JP7484527B2 - 感光性樹脂組成物、硬化物、パターン硬化物の製造方法、及び電子部品 - Google Patents

感光性樹脂組成物、硬化物、パターン硬化物の製造方法、及び電子部品 Download PDF

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Description

本開示は、感光性樹脂組成物、硬化物、パターン硬化物の製造方法、及び電子部品に関する。
近年、半導体集積回路(LSI)の保護膜材料として、ポリイミド樹脂等の高い耐熱性を有する有機材料が広く適用されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなポリイミド樹脂を用いた保護膜(硬化膜)は、ポリイミド前駆体又はポリイミド前駆体を含有する樹脂組成物を基板上に塗布及び乾燥して形成した樹脂膜を、加熱して硬化することで得られる。
半導体集積回路の微細化に伴う配線遅延を防止するために、low-k層と呼ばれる層間絶縁膜を用いて誘電率を低減する必要がある。誘電率を低減するために、例えば、空孔構造を有する層間絶縁膜を適用する方法がある。しかしながら、この方法では層間絶縁膜の機械的強度が低下するという課題が生じている。この様な機械的強度の弱い層間絶縁膜を保護するために、層間絶縁膜上に保護膜を設ける方法がある。
また、バンプと呼ばれる突起状の外部電極が形成される領域において、層間絶縁膜に作用する応力が集中して、層間絶縁膜が破壊されないようにするため、保護膜には厚膜形成性及び高弾性率化の要求が高まっている。しかし、保護膜を厚膜化及び高弾性率化することによって、保護膜の応力が増大し、半導体ウエハの反りが大きくなって、搬送の際又はウエハ固定の際に不具合が生じる場合がある。そのため、低応力のポリイミド樹脂の開発が望まれている。
特開2016-199662号公報
ポリイミド樹脂の応力を低減するためには、高い機械特性を発現する必要がある。しかしながら、一般的なポリイミド樹脂は、各種信頼性試験後において機械特性の一つである破断伸びが低下する傾向にある。
さらに、半導体集積回路の微細化に伴う絶縁信頼性の低下を抑制する必要がある。
本開示は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであり、信頼性試験後においても高い破断伸びを示し、絶縁信頼性に優れるポリイミド樹脂を得ることが可能な感光性樹脂組成物、並びに、この感光性樹脂組成物を用いた硬化物、パターン硬化物の製造方法、及び電子部品を提供することを目的とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 重量平均分子量が4万以上で重合性の不飽和結合を有するポリイミド前駆体と、重合性モノマーと、光重合開始剤と、溶剤と、を含有する感光性樹脂組成物。
<2> 前記ポリイミド前駆体が、下記一般式(6)で表される構造単位を有する<1>に記載の感光性樹脂組成物。
(一般式(6)中、Xは4価の有機基を表し、Yは2価の有機基を表す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、下記一般式(7)で表される基、又は炭素数1~4の脂肪族炭化水素基である。)
(一般式(7)中、R~R10は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~3の脂肪族炭化水素基を表し、qは1~10の整数を表す。)
<3> 前記ポリイミド前駆体における一般式(6)中のR及びRで表される基に占める前記一般式(7)で表される基の割合が、40%以上である<2>に記載の感光性樹脂組成物。
<4> 熱重合開始剤をさらに含有する<1>~<3>のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
<5> <1>~<4>のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、
前記感光性樹脂膜をパターン露光して、樹脂膜を得る工程と、
前記パターン露光後の樹脂膜を、現像剤を用いて現像し、パターン樹脂膜を得る工程と、
前記パターン樹脂膜を加熱処理する工程と、を含むパターン硬化物の製造方法。
<6> 前記加熱処理の温度が、250℃以下である<5>に記載のパターン硬化物の製造方法。
<7> <1>~<4>のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を硬化した硬化物。
<8> パターン硬化物である<7>に記載の硬化物。
<9> 層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜として用いられる<7>又は<8>に記載の硬化物。
<10> <7>~<9>のいずれか1項に記載の硬化物を含む電子部品。
本開示によれば、信頼性試験後においても高い破断伸びを示し、絶縁信頼性に優れるポリイミド樹脂を得ることが可能な感光性樹脂組成物、並びに、この感光性樹脂組成物を用いた硬化物、パターン硬化物の製造方法、及び電子部品を提供することができる。
本開示の一実施形態に係る電子部品の製造工程図である。 実施例の高温高湿絶縁信頼性試験に用いられた試験用サンプルを説明するための図であり、(a)は試験用サンプルの平面図を、(b)は試験用サンプルのA-A線断面図を示す。
以下、本開示を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本開示は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本開示を制限するものではない。
本開示において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本開示において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、各成分には、該当する物質が複数種含まれていてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において「層」又は「膜」との語には、当該層又は膜が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
本開示において「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基及びメタクリロイル基の少なくとも一方を意味し、「(メタ)アクリロイルオキシ基」とは、アクリロイルオキシ基及びメタクリロイルオキシ基の少なくとも一方を意味する。
本開示において、層又は膜の平均厚みは、対象となる層又は膜の5点の厚みを測定し、その算術平均値として与えられる値とする。
層又は膜の厚みは、マイクロメーター、走査型触針計、光干渉式膜厚測定装置等を用いて測定することができる。本開示において、層又は膜の厚みを直接測定可能な場合には、光干渉式膜厚測定装置を用いて測定する。一方、1つの層の厚み又は複数の層の総厚みを測定する場合には、電子顕微鏡を用いて、測定対象の断面を観察することで測定してもよい。
<感光性樹脂組成物>
本開示の感光性樹脂組成物は、重量平均分子量が4万以上で重合性の不飽和結合を有するポリイミド前駆体と、重合性モノマーと、光重合開始剤と、溶剤と、を含有する。
本開示の感光性樹脂組成物によれば、信頼性試験後においても高い破断伸びを示し、絶縁信頼性に優れるポリイミド樹脂を得ることが可能である。その理由は明確ではないが、以下のように推察される。
本開示の感光性樹脂組成物を構成するポリイミド前駆体の重量平均分子量は4万以上であり、通常のポリイミド前駆体に比較して2倍以上の分子量を有する。そのため、このポリイミド前駆体と重合性モノマーとが重合して生ずる硬化物の構造が堅牢となり、信頼性試験後において高い破断伸びを示し、且つ、絶縁信頼性に優れるようになると推察される。
本開示の感光性樹脂組成物は、ネガ型感光性樹脂組成物であることが好ましい。
以下、本開示の感光性樹脂組成物に含有される各成分について説明する。
(ポリイミド前駆体)
本開示の感光性樹脂組成物は、重量平均分子量が4万以上で重合性の不飽和結合を有するポリイミド前駆体(以下、不飽和ポリイミド前駆体と称することがある。)を含有する。
重合性の不飽和結合としては、炭素炭素の二重結合等が挙げられる。
不飽和ポリイミド前駆体は、例えば、下記一般式(6)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体であってもよい。不飽和ポリイミド前駆体が一般式(6)で表される構造単位を有することで、i線の透過率が高く、300℃以下の低温硬化時にも良好な硬化物を形成できる傾向にある。
不飽和ポリイミド前駆体は、テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン化合物とを用いて合成されたものであってもよい。この場合、Xは、テトラカルボン酸二無水物由来の残基に該当し、Yは、はジアミン化合物由来の残基に該当する。なお、不飽和ポリイミド前駆体は、テトラカルボン酸二無水物に替えて、テトラカルボン酸を用いて合成されたものであってもよい。
(一般式(6)中、Xは4価の有機基を表し、Yは2価の有機基を表す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、下記一般式(7)で表される基、又は炭素数1~4の脂肪族炭化水素基である。)
一般式(7)中、R~R10は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~3の脂肪族炭化水素基を表し、qは1~10の整数を表す。
一般式(6)において、Xで表される4価の有機基は、炭素数が4~25であることが好ましく、4~13であることがより好ましく、6~12であることがさらに好ましい。
Xで表される4価の有機基は、芳香環を含んでもよい。Xで表される4価の有機基が芳香環を含む場合、芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環等が挙げられる。これらの中でも、不飽和ポリイミド前駆体の紫外領域における光透過性を向上する観点から、ベンゼン環が好ましい。
Xで表される4価の有機基が芳香環を含む場合、各芳香環は、置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。芳香環の置換基としては、アルキル基、フッ素原子、ハロゲン化アルキル基、水酸基、アミノ基等が挙げられる。
Xで表される4価の有機基がベンゼン環を含む場合、Xで表される4価の有機基は1個~4個のベンゼン環を含むことが好ましく、1個~3個のベンゼン環を含むことがより好ましく、1個又は2個のベンゼン環を含むことがさらに好ましい。
Xで表される4価の有機基が2個以上のベンゼン環を含む場合、各ベンゼン環は、単結合により連結されていてもよいし、アルキレン基、ハロゲン化アルキレン基、カルボニル基、スルホニル基、エーテル結合(-O-)、スルフィド結合(-S-)、シリレン結合(-Si(R-;Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はフェニル基を表す。)、シロキサン結合(-O-(Si(R-O-);Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はフェニル基を表し、nは1又は2以上の整数を表す。)等の連結基、これら連結基を少なくとも2つ組み合わせた複合連結基などにより結合されていてもよい。また、2つのベンゼン環が単結合及び連結基の少なくとも一方により2箇所で結合されて、2つのベンゼン環の間に連結基を含む5員環又は6員環が形成されていてもよい。
