JP7480489B2 - 配線基板及び配線基板の製造方法 - Google Patents

配線基板及び配線基板の製造方法 Download PDF

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Description

本開示の実施形態は、配線基板に関する。また、本開示の実施形態は、配線基板の製造方法に関する。
近年、伸縮性などの変形性を有する電子デバイスの研究がおこなわれている。例えば特許文献1は、基材と、基材に設けられた配線と、を備え、伸縮性を有する配線基板を開示している。特許文献1においては、予め伸長させた状態の基材に回路を設け、回路を形成した後に基材を弛緩させる、という製造方法を採用している。特許文献1は、基材の伸長状態及び弛緩状態のいずれにおいても基材上の薄膜トランジスタを良好に動作させることを意図している。
特開2007-281406号公報
既述のような従来の配線基板は、伸縮などの変形に対する耐性を有する部分だけでなく、変形に起因して破損し易い部分も含む。このため、予め伸長させた状態の基材に回路を設けると、配線基板に破損などの不具合が生じ易くなってしまう。
一方、配線基板の基材を被実装体、例えば、人体や物体等に実装する場合には、当該基材であるシリコーンゴムの全面に粘着剤の粘着層を設けて、当該粘着層を被実装体に貼り付ける。そして、当該粘着層を被実装体に長時間貼り付けると、配線基板が貼り付けられた貼付面において人体や物体等の被実装体の通気性が確保できず、例えば、蒸れたりすることがあった。
本開示の実施形態は、このような課題を効果的に解決し得る配線基板及び配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
本開示の一実施形態は、伸縮性を有する配線基板であって、
第1面及びこの第1面の反対側に位置する第2面を含み、第1の弾性係数を有する基材と、
前記基材の前記第1面側若しくは前記第2面側に位置し、配線と、
前記基材の前記第2面側に位置するとともに、前記基材の前記第2面側に貼り付けられる貼付面及びこの貼付面の反対側に位置して前記配線基板が被実装体に実装されたときに前記被実装体に接する実装面を含み、通気性を有する実装用粘着層と、を備え、
前記基材に第1通気孔が形成され、及び/又は、前記実装用粘着層に第2通気孔が形成されている、配線基板である。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記基材の前記第2面と前記実装用粘着層との間に位置し、前記基材に前記実装用粘着層を貼り付けるための接着剤を含む貼付用接着層をさらに備えるようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記貼付用接着層に第3通気孔が形成されているようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記基材の前記第2面と前記実装用粘着層の前記貼付面との間に位置し、第1通気面及び前記第1通気面の反対側の第2通気面を有し、通気性を有する追加層をさらに備えるようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記追加層は、多孔質体を有する層であるようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記追加層は、吸水性又は速乾性を有するようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記配線は、前記基材の前記第1面の面内方向に沿って並ぶ複数の山部及び谷部を含む蛇腹形状部を有するようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記基材の前記第1通気孔は、前記基材の前記第1面と前記第2面との間を貫通しているようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記基材の前記第1通気孔は、前記基材の端部の側面を貫通しているようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記基材の前記第1通気孔は、前記基材の対向する若しくは隣接する2つの端部の側面間を貫通しているようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記基材の前記第1通気孔は、前記第1面の面内方向に沿って線状に形成されているようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記基材の前記第1通気孔は、前記基材の前記第1面の法線方向に沿って見た場合に前記配線が配置されていない領域に位置するように、前記基材に形成されているようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記実装用粘着層の第2通気孔は、前記実装用粘着層の前記実装面と前記貼付面との間を貫通しているようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記実装用粘着層の第2通気孔は、前記実装用粘着層の端部の側面を貫通しているようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記実装用粘着層の第2通気孔は、前記実装用粘着層の対向する若しくは隣接する2つの端部の側面間を貫通しているようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記実装用粘着層の第2通気孔は、前記実装面の面内方向に沿って線状に形成されているようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記貼付用接着層は、前記基材の前記第2面に接する第1接着面、及び、前記第1接着面の反対側に位置し且つ前記実装用粘着層の貼付面に接する第2接着面を含み、
前記貼付用接着層の前記第3通気孔は、前記第1接着面と前記第2接着面との間を貫通しているようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記貼付用接着層の前記第3通気孔は、前記貼付用接着層の端部の側面を貫通しているようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記貼付用接着層の前記第3通気孔は、前記貼付用接着層の対向する若しくは隣接する2つの端部の側面間を貫通しているようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記貼付用接着層の前記第3通気孔は、前記第1接着面の面内方向に沿って線状に形成されているようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記基材の前記第1面の法線方向に沿って見た場合に、前記基材の前記第1通気孔のパターンは、前記実装用粘着層の前記第2通気孔のパターン及び/又は前記貼付用接着層の前記第3通気孔のパターンとは異なるようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記基材の前記第1面の法線方向に沿って見た場合に、前記基材の前記第1通気孔のパターンは、前記貼付用接着層の前記第3通気孔のパターン及び前記実装用粘着層の前記第2通気孔のパターンと同じであるようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記第1通気孔は、前記第3通気孔を介して前記第2通気孔に連通しているようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記配線と前記基材との間に位置し、前記第1の弾性係数よりも大きい第3の弾性係数を有し、前記配線を支持する支持基板を更に備えるようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記基材の前記第1面側、又は前記基材の前記第2面側に位置し、前記基材の前記第1面の法線方向に沿って見た場合に前記配線基板に搭載される電子部品に少なくとも部分的に重なり、前記第1の弾性係数よりも大きい第2の弾性係数を有する補強部材を更に備えるようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記配線のうち前記第1面の法線方向に沿って見た場合に前記補強部材と重ならない部分は、前記基材の前記第1面の面内方向に沿って並ぶ複数の山部及び谷部を含む蛇腹形状部を有するようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記配線の前記蛇腹形状部の振幅が1μm以上であるようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記基材は、シリコーンゴムを含むようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記貼付用接着層は、アクリル系接着剤、又はシリコーン系接着剤、又はウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤を含むようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記実装用粘着層は、アクリル系接着剤、又はシリコーン系接着剤、又はウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤を含むようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記補強部材は、金属層を含むようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記配線は、複数の導電性粒子を含むようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記基材の前記第1面側に位置し、前記配線に電気的に接続される電極を有する電子部品を更に備えるようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記基材の前記第1面の面内方向に沿う引張応力が前記基材に加えられていない第1状態における前記配線の抵抗値を第1抵抗値と称し、前記基材に引張応力を加えて前記基材を前記第1面の面内方向において前記第1状態に比べて30%伸長させた第2状態における前記配線の抵抗値を第2抵抗値と称する場合、前記第1抵抗値に対する、前記第1抵抗値と前記第2抵抗値の差の絶対値の比率が、20%以下であるようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板は、伸縮性を有する配線基板であって、
第1面及びこの第1面の反対側に位置する第2面を含み、第1の弾性係数を有する基材と、
前記基材の前記第1面側若しくは前記第2面側に位置し、配線と、
前記配線が搭載された前記基材を内側に収納する筐体と、
前記筐体の外側に貼り付けられる貼付面及びこの貼付面の反対側に位置して前記配線基板が被実装体に実装されたときに前記被実装体に接する実装面を含み、通気性を有する実装用粘着層と、を備え、
前記筐体は、前記実装用粘着層の前記貼付面に対向する前記筐体の外側と内側との間を通気する第1筐体通気孔、及び、前記実装用粘着層の前記貼付面に対向しない前記筐体の外側と内側との間を通気する第2筐体通気孔が、形成されている配線基板である。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記基材は、前記基材の前記第1面と前記第2面との間を貫通するピラー用貫通孔が形成されており、
前記筐体は、本体部と、前記実装用粘着層が貼り付けられる貼付部と、前記基材の前記ピラー用貫通孔に通されるように位置して前記本体部と前記貼付部とを接続する接続用ピラーと、を備えるようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板は、伸縮性を有する配線基板であって、
第1面及びこの第1面の反対側に位置する第2面を含み、第1の弾性係数を有する基材と、
前記基材の前記第1面側若しくは前記第2面側に位置し、配線と、
前記配線が搭載された前記基材を内側に収納する筐体と、
