JP7481878B2 - 柱脚支持層の形成方法、および、位置決め治具 - Google Patents

柱脚支持層の形成方法、および、位置決め治具 Download PDF

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Description

本発明は、建物の基礎と柱脚との間に支持層を形成するための柱脚支持層の形成方法、および、支持層用の型枠を位置決めするための位置決め治具に関する。
たとえば特開2008-196121号公報(特許文献1)に示されるように、建物の基礎と柱脚との間の支持層は、柱脚のベースプレートの外周面との間に一定の間隔を保持した状態で型枠を配置し、この間隔を介して型枠内にグラウト材を充填して形成される。あるいは、ベースプレートの外周面に当接した状態で型枠を配置し、ベースプレートに設けた注入口から型枠内にグラウト材を充填して形成される。
特開2008-196121号公報
柱脚のベースプレートの外周面との間に一定の間隔を保持した状態で型枠を配置する場合、型枠の位置の微調整が難しく、施工に手間がかかっていた。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、施工性を向上させることのできる柱脚支持層の形成方法、および、当該形成方法に好適な位置決め治具を提供することである。
この発明のある局面に従う柱脚支持層の形成方法は、建物の基礎と柱脚との間に支持層を形成するための方法であって、本体部と、本体部に対してスライド移動可能に設けられ、先端部に当接面を有するスライド部とを含む位置決め治具、および、型枠を準備する工程と、位置決め治具のスライド部をスライド移動させて、本体部からのスライド部の突出量を調整する工程と、柱脚のベースプレートに本体部を固定することにより、柱脚に位置決め治具を取り付ける工程と、スライド部の当接面に当接するように、型枠を配置する工程と、型枠内に充填材を注入する工程とを備える。
好ましくは、型枠は金属製であり、型枠を取り付ける工程において、スライド部の当接面に設けられたマグネットに、型枠を吸着させる。
位置決め治具を取り付ける工程において、ベースプレートの四辺それぞれに複数の位置決め治具を取り付けることが望ましい。また、スライド部の突出量を調整する工程において、各位置決め治具のスライド部の上面に付された目盛で突出量を計りながら、スライド部をスライド移動させることが望ましい。
好ましくは、位置決め治具の本体部は、ベースプレートの上面に載置される横板部と、横板部に交差し、ベースプレートの側面に接触する縦板部とを含む。この場合、位置決め治具を取り付ける工程において、横板部の下面または縦板部の内側面に設けられたマグネットを、ベースプレートに吸着させることが望ましい。
好ましくは、型枠は、一端にL字状の折り曲げ部を有する複数の長尺部材を含む。この場合、型枠を配置する工程において、各長尺部材をスライド部の当接面に当接させた状態で、各長尺部材の折り曲げ部を、それに交差する長尺部材の他端に連結させることが望ましい。
柱脚支持層の形成方法は、充填材を注入する工程の前または後に、位置決め治具を取り外す工程をさらに備えることが望ましい。
この発明の他の局面に従う位置決め治具は、建物の基礎と柱脚との間の支持層用の型枠を位置決めするための治具であって、柱脚のベースプレートに固定される本体部と、本体部に対してスライド移動可能に設けられ、先端部に当接面を有するスライド部とを備え、当接面には、型枠に吸着させるためのマグネットが設けられている。
本発明によれば、施工性を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る柱脚支持層の施工手順を示すフローチャートである。 (A),(B)は、図1の工程P1で準備される型枠部材を模式的に示す図である。 (A),(B)は、本発明の実施の形態に係る位置決め治具の構成例を示す斜視図である。 (A),(B)は、図1の工程P3を説明するための図である。 (A),(B)は、図1の工程P4を説明するための図である。 図1の工程P5~P7を説明するための図である。 図1の工程P8を説明するための図であり、柱脚支持層が完成した状態を模式的に示す縦断面図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
(概要について)
図1を参照して、本実施の形態に係る柱脚支持層の形成方法の概要について説明する。