一般式(6)において、-COOR基と-CONH-基とは互いにオルト位置にあり、-COOR基と-CO-基とは互いにオルト位置にあることが好ましい。
Xで表される4価の有機基の具体例としては、下記一般式(A)~下記一般式(E)で表される基を挙げることができるが、本開示は下記具体例に限定されるものではない。
一般式(D)において、A及びBは、それぞれ独立に、単結合、メチレン基、ハロゲン化メチレン基、カルボニル基、スルホニル基、エーテル結合(-O-)、スルフィド結合(-S-)又はシリレン結合(-Si(R-;Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はフェニル基を表す。)を表し、A及びBの両方が単結合となることはない。
一般式(E)において、Cは、単結合、又は、アルキレン基、ハロゲン化アルキレン基、カルボニル基、スルホニル基、エーテル結合(-O-)、スルフィド結合(-S-)、シリレン結合(-Si(R-;Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はフェニル基を表す。)、シロキサン結合(-O-(Si(R-O-);Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はフェニル基を表し、nは1又は2以上の整数を表す。)若しくはこれらを少なくとも2つ組み合わせた2価の基を表す。また、Cは、下記式(C1)で表される構造であってもよい。
一般式(E)におけるCで表されるアルキレン基としては、炭素数が1~10のアルキレン基であることが好ましく、炭素数が1~5のアルキレン基であることがより好ましく、炭素数が1又は2のアルキレン基であることがさらに好ましい。
一般式(E)におけるCで表されるアルキレン基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等の直鎖状アルキレン基;メチルメチレン基、メチルエチレン基、エチルメチレン基、ジメチルメチレン基、1,1-ジメチルエチレン基、1-メチルトリメチレン基、2-メチルトリメチレン基、エチルエチレン基、1-メチルテトラメチレン基、2-メチルテトラメチレン基、1-エチルトリメチレン基、2-エチルトリメチレン基、1,1-ジメチルトリメチレン基、1,2-ジメチルトリメチレン基、2,2-ジメチルトリメチレン基、1-メチルペンタメチレン基、2-メチルペンタメチレン基、3-メチルペンタメチレン基、1-エチルテトラメチレン基、2-エチルテトラメチレン基、1,1-ジメチルテトラメチレン基、1,2-ジメチルテトラメチレン基、2,2-ジメチルテトラメチレン基、1,3-ジメチルテトラメチレン基、2,3-ジメチルテトラメチレン基、1,4-ジメチルテトラメチレン基等の分岐鎖状アルキレン基;などが挙げられる。これらの中でも、メチレン基が好ましい。
一般式(E)におけるCで表されるハロゲン化アルキレン基としては、炭素数が1~10のハロゲン化アルキレン基であることが好ましく、炭素数が1~5のハロゲン化アルキレン基であることがより好ましく、炭素数が1~3のハロゲン化アルキレン基であることがさらに好ましい。
一般式(E)におけるCで表されるハロゲン化アルキレン基の具体例としては、上述の一般式(E)におけるCで表されるアルキレン基に含まれる少なくとも1つの水素原子がフッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子で置換されたアルキレン基が挙げられる。これらの中でも、フルオロメチレン基、ジフルオロメチレン基、ヘキサフルオロジメチルメチレン基等が好ましい。
上記シリレン結合又はシロキサン結合に含まれるR又はRで表されるアルキル基としては、炭素数が1~5のアルキル基であることが好ましく、炭素数が1~3のアルキル基であることがより好ましく、炭素数が1又は2のアルキル基であることがさらに好ましい。R又はRで表されるアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基等が挙げられる。
一般式(D)におけるA及びBの組み合わせは特に限定されるものではなく、メチレン基とエーテル結合との組み合わせ、メチレン基とスルフィド結合との組み合わせ、カルボニル基とエーテル結合との組み合わせ等が好ましい。
一般式(E)におけるCとしては、単結合、エーテル結合、カルボニル基等が好ましい。
一般式(6)におけるR及びRで表される脂肪族炭化水素基の炭素数は、1~4であり、1又は2であることが好ましい。R及びRで表される脂肪族炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基等が挙げられる。
一般式(7)におけるR~R10で表される脂肪族炭化水素基の炭素数は1~3であり、1又は2であることが好ましい。R~R10で表される脂肪族炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基等が挙げられ、メチル基が好ましい。
一般式(7)におけるR~R10の組み合わせとしては、R及びRが水素原子であり、R10が水素原子又はメチル基の組み合わせが好ましい。
一般式(7)におけるqは1~10の整数であることが好ましく、2~5の整数であることがより好ましく、2又は3であることがさらに好ましい。
一般式(6)においては、R及びRの少なくとも一方が、前記一般式(7)で表される基であることが好ましく、R及びRの両方が前記一般式(7)で表される基であることがより好ましい。
Xがテトラカルボン酸二無水物由来の残基に該当する場合、当該残基の元となるテトラカルボン酸二無水物の具体例としては、ピロメリット酸二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6-ピリジンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10-ペリレンテトラカルボン酸二無水物、m-ターフェニル-3,3’,4,4’-テトラカルボン酸二無水物、p-ターフェニル-3,3’,4,4’-テトラカルボン酸二無水物、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2,2-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2-ビス{4’-(2,3-ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水物、2,2-ビス{4’-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水物、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2,2-ビス{4’-(2,3-ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水物、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2,2-ビス{4’-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水物、4,4’-オキシジフタル酸二無水物、4,4’-スルホニルジフタル酸二無水物、9,9-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)フルオレン二無水物等が挙げられる。
一般式(6)において、Yで表される2価の有機基は、炭素数が6~25であることが好ましく、6~14であることがより好ましく、12~14であることがさらに好ましい。
Yで表される2価の有機基は、2価の脂肪族基であってもよく、2価の芳香族基であってもよい。耐熱性の観点から、Yで表される2価の有機基は、2価の芳香族基であることが好ましい。
Yで表される2価の芳香族基の具体例としては、下記一般式(F)及び下記一般式(G)で表される基を挙げることができる。
一般式(F)又は一般式(G)において、Rは、それぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基又はフェニル基を表し、nは、それぞれ独立に、0~4の整数を表す。
一般式(G)において、Dは、単結合、又は、アルキレン基、ハロゲン化アルキレン基、カルボニル基、スルホニル基、エーテル結合(-O-)、スルフィド結合(-S-)、シリレン結合(-Si(R-;Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はフェニル基を表す。)、シロキサン結合(-O-(Si(R-O-);Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はフェニル基を表し、nは1又は2以上の整数を表す。)若しくはこれらを少なくとも2つ組み合わせた2価の基を表す。また、Dは、上記式(C1)で表される構造であってもよい。一般式(G)におけるDの具体例は、一般式(E)におけるCの具体例と同様である。
一般式(G)におけるDとしては、単結合が好ましい。
一般式(F)又は一般式(G)におけるRで表されるアルキル基としては、炭素数が1~10のアルキル基であることが好ましく、炭素数が1~5のアルキル基であることがより好ましく、炭素数が1又は2のアルキル基であることがさらに好ましい。
一般式(F)又は一般式(G)におけるRで表されるアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基等が挙げられる。
一般式(F)又は一般式(G)におけるRで表されるアルコキシ基としては、炭素数が1~10のアルコキシ基であることが好ましく、炭素数が1~5のアルコキシ基であることがより好ましく、炭素数が1又は2のアルコキシ基であることがさらに好ましい。
一般式(F)又は一般式(G)におけるRで表されるアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基等が挙げられる。
一般式(F)又は一般式(G)におけるRで表されるハロゲン化アルキル基としては、炭素数が1~5のハロゲン化アルキル基であることが好ましく、炭素数が1~3のハロゲン化アルキル基であることがより好ましく、炭素数が1又は2のハロゲン化アルキル基であることがさらに好ましい。
一般式(F)又は一般式(G)におけるRで表されるハロゲン化アルキル基の具体例としては、一般式(F)又は一般式(G)におけるRで表されるアルキル基に含まれる少なくとも1つの水素原子がフッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子で置換されたアルキル基が挙げられる。これらの中でも、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基等が好ましい。
一般式(F)又は一般式(G)におけるnは、それぞれ独立に、0~2が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
Yで表される2価の脂肪族基の具体例としては、直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基、シクロアルキレン基、ポリアルキレンオキサイド構造を有する2価の基、ポリシロキサン構造を有する2価の基等が挙げられる。
Yで表される直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基としては、炭素数が1~20のアルキレン基であることが好ましく、炭素数が1~15のアルキレン基であることがより好ましく、炭素数が1~10のアルキレン基であることがさらに好ましい。