前記基材の前記第2面側に位置するとともに、前記基材の前記第2面側に貼り付けられる貼付面及びこの貼付面の反対側に位置して前記配線基板が被実装体に実装されたときに前記被実装体に接する実装面を含み、通気性を有する実装用粘着層と、を備え、
前記基材は、前記実装用粘着層の前記貼付面と前記筐体の内面とに囲まれるように、前記筐体に収納され、
前記筐体は、前記実装用粘着層の前記貼付面に対向しない前記筐体の外側と内側との間を通気する筐体通気孔が、形成されている配線基板である。
本開示の一実施形態による配線基板において、
前記基材は、前記基材の前記第1面と前記第2面との間を貫通するピラー用貫通孔が形成されており、
前記筐体は、本体部と、前記基材の前記ピラー用貫通孔を通されるように位置して前記本体部と前記実装用粘着層の前記貼付面とを接続する接続用ピラーと、を備えるようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板の製造方法は、伸縮性を有する配線基板の製造方法であって、
第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含み、第1の弾性係数を有する基材に引張応力を加えて、前記基材を伸長させる第1工程と、
伸長した状態の前記基材の前記第1面側若しくは前記第2面側に、前記配線基板に搭載される配線を設ける第2工程と、
前記基材から前記引張応力を取り除く第3工程と、
前記基材の前記第2面側に、前記基材の前記第2面側に貼り付けられる貼付面及びこの貼付面の反対側に位置して前記配線基板が被実装体に実装されたときに前記被実装体に接する実装面を含み、通気性を有する実装用粘着層を設ける第4工程と、を備え、
前記基材に第1通気孔が形成され、及び/又は、前記実装用粘着層に第2通気孔が形成されている、配線基板の製造方法である。
本開示の一実施形態による配線基板の製造方法において、
前記第4工程において、前記基材の前記第2面と前記実装用粘着層との間に位置し且つ接着剤を含む貼付用接着層を設けて、前記基材に前記貼付用接着層を介して前記実装用粘着層を貼り付ける貼付工程を備えるようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板の製造方法において、
前記貼付用接着層に第3通気孔が形成されているようにしてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板の製造方法において、
前記配線は、前記基材の前記第1面の面内方向に沿って並ぶ複数の山部及び谷部を含む蛇腹形状部を有するようにしてもよい。
本開示の実施形態によれば、配線基板と被実装体との間の貼付面における通気性を向上させつつ、基材の伸縮に起因して当該配線基板に不具合が生じることを抑制することができる。
一実施の形態に係る配線基板を示す断面図である。 一実施の形態に係る配線基板を示す断面図である。 一実施の形態に係る配線基板を示す平面図である。 図2Bの配線基板を線B-Bに沿って切断した場合を示す断面図である。 配線基板の通気孔の例を示す断面図である。 図4Aに示す配線基板の基材の第1面の例を示す平面図である。 配線基板の他の例を示す断面図である。 図5Aに示す配線基板の実装用粘着層の貼付面の例を示す平面図である。 配線基板の他の例を示す断面図である。 図5Cに示す配線基板の実装用粘着層の貼付面の例を示す平面図である。 配線基板の他の例を示す断面図である。 図5Eに示す配線基板の実装用粘着層の貼付面の例を示す平面図である。 配線基板の他の例を示す断面図である。 図5Gに示す配線基板の実装用粘着層の貼付面の例を示す平面図である。 配線基板の他の例を示す断面図である。 図5Aに示す配線基板の貼付用接着層の第1接着面の例を示す平面図である。 配線基板の他の例を示す断面図である。 配線基板の他の例を示す断面図である。 配線基板の他の例を示す断面図である。 配線基板の他の例を示す断面図である。 図8Aに示す配線基板の基材の第1面の例を示す平面図である。 図8Aに示す配線基板の貼付用接着層の第1接着面の例を示す平面図である。 図8Aに示す配線基板の実装用粘着層の貼付面の例を示す平面図である。 配線基板の他の例を示す断面図である。 図9Aに示す配線基板の基材の第1面の例を示す平面図である。 図9Aに示す配線基板の貼付用接着層の第1接着面の例を示す平面図である。 図9Aに示す配線基板の実装用粘着層の貼付面の例を示す平面図である。 図9Aに示す配線基板の貼付用接着層の第1接着面の例を示す平面図である。 図2Aに示す配線基板の配線及びその周辺の構成要素の一例を拡大して示す断面図である。 図2Aに示す配線基板の配線及びその周辺の構成要素のその他の例を拡大して示す断面図である。 図2Aに示す配線基板の配線及びその周辺の構成要素のその他の例を拡大して示す断面図である。 図2Aに示す配線基板の配線及びその周辺の構成要素のその他の例を拡大して示す断面図である。 配線基板の製造方法を説明するための図である。 配線基板の製造方法を説明するための図である。 一変形例に係る配線基板を示す断面図である。 一変形例に係る配線基板を示す断面図である。 一変形例に係る配線基板を示す断面図である。 第1の変形例に係る配線基板を示す断面図である。 図18に示す配線基板の配線及びその周辺の構成要素の一例を拡大して示す断面図である。 配線基板の製造方法を説明するための図である。 配線基板の製造方法を説明するための図である。 第3の変形例に係る配線基板を示す断面図である。 図21に示す配線基板の配線及びその周辺の構成要素の一例を拡大して示す断面図である。 図21に示す配線基板の製造方法を説明するための図である。 第3の変形例に係る配線基板のその他の例を示す断面図である。 第2の変形例に係る配線基板のその他の例を示す断面図である。 第5の変形例に係る電子部品を示す断面図である。 第5の変形例に係る電子部品の一例を示す平面図である。 第5の変形例に係る電子部品の一例を示す平面図である。 第6の変形例に係る配線基板を示す断面図である。 第7の変形例に係る配線基板を示す断面図である。 第7の変形例に係る配線基板のその他の例を示す断面図である。 第8の変形例に係る配線基板を示す断面図である。 第8の変形例に係る配線基板のその他の例を示す断面図である。
以下、本開示の実施形態に係る配線基板の構成及びその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は本開示の実施形態の一例であって、本開示はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。また、本明細書において、「基板」、「基材」、「シート」や「フィルム」など用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「基材」は、基板、シートやフィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念である。更に、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」や「直交」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。また、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なる場合や、構成の一部が図面から省略される場合がある。
以下、図1乃至図33を参照して、本開示の一実施の形態について説明する。なお、図2Aないし図3、図10ないし図33においては、簡単の為、配線基板の通気孔に関する記載は省略されている。
(配線基板)
まず、本実施の形態に係る配線基板10について説明する。図1、図2A及び図2Bはそれぞれ、配線基板10を示す断面図及び平面図である。図2Aに示す断面図は、図2Bの配線基板10を線A-Aに沿って切断した場合の図である。なお、図1の構成は、配線基板10の通気孔に着目した本実施の形態に係る配線基板10の基本的な構成の一例を示している。
図2Aに示す配線基板10は、基材20、補強部材31、支持基板40、電子部品51、配線52、実装用粘着層X、及び、貼付用接着層Yを備える。以下、配線基板10の各構成要素について説明する。
〔基材〕
基材20は、伸縮性を有するよう構成された部材である。基材20は、電子部品51及び配線52側に位置する第1面21と、第1面21の反対側に位置する第2面22と、を含む。基材20の厚みは、例えば10mm以下であり、より好ましくは1mm以下である。基材20の厚みを小さくすることにより、基材20の伸縮に要する力を低減することができる。また、基材20の厚みを小さくすることにより、配線基板10を用いた製品全体の厚みを小さくすることができる。これにより、例えば、配線基板10を用いた製品が、人の腕などの身体の一部に取り付けるセンサである場合に、装着感を低減することができる。基材20の厚みは、10μm以上であってもよい。
この基材20には、例えば、図1、図4A、図4Bに示すように、第1通気孔20hが形成されている。この基材20の第1通気孔20hは、例えば、図4Bに示すように、基材20の第1面21の法線方向に沿って見た場合に配線52が配置されていない領域に位置するように、基材20に形成されている。なお、図4Aの断面図は、図4Bの平面図のA1-A1線に沿った断面図である。
この基材20の第1通気孔20hは、例えば、図1、図4A、図4Bに示すように、基材20の第1面21と第2面22との間を貫通しているようにしてもよい。この場合、例えば、図4Aに示すように、基材20の第1通気孔20hは、基材20の第1面21と平行な断面が円形の形状を有するがあるいは、多角形でもよい。また各通気孔の大きさは、すべて同じでもよいし、一部が同じでもよいし、全て異なっていてもよい。通気孔の大きさが大きい場合は通気性が大きくなるし、通気孔の大きさが小さい場合は通気孔を開けたことによる伸縮率への影響を小さくすることができる。
なお、基材20の第1通気孔20hは、例えば、基材20の端部の側面を貫通しているようにしてもよい。さらに、基材20の第1通気孔20hは、基材20の対向する若しくは隣接する2つの端部の側面間を貫通しているようにしてもよい。
また、基材20の第1通気孔20hは、第1面21の面内方向に沿って線状に形成されているようにしてもよい。通気孔の形成方法は所望の孔が開けばどの方法でもよく、基材20を形成後に穴あけポンチ形成する方法や、カッティングプロッタにより形成する方法がある。穴あけポンチによる形成では基材の第1面と第2面を同じ大きさで貫通させる場合に用いることが多く、カッティングプロッタによる形成では深さ方向の制御が可能であり、第1面と第2面を同じ大きさで貫通できるほか、異なるサイズで貫通することもできる。また、基材20の形成時に通気孔となる型を用いて端部の側面を貫通する通気孔や面内方向に線状に形成する方法がある。
基材20の伸縮性を表すパラメータの例として、基材20の弾性係数を挙げることができる。基材20の弾性係数は、例えば10MPa以下であり、より好ましくは1MPa以下である。このような弾性係数を有する基材20を用いることにより、配線基板10全体に伸縮性を持たせることができる。以下の説明において、基材20の弾性係数のことを、第1の弾性係数とも称する。基材20の第1の弾性係数は、1kPa以上であってもよい。
基材20の第1の弾性係数を算出する方法としては、基材20のサンプルを用いて、JIS K6251に準拠して引張試験を実施するという方法を採用することができる。また、基材20のサンプルの弾性係数を、ISO14577に準拠してナノインデンテーション法によって測定するという方法を採用することもできる。ナノインデンテーション法において用いる測定器としては、ナノインデンターを用いることができる。基材20のサンプルを準備する方法としては、配線基板10から基材20の一部をサンプルとして取り出す方法や、配線基板10を構成する前の基材20の一部をサンプルとして取り出す方法が考えられる。その他にも、基材20の第1の弾性係数を算出する方法として、基材20を構成する材料を分析し、材料の既存のデータベースに基づいて基材20の第1の弾性係数を算出するという方法を採用することもできる。なお、本願における弾性係数は、25℃の環境下における弾性係数である。
