JP7482451B2 - 天面部緩衝機能付き包装用箱 - Google Patents

天面部緩衝機能付き包装用箱 Download PDF

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特許法第30条第2項適用 令和2年2月26日~令和2年2月28日 インテックス大阪において開催された第6回インターフェックスWeek大阪にて公開
本発明は、液剤や錠剤などの薬剤を収容する瓶類を個別に包装するなど医薬品その他各種の物品の包装に使用する包装用箱に関し、特に、箱内天面部に緩衝機能を有する天面部緩衝機能付き包装用箱に関する。
一般に、病院や診療所などの医療機関や調剤薬局で取り扱われる医薬品は医薬品毎の包装用の箱に収納されて医療機関や調剤薬局に供給され、医療機関や調剤薬局で保管されている。
この種の包装用箱は、例えば特許文献1などに開示されているように、前面部、後面部、左側面部、右側面部をなす相互に平行に連接して形成される4側面板及びその一方の側縁に併せて形成される接着片と、天面部をなす天蓋及び底面部をなす底蓋とを備えて構成される。そして、天蓋、底蓋にあっては、3枚フラップ形式、4枚フラップ形式がある。3枚フラップ形式では、天蓋、底蓋がそれぞれ、4側面板のうち相互に対向する2側面板の上下端にそれぞれ連接して形成される一対のフラップ(一対の上フラップ、一対の下フラップ)、及び2側面板とは別の他の1側面板の上下端にそれぞれ形成される上蓋を有してなる。4枚フラップ形式では、天蓋、底蓋がそれぞれ、4側面板のうち相互に対向する2側面板の上下端にそれぞれ連接して形成される一対のフラップ(一対の上フラップ、一対の下フラップ)、及び2側面板とは別の他の2側面板の上下端にそれぞれ形成される上蓋(一対の上蓋又は外蓋、内蓋)を有してなる。このようにして4側面板が四角柱状に折り曲げられて一方の側縁の接着片と他方の側縁が接着され、底蓋の各部が折り曲げられ、接着されて、全体として略直方体形状に組み立てられる。そして、医薬品を包装する工程において、箱の天面開口から箱の中に医薬品が収納された後、箱の天面開口が天蓋により封止される。かくして医薬品が包装される。
なお、特許文献1の包装用箱は、液剤や錠剤などの薬剤を収容する瓶類を個別に包装するのに用いるもので、箱の内部に薬瓶の周囲を保護するための緩衝部材が一体に形成されており、この緩衝部材により、箱内の薬瓶を外部の衝撃から保護するようになっている。
ところで、従前、医療機関や調剤薬局で取り扱われる医療用医薬品には、医薬品の名称、服用方法(用法,用量など)、効能、取扱い上の注意など医薬品に関する各種の情報が記載された添付文書が添付され、包装用箱の中に同梱されてきた。この添付文書は例えばA3サイズなどの比較的大きな紙が使用されており、箱の中に入れるために、細長く折り畳まれる。このように折り畳まれた添付文書は比較的厚みのあるものとなる。そして、この添付文書は、図7に示すように、細長く折り畳まれた状態で、箱の中に箱の一側面壁に沿って差し込まれ、箱の天面部のところで折り曲げられて、略L字形にして収納される。このようにすることで、この添付文書が箱の天面部において緩衝機能の役目を果たし、箱内部の医薬品を箱外部の衝撃から保護するものとなっていた。
このように医療用医薬品の添付文書は医薬品に関する情報としての本来の役割の他に便宜緩衝材としての働きもあったが、2019年11月の改正薬機法により医療用医薬品の添付文書は電子的な方法による提供が原則とされ、これを受けて、製薬業界では、医療用医薬品において、添付文書の製品への同梱を廃止する方針が示され、各製薬会社は、添付文書を箱の中からなくす検討を進めている。
実開平6-53425号公報
前述のとおり、医療機関や調剤薬局で取り扱われる医薬品には添付文書が添付されなくなることで、この種の医薬品の包装用箱から便宜緩衝材として用いられた添付文書がなくなるため、箱内天面部における緩衝効果の低下が懸念されるおそれがある。そこで、この種の包装用箱において緩衝材(添付文書)に代わる新たな緩衝機能部を追加補充することが望ましい。
一方、この種の医薬品の包装用箱でも、とりわけ、液剤や錠剤などの薬剤を収容する瓶類を個別に包装するのに用いる所謂個装箱の場合、箱の内部に瓶類の底部及び/又は外周部を保持可能に緩衝用の仕切りが一体に設けられている。そして、この仕切りに加えて、さらに箱内天面部に緩衝機能部を追加しようとすると、箱全体の構造が複雑になる。特に、個装箱のような箱の場合、緩衝用の仕切りに一体に箱内天面部の緩衝機能部を増設しようとすると、製造工程において折り込む罫線の数が多くなり、製造難易度が高いものとなる。小さい箱になると対応はより難しい。また、この種の仕切りには様々な形態のものが提案されているが、それぞれの形態に応じて新たに緩衝機能部を追加することは容易ではない。このため、コストは増大せざるを得ない。
本発明は、このような従来の問題を解決するもので、この種の包装用箱において、箱内天面部に緩衝機能部を簡単な構造にして設けること、特に、既述のような個装箱でも、構造が簡単で、製造工程での折り込み罫線の数を少なくして製造難易度を低いものとし、小さい箱でも対応可能で、低コストを図ること、を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、
前面部、後面部、左側面部、右側面部をなす相互に平行に連接して形成される4側面板及びその一方の側縁に併せて形成される接着片と、天面部をなす天蓋及び底面部をなす底蓋とを備え、前記天蓋は前記4側面板のうち相互に対向する2側面板の上端にそれぞれ連接して形成される一対の上フラップ、及び前記2側面板とは別の他の1側面板又は2側面板の上端にそれぞれ形成される上蓋を有してなり、全体が略直方体形状の箱に組み立てられて、医薬品その他各種の物品を包装する包装用箱において、
前記箱内の天面部に物品の上部を保持可能な緩衝機能部を備え、
前記緩衝機能部は、