Yで表されるアルキレン基の具体例としては、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、2-メチルペンタメチレン基、2-メチルヘキサメチレン基、2-メチルヘプタメチレン基、2-メチルオクタメチレン基、2-メチルノナメチレン基、2-メチルデカメチレン基等が挙げられる。
Yで表されるシクロアルキレン基としては、炭素数が3~10のシクロアルキレン基であることが好ましく、炭素数が3~6のシクロアルキレン基であることがより好ましい。
Yで表されるシクロアルキレン基の具体例としては、シクロプロピレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。
Yで表されるポリアルキレンオキサイド構造を有する2価の基に含まれる単位構造としては、炭素数1~10のアルキレンオキサイド構造が好ましく、炭素数1~8のアルキレンオキサイド構造がより好ましく、炭素数1~4のアルキレンオキサイド構造がさらに好ましい。なかでも、ポリアルキレンオキサイド構造としてはポリエチレンオキサイド構造又はポリプロピレンオキサイド構造が好ましい。アルキレンオキサイド構造中のアルキレン基は直鎖状であっても分岐状であってもよい。ポリアルキレンオキサイド構造中の単位構造は1種類でもよく、2種類以上であってもよい。
Yで表されるポリシロキサン構造を有する2価の基としては、ポリシロキサン構造中のケイ素原子が水素原子、炭素数1~20のアルキル基又は炭素数6~18のアリール基と結合しているポリシロキサン構造を有する2価の基が挙げられる。
ポリシロキサン構造中のケイ素原子と結合する炭素数1~20のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基、n-ドデシル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基が好ましい。
ポリシロキサン構造中のケイ素原子と結合する炭素数6~18のアリール基は、無置換でも置換基で置換されていてもよい。アリール基が置換基を有する場合の置換基の具体例としては、ハロゲン原子、アルコキシ基、ヒドロキシ基等が挙げられる。炭素数6~18のアリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基等が挙げられる。これらの中でも、フェニル基が好ましい。
ポリシロキサン構造中の炭素数1~20のアルキル基又は炭素数6~18のアリール基は、1種類でもよく、2種類以上であってもよい。
Yで表されるポリシロキサン構造を有する2価の基を構成するケイ素原子は、メチレン基、エチレン基等のアルキレン基、フェニレン基等のアリーレン基などを介して一般式(6)中のNH基と結合していてもよい。
Yがジアミン化合物由来の残基に該当する場合、当該残基の元となるジアミン化合物の具体例としては、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ジフルオロ-4,4’-ジアミノビフェニル、p-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、p-キシリレンジアミン、m-キシリレンジアミン、1,5-ジアミノナフタレン、ベンジジン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,3’-ジアミノジフェニルエーテル、2,4’-ジアミノジフェニルエーテル、2,2’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、2,4’-ジアミノジフェニルスルホン、2,2’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルフィド、2,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、2,2’-ジアミノジフェニルスルフィド、o-トリジン、o-トリジンスルホン、4,4’-メチレンビス(2,6-ジエチルアニリン)、4,4’-メチレンビス(2,6-ジイソプロピルアニリン)、2,4-ジアミノメシチレン、4,4’-ベンゾフェノンジアミン、ビス-{4-(4’-アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、2,2-ビス{4-(4’-アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、ビス{4-(3’-アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)プロパン、9,9-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、1,4-ジアミノブタン、1,6-ジアミノヘキサン、1,7-ジアミノヘプタン、1,8-ジアミノオクタン、1,9-ジアミノノナン、1,10-ジアミノデカン、1,11-ジアミノウンデカン、1,12-ジアミノドデカン、2-メチル-1,5-ジアミノペンタン、2-メチル-1,6-ジアミノヘキサン、2-メチル-1,7-ジアミノヘプタン、2-メチル-1,8-ジアミノオクタン、2-メチル-1,9-ジアミノノナン、2-メチル-1,10-ジアミノデカン、1,4-シクロヘキサンジアミン、1,3-シクロヘキサンジアミン、ジアミノポリシロキサン等が挙げられる。
ジアミン化合物は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
一般式(6)における、Xで表される4価の有機基とYで表される2価の有機基との組み合わせは特に限定されるものではない。Xで表される4価の有機基とYで表される2価の有機基との組み合わせとしては、Xが一般式(A)で表される基及び一般式(E)で表される基の併用であり、Yが一般式(G)で表される基の組み合わせ;Xが一般式(D)で表される基及び一般式(E)で表される基の併用であり、Yが一般式(G)で表される基の組み合わせ;Xが一般式(E)で表される基であり、Yが一般式(G)で表される基の組み合わせ等が挙げられる。
Xとして一般式(A)で表される基及び一般式(E)で表される基を併用し、Yとして一般式(G)で表される基を用いることで、300℃以下の比較的低い温度で加熱処理しても、得られるポリイミド樹脂の弾性率がより向上する傾向にある。
Xが一般式(A)で表される基及び一般式(E)で表される基の併用である場合、一般式(A)で表される基XAと、一般式(E)で表される基XEとの個数基準の比率(XA/XE)は、1/99~99/1の範囲であることが好ましく、50/50~90/10の範囲であることがより好ましく、70/30~90/10の範囲であることがさらに好ましい。
不飽和ポリイミド前駆体は、例えば、下記一般式(8)で表されるテトラカルボン酸二無水物とR-OHで表される化合物とを、N-メチル-2-ピロリドン等の有機溶剤中にて反応させジエステル誘導体とした後、ジエステル誘導体とHN-Y-NHで表されるジアミン化合物とを縮合反応させるか、または、テトラカルボン酸二無水物とHN-Y-NHで表されるジアミン化合物とを有機溶剤中にて反応させポリアミック酸を得て、R-OHで表される化合物を加え、有機溶剤中で反応させエステル基を導入することで、得ることができる。
ここで、HN-Y-NHで表されるジアミン化合物におけるYは、一般式(6)におけるYと同様であり、具体例及び好ましい例も同様である。また、R-OHで表される化合物におけるRは、一般式(7)で表される基、又は炭素数1~4の脂肪族炭化水素基を表し、具体例及び好ましい例は、一般式(6)におけるR及びRの場合と同様である。
式(8)で表されるテトラカルボン酸二無水物、HN-Y-NHで表されるジアミン化合物及びR-OHで表される化合物は、各々、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
また、不飽和ポリイミド前駆体は、下記一般式(8)で表されるテトラカルボン酸二無水物にR-OHで表される化合物を作用させてジエステル誘導体とした後、塩化チオニル等の塩素化剤を作用させて酸塩化物に変換し、次いで、HN-Y-NHで表されるジアミン化合物と酸塩化物とを反応させることで得ることができる。
さらに、不飽和ポリイミド前駆体は、下記一般式(8)で表されるテトラカルボン酸二無水物にR-OHで表される化合物を作用させてジエステル誘導体とした後、カルボジイミド化合物の存在下でHN-Y-NHで表されるジアミン化合物とジエステル誘導体とを反応させることで得ることができる。
さらに、不飽和ポリイミド前駆体は、下記一般式(8)で表されるテトラカルボン酸二無水物とHN-Y-NHで表されるジアミン化合物とを反応させてポリアミック酸とした後、トリフルオロ酢酸無水物の存在下でポリアミック酸をイソイミド化し、次いでR-OHで表される化合物を作用させて得ることができる。この場合、テトラカルボン酸二無水物の一部に予めR-OHで表される化合物を作用させて、部分的にエステル化されたテトラカルボン酸二無水物とHN-Y-NHで表されるジアミン化合物とを反応させてポリアミック酸としてもよい。
一般式(8)において、Xは、一般式(6)におけるXと同様であり、具体例及び好ましい例も同様である。
不飽和ポリイミド前駆体の合成に用いられるR-OHで表される化合物としては、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリル酸2-ヒドロキシエチル等が挙げられる。
不飽和ポリイミド前駆体の重量平均分子量は、4万以上であり、4万~10万であることが好ましく、4万~8万であることがより好ましい。
重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によって測定することができ、標準ポリスチレン検量線を用いて換算することによって求めることができる。
感光性樹脂組成物に含有される不飽和ポリイミド前駆体は、1種類でもよく、2種類以上であってもよい。感光性樹脂組成物に2種類以上の不飽和ポリイミド前駆体が含有される場合、2種類以上の不飽和ポリイミド前駆体のうちの少なくとも1種類の不飽和ポリイミド前駆体の重量平均分子量が4万以上であることが好ましく、全ての不飽和ポリイミド前駆体の重量平均分子量が4万以上であることがより好ましい。
不飽和ポリイミド前駆体が一般式(6)で表される構造単位を有する場合、不飽和ポリイミド前駆体における一般式(6)中のR及びRで表される基に占める一般式(7)で表される基の割合(以下、エステル化率と称することがある。)は、現像性の観点から、40%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、60%以上であることがさらに好ましい。一般式(7)で表される基の割合は、100%以下であってもよい。
エステル化率は、プロトン核磁気共鳴(H NMR)で得られるH NMRスペクトルの積分値を基に、下記式に則って算出された値である。
エステル化率(%)=(一般式(7)で表される基におけるR~R10で表される水素原子由来の積分値の和)×(プロトン数傾斜)×100/(一般式(6)で表される構造単位におけるX及びYで表される基に含まれる芳香環に直接結合する水素原子由来の積分値の和)
上記式において、プロトン数傾斜とは、一般式(6)で表される構造単位におけるX及びYで表される基に含まれる芳香環に直接結合する水素原子(H)の数Aと、一般式(7)で表される基におけるR~R10で表される水素原子(H)の数Bと、の比(A/B)をいう。
プロトン数傾斜は、例えば、一般式(6)で表される構造単位が下記化学式(6’)で表される場合、比(A/B)は、3である。