本実施の形態に係る柱脚支持層の形成方法は、柱脚支持層を形成するために必要な型枠部材を準備する工程P1と、位置決め治具のスライド部の突出量を調整する工程P2と、位置決め治具を取り付ける工程P3と、型枠を配置する工程P4と、型枠を砂で固定する工程P5と、位置決め治具を外す工程P6と、型枠内にグラウトを注入する工程P7と、グラウトが固化した後に、型枠を外す工程P8とを備えている。
(工程P1)
図2は、工程P1で準備される型枠部材を模式的に示す図である。型枠部材は、図2(A)に示す8個の位置決め治具2と、図2(B)に示すグラウト型枠3とを含む。
図3は、位置決め治具2の構成例を示す図であり、(A)は上面側の斜視図、(B)は下面側の斜視図である。位置決め治具2は、主に、本体部21と、本体部21に対してスライド移動可能に設けられたスライド部22と、本体部21およびスライド部22を締結する締結部材としての蝶ボルト23とを備えている。位置決め治具2は、典型的には金属材料で形成されている。
図3には、スライド部22の移動方向が矢印A1で示されており、以下の説明において、同方向を前後方向という。なお、スライド部22の先端部27が、本体部21から遠のく方を前方という。また、前後方向に直交する方向を幅方向という。図3の矢印A2は、幅方向を表わしている。
本体部21は、略L字状に形成されており、略水平に配置される横板部24と、横板部24の前方端部に交差(直交)し、略垂直に配置される縦板部25とを有している。横板部24には、蝶ボルト23の軸部が螺合する雌ネジ孔24hが設けられている。また、本実施の形態においては、横板部24の下面に、マグネット61が設けられている。
スライド部22もまた、略L字状に形成されており、横板部24上に重ねられ、略水平に配置される上板部26と、上板部26の前方端部に交差(直交)し、略垂直に配置される先端部27とを有している。
上板部26は、本体部21の横板部24よりも前後方向に長く、上板部26の一部が横板部24よりも前方に位置している。そのため、先端部27は、本体部21の前方端部よりも前方位置において縦板部25と対面して配置される。上板部26の幅は、本体部21の横板部24の幅よりも狭く、上方から見た場合、上板部26と横板部24とが略十字状に配置されている。つまり、上面から見て、上板部26の両側に、横板部24の幅方向両端部が露出している。
上板部26には、蝶ボルト23の軸部が挿通される長孔26hが設けられている。長孔26hは、上板部26の幅方向中央部に設けられ、前後方向に長さを有している。また、上板部26の上面には、前後方向に沿って目盛62が付されている。目盛62は、長孔26hの両側に配置されていることが望ましい。目盛62は、たとえば、先端部27(後述する当接面27a)の位置を基準(0mm)とする1mm単位の目盛線、および、1cm単位の数値により表わされている。
本実施の形態において、先端部27の外側面が、グラウト型枠3に当接する当接面27aを構成している。スライド部22は、本体部21から先端部27の当接面27aまでの距離(突出量d)が、グラウト型枠3の必要寸法D(図5(A))に相当する規定値となるように、位置調整される。スライド部22は、突出量dを25mm~50mmの範囲で調整できるように、スライド移動可能に設けられていることが望ましい。また、この当接面27aに、マグネット63が設けられていることが望ましい。
グラウト型枠3は、図2(B)に示されるように、4個の長尺部材4と、4個のクリップ部材5とで構成されている。長尺部材4およびクリップ部材5もまた、典型的には金属材料で形成されている。
長尺部材4は、所定の長さを有する鋼板であり、一端にL字状の折り曲げ部41を有している。長尺部材4の他端部42は折り曲げられておらず、真っすぐに延びている。
クリップ部材5は、互いに交差する2個の長尺部材4を連結するための部材であり、一方の長尺部材4の折り曲げ部41と、当該折り曲げ部41に重ね合わされた他方の長尺部材4の他端部42とを挟持する。
(工程P2)
図3を参照して、工程P3の作業について説明する。
本工程では、位置決め治具2ごとに、本体部21からのスライド部22の突出量dを調整する。具体的には、位置決め治具2ごとに、本体部21とスライド部22とを締結する蝶ボルト23を緩めて、スライド部22の上面に付された目盛62で突出量dを計りながらスライド部22をスライド移動させる。すなわち、目盛62の数値(突出量d)が、グラウト型枠3の必要寸法D(図5(A))に相当する規定値となるように、スライド部22を前後方向に相対移動させる。