前記一対の上フラップのうち一方の上フラップの内面に当該一方の上フラップの内面先端側から内面基端側に向けて断面略L字形に延設され、前記一方の上フラップから略直角方向に突出される垂直方向支持板及び前記垂直方向支持板から前記一方の上フラップと略平行に延びる水平方向支持板からなる支持板と、
前記一方の上フラップを連接される1側面板の内面から前記水平方向支持板に対して相互に面接触可能に平行に延設されて前記水平方向支持板に接着剤を介して面接着され、前記一方の上フラップの内側に緩衝空間を介在して配置される天面内板と、
を備え、
前記天面内板により物品の上部を上から押えるようにする、
ことを要旨とする。
この包装用箱は、次のような構成を併せて備えることが好ましい。
(1)一方の上フラップは他方の上フラップよりも長く形成される。
(2)支持板は、一方の上フラップに略コ字形又は略U字形の切り取り線が当該切り取り線の両端を前記一方の上フラップの先端側にして形成され、前記切り取り線の両端間、及び前記切り取り線の両端から延びる各切り取り線上で前記切り取り線の両端から垂直方向支持板の突出長さ分だけ離間される中間点各点間にそれぞれ、基部折れ線、中間部折れ線を付けてなる。
(3)天面内板は、接着片から1側面部の内側まで延びる延長板の上部に連続して形成され、前記延長板の上部に折れ線を付けてなる。
(4)緩衝機能部は、他方の上フラップの内面に当該他方の上フラップの内面先端側から内面基端側に向けて断面略L字形に延設され、前記他方の上フラップから略直角方向に突出される垂直方向支持板及び前記垂直方向支持板から前記他方の上フラップと略平行に延びる水平方向支持板とからなる支持板と、前記他方の上フラップを連接される1側面板の内面から前記水平方向支持板に対して相互に面接触可能に平行に延設されて前記水平方向支持板に接着剤を介して面接着され、前記他方の上フラップの内側に緩衝空間を介在して配置される天面内板とを備える。
(5)箱内の底面部側に物品の底部及び/又は外周部を保持可能な緩衝機能部を併せて備える。
本発明の天面部緩衝機能付き包装用箱によれば、上記の構成により、箱内天面部に緩衝機能部を簡単な構造にして設けることができ、特に、既述のような個装箱でも、構造が簡単で、製造工程での折り込み罫線の数を少なくして製造難易度を低いものとし、小さい箱でも対応可能で、低コストを図ることができる、という本発明独自の格別な効果を奏する。
本発明の一実施の形態における天面部緩衝機能付き包装用箱の全体構成を示す斜視図 同包装用箱の要部を示す天蓋を開けた状態の斜視図 同包装用箱の要部を示す断面図((a)左側面断面図(B)正面断面図) 同包装用箱の要部を示す天蓋を開けた状態の平面図 同包装用箱の組み立て前のブランクシートの構成を示す図((a)正面図(背面図は正面図と対称に表れる。)) 同包装用箱の組み立て前のブランクシートの構成を示す図((b)平面図(c)底面図(d)右側面図(e)左側面図) 同包装用箱の製造工程におけるブランクシートの折り畳み前の状態及び糊の塗布位置を示す図 同包装用箱の製造工程におけるブランクシートの折り畳み手順(1)を示す図(ブランクシートの折り畳み前を示す図) 同包装用箱の製造工程におけるブランクシートの折り畳み手順(2)を示す図 同包装用箱の製造工程におけるブランクシートの折り畳み手順(3)を示す図 同包装用箱の製造工程におけるブランクシートの折り畳み手順(4)を示す図 同包装用箱の製造工程におけるブランクシートの折り畳み手順(5)を示す図 同包装用箱の製造工程におけるブランクシートの折り畳み手順(6)を示す図 同包装用箱の製造工程におけるバイアルの包装状態を示す図((a)左側面断面図(B)正面断面図) 従来の包装用箱を示す斜視図
次に、この発明を実施するための形態について図を用いて説明する。図1乃至図4に天面部緩衝機能付き包装用箱の構成を示し、図5に同包装用箱の組み立て前の板紙の構成を示している。
図1、図2に示すように、天面部緩衝機能付き包装用箱B(以下、単に包装用箱B又は箱Bという。)は前面部、後面部、左側面部、右側面部をなす相互に平行に連接して形成される4側面板11-14及びその一方の側縁に併せて形成される接着片15と、天面部をなす天蓋16及び底面部をなす底蓋17と、箱内天面部に形成される緩衝機能部2及び箱内底面部に形成される緩衝機能部3とを備えて構成され、全体が略直方体形状の箱に組み立てられて、医薬品その他各種の物品を包装するようになっている。
なお、この実施の形態では、包装用箱Bは、薬液を収容するガラス製又はプラスチック製の瓶(以下、バイアルという。)を包装するための厚紙その他の紙材からなる箱で、バイアルを個別に縦置きにして収納するものとしてある。
この場合、組み立て前の4側面板11-14は、図5に示すように、左から順に後面部をなす側面板11、左側面部をなす側面板12、前面部をなす側面板13、右側面部をなす側面板14からなり、この場合、各側面板11-14が略同じ大きさの縦長の長方形に形成される。そして、この箱Bの場合、後面部をなす側面板11の左側縁と右側面部をなす側面板14の右側縁が接続部で、接着片15が4側面板11-14の左側縁、この場合は、後面部をなす側面板11の左側縁に連続してのり代として必要な大きさの縦長の帯状に形成される。この場合、接着片15は後面部をなす側面板11の左側縁を下底とする略台形状に形成される。しかして4側面板11-14は、図1、図2に示すように、相互に直角に折り曲げられ、左側縁の接着片15の外面が右側面部をなす側面板14の内面で後面部をなす側面板11側の後側縁部(組み立て前は右側縁部)に接着剤を介して接着されて、水平断面略正方形の筒形を呈する。
天蓋16は、図1、図2に示すように、3枚フラップ形式で、4側面板11-14のうち相互に対向する2側面板12、14の上端にそれぞれ連接して形成される一対の上フラップ16LF、16RF及びこの2側面板12、14とは別の他の1側面板11の上端に形成される上蓋16Cを有してなる。
