特異的にライゲーションされ得る、ステップ;
(6)溶出バッファーを使用することによって、結合していないルシフェラーゼを除去するステップ;
(7)第1のルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出するステップ;
(8)前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
(9)第2のルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出するステップ;
(10)前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
(11)各ヌクレオチドの分子標識及び3’保護基を除去するステップ;
(12)任意選択で、前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
(13)任意選択で、ステップ(3)~(12)を繰り返して、核酸分子の配列情報を獲得するステップ
を含む。
具体的な実施形態において、2種のルシフェラーゼとヌクレオチドとのライゲーションは、別個でも行われ得る。例えば、最初に標識される第1のルシフェラーゼをまず添加して、第1のルシフェラーゼが、第1の分子で標識されたヌクレオチドとのライゲーション反応を受けることを可能にし得、次いで、溶出バッファーを使用することによって、結合していない第1のルシフェラーゼを除去し、第1のルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出する;次いで、2番目に標識される第2のルシフェラーゼを添加して、第2のルシフェラーゼが、第2の分子で標識されたヌクレオチドとのライゲーション反応を受けることを可能にし得、次いで、溶出バッファーを使用することによって、結合していない第2のルシフェラーゼを除去し、第2のルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出する。具体的には、本発明は、核酸分子をシーケンシングするための方法であって、以下のステップ:
(1)支持体に連結されたシーケンシングされる核酸分子を用意するステップ、又はシーケンシングされる核酸分子を支持体に連結するステップ;
(2)ヌクレオチド重合反応を開始するためのプライマー、ヌクレオチド重合反応を実施するためのポリメラーゼ、及び4種の化合物を添加して、溶液相及び固相を含有する反応系を形成するステップであり;4種の化合物は、それぞれヌクレオチドA、(T/U)、C、及びGの誘導体であり、塩基相補的対合の能力を有し;4種の化合物のリボース又はデオキシリボースの3’位におけるヒドロキシル(-OH)は保護基で保護されており;
第1の化合物は第1の分子標識と連結されており、
第2の化合物は第2の分子標識と連結されており、
第3の化合物は第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されているか、又は第3の化合物の一部は第1の分子標識と連結されており、且つ第3の化合物の別の部分は第2の分子標識と連結されており、
第4の化合物はいかなる分子標識とも連結されていない、ステップ;
(3)シーケンシングされる核酸分子にプライマーをアニールし、シーケンシングされる核酸分子と一緒に初回成長核酸鎖としてプライマーを使用することによって、支持体に連結された二重鎖を形成するステップ;
(4)ポリメラーゼがヌクレオチド重合反応を行うことを可能にする条件下で、ポリメラーゼを使用してヌクレオチド重合反応を行い、それによって、成長核酸鎖の3’末端に4種の化合物の1つを組み入れるステップ;
(5)前のステップにおける反応系の溶液相を除去し、二重鎖を支持体に連結された状態に保ち、第1のルシフェラーゼを添加してライゲーション反応を実施するステップであり、第1のルシフェラーゼは第1の分子標識に特異的に結合し得る、ステップ;
(6)溶出バッファーを使用することによって、結合していない第1のルシフェラーゼを除去するステップ;
(7)第1のルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出するステップ;
(8)前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
(9)第2のルシフェラーゼを添加してライゲーション反応を実施するステップであり、第2のルシフェラーゼは第2の分子標識に特異的に結合し得る、ステップ;
(10)溶出バッファーを使用することによって、結合していない第2のルシフェラーゼを除去するステップ;
(11)第2のルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出するステップ;
(12)前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
(13)任意選択で、各ヌクレオチドの分子標識及び3’保護基を除去するステップ;
(14)任意選択で、ステップ(3)~(13)又は(3)~(11)を1回又は複数回繰り返して、核酸分子の配列情報を獲得するステップ
を含む方法を提供する。
具体的な実施形態において、2種のルシフェラーゼは同じであり得、2種のルシフェラーゼは、それぞれ第1の分子標識及び第2の分子標識に特異的に結合し得、つまり1種のみのルシフェラーゼ及び基質が使用され、最初に標識される第1のルシフェラーゼ及び2番目に標識される第2のルシフェラーゼは、ヌクレオチドに別個にライゲーションされる。例えば、最初に標識される第1のルシフェラーゼを最初に添加し、第1のルシフェラーゼが、第1の分子で標識されたヌクレオチドとのライゲーション反応を受けることを可能にし、次いで溶出バッファーを用いて、結合していない第1のルシフェラーゼを除去し、ルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出する;次いで、2番目に標識される第2のルシフェラーゼを添加し、第2のルシフェラーゼが、第2の分子で標識されたヌクレオチドとのライゲーション反応を受けることを可能にし、次いで溶出バッファーを用いて、結合していない第2のルシフェラーゼを除去し、ルシフェラーゼの基質を添加し、発光シグナルは同時である。具体的には、本発明は、核酸分子をシーケンシングするための方法であって、以下のステップ:
(1)支持体に連結されたシーケンシングされる核酸分子を用意するステップ、又はシーケンシングされる核酸分子を支持体に連結するステップ;
(2)ヌクレオチド重合反応を開始するためのプライマー、ヌクレオチド重合反応を実施するためのポリメラーゼ、及び4種の化合物を添加して、溶液相及び固相を含有する反応系を形成するステップであり;4種の化合物は、それぞれヌクレオチドA、(T/U)、C、及びGの誘導体であり、塩基相補的対合の能力を有し;4種の化合物のリボース又はデオキシリボースの3’位におけるヒドロキシル(-OH)は保護基で保護されており;
第1の化合物は第1の分子標識と連結されており、
第2の化合物は第2の分子標識と連結されており、
第3の化合物は第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されているか、又は第3の化合物の一部は第1の分子標識と連結されており、且つ第3の化合物の別の部分は第2の分子標識と連結されており、
第4の化合物はいかなる分子標識とも連結されていない、ステップ;
(3)シーケンシングされる核酸分子にプライマーをアニールし、シーケンシングされる核酸分子と一緒に初回成長核酸鎖としてプライマーを使用することによって、支持体に連結された二重鎖を形成するステップ;
(4)ポリメラーゼがヌクレオチド重合反応を行うことを可能にする条件下で、ポリメラーゼを使用してヌクレオチド重合反応を行い、それによって、成長核酸鎖の3’末端に4種の化合物の1つを組み入れるステップ;
(5)前のステップにおける反応系の溶液相を除去し、二重鎖を支持体に連結された状態に保ち、第1のルシフェラーゼを添加してライゲーション反応を実施するステップであり、第1のルシフェラーゼは第1の分子標識に特異的に結合し得る、ライゲーション反応を実施するステップ;
(6)溶出バッファーを使用することによって、結合していない第1のルシフェラーゼを除去するステップ;
(7)ルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出するステップ;
(8)前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
(9)ルシフェラーゼを変性させるための試薬を添加するステップ;
(10)前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
(11)第2のルシフェラーゼを添加してライゲーション反応を実施するステップであり、第2のルシフェラーゼは第2の分子標識に特異的に結合し得る、ステップ;
(12)溶出バッファーを使用することによって、結合していない第2のルシフェラーゼを除去するステップ;
(13)ルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出するステップ;
(14)任意選択で、前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
(15)任意選択で、各ヌクレオチドの分子標識及び3’保護基を除去するステップ;
(16)任意選択で、ステップ(3)~(15)又は(3)~(13)を1回又は複数回繰り返して、核酸分子の配列情報を獲得するステップ
を含む方法を提供する。
別の態様において、本発明は、ポリヌクレオチドをシーケンシングするためのキットであって、
(a)4種の化合物であり、4種の化合物は、それぞれヌクレオチドA、(T/U)、C、及びGの誘導体であり、塩基相補的対合の能力を有し;4種の化合物のリボース又はデオキシリボースの3’位におけるヒドロキシル(-OH)は保護基で保護されており;
第1の化合物は第1の分子標識と連結されており、
第2の化合物は第2の分子標識と連結されており、
第3の化合物は第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されているか、又は第3の化合物の一部は第1の分子標識と連結されており、且つ第3の化合物の別の部分は第2の分子標識と連結されており、
第4の化合物はいかなる分子標識とも連結されていない、4種の化合物;並びに
(b)2種のルシフェラーゼであり、2種のルシフェラーゼは、それぞれ第1の分子標識及び第2の分子標識に特異的に結合し得、2種のルシフェラーゼは同じであり得る又は異なり得る、2種のルシフェラーゼ
を含むキットにも関する。
一部の好ましい実施形態において、本発明のキットは、サンプルから核酸分子を抽出するための試薬及び/又は装置;核酸分子を前処理するための試薬;シーケンシングされる核酸分子を連結するための支持体;シーケンシングされる核酸分子を支持体に連結する(例えば、共有結合的に又は非共有結合的に連結する)ための試薬;ヌクレオチド重合反応を開始するためのプライマー;ヌクレオチド重合反応を実施するためのポリメラーゼ;1種又は複数のバッファー溶液;1種又は複数の洗浄溶液;或いはその任意の組合せをさらに含む。
抗体とNlucとのコンジュゲーションを示す図である。図における酵素はNlucを指し、図における抗体はジゴキシゲニン抗体を指す。
別様に定義されない限り、本明細書において使用されるすべての技術的及び科学的用語は、本発明が関連する当業者によって共通に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書において言及されるすべての特許、出願、及び他の刊行物は、参照によりすべての特許、出願、及び他の刊行物の全体が組み入れられる。本明細書に示される定義が、参照により本明細書に組み入れられる特許、出願、及び他の刊行物に記載される定義と矛盾する又は一貫性がない場合、本明細書に記載される定義が優先するものとする。