基材20の伸縮性を表すパラメータのその他の例として、基材20の曲げ剛性を挙げることができる。曲げ剛性は、対象となる部材の断面二次モーメントと、対象となる部材を構成する材料の弾性係数との積であり、単位はN・m又はPa・mである。基材20の断面二次モーメントは、配線基板10の伸縮方向に直交する平面によって、基材20のうち配線52と重なっている部分を切断した場合の断面に基づいて算出される。以下の説明において、基材20の曲げ剛性のことを、第1の曲げ剛性とも称する。
基材20を構成する材料の例としては、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマー、シリコーンゴム、ウレタンゲル、シリコンゲル等を挙げることができる。また、基材20の材料として、例えば、織物、編物、不織布などの布を用いることもできる。熱可塑性エラストマーとしては、ポリウレタン系エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、塩ビ系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー、1,2-BR系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、ポリスチレンブタジエン、ポリクロロプレン等を用いることができる。機械的強度や耐磨耗性を考慮すると、ウレタン系エラストマーを用いることが好ましい。さらに、シリコーンゴムは、耐熱性・耐薬品性・難燃性に優れており、基材20の材料として好ましい。
〔補強部材〕
本実施の形態では、一例として、基材20の伸縮を制御するために補強部材31を配線基板10に設けた例について説明する。しかしながら、配線基板10には、本実施の形態で適用されている補強部材31に代えて、基材20の伸縮を制御するための他の部材や構成が適用されるようにしてもよく、補強部材が省略されていてもよい。
この補強部材31は、上述のように、補強部材31は、基材20を補強することで、基材20の変形を制御、緩和するために配線基板10に設けられた機構である。例えば、配線52における電子部品51の周囲に位置する部分は、伸縮時に大きい応力が生じ易く、また、電子部品51の下方に巻き込まれ易くなり、破損のリスクが高くなり得る。ここで本実施形態によれば、基材20に補強部材30を設けることにより、基材20における電子部品51の周囲の部分の変形を制御、特に緩和することが可能となる。これにより、配線52に局所的に大きい応力が生じることや、配線52が電子部品51の下方に巻き込まれることを抑制することができ、配線52と電子部品51との断線を抑制することができる。図2Aに示す例において、補強部材31は、基材20の内部に位置する。例えば、補強部材31は、基材20の第2面22に設けられている。なお、補強部材31は、基材20第2面22側に位置してもよく、基材20の第1面21側に位置していてもよい。
補強部材31は、基材20の第1の弾性係数よりも大きい弾性係数を有する。補強部材31の弾性係数は、例えば0.1GPa以上で、好ましくは1GPa以上であり、より好ましくは10GPa以上である。補強部材31の弾性係数は、基材20の第1の弾性係数の100倍以上であってもよく、1000倍以上であってもよい。このような補強部材31を基材20に設けることにより、基材20のうち補強部材31と重なる部分が伸縮することを抑制することができる。これにより、基材20を、伸縮が生じやすい部分と、伸縮が生じにくい部分とに区画することができる。補強部材30の弾性係数が低すぎると、伸縮の制御がしにくい場合がある。また、補強部材30の弾性係数が高すぎると、基材20が伸縮した際に、割れやひびなど構造の破壊が補強部材30に起こる場合がある。以下の説明において、補強部材31の弾性係数のことを、第2の弾性係数とも称する。補強部材31の第2の弾性係数は、500GPa以下であってもよい。また、補強部材31の第2の弾性係数は、基材20の第1の弾性係数の1.1倍以上1000000倍以下であってもよく、より好ましくは100000倍以下であってもよい。なお、「重なる」とは、基材20の第1面21の法線方向に沿って見た場合に2つの構成要素が重なることを意味している。
補強部材31の第2の弾性係数を算出する方法は、補強部材31の形態に応じて適宜定められる。例えば、補強部材31の第2の弾性係数を算出する方法は、上述の基材20の弾性係数を算出する方法と同様であってもよく、異なっていてもよい。後述する支持基板40の弾性係数も同様である。例えば、補強部材31又は支持基板40の弾性係数を算出する方法として、補強部材31又は支持基板40のサンプルを用いて、ASTM D882に準拠して引張試験を実施するという方法を採用することができる。
また、補強部材31は、基材20の第1の曲げ剛性よりも大きい曲げ剛性を有する。補強部材31の曲げ剛性は、基材20の第1の曲げ剛性の1.1倍以上であってもよく、2倍以上、より好ましくは10倍以上である。以下の説明において、補強部材31の曲げ剛性のことを、第2の曲げ剛性とも称する。
補強部材31を構成する材料の例としては、金属材料を含む金属層や、一般的な熱可塑性エラストマー、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系、ポリエステル系、エポキシ系、ビニルエーテル系、ポリエン・チオール系、シリコーン系等のオリゴマー、ポリマー等を挙げることができる。金属材料の例としては、銅、アルミニウム、ステンレス鋼、半田材料等を挙げることができる。補強部材31の厚みは、例えば10μm以上であるが、特に限定されるものではない。上述の材料のうち、金属層は、弾性率が大きくエッチング加工などにより微細加工可能であり、より好ましい。
また、補強部材31の材料例として、PETフィルム、PENフィルム等も適用可能であり、例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタラート等を用いることができる。
補強部材31を構成する材料として、オリゴマー又はポリマーを用いる場合、補強部材31は、透明性を有していてもよい。また、補強部材31は、遮光性、例えば紫外線を遮蔽する特性を有していてもよい。例えば、補強部材31は黒色であってもよい。また、補強部材31の色と基材20の色とが同一であってもよい。
図3は、図2Bの配線基板10を線B-Bに沿って切断した場合を示す断面図である。なお、図2Bは、配線基板10を基材20の第1面21側から見た場合を示す平面図であるので、第2面22側に位置する補強部材31は点線で表されている。
〔支持基板〕
支持基板40は、基材20よりも低い伸縮性を有するよう構成された板状の部材である。支持基板40は、基材20側に位置する第2面42と、第2面42の反対側に位置する第1面41と、を含む。図2Aに示す例において、支持基板40は、その第1面41側において電子部品51及び配線52を支持している。また、支持基板40は、その第2面42側において基材20の第1面に接合されている。例えば、基材20と支持基板40との間に、接着剤を含む接着層60が設けられていてもよい。接着層60を構成する材料としては、例えばアクリル系接着剤、シリコーン系接着剤等を用いることができる。接着層60の厚みは、例えば5μm以上且つ200μm以下である。また、図16に示すように、常温接合又は分子接着によって支持基板40の第2面42が基材20の第1面21に接合されていてもよい。この場合、基材20と支持基板40との間に接着層が設けられていなくてもよい。また、基材20の第1面21又は支持基板40の第2面42の一方又は両方に、常温接合、分子接着の接着性を向上させるプライマー層を設けてもよい。常温接合又は分子接着によって支持基板40の第2面42が基材20の第1面21に接合される場合、図17に示すように、補強部材31は、基材20の第1面21又は第2面22に露出しないよう基材20に埋め込まれていることが好ましい。
後述するように、支持基板40に接合された基材20から引張応力が取り除かれて基材20が収縮するとき、支持基板40には蛇腹形状部が形成される。支持基板40の特性や寸法は、このような蛇腹形状部が形成され易くなるよう設定されている。例えば、支持基板40は、基材20の第1の弾性係数よりも大きい弾性係数を有する。以下の説明において、支持基板40の弾性係数のことを、第3の弾性係数とも称する。
支持基板40の第3の弾性係数は、例えば100MPa以上であり、より好ましくは1GPa以上である。支持基板40の第3の弾性係数は、基材20の第1の弾性係数の100倍以上、100000倍以下であってもよく、1000倍以上50000倍以下であってもよい。なお、支持基板40の弾性係数が低すぎると、補強部材30の形成工程中に支持基板40が変形し易く、この結果、電子部品51及び配線52に対する補強部材30の位置合わせが難しくなる。また、支持基板40の弾性係数が高すぎると、弛緩時の基材20の復元が難しくなり、また基材20の割れや折れが発生し易くなる。また、支持基板40の厚みは、例えば10μm以下であり、より好ましくは5μm以下である。支持基板40の弾性係数を高くしたり、支持基板40の厚みを小さくしたりすることにより、基材20の収縮に伴って支持基板40に蛇腹形状部が形成され易くなる。支持基板40を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタラート等を用いることができるが、その中でも、耐久性や耐熱性がよいポリエチレンナフタレートかポリイミドが好ましく用いられ得る。
支持基板40の第3の弾性係数は、基材20の第1の弾性係数の100倍以下であってもよい。支持基板40の第3の弾性係数を算出する方法は、基材20の場合と同様である。また、支持基板40の厚みは、500nm以上であってもよい。
〔実装用粘着層〕
実装用粘着層Xは、例えば、図2Aに示すように、基材20の第2面22側に位置する。なお、実装用粘着層Xは、例えば、図15に示すように、基材20の第1面21側に位置するようにしてもよい。
この実装用粘着層Xは、基材20の第2面22側に貼り付けられる貼付面X1、及び、この貼付面X1の反対側に位置して配線基板10が図示しない被実装体に実装されたときに当該被実装体に接する実装面X2を含む。そして、この実装用粘着層Xは、通気性を有する。なお、この実装用粘着層Xは、例えば、アクリル系接着剤、シリコーン系接着剤、ウレタン系接着剤、又はエポキシ系接着剤を含むようにしてもよい。特に、人体など生体への実装時には、人体や生体への安全性を考慮したものが望ましく、JIS T 0993-1 あるいは ISO10993「医療機器の生物学的評価」に準拠して行われた試験をクリアしていることがより好ましい。
また、この実装用粘着層Xは追加の基材を含んでもよい。この場合、追加の基材に用いられる材料としてはウレタン、不織布、ポリエステル、ポリエチレン、透湿性フィルム、ポリウレタン、レーヨン不織布、ポリエステル不織布、ポリウレタン不織布、レーヨン織布、アセテート織布、セルロース系不織布、綿布、ポリエステル編物などが挙げられる。中でも、被実装体が人体の場合、実装時の快適性の観点から基材には伸縮性の高いものが好ましく、ウレタン、不織布が好ましい。この場合、貼付面X1側に追加の基材が位置し、実装面X2側に接着剤が位置する。
なお、既述の被実装体は、例えば、人体や動物などの生体であるが、人体等の生体以外の物体であってもよい。
ここで、この実装用粘着層Xには、例えば、図5A、図5Bに示すように、第2通気孔Xhが形成されている。そして、この実装用粘着層Xの第2通気孔Xhは、例えば、図5A、図5Bに示すように、実装用粘着層Xの実装面X2と貼付面X1との間を貫通しているようにしてもよい。この場合、実装用粘着層Xの第2通気孔Xhは、例えば、図5Bに示すように、基材20の第1面21と平行な断面が円形の形状を有するが、あるいは、多角形でもよい。また通気孔の大きさは、すべて同じでもよいし、一部が同じでもよいし、全て異なっていてもよい。通気孔の大きさは、JIS L 1096のフラジール型試験機通気性A法による通気度が0cm/cm・sより大きい方がよく、好ましくは100cm/cm・s以上、より好ましくは1000cm/cm・s以上がよい。通気孔の大きさ・形状でもよく、直径1nm以上、好ましくは1μm以上がよい。通気孔の面内の密度は大きくても小さくてもよい。通気孔の面内での密度が大きい場合、通気度が大きくなる。一方、通気孔の面内の密度が小さい場合、被実装体との密着性が向上する。なお、図5Aの断面図は、図5Bの平面図のA2-A2線に沿った断面図である。