より具体的には、作業者は、本体部21(横板部24)の前端ラインL上の目盛62の数値が規定値となるように、スライド部22を手でスライドさせて、前端ラインL上の目盛62の数値が規定値となったところで、蝶ボルト23を締め付けて、スライド部22の相対移動を禁止する。これにより、本体部21に対する先端部27(当接面27a)の前後方向位置が固定される。
(工程P3)
工程P3の作業については、図3および図4を参照して説明する。図4(A)は、柱脚1のベースプレート10を上方側から見た横断面図であり、図4(B)は、柱脚1のベースプレート10の側面図である。
図4(B)に示されるように、柱脚1のベースプレート10は、アンカーボルト92に螺合するナット93により、建物の基礎91との間に隙間S1を有して固定されている。隙間S1には、仮支持用のモルタル94が配置されていてもよい。図4(A)に示されるように、ベースプレート10は、典型的には、平面視において略矩形(正方形)形状である。
本工程では、柱脚1のベースプレート10の四辺それぞれに、スライド部22の突出量dを調整した後の位置決め治具2を取り付ける。より具体的には、本体部21の横板部24の下面に設けられたマグネット61を、ベースプレート10の上面10aに吸着させることにより、本体部21をベースプレート10に固定する。このとき、横板部24と縦板部25のコーナー部をベースプレート10の上端の角に嵌め合わせ、縦板部25の内側面をベースプレート10の側面10bに接触させる。
なお、図4では、ベースプレート10の各辺に2個(複数個)の位置決め治具2を取り付ける例を示しているが、少なくとも1個の位置決め治具2が取り付けられればよい。
(工程P4)
工程P4の作業については、図2(B)および図5を参照して説明する。図5(A)は、グラウト型枠3の設置状態を上方側から見た横断面図であり、図5(B)は、グラウト型枠3の設置状態を示す側面図である。
本工程では、ベースプレート10に固定した位置決め治具2に、グラウト型枠3を取り付ける。具体的には、位置決め治具2のスライド部22の当接面27aに当接するように、グラウト型枠3を取り付ける。
本実施の形態におけるグラウト型枠3は、上述のように、4個の長尺部材4と、4個のクリップ部材5とで構成されている。この場合、各長尺部材4の中央部をスライド部22の当接面27aに当接させた状態で、各長尺部材4の折り曲げ部41を、それに交差する長尺部材4の他端部42に連結させる。
より具体的には、ベースプレート10の四辺それぞれに平行となるように4個の長尺部材4を配置し、位置決め治具2の当接面27aに設けられたマグネット63に、長尺部材4を吸着させて固定する。このとき、互いに交差する2個の長尺部材4は、一方の長尺部材4の折り曲げ部41と、他方の長尺部材4の真っすぐな他端部42とが重なるように配置される。そして、一方の長尺部材4の折り曲げ部41と他方の長尺部材4の他端部42とが重ねられた部分に、クリップ部材5を上方からハンマーで嵌め込み、両者を固定する。これにより、ベースプレート10を取り囲むようにグラウト型枠3が配置される。
位置決め治具2の当接面27aは、事前に突出量dが調整されたスライド部22の先端部27の外側面であるため、各長尺部材4を当接面27aのマグネット63に吸着させることにより、ベースプレート10の側面から必要寸法Dだけ離れた位置に、グラウト型枠3を設置することができる。
(工程P5,P6)
工程P5,P6の作業については、図6を参照して説明する。図6は、グラウト型枠3が固定された状態を上方側から見た横断面図である。
工程P5では、グラウト型枠3の周囲を砂95で取り囲み、グラウト型枠3を砂95で固定する。本実施の形態では、グラウト型枠3が、位置決め治具2によって仮止めされているため、砂95での固定時に、グラウト型枠3を手で押さえておかなくても、位置ずれや変形を防止できる。
グラウト型枠3が固定されると、工程P6において、位置決め治具2を取り外す。ベースプレート10と位置決め治具2との固定、および、グラウト型枠3と位置決め治具2との固定は、マグネット61,63のみで実施されていたため、位置決め治具2を容易に取り外すことができる。
(工程P7)
図6参照して、工程P7の作業について説明する。
本工程では、ベースプレート10を取り囲むように配置されたグラウト型枠3内に、充填材としてのグラウトを注入する。つまり、ベースプレート10の外側面とグラウト型枠3の内側面との間の空間S2に、上方からグラウトを流し込む。これにより、図4(B)に示した基礎91とベースプレート10との間の隙間S1、および、ベースプレート10の外周部の空間S2がグラウトで埋められる。
(工程P8)
工程P8の作業については、図7を参照して説明する。図7は、グラウト7が硬化して支持層(柱脚支持層)11が完成した状態を示す縦断面図である。