この場合、各上フラップ16LF、16RFは左側面部、右側面部をなす各側面板12、14の上端に連続してこの上端を下底とする略台形に形成される。そして、一方の上フラップ16RFは他方の上フラップ16LFよりも長く形成される。この場合は、右側の上フラップ16RFが左側の上フラップLFよりも長くなっている。ここで左側の上フラップ16LFは各側面板12、14の上端間の寸法(天面開口の幅方向(左右方向)の寸法)の2分の1よりも少し短く形成され、右側の上フラップ16RFは各側面板12、14の上端間の寸法(天面開口の幅方向(左右方向)の寸法)の3分の2よりも少し長く形成され、各上フラップ16LF、16RFの先端側が箱Bの天面開口上で少し重なるようになっている。
また、この場合、上蓋16Cは後面部をなす側面板11の上端に連続してこの上端を一辺とする略正方形に形成され、その先端に差し込み片16C1が半レーストラック形状に形成される。
底蓋17(図5参照)は、4枚フラップ形式で、4側面板11-14のうち相互に対向する2側面板11、13の下端にそれぞれ連接して形成される一対の下フラップ17RF、17FF、及びこの2側面板11、13とは別の他の2側面板12、14の下端にそれぞれ形成される一対の下蓋18L、18Rを有してなる。
この場合、各下フラップ17RF、17FFは後面部、前面部をなす各側面板11、13の下端に連続してこの下端を下底とする略台形に形成される。各下フラップ17RF、17FFは同じ長さで、各側面板11、13の下端間の寸法(底面開口の奥行方向(前後方向)の寸法)の2分の1よりも少し短く形成され、底面開口上で各下フラップ17RF、17FFの各先端間に所定の間隔が設けられる。
また、この場合、各下蓋18L、18Rは左側面部、右側面部をなす各側面板12、14の下端に連続してこの下端を下底とする略直角三角形に近似する略台形に形成される。各下蓋18L、18Rは各下フラップ17RF、17FFとともに箱Bの底面部の一方の対角線上で箱Bの内部に折り畳み可能に、各下蓋18L、18Rの斜辺に対向する直角をなす一角から斜辺に対して直角に折れ線L16、L17が付けられる。各下蓋18L、18Rは斜辺が底面部の他方の対角線に沿って配置されるように各下フラップ17RF、17FFの外側に重ねられて、各下蓋18L、18Rの折れ線L16、L17から先端側の部分の内面が接着剤を介して各下フラップ17RF、17FFの外面に接着される。
箱内天面部の緩衝機能部2は、図1、図3に示すように、一対の上フラップ16LF、16RFのうち一方の上フラップ16RFの内面から断面略L字形に延設される支持板21と、一方の上フラップ16RFを連接される1側面板14の内面から延設され、支持板21に接合されて、一方の上フラップ16RFの内側に緩衝空間20を介して配置される天面内板22とを備えて構成される。
支持板21は、一方の上フラップ16RFの内面にこの上フラップ16RFの内面先端側から内面基端側に向けて断面略L字形に延設されて、一方の上フラップ16RFから略直角方向に突出される垂直方向支持板21A、及びこの垂直方向支持板21Aから一方の上フラップ16RFと略平行に延びる水平方向支持板21Bとからなる。
この場合、支持板21は、図5に示すように、長い右側一方の上フラップ16RFに略コ字形の切り取り線C1がこの切り取り線C1の両端を右側一方の上フラップ16RFの先端側にして形成され、切り取り線C1の両端間、及び切り取り線C1の両端から延びる両側の切り取り線C11上で切り取り線C1の両端から前述の垂直方向支持板21Aの突出長さ分だけ離間される中間点各点間にそれぞれ、基部折れ線L9、中間部折れ線L10を付けてなる。すなわち、右側一方の上フラップ16RFの平面内に略コ字形の切り取り線C1が切り込まれて支持板21の基本形状が略長方形に形成され、この支持板21の基本形状が上フラップ16RFに対して基部折れ線L9の位置で支持板21の内面側に略直角に折り曲げられるとともに、中間折れ線L10の位置で上フラップ16RFと平行になるように略直角に折り曲げられて、支持板2は右側一方の上フラップ16RFの内面側にこの上フラップ16RFの内面先端側から内面基端側に向けて断面略L字形に延ばされる。このようにして、支持板21の基部折れ線L9と中間部折れ線L10との間が上フラップ16RFの内面に対して略直角に箱Bの前後方向に細長い長方形に形成されて、右側一方の上フラップ16RFから略直角方向に突出される垂直方向支持板21Aをなす。そして、支持板21の中間部折れ線L10と先端との間が上フラップ16RFの内面に対して平行に対向する箱Bの左右方向に長い略長方形に形成されて、垂直方向支持板21Aから右側一方の上フラップ16RFと略平行に延びる水平方向支持板21Bをなす。
天面内板22は、図1.図3に示すように、一方の上フラップ16RFを連接される1側面板14の内面から水平方向支持板21Bに対して相互に面接触可能に平行に延設されて水平方向支持板21Bに接着剤を介して面接着され、一方の上フラップ16RFの内側に緩衝空間20を介在して配置される。
この場合、天面内板22は、図5に示すように、接着片15から1側面部14の内側まで延びる延長板151の上部に連続して形成され、延長板151の上部に折れ線L11を付けてなる。すなわち、延長板151は接着片15の前側縁(組み立て前の左側縁)に連続して右側面部をなす側面板14の内側まで延長して形成され、天面内板22はこの延長板151の上端に連続して形成される。この場合、延長板151は、接着片15の前側縁の上端から下方へ側面板14の長辺の長さの半分程度の長さだけ下がった位置に支持板21の幅よりも広い幅の略長方形に形成される。天面内板22はこの延長板21の上端に連続して延長板21と同じ幅で先端が支持板21の中間部折れ線L10に対応する位置まで延びる略長方形に形成される。そして、接着片15と延長板151との間、すなわち、延長板151の後側縁の上端から垂直方向支持板21の突出端と同じ位置(高さ)まで切り込みC2が形成され、この切り込みC2の下端から側面板14の上端と平行に折れ線L11が付けられる。天面内板22は延長板151に対してこの折れ線L11の位置で延長板151の内面側に略直角に折り曲げられて、支持板21の水平方向支持板21Bの下面に沿って当接可能に延ばされる。