本明細書において使用するとき、「ポリヌクレオチド」という用語は、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、又はデオキシリボ核酸、リボ核酸の類似体を指す。ポリヌクレオチドは、一本鎖であり得るか、二本鎖であり得るか、又は一本鎖及び二本鎖配列の両方を含み得る。ポリヌクレオチド分子は、二本鎖形態のDNA(dsDNA)(例えば、ゲノムDNA、PCR及び増幅産物等)に由来し得るか、又は一本鎖形態のDNA(ssDNA)若しくはRNAに由来し得、dsDNAに変換され得る、逆もまた同様である。ポリヌクレオチド分子の正確な配列は、公知であり得る又は未知であり得る。以下のものは、ポリヌクレオチドの例示的な例である:遺伝子又は遺伝子フラグメント(例えば、プローブ、プライマー、EST又はSAGEタグ)、ゲノムDNA、ゲノムDNAフラグメント、エクソン、イントロン、メッセンジャーRNA(mRNA)、運搬RNA、リボソームRNA、リボザイム、cDNA、組み換えポリヌクレオチド、合成ポリヌクレオチド、分枝ポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、任意の配列の単離DNA、任意の配列の単離RNA、及び上記配列のいずれかの核酸プローブ、プライマー、又は増幅コピー。
ポリヌクレオチドは、ヌクレオチド又はヌクレオチド類似体を含んでもよい。ヌクレオチドは、通常、サッカリド(すなわち、リボース又はデオキシリボース)、塩基、及び少なくとも1つのリン酸基を含む。ヌクレオチドは無塩基性(すなわち、塩基を含んでいない)であり得る。ヌクレオチドは、デオキシリボヌクレオチド、修飾デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、修飾リボヌクレオチド、ペプチドヌクレオチド、修飾ペプチドヌクレオチド、修飾リン酸サッカリド骨格ヌクレオシド、及びこれらの混合物を含む。ヌクレオチドの例は、例えば、アデノシン一リン酸(AMP)、アデノシン二リン酸(ADP)、アデノシン三リン酸(ATP)、チミジン一リン酸(TMP)、チミジン二リン酸(TDP)、チミジン三リン酸(TTP)、シチジン一リン酸(CMP)、シチジン二リン酸(CDP)、シチジン三リン酸(CTP)、グアノシン一リン酸(GMP)、グアノシン二リン酸(GDP)、グアノシン三リン酸(GTP)、ウリジン一リン酸(UMP)、ウリジン二リン酸(UDP)、ウリジン三リン酸(UTP)、デオキシアデノシン一リン酸(dAMP)、デオキシアデノシン二リン酸(dADP)、デオキシアデノシン三リン酸(dATP)、デオキシチミジン一リン酸(dTMP)、デオキシチミジン二リン酸(dTDP)、デオキシチミジン三リン酸(dTTP)、デオキシシチジン三リン酸(dCDP)、デオキシシチジン三リン酸(dCTP)、デオキシグアノシン一リン酸(dGMP)、デオキシグアノシン二リン酸(dGDP)、デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)、デオキシウリジン一リン酸(dUMP)、デオキシウリジン二リン酸(dUDP)、及びデオキシウリジン三リン酸(dUTP)を含む。修飾塩基を含有するヌクレオチド類似体も、本明細書に記載される方法において使用され得る。修飾塩基が天然の骨格又は同様の構造を有するかどうかにかかわらず、ポリヌクレオチドに含まれ得る例示的な修飾塩基は、例えば、イノシン、キサンチン、ヒポキサンチン、イソシトシン、イソグアニン、2-アミノプリン、5-メチルシトシン、5-ヒドロキシメチルシトシン、2-アミノアデニン、6-メチルアデニン、6-メチルグアニン、2-プロピルグアニン、2-プロピルアデニン、2-チオウラシル、2-チオチミン、2-チオシトシン、15-ハロゲン化ウラシル、15-ハロゲン化シトシン、5-プロピニルウラシル、5-プロピニルシトシン、6-アゾウラシル、6-アゾシトシン、6-アゾチミン、5-ウラシル、4-チオウラシル、8-ハロゲン化アデニン又はグアニン、8-アミノアデニン又は8-アミノグアニン、8-チオアデニン又は8-チオグアニン、8-チオアルキルアデニン又は8-チオアルキルグアニン、8-ヒドロキシアデニン又は8-ヒドロキシグアニン、5-ハロゲン化ウラシル又はシトシン、7-メチルグアニン、7-メチルアデニン、8-アザグアニン、8-アザアデニン、7-デアザグアニン、7-デアザアデニン、3-デアザグアニン、3-デアザアデニン等を含む。当技術分野において公知のように、ある特定のヌクレオチド類似体、例えばアデノシン5’-ホスホリルサルフェート等のヌクレオチド類似体は、ポリヌクレオチドに組み入れられ得ない。
一般的に言うと、ヌクレオチドは、ヌクレオチドA、C、G、T、又はUを含む。本明細書において使用するとき、「ヌクレオチドA」という用語は、ATP、dATP等、アデニン(A)を含有するヌクレオチド又はその修飾体若しくは類似体を指す。「ヌクレオチドG」とは、GTP、dGTP等、グアニン(G)を含有するヌクレオチド又はその修飾体若しくは類似体を指す。「ヌクレオチドC」とは、CTP、dCTP等、シトシン(C)を含有するヌクレオチド又はその修飾体若しくは類似体を指す。「ヌクレオチドT」とは、TTP、dTTP等、チミン(T)を含有するヌクレオチド又はその修飾体若しくは類似体を指す。「ヌクレオチドU」とは、UTP、dUTP等、ウラシル(U)を含有するヌクレオチド又はその修飾体若しくは類似体を指す。
ヌクレオチドの標識化
本発明は、種々のルシフェラーゼがヌクレオチドにライゲーションされ得るように、ヌクレオチドを種々の標識で個々に又は組合せで標識することに関する。本明細書において使用するとき、ヌクレオチドを標識するための分子標識、及び分子標識に特異的に結合する標識は、互いに特異的に結合し得る任意の対合分子であってもよい。対合メンバー間での特異的結合は、ルシフェラーゼへのヌクレオチドのライゲーションを実現する。例示的な対合メンバーは、(a)ジゴキシゲニンジゴキシゲニン抗体、N3G-N3G抗体、FITC-FITC抗体等、対応する抗体又はその結合部分若しくはフラグメントと組み合わされたハプテン又は抗原化合物;(b)核酸アプタマー及びタンパク質;(c)非免疫結合ペア(例えば、ビオチン-アビジン、ビオチン-ストレプトアビジン、ビオチン-ニュートラアビジン);(d)ホルモン-ホルモン結合タンパク質;(e)受容体-受容体アゴニスト又はアンタゴニスト;(f)レクチン-炭水化物;(g)酵素-酵素補因子;(h)酵素-酵素阻害剤;並びに(i)核酸二重鎖を形成し得る相補的オリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドのペアを含むが、核酸二重鎖を形成し得る相補的オリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドのペアに限定されるわけではない。
具体的な実施形態において、第1の分子標識及び第2の分子標識は、ビオチン、ジゴキシゲニン、N3G、又はFITCから選択される小分子標識である。2種のルシフェラーゼは、それぞれ第1の分子標識及び第2の分子標識に特異的に結合し得る。例えば、具体的な実施形態において、第1の分子標識はビオチンであり、次いで第1のルシフェラーゼはストレプトアビジン標識されたルシフェラーゼであり得;第2の分子標識はジゴキシゲニンであり、第2のルシフェラーゼは、第1のルシフェラーゼとは異なるジゴキシゲニン抗体標識されたルシフェラーゼであり得、第2のルシフェラーゼはまた、第1のルシフェラーゼと同じであるジゴキシゲニン抗体標識されたルシフェラーゼであってもよい。ルシフェラーゼの供給源は、ホタル、ガウシア(gaussia)、レニラ(Renilla)、及び他の生物を含むが、ホタル、ガウシア(gaussia)、レニラ(Renilla)、及び他の生物に限定されるわけではない。例えば、ストレプトアビジン標識されたルシフェラーゼは、Adivity Company製のSA-Gluc:ストレプトアビジン-ガウシア・プリンセプス(Gaussia princeps)ルシフェラーゼであってもよい。ジゴキシゲニン抗体標識されたルシフェラーゼは、ジゴキシゲニン抗体-Gluc又はジゴキシゲニン抗体-Nlucであってもよい。
本明細書において使用するとき、「第1の化合物は第1の分子標識と連結されている」という表現は、第1の化合物のすべてが第1の分子標識と連結されているか、又は第1の化合物の一部が第1の分子標識と連結されており、一方で第1の化合物の残りは分子標識と連結されていないことを意味する。同じように、「第2の化合物は第2の分子標識と連結されている」という表現は、第2の化合物のすべてが第2の分子標識と連結されているか、又は第2の化合物の一部が第2の分子標識と連結されており、一方で第2の化合物の残りは分子標識と連結されていないことを意味する。「第3の化合物は第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されている」という表現は、第3の化合物のすべてが第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されているか、又は第3の化合物の一部が第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されており、一方で第3の化合物の残りは分子標識と連結されていないことを意味する。
ポリヌクレオチドのシーケンシング
好ましくは、本発明の種々のルシフェラーゼとライゲーションされたヌクレオチドは、合成によるシーケンシングに適切である。本明細書において使用される合成によるシーケンシング法は、当技術分野において周知の合成による様々なシーケンシングである。基本的には、合成によるシーケンシングは、シーケンシングされる核酸分子とシーケンシングプライマーとをまずハイブリダイズするステップ、次いで、ポリメラーゼの存在下で、シーケンシングされる核酸分子を鋳型として使用することによって、シーケンシングプライマーの3’末端で、本明細書に記載される種々のルシフェラーゼとライゲーションされたヌクレオチドを重合するステップを伴う。重合の後、ルシフェラーゼによって発せられた発光シグナルを検出することによって、ヌクレオチドが同定される。標識されたヌクレオチドからルシフェラーゼを除去した後、次のポリマーシーケンシングサイクルが実施される。
標的ポリヌクレオチドの配列を決定するための方法は、以下のように行われ得る:標的ポリヌクレオチド配列を変性させ、標的ポリヌクレオチドと種々のヌクレオチドとをそれぞれ接触させて、標的ヌクレオチドの相補体を形成し、且つ組み入れられたヌクレオチドを検出するようにする。方法は、標的に相補的な正しいヌクレオチドを組み入れることによって、ポリメラーゼが相補鎖を伸長することを可能にする重合を利用する。重合反応は、重合を開始する特別なプライマーも要する。
反応の各ラウンドに関して、ヌクレオチドの組入れはポリメラーゼによって行われ、次いで組入れ事象が測定される。多くの異なるポリメラーゼが存在し、当業者が最も適切なポリメラーゼを決定することは容易である。好ましい酵素は、DNAポリメラーゼI、Klenowフラグメント、DNAポリメラーゼIII、T4若しくはT7 DNAポリメラーゼ、Taqポリメラーゼ、又はventポリメラーゼを含む。特異的な特性を有するように操作されたポリメラーゼを使用することも可能である。
シーケンシング法は、固体支持体に配置された標的ポリヌクレオチドに対して好ましくは実施される。リンカー分子を通じて、複数の標的ポリヌクレオチドが固体支持体に固定化され得るか、又はミクロスフェア等の粒子に付着され得、粒子は固体支持体材料にも付着され得る。
