JP2021057507A - 配線基板 - Google Patents

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