このようにして天面内板22は外面先端が支持板21の水平方向支持板21Bの内面基端に合わせられてこの水平方向支持板21Bの内面に接着剤を介して面接着され、上フラップ16RFと天面内板22との間に緩衝空間20を形成されて、箱内天面部に水平に配置される。
箱内底面部の緩衝機能部3は、図2、図4に示すように、箱B内の底面部側にバイアルの底部及び外周部を保持可能に構成される。
この場合、箱内底面部の緩衝機能部3は、一対の下フラップ17RF、17FFの内面上に緩衝空間30を介在して設けられ、バイアルの底部を支持可能な支持溝310及びバイアルの外周部を保持可能な保持溝312を有する一対の台座31により構成される。
ここで一対の台座31はそれぞれ、全体が各下フラップ17RF、17FF上に略逆U字形に形成され、各下フラップ17RF、17FFの先端に箱Bの内部に向けて略直角に所定の高さまで立ち上げられ、上端から下方に向けて支持溝310を有する一対の垂直方向保持板311と、各垂直方向保持板311の上端から各下フラップ17RF、17FFと平行に各側面板11、13まで延び、各垂直方向保持板311の上端側に対応する一端に垂直方向保持板311の支持溝310に連続して保持溝312を有する一対の水平方向保持板313と、各水平方向保持板313の各側面板11、13側の他端から各側面板11、13に沿って各下フラップ17RF、17FFまで又は各下フラップ17RF、17FF方向に延び、外面を各側面板11、13の内面に当接される一対の固定板314(図3(a)参照)とを有し、各固定板314の外面が各側面板11、13の内面に接着剤を介して固定されてなる。また、ここで各支持溝310はバイアルの底部を支持可能に四角形の溝として、保持溝312はバイアルの外周部を保持可能に円弧状の溝として形成される。かくして一対の台座31はそれぞれ、各下フラップ17RF、17FF上に緩衝空間30を介在して形成され、各台座31間にバイアルの収納部315が形成される。
なお、この一対の台座31には、各垂直方向持板311の下端から係止片316が各下フラップ17RF、17FF間上に相互に係合可能に突出される。この場合、一方の垂直方向持板311の係止片316は支持溝310の底部の中央の位置とその右側所定の位置を切り込み端としてこの垂直方向持板311の下端まで切り込まれて形成され、一方の下フラップ17RFの先端から他方の下フラップ17FFに向けて突出されてなる。他方の垂直方向持板311の係止片316は支持溝310の底部の中央の位置とその左側所定の位置を切り込み端としてこの垂直方向持板311の下端まで切り込まれて形成され、他方の下フラップ17FFの先端から一方の下フラップ17RFに向けて突出されてなる。これら係止片316の係合により、箱Bの組み立て状態での底蓋17の底面部としての形態及び一対の台座31間のバイアルの収納部315としての形態が保持される。
このようにして包装用箱Bはバイアルを箱内底面部の緩衝機能部3をなす一対の台座31の収納部315に収納保持され、箱内天面部の緩衝機能部2をなす天面内板22によりバイアルの上部を上から押えるようになっている。
この箱Bは各緩衝機能部2、3とともに、原紙や刷本を打ち抜いて一体に形成された一枚のブランクシートからなり、このブランクシートが、扁平状に折り畳まれるのと同時に糊付けされて形成される。
図5-1、図5-2にこの箱BのブランクシートPを示している。図5-1、図5-2に示すように、このブランクシートPは、次のような構成を有している。一方の側部側に、所定の大きさを有する縦長の長方形で箱Bの後面部(側面板11)をなす後面板形状部11Pが形成され、この後面板形状部11Pの右側一方の長辺側に、後面板形状部P11と同じ大きさ、形状を有し、左側面部(側面板12)をなす左側面板形状部12P、後面板形状部11Pと同じ大きさ、形状を有し、前面部(側面板13)をなす前面板形状部13P、後面板形状部11Pと同じ大きさ、形状を有し、右側面部(側面板14)をなす右側面板形状部14Pが順次、折れ線L1、L2、L3を介して連続して形成され、後面板形状部11Pの左側他方の長辺に縦長の帯状(左側他方の長辺を下底とする台形)で接着片15をなす接着片形状部15Pが折れ線L4を介して連続して形成される。
後面板形状部11Pの上側一方の短辺に、天面開口と略同じ大きさの略正方形で上蓋16Cをなす上蓋形状部18Pが折れ線L5を介して連続して形成され、その先端延長上に横長の帯状(半レーストラック形状)で上蓋16Cの差し込み片16C1をなす差し込み片形状部181Pが折れ線L6を介して連続して形成される。
左側面板形状部12Pの上側一方の短辺に、上蓋16Cの長さの2分の1よりも少し短い台形で左側の上フラップ16LFをなす上フラップ形状部161Pが折れ線L7を介して連続して形成される。右側面板形状部14Pの上側一方の短辺に上蓋16Cの長さの3分の2よりも少し長い台形で右側の上フラップ16RFをなす上フラップ形状部162Pが折れ線L8を介して連続して形成される。
右側の上フラップ形状部162Pには、箱内天面部の緩衝機能部2の一部を構成する支持板21をなす支持板形状部21Pが併せて形成され、接着片形状部15Pに延長板151をなす延長板形状部151Pが形成されてこの延長板形状部151Pに、箱内天面部の緩衝機能部2の残部を構成する天面内板22をなす天面内板形状部22Pが併せて形成される。
この場合、支持板形状部21Pは、長い右側一方の上フラップ形状部162Pの平面内の略中央に略コ字形の切り取り線C1がこの切り取り線C1の両端を右側一方の上フラップ形状部162Pの先端側にして切り込まれ、切り取り線C1の両端間、及び切り取り線C1の両端から延びる各切り取り線C11上で切り取り線C1の両端から既述の垂直方向支持板21Aの突出長さ分だけ離間される中間点各点間にそれぞれ、基部折れ線L9、中間部折れ線L10が付けられる。