ポリヌクレオチドは、ビオチン-ストレプトアビジン相互作用の使用を含めた多様な方法によって、固体支持体に付着され得る。ポリヌクレオチドを固体支持体に固定化するための方法は当技術分野において周知であり、リソグラフィー技法、及び固体支持体の特異的位置に各ポリヌクレオチドをスポットすることを含む。適切な固体支持体は当技術分野において公知であり、ガラススライド及びビーズ、セラミック及びシリコン表面、並びにプラスチック材料を含む。支持体は通常では平坦であり、但しマイクロビーズ(ミクロスフェア)も使用され得、後者は公知の方法によって他の固体支持体にも付着され得る。ミクロスフェアは任意の適切なサイズを有し得、ミクロスフェアの直径は通常では10~100ナノメートルである。好ましい実施形態において、ポリヌクレオチドは、平坦な表面に、好ましくは平坦なガラス表面に直接付着される。連結は、好ましくは共有結合の形態で行われる。使用されるアレイは、例えば国際公開第00/06770号に記載されるように、一意的な光学的に分析可能な領域に置かれたポリヌクレオチドを含む、好ましくは単分子アレイである。
重合のための必要な条件は当業者に周知である。重合反応を実施するために、通常ではプライマー配列が標的ポリヌクレオチドに最初にアニールされるべきである。プライマー配列はポリメラーゼによって認識され、相補鎖の後続の伸長のための開始部位として働く。プライマー配列は、標的ポリヌクレオチドに対して独立の構成要素として添加されてもよい。加えて、プライマー及び標的ポリヌクレオチドはそれぞれ、一本鎖分子の一部であってもよく、プライマー部分及び標的の一部は、分子内二重鎖、つまりヘアピンループ構造を形成する。構造体は、分子の任意の位置を通じて固体支持体に固定化され得る。ポリメラーゼ反応に必要な他の条件は当業者に周知であり、これらの条件は、温度、pH、及びバッファー組成物を含む。
その後、本発明の標識されたヌクレオチドを標的ポリヌクレオチドと接触させて、重合を可能にする。ヌクレオチドは逐次的に添加され得、つまり各タイプのヌクレオチド(A、C、G、又はT/U)は別個に添加される又は同時に添加される。
1個のヌクレオチドを組み入れるのに十分な時間の間、重合ステップの進行が可能になる。
次いで、例えば前のステップにおける反応系の溶液相を除去し、二重鎖を支持体に付着したままにしておくことによって、組み入れられていないヌクレオチドが除去される。
その後、異なるルシフェラーゼを含有する2種のルシフェラーゼを添加して、ライゲーション反応を行い得る。2種のルシフェラーゼは、ヌクレオチドを標識するための分子標識にそれぞれ特異的に結合し得、それによって、組み入れられたヌクレオチドへのルシフェラーゼのライゲーションを実現する。次いで、ルシフェラーゼの対応する基質を添加し、発光シグナルを検出することによって、組み入れられたヌクレオチドの同定が達成される。同じルシフェラーゼを含有する2種類のルシフェラーゼを添加して、ライゲーション反応を行うことも可能である。ルシフェラーゼは、ヌクレオチドを標識するための分子標識にそれぞれ特異的に結合し得、それによって、組み入れられたヌクレオチドへのルシフェラーゼのライゲーションを実現する。次いで、ルシフェラーゼの対応する基質を添加し、発光シグナルを検出することによって、組み入れられたヌクレオチドの同定が実現される。
具体的な実施形態において、4種のデオキシリボヌクレオチド類似体は、異なる小分子標識、すなわちビオチン(Bと略される)及びジゴキシゲニン(Dと略される)で標識されており、例えばヌクレオチドAはBで標識されており、ヌクレオチドCはB及びDで標識されており、ヌクレオチドTはDで標識されており、ヌクレオチドGは標識されていない。異なる小分子で標識された4種のデオキシリボヌクレオチド類似体の3’末端ヒドロキシル基はすべてブロックされて、各シーケンシング反応の間に1個のみのデオキシリボヌクレオチドが結合されることを確実にする。シーケンシング反応の間、4種の標識されたデオキシリボヌクレオチド類似体とシーケンシングポリメラーゼとの混合物が、ポリメラーゼの作用下でまず導入され、塩基相補的対合の原理に従って、1個のデオキシリボヌクレオチド類似体が成長核酸鎖の3’末端に組み入れられる。前のステップにおける反応系の溶液相を除去し、二重鎖を支持体に付着したままにしておくことによって、結合していないデオキシリボヌクレオチド類似体が除去され得る。次いで、異なるルシフェラーゼを含有する2種のルシフェラーゼが添加され、第1のルシフェラーゼはストレプトアビジンで標識されており、ストレプトアビジンで標識された第1のルシフェラーゼは、小分子Bで標識されたヌクレオチドA又はヌクレオチドCに結合し、第2のルシフェラーゼはジゴキシゲニン抗体で標識されており、ジゴキシゲニン抗体で標識された第2のルシフェラーゼは、小分子Dで標識されたヌクレオチドC又はヌクレオチドTに結合する。溶出バッファーを用いて、結合していないルシフェラーゼを除去した後、第1のルシフェラーゼの基質が添加され、第1のルシフェラーゼとライゲーションされたヌクレオチドは光を発し、シグナルは検出器によって検出される;第2のルシフェラーゼの基質が添加され、第2のルシフェラーゼとライゲーションされたヌクレオチドは光を発し、シグナルは検出器によって検出され、それにより、以下の表に示される発光が獲得され、塩基が同定され得る。
Figure 0007485483000001
具体的な実施形態において、標識されたヌクレオチドへの異なるルシフェラーゼを含有する2種のルシフェラーゼのライゲーション、及びシグナル検出は別個に実施され得る。まず、第1のルシフェラーゼが添加され、第1のルシフェラーゼはストレプトアビジンで標識されており、小分子Bで標識されたヌクレオチドA又はヌクレオチドCに結合する。溶出バッファーを用いて、結合していない第1のルシフェラーゼを除去した後、第1のルシフェラーゼの基質が添加され、第1のルシフェラーゼとライゲーションされたヌクレオチドは光を発し、シグナルは検出器によって検出される。反応溶液を除去した後、ジゴキシゲニン抗体で標識された第2のルシフェラーゼが添加され、ジゴキシゲニン抗体で標識された第2のルシフェラーゼは、小分子Dで標識されたヌクレオチドC又はヌクレオチドTに結合し、次いで溶出バッファーを用いて、結合していない第2のルシフェラーゼは除去され、第2のルシフェラーゼの基質が添加され、第2のルシフェラーゼとライゲーションされたヌクレオチドは光を発し、シグナルは検出器によって検出される。故に、上の表に示される発光が獲得され、塩基の同定が実施され得る。
別の具体的な実施形態において、標識されたヌクレオチドへの同じルシフェラーゼを含有する2種のルシフェラーゼのライゲーション、及びシグナル検出は別個に実施される。まず、第1のルシフェラーゼが添加され、第1のルシフェラーゼはストレプトアビジンで標識されており、小分子Bで標識されたヌクレオチドA又はヌクレオチドCに結合する。溶出バッファーを用いて、結合していない第1のルシフェラーゼを除去した後、ルシフェラーゼの基質が添加され、第1のルシフェラーゼとライゲーションされたヌクレオチドは光を発し、シグナルは検出器によって検出される。次いで、第1のルシフェラーゼを変性させる試薬が添加され;反応溶液を除去した後、第2のルシフェラーゼが添加され、第2のルシフェラーゼはジゴキシゲニン抗体で標識されており、小分子Dで標識されたヌクレオチドC又はヌクレオチドTに結合し、次いで、溶出バッファーを使用することによって、結合していない第2のルシフェラーゼが除去され、ルシフェラーゼの基質が添加され、第2のルシフェラーゼとライゲーションされた塩基は光を発し、シグナルは検出器によって検出される。故に、上の表に示される発光が獲得され、塩基の同定が実施され得る。
蛍光シグナルの検出
蛍光シグナルを検出する手段は当技術分野において周知である。例えば、蛍光シグナルを検出することは、蛍光の波長を検出する装置によって実現され得る。そのような装置は当技術分野において周知である。例えば、そのような装置は、固体支持体の表面をレーザーでスキャンして、シーケンシングされる核酸分子に直接結合しているフルオロフォアを撮像するための共焦点走査型顕微鏡であってもよい。加えて、例えば、電荷結合検出器(CCD)等の高感度2-D検出器を使用して、生み出された各シグナルを観察し得る。例えば、走査型近接場光顕微鏡(SNOM)等の他の技法も使用され得る。
標識の除去
検出後、適切な条件を使用して、ヌクレオチドに付着した標識を除去し得る。
具体的な実施形態において、本発明の標識ヌクレオチドは3’保護基も有する。本発明の一部の実施形態において、保護基及び標識は、通常、3’ブロックされた標識ヌクレオチド上の2つの異なる基であるが、他の実施形態において、保護基及び標識はまた、同じ基であってもよい。
本明細書において使用するとき、「保護基」という用語は、該基を含有するヌクレオチドが、合成されているポリヌクレオチド鎖に組み入れられた後に、ポリメラーゼ(該基を含有するヌクレオチドを、合成されているポリヌクレオチド鎖に組み入れる)が、ヌクレオチドの別のものの組入れを絶え間なく触媒することを阻止する基を指す。そのような保護基は、本明細書において3’-OH保護基とも称される。そのような保護基を含有するヌクレオチドは、本明細書において3’ブロックされたヌクレオチドとも称される。保護基が、ポリヌクレオチド鎖に付加的なヌクレオチド分子が組み入れられるのを阻止し得、且つポリヌクレオチド鎖に損傷を与えることなくヌクレオチドのサッカリド部分から容易に除去され得る限りにおいて、保護基は、ヌクレオチドに付加され得る任意の適切な基であり得る。加えて、保護基で修飾されたヌクレオチドは、修飾されたヌクレオチドをポリヌクレオチド鎖に組み入れるためのポリメラーゼ又は他の適切な酵素に抵抗性である必要がある。それ故、理想的な保護基は、長期の安定性を呈し、ポリメラーゼによって効率的に組み入れられ得、ヌクレオチドの二次的な又はさらなる組入れを阻止し、且つポリヌクレオチドの構造に損傷を与えない穏やかな条件下で、好ましくは水性条件下で除去され得る。
先行技術は、上の記載を満たす多様な保護基を記載している。例えば、国際公開第91/06678号は、3’-OH保護基が、エステル及びエーテル、-F、-NH、-OCH、-N、-OPO、-NHCOCH、2-ニトロフェニルカーボネート、2,4-ヒポスルホニルジニトロ、及びテトラヒドロフランエーテルを含むことを開示する。Metzkerら(Nucleic Acids Research、22(20):4259~4267、1994)は、8つの3’修飾2-デオキシリボヌクレオシド5’-三リン酸(3’修飾dNTP)の合成及び適用を開示する。国際公開第2002/029003号は、ポリメラーゼ反応において成長DNA鎖の3’-OH基をキャップするアリル保護基の使用を記載する。好ましくは、国際公開第2014139596号及び国際公開第2004/018497号に報告される様々な保護基が使用され得、例えば国際公開第2014139596号の図1Aに例示されるそうした保護基及び特許請求の範囲に規定されるそうした3’-ヒドロキシル保護基(すなわち、保護基)、並びに例えば、国際公開第2004/018497号の図3と4に例示されるそうした保護基、及び特許請求の範囲に規定されるものを含む。上記参考文献はすべて、参照により参考文献の全体が本明細書に組み入れられる。
当業者であれば、適切な保護基をリボース環に付着させて、3’-OHとの相互作用をブロックする方法を理解するであろう。保護基は、3’位に直接付着され得るか、又は2’位に付着され得る(保護基は、3’位における相互作用をブロックするのに十分なサイズ又は電荷を有する)。加えて、保護基は、3’及び2’位で付着され得、切断されて3’-OH基を曝露し得る。