また、この実装用粘着層Xには、例えば、図5C、図5Dに示すように、実装用粘着剤Xがドット状に配列されるように、第2通気孔Xhが形成されているようにしてもよい。なお、図5Cの断面図は、図5Dの平面図のA2-A2線に沿った断面図である。
なお、この実装用粘着層Xの第2通気孔Xhは、図5E、図5Fのように、実装用粘着層Xの端部の側面を貫通しているようにしてもよい。これにより、被実装体から実装用粘着層Xの側面への通気性を確保することができ、実装用粘着層より上の層に通気性のない部分があった場合でも、十分な通気性が確保できる。なお、図5Eの断面図は、図5Fの平面図のA2-A2線に沿った断面図である。
また、この実装用粘着層Xの第2通気孔Xhは、図5G、図5Hのように、実装用粘着層Xの対向する若しくは隣接する2つの端部の側面間を貫通しているようにしてもよい。これにより、被実装体から実装用粘着層Xの側面への通気性を確保することができ、実装用粘着層より上の層に通気性のない部分があった場合でも、十分な通気性が確保できる。なお、図5Gの断面図は、図5Hの平面図のA2-A2線に沿った断面図である。
なお、この実装用粘着層Xの第2通気孔Xhは、実装面X2の面内方向に沿って線状に形成されているようにしてもよい。実装用粘着層の通気孔の形成方法としては基材20にスクリーン印刷やディスペンサによって所望のパターン状に形成する方法や、アプリケーターやスクリーン印刷により全面に形成した後で、カッティングプロッタやレーザー加工にて通気孔を形成する方法が挙げられる。
また、側面を貫通する場合や線状に形成する場合は通気孔となる型を用いて基材20に形成してもよい。
また、追加の基材を含む場合は、追加の基材上に接着剤を形成後、追加の基材と接着剤を合わせた実装用接着層をパンチングやカッティングプロッタ、レーザーカッタを用いて通気孔を形成する方法もある。
〔貼付用接着層〕
貼付用接着層Yは、例えば、図2Aに示すように、基材20の第2面22と実装用粘着層Xの貼付面X1との間に位置している。なお、実装用粘着層Xが、例えば、図15に示すように、基材20の第1面21側に位置する場合には、貼付用接着層Yは、基材20の第1面21と実装用粘着層Xの貼付面X1との間に位置するようにしてもよい。
そして、この貼付用接着層Yは、例えば、図2Aに示すように、基材20の第2面22に接する第1接着面Y1、及び、この第1接着面Y1の反対側に位置し且つ実装用粘着層Xの貼付面X1に接する第2接着面Y2を含む。
この貼付用接着層Yは、基材20に実装用粘着層Xを貼り付けるための接着剤を含む。この貼付用接着層Yは、例えば、アクリル系接着剤、又はシリコーン系接着剤、又はウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤を含むようにしてもよい。
ここで、この貼付用接着層Yには、例えば、図6A、図6Bに示すように、第3通気孔Yhが形成されている。なお、図6Aの断面図は、図6Bの平面図のA3-A3線に沿った断面図である。
この貼付用接着層Yの第3通気孔Yhは、例えば、図6A、図6Bに示すように、第1接着面Y1と第2接着面Y2との間を貫通しているようにしてもよい。この場合、貼付用接着層Yの第3通気孔Yhは、例えば、図6Bに示すように、基材20の第1面21と平行な断面が円形の形状を有する。あるいは、多角形でもよい。また通気孔の大きさは、すべて同じでもよいし、一部が同じでもよいし、全て異なっていてもよい。通気孔の大きさは、JIS L 1096のフラジール型試験機通気性A法による通気度が0cm/cm・sより大きければどの大きさ・形状でもよく、直径1nm以上、好ましくは1μm以上がよい。通気孔の大きさは、JIS L 1096のフラジール型試験機通気性A法による通気度が0cm/cm・sより大きい方がよく、好ましくは100cm/cm・s以上、より好ましくは1000cm/cm・s以上がよい。通気孔の大きさ・形状でもよく、直径1nm以上、好ましくは1μm以上がよい。通気孔の面内の密度は大きくても小さくてもよい。通気孔の面内での密度が大きい場合、通気度が大きくなる。一方、通気孔の面内の密度が小さい場合、基材と実装用粘着層Xとの密着性が向上する。少なくとも一部は基材の通気孔がない部分に貼り付け用通気孔がない部分は重ならない
貼り付け用粘着層の通気孔の形成方法としては基材20にスクリーン印刷やディスペンサによって所望のパターン状に形成する方法や、アプリケーターやスクリーン印刷により全面に形成した後で、カッティングプロッタやレーザー加工にて通気孔を形成する方法が挙げられる。
また、側面を貫通する場合や線状に形成する場合は通気孔となる型を用いて基材20に形成してもよい。
なお、貼付用接着層Yの第3通気孔Yhは、既述の図5Eないし図5Hのように、例えば、貼付用接着層Yの端部の側面を貫通しているようにしてもよい。さらに、この貼付用接着層Yの第3通気孔Yhは、貼付用接着層Yの対向する若しくは隣接する2つの端部の側面間を貫通しているようにしてもよい。これにより、被実装体から貼り付け用粘着層Yの側面への通気性を確保することができ、貼り付け用粘着層より上の層に通気性のない部分があった場合でも、十分な通気性が確保できる。
また、この貼付用接着層Yの第3通気孔Yhは、既述の図5Eないし図5Hのように、第1接着面Y1の面内方向に沿って線状(図の例では、直線であるが、直線以外の曲線等であってもよい)に形成されているようにしてもよい。これにより、被実装体から貼り付け用粘着層Yの側面への通気性を確保することができ、貼り付け用粘着層より上の層に通気性のない部分があった場合でも、十分な通気性が確保できる。
〔追加層〕
ここで、配線基板10は、例えば、図7Aないし図7Cに示すように、追加層Nをさらに含むようにしてもよい。
この場合、追加層Nは、例えば、図7Aないし図7Cに示すように、基材20の第2面22(特に貼付用接着層Yの第2接着面Y2)と実装用粘着層Xの貼付面X1との間に位置している。この追加層Nは、第1通気面N1、及び、この第1通気面N1の反対側の第2通気面N2を有する。そして、この追加層Nは、通気性を有する。さらに、この追加層Nは、吸水性又は速乾性を有するようにしてもよい。なお、この追加層Nは、例えば、多孔質体を有する層である。この多孔質体を有する層は、それ自体で上下方向(深さ方向)、および横方向の全方位に対して、通気性を有している。この追加層Nにより追加層Nより上部の貼付用接着層Yや基材20それ自体に十分な通気孔がなく、通気性のない場合でも、横方向への通気性により、被実装面からの通気性が確保できる。多孔質体を有する層としては、ウレタン、ポリエチレン、ゴム、シリコン系、メラミンスポンジ、アクリルフォーム、ポリ塩化ビニルが挙げられる。中でも、伸縮性の高いものが好ましい。
なお、図7Aないし図7Cに示す例において、貼付用接着層Yは、追加層Nの第2通気面N2と実装用粘着層Xの貼付面X1との間にもさらに設けられるようにしてもよい。
ここで、例えば、図8Aないし図8Dに示すように、基材20の第1面21の法線方向に沿って見た場合に、基材20の第1通気孔20hのパターンは、貼付用接着層Yの第3通気孔Yhのパターン及び実装用粘着層Xの第2通気孔Xhのパターンと同じであるようにしてもよい。この場合、特に、図8Aないし図8Dに示すように、第1通気孔20hは、第3通気孔Yhを介して第2通気孔Xhに連通しているようにしてもよい。なお、図8Aの断面図は、図8Bないし図8Dの平面図のA4-A4線に沿った断面図である。
一方、例えば、図9Aないし図9Dに示すように、基材20の第1面21の法線方向に沿って見た場合に、基材20の第1通気孔20hのパターンは、実装用粘着層Xの第2通気孔Xhのパターンのパターンとは異なるようにしてもよい。なお、図9Cに示す貼付用接着層Yに代えて、図9Eに示すように、基材20の第1面21の法線方向に沿って見た場合に、基材20の第1通気孔20hのパターンは、既述の貼付用接着層Yの第3通気孔Yhのパターンとは異なるようにしてもよい。なお、図9Aの断面図は、図9Bないし図9Eの平面図のA5-A5線に沿った断面図である。
〔電子部品〕
図2Aに示す例において、電子部品51は、配線52に接続される電極を少なくとも有する。電子部品51は、能動部品であってもよく、受動部品であってもよく、機構部品であってもよい。
電子部品51の例としては、トランジスタ、LSI(Large-Scale Integration)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、リレー、LED、OLED、LCDなどの発光素子、センサ、ブザー等の発音部品、振動を発する振動部品、冷却発熱をコントロールするペルチェ素子や電熱線などの冷発熱部品、抵抗器、キャパシタ、インダクタ、圧電素子、スイッチ、コネクタなどを挙げることができる。電子部品51の上述の例のうち、センサが好ましく用いられる。センサとしては、例えば、温度センサ、圧力センサ、光センサ、光電センサ、近接センサ、せん断力センサ、生体センサ、レーザーセンサ、マイクロ波センサ、湿度センサ、歪みセンサ、ジャイロセンサ、加速度センサ、変位センサ、磁気センサ、ガスセンサ、GPSセンサ、超音波センサ、臭いセンサ、脳波センサ、電流センサ、振動センサ、脈波センサ、心電センサ、光度センサ等を挙げることができる。これらのセンサのうち、生体センサが特に好ましい。生体センサは、心拍や脈拍、心電、血圧、体温、血中酸素濃度等の生体情報を測定することができる。
〔配線〕
配線52は、電子部品51の電極に接続された、導電性を有する部材である。例えば図2Bに示すように、配線52の一端及び他端が、2つの電子部品51の電極にそれぞれ接続されている。図2Bに示すように、複数の配線52が2つの電子部品51の間に設けられていてもよい。
なお、この配線52は、図2Aの例では、基材20の第1面21側位置しているが、基材20の第2面22側に位置していてもよい。
後述するように、支持基板40に接合された基材20から引張応力が取り除かれて基材20が収縮するとき、配線52は蛇腹状に変形する。この点を考慮し、好ましくは、配線52は、変形に対する耐性を有する構造を備える。例えば、配線52は、ベース材と、ベース材の中に分散された複数の導電性粒子とを有する。この場合、ベース材として、樹脂などの変形可能な材料を用いることにより、基材20の伸縮に応じて配線52も変形することができる。また、変形が生じた場合であっても複数の導電性粒子の間の接触が維持されるように導電性粒子の分布や形状を設定することにより、配線52の導電性を維持することができる。
配線52のベース材を構成する材料としては、例えば、一般的な熱可塑性エラストマーおよび熱硬化性エラストマーを用いることができ、例えば、スチレン系エラストマー、アクリル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、ポリブタジエン、ポリクロロプレン等を用いることができる。中でも、ウレタン系、シリコーン系構造を含む樹脂やゴムが、その伸縮性や耐久性などの面から好ましく用いられる。また、配線52の導電性粒子を構成する材料としては、例えば銀、銅、金、ニッケル、パラジウム、白金、カーボン等の粒子を用いることができる。中でも、銀粒子が、価格と導電性の観点から好ましく用いられる。
なお、配線52に求められることは、蛇腹形状部57の解消及び生成を利用して基材20の伸張及び収縮に追従することである。この点を考慮すると、配線52の材料としては、上述のようにそれ自体が変形性や伸縮性を有しているものだけでなく、それ自体は変形性や伸縮性を有していないものも採用可能である。
配線52に用いられ得る、それ自体は伸縮性を有さない材料としては、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、白金、クロム等の金属や、これらの金属を含む合金が挙げられる。配線52の材料自体が伸縮性を有さない場合、配線52としては、金属膜を用いることができる。
配線52の厚みは、基材20の伸縮に耐え得る厚みであればよく、配線52の材料等に応じて適宜選択される。例えば、配線52の材料が伸縮性を有さない場合、配線52の厚みは、25nm以上50μm以下の範囲内とすることができ、50nm以上10μm以下の範囲内であることが好ましく、100nm以上5μm以下の範囲内であることがより好ましい。