また、この場合、天面内板形状部22Pは、接着片形状部15Pから(箱Bの組み立て状態で)右側面板形状部14Pの内側まで延びる延長板形状部151Pの上端に連続して形成される。ここで延長板形状部151Pは接着片形状部15Pの左側縁に連続して(箱Bの組み立て状態で)右側面板形状部14Pの裏面に接着片形状部15Pとともに重合可能に延長して形成される。この場合、延長板形状部151Pは、接着片形状部15Pの左側縁の上端から下方へ右側面板形状部14Pの長辺の長さの半分程度の長さだけ下がった位置までの範囲に支持板形状部21Pの幅よりも広い幅の略長方形に形成される。また、ここで天面内板形状部22Pはこの延長板形状部151Pの上端に連続して、延長板形状部151Pと同じ幅で、先端が支持板形状部21Pの中間部折れ線L10に対応する位置まで延びる、略長方形に形成される。そして、接着片形状部15Pと延長板形状部151Pとの間に上端から、右側面板形状部14Pの上端に対応する位置を基点にして支持板形状部21Pの基部折れ線L9と中間部折れ線L10との間の寸法分だけ切り込みC2が形成され、この切り込みC2の下端から延長板形状部151Pに右側面板形状部14Pの上端と平行に折れ線L11が付けられる。
後面板形状部11Pの下側他方の短辺及び前面板形状部13Pの下側他方の短辺にそれぞれ、後面板形状部11Pの下側他方の短辺、前面板形状部13Pの下側他方の短辺を下底とする略台形で天面開口の前後方向の長さの2分の1よりも少し短い長さに下フラップ17RF、17FFをなす下フラップ形状部171P、172Pが折れ線L12、L13を介して連続して形成される。
左側面板形状部12Pの下側他方の短辺に、後面板形状部11P側の端部から略直角に突出する略直角三角形に近似する略台形で左側の下蓋18Lをなす下蓋形状部191Pが折れ線L14を介して連続して形成される。同様に、右側面板形状部14Pの下側他方の短辺に、前面板形状部13P側の端部から略直角に突出する略直角三角形に近似する略台形で右側の下蓋18Rをなす下蓋形状部192Pが折れ線L15を介して連続して形成される。各下蓋形状部191P、192Pには、斜辺に対向する直角をなす一角から斜辺に対して直角に折れ線L16、L17が付けられる。
各下フラップ形状部171P、172Pの先端には、箱内底面部の緩衝機能部3を構成する一対の台座31をなす台座形状部31Pが併せて形成される。各台座形状部31Pは同じ大きさ、形状で、全体が各下フラップ形状部171P、172P上に略逆U字形に折り曲げ可能に形成されて、垂直方向保持板部311P、水平方向保持板部313P、固定板部314Pからなる。各垂直方向保持板部311Pは各下フラップ形状部171P、172Pの先端に折れ線L18、L19を介して連続して所定の長さの略長方形に形成される。各水平方向保持板部313Pは各垂直方向保持板部311Pの先端に折れ線L20、L21を介して連続して各下フラップ形状部171P、172Pと同じ長さの略長方形に形成される。各固定板部314Pは各水平方向保持板部313Pの先端に折れ線L22、L23を介して連続して各垂直方向保持板部311Pの長さと同じ又は少し短い略長方形に形成される。そして、各垂直方向保持板部311Pと各水平方向保持板部と313Pの間の各折れ線L20上、L21上の両端側所定の2点から各垂直方向保持板部311P側がコ字形に、同2点から水平方向保持板部313P側が円弧状に切り取られて、各垂直方向保持板部311Pにコ字形の支持溝310が形成され、各水平方向保持板部313Pに円弧状の保持溝312が形成される。
図7乃至図12に貼り機(図示省略)によるこのブランクシートPの折り畳みの工程を示し、図6にこの工程におけるこのブランクシートPにおける糊塗布位置を示している。貼り機では、図7に示すように、このブランクシートPを、表面(印刷面)側が下向きで、各下フラップ形状部171P、172P先端の各台座形状部31Pを進行方向に向けて搬送し、次のように各部を順次折り畳む。
まず、図7、図8に示すように、ブランクシートPにおいて折れ線L20、L21を各台座形状部31Pの裏面(箱Bに組み立てられた状態で内側になる面)同士が合わせられるように山折りにして180度折り曲げる。ここで、各固定板部314Pの表面側の中央部(図6において糊塗布位置a、b)にそれぞれ糊を塗布する。
次に、図8、図9に示すように、ブランクシートPにおいて折れ線L12、L13を各台座形状部31Pの折り曲げ後の各固定板部314Pの表面と前面板形状部13Pの裏面、後面板形状部11Pの裏面がそれぞれ合わせられるように山折りにして180度折り曲げる。これにより、各固定板部314Pの表面と前面板形状部13Pの裏面、後面板形状部11Pの裏面がそれぞれ糊で接着される。
続いて、図9、図10に示すように、ブランクシートPにおいて折れ線L14、L15を各下蓋形状部191P、192Pの裏面と左右の各側面板形状部12P、14Pの裏面がそれぞれ合わせられるように山折りにして180度折り曲げる。これと略同時に、ブランクシートPにおいて折れ線L16、L17を各下蓋形状部191P、192Pの表面同士が合わせられるように谷折りにして180度折り曲げる。
ここで、下フラップ形状部171Pの表面側の中央部(図6において糊塗布位置c)、下蓋形状部192Pの裏面側で折れ線L17よりも先端側の中央部(図6において糊塗布位置d)に、それぞれ、糊を塗布する。これと略同時に、接着片形状部15Pの表面側(図6において糊塗布位置e)に折れ線L4に沿って平行に細長く糊を塗布するとともに、支持板形状部21Pの裏面側の中央部(図6において糊塗布位置f)に糊を塗布する。
次いで、図10、図11に示すように、ブランクシートPにおいて折れ線L1を、後面板形状部11Pの裏面が台座形状部31Pを介して、左側面板形状部12Pの裏面に下蓋形状部191Pを介して合わせられるように山折りにして180度折り曲げる。
そして、図11、図12に示すように、ブランクシートPにおいて折れ線L3を、右側面板形状部14Pの裏面が正面板形状部13Pの裏面側に重ねられた接着片形状部15P及び延長板形状部191Pの表面側に合わせられるように山折りにして180度折り曲げる。