3’ブロックされたヌクレオチドを成長核酸鎖に組み入れることに成功した後、シーケンシングプロトコールは、連続的な鎖合成のために使用可能な3’-OH部位を生み出すために、保護基の除去を要する。本明細書において使用される、修飾されたヌクレオチドから保護基を除去し得る試薬は、使用される保護基に大きく依存する。例えば、3’-ヒドロキシル基からエステル保護基を除去することは、通常ではアルカリ加水分解によって達成される。保護基の除去の容易さは大幅に変動し;一般的に、カルボニル炭素上の置換基の電気陰性度が大きければ大きいほど、除去の容易さは大きくなる。例えば、高度に電気陰性のトリフルオロ酢酸基は、メタノール中にてpH7で3’-ヒドロキシル基から迅速に切断され得(Cramerら、1963)、そのためトリフルオロ酢酸基は、このpHでの重合の間不安定である。フェノキシアセテート基は1分未満以内に切断されるが、例えばNH-/メタノールを使用することにより、有意により高いpHが要される(Reese及びSteward、1968)。様々なヒドロキシ保護基が、アルカリ加水分解以外の化学的方法を使用して選択的に切断され得る。2,4-ジニトロフェニルチオ基は、チオフェノール及びチオサルフェート等の求核剤を用いた処理によって迅速に切断され得る(Letsingerら、1964)。アリルエーテルは、アセトン/水中でのHg(II)を用いた処理によって切断され得る(Gigg及びWarren、1968)。テトラヒドロチアニル(Tetrahydrothianyl)エーテルは、Ag(I)又はHg(II)を用いた中性条件下で除去され得る(Cohen及びSteele、1966;Cruseら、1978)。光化学デブロッキングは、光化学的に切断可能な保護基とともに使用され得る。この方法において使用され得るいくつかの保護基がある。リボヌクレオシドの2’-ヒドロキシル官能性のための保護基としてのo-ニトロベンジルエーテルの使用は公知であり且つ立証されており(Ohtsukaら、1978);o-ニトロベンジルエーテルは、260nmにおける照射によって除去される。アルキルカーボネートo-ニトロベンジルカーボネートの保護基も、pH7における照射によって除去される(Cama及びChristensen、1978)。3’-OH保護基の酵素的デブロッキングも可能である。T4ポリヌクレオチドキナーゼは、3’-リン酸末端を3’-ヒドロキシル末端に変換し得、次いで3’-ヒドロキシル末端は、DNAポリメラーゼIに対するプライマーとして使用され得ることが実証されている(Hennerら、1983)。この3’-ホスファターゼ活性を使用して、保護基としてリン酸を含有するそうしたdNTP類似体の3’保護基を除去する。
3’ブロックされたヌクレオチドから保護基を除去し得る他の試薬は、例えばヌクレオチドからアジドを含有する3’-OH保護基を除去し得るホスフィン(例えば、トリス(ヒドロキシメチル)ホスフィン(THP))を例えば含む(ホスフィンのこの適用に関しては、例えば、その内容全体が参照により本明細書に組み入れられる国際公開第2014139596号における記載を参照されたい)。3’ブロックされたヌクレオチドから保護基を除去し得る他の試薬は、例えば、3’-OH保護基として使用される3’-アリル、3,4-ジメトキシベンジルオキシメチル、又はフルオロメトキシメチルを除去するための、国際公開第2004/018497号の記載における114~116頁に記載される対応する試薬も含む。
本発明の実施形態において、ヌクレオチドの標識は、好ましくは、検出後に保護基と一緒に除去される。
ある特定の実施形態において、標識は保護基に組み入れられてもよく、それによって、3’ブロックされたヌクレオチドが核酸鎖に組み入れられた後、標識が保護基とともに除去されるのを可能にする。
他の実施形態において、標識は、連結基及び保護基を別個に使用してヌクレオチドに付着され得る。そのような標識は、例えば、ヌクレオチドのプリン又はピリミジン塩基に付着されてもよい。ある特定の実施形態において、使用される連結基は切断可能である。切断可能な連結基の使用は、検出後に標識が除去され得ることを確実にし、標識が除去されることは、その後に組み入れられた任意の標識されたヌクレオチドとの任意のシグナル干渉を回避する。他の実施形態において、標識されたヌクレオチドが核酸鎖に組み入れられた後、その後のヌクレオチド組入れは必要とされず、そのためヌクレオチドから標識を除去する必要がないため、切断不能な連結基が使用され得る。
他の実施形態において、標識及び/又は連結基は、ポリヌクレオチド鎖への他のヌクレオチドの組入れをブロックするのに十分なサイズ又は構造を有してもよい(つまり、標識自体が保護基として働き得る)。ブロッキングは立体障害に起因するものであってもよいか、又はブロッキングは、サイズ、電荷、及び構造の組合せに起因するものであってもよい。
切断可能な連結基は当技術分野において周知であり、従来の化学的方法を使用して、ヌクレオチド塩基及び標識に連結基を連結し得る。ワトソン・クリック塩基対合が依然として実施され得るという条件で、連結基は、ヌクレオチド塩基の任意の位置に付着され得る。プリン塩基に関しては、連結基は、プリン又は好ましいデアザプリン類似体の7位を通じて、8-修飾プリンを通じて、N-6修飾アデニン又はN-2修飾グアニンを通じて付着されることが好ましい。ピリミジンに関しては、シトシン、チミン、及びウラシルの5位、並びにシチジンのN-4位を通じて連結することが好ましい。
「切断可能な連結基」という用語の使用は、連結基全体が、(例えば、ヌクレオチド塩基から)除去される必要があることを意味するわけではない。標識が塩基に付着される場合、ヌクレオシド切断部位は連結基上の位置に置かれ得、その位置は、切断後に連結基の一部がヌクレオチド塩基に付着したままであることを確実にし得る。
適切な連結基は、ジスルフィド連結基、酸不安定連結基(ジアルコキシベンジル連結基、シーベル連結基、インドール連結基、tert-ブチルシーバー連結基を含む)、求電子性の切断可能な連結基、求核性の切断可能な連結基、光切断可能な連結基、還元及び酸化条件下で切断され得る連結基、セーフティ・キャッチ連結基、並びに脱離メカニズムを通じて切断され得る連結基を含むが、それらに限定されるわけではない。以下の文書:Greene&Wuts、protecting groups in Organic Synthesis、John Wiley&Sonsに開示されるように、適切な連結基は、標準的な化学的保護基で修飾され得る。Guillierらは、固相合成のための他の適切な切断可能な連結基を開示した(Chem.Rev.100:2092~2157、2000)。
連結基は、酸、塩基、求核剤、求電子剤、フリーラジカル、金属、還元又は酸化試薬、光、温度、酵素等への曝露を含めた、任意の適切な方法によって切断され得、様々な切断可能な連結基を切断するための適切な方法は、下で例示的に記載されるであろう。一般的に、切断可能な連結基は、保護基のものと同じ条件下で切断され得、それにより、標識及び保護基を除去するために1つのみの処理が要される。
求電子性切断に対する連結基は、典型的にはプロトンによって切断され、プロトンによる切断は酸感受性切断を含む。適切な求電子性の切断可能な連結基は、トリチル、p-ヒドロカルボニルオキシベンジルエステル、及びp-ヒドロカルボニルオキシベンジルアミド等の修飾ベンジル系を含む。他の適切な連結基は、tert-ブトキシカルボニル(Boc)基及びアセタール系を含む。適切な連結分子を調製するために、チオアセタール又は他の硫黄含有保護基の切断におけるニッケル、銀、又は水銀等の求硫黄性金属の使用を考慮することも可能である。求核性切断に対する連結基は、エステル等、水中で不安定である基(すなわち、アルカリ性pHで簡単に切断され得る)、及び非水性求核剤に不安定である基を含む。フッ化物イオンを使用して、トリイソプロピルシラン(TIPS)又はtert-ブチルジメチルシラン(TBDMS)等の基におけるケイ素-酸素結合を切断し得る。光分解可能な連結基は、サッカリド化学において広く使用されている。好ましくは、切断を活性化するために要される光は、修飾ヌクレオチドにおける他の構成要素に影響を及ぼさない。例えば、フルオロフォアが標識として使用される場合、フルオロフォアは、連結分子を切断するために要される光とは異なる波長の光を吸収することが好ましい。適切な連結基は、O-ニトロベンジル化合物及びニトロベラトリル化合物に基づくものを含む。ベンゾイン化学に基づく連結基も使用され得る(Leeら、J.Org.Chem.64:3454~3460、1999)。還元的切断に感受性である多様な連結基が公知である。ベンジル及びベンジルオキシカルボニル基を切断するために、パラジウムに基づく触媒を使用した触媒的水素化が使用されている。ジスルフィド結合還元も当技術分野において公知である。酸化に基づく方法は当技術分野において周知である。これらの方法は、ヒドロカルボニルオキシベンジル基の酸化、並びに硫黄及びセレンに基づく連結基の酸化を含む。水性ヨウ素を使用して、ジスルフィド及び他の硫黄又はセレンに基づく連結基を切断することも、本発明の範囲内にある。セーフティ・キャッチリンカーは、2つのステップで切断されるものである。好ましい系において、第1のステップは、反応性の求核性中心の生成であり、後続の第2のステップは、切断をもたらす分子内環化を伴う。例えば、レブリネート連結を、ヒドラジン又は光化学的方法で処理して活性アミンを放出し得、次いでアミンを環化して、分子内の他の場所にあるエステルを切断する(Burgessら、J.Org.Chem.62:5165~5168、1997)。脱離反応を使用しても、連結基を切断し得る。フルオレニルメトキシカルボニル及びシアノエチル等の基の塩基触媒による脱離、並びにアリル系のパラジウム触媒による還元的脱離が使用され得る。
ある特定の実施形態において、連結基はスペーサー単位を含んでもよい。標識及びヌクレオチドが、ヌクレオチドと酵素との間の相互作用を干渉しない程度に十分な距離で保たれる限りにおいて、連結基の長さは重要ではない。
ある特定の実施形態において、連結基は3’-OH保護基と同様の官能基からなってもよい。このことは、標識及び保護基を除去するために単一のみの処理が要されることを可能にするであろう。特に好ましい連結基は、ホスフィンによって切断され得るアジド含有連結基である。
本明細書において使用される修飾ヌクレオチドから標識を除去し得る試薬は、使用される標識に大きく依存する。例えば、保護基が標識に組み入れられる場合、上で記載される保護基を除去するための試薬を使用して標識を除去する。或いは、切断可能な連結基を通じて標識がヌクレオチドの塩基に付着される場合、標識は、上で記載される連結基を切断する試薬を使用して除去される。好ましい実施形態において、例えば連結基が3’-OH保護基と同様の官能基からなる場合、同じ試薬を使用して、修飾ヌクレオチドから標識及び保護基を除去する。
キット
本発明は、
(a)4種の化合物であって、4種の化合物は、それぞれヌクレオチドA、(T/U)、C、及びGの誘導体であり、塩基相補的対合の能力を有し;4種の化合物のリボース又はデオキシリボースの3’位におけるヒドロキシル(-OH)は保護基で保護されており;
第1の化合物は第1の分子標識と連結されており、
第2の化合物は第2の分子標識と連結されており、
第3の化合物は第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されているか、又は第3の化合物の一部は第1の分子標識と連結されており、且つ第3の化合物の別の部分は第2の分子標識と連結されており、
第4の化合物はいかなる分子標識とも連結されていない、化合物;並びに
(b)2種の異なるルシフェラーゼであって、2種のルシフェラーゼは、それぞれ第1の分子標識及び第2の分子標識に特異的に結合し得る、2種の異なるルシフェラーゼ、
を含む、ポリヌクレオチドをシーケンシングするためのキットも提供する。
具体的な実施形態において、4種の化合物を標識するために使用される分子標識、及び2種のルシフェラーゼを標識するために使用される標識は、上で規定されるとおりである。
一部の好ましい実施形態において、本発明のキットは、サンプルから核酸分子を抽出するための試薬及び/又は装置;シーケンシングされる核酸分子を前処理するための試薬;シーケンシングされる核酸分子を連結するための支持体;シーケンシングされる核酸分子を支持体に連結する(例えば、共有結合的に又は非共有結合的に連結する)ための試薬;ヌクレオチド重合反応を開始するためのプライマー;ヌクレオチド重合反応を行うためのポリメラーゼ;1種又は複数のバッファー溶液;1種又は複数の洗浄溶液;或いはその任意の組合せをさらに含む。