一般に、一般式(6)で表される構造単位におけるX及びYで表される基に含まれる芳香環に直接結合する水素原子の化学シフトは、7ppm~8ppm程度であることが多い。また、一般式(7)で表される基におけるR~R10で表される水素原子の化学シフトは、5.5ppm~6ppm程度であることが多い。
(重合性モノマー)
本開示の感光性樹脂組成物は、重合性モノマーを含有する。重合性モノマーの種類は特に限定されるものではなく、分子中に重合性の不飽和結合を少なくとも1つ有するものであればよい。重合性の不飽和結合としては、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、アリル基等が挙げられる。
重合性モノマーの具体例としては、脂肪族環状骨格及び少なくとも2つの(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物(以下、脂環式モノマーと称することがある)、分子中に2つの(メタ)アクリロイルオキシ基を有し、2つの(メタ)アクリロイルオキシ基が直鎖状の2価の有機基で連結された化合物(以下、直鎖状モノマーと称することがある)等が挙げられる。
重合性モノマーの分子量は、100~800であることが好ましく、200~700であることがより好ましく、300~600であることがさらに好ましい。
脂環式モノマーに含まれる脂肪族環状骨格は特に限定されるものではなく、トリシクロデカン骨格、シクロヘキサン骨格、シクロペンタン骨格、1,3-アダマンタン骨格、水添ビスフェノールA骨格、水添ビスフェノールF骨格、水添ビスフェノールS骨格、イソボルニル骨格等が挙げられる。これらの中でも、トリシクロデカン骨格が好ましい。
脂環式モノマーとしては、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~4の脂肪族炭化水素基又は下記一般式(2)で表される基である。n1は0又は1を表し、n2は0~2の整数を表し、n1+n2は2又は3である。n1個のR及びn2個のRの少なくとも2つは、下記一般式(2)で表される基である。
一般式(2)において、R1Aは水素原子又はメチル基を表し、mは、1~10の整数を表す。
及びRで表される炭素数1~4の脂肪族炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基等が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物は、下記式(3A)又は下記式(3B)で表される化合物であってもよい。
式(3A)で表される化合物は、例えば、新中村化学工業株式会社のA-DCP(トリシクロデカンジメタノールジアクリレート)として、式(3B)で表される化合物は、例えば、新中村化学工業株式会社のDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)として入手可能である。
直鎖状モノマーとしては、下記一般式(4)又は下記一般式(5)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(4)又は一般式(5)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1~8のアルキレン基を表し、Rは炭素数1~8のアルキレン基を表し、pは2~5の整数を表す。複数のR及びRは、同一でもよく、異なっていてもよい。
一般式(4)又は一般式(5)におけるRとしては、メチル基が好ましい。
一般式(4)におけるRで表される炭素数1~8のアルキレン基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基等が挙げられる。
一般式(5)におけるRで表される炭素数1~8のアルキレン基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、メチルエチレン基、ジメチルメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基等が挙げられ、メチルエチレン基、エチレン基等が好ましく、エチレン基がより好ましい。
一般式(5)におけるpとしては、3~4の整数であることが好ましい。
直鎖状モノマーとして、具体的には、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、テトラエチレングリコールジメタクリレートが好ましい。
脂環式モノマー及び直鎖状モノマー以外のその他の重合性モノマーとしては、下記一般式(13)~一般式(16)で表される化合物、スチレン、ジビニルベンゼン、4-ビニルトルエン、4-ビニルピリジン、N-ビニルピロリドン、メチレンビスアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド等が挙げられる。
式中、R111及びR113~R115は、それぞれ独立に、水素原子、アクリロイル基又はメタクリロイル基であり、Lは、それぞれ独立に、単結合、炭素数1~10のアルキレン基(好ましくは、メチレン基又はエチレン基)、又は-R116-(OR117n1-基であり、R112は、炭素数1~10のアルキル基(好ましくは、メチル基又はエチル基)である。Aは、置換又は無置換の環形成原子数3~20の複素環である。mは2~6の整数(好ましくは、3又は4)である。R116は、単結合又は炭素数1~10のアルキレン基(好ましくは、メチレン基又はエチレン基)であり、R117は、炭素数1~10のアルキレン基(好ましくは、メチレン基又はエチレン基)である。n1は1~15の整数である。但し、少なくとも2つ(好ましくは、3又は4)のR111がアクリロイル基又はメタクリロイル基であり、少なくとも2つ(好ましくは、2又は3)のR113がアクリロイル基又はメタクリロイル基であり、少なくとも2つ(好ましくは、4、5又は6)のR114がアクリロイル基又はメタクリロイル基であり、少なくとも2つ(好ましくは、2、3又は4)のR115がアクリロイル基又はメタクリロイル基である。
複数のR111、R113~R115及びLは、それぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。R116及びR117が複数ある場合、複数のR116及びR117はそれぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。
式(13)において、R111はアクリロイル基であることが好ましい。
式(14)において、R113はアクリロイル基であることが好ましい。
式(15)において、R114はアクリロイル基であることが好ましい。
式(16)において、R115は水素原子又はアクリロイル基であることが好ましい。
Aの環形成原子数3~20の複素環としては、イソシアヌル酸環、トリアジン環等が挙げられる。
環形成原子数3~20の複素環の置換基としては、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、水酸基等が挙げられる。
式(13)において、n1が複数ある場合、複数のn1の合計が、25~40であることが好ましく、30~40がより好ましい。
一般式(13)~一般式(16)で表される化合物として、具体的には、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリメタクリレート、アクリロイルオキシエチルイソシアヌレート、メタクリロイルオキシエチルイソシアヌレート等が挙げられる。
重合性モノマーの含有量は特に限定されるものではなく、例えば、不飽和ポリイミド前駆体100質量部に対して、1質量部~50質量部が好ましい。硬化物の疎水性向上の観点から、より好ましくは3質量部~50質量部であり、さらに好ましくは5質量部~35質量部である。
重合性モノマーの含有量が上記範囲内である場合、実用的なレリーフパターンが得られやすく、未露光部の現像後残滓を抑制しやすい。
(光重合開始剤)
本開示の感光性樹脂組成物は、光重合開始剤を含有する。感光性樹脂組成物が光重合開始剤を含有することで、不飽和ポリイミド前駆体及び重合性モノマーを含有する樹脂組成物に感光性を付与することができる。
光重合開始剤は、活性光線照射によりラジカルを発生しうる化合物であれば特に制限はない。活性光線は、i線等の紫外線、可視光線、放射線等が挙げられる。
光重合開始剤としては、オキシム化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、アシルジアルコキシメタン化合物等が挙げられる。
光重合開始剤は、下記一般式(9A)で表される化合物及び下記一般式(9B)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(以下、第一の光重合開始剤と称することがある。)を含有することが好ましい。
第一の光重合開始剤は、活性光線に対する感度が後述する第二の光重合開始剤より高いことが好ましい。
一般式(9A)中、R11は炭素数1~12のアルキル基であり、a1は0~5の整数である。R12は水素原子又は炭素数1~12のアルキル基である。R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~12のアルキル基、フェニル基又はトリル基を示す。a1が2以上の整数の場合、R11はそれぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。
11は、好ましくは炭素数1~4のアルキル基であり、より好ましくはメチル基である。a1は好ましくは1である。R12は、好ましくは炭素数1~4のアルキル基であり、より好ましくはエチル基である。R13及びR14は、好ましくはそれぞれ独立に、炭素数1~4のアルキル基であり、より好ましくはメチル基である。
一般式(9A)で表される化合物としては、例えば、下記式(9A-1)で表される化合物が挙げられ、BASFジャパン株式会社製「IRGACURE OXE 02」として入手可能である。
一般式(9B)中、R15は、-OH、-COOH、-OCHOH、-O(CHOH、-COOCHOH又は-COO(CHOHであり、R16及びR17は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1~12のアルキル基、炭素数4~10のシクロアルキル基、フェニル基又はトリル基である。b1は0~5の整数である。b1が2以上の整数の場合、R15はそれぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。
15は、好ましくは-O(CHOHである。b1は好ましくは0又は1である。R16は、好ましくは炭素数1~6のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はヘキシル基である。R17は、好ましくは炭素数1~6のアルキル基又はフェニル基であり、より好ましくはメチル基又はフェニル基である。
一般式(9B)で表される化合物としては、例えば下記式(9B-1)で表される化合物が挙げられ、BASFジャパン株式会社製「IRGACURE OXE 01」として入手可能である。また、下記式(9B-2)で表される化合物が挙げられ、株式会社ADEKA製「NCI-930」として入手可能である。
また、光重合開始剤は、下記一般式(10A)で表される化合物及び下記一般式(10B)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(以下、第二の光重合開始剤と称することがある。)を含有することが好ましい。
第二の光重合開始剤は、活性光線に対する感度が既述の第一の光重合開始剤より低いことが好ましい。