前工程P7で打設したグラウトが硬化した後に、本工程において、図6に示した砂95を取り除くとともに、グラウト型枠3を取り外す。これにより、図7に示されるように、基礎91と柱脚1のベースプレート10との間に、グラウト7による支持層(柱脚支持層)11が形成される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、位置決め治具2を用いることによって、グラウト型枠3の位置決めを容易に行うことができる。したがって、従来のように、ベースプレート10との間隔(必要寸法D)をスケールで計りながら型枠を組むよりも、施工性を向上させることができる。また、これにより、グラウト型枠3内にグラウト7を過不足なく注入することができるため、簡易かつ精度良く支持層11を形成することができる。
また、位置決め治具2は、グラウト7に埋設されることなく事前に取り外されるため、共通の位置決め治具2を使い回しすることができ、経済的である。
また、本実施の形態では、それぞれが別体の4個の長尺部材4によってグラウト型枠3を構成しているため、柱脚1のベースプレート10の大きさ(外径)に合わせて、グラウト型枠3を組むことができる。したがって、従来のように、ベースプレート10の大きさに合わせて現場で木枠を加工する手間を省くことができる。また、長尺部材4およびクリップ部材5は金属製であり、使い回しができるため、現場ごとに木枠を作るよりも、コストを低減できるメリットもある。
したがって、本実施の形態によれば、作業性および品質を向上させることができる。
(変形例)
本実施の形態では、スライド部22の突出量dを調整した後で、位置決め治具2をベースプレート10に固定することとしたが、これらの工程P2,P3の施工順序は逆であってもよい。つまり、ベースプレート10に位置決め治具2を取り付けた状態で、スライド部22の突出量dを調整してもよい。
また、本実施の形態では、グラウト型枠3に接触する(対面する)当接面27aが、先端部27の外側面であることとしたが、先端部27の内側面であってもよい。つまり、グラウト型枠3は、スライド部22の先端部27の内側面に当接する構成であってもよい。この場合、先端部27の内側面にマグネット63が設けられる。
また、このような場合には、グラウト型枠3にグラウト7を注入してから位置決め治具2を取り外してもよい。つまり、工程P6,P7の施工順序が逆であってもよい。
また、位置決め治具2をベースプレート10に固定するためのマグネット61が、本体部21における横板部24の下面に設けられていることとしたが、これに限定されず、縦板部25の内側面に設けられていてもよい。
また、本実施の形態では、位置決め治具2をベースプレート10およびグラウト型枠3に固定するための固定部材が、マグネットであることとしたが、マグネット以外の部材で構成されてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 柱脚、2 位置決め治具、3 グラウト型枠、4 長尺部材、5 クリップ部材、7 グラウト、10 ベースプレート、11 支持層、21 本体部、22 スライド部、23 蝶ボルト(締結部材)、24 横板部、25 縦板部、26 上板部、27 先端部、27a 当接面、41 折り曲げ部、61,63 マグネット、62 目盛、91 基礎。

Claims (10)

  1. 建物の基礎と柱脚との間に支持層を形成するための柱脚支持層の形成方法であって、
    本体部と、前記本体部に対してスライド移動可能に設けられ、先端部に当接面を有するとともに、前記当接面の位置を基準とする目盛が付された上面を有するスライド部とを含む位置決め治具、および、型枠を準備する工程と、
    前記位置決め治具の前記スライド部をスライド移動させて、前記本体部からの前記スライド部の突出量を調整する工程と、
    前記柱脚のベースプレートに前記本体部を固定することにより、前記柱脚に前記位置決め治具を取り付ける工程と、
    突出量が調整された前記スライド部の当接面に当接するように、前記型枠を配置する工程と、
    前記型枠内に充填材を注入する工程とを備える、柱脚支持層の形成方法。
  2. 前記型枠は金属製であり、
    前記型枠を取り付ける工程において、前記スライド部の当接面に設けられたマグネットに、前記型枠を吸着させる、請求項1に記載の柱脚支持層の形成方法。
  3. 前記位置決め治具を取り付ける工程において、前記ベースプレートの四辺それぞれに複数の前記位置決め治具を取り付け、