一部の好ましい実施形態において、本発明のキットは、サンプルから核酸分子を抽出するための試薬及び/又は装置をさらに含む。サンプルから核酸分子を抽出するための方法は当技術分野において周知である。それ故、細胞を分断させるための試薬、DNAを沈殿させるための試薬、DNAを洗浄するための試薬、DNAを溶解するための試薬、RNAを沈殿させるための試薬、RNAを洗浄するための試薬、RNAを溶解するための試薬、タンパク質を除去するための試薬、DNAを除去するための試薬(例えば、標的核酸分子がRNAの場合)、RNAを除去するための試薬(例えば、標的核酸分子がDNAの場合)、及びその任意の組合せ等、核酸分子を抽出するための様々な試薬及び/又は装置が、必要に応じて、本発明のキットにおいて構成され得る。
一部の好ましい実施形態において、本発明のキットは、核酸分子を前処理するための試薬をさらに含む。本発明のキットにおいて、核酸分子を前処理するために使用される試薬は、付加的な制約を受けず、実際の必要性に従って選択され得る。核酸分子の前処理に使用される試薬は、例えば、核酸分子を断片化するための試薬(例えば、DNaseI)、核酸分子の末端を補足するための試薬(例えば、T4 DNAポリメラーゼ、Pfu DNAポリメラーゼ、Klenow DNAポリメラーゼ等のDNAポリメラーゼ)、リンカー分子、タグ分子、リンカー分子と標的核酸分子とを連結するための試薬(例えば、T4 DNAリガーゼ等のリガーゼ)、核酸ニックを修復するための試薬(例えば、3’-5’エキソヌクレアーゼ活性を喪失しているが、5’-3’エキソヌクレアーゼ活性を示すDNAポリメラーゼ)、核酸分子を増幅するための試薬(例えば、DNAポリメラーゼ、プライマー、dNTP)、核酸分子を分離する及び精製するための試薬(例えば、クロマトグラフィーカラム)、並びにその任意の組合せを含む。
一部の好ましい実施形態において、本発明のキットは、シーケンシングされる核酸分子を連結するための支持体をさらに含む。支持体は、支持体に関して上で詳細に記載される任意の技術的特質及びその任意の組合せを有してもよい。
例えば、本発明において、支持体は、様々な適切な材料から作製され得る。そのような材料は、例えば無機材料、天然ポリマー、合成ポリマー、及び無機材料、天然ポリマー、合成ポリマーの任意の組合せを含む。具体的な例は、セルロース、セルロース誘導体(例えば、ニトロセルロース)、アクリル樹脂、ガラス、シリカゲル、ポリスチレン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ビニルとアクリルアミドとのコポリマー、及び例えばジビニルベンゼンと架橋したポリスチレン(例えば、Merrifield Biochemistry 1964、3、1385~1390を参照されたい)、ポリアクリルアミド、ラテックス、デキストラン、ゴム、シリコン、プラスチック、天然スポンジ、金属性プラスチック、架橋デキストラン(例えば、セファデックス(Sephadex)(商標))、アガロースゲル(セファロース(Sepharose)(商標))、並びに当業者に公知の他の支持体を含むが、それらに限定されるわけではない。
一部の好ましい実施形態において、シーケンシングされる核酸分子を連結するために使用される支持体は、不活性基板又はマトリックスを含めた固体支持体であってもよい(例えば、ガラススライド、ポリマービーズ等)。不活性基板又はマトリックスは、例えば、ポリヌクレオチド等の生体分子の共有結合性付着を可能にする反応基を含有する中間材料を適用することによって官能化されている。そのような支持体の例は、ガラス等の不活性基板に支持されたポリアクリルアミドヒドロゲル、特に、特許出願の内容が参照により特許出願の内容全体が本明細書に組み入れられる国際公開第2005/065814号及び米国特許出願公開第2008/0280773号に記載されるポリアクリルアミドヒドロゲルを含むが、それらに限定されるわけではない。そのような実施形態において、生体分子(例えば、ポリヌクレオチド)は、中間材料(例えば、ヒドロゲル)に共有結合的に直接付着され得、中間材料自体は、基板又はマトリックス(例えば、ガラス基板)に非共有結合的に付着され得る。一部の好ましい実施形態において、支持体は、表面が、アビジン、アミノ、アクリルアミドシラン、又はアルデヒドに基づく化学基で修飾されているガラススライド又はシリコンウェハーである。
本発明において、支持体又は固体支持体は、そのサイズ、形状、及び構成に限定されない。一部の実施形態において、支持体又は固体支持体は、スライド、チップ、マイクロチップ、及び/又はアレイ等、平面構造のものである。そのような支持体の表面は、平面層の形態にあってもよい。一部の実施形態において、支持体又はその表面、例えばチューブ又は容器の内面又は外面は非平面状である。一部の実施形態において、支持体又は固体支持体は、ミクロスフェア又はビーズを含む。ある特定の好ましい実施形態において、シーケンシングされる核酸分子を連結するために使用される支持体は、ビーズ又はウェルのアレイである。
一部の好ましい実施形態において、本発明のキットは、シーケンシングされる核酸分子を支持体に連結する(例えば、共有結合的に又は非共有結合的に連結する)ための試薬をさらに含む。そのような試薬は、例えば、リン酸、チオール、アミン、カルボン酸、又はアルデヒド等、核酸分子(例えば、その5’末端)を活性化する又は修飾する試薬;アミノアルコキシシラン(例えば、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、4-アミノブチルトリエトキシシラン等)等、支持体の表面を活性化する又は修飾する試薬;無水コハク酸、フェニルジイソチオシアネート(Guoら、1994)、無水マレイン酸(Yangら、1998)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド塩酸塩(EDC)、meta-マレイミド安息香酸-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(MBS)、N-スクシンイミジル[4-ヨードアセチル]アミノ安息香酸(SIAB)、スクシンイミジル4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(SMCC)、N-γ-マレイミドブチリルオキシ-スクシンイミドエステル(GMBS)、スクシンイミジル4-(p-マレイミドフェニル)ブチレート(SMPB)等の架橋剤;及びその任意の組合せを含む。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明のキットは、ヌクレオチド重合反応を開始するためのプライマーをさらに含む。本発明において、プライマーが標的核酸分子の領域に特異的にアニールし得る限りにおいて、プライマーは付加的な制約を受けない。一部の例示的な実施形態において、プライマーの長さは、5~10、10~15、15~20、20~25、25~30、30~35、35~40、40~45、45~50bp等、5~50bpであってもよい。一部の例示的な実施形態において、プライマーは、天然に存在する又は天然に存在しないヌクレオチドを含んでもよい。一部の例示的な実施形態において、プライマーは、天然に存在するヌクレオチドを含む又は天然に存在するヌクレオチドからなる。一部の例示的な実施形態において、プライマーは、ロックド核酸(LNA)等の修飾ヌクレオチドを含む。ある特定の好ましい実施形態において、プライマーはユニバーサルプライマー配列を含む。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明のキットは、ヌクレオチド重合反応を行うためのポリメラーゼをさらに含む。本発明において、様々な適切なポリメラーゼが使用され得る。一部の例示的な実施形態において、ポリメラーゼは、DNAを鋳型として使用して、新たなDNA鎖を合成し得る(例えば、DNAポリメラーゼ)。一部の例示的な実施形態において、ポリメラーゼは、RNAを鋳型として使用して、新たなDNA鎖を合成し得る(例えば、逆転写酵素)。一部の例示的な実施形態において、ポリメラーゼは、DNA又はRNAを鋳型として使用して、新たなRNA鎖を合成し得る(例えば、RNAポリメラーゼ)。それ故、ある特定の好ましい実施形態において、ポリメラーゼは、DNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ、及び逆転写酵素からなる群から選択される。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明のキットは、1種又は複数のバッファー溶液をさらに含む。そのようなバッファーは、DNaseIに対するバッファー溶液、DNAポリメラーゼに対するバッファー溶液、リガーゼに対するバッファー溶液、核酸分子を溶出するためのバッファー溶液、核酸分子を溶解するためのバッファー溶液、ヌクレオチド重合反応(例えば、PCR)を行うためのバッファー溶液、及びライゲーション反応のためのバッファー溶液を含むが、それらに限定されるわけではない。本発明のキットは、上記のバッファー溶液のうちのいずれか1種又は複数を含んでもよい。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明のキットは、1種又は複数の洗浄溶液をさらに含む。そのような洗浄溶液の例は、リン酸バッファー、クエン酸バッファー、Tris-HClバッファー、酢酸バッファー、炭酸バッファー等を含むが、リン酸バッファー、クエン酸バッファー、Tris-HClバッファー、酢酸バッファー、炭酸バッファー等に限定されるわけではない。本発明のキットは、上記の洗浄溶液のうちのいずれか1種又は複数を含んでもよい。
[発明の効果]
先行技術と比較して、本発明の技術的解決策は、以下の有益な効果を有する。
(1)本発明の方法は、2種のみの分子標識を使用して、4種のヌクレオチドの標識化を実現し、ルシフェラーゼを使用することによって自家発光を実現する。それ故、本発明のシーケンシング法において使用されるシーケンシング装置は、励起光源を備える必要がなく、シーケンシング装置は、レーザー光源によって生み出されるバックグラウンドをフィルターにかける付加的な設計を採用する必要もない。一方では、シーケンシング装置の製造費用は大幅に低下し、このことはシーケンシング装置及びシーケンシング法の促進及び適用に有用であり;他方では、シーケンシング装置の体積は有意に低下し、シーケンシング装置をより軽く且つより運びやすくする。
(2)本発明のシーケンシング法において使用されるデオキシリボヌクレオチドの3’-ヒドロキシル基は、修飾され、ブロックされる。シーケンシング工程の間、反応あたり1個のみのデオキシリボヌクレオチドが合成され得、反応あたり1個のみのデオキシリボヌクレオチドが組み入れられ得ることを確実にし、それによってシーケンシングの精度を向上させる。
本発明の具体的な実施形態が詳細に記載されているものの、当業者であれば、様々な改変及び変化が、開示されているすべての教示に従って細部まで加えられ得、これらの変化は本発明の保護範囲内にあることを理解するであろう。本発明の全範囲は、添付の特許請求の範囲及びその任意の等価物によって与えられる。
実施例1
1.シーケンシングライブラリーの構築
(1)以下のDNA配列(配列番号1)を設計した。
Figure 0007485483000002
ライブラリー構築の都合上、オリゴ配列(太字フォント)を配列の2つの末端に付加し、BGISEQ-500のリンカー配列(網掛け部分)を中央部分に挿入し、イタリック体の太字部分は、シーケンシングされる配列の最初の10bp塩基を示した。上記配列は、GenScript Biotechnology Companyによって合成され、配列の限定されない使用のために、合成された配列をpUC57ベクターに挿入し、大腸菌(E.coli)細胞に形質転換した。