一般式(10A)中、R21は炭素数1~12のアルキル基であり、R22及びR23は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~12のアルキル基(好ましくは炭素数1~4)、炭素数1~12のアルコキシ基(好ましくは炭素数1~4)、炭素数4~10のシクロアルキル基、フェニル基又はトリル基であり、c1は0~5の整数である。c1が2以上の整数の場合、R21はそれぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。
c1は好ましくは0である。R22は、好ましくは炭素数1~4のアルキル基であり、より好ましくはメチル基である。R23は、好ましくは炭素数1~12のアルコキシ基であり、より好ましくは炭素数1~4のアルコキシ基であり、さらに好ましくはメトキシ基又はエトキシ基である。
一般式(10A)で表される化合物としては、例えば下記式(10A-1)で表される化合物が挙げられ、Lambson社製「G-1820(PDO)」として入手可能である。
一般式(10B)中、R24及びR25は、それぞれ独立に、炭素数1~12(好ましくは炭素数1~4)のアルキル基であり、d及びeは、それぞれ独立に0~5の整数であり、s及びtは、それぞれ独立に0~3の整数であり、sとtの和は3である。dが2以上の整数の場合、R24はそれぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。eが2以上の整数の場合、R25はそれぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。sが2以上の整数の場合、括弧内の基はそれぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。tが2以上の整数の場合、括弧内の基はそれぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。
dは好ましくは0である。R25は、好ましくはそれぞれ独立に炭素数1~4のアルキル基であり、好ましくはメチル基である。eは好ましくは2~4の整数であり、より好ましくは3である。sとtの組合せ(s、t)は、好ましくは(1,2)又は(2,1)である。
一般式(10B)で表される化合物としては、下記式(10B-1)で表される化合物が挙げられ、BASFジャパン株式会社製「IRGACURE TPO」として入手可能である。また、下記式(10B-2)で表される化合物が挙げられ、BASFジャパン株式会社製「IRGACURE 819」として入手可能である。
光重合開始剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
光重合開始剤は、第一の光重合開始剤及び第二の光重合開始剤からなる群から選択される1以上を含むことが好ましい。
また、光重合開始剤は、第一の光重合開始剤及び第二の光重合開始剤を含むことが好ましい。
第一の光重合開始剤として一般式(9A)で表される化合物を用い、かつ、第二の光重合開始剤として一般式(10A)で表される化合物を用いると、より好ましい。
光重合開始剤の含有量は、不飽和ポリイミド前駆体100質量部に対して、0.1質量部~20質量部が好ましく、より好ましくは0.1質量部~10質量部であり、さらに好ましくは0.1質量部~6質量部である。
光重合開始剤の含有量が上記範囲内の場合、光架橋が膜厚方向で均一となりやすく、実用的なレリーフパターンを得やすくなる。
光重合開始剤として第一の光重合開始剤及び第二の光重合開始剤を含有する場合、第一の光重合開始剤の含有量は、不飽和ポリイミド前駆体100質量部に対して0.05質量部~5.0質量部が好ましく、より好ましくは0.05質量部~1.0質量部であり、さらに好ましくは0.15質量部~0.6質量部である。
光重合開始剤として第一の光重合開始剤及び第二の光重合開始剤を含有する場合、第二の光重合開始剤の含有量は、不飽和ポリイミド前駆体100質量部に対して0.5質量部~10.0質量部が好ましく、より好ましくは0.5質量部~6.0質量部である。
光重合開始剤として第一の光重合開始剤及び第二の光重合開始剤を含有する場合、第一の光重合開始剤の含有量が不飽和ポリイミド前駆体100質量部に対して0.05質量部~5.00質量部であり、かつ、第二の光重合開始剤の含有量が不飽和ポリイミド前駆体100質量部に対して0.5質量部~10.0質量部であると好ましい。
光重合開始剤として第一の光重合開始剤及び第二の光重合開始剤を含有する場合、第一の光重合開始剤及び第二の光重合開始剤の含有量の質量比は、好ましくは1:3~1:35であり、より好ましくは1:5~1:30である。
(溶剤)
本開示の感光性樹脂組成物は、溶剤を含む。
溶剤としては、N-メチル-2-ピロリドン、γ-ブチロラクトン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ベンジル、n-ブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネート、メチル3-メトキシプロピオネート、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリルアミド、テトラメチレンスルホン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、N-ジメチルモルホリン等が挙げられ、感光性樹脂組成物に含有される各成分を充分に溶解できるものであれば特に制限はない。
この中でも、各成分の溶解性と感光性樹脂膜形成時の塗布性に優れる観点から、N-メチル-2-ピロリドン、γ-ブチロラクトン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N,N-ジメチルホルムアミド及びN,N-ジメチルアセトアミドが好ましい。
また、溶剤としては、下記一般式(11)で表される化合物を用いてもよい。
一般式(11)中、R41~R43は、それぞれ独立に、炭素数1~10のアルキル基である。
一般式(11)におけるR41~R43で表されるアルキル基の炭素数は、好ましくは1~3であり、より好ましくは1又は3である。
41~R43で表される炭素数1~10のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等を挙げることができる。
一般式(11)で表される化合物は、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド(例えば、商品名「KJCMPA-100」(KJケミカルズ株式会社製))であることが好ましい。
溶剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
溶剤の含有量は、特に限定されないが、一般的に、不飽和ポリイミド前駆体100質量部に対して、50質量部~1000質量部である。
(熱重合開始剤)
本開示の感光性樹脂組成物は、重合反応の促進の観点から、さらに、熱重合開始剤を含んでもよい。
熱重合開始剤としては、成膜時に溶剤を除去するための加熱(乾燥)では分解せず、硬化時の加熱により分解してラジカルを発生し、重合性モノマー同士、又は不飽和ポリイミド前駆体及び重合性モノマーの重合反応を促進する化合物が好ましい。
熱重合開始剤は、分解点が110℃~200℃の化合物が好ましく、より低温で重合反応を促進する観点から、分解点が110℃~175℃の化合物がより好ましい。
熱重合開始剤の具体例としては、メチルエチルケトンペルオキシド等のケトンペルオキシド、1,1-ジ(t-ヘキシルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ジ(t-ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等のパーオキシケタール、1,1,3,3-テトラメチルブチルハイドロペルオキシド、クメンハイドロペルオキシド、p-メンタンハイドロペルオキシド等のハイドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ-t-ブチルペルオキシド等のジアルキルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド等のジアシルペルオキシド、ジ(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(2-エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート等のパーオキシエステル、ビス(1-フェニル-1-メチルエチル)ペルオキシドなどが挙げられる。
市販品としては、商品名「パークミルD」、「パークミルP」、「パークミルH」(以上、日油株式会社製)等が挙げられる。
本開示の感光性樹脂組成物が熱重合開始剤を含有する場合、熱重合開始剤の含有量は、不飽和ポリイミド前駆体100質量部に対して、0.1質量部~20質量部が好ましく、良好な耐フラックス性の確保のために0.2質量部~20質量部がより好ましく、乾燥時の分解による溶解性低下抑制の観点から、0.3質量部~10質量部がさらに好ましい。
(増感剤)
本開示の感光性樹脂組成物は、増感剤を含有してもよい。感光性樹脂組成物が増感剤を含有することにより、広範囲の露光量において、残膜率の維持と良好な解像性とを両立できる。
増感剤としては、ミヒラーズケトン、ベンゾイン、2-メチルベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、2-t-ブチルアントラキノン、1,2-ベンゾ-9,10-アントラキノン、アントラキノン、メチルアントラキノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、1,5-アセナフテン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノ-1-プロパノン、ジアセチルベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ジフェニルジスルフィド、アントラセン、フェナンスレンキノン、リボフラビンテトラブチレート、アクリジンオレンジ、エリスロシン、フェナンスレンキノン、2-イソプロピルチオキサントン、2,6-ビス(p-ジエチルアミノベンジリデン)-4-メチル-4-アザシクロヘキサノン、6-ビス(p-ジメチルアミノベンジリデン)-シクロペンタノン、2,6-ビス(p-ジエチルアミノベンジリデン)-4-フェニルシクロヘキサノン、アミノスチリルケトン、3-ケトクマリン化合物、ビスクマリン化合物、N-フェニルグリシン、N-フェニルジエタノールアミン、3,3’,4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等が挙げられる。
増感剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本開示の感光性樹脂組成物が増感剤を含有する場合、増感剤の配合量は、不飽和ポリイミド前駆体100質量部に対して、0.1質量部~1.0質量部が好ましく、0.2質量部~0.8質量部がより好ましい。
(安定剤)
本開示の感光性樹脂組成物は、安定剤を含有してもよい。感光性樹脂組成物が安定剤を含有することにより、放置安定性を良好にすることができる。
安定剤としては、p-メトキシフェノール、ジフェニル-p-ベンゾキノン、ベンゾキノン、ハイドロキノン、ピロガロール、フェノチアジン、レゾルシノール、オルトジニトロベンゼン、パラジニトロベンゼン、メタジニトロベンゼン、フェナントラキノン、N-フェニル-2-ナフチルアミン、クペロン、2,5-トルキノン、タンニン酸、パラベンジルアミノフェノール、ニトロソアミン類、下記式F1で表される化合物等が挙げられる。