    前記スライド部の突出量を調整する工程において、前記各位置決め治具の前記スライド部の上面に付された前記目盛で突出量を計りながら、前記スライド部をスライド移動させる、請求項1または2に記載の柱脚支持層の形成方法。
  4. 前記位置決め治具の前記本体部は、前記ベースプレートの上面に載置される横板部と、前記横板部に交差し、前記ベースプレートの側面に接触する縦板部とを含み、
    前記位置決め治具を取り付ける工程において、前記横板部の下面または前記縦板部の内側面に設けられたマグネットを、前記ベースプレートに吸着させる、請求項1~3のいずれかに記載の柱脚支持層の形成方法。
  5. 前記型枠は、一端にL字状の折り曲げ部を有する複数の長尺部材を含み、
    前記型枠を配置する工程において、前記各長尺部材を前記スライド部の当接面に当接させた状態で、各長尺部材の前記折り曲げ部を、それに交差する長尺部材の他端に連結させる、請求項1~4のいずれかに記載の柱脚支持層の形成方法。
  6. 前記充填材を注入する工程の前または後に、前記位置決め治具を取り外す工程をさらに備える、請求項1~5のいずれかに記載の柱脚支持層の形成方法。
  7. 建物の基礎と柱脚との間に支持層を形成するための柱脚支持層の形成方法であって、
    本体部と、前記本体部に対してスライド移動可能に設けられ、先端部に当接面を有するスライド部とを含む位置決め治具、および、型枠を準備する工程と、
    前記位置決め治具の前記スライド部をスライド移動させて、前記本体部からの前記スライド部の突出量を調整する工程と、
    前記柱脚のベースプレートに前記本体部を固定することにより、前記柱脚に前記位置決め治具を取り付ける工程と、
    前記スライド部の当接面に当接するように、前記型枠を配置する工程と、
    前記型枠内に充填材を注入する工程とを備え、
    前記型枠は金属製であり、
    前記型枠を取り付ける工程において、前記スライド部の当接面に設けられたマグネットに、前記型枠を吸着させる、柱脚支持層の形成方法。
  8. 建物の基礎と柱脚との間に支持層を形成するための柱脚支持層の形成方法であって、
    本体部と、前記本体部に対してスライド移動可能に設けられ、先端部に当接面を有するスライド部とを含む位置決め治具、および、型枠を準備する工程と、
    前記位置決め治具の前記スライド部をスライド移動させて、前記本体部からの前記スライド部の突出量を調整する工程と、
    前記柱脚のベースプレートに前記本体部を固定することにより、前記柱脚に前記位置決め治具を取り付ける工程と、
    前記スライド部の当接面に当接するように、前記型枠を配置する工程と、
    前記型枠内に充填材を注入する工程とを備え、
    前記位置決め治具の前記本体部は、前記ベースプレートの上面に載置される横板部と、前記横板部に交差し、前記ベースプレートの側面に接触する縦板部とを含み、
    前記位置決め治具を取り付ける工程において、前記横板部の下面または前記縦板部の内側面に設けられたマグネットを、前記ベースプレートに吸着させる、柱脚支持層の形成方法。
  9. 建物の基礎と柱脚との間に支持層を形成するための柱脚支持層の形成方法であって、
    本体部と、前記本体部に対してスライド移動可能に設けられ、先端部に当接面を有するスライド部とを含む位置決め治具、および、型枠を準備する工程と、
    前記位置決め治具の前記スライド部をスライド移動させて、前記本体部からの前記スライド部の突出量を調整する工程と、
    前記柱脚のベースプレートに前記本体部を固定することにより、前記柱脚に前記位置決め治具を取り付ける工程と、
    前記スライド部の当接面に当接するように、前記型枠を配置する工程と、
    前記型枠内に充填材を注入する工程とを備え、
    前記型枠は、一端にL字状の折り曲げ部を有する複数の長尺部材を含み、
    前記型枠を配置する工程において、前記各長尺部材を前記スライド部の当接面に当接させた状態で、各長尺部材の前記折り曲げ部を、それに交差する長尺部材の他端に連結させる、柱脚支持層の形成方法。
  10. 建物の基礎と柱脚との間の支持層用の型枠を位置決めするための治具であって、
    前記柱脚のベースプレートに固定される本体部と、
    前記本体部に対してスライド移動可能に設けられ、先端部に当接面を有するスライド部とを備え、
    前記当接面には、前記型枠に吸着させるためのマグネットが設けられている、位置決め治具。
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