(2)既知のライブラリーを含有する適切な量の大腸菌を培養し、プラスミドを抽出し、プライマーの以下のペア:GATATCTGCAGGCAT(配列番号2、プライマー1)、GATATCACAGGCTGA(配列番号3、プライマー2)を設計し、既知の配列を以下の系(表1)及び工程(表2)に従って増幅し、PCR産物を磁気ビーズを用いて精製した。精製されたPCR産物を、後の使用のために、BGISEQ-500 SE50環状化ライブラリー構築キット(MGI)の使用説明書及び工程に従って、スプリットオリゴ(ATGCCTGCAGATATCGATATCACAGGCTGA、配列番号4)とともに添加し、環状化及びライブラリー構築に供した。
Figure 0007485483000003
Figure 0007485483000004
2.ライブラリー配列の増幅
ストレプトアビジンでコートされた96ウェルプレートをThermo Fisher Companyから購入し、100μlの1μM 5’末端ビオチン修飾プライマーGCCATGTCGTTCTGTGAGCCAAGG(配列番号5)を、ウェルの1つにおいて室温で30分間インキュベートし、反応液を捨て、上の第1節において構築された6ngのライブラリー、及びBGISEQ-500キットにおける20μlのDNB調製バッファーI(MGIによって作製された)を添加し、上記のビオチン修飾プライマーとのプライマーハイブリダイゼーションを60℃で5分間実施し、BGISEQ-500シーケンシングキットにおける40μlのDNBポリメラーゼI(MGIによって作製された)及び4μlのDNBポリメラーゼIIを添加し、反応を30℃で60分間実施し、65℃に加熱した後に反応を終結させ、反応溶液を慎重に捨てた。100μlの5μMシーケンシングプライマーGCTCACAGAACGACATGGCTACGATCCGACTT(配列番号6)を添加し、ハイブリダイゼーションを室温で30分間実施し、反応溶液を慎重に捨てた。
3.シーケンシング
(1)下で示される4種のdNTPは、外部委託会社としてのAcme Bioscienceによって合成された。
Figure 0007485483000005
Figure 0007485483000008
(2)2種のルシフェラーゼの調製:
a.SA-Gluc(adivity companyから購入した)
b.Ab-Nlucを調製するための、Nluc(avidityから購入した)とコンジュゲートした抗体(Abcamから購入した)
タンパク質カップリングキットをThermoから購入し、抗体とNlucとのコンジュゲーションを、使用説明書及び図1に示される手順に従って実施した。
(3)試薬の調製:
シーケンシング反応において必要とされる他の試薬の調製
重合反応溶液:50mM Tris-Hcl、50mM NaCl、10mM (NHSO、0.02mg/mlポリメラーゼBG9(BGI)、3mM MgSO、1mM EDTA、1μM 上記4種のdNTPのそれぞれ
溶出バッファー:5×SSC、0.05%のTween-20;
酵素結合反応溶液:上記2種の酵素をTBSTバッファーに希釈し、2種の酵素のそれぞれの最終濃度は2μg/mlであった;
基質1反応溶液:50mM tris-Hcl 0.5mM Naclバッファーを調製し、50×セレンテラジン(nanolight)を1×に希釈した;
基質2反応溶液:50mM tris-Hcl 0.5mM Naclバッファーを調製し、50×NLuc FLASH基質(nanolight)を1×に希釈した;
切取バッファー:20mM THPP、0.5M NaCl、50mM Tris-HCl、pH9.0、0.05% tween-20;
(4)シーケンシング反応:
シーケンシング工程:
a.重合:100μlのポリメラーゼ反応溶液を、増幅したライブラリーの各ウェルに添加し、マイクロプレートリーダーの温度を55℃に上昇させ、4種のdNTPが、増幅したライブラリー上に重合されるように、反応を3分間実施した。反応溶液を慎重に捨てた後、100μlの溶出反応溶液を添加し、数回静かにピペッティングして溶出反応溶液を除去した;
b.ルシフェラーゼのライゲーション:100μlの酵素結合反応溶液を添加し、SA-glucがビオチン標識dCTP及びdATP誘導体にライゲーションし、Ab-Nlucがジゴキシゲニン標識dCTP及びdTTP誘導体にライゲーションするように35℃で30分間インキュベートし、反応溶液を捨て、溶出溶液を添加し、数回静かにピペッティングして溶出溶液を除去した;
c.酵素1シグナル検出:適当なマイクロプレートリーダーパラメーターを設定し、基質1反応溶液を添加し、酵素1シグナル検出を実施し、最も高いシグナル値を記録した;
d.酵素2シグナル検出:基質反応溶液1を除去し、適当なマイクロプレートリーダーパラメーターを設定し、基質2反応溶液を添加し、酵素2シグナル検出を実施し、最も高いシグナル値を記録した;
e.切除;基質2反応溶液を除去し、200μlの溶出バッファーを添加し、数回静かにピペッティングした後に溶出バッファーを捨て、100μlの切除反応溶液を添加し、反応を55℃で3分間実施し、切除反応溶液を捨て;洗浄のために200μlの溶出バッファーを添加し、洗浄を3回繰り返した;
f.シーケンシングの次のサイクルに対してステップa~eを繰り返し;合計10bpのシーケンシングを実施した。
(5)シーケンシング結果
a.2種の発光のシグナル値は以下のとおりであった。
Figure 0007485483000009
b.シーケンシング結果の解析:
発光シグナル値に従って、サイクル1及びサイクル7のみが、基質2を導入した場合にシグナルを有し、それにより、ビオチン-dTTPがこれら2つのサイクルにおいて重合し、試験されるライブラリーの第1及び第7の塩基はT塩基であると結論付けることができた;
サイクル2、サイクル4、サイクル5、及びサイクル8に関しては、基質1を導入した場合にのみシグナルが観察され、それにより、ジゴキシゲニンdATPがこれら4つのサイクルにおいて重合し、試験されるライブラリーの第2、第4、第5、及び第8の塩基はA塩基であると結論付けることができた;
サイクル3、サイクル6、及びサイクル9に関しては、基質1及び基質2を導入した場合にシグナルが観察され、それにより、ビオチン-ジゴキシゲニンdCTPがこれら3つのサイクルにおいて重合し、試験されるライブラリーの第3、第6、及び第9の塩基はC塩基であると結論付けることができた;
サイクル10に関しては、2種の基質を導入した場合に発光は観察されず、それにより、コールドGがこのサイクルにおいて重合し、ライブラリーの第10の塩基はG塩基であると結論付けることができた。
要約すると、試験される配列の最初の10塩基は:TACAACTACG(配列番号7)であり、この配列は、試験されるライブラリーの最初の10bp塩基配列TACAACTACG(配列番号7)と100%合致した。
実施例2
シーケンシングライブラリーの構築及びライブラリー配列の増幅は、実施例1に示されるのと同じであった。
シーケンシング:
(1)4種のdNTP:実施例1に示されるとおり
(2)ルシフェラーゼ及び関連タンパク質の調製
a.SA-Gluc(adivity companyから購入した)
b.抗体(Abcamから購入した)、thermo fisher NHS-s-s-ビオチンの使用説明書に従って、抗体をビオチン標識で標識して抗体-s-s-ビオチンを獲得した。
(3)試薬の調製
シーケンシング反応において必要とされる他の試薬の調製
重合反応溶液:50mM Tris-Hcl、50mM NaCl、10mM (NHSO、0.02mg/mlポリメラーゼBG9(BGI)、3mM MgSO、1mM EDTA、1μM 上記4種のdNTPのそれぞれ
溶出バッファー:5×SSC、0.05%のTween-20;
酵素結合反応溶液:上記2種のタンパク質SA-Gluc及び抗体-s-s-ビオチンを、それぞれTBSTバッファーに希釈し、2種のタンパク質のそれぞれの最終濃度は2μg/mlであった;
基質反応溶液:50mM Tris-HCl 0.5mM NaClバッファーを調製し、50×セレンテラジン(nanolight)を1×に希釈した;
酵素不活性化バッファー:5mM DTT、50mM Tris-HCl、pH9.0;
切除バッファー:20mM THPP、50mM Tris-HCl、pH9.0、0.5M NaCl、0.05% Tween-20;
(4)シーケンシング反応
a.重合:100μlのポリメラーゼ反応溶液を、増幅したライブラリーの各ウェルに添加し、マイクロプレートリーダーの温度を55℃に上昇させ、反応を3分間実施して、4種のdNTPを、増幅したライブラリー上に重合させ、反応溶液を慎重に除去し、100μlの溶出反応溶液を添加し、数回静かにピペッティングし、溶出反応溶液を除去した;
b.ルシフェラーゼのライゲーション:100μlのルシフェラーゼSA-Gluc結合反応溶液を添加し、SA-glucがビオチン標識dCTP及びdATP誘導体にライゲーションするように35℃で30分間インキュベートし、反応溶液を除去し、溶出溶液を添加し、数回静かにピペッティングし、溶出溶液を除去した;
c.第1のシグナル検出:適当なマイクロプレートリーダーパラメーターを設定し、基質反応溶液を添加し、シグナル検出を実施し、最も高いシグナル値を記録した;
d.酵素の不活性化:基質反応溶液を除去し、酵素不活性化バッファーを添加し、35℃で10分間インキュベートし、反応溶液を除去し、次いで溶出のために溶出バッファーを添加した;
e.ルシフェラーゼの第2のライゲーション:抗体-s-s-ビオチン反応溶液を添加し、抗体-s-s-ビオチンがジゴキシゲニン標識dCTP及びdTTP誘導体にライゲーションするように35℃で30分間インキュベートし、反応溶液を除去し、溶出バッファーを添加し、数回静かにピペッティングし、溶出溶液を除去し、100μlのSA-Gluc結合反応溶液を添加し、35℃で30分間インキュベートし、反応溶液を除去した後に溶出バッファーを添加し、溶出が完了した後に溶出バッファーを除去した;
f.第2のシグナル検出:適当なマイクロプレートリーダーパラメーターを設定し、基質反応溶液を添加し、シグナル検出を実施し、最も高いシグナル値を記録した;
g.切除:基質2反応溶液を除去し、200μlの溶出バッファーを添加し、数回静かにピペッティングし、溶出バッファーを除去し、100μlの切除反応溶液を添加し、反応を55℃で3分間実施し、切除反応溶液を除去し;洗浄のために200μlの溶出バッファーを添加し、洗浄を3回繰り返した;
h.シーケンシングの次のサイクルに対してステップa~gを繰り返し;合計10bpのシーケンシングを実施した。
(5)シーケンシング結果
a.10bpのシグナル検出の結果は以下のとおりであった。
Figure 0007485483000010
b.シーケンシング結果の解析:
サイクル1及びサイクル7に関しては、第2の検出においてのみシグナル値が獲得され、それにより、ビオチン-dTTPがこれら2つのサイクルにおいて重合し、故に、試験されるライブラリーの第1及び第7の塩基はTであると結論付けることができた;
サイクル2、サイクル4、サイクル5、及びサイクル8に関しては、第1の検出においてのみシグナルが観察され、それにより、ジゴキシゲニンdATPがこれら4つのサイクルにおいて重合し、故に、試験されるライブラリーの第2、第4、第5、及び第8の塩基はA塩基であると結論付けることができた;
サイクル3、サイクル6、及びサイクル9に関しては、第1の検出及び第2の検出の両方においてシグナルが生み出され、それにより、ビオチン-ジゴキシゲニンdCTPがこれら2つのサイクルにおいて重合し、故に、試験されるライブラリーの第3、第6、及び第9はC塩基であると結論付けることができた;
サイクル10に関しては、2つのシグナル検出において光は発せられず、それにより、コールドGがこのサイクルにおいて重合し、故に、このライブラリーの第10の塩基はG塩基であると結論付けることができた。
要約すると、試験される配列の最初の10塩基は:TACAACTACG(配列番号7)であり、この配列は、試験されるライブラリーの最初の10bp塩基配列TACAACTACG(配列番号7)と100%合致した。
さらなる実施形態は、以下のとおりである。
[実施形態1]
核酸分子をシーケンシングするための方法であって、以下のステップ:
(1)支持体に連結されたシーケンシングされる核酸分子を用意するステップ、又はシーケンシングされる核酸分子を支持体に連結するステップ;
(2)ヌクレオチド重合反応を開始するためのプライマー、前記ヌクレオチド重合反応を実施するためのポリメラーゼ、及び4種の化合物を添加して、溶液相及び固相を含有する反応系を形成するステップであり;前記4種の化合物は、それぞれヌクレオチドA、(T/U)、C、及びGの誘導体であり、塩基相補的対合の能力を有し;前記4種の化合物のリボース又はデオキシリボースの3’位におけるヒドロキシル(-OH)は保護基で保護されており;
第1の化合物は第1の分子標識と連結されており、
第2の化合物は第2の分子標識と連結されており、
第3の化合物は第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されているか、又は第3の化合物の一部は第1の分子標識と連結されており、且つ第3の化合物の別の部分は第2の分子標識と連結されており、
第4の化合物はいかなる分子標識とも連結されていない、ステップ;
(3)シーケンシングされる前記核酸分子に前記プライマーをアニールし、シーケンシングされる前記核酸分子と一緒に初回成長核酸鎖として前記プライマーを使用することによって、前記支持体に連結された二重鎖を形成するステップ;
(4)前記ポリメラーゼが前記ヌクレオチド重合反応を行うことを可能にする条件下で、前記ポリメラーゼを使用して前記ヌクレオチド重合反応を行い、それによって、前記成長核酸鎖の3’末端に前記4種の化合物の1つを組み入れるステップ;
(5)前のステップの前記二重鎖が2種の異なるルシフェラーゼと接触し、ライゲーション反応を実施することを可能にし、前記2種のルシフェラーゼは、それぞれ前記第1の分子標識及び前記第2の分子標識と特異的にライゲーションされ得;次いで、基質の存在下で前記ルシフェラーゼが発光反応を触媒し、発せられた発光シグナルを検出するステップ;
(6)各ヌクレオチドの前記分子標識を除去するステップ;
(7)任意選択で、ステップ(3)~(6)又は(3)~(5)を1回又は複数回繰り返して、前記核酸分子の配列情報を獲得するステップ
を含む、方法。
[実施形態2]
ステップ(5)において、前記二重鎖が、1ステップ反応で前記2種の異なるルシフェラーゼと接触し、前記ライゲーション反応を受けるか;又はステップ(5)において、前記二重鎖が、前記2種のルシフェラーゼと逐次的に接触し、前記ライゲーション反応を受ける、実施形態1に記載の方法。
[実施形態3]
以下のステップ:
(1)支持体に連結されたシーケンシングされる核酸分子を用意するステップ、又はシーケンシングされる核酸分子を支持体に連結するステップ;
(2)ヌクレオチド重合反応を開始するためのプライマー、前記ヌクレオチド重合反応を実施するためのポリメラーゼ、及び4種の化合物を添加して、溶液相及び固相を含有する反応系を形成するステップであって;前記4種の化合物は、それぞれヌクレオチドA、(T/U)、C、及びGの誘導体であり、塩基相補的対合の能力を有し;前記4種の化合物のリボース又はデオキシリボースの3’位におけるヒドロキシル(-OH)は保護基で保護されており;
第1の化合物は第1の分子標識と連結されており、
第2の化合物は第2の分子標識と連結されており、
第3の化合物は第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されているか、又は第3の化合物の一部は第1の分子標識と連結されており、且つ第3の化合物の別の部分は第2の分子標識と連結されており、
第4の化合物はいかなる分子標識とも連結されていない、ステップ;
(3)シーケンシングされる前記核酸分子に前記プライマーをアニールし、シーケンシングされる前記核酸分子と一緒に初回成長核酸鎖として前記プライマーを使用することによって、前記支持体に連結された二重鎖を形成するステップ;
(4)前記ポリメラーゼが前記ヌクレオチド重合反応を行うことを可能にする条件下で、前記ポリメラーゼを使用して前記ヌクレオチド重合反応を行い、それによって、前記成長核酸鎖の3’末端に前記4種の化合物の1つを組み入れるステップ;
(5)前のステップにおける前記反応系の前記溶液相を除去し、前記二重鎖を前記支持体に連結された状態に保ち、2種の異なるルシフェラーゼを添加して前記ライゲーション反応を行うステップであって、前記2種のルシフェラーゼは、それぞれ前記第1の分子標識及び前記第2の分子標識と特異的にライゲーションされ得る、ステップ;
(6)溶出バッファーを使用することによって、結合していないルシフェラーゼを除去するステップ;
(7)第1のルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出するステップ;
(8)前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
(9)第2のルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出するステップ;
(10)前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
(11)各ヌクレオチドの前記分子標識及び3’保護基を除去するステップ;
(12)任意選択で、前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
(13)任意選択で、ステップ(3)~(12)又は(3)~(9)を1回又は複数回繰り返して、前記核酸分子の配列情報を獲得するステップ
を含む、実施形態1又は2に記載の方法。
[実施形態4]
以下のステップ:
(1)支持体に連結されたシーケンシングされる核酸分子を用意するステップ、又はシーケンシングされる核酸分子を支持体に連結するステップ;
(2)ヌクレオチド重合反応を開始するためのプライマー、前記ヌクレオチド重合反応を実施するためのポリメラーゼ、及び4種の化合物を添加して、溶液相及び固相を含有する反応系を形成するステップであって;前記4種の化合物は、それぞれヌクレオチドA、(T/U)、C、及びGの誘導体であり、塩基相補的対合の能力を有し;前記4種の化合物のリボース又はデオキシリボースの3’位におけるヒドロキシル(-OH)は保護基で保護されており;
第1の化合物は第1の分子標識と連結されており、
第2の化合物は第2の分子標識と連結されており、
第3の化合物は第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されているか、又は第3の化合物の一部は第1の分子標識と連結されており、且つ第3の化合物の別の部分は第2の分子標識と連結されており、
第4の化合物はいかなる分子標識とも連結されていない、ステップ;
(3)シーケンシングされる前記核酸分子に前記プライマーをアニールし、シーケンシングされる前記核酸分子と一緒に初回成長核酸鎖として前記プライマーを使用することによって、前記支持体に連結された二重鎖を形成するステップ;
(4)前記ポリメラーゼが前記ヌクレオチド重合反応を行うことを可能にする条件下で、前記ポリメラーゼを使用して前記ヌクレオチド重合反応を行い、それによって、前記成長核酸鎖の3’末端に前記4種の化合物の1つを組み入れるステップ;
(5)前のステップにおける前記反応系の前記溶液相を除去し、前記二重鎖を前記支持体に連結された状態に保ち、第1のルシフェラーゼを添加してライゲーション反応を実施するステップであって、前記第1のルシフェラーゼは前記第1の分子標識に特異的に結合し得る、ステップ;
(6)溶出バッファーを使用することによって、結合していない第1のルシフェラーゼを除去するステップ;
(7)前記第1のルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出するステップ;
(8)前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
(9)第2のルシフェラーゼを添加してライゲーション反応を実施するステップであって、前記第2のルシフェラーゼは前記第2の分子標識に特異的に結合し得る、ステップ;
(10)溶出バッファーを使用することによって、結合していない第2のルシフェラーゼを除去するステップ;
(11)前記第2のルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出するステップ;
(12)前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
(13)任意選択で、各ヌクレオチドの前記分子標識を除去するステップ;
(14)任意選択で、ステップ(3)~(13)又は(3)~(11)を1回又は複数回繰り返して、前記核酸分子の配列情報を獲得するステップ
を含む、実施形態1又は2に記載の方法。
[実施形態5]
前記第1のルシフェラーゼ及び前記第2のルシフェラーゼが、異なるルシフェラーゼを含有する、実施形態3又は4に記載の方法。
[実施形態6]
以下のステップ:
(1)支持体に連結されたシーケンシングされる核酸分子を用意するステップ、又はシーケンシングされる核酸分子を支持体に連結するステップ;
(2)ヌクレオチド重合反応を開始するためのプライマー、前記ヌクレオチド重合反応を実施するためのポリメラーゼ、及び4種の化合物を添加して、溶液相及び固相を含有する反応系を形成するステップであって;前記4種の化合物は、それぞれヌクレオチドA、(T/U)、C、及びGの誘導体であり、塩基相補的対合の能力を有し;前記4種の化合物のリボース又はデオキシリボースの3’位におけるヒドロキシル(-OH)は保護基で保護されており;
第1の化合物は第1の分子標識と連結されており、
第2の化合物は第2の分子標識と連結されており、
第3の化合物は第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されているか、又は第3の化合物の一部は第1の分子標識と連結されており、且つ第3の化合物の別の部分は第2の分子標識と連結されており、
第4の化合物はいかなる分子標識とも連結されていない、ステップ;
(3)シーケンシングされる前記核酸分子に前記プライマーをアニールし、シーケンシングされる前記核酸分子と一緒に初回成長核酸鎖として前記プライマーを使用することによって、前記支持体に連結された二重鎖を形成するステップ;
(4)前記ポリメラーゼが前記ヌクレオチド重合反応を行うことを可能にする条件下で、前記ポリメラーゼを使用して前記ヌクレオチド重合反応を行い、それによって、前記成長核酸鎖の3’末端に前記4種の化合物の1つを組み入れるステップ;
(5)前のステップにおける前記反応系の前記溶液相を除去し、前記二重鎖を前記支持体に連結された状態に保ち、第1のルシフェラーゼを添加してライゲーション反応を実施するステップであって、前記第1のルシフェラーゼは前記第1の分子標識に特異的に結合し得る、ライゲーション反応を実施するステップ;
(6)溶出バッファーを使用することによって、結合していない第1のルシフェラーゼを除去するステップ;
(7)前記ルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出するステップ;
(8)前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
(9)前記ルシフェラーゼを変性させるための試薬を添加するステップ;
(10)前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
(11)第2のルシフェラーゼを添加してライゲーション反応を実施するステップであって、前記第2のルシフェラーゼは前記第2の分子標識に特異的に結合し得る、ステップ;
(12)溶出バッファーを使用することによって、結合していない第2のルシフェラーゼを除去するステップ;
(13)前記ルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出するステップ;