このようにしてブランクシートPを扁平状に折り畳み、このブランクシートP全体に十分に圧をかける。これにより、ブランクシートPにおいて糊を塗布した部分とこの部分に重ねられた部分が圧接されて接着される。すなわち、下フラップ形状部171Pの表面側と下蓋形状部191Pの裏面側で折れ線L16よりも先端側が合わせられ、下フラップ形状部172Pの表面側と下蓋形状部192Pの裏面側で折れ線L17よりも先端側が合わせられて、それぞれ、糊で接着される。また、接着片形状部15Pの表面側と右側面板形状部14Pの裏面側が合わせられて、糊で接着される。そして、支持板形状部21Pの裏面側と天面内板形状部22Pの表面側が合わせられて、糊で接着される。
しかしてブランクシートPは箱Bに組み立て可能に扁平状に折り畳み加工される。なお、この扁平状になった組み立て前の箱Bは段ボールなどで梱包され、製薬会社に出荷される。
そして、製薬会社でのバイアルを包装する工程で、この扁平状に折り畳まれた組み立て前の箱Bを箱形に起こしながら、バイアルを箱B内部に収納していく。
このバイアルの包装工程では、この扁平状の組み立て前の箱Bが、図12において折れ線L1、L3を箱Bの外側から内側に向けて加圧されることにより、図4に示すように、天面部を開放された箱形に起こされる。
すなわち、後面板形状部11Pと前面板形状部13Pとの間で、左側面板形状部12P、右側面板形状部14Pがそれぞれ、後面板形状部11P、前面板形状部13Pに対して略直角に起こされて、後面板形状部11P、前面板形状部13P、左側面板形状部12P、右側面板形状部14Pがそれぞれ、後面部、前面部、左側面部、右側面部をなす連続した4側面板11、13、12、14として組み立てられる。
この場合、接着片形状部15Pが接着片15として、表面が右側面部をなす側面板14の裏面で後側縁部に糊を介して接着固定されており、この接着片15と右側面部をなす側面板14との接着により、接着片15とともに延長板形状部151Pが延長板151として側面板14の裏面に沿って配置され、この延長板151の上部の天面内板形状部22Pが天面内板22として上方に延びる右側の上フラップ形状部162P(上フラップ16RF)の裏面に沿って突出され、この上フラップ形状部162Pに形成された支持板21に重ねられる。なお、この天面内板22の表面と支持板21の水平方向支持板21Bの裏面は糊を介して接着固定されている。
また、左側面部、右側面部をなす各側面板12、14が起こされたことに連動して、各下蓋形状部191P、192Pが左側面部、右側面部をなす各側面板12、14に対して略直角に起こされて、各下蓋18L、18Rとして組み立てられる。これらの下蓋18L、18Rはそれぞれ、箱Bの底面開口において各下フラップ17RF、17FFの下で、各下蓋18L、18Rの斜辺を当該底面開口の一方の対角線上に合わせて略四角形状に組み合わせられる。この場合、各下蓋18L、18Rの折れ線L16、L17から先端側の部分の裏面は各下フラップ17RF、17FFの表面に糊を介して接着固定されている。
さらに、各下蓋18L、18Rが起こされたことに連動して、各下フラップ形状部171P、172Pが後面部をなす側面板11、前面部をなす側面板13に対して略直角に起こされて、各下フラップ17RF、17FFとして組み立てられる。同時に、各下フラップ17RF、17FFの裏面上で各台座形状部31Pが各台座31として略逆U字形に組み立てられる。この場合、各台座31は、各垂直方向保持板部311Pが各下フラップ17RF、17FFに対して略直角に立ち上げられて、各下フラップ17RF、17FFの先端に上端から下方に向けて支持溝310を有する垂直方向保持板311をなし、各水平方向保持板部313Pが各垂直方向保持板311に対して各下フラップ17RF、17FFと略平行に略直角に起こされて、各垂直方向保持板311の上端に連続して一端に各垂直方向保持板311の支持溝310に連続する保持溝312を有する各水平方向保持板313をなす。この場合、各固定板部314Pは各固定板314として表面が後面部、前面部をなす各側面板11、13の裏面に糊を介して固定されている。かくして一対の台座31が、各下フラップ17RF、17FF上に緩衝空間30を介在して形成され、各台座31間にバイアルの収納部315が形成される。
このようにして天面部を除いて箱Bの本体が組み立てられ、ここで箱Bの天面開口から収納部315にバイアルが収納されて、図13に示すように、バイアルがこの箱Bにより包装される。
すなわち、箱Bの天面開口から収納部315にバイアルが収納されると、このバイアルの重量により、各下フラップ17RF、17FFが後面部及び前面部の各側面板11、13に対して直角に保持されるとともに、箱内底面部の緩衝機能部3(各台座31)が本来の形に保持される。またこのとき、各台座31の各係止片316が底面部の中央で係合し、底面部各部の形態が安定的に保持される。
このようにしてバイアルが箱B内部に収納され、バイアルの収納後、各上フラップ形状部161P、162Pがそれぞれ、各上フラップ16LF、16RFとして、左側面部及び右側面部をなす各側面板12、14に対して略直角に折り曲げられ、各上フラップ16LF、16RFで箱Bの天面開口が閉じられる。この場合、右側の上フラップ16RFが天面開口に向けて折り曲げられると、この上フラップ16RFに支持板21を介して連結された天面内板22が上フラップ16RFの回動支点となる折れ線L8よりも下方の延長板151の上部の折れ線L11を回動支点として上フラップ16RFの動きに追従し、上フラップ16RFが天面開口上まで折り曲げられると、天面内板22は上フラップ16RFの内側に緩衝空間20を介して平行に配置され、この天面内板22で箱内底面部の緩衝機能部3に保持されたバイアルの上部が上から押えられる。この天面内板22が従来同梱された添付文書に代わる緩衝材の役割を果たす。
そして、上蓋形状部18Pが後面部をなす側面板11に対して略直角に折り曲げられて、上蓋16Cをなし、この上蓋16Cで箱Bの天面開口が各上フラップ16LF、16RFの上から閉塞される。同時に、上蓋16Cの差し込み片形状部181Pが内側に略直角に折り曲げられて、接着片16C1をなし、この接着片16C1が前面部をなす側面板13の内側に差し込まれて、この接着片16C1の中央と前面部をなす側面板13の上部中央が糊を介して接着固定される。この上蓋16Cの固定により、この上蓋16Cの内側の天面内板22によるバイアル上部の押えが保持される。このようにしてバイアルが箱Bに封入され、箱Bの内部でバイアルは底面を各台座31の各垂直方向保持板311の支持溝310に支持され、外周部が各水平方向保持部313の保持溝312に保持されて、さらに、このバイアルの上部が天面内板22に押え保持される。これにより、バイアルは各台座31及び天面内板22の緩衝作用を受けて箱B外部からの衝撃を十分に緩和し確実に保護される。