安定剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本開示の感光性樹脂組成物が安定剤を含有する場合、安定剤の含有量は、不飽和ポリイミド前駆体100質量部に対して、0.05質量部~1.0質量部が好ましく、0.1質量部~0.8質量部がより好ましい。
(カップリング剤)
本開示の感光性樹脂組成物は、カップリング剤を含有してもよい。通常、カップリング剤は、現像後の加熱処理において、官能基部分が不飽和ポリイミド前駆体と反応し、かつシロキサン部分が基板と反応する。これにより、得られる硬化物と基板との接着性をより向上させることができる。
好ましいカップリング剤としては、ウレア結合(-NH-CO-NH-)を有するシランカップリング剤が挙げられる。これにより、200℃以下の低温下で硬化を行った場合も基板との接着性をさらに高めることができる。
低温での硬化を行った際の接着性の発現に優れる点で、下記一般式(12-1)で表される化合物がより好ましい。
一般式(12-1)中、R31及びR32は、それぞれ独立に、炭素数1~5のアルキル基である。aは1~10の整数であり、bは1~3の整数である。
一般式(12-1)で表される化合物の具体例としては、ウレイドメチルトリメトキシシラン、ウレイドメチルトリエトキシシラン、2-ウレイドエチルトリメトキシシラン、2-ウレイドエチルトリエトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、4-ウレイドブチルトリメトキシシラン、4-ウレイドブチルトリエトキシシラン等が挙げられ、好ましくは3-ウレイドプロピルトリエトキシシランである。
カップリング剤として、ヒドロキシ基又はグリシジル基を有するシランカップリング剤を用いてもよい。ヒドロキシ基又はグリシジル基を有するシランカップリング剤、及び分子内にウレア結合を有するシランカップリング剤を併用すると、さらに低温硬化時の硬化物の基板への接着性を向上することができる。
ヒドロキシ基又はグリシジル基を有するシランカップリング剤としては、メチルフェニルシランジオール、エチルフェニルシランジオール、n-プロピルフェニルシランジオール、イソプロピルフェニルシランジオール、n-ブチルフェニルシランジオール、イソブチルフェニルシランジオール、t-ブチルフェニルシランジオール、ジフェニルシランジオール、エチルメチルフェニルシラノール、n-プロピルメチルフェニルシラノール、イソプロピルメチルフェニルシラノール、n-ブチルメチルフェニルシラノール、イソブチルメチルフェニルシラノール、t-ブチルメチルフェニルシラノール、エチルn-プロピルフェニルシラノール、エチルイソプロピルフェニルシラノール、n-ブチルエチルフェニルシラノール、イソブチルエチルフェニルシラノール、t-ブチルエチルフェニルシラノール、メチルジフェニルシラノール、エチルジフェニルシラノール、n-プロピルジフェニルシラノール、イソプロピルジフェニルシラノール、n-ブチルジフェニルシラノール、イソブチルジフェニルシラノール、t-ブチルジフェニルシラノール、フェニルシラントリオール、1,4-ビス(トリヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4-ビス(メチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4-ビス(エチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4-ビス(プロピルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4-ビス(ブチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4-ビス(ジメチルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4-ビス(ジエチルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4-ビス(ジプロピルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4-ビス(ジブチルヒドロキシシリル)ベンゼン、下記一般式(12-2)で表わされる化合物等が挙げられる。中でも、特に、基板との接着性をより向上させるため、下記一般式(12-2)で表される化合物が好ましい。
一般式(12-2)中、R33はヒドロキシ基又はグリシジル基を有する1価の有機基であり、R34及びR35は、それぞれ独立に炭素数1~5のアルキル基である。cは1~10の整数であり、dは1~3の整数である。
一般式(12-2)で表される化合物としては、ヒドロキシメチルトリメトキシシラン、ヒドロキシメチルトリエトキシシラン、2-ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、2-ヒドロキシエチルトリエトキシシラン、3-ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3-ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、4-ヒドロキシブチルトリメトキシシラン、4-ヒドロキシブチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、2-グリシドキシエチルトリメトキシシラン、2-グリシドキシエチルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、4-グリシドキシブチルトリメトキシシラン、4-グリシドキシブチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
ヒドロキシ基又はグリシジル基を有するシランカップリング剤は、さらに、窒素原子を含むことが好ましく、アミノ基又はアミド結合を有するシランカップリング剤が好ましい。
ヒドロキシ基又はグリシジル基を有し、且つ、アミノ基を有するシランカップリング剤としては、ビス(2-ヒドロキシエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(2-ヒドロキシエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(2-グリシドキシエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(2-グリシドキシエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
ヒドロキシ基又はグリシジル基を有し、且つ、アミド結合を有するシランカップリング剤としては、R36-(CH-CO-NH-(CH-Si(OR37(R36はヒドロキシ基又はグリシジル基であり、e及びfは、それぞれ独立に、1~3の整数であり、R37はメチル基、エチル基又はプロピル基である。)で表される化合物等が挙げられる。
カップリング剤として、R38-O-CO-NH-(CHSi(OR39(R38は、アルキル基であり、gは、1~3の整数であり、R39は、メチル基、エチル基又はプロピル基である。)で表される、アミド結合を有する化合物を用いてもよい。
カップリング剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
本開示の感光性樹脂組成物がカップリング剤を含有する場合、カップリング剤の含有量は、不飽和ポリイミド前駆体100質量部に対して、0.1質量部~20質量部が好ましく、1質量部~10質量部がより好ましく、3質量部~10質量部がさらに好ましい。
(界面活性剤及びレベリング剤)
本開示の感光性樹脂組成物は、界面活性剤及びレベリング剤の少なくとも一方を含有してもよい。感光性樹脂組成物が界面活性剤及びレベリング剤の少なくとも一方を含有することにより、塗布性(例えばストリエーション(膜厚のムラ)の抑制)及び現像性を向上させることができる。
界面活性剤又はレベリング剤としては、ポリオキシエチレンウラリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル等が挙げられ、市販品としては、商品名「メガファック(登録商標)F171」、「F173」、「R-08」(以上、DIC株式会社製)、商品名「フロラードFC430」、「FC431」(以上、住友スリーエム株式会社製)、商品名「オルガノシロキサンポリマーKP341」、「KBM303」、「KBM803」(以上、信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。
界面活性剤及びレベリング剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
本開示の感光性樹脂組成物が界面活性剤及びレベリング剤の少なくとも一方を含有する場合、界面活性剤及びレベリング剤の合計の含有量は、不飽和ポリイミド前駆体100質量部に対して0.01質量部~10質量部が好ましく、0.05質量部~5質量部がより好ましく、0.05質量部~3質量部がさらに好ましい。
(防錆剤)
本開示の感光性樹脂組成物は、防錆剤を含有してもよい。感光性樹脂組成物が防錆剤を含有することにより、銅及び銅合金の腐食の抑制及び変色の防止ができる。
防錆剤としては、トリアゾール誘導体、テトラゾール誘導体等が挙げられる。
防錆剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
本開示の感光性樹脂組成物が防錆剤を含有する場合、防錆剤の含有量は、不飽和ポリイミド前駆体100質量部に対して0.01質量部~10質量部が好ましく、0.1質量部~5質量部がより好ましく、0.5質量部~3質量部がさらに好ましい。
本開示の感光性樹脂組成物は、不飽和ポリイミド前駆体、重合性モノマー、光重合開始剤及び溶剤、並びに、任意成分である熱重合開始剤、増感剤、安定剤、カップリング剤、界面活性剤、レベリング剤、及び防錆剤を含有し、本開示の効果を損なわない範囲でその他の成分及び不可避不純物を含んでもよい。
本開示の感光性樹脂組成物の、例えば、80質量%以上、90質量%以上、95質量%以上、98質量%以上又は100質量%が、
不飽和ポリイミド前駆体、重合性モノマー、光重合開始剤及び溶剤、
不飽和ポリイミド前駆体、重合性モノマー、光重合開始剤、溶剤及び熱重合開始剤、又は、
不飽和ポリイミド前駆体、重合性モノマー、光重合開始剤及び溶剤、並びに任意に熱重合開始剤、増感剤、安定剤、カップリング剤、界面活性剤、レベリング剤、及び防錆剤からなっていてもよい。
<硬化物及びその製造方法並びに電子部品>
本開示の硬化物は、本開示の感光性樹脂組成物を硬化することで得ることができる。
本開示の硬化物は、パターン硬化物として用いてもよく、パターンがない硬化物として用いてもよい。
本開示の硬化物の平均厚みは、5μm~20μmが好ましい。
本開示のパターン硬化物の製造方法は、本開示の感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、感光性樹脂膜をパターン露光して、樹脂膜を得る工程と、パターン露光後の樹脂膜を、現像剤を用いて現像し、パターン樹脂膜を得る工程と、パターン樹脂膜を加熱処理する工程と、を含む。
これにより、パターン硬化物を得ることができる。
パターンがない硬化物を製造する方法は、例えば、本開示の感光性樹脂膜を形成する工程と加熱処理する工程とを備える。さらに、露光する工程を備えてもよい。