また、配線52の材料が伸縮性を有する場合、配線52の厚みは、5μm以上60μm以下の範囲内とすることができ、10μm以上50μm以下の範囲内であることが好ましく、20μm以上40μm以下の範囲内であることがより好ましい。配線52の幅は、例えば50μm以上且つ10mm以下である。
また、基材20上または後述する支持基板40上及びこれら基材20または支持基板40に設けられた配線52には、基材20または支持基板40と配線52とを一体的に覆う絶縁膜が設けられてもよい。ただし、絶縁膜は、配線52における電子部品51との接続部分上には設けられない。このような絶縁膜は、熱硬化性の絶縁樹脂等を加熱硬化することで構成され得る。あるいは、絶縁膜は、紫外線によるUV硬化樹脂、または樹脂を含んだ溶液の塗布後に、熱乾燥により溶液中の溶剤を揮発させて得られる溶剤乾燥樹脂にて構成されてもよい。絶縁膜の厚さは、例えば10μm以上500μm以下でもよい。また、絶縁膜の形成は、スクリーン印刷等で行われてもよい。また、接続部51aは、例えば導電性接着剤から構成されてもよいし、半田材料で形成されてもよいし、電子部品51と一体の端子であってもよい。
配線52の形成方法は、材料等に応じて適宜選択される。例えば、基材20上または後述する支持基板40上に蒸着法やスパッタリング法、メッキ法、特にCuメッキ法等により金属膜を形成した後、フォトリソグラフィ法により金属膜をパターニングする方法が挙げられる。あるいは、基材20上または後述する支持基板40上に金属箔を接着積層した後、フォトリソグラフィ法により金属膜をパターニングする方法が挙げられる。また、配線52の材料自体が伸縮性を有する場合、例えば、基材20上または支持基板40上に一般的な印刷法により上記の導電性粒子およびエラストマーを含有する導電性組成物をパターン状に印刷する方法が挙げられる。これらの方法のうち、材料効率がよく安価に製作できる印刷法が好ましく用いられ得る。
〔補強部材の位置関係〕
次に、補強部材31について、電子部品51及び配線52との位置関係に基づいて説明する。
図2A及び図2Bに示すように、補強部材31は、基材20の第1面21の法線方向に沿って見た場合に電子部品51と少なくとも部分的に重なるように配置されている。好ましくは、補強部材31は、基材20の第1面21の法線方向に沿って見た場合に電子部品51の全域にわたって電子部品51に重なっている。このため、基材20のうち電子部品51と重なる部分は、すなわち補強部材31と重なる部分は、基材20のうち補強部材31と重ならない部分に比べて変形しにくい。これにより、基材20に引張応力などの力を加えたときや、基材20から引張応力などの力を取り除いたときなどに、基材20のうち電子部品51と重なる部分に変形が生じることを抑制することができる。このことにより、基材20の変形に起因する応力が電子部品51に加わることを抑制することができ、電子部品51が変形したり破損したりしてしまうことを抑制することができる。また、電子部品51と配線52との間の電気接合部が破損してしまうことを抑制することができる。
なお、図2Aにおいては、基材20の内部に補強部材31が位置する例が示されているが、補強部材31の位置は任意である。すなわち、既述のように、補強部材31は、基材20の第1面21側、基材20の第2面22側、又は、基材20の内部に位置するようにしてもよい。
また、上述の実施の形態においては、補強部材31が、基材20の第1面21又は第2面22に露出しないよう基材20に埋め込まれている例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、例えば、補強部材31は、基材20の第1面21に露出するよう基材20に埋め込まれていてもよい。また、補強部材31は、基材20の第2面22に露出するよう基材20に埋め込まれていてもよい。また、補強部材31は、接着層60に埋め込まれていてもよい。
なお、複数の補強部材31は、例えば、図2Bに示すように、複数の電子部品51のそれぞれに対応して設けられている。電子部品と補強部材が一対一に対応していてもよいし、複数の電子部品と一つの補強部材が対応していてもよい。
特に、複数の補強部材31は、例えば、図2Bに示すように、基材20の第1面21の法線方向に沿って見た場合に配線基板10に搭載される複数の電子部品51に少なくとも部分的にそれぞれに対応して重なっている。
〔配線の構造〕
続いて、配線52の断面構造について、図10を参照して詳細に説明する。図10は、図2Aに示す配線基板10の配線52及びその周辺の構成要素の一例を拡大して示す断面図である。
図2A乃至図3に示すように、配線52全体は、若しくは配線52の大部分は、補強部材31と重ならないように配置されている。このため、基材20に収縮などの変形が生じたとき、配線52は、基材20の変形に伴って変形し易い。例えば、伸長させた状態の基材20に配線52を設けた後、基材20を弛緩させると、図10に示すように、配線52のうち補強部材31と重なっていない部分に、蛇腹形状部57が生じる。
蛇腹形状部57は、基材20の第1面21の法線方向における山部及び谷部を含む。図10において、符号53は、配線52の表面に現れる山部を表し、符号54は、配線52の裏面に現れる山部を表す。また、符号55は、配線52の表面に現れる谷部を表し、符号56は、配線52の裏面に現れる谷部を表す。表面とは、配線52の面のうち基材20から遠い側に位置する面であり、裏面とは、配線52の面のうち基材20に近い側に位置する面である。また、図10において、符号26及び27は、基材20の第1面21に現れる山部及び谷部を表す。第1面21に山部26及び谷部27が現れるように基材20が変形することにより、配線52が蛇腹状に変形して蛇腹形状部57を有するようになる。基材20の第1面21の山部26が、配線52の蛇腹形状部57の山部53,54に対応し、基材20の第1面21の谷部27が、配線52の蛇腹形状部57の谷部55,56に対応している。
山部53,54及び谷部55,56は、基材20の第1面21の面内方向に沿って繰り返し現れる。山部53,54及び谷部55,56が繰り返し現れる周期Fは、例えば10μm以上且つ100mm以下である。なお、図10においては、蛇腹形状部57の複数の山部及び谷部が一定の周期で並ぶ例が示されているが、これに限られることはない。図示はしないが、蛇腹形状部57の複数の山部及び谷部は、第1面21の面内方向に沿って不規則に並んでいてもよい。例えば、第1面21の面内方向において隣り合う2つの山部の間の間隔が一定でなくてもよい。
図10において、符号S1は、配線52の表面における蛇腹形状部57の振幅を表す。振幅S1は、例えば1μm以上であり、より好ましくは10μm以上である。振幅S1を10μm以上とすることにより、基材20の伸張に追従して配線52が変形し易くなる。また、振幅S1は、例えば500μm以下であってもよい。
振幅S1は、例えば、配線52の長さ方向における一定の範囲にわたって、隣り合う山部53と谷部55との間の、第1面21の法線方向における距離を測定し、それらの平均を求めることにより算出される。「配線52の長さ方向における一定の範囲」は、例えば10mmである。隣り合う山部53と谷部55との間の距離を測定する測定器としては、レーザー顕微鏡などを用いた非接触式の測定器を用いてもよく、接触式の測定器を用いてもよい。また、断面写真などの画像に基づいて、隣り合う山部53と谷部55との間の距離を測定してもよい。後述する振幅S2、S3、S4の算出方法も同様である。
図10において、符号S2は、配線52の裏面における蛇腹形状部57の振幅を表す。振幅S2は、振幅S1と同様に、例えば1μm以上であり、より好ましくは10μm以上である。また、振幅S2は、例えば500μm以下であってもよい。
図10に示すように、支持基板40、接着層60や基材20の第1面21にも、配線52と同様の蛇腹形状部が形成されていてもよい。図10において、符号S3は、基材20の第1面21における蛇腹形状部の振幅を表す。第1面21における蛇腹形状部は、複数の山部26及び谷部27を含む。振幅S3は、例えば1μm以上であり、より好ましくは10μm以上である。また、振幅S3は、例えば500μm以下であってもよい。
図11は、図2Aに示す配線基板10の配線52及びその周辺の構成要素のその他の例を拡大して示す断面図である。図11に示すように、基材20の第1面21には蛇腹形状部が形成されていなくてもよい。
図12は、図2Aに示す配線基板10の配線52及びその周辺の構成要素のその他の例を拡大して示す断面図である。図12に示すように、基材20の第1面21だけでなく第2面22にも蛇腹形状部が形成されていてもよい。第2面22における蛇腹形状部は、複数の山部28及び谷部29を含む。図12に示す例において、第2面22の山部28は、第1面21の谷部27に重なる位置に現れ、第2面22の谷部29は、第1面21の山部26に重なる位置に現れている。なお、図示はしないが、基材20の第2面22の山部28及び谷部29の位置は、第1面21の谷部27及び山部26に重なっていなくてもよい。また、基材20の第2面22の山部28及び谷部29の数又は周期は、第1面21の山部26及び谷部27の数又は周期と同一であってもよく、異なっていてもよい。例えば、基材20の第2面22の山部28及び谷部29の周期が、第1面21の山部26及び谷部27の周期よりも大きくてもよい。この場合、基材20の第2面22の山部28及び谷部29の周期は、第1面21の山部26及び谷部27の周期の1.1倍以上であってもよく、1.2倍以上であってもよく、1.5倍以上であってもよく、2.0倍以上であってもよい。なお、「基材20の第2面22の山部28及び谷部29の周期が、第1面21の山部26及び谷部27の周期よりも大きい」とは、基材20の第2面22に山部及び谷部が現れない場合を含む概念である。
図12において、符号S4は、基材20の第2面22に現れる山部28及び谷部29の振幅を表す。第2面22の振幅S4は、振幅S1と同一であってもよく、異なっていてもよい。例えば、第2面22の振幅S4が、振幅S1よりも小さくてもよい。例えば、第2面22の振幅S4が、振幅S1の0.9倍以下であってもよく、0.8倍以下であってもよく、0.6倍以下であってもよい。また、第2面22の振幅S4は、振幅S1の0.1倍以上であってもよく、0.2倍以上であってもよい。基材20の厚みが小さい場合、振幅S1に対する第2面22の振幅S4の比率が大きくなり易い。なお、「基材20の第2面22の山部28及び谷部29の振幅が、第1面21の山部26及び谷部27の振幅よりも小さい」とは、基材20の第2面22に山部及び谷部が現れない場合を含む概念である。
また、図12においては、第2面22の山部28及び谷部29の位置が、第1面21の谷部27及び山部26の位置に一致する例を示したが、これに限られることはない。図13に示すように、第2面22の山部28及び谷部29の位置が、第1面21の谷部27及び山部26の位置からJだけずれていてもよい。ずれ量Jは、例えば0.1×F以上であり、0.2×F以上であってもよい。
図10や図11、16、17に示す蛇腹形状部57が配線52に形成されていることの利点について説明する。上述のように、基材20は、10MPa以下の弾性係数を有する。このため、配線基板10に引張応力を加えた場合、基材20は、弾性変形によって伸長することができる。ここで、仮に配線52も同様に弾性変形によって伸長すると、配線52の全長が増加し、配線52の断面積が減少するので、配線52の抵抗値が増加してしまう。また、配線52の弾性変形に起因して配線52にクラックなどの破損が生じてしまうことも考えられる。
これに対して、本実施の形態においては、配線52が蛇腹形状部57を有している。このため、基材20が伸張する際、配線52は、蛇腹形状部57の起伏を低減するように変形することによって、すなわち蛇腹形状を解消することによって、基材20の伸張に追従することができる。このため、基材20の伸張に伴って配線52の全長が増加することや、配線52の断面積が減少することを抑制することができる。このことにより、配線基板10の伸張に起因して配線52の抵抗値が増加することを抑制することができる。また、配線52にクラックなどの破損が生じてしまうことを抑制することができる。
(配線基板の製造方法)
以下、図14A(a)~(d)を参照して、伸縮性を有する配線基板10の製造方法について説明する。