なお、この包装用箱Bには、前面部をなす側面板13の上部に上縁から下方に向けて台形状にミシン目状の切り込みが付されて、開封用の破断線が形成されており、箱Bを開封する際は、この破断線で囲まれた部分を押圧して破断すればよい。これにより、上蓋16Cと前面部をなす側面板13との接着部分が切り離され、上蓋16Cを上方に引き上げれば、箱Bの天面開口を開くことができる。
以上説明したように、この包装用箱Bでは、箱内天面部に緩衝機能部2が設けられる。この緩衝機能部2は、一対の上フラップ16LF、16RFのうち一方の上フラップ16RFの内面に当該一方の上フラップ16RFの内面先端側から内面基端側に向けて断面略L字形に延設され、一方の上フラップ16RFから略直角方向に突出される垂直方向支持板21A及び垂直方向支持板21Aから一方の上フラップ16RFと略平行に延びる水平方向支持板21Bとからなる支持板21と、一方の上フラップ16RFを連接される1側面板14の内面から水平方向支持板21Bに対して相互に面接触可能に平行に延設されて水平方向支持板21Bに接着剤を介して面接着され、一方の上フラップ16RFの内側に緩衝空間20を介在して配置される天面内板22とを備えて構成され、天面内板22によりバイアルの上部を上から押えるようにしたので、箱内天面部に緩衝機能部2を簡単な構造にして設けることができる。この構造によれば、特に、個装箱でも、構造が簡単で、製造工程での折り込み罫線の数を少なくして製造難易度を低いものとし、小さい箱でも対応可能で、低コストを図ることができる。
また、この緩衝機能部2は、支持板21が、一方の上フラップ16RFに略コ字形の切り取り線C1が当該切り取り線C1の両端を一方の上フラップ16RFの先端側にして形成され、切り取り線C1の両端間、及び切り取り線C1の両端から延びる各切り取り線C11上で切り取り線C1の両端から垂直方向支持板21Aの突出長さ分だけ離間される中間点各点間にそれぞれ、基部折れ線L9、中間部折れ線L10を付けてなる。天面内板22が、接着片15から1側面部14の内側まで延びる延長板151の上部に連続して形成され、延長板151の上部に折れ線L11を付けてなる。このように支持板21や天面内板22を一方の上フラップ16RFや4側面板11-14の接着片15に簡単な一体構造により形成したので、緩衝機能部2を箱内天面部に可及的に低コストに設けることができる。また、この箱Bの場合、箱内底面部の緩衝機能部3に加えて箱内天面部に緩衝機能部2を設けており、通常、緩衝機能部を増やすと、箱全体のサイズが大きくなる傾向にあるが、この箱Bの箱内天面部の緩衝機能部2の構造によれば、元々(初期)の箱のサイズを大きく変更することがない。
さらに、この緩衝機能部2は、一方の上フラップ16RFが他方の上フラップ16LFよりも長く形成されて、一方の上フラップ16RFに設けられるので、バイアル他各種の物品の上部の様々な大きさや形状に対応させることができ、バイアル他各種の物品を外力から確実に保護することができる。
また、この包装用箱Bは、箱内天面部の緩衝機能部2と箱内底面部の緩衝機能部3とを備え、これらの緩衝機能部2、3で、バイアルを上部、外周部、底部の3方向から保持するので、箱B外部からの衝撃を十分に緩和しバイアルを確実に保護することができる。さらに、この箱内天面部の緩衝機能部2は箱内底面部の緩衝機能部3とは別体に形成するので、この箱内天面部の緩衝機能部2を、ここに例示する箱内底面部の緩衝機能部3以外の他の様々な形態の箱内底面部の緩衝機能部を有する箱にも、同様に、簡易かつ低コストに併設することができ、同様の作用効果を奏することができる。この場合、他の箱内底面部の緩衝機能部には、箱内の底面部側に物品の底部のみを支持する形式のものや外周部のみを保持する形式のものを含む。
またさらに、この包装用箱Bでは、各緩衝機能部2、3を含めて1枚の板紙Pから形成できるので、製造工程をより簡易化し、コストの低減に資することができる。
なお、この実施の形態では、天蓋16は3枚フラップの形式になっているが、4枚フラップの形式、すなわち、4側面板のうち相互に対向する2側面板の上端にそれぞれ連接して形成される一対の上フラップ、及びこの2側面板とは別の他の2側面板の上端にそれぞれ連接して形成される一対の上蓋又は外蓋、内蓋を有してなるものとしてもよく、このような4枚フラップの形式でも、箱内天面部に緩衝機能部2を同様に設けることができる。
このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、この実施の形態では、支持板21は、一方の上フラップ16RFに略コ字形の切り取り線C1がこの切り取り線C1の両端を一方の上フラップ16RFの先端側にして形成され、切り取り線C1の両端間、及び切り取り線C1の両端から延びる各切り取り線C11上で切り取り線C1の両端から垂直方向支持板21Aの突出長さ分だけ離間される中間点各点間にそれぞれ、基部折れ線L9、中間部折れ線L10を付けてなるものとしたが、切り取り線は略コ字形に代えて略U字形にしてもよい。
このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、この実施の形態では、箱内天面部の緩衝機能部2は一方の上フラップ16RFの内側に設けられているが、他方の上フラップ16LFの内側にも設けられてもよい。この場合、緩衝機能部は、同様に、他方の上フラップの内面に当該他方の上フラップの内面先端側から内面基端側に向けて断面略L字形に延設され、他方の上フラップから略直角方向に突出される垂直方向支持板及び垂直方向支持板から他方の上フラップと略平行に延びる水平方向支持板からなる支持板と、他方の上フラップを連接される1側面板の内面から水平方向支持板に対して相互に面接触可能に平行に延設されて水平方向支持板に接着剤を介して面接着され、他方の上フラップの内側に緩衝空間を介在して配置される天面内板とを備える。
このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができ、緩衝能力をさらに向上させることができる。
またさらに、この実施の形態では、包装用箱Bは箱内天面部の緩衝機能部2と箱内底面部の緩衝機能部3とを併せもつものとしたが、包装する医薬品その他各種の物品の種類によって、箱内天面部の緩衝機能部2のみを備えるものとしてもよい。また、この箱内天面部の緩衝機能部2を箱内底面部の緩衝機能部として備えてもよい。さらに、この箱内天面部の緩衝機能部2を箱内天面部及び箱内底面部の両方に対称的に備えてもよい。
このようにしても包装する医薬品その他各種の物品の種類に応じて十分な緩衝効果を得ることができる。
B天面部緩衝機能付き包装用箱(包装用箱、箱)
11 後面部をなす側面板
12 左側面部をなす側面板
13 前面部をなす側面板
C3 破断線
14 右側面板をなす側面板
15接着片
151 延長板
16 天蓋
16LF上フラップ
16RF上フラップ
16C 上蓋
16C1 差し込み片
17 底蓋
17RF 下フラップ
17FF 下フラップ
18L 下蓋
18R 下蓋
2緩衝機能部
20 緩衝空間
21 支持板
21A 垂直方向支持板
21B 水平方向支持板
C1 切り取り線
C11 両側の切り取り線
22 天面内板
3 緩衝機能部
30 緩衝空間
31 台座
310 支持溝
311 垂直方向保持板
312 保持溝
313 水平方向保持板
314 固定板
315 収納部
316 係止片
P 板紙
11P 後面板形状部
12P 左側面板形状部
13P 前面板形状部
14P 右側面板形状部
15P 接着片形状部
151P 延長板形状部
161P 上フラップ形状部
162P 上フラップ形状部
171P 下フラップ形状部
172P 下フラップ形状部
18P 上蓋形状部
181P 差し込み片形状部
191P 下蓋形状部
192P 下蓋形状部
21P 支持板形状部
22P 天面内板形状部
C2 切り込み
31P 台座形状部
311P 垂直方向保持板部
313P 水平方向保持板部
314P 固定板部
L1-L8 折れ線
L9 基部折れ線
L10 中間部折れ線
L11-L23 折れ線

Claims (6)

  1. 前面部、後面部、左側面部、右側面部をなす相互に平行に連接して形成される4側面板及びその一方の側縁に併せて形成される接着片と、天面部をなす天蓋及び底面部をなす底蓋とを備え、前記天蓋は前記4側面板のうち相互に対向する2側面板の上端にそれぞれ連接して形成される一対の上フラップ、及び前記2側面板とは別の他の1側面板又は2側面板の上端にそれぞれ形成される上蓋を有してなり、全体が略直方体形状の箱に組み立てられて、医薬品その他各種の物品を包装する包装用箱において、
    前記箱内の天面部に物品の上部を保持可能な緩衝機能部を備え、
    前記緩衝機能部は、
    前記一対の上フラップのうち一方の上フラップの内面に当該一方の上フラップの内面先端側から内面基端側に向けて断面略L字形に延設され、前記一方の上フラップから略直角方向に突出される垂直方向支持板及び前記垂直方向支持板から前記一方の上フラップと略平行に延びる水平方向支持板からなる支持板と、
    前記一方の上フラップを連接される1側面板の内面から前記水平方向支持板に対して相互に面接触可能に平行に延設されて前記水平方向支持板に接着剤を介して面接着され、前記一方の上フラップの内側に緩衝空間を介在して配置される天面内板と、
    を備え、
    前記天面内板により物品の上部を上から押えるようにする、
    ことを特徴とする天面部緩衝機能付き包装用箱。
  2. 一方の上フラップは他方の上フラップよりも長く形成される請求項1に記載の天面部緩衝機能付き包装用箱。
  3. 支持板は、一方の上フラップに略コ字形又は略U字形の切り取り線が当該切り取り線の両端を前記一方の上フラップの先端側にして形成され、前記切り取り線の両端間、及び前記切り取り線の両端から延びる各切り取り線上で前記切り取り線の両端から垂直方向支持板の突出長さ分だけ離間される中間点各点間にそれぞれ、基部折れ線、中間部折れ線を付けてなる請求項1又は2に記載の天面部緩衝機能付き包装用箱。
  4. 天面内板は、接着片から1側面部の内側まで延びる延長板の上部に連続して形成され、前記延長板の上部に折れ線を付けてなる請求項1乃至3のいずれかに記載の天面部緩衝機能付き包装用箱。
  5. 緩衝機能部は、他方の上フラップの内面に当該他方の上フラップの内面先端側から内面基端側に向けて断面略L字形に延設され、前記他方の上フラップから略直角方向に突出される垂直方向支持板及び前記垂直方向支持板から前記他方の上フラップと略平行に延びる水平方向支持板とからなる支持板と、前記他方の上フラップを連接される1側面板の内面から前記水平方向支持板に対して相互に面接触可能に平行に延設されて前記水平方向支持板に接着剤を介して面接着され、前記他方の上フラップの内側に緩衝空間を介在して配置される天面内板とを備える請求項1乃至4のいずれかに記載の天面部緩衝機能付き包装用箱。

  6. 箱内の底面部側に物品の底部及び/又は外周部を保持可能な緩衝機能部を併せて備える請求項1乃至5のいずれかに記載の天面部緩衝機能付き包装用箱。
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CN204110480U (zh) 2014-10-17 2015-01-21 豪门印刷(上海)有限公司 一种自带固定机构的化妆品包装盒
JP2020079093A (ja) 2018-11-12 2020-05-28 朝日印刷株式会社 緩衝機能付包装用箱

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