基板としては、ガラス基板、Si基板(シリコンウエハ)等の半導体基板、TiO基板、SiO基板等の金属酸化物絶縁体基板、窒化ケイ素基板、銅基板、銅合金基板などが挙げられる。
本開示の感光性樹脂組成物の塗布方法には特に制限はなく、スピナー等を用いて行うことができる。
乾燥は、ホットプレート、オーブン等を用いて行うことができる。
乾燥温度は90℃~150℃が好ましく、溶解コントラストを確保する観点から、90℃~120℃がより好ましい。
乾燥時間は、30秒間~5分間が好ましい。
乾燥は、2回以上行ってもよい。
これにより、本開示の感光性樹脂組成物を膜状に形成した感光性樹脂膜を得ることができる。
感光性樹脂膜の平均厚みは、5μm~100μmが好ましく、6μm~50μmがより好ましく、7μm~30μmがさらに好ましい。
パターン露光は、例えばフォトマスクを介して所定のパターンに露光する。
照射する活性光線は、i線等の紫外線、可視光線、放射線などが挙げられるが、i線であることが好ましい。
露光装置としては、平行露光機、アライナー、投影露光機、ステッパ、スキャナ露光機等を用いることができる。
現像することで、パターン形成された樹脂膜(パターン樹脂膜)を得ることができる。一般的に、ネガ型感光性樹脂組成物を用いた場合には、未露光部を現像剤で除去する。
現像剤としては、感光性樹脂膜の良溶媒を単独で、又は良溶媒と貧溶媒を適宜混合して用いることができる。
良溶媒としては、N-メチル-2-ピロリドン、N-アセチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ-ブチロラクトン、α-アセチル-γ-ブチロラクトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
貧溶媒としては、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、水等が挙げられる。
現像剤に界面活性剤を添加してもよい。添加量としては、現像剤100質量部に対して、0.01質量部~10質量部が好ましく、0.1質量部~5質量部がより好ましい。
現像時間は、例えば感光性樹脂膜を浸漬して完全に溶解するまでの時間の2倍とすることができる。
現像時間は、用いる不飽和ポリイミド前駆体によっても異なるが、10秒間~15分間が好ましく、10秒間~5分間より好ましく、生産性の観点からは、20秒間~5分間がさらに好ましい。
現像後、リンス液により洗浄を行ってもよい。
リンス液としては、蒸留水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、キシレン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を単独又は適宜混合して用いてもよく、また段階的に組み合わせて用いてもよい。
パターン樹脂膜を加熱処理することにより、パターン硬化物を得ることができる。
不飽和ポリイミド前駆体が、加熱処理工程によって脱水閉環反応を起こし、対応するポリイミド樹脂となる。
加熱処理の温度は、250℃以下が好ましく、120℃~250℃がより好ましく、160℃~200℃がさらに好ましい。
加熱処理の温度が上記範囲内であることにより、基板又はデバイスへのダメージを小さく抑えることができ、デバイスを歩留りよく生産することが可能となり、プロセスの省エネルギー化を実現することができる。
加熱処理の時間は、5時間以下が好ましく、30分間~3時間がより好ましい。
加熱処理の時間が上記範囲内であることにより、架橋反応又は脱水閉環反応を充分に進行することができる。
加熱処理の雰囲気は大気中であっても、窒素等の不活性雰囲気中であってもよいが、パターン樹脂膜の酸化を防ぐことができる観点から、窒素雰囲気下が好ましい。
加熱処理に用いられる装置としては、石英チューブ炉、ホットプレート、ラピッドサーマルアニール、縦型拡散炉、赤外線硬化炉、電子線硬化炉、マイクロ波硬化炉等が挙げられる。
本開示の硬化物は、層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜として用いることができる。さらには、本開示の硬化物は、パッシベーション膜、バッファーコート膜等として用いることができる。
上記パッシベーション膜、バッファーコート膜、層間絶縁膜、カバーコート層及び表面保護膜等からなる群より選択される1以上を用いて、信頼性の高い、半導体装置、多層配線板、各種電子デバイス、積層デバイス(マルチダイファンアウトウエハレベルパッケージ等)等の電子部品などを製造することができる。
本開示の電子部品である半導体装置の製造工程の一例を、図面を参照して説明する。
図1は、本開示の一実施形態に係る電子部品である多層配線構造の半導体装置の製造工程図である。
図1において、回路素子を有するSi基板等の半導体基板1は、回路素子の所定部分を除いてシリコン酸化膜等の保護膜2などで被覆され、露出した回路素子上に第1導体層3が形成される。その後、半導体基板1上に層間絶縁膜4が形成される。
次に、塩化ゴム系、フェノールノボラック系等の感光性樹脂層5が、層間絶縁膜4上に形成され、公知の写真食刻技術によって所定部分の層間絶縁膜4が露出するように窓6Aが設けられる。
窓6Aが露出した層間絶縁膜4は、選択的にエッチングされ、窓6Bが設けられる。
次いで、窓6Bから露出した第1導体層3を腐食することなく、感光性樹脂層5を腐食するようなエッチング溶液を用いて感光性樹脂層5が除去される。
さらに公知の写真食刻技術を用いて、第2導体層7を形成し、第1導体層3との電気的接続を行う。
3層以上の多層配線構造を形成する場合には、上述の工程を繰り返して行い、各層を形成することができる。
次に、本開示の感光性樹脂組成物を用いて、パターン露光により窓6Cを開口し、表面保護膜8を形成する。表面保護膜8は、第2導体層7を外部からの応力、α線等から保護するものであり、得られる半導体装置は信頼性に優れる。
尚、前記例において、層間絶縁膜4を本開示の感光性樹脂組成物を用いて形成することも可能である。
以下、実施例及び比較例に基づき、本開示についてさらに具体的に説明する。尚、本開示は下記実施例に限定されるものではない。
[実施例1-2及び比較例1]
表1に記載の各成分を、表1に記載の配合量で配合して均一な溶液とした。得られた溶液を孔径1μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製メンブレンフィルタで濾過して、実施例1-2及び比較例1の感光性樹脂組成物を得た。なお、表1の各成分の配合量は、質量部基準である。
表1に記載の各成分の詳細は、以下の通りである。
(ポリマーIの合成)
2LセパラブルフラスコにNMP(N-メチル-2-ピロリドン、三菱ケミカル株式会社)380gを収容し、攪拌しながらODPA(4,4’-オキシジフタル酸無水物、マナック株式会社)47.08g(152mmol)を加えて溶解させた。さらに、DABCO(1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、富士フイルム和光純薬株式会社)0.24g(2.1mmol)を添加し溶解させ、HEMA(メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、富士フイルム和光純薬株式会社)5.54g(42.6mmol)を加えた後、30℃で1時間攪拌した。また、別途DMAP(4,4’-ジアミノ-2,2’-ジメチルビフェニル、和歌山精化工業株式会社)27.4g(129mmol)をNMP145gに溶解し、DMAP溶液を調製した。35℃で反応溶液を攪拌しながらDMAP溶液を滴下した後、30℃で3時間攪拌した。次に、30℃でTFAA(無水トリフルオロ酢酸、富士フイルム和光純薬株式会社)59.7g(284mmol)を滴下した。45℃で2時間攪拌した後、BQ(ベンゾキノン、富士フイルム和光純薬株式会社)0.08g(0.74mmol)を加え、HEMA40.4g(310mmol)を滴下した。15時間攪拌後、室温まで冷却した。精製水中に反応溶液を投入し、析出物を回収し、精製水で洗浄した後、減圧乾燥してポリマーIを得た。
ポリマーIの重量平均分子量(Mw)及びエステル化率の測定結果を表1に示す。
ポリマーの重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフ法(GPC法)によって、TSKgel標準ポリスチレン(東ソー株式会社)による校正曲線より算出した。以下に、装置及び条件を示した。なお、測定サンプルは、試料2mgを溶離液(テトラヒドロフラン(THF)/ジメチルホルムアミド(DMF)=1/1(v/v))1mLに溶解した後、孔径1μmのPTFE製メンブレンフィルタでろ過して、調製した。
・装置:株式会社島津製作所、Prominence
・カラム:日立化成株式会社、Gelpak GL S300MDT-5
・溶離液:THF/DMF=1/1(v/v)、臭化リチウム0.03mol/L、リン酸0.06mol/L
・流速:1.0mL/min
・測定波長:270nm
・注入量:10μL
また、エステル化率を算出するためのH NMRスペクトルは、内部基準としてテトラメチルシランを用い、BrukerのAVANCE HD(400MHz)により測定した。
エステル化率(%)=SHEMA×プロトン数傾斜×100/Sarom
HEMA:HEMAのメタクリル基に帰属したシグナル強度、5.5ppm-6.2ppm
arom:芳香族領域のシグナル強度、6.8ppm-8.2ppm
プロトン数傾斜:3
(ポリマーIIの合成)
2LセパラブルフラスコにNMP500gを収容し、攪拌しながらODPA47.08g(152mmol)を加えて溶解させた。さらに、DABCO0.24g(2.1mmol)を添加し溶解させ、HEMA2.77g(21.3mmol)を加えた後、30℃で1時間攪拌した。また別途DMAP30.0g(141mmol)をNMP200gに溶解し、DMAP溶液を調製した。35℃で反応溶液を攪拌しながらDMAP溶液を滴下した後、30℃で3時間攪拌した。次に、30℃でTFAA65.2g(310mmol)を滴下した後、2時間攪拌した。反応溶液にBQ0.08g(0.74mmol)を加え、HEMA43.1g(331mmol)を滴下した。45℃で20時間攪拌後、室温まで冷却した。精製水中に反応溶液を投入し、析出物を回収、精製水で洗浄した後、減圧乾燥してポリマーIIを得た。
ポリマーIIの重量平均分子量(Mw)及びエステル化率の測定結果を表1に示す。
(ポリマーIIIの合成)
2LセパラブルフラスコにNMP700gを収容し、攪拌しながらODPA47.08g(152mmol)を加えて溶解させた。さらに、DABCO0.24g(2.1mmol)を添加し溶解させ、HEMA1.96g(15.1mmol)を加えた後、30℃で1時間攪拌した。また別途DMAP30.5g(144mmol)をNMP200gに溶解し、DMAP溶液を調製した。35℃で反応溶液を攪拌しながらDMAP溶液を滴下した後、30℃で3時間攪拌した。次に、30℃でTFAA66.7g(318mmol)を滴下した後、2時間攪拌した。反応溶液にBQ0.10g(0.93mmol)を加え、HEMA43.8g(337mmol)を滴下した。45℃で20時間攪拌後、室温まで冷却した。精製水中に反応溶液を投入し、析出物を回収、精製水で洗浄した後、減圧乾燥してポリマーIIIを得た。
ポリマーIIIの重量平均分子量(Mw)及びエステル化率の測定結果を表1に示す。
・溶剤:NMP
・安定剤:1,4,4-トリメチル-2,3-ジアザビシクロ[3.2.2]ノナ-2-エン-2,3-ジオキシド(Taobn(式F1で表される化合物)、Hampford Research Inc.)