まず、基材20を準備する基材準備工程を実施する。本実施の形態においては、基材準備工程において、図14A(a)に示すように、補強部材31が内部に埋め込まれた基材20を準備する。なお、基材20の第2面22に補強部材31を設けるようにしてもよい。この場合、例えば、まず、基材20の第2面22の全域にわたって金属層を形成し、続いて、エッチングなどによって金属層を部分的に除去する。これによって、金属層を含む補強部材31を形成することができる。
また、支持基板40を準備する支持基板準備工程を実施する。本実施の形態においては、支持基板準備工程において、図14A(b)に示すように、支持基板40の第1面41に電子部品51及び配線52を設ける。配線52を設ける方法としては、例えば、ベース材及び導電性粒子を含む導電性ペーストを支持基板40の第1面41に印刷する方法を採用することができる。
続いて、基材20に引張応力Tを加えて基材20を伸長させる第1工程を実施する。基材20の伸張率は、例えば10%以上且つ200%以下である。第1工程は、基材20を加熱した状態で実施してもよく、常温で実施してもよい。基材20を加熱する場合、基材20の温度は例えば50℃以上且つ100℃以下である。
続いて、引張応力Tによって伸長した状態の基材20の第1面21側に、電子部品51及び配線52を設ける第2工程を実施する。本実施の形態の第2工程においては、図14A(c)に示すように、補強部材31が設けられ伸長した状態の基材20の第1面21に、配線52が設けられた支持基板40を、支持基板40の第2面42側から接合させる。この際、基材20と支持基板40との間に接着層60を設けてもよい。
その後、基材20から引張応力Tを取り除く第3工程を実施する。これにより、図14A(d)において矢印Cで示すように、基材20が収縮し、基材20に接合されている支持基板40及び配線52にも変形が生じる。支持基板40の第3の弾性係数は、基材20の第1の弾性係数よりも大きい。このため、支持基板40及び配線52の変形を、蛇腹形状部の生成として生じさせることができる。
ここで、上記第3工程を実施して基材20が収縮した後、例えば、既述の図8Bに示すように、基材20、支持基板40及び接着層60に、第1通気孔20hを形成するようにしてもよく、若しくは、予め第1通気孔20hが形成された基材20、支持基板40及び接着層60を用いるようにしてもよい。
上記第3工程の後、基材20の第2面22側に実装用粘着層Xを設ける第4工程を実施する(図14A(d))。すなわち、この第4工程では、基材20の第2面22側に、基材20の第2面22側に貼り付けられる貼付面X1及びこの貼付面X1の反対側に位置して配線基板10が図示しない被実装体に実装されたときに被実装体に接する実装面X2を含み、通気性を有する実装用粘着層Xを設ける。
ここで、上記第4工程において、例えば、既述の図8Cに示すように、実装用粘着層Xに、第2通気孔Xhを形成するようにしてもよく、予め第2Xh、が形成された実装用粘着層Xを用いるようにしてもよい。実装用粘着層Xの貼り付け方法としては、接着剤をスクリーン印刷にてパターニングすることで通気孔を形成する手法や、シート状の接着剤をパンチング加工やレーザー加工にて穴あけ加工を行い貼り付ける方法がある。
実装用粘着層の通気孔の形成方法としては基材20にスクリーン印刷やディスペンサによって所望のパターン状に形成する方法や、アプリケーターやスクリーン印刷により全面に形成した後で、カッティングプロッタやレーザー加工にて通気孔を形成する方法が挙げられる。
また、側面を貫通する場合や線状に形成する場合は通気孔となる型を用いて基材20に形成してもよい。
また、追加の基材を含む場合は、追加の基材上に接着剤を形成後、追加の基材と接着剤を合わせた実装用接着層をパンチングやカッティングプロッタ、レーザーカッタを用いて通気孔を形成する方法もある。
なお、この第4工程において、図14Bに示すように、基材20の第2面22と実装用粘着層Xとの間に位置し且つ接着剤を含む貼付用接着層Yを設けて、基材20に貼付用接着層Yを介して実装用粘着層Xを貼り付ける貼付工程を実施するようにしてもよい。この場合の構成が図2Aの配線基板10に対応する。
また、本実施の形態においては、基材20の第1面21に、電子部品51と重なるよう補強部材31が配置されている。このため、第1工程において基材20のうち電子部品51と重なる部分が伸張することを抑制することができる。従って、第3工程において基材20のうち電子部品51と重なる部分が収縮することを抑制することができる。このことにより、基材20の変形に起因する応力が電子部品51に加わることを抑制することができ、電子部品51が変形したり破損したりしてしまうことを抑制することができる。また、電子部品51と配線52との間の電気接合部が破損してしまうことを抑制することができる。このように、本実施の形態によれば、基材20に生じる変形を位置に応じて制御することにより、電子部品51の実装のし易さや電子部品51及び配線52の信頼性を高めることができる。
なお、基材20が伸張する際、補強部材31に反りなどの変形が生じる可能性はある。仮に補強部材31に変形が生じたとしても、補強部材31の変形量は、基材20のうち補強部材31と重ならない部分で生じる変形量に比べて小さい。従って、電子部品51が変形したり破損したりしてしまうことを抑制することができる。また、電子部品51と配線52との間の電気接合部が破損してしまうことを抑制することができる。
配線52の蛇腹形状部57によって得られる、配線52の抵抗値に関する効果の一例について説明する。ここでは、基材20の第1面21の面内方向に沿う引張応力が基材20に加えられていない第1状態における配線52の抵抗値を、第1抵抗値と称する。また、基材20に引張応力を加えて基材20を第1面21の面内方向において第1状態に比べて30%伸長させた第2状態における配線52の抵抗値を、第2抵抗値と称する。本実施の形態によれば、配線52に蛇腹形状部57を形成することにより、第1抵抗値に対する、第1抵抗値と第2抵抗値の差の絶対値の比率を、20%以下にすることができ、より好ましくは10%以下にすることができ、更に好ましくは5%以下にすることができる。
配線基板10の用途としては、ヘルスケア分野、医療分野、介護分野、エレクトロニクス分野、スポーツ・フィットネス分野、美容分野、モビリティ分野、畜産・ペット分野、アミューズメント分野、ファッション・アパレル分野、セキュリティ分野、ミリタリー分野、流通分野、教育分野、建材・家具・装飾分野、環境エネルギー分野、農林水産分野、ロボット分野などを挙げることができる。例えば、人の腕などの身体の一部に取り付ける製品を、本実施の形態による配線基板10を用いて構成する。配線基板10は伸張することができるので、例えば配線基板10を伸長させた状態で身体に取り付けることにより、配線基板10を身体の一部により密着させることができる。このため、良好な着用感を実現することができる。また、配線基板10が伸張した場合に配線52の抵抗値が低下することを抑制することができるので、配線基板10の良好な電気特性を実現することができる。他にも配線基板10は伸長することができるので、人などの生体に限らず曲面や立体形状に沿わせて設置や組込むことが可能である。それらの製品の一例としては、バイタルセンサ、マスク、補聴器、歯ブラシ、絆創膏、湿布、コンタクトレンズ、義手、義足、義眼、カテーテル、ガーゼ、薬液パック、包帯、ディスポーザブル生体電極、おむつ、リハビリ用機器、家電製品、ディスプレイ、サイネージ、パーソナルコンピューター、携帯電話、マウス、スピーカー、スポーツウェア、リストバンド、はちまき、手袋、水着、サポーター、ボール、グローブ、ラケット、クラブ、バット、釣竿、リレーのバトンや器械体操用具、またそのグリップ、身体トレーニング用機器、浮き輪、テント、水着、ゼッケン、ゴールネット、ゴールテープ、薬液浸透美容マスク、電気刺激ダイエット用品、懐炉、付け爪、タトゥーや自動車、飛行機、列車、船舶、自転車、ベビーカー、ドローン、車椅子、などの、シート、インパネ、タイヤ、内装、外装、サドル、ハンドルや、道路、レール、橋、トンネル、ガスや水道の管、電線、テトラポッド、ロープ、首輪、リード、ハーネス、動物用のタグ、ブレスレット、ベルトなど、ゲーム機器、コントローラなどのハプティクスデバイス、ランチョンマット、チケット、人形、ぬいぐるみ、応援グッズ、帽子、服、メガネ、靴、インソール、靴下、ストッキング、スリッパ、インナーウェア、マフラー、耳あて、鞄、アクセサリー、指輪、時計、ネクタイ、個人ID認識デバイス、ヘルメット、パッケージ、ICタグ、ペットボトル、文具、書籍、ペン、カーペット、ソファ、寝具、照明、ドアノブ、手すり、花瓶、ベッド、マットレス、座布団、カーテン、ドア、窓、天井、壁、床、ワイヤレス給電アンテナ、電池、ビニールハウス、ネット(網)、ロボットハンド、ロボット外装を挙げることができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1の変形例)
上述の実施の形態においては、補強部材31が基材20の内部に位置する例を示したが、これに限られることはなく、補強部材31が基材20の第1面21側(例えば、接着層60の内部)に設けられていてもよい。例えば、図18に示すように、補強部材31は、基材20の第1面21と電子部品51との間に位置していてもよい。図18に示す例において、補強部材31は、支持基板40の第2面42に位置している。
図19は、図18に示す配線基板10の配線52及びその周辺の構成要素の一例を拡大して示す断面図である。本変形例においても、上述の実施の形態の場合と同様に、配線52のうち補強部材31と重なっていない部分には蛇腹形状部57が形成されている。このため、基材20の変形に伴って配線52の全長が増加することや、配線52の断面積が減少することを抑制することができる。
図20A(a)~(d)は、図18に示す伸縮性を有する配線基板10の製造方法を説明するための図である。
まず、図20A(a)に示すように、基材20を準備する基材準備工程を実施する。続いて、図20A(b)に示すように、支持基板40を準備する支持基板準備工程を実施する。本変形例においては、支持基板準備工程において、図20A(b)に示すように、支持基板40の第1面41に電子部品51及び配線52を設ける。また、支持基板40の第2面42に補強部材31を設ける。支持基板40に補強部材31、電子部品51、配線52を設ける順序は任意である。
続いて、基材20に引張応力Tを加えて基材20を伸長させる第1工程を実施する。続いて、引張応力Tによって伸長した状態の基材20の第1面21側に、電子部品51及び配線52を設ける第2工程を実施する。本変形例においては、第2工程において、図20A(c)に示すように、伸長した状態の基材20の第1面21に、補強部材31、電子部品51、配線52及び補強部材31が設けられた支持基板40を、支持基板40の第2面42側から接合させる。
その後、基材20から引張応力Tを取り除く第3工程を実施する。これにより、図20A(d)において矢印Cで示すように、基材20が収縮し、基材20に接合されている支持基板40及び配線52にも変形が生じる。支持基板40の第3の弾性係数は、基材20の第1の弾性係数よりも大きい。このため、支持基板40及び配線52の変形を、蛇腹形状部の生成として生じさせることができる。
ここで、上記第3工程を実施して基材20が収縮した後、例えば、既述の図8Bに示すように、基材20、支持基板40及び接着層60に、第1通気孔20hを形成するようにしてもよく、若しくは、予め第1通気孔20hが形成された基材20、支持基板40及び接着層60を用いるようにしてもよい。
上記第3工程の後、基材20の第2面22側に実装用粘着層Xを設ける第4工程を実施する(図20A(d))。すなわち、この第4工程では、基材20の第2面22側に、基材20の第2面22側に貼り付けられる貼付面X1及びこの貼付面X1の反対側に位置して配線基板10が図示しない被実装体に実装されたときに被実装体に接する実装面X2を含み、通気性を有する実装用粘着層Xを設ける。
ここで、上記第4工程において、例えば、既述の図8Cに示すように、実装用粘着層Xに、第2通気孔Xhを形成するようにしてもよく、予め第2通気孔Xhが形成された実装用粘着層X及び貼付用接着層Yを用いるようにしてもよい。
なお、この第4工程において、例えば、図20Bに示すように、基材20の第2面22と実装用粘着層Xとの間に位置し且つ接着剤を含む貼付用接着層Yを設けて、基材20に貼付用接着層Yを介して実装用粘着層Xを貼り付ける貼付工程を実施するようにしてもよい。