(14)任意選択で、前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
(15)任意選択で、各ヌクレオチドの前記分子標識及び3’保護基を除去するステップ;
(16)任意選択で、ステップ(3)~(15)又は(3)~(13)を1回又は複数回繰り返して、前記核酸分子の配列情報を獲得するステップ
を含む、実施形態1又は2に記載の方法。
[実施形態7]
前記第1のルシフェラーゼ及び前記第2のルシフェラーゼが、同じルシフェラーゼを含有してもよい、実施形態6に記載の方法。
[実施形態8]
前記第1の分子標識及び前記第2の分子標識が、ビオチン、ジゴキシゲニン、N3G、又はFITCからなる群から選択され、第1のルシフェラーゼ及び第2のルシフェラーゼが、ストレプトアビジン、ジゴキシゲニン抗体、N3G抗体、又はFITC抗体でそれぞれ標識されている、実施形態1~7のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態9]
ポリヌクレオチドをシーケンシングするためのキットであって、
(a)4種の化合物であり、前記4種の化合物は、それぞれヌクレオチドA、(T/U)、C、及びGの誘導体であり、塩基相補的対合の能力を有し;前記4種の化合物のリボース又はデオキシリボースの3’位におけるヒドロキシル(-OH)は保護基で保護されており;
第1の化合物は第1の分子標識と連結されており、
第2の化合物は第2の分子標識と連結されており、
第3の化合物は第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されているか、又は第3の化合物の一部は第1の分子標識と連結されており、且つ第3の化合物の別の部分は第2の分子標識と連結されており、
第4の化合物はいかなる分子標識とも連結されていない、4種の化合物;並びに
(b)2種の異なるルシフェラーゼであり、前記2種のルシフェラーゼは、それぞれ前記第1の分子標識及び前記第2の分子標識に特異的に結合し得る、2種の異なるルシフェラーゼ
を含むキット。
[実施形態10]
前記2種の異なるルシフェラーゼが、同じルシフェラーゼ又は異なるルシフェラーゼを含有し得る、実施形態9に記載のキット。
[実施形態11]
前記第1の分子標識及び前記第2の分子標識が、ビオチン、ジゴキシゲニン、N3G、又はFITCからなる群から選択され、第1のルシフェラーゼ及び第2のルシフェラーゼが、ストレプトアビジン、ジゴキシゲニン抗体、N3G抗体、又はFITC抗体でそれぞれ標識されている、実施形態9又は10に記載のキット。
[実施形態12]
サンプルから核酸分子を抽出するための試薬及び/又は装置;前記核酸分子を前処理するための試薬;シーケンシングされる前記核酸分子を連結するための支持体;シーケンシングされる前記核酸分子を前記支持体に連結する(例えば、共有結合的に又は非共有結合的に連結する)ための試薬;ヌクレオチド重合反応を開始するためのプライマー;前記ヌクレオチド重合反応を実施するためのポリメラーゼ;1種又は複数のバッファー溶液;1種又は複数の洗浄溶液;或いはその任意の組合せをさらに含む、実施形態9~11のいずれか1つに記載のキット。

Claims (8)

  1. 核酸分子をシーケンシングするための方法であって、以下のステップ:
    (1)支持体に連結されたシーケンシングされる核酸分子を用意するステップ、又はシーケンシングされる核酸分子を支持体に連結するステップ;
    (2)ヌクレオチド重合反応を開始するためのプライマー、前記ヌクレオチド重合反応を実施するためのポリメラーゼ、及び4種の化合物を添加して、溶液相及び固相を含有する反応系を形成するステップであり;前記4種の化合物は、それぞれヌクレオチドA、T、C、及びGの誘導体であり、塩基相補的対合の能力を有し;前記4種の化合物のリボース又はデオキシリボースの3’位におけるヒドロキシル基は保護基で保護されており;
    第1の化合物は第1の分子標識と連結されており、
    第2の化合物は第2の分子標識と連結されており、
    第3の化合物は第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されているか、又は第3の化合物の一部は第1の分子標識と連結されており、且つ第3の化合物の別の部分は第2の分子標識と連結されており、
    第4の化合物はいかなる分子標識とも連結されていない、ステップ;
    (3)シーケンシングされる前記核酸分子に前記プライマーをアニールし、シーケンシングされる前記核酸分子と一緒に初回成長核酸鎖として前記プライマーを使用することによって、前記支持体に連結された二重鎖を形成するステップ;
    (4)前記ポリメラーゼが前記ヌクレオチド重合反応を行うことを可能にする条件下で、前記ポリメラーゼを使用して前記ヌクレオチド重合反応を行い、それによって、前記成長核酸鎖の3’末端に前記4種の化合物の1つを組み入れるステップ;
    (5)前のステップの前記二重鎖を2種の異なるルシフェラーゼと接触させ、結合反応を実施し、前記2種の異なるルシフェラーゼは、第1のルシフェラーゼ及び第2のルシフェラーゼからなり、第1のルシフェラーゼは前記第1の分子標識と特異的に結合し、第2のルシフェラーゼは前記第2の分子標識と特異的に結合し;次いで、基質の存在下で前記2種の異なるルシフェラーゼが発光反応を触媒し、発せられた発光シグナルを検出するステップ;
    (6)各ヌクレオチドの前記分子標識を除去するステップ;及び
    (7)ステップ(3)~(6)又は(3)~(5)を1回又は複数回繰り返して、前記核酸分子の配列情報を獲得するステップ
    を含み、
    前記核酸分子はDNAであり、
    前記第1の分子標識と前記第2の分子標識とは異なるものであり、
    ステップ(5)において、前記二重鎖が、1ステップ反応で前記2種の異なるルシフェラーゼと接触し、前記結合反応を受ける、方法。
  2. 以下のステップ:
    (1)支持体に連結されたシーケンシングされる核酸分子を用意するステップ、又はシーケンシングされる核酸分子を支持体に連結するステップ;
    (2)ヌクレオチド重合反応を開始するためのプライマー、前記ヌクレオチド重合反応を実施するためのポリメラーゼ、及び4種の化合物を添加して、溶液相及び固相を含有する反応系を形成するステップであって;前記4種の化合物は、それぞれヌクレオチドA、T、C、及びGの誘導体であり、塩基相補的対合の能力を有し;前記4種の化合物のリボース又はデオキシリボースの3’位におけるヒドロキシル基は保護基で保護されており;
    第1の化合物は第1の分子標識と連結されており、
    第2の化合物は第2の分子標識と連結されており、
    第3の化合物は第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されているか、又は第3の化合物の一部は第1の分子標識と連結されており、且つ第3の化合物の別の部分は第2の分子標識と連結されており、
    第4の化合物はいかなる分子標識とも連結されていない、ステップ;
    (3)シーケンシングされる前記核酸分子に前記プライマーをアニールし、シーケンシングされる前記核酸分子と一緒に初回成長核酸鎖として前記プライマーを使用することによって、前記支持体に連結された二重鎖を形成するステップ;
    (4)前記ポリメラーゼが前記ヌクレオチド重合反応を行うことを可能にする条件下で、前記ポリメラーゼを使用して前記ヌクレオチド重合反応を行い、それによって、前記成長核酸鎖の3’末端に前記4種の化合物の1つを組み入れるステップ;
    (5)前のステップにおける前記反応系の前記溶液相を除去し、前記二重鎖を前記支持体に連結された状態に保ち、2種の異なるルシフェラーゼを添加して前記結合反応を行うステップであって、前記2種の異なるルシフェラーゼは、第1のルシフェラーゼ及び第2のルシフェラーゼからなり、第1のルシフェラーゼが前記第1の分子標識と特異的に結合し、第2のルシフェラーゼが前記第2の分子標識と特異的に結合する、ステップ;
    (6)溶出バッファーを使用することによって、結合していないルシフェラーゼを除去するステップ;
    (7)第1のルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出するステップ;
    (8)前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
    (9)第2のルシフェラーゼの基質を添加し、同時に発光シグナルを検出するステップ;
    (10)前のステップの反応の溶液を除去するステップ;
    (11)各ヌクレオチドの前記分子標識及び3’保護基を除去するステップ;
    (12)ステップ(11)の反応の溶液を除去するステップ;及び
    (13)ステップ(3)~(12)又は(3)~(9)を1回又は複数回繰り返して、前記核酸分子の配列情報を獲得するステップ
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の分子標識及び前記第2の分子標識が、ビオチン、ジゴキシゲニン及びFITCからなる群から選択され、第1のルシフェラーゼ及び第2のルシフェラーゼが、ストレプトアビジン、ジゴキシゲニン抗体又はFITC抗体でそれぞれ標識されている、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記4種の化合物が、式I、式II、式III及び式IVで表される化合物である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法




  5. ポリヌクレオチドをシーケンシングするためのキットであって、
    (a)4種の化合物であり、前記4種の化合物は、それぞれヌクレオチドA、T、C、及びGの誘導体であり、塩基相補的対合の能力を有し;前記4種の化合物のリボース又はデオキシリボースの3’位におけるヒドロキシル基は保護基で保護されており;
    第1の化合物は第1の分子標識と連結されており、
    第2の化合物は第2の分子標識と連結されており、
    第3の化合物は第1の分子標識及び第2の分子標識と連結されているか、又は第3の化合物の一部は第1の分子標識と連結されており、且つ第3の化合物の別の部分は第2の分子標識と連結されており、
    第4の化合物はいかなる分子標識とも連結されていない、4種の化合物;並びに
    (b)2種の異なるルシフェラーゼであり、前記2種の異なるルシフェラーゼは、第1のルシフェラーゼ及び第2のルシフェラーゼからなり、第1のルシフェラーゼは前記第1の分子標識と特異的に結合し、第2のルシフェラーゼは前記第2の分子標識と特異的に結合する、2種の異なるルシフェラーゼ
    を含み、
    前記ポリヌクレオチドはDNAであり、
    前記第1の分子標識と前記第2の分子標識とは異なるものである、
    キット。
  6. 前記第1の分子標識及び前記第2の分子標識が、ビオチン、ジゴキシゲニン及びFITCからなる群から選択され、第1のルシフェラーゼ及び第2のルシフェラーゼが、ストレプトアビジン、ジゴキシゲニン抗体又はFITC抗体でそれぞれ標識されている、請求項5に記載のキット。
  7. サンプルから核酸分子を抽出するための試薬及び/又は装置;前記核酸分子を前処理するための試薬;シーケンシングされる前記核酸分子を連結するための支持体;シーケンシングされる前記核酸分子を前記支持体に連結するための試薬;ヌクレオチド重合反応を開始するためのプライマー;前記ヌクレオチド重合反応を実施するためのポリメラーゼ;1種又は複数のバッファー溶液;1種又は複数の洗浄溶液;或いはその任意の組合せをさらに含む、請求項5又は6に記載のキット。
  8. 前記4種の化合物が、式I、式II、式III及び式IVで表される化合物である、請求項5~7のいずれか一項に記載のキット




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