・重合性モノマー1:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(A-DCP、新中村化学工業株式会社)
・重合性モノマー2:ペンタエリスリトールテトラアクリレート(ATM-4E、新中村化学工業株式会社)
・光重合開始剤1:エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(o-アセチルオキシム)(IRGACURE OXE 02、BASFジャパン)
・光重合開始剤2:1-フェニル-1,2-プロパンジオン-2-(o-エトキシカルボニル)オキシム(PDO、Lambson社)
・増感剤:4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(EMK、Merck)
・防錆剤:5-アミノ-1H-テトラゾール(5ATz、東京化成工業株式会社)
・カップリング剤:3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン50%メタノール溶液(UCT-801、Gelest)
・熱重合開始剤:ジクミルペルオキシド(パークミルD、日油株式会社)
(硬化膜の作製)
塗布現像装置(ACT-8、東京エレクトロン株式会社)を用いて、スピンコート法によって各感光性樹脂組成物をSiウエハ上に塗布して、105℃/2min+115℃/2minでプリベーク(PB)した。PB膜に、評価項目に合わせて所定のパターンを露光した。
ここで、露光感度測定の場合は、i線ステッパを用いて露光量100mJ/cm-1100mJ/cmの範囲で100mJ/cm刻みで露光した。機械特性評価パターンの作製には、マスクアライナ(MA8、ズース・マイクロテック)を用いて、各サンプルに適した露光量で全波長(BB)露光した。
露光した後、ACT-8を用いてシクロペンタノンによる二段パドル法で現像した。現像時間は、未露光部が完全に溶解する時間(Just Etching Time)の2倍にした。
縦型拡散炉(μ-TF、光洋サーモシステム株式会社)にて、窒素雰囲気下で175℃/2時間硬化し、硬化膜を作製した。
(露光感度の測定)
以下の式で定義した現像後残膜率を測定した。現像後残膜率が85%となる露光量を、露光感度とした。得られた結果を表1に示す。
現像後膜厚及びプリベーク膜厚は、光干渉式膜厚測定装置(株式会社SCREENセミコンダクターソリューションズ、VM-2210)を用いて測定した。
現像後残膜率(%)=100×(現像後膜厚/プリベーク膜厚)
-加速試験方法(PCT)-
Siウエハ上に形成した硬化膜を平山製作所製飽和型プレッシャクッカ試験装置PC-242SIIIに設置して、温度121℃、相対湿度100%の条件で100時間処理を行った。
(引張試験方法)
Siウエハ上に作製した機械特性評価用パターンの硬化物を、4.9質量%フッ酸水溶液に浸漬してSiウエハから剥離することで、機械特性評価用のサンプルを得た。このサンプルについて、島津製作所製オートグラフAGS-X 100Nにて引張試験を行った。チャック間距離20mm、引張速度5mm/min、測定温度18℃-25℃とし、サンプルごとに6回測定し、PCT処理前のサンプルについての破断伸び率の平均値(PCT処理前破断伸び率)及びPCT処理後のサンプルについての破断伸び率の平均値(PCT処理後破断伸び率)を求めた。次いで、下記式に基づいてPCT前後変化率を得た。得られた結果を表1に示す。
PCT前後変化率(%)=(PCT処理前破断伸び率-PCT処理後破断伸び率)/(PCT処理後破断伸び率)×100
(高温高湿絶縁信頼性試験(以下Biased HAST)試験方法)
SiウエハにおけるSiO層上に配置されたポリイミド樹脂膜上にBiased HAST用のCu櫛歯配線を形成した。次に、調製した各感光性樹脂組成物をスピンコータを用いてCu櫛歯配線上に塗布した。なお、Cu櫛歯配線のL/Sは2/2μmである。これをホットプレートで105℃/2min+115℃/2minの条件で加熱した。マスクアライナを用いて、各サンプルに適した露光量で全波長(BB)露光した。そして、拡散炉を用いて窒素雰囲気下で175℃/2h加熱し試験用サンプル(以下TEG)とした。高温高湿絶縁信頼性試験用のTEGの詳細を図2に示す。
図2(a)は試験用サンプルの平面図を、図2(b)は試験用サンプルのA-A線断面図を各々示す。
このTEGをBiased HAST装置(マイグレーションテスタ、MIG-8600B、IMV株式会社及び恒温槽、HASTEST PC-R8D、株式会社平山製作所)に接続し、所定の試験条件(印加電圧3.3V/130℃/85%RH)下での試験時間に対する抵抗値の変化を測定した。
その結果、比較例1は、HAST条件下(130℃/85%RH、直流3.3V印加)において42時間経過時に初回短絡が確認された。一方で、実施例1では144時間経過時点まで、実施例2では154時間経過時点まで抵抗値1.0×10Ωを維持し、短絡しないことが確認された。得られた結果を表1に示す。
1 半導体基板
2 保護膜
3 第1導体層
4 層間絶縁膜
5 感光性樹脂層
6A、6B、6C 窓
7 第2導体層
8 表面保護膜

Claims (10)

  1. 重量平均分子量が4万以上で重合性の不飽和結合を有するポリイミド前駆体と、重合性モノマーと、光重合開始剤と、溶剤と、を含有し、
    前記光重合開始剤が、下記一般式(9A)で表される化合物を含む第一の光重合開始剤と、活性光線に対する感度が前記第一の光重合開始剤よりも低い第二の光重合開始剤と、を含む、感光性樹脂組成物。

    (一般式(9A)中、R 11 は炭素数1~12のアルキル基であり、a1は0~5の整数である。R 12 は水素原子又は炭素数1~12のアルキル基である。R 13 及びR 14 は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~12のアルキル基、フェニル基又はトリル基を示す。)
  2. 前記ポリイミド前駆体が、下記一般式(6)で表される構造単位を有する請求項1に記載の感光性樹脂組成物。


    (一般式(6)中、Xは4価の有機基を表し、Yは2価の有機基を表す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、下記一般式(7)で表される基、又は炭素数1~4の脂肪族炭化水素基である。)


    (一般式(7)中、R~R10は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~3の脂肪族炭化水素基を表し、qは1~10の整数を表す。)
  3. 前記ポリイミド前駆体における一般式(6)中のR及びRで表される基に占める前記一般式(7)で表される基の割合が、40%以上である請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 熱重合開始剤をさらに含有する請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、
    前記感光性樹脂膜をパターン露光して、樹脂膜を得る工程と、
    前記パターン露光後の樹脂膜を、現像剤を用いて現像し、パターン樹脂膜を得る工程と、
    前記パターン樹脂膜を加熱処理する工程と、を含むパターン硬化物の製造方法。
  6. 前記加熱処理の温度が、250℃以下である請求項5に記載のパターン硬化物の製造方法。
  7. 請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を硬化した硬化物。
  8. パターン硬化物である請求項7に記載の硬化物。
  9. 層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜として用いられる請求項7又は請求項8に記載の硬化物。
  10. 請求項7~請求項9のいずれか1項に記載の硬化物を含む電子部品。
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