(第2の変形例)
既述の図18に示す様な第1の変形例に係る配線基板10において、追加層Nをさらに備えるようにしてもよい。この場合、貼付用接着層Yおよび/又は基材20には通気孔があってもなくてもよい。通気孔がある場合は、より高い通気性を確保することができる。一方、通気孔がない場合は追加層Nの横方向に通気性があるので十分な通気性を確保できることに加え、通気孔に依存しない配線設計が可能となる。
また、本変形例においては、支持基板40の第2面42に、電子部品51と重なるよう補強部材31が配置されている。このため、第3工程において基材20が収縮することの影響を電子部品51が受けることを抑制することができる。これにより、電子部品51が変形したり破損したりしてしまうことを抑制することができる。
(第3の変形例)
上述の実施の形態及び変形例1においては、電子部品51及び配線52が、基材20の第1の弾性係数よりも高い第3の弾性係数を有する支持基板40によって支持される例を示したが、これに限られることはない。図21に示すように、電子部品51及び配線52は、基材20の第1面21に設けられていてもよい。
図22は、図21に示す配線基板10の配線52及びその周辺の構成要素の一例を拡大して示す断面図である。本変形例においても、上述の実施の形態の場合と同様に、配線52のうち補強部材31と重なっていない部分には蛇腹形状部57が形成されている。このため、基材20の変形に伴って配線52の全長が増加することや、配線52の断面積が減少することを抑制することができる。
図23(a)~(d)は、図21に示す伸縮性を有する配線基板10の製造方法を説明するための図である。
まず、図23(a)に示すように、基材20を準備する基材準備工程を実施する。本変形例においては、基材準備工程において、図23(a)に示すように、内部に補強部材31を設けた基材20を準備する。
続いて、図23(b)に示すように、基材20に引張応力Tを加えて基材20を伸長させる第1工程を実施する。続いて、図23(c)に示すように、引張応力Tによって伸長した状態の基材20の第1面21に、電子部品51及び配線52を設ける第2工程を実施する。
その後、基材20から引張応力Tを取り除く第3工程を実施する。これにより、図23(d)において矢印Cで示すように、基材20が収縮し、基材20に設けられている配線52にも変形が生じる。補強部材31は、配線52全体若しくは配線52の大部分と重ならないように配置されている。このため、配線52の変形は、蛇腹形状部の生成として生じる。
ここで、上記第3工程を実施して基材20が収縮した後、例えば、既述の図8Bに示すように、基材20、支持基板40及び接着層60に、第1通気孔20hを形成するようにしてもよく、若しくは、予め第1通気孔20hが形成された基材20、支持基板40及び接着層60を用いるようにしてもよい。
上記第3工程の後、基材20の第2面22側に実装用粘着層Xを設ける第4工程を実施する(図23(d))。すなわち、この第4工程では、基材20の第2面22側に、基材20の第2面22側に貼り付けられる貼付面X1及びこの貼付面X1の反対側に位置して配線基板10が図示しない被実装体に実装されたときに被実装体に接する実装面X2を含み、通気性を有する実装用粘着層Xを設ける。特に、この第4工程において、基材20の第2面22と実装用粘着層Xとの間に位置し且つ接着剤を含む貼付用接着層Yを設けて、基材20に貼付用接着層Yを介して実装用粘着層Xを貼り付ける貼付工程を実施する。
ここで、上記第4工程において、例えば、既述の図8C、図8Dに示すように、実装用粘着層X及び貼付用接着層Yに、第2、第3通気孔Xh、Yhを形成するようにしてもよく、予め第2、第3通気孔Xh、Yhが形成された実装用粘着層X及び貼付用接着層Yを用いるようにしてもよい。
また、本変形例においては、基材20の第2面22に補強部材31が配置されている。このため、第1工程において基材20のうち電子部品51と重なる予定の部分が伸張することを抑制することができる。従って、第3工程において基材20のうち電子部品51と重なる部分が収縮することを抑制することができる。このことにより、基材20の変形に起因する応力が電子部品51に加わることを抑制することができ、電子部品51が変形したり破損したりしてしまうことを抑制することができる。
(第4の変形例)
上述の実施の形態及び各変形例においては、電子部品51が、配線基板10に実装される前の段階で予めパッケージ化されたものである例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、電子部品51は、電子部品51の構成要素の一部が配線基板10に実装された後、一部の構成要素を封止することによって構成されるものであってもよい。
図24及び図25に示すように、パッケージ化された電子部品51を補強するために、ポッティング用の樹脂50を設けてもよい。この場合、図24に示すように、樹脂50は、電子部品51の全体を覆っていてもよい。若しくは、図25に示すように、樹脂50は、電子部品51の全体を覆っていなくてもよい。例えば、樹脂50は、電子部品51の周囲を補強するよう、電子部品51の周囲で補強部材31の端部と電子部品51の端部との間に位置していてもよい。図24及び図25のいずれの例においても、樹脂50は、補強部材31の端部よりも内側(電子部品51側)に位置することが好ましい。
(第5の変形例)
上述の実施の形態及び各変形例においては、電子部品51が、配線基板10の各構成要素とは別の部材からなる部品である例を示した。下記の変形例においては、電子部品51が、配線基板10の複数の構成要素のうちの少なくとも1つの構成要素と一体的な部材を含む例について説明する。
図26は、一変形例に係る配線基板10を拡大して示す断面図である。図26に示すように、電子部品51は、配線基板10の配線52を構成する導電層と一体的な導電層を含む。図26に示す例において、配線52を構成する導電層及び電子部品51を構成する導電層はいずれも、支持基板40の第1面41上に位置している。配線52を構成する導電層には、蛇腹形状部57が現れている。一方、電子部品51を構成する導電層には補強部材31が重ねられており、このため、電子部品51を構成する導電層には蛇腹形状部が現れていない。
図27は、図26に示す電子部品51の一例を示す平面図である。図27に示す例において、電子部品51を構成する導電層は、配線52を構成する導電層よりも広い幅を有する。導電層の幅が変化する部分が、電子部品51の外縁512である。図27に示す電子部品51は、例えばパッドとして機能することができる。パッドには、検査用のプローブ、ソフトウェア書き換え用の端子などが接続される。
図28は、図26に示す電子部品51のその他の例を示す平面図である。図28に示す例において、電子部品51を構成する導電層は、らせん状に延びる形状を有する。導電層がらせん状に延び始める部分が、電子部品51の外縁512である。図28に示すような、所定のパターンを有する導電層を含む電子部品51は、アンテナや圧力センサとして機能することができる。
(第6の変形例)
図29は、配線基板10の一変形例を示す平面図である。配線基板10には、配線52に加えて、絶縁層45を介して配線52に積層された交差配線59が更に設けられている。本変形例においては、交差配線59が電子部品51を構成する。交差配線59は、平面視において配線52と交差するよう延びている。配線52と交差配線59との間に絶縁層45を設けることにより、交差配線59が配線52とショートが生じてしまうことを抑制することができる。絶縁層45を構成する材料としては、ポリイミド、アクリル、ウレタン、エポキシ等の有機系樹脂、あるいは、SiO、アルミナ等の無機系材料が用いられ得る。
補強部材31は、図29に示すように、配線52を構成する導電層と電子部品51を構成する交差配線59の導電層に跨るように設けられている。これにより、配線基板10に例えば伸長や曲げ等の応力が加えられた際に、絶縁層45が割れたり絶縁性能が低下したりして、配線52と交差配線59とのショートが生じてしまうことを防ぐことができる。
(第7の変形例)
本第6の変形例においては、配線基板が、配線が搭載された基材を内側(内部)に収納する筐体を備えており、当該筐体に通気孔が形成されている例について説明する。
図30は、第7の変形例に係る配線基板を示す断面図である。なお、図30においては、簡単の為、配線基板の通気孔に関する記載は省略されているが、既述の実施形態及び変形例と同様に、基材20、実装用粘着層X、及び貼付用接着層Yに通気孔が形成されていてもよい。
図30に示す配線基板10は、基材20、補強部材31、支持基板40、接着層60、電子部品51、配線52、実装用粘着層X、貼付用接着層Y、及び、筐体Zを備える。なお、既述の追加層Nを実装用粘着層Xと貼付用接着層Yの間に設けてもよい。この場合、追加層Nは、例えば、多孔質体を有する層、を含むようにしてもよい。追加層Nの厚みは何でもよく、薄い場合は被実装体に実装した場合、動きに追従しやすい。厚い場合は形状が変化しない形態の筐体を用いた場合に形状が変化しないことにより感じる筐体部の異物感を和らげることができる。
そして、筐体Zは、例えば、図30に示すように、配線52が搭載された基材20を内側(内部)Ziに収納するようになっている。この場合、実装用粘着層Xは、筐体Zの外側Zoに貼り付けられる貼付面X1及びこの貼付面X1の反対側に位置して配線基板10が被実装体に実装されたときに図示しない被実装体に接する実装面X2を含む。すなわち、実装用粘着層Xは、筐体Zの外側Zoに、貼付用接着層Yを介して、貼り付けられている。
また、筐体Zは、例えば、図30に示すように、実装用粘着層Xの貼付面X1に対向する筐体Z(貼付部Zb)の外側Zoと内側Ziとの間を通気する第1筐体通気孔Zh1、及び、実装用粘着層Xの貼付面X1に対向しない筐体Z(本体部Za)の外側Zoと内側Ziとの間を通気する第2筐体通気孔Zh2が、形成されている。
筐体内に配線基板を収納することにより、外部から配線基板への耐衝撃性、耐摩耗性、耐圧性、防水性、安全性、耐久性、耐熱性、気密性、防塵性、耐振動性などを向上させることができる。なお、筐体Zは、例えば、その形状が変化する袋状のものや、形状が変化しない箱状のもの等であってもよい。形状が変化する形態の場合は、被実装体に実装した場合、動きに追従しやすい。また、形状が変化しない形態の場合は例えば電池などのような安全上保護する必要のあるものを筐体内部に搭載する場合に、安全性を確保することができる。
ここで、図31は、第7の変形例に係る配線基板のその他の例を示す断面図である。
基材20は、例えば、図31に示すように、基材20の第1面21と第2面22との間を貫通するピラー用貫通孔Phが形成されているようにしてもよい。なお、図31の例では、このピラー用貫通孔Phは、支持基板40及び接着層60にも連通して形成されている。
この場合、筐体Zは、例えば、図31に示すように、本体部Zaと、実装用粘着層Xが貼り付けられる貼付部Zbと、基材20のピラー用貫通孔Phに通されるように位置して本体部と貼付部とを接続する接続用ピラーPと、を備える。
これにより、配線基板10が被実装体に実装された場合に、筐体Zの第1、第2筐体通気孔Zn1、Zh2を介して、実装用粘着層Xの貼付面X1側の筐体Zの内部と外部との間を通気させることができる。
すなわち、本第7の変形例によれば、配線51が設けられた基材20を筐体Zの内側に収納して保護しつつ、当該筐体Zに第1、第2筐体通気孔Zh1、Zh2を形成することで、配線基板と被実装体との間における通気性を向上させることができる。
(第8の変形例)
本第8の変形例においては、配線基板が、配線が搭載された基材を内側(内部)に収納する筐体を備えており、当該筐体に通気孔が形成されている他の例について説明する。
図32は、第8の変形例に係る配線基板を示す断面図である。なお、図32においては、簡単の為、配線基板の通気孔に関する記載は省略されているが、既述の実施形態及び変形例と同様に、基材20、実装用粘着層X、及び貼付用接着層Yに通気孔が形成されていてもよい。
図32に示す配線基板10は、基材20、補強部材31、支持基板40、接着層60、電子部品51、配線52、実装用粘着層X、貼付用接着層Y、及び、筐体Zを備える。なお、既述の追加層Nを実装用粘着層Xと貼付用接着層Yの間に設けてもよい。この場合、追加層Nは、例えば、多孔質体を有する層を含むようにしてもよい。
そして、筐体Zは、例えば、図32に示すように、配線52が搭載された基材20を内側(内部)Ziに収納するようになっている。この場合、実装用粘着層Xは、基材20の第2面22側に位置するとともに、基材20の第2面22側に貼り付けられる貼付面X1及びこの貼付面X1の反対側に位置して配線基板10が被実装体に実装されたときに被実装体に接する実装面X2を含む。すなわち、実装用粘着層Xは、基材20に、貼付用接着層Yを介して、貼り付けられている。
特に、基材20は、実装用粘着層Xの貼付面X1と筐体Zの内面Ziとに囲まれるように、筐体Zに収納されている。そして、筐体Zは、実装用粘着層Xの貼付面X1に対向しない筐体Z(本体部Za)の外側Zoと内側Ziとの間を通気する筐体通気孔Zh2が、形成されている。
なお、筐体Zは、例えば、その形状が変化する袋状のものや、形状が変化しない箱状のもの等であってもよい。
ここで、図33は、第8の変形例に係る配線基板のその他の例を示す断面図である。
基材20は、例えば、図33に示すように、基材20の第1面21と第2面22との間を貫通するピラー用貫通孔Phが形成されているようにしてもよい。なお、図33の例では、このピラー用貫通孔Phは、支持基板40及び接着層60にも連通して形成されている。
この場合、筐体Zは、例えば、図33に示すように、本体部Zaと、基材20のピラー用貫通孔Phを通されるように位置して本体部Zaと実装用粘着層Xの貼付面X1とを接続する接続用ピラーPと、を備える。
これにより、配線基板10が被実装体に実装された場合に、筐体Zの筐体通気孔Zh2を介して、実装用粘着層Xの貼付面X側の筐体Zの内部と外部との間を通気させることができる。
すなわち、本第8の変形例によれば、配線51が設けられた基材20を筐体Zの内側に収納して保護しつつ、当該筐体Zに筐体通気孔Zh2を形成することで、配線基板10と被実装体との間における通気性を向上させることができる。
(第9の変形例)
既述の第7、第8の変形例で示された筐体に通気孔が形成されていたが、必要に応じて、当該筐体に通気孔が形成されていなくてもよい。
既述の実施形態及び変形例と同様に、基材20、実装用粘着層X、及び貼付用接着層Yに通気孔が形成されていてもよい。なお、既述の追加層Nを実装用粘着層Xと貼付用接着層Yの間に設けてもよい。
これにより、実装面から追加層Nの横方向への通気性が確保できるとともに、筐体Zに通気孔が無いため、外部から配線基板10への耐衝撃性、耐摩耗性、耐圧性、防水性、安全性、耐久性、耐熱性、気密性、防塵性、耐振動性などを向上させることができる。
(配線基板の変形例)
上述の実施の形態及び各変形例においては、配線基板10が、基材20の第1面21側に搭載された電子部品51を備える例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、配線基板10は、電子部品51を備えていなくてもよい。例えば、電子部品51が搭載されていない状態の基材20に蛇腹形状部57が生じていてもよい。また、電子部品51が搭載されていない状態の支持基板40が基材20に貼り合されてもよい。また、配線基板10は、電子部品51が搭載されていない状態で出荷されてもよい。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 配線基板
20 基材
21 第1面
22 第2面
20h 第1通気孔
31 補強部材
40 支持基板
41 第1面
42 第2面
51 電子部品
52 配線
53、54 山部
55、56 谷部
57 蛇腹形状部
60 接着層
X 実装用粘着層
X1 貼付面
X2 実装面
Xh 第2通気孔
Y 貼付用接着層
Y1 第1接着面
Y2 第2接着面
Yh 第3通気孔
N 追加層
N1 第1通気面
N2 第2通気面

Claims (37)

  1. 伸縮性を有する配線基板であって、
    第1面及びこの第1面の反対側に位置する第2面を含み、第1の弾性係数を有する基材と、
    前記基材の前記第1面側若しくは前記第2面側に位置する配線と、
    前記基材の前記第2面側に位置するとともに、前記基材の前記第2面側に貼り付けられる貼付面及びこの貼付面の反対側に位置して前記配線基板が被実装体に実装されたときに前記被実装体に接する実装面を含み、通気性を有する実装用粘着層と、を備え、
    前記基材に第1通気孔が形成され、及び/又は、前記実装用粘着層に第2通気孔が形成され、
    前記基材の前記第1通気孔は、前記基材の端部の側面を貫通している、配線基板。
  2. 前記基材の前記第2面と前記実装用粘着層との間に位置し、前記基材に前記実装用粘着層を貼り付けるための接着剤を含む貼付用接着層をさらに備える請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記貼付用接着層に第3通気孔が形成されている、請求項2に記載の配線基板。
  4. 前記基材の前記第2面と前記実装用粘着層の前記貼付面との間に位置し、第1通気面及び前記第1通気面の反対側の第2通気面を有し、通気性を有する追加層をさらに備える請求項1ないし3のいずれか一項に記載の配線基板。
  5. 前記追加層は、多孔質体を有する層である請求項4に記載の配線基板。
  6. 前記追加層は、吸水性又は速乾性を有する請求項4又は請求項5に記載の配線基板。
  7. 前記配線は、前記基材の前記第1面の面内方向に沿って並ぶ複数の山部及び谷部を含む蛇腹形状部を有する、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の配線基板。
  8. 前記基材の前記第1通気孔は、前記基材の前記第1面と前記第2面との間を貫通している請求項1ないし7のいずれか一項に記載の配線基板。
  9. 前記基材の前記第1通気孔は、前記基材の対向する若しくは隣接する2つの端部の側面間を貫通している請求項1に記載の配線基板。
  10. 前記基材の前記第1通気孔は、前記第1面の面内方向に沿って線状に形成されている請求項1ないし9のいずれか一項に記載の配線基板。
  11. 前記基材の前記第1通気孔は、前記基材の前記第1面の法線方向に沿って見た場合に前記配線が配置されていない領域に位置するように、前記基材に形成されている請求項1ないし10のいずれか一項に記載の配線基板。
  12. 前記実装用粘着層の第2通気孔は、前記実装用粘着層の前記実装面と前記貼付面との間を貫通している請求項1ないし11のいずれか一項に記載の配線基板。
  13. 前記実装用粘着層の第2通気孔は、前記実装用粘着層の端部の側面を貫通している請求項12に記載の配線基板。
  14. 前記実装用粘着層の第2通気孔は、前記実装用粘着層の対向する若しくは隣接する2つの端部の側面間を貫通している請求項1ないし13のいずれか一項に記載の配線基板。
  15. 前記実装用粘着層の第2通気孔は、前記実装面の面内方向に沿って線状に形成されている請求項1ないし14のいずれか一項に記載の配線基板。
  16. 前記貼付用接着層は、前記基材の前記第2面に接する第1接着面、及び、前記第1接着面の反対側に位置し且つ前記実装用粘着層の貼付面に接する第2接着面を含み、
    前記貼付用接着層の前記第3通気孔は、前記第1接着面と前記第2接着面との間を貫通している請求項3に記載の配線基板。
  17. 前記貼付用接着層の前記第3通気孔は、前記貼付用接着層の端部の側面を貫通している請求項3に記載の配線基板。
  18. 前記貼付用接着層の前記第3通気孔は、前記貼付用接着層の対向する若しくは隣接する2つの端部の側面間を貫通している請求項3に記載の配線基板。
  19. 前記貼付用接着層の前記第3通気孔は、前記第1接着面の面内方向に沿って線状に形成されている請求項16に記載の配線基板。
  20. 前記基材の前記第1面の法線方向に沿って見た場合に、前記基材の前記第1通気孔のパターンは、前記実装用粘着層の前記第2通気孔のパターン及び/又は前記貼付用接着層の前記第3通気孔のパターンとは異なる請求項3に記載の配線基板。
  21. 前記基材の前記第1面の法線方向に沿って見た場合に、前記基材の前記第1通気孔のパターンは、前記貼付用接着層の前記第3通気孔のパターン及び前記実装用粘着層の前記第2通気孔のパターンと同じである請求項3に記載の配線基板。
  22. 前記第1通気孔は、前記第3通気孔を介して前記第2通気孔に連通している請求項3に記載の配線基板。
  23. 前記配線と前記基材との間に位置し、前記第1の弾性係数よりも大きい第3の弾性係数を有し、前記配線を支持する支持基板を更に備える、請求項1ないし22のいずれか一項に記載の配線基板。
  24. 前記基材の前記第1面側、又は前記基材の前記第2面側に位置し、前記基材の前記第1面の法線方向に沿って見た場合に前記配線基板に搭載される電子部品に少なくとも部分的に重なり、前記第1の弾性係数よりも大きい第2の弾性係数を有する補強部材を更に備える、請求項1ないし23のいずれか一項に記載の配線基板。
  25. 前記配線のうち前記第1面の法線方向に沿って見た場合に前記補強部材と重ならない部分は、前記基材の前記第1面の面内方向に沿って並ぶ複数の山部及び谷部を含む蛇腹形状部を有する、請求項24に記載の配線基板。
  26. 前記配線の前記蛇腹形状部の振幅が1μm以上である、請求項25に記載の配線基板。
  27. 前記基材は、シリコーンゴムを含む、請求項1ないし26のいずれか一項に記載の配線基板。
  28. 前記貼付用接着層は、アクリル系接着剤、又はシリコーン系接着剤、又はウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤を含む、請求項2に記載の配線基板。
  29. 前記実装用粘着層は、アクリル系接着剤、又はシリコーン系接着剤、又はウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤を含む、請求項3に記載の配線基板。
  30. 前記補強部材は、金属層を含む、請求項25に記載の配線基板。
  31. 前記配線は、複数の導電性粒子を含む、請求項1ないし30のいずれか一項に記載の配線基板。
  32. 前記基材の前記第1面側に位置し、前記配線に電気的に接続される電極を有する電子部品を更に備える、請求項1ないし31のいずれか一項に記載の配線基板。
  33. 前記基材の前記第1面の面内方向に沿う引張応力が前記基材に加えられていない第1状態における前記配線の抵抗値を第1抵抗値と称し、前記基材に引張応力を加えて前記基材を前記第1面の面内方向において前記第1状態に比べて30%伸長させた第2状態における前記配線の抵抗値を第2抵抗値と称する場合、前記第1抵抗値に対する、前記第1抵抗値と前記第2抵抗値の差の絶対値の比率が、20%以下である、請求項1ないし32のいずれか一項に記載の配線基板。
  34. 伸縮性を有する配線基板の製造方法であって、
    第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含み、第1の弾性係数を有する基材に引張応力を加えて、前記基材を伸長させる第1工程と、
    伸長した状態の前記基材の前記第1面側若しくは前記第2面側に、配線を設ける第2工程と、
    前記基材から前記引張応力を取り除く第3工程と、
    前記基材の前記第2面側に、前記基材の前記第2面側に貼り付けられる貼付面及びこの貼付面の反対側に位置して前記配線基板が被実装体に実装されたときに前記被実装体に接する実装面を含み、通気性を有する実装用粘着層を設ける第4工程と、を備え、
    前記基材に第1通気孔が形成され、及び/又は、前記実装用粘着層に第2通気孔が形成され、
    前記基材の前記第1通気孔は、前記基材の端部の側面を貫通している、配線基板の製造方法。
  35. 前記第4工程において、前記基材の前記第2面と前記実装用粘着層との間に位置し且つ接着剤を含む貼付用接着層を設けて、前記基材に前記貼付用接着層を介して前記実装用粘着層を貼り付ける貼付工程を備える請求項34に記載の配線基板の製造方法。
  36. 前記貼付用接着層に第3通気孔が形成されている、請求項35に記載の配線基板の製造方法。
  37. 前記配線は、前記基材の前記第1面の面内方向に沿って並ぶ複数の山部及び谷部を含む蛇腹形状部を有する、請求項34ないし36のいずれか一項に記載の配線基板の製造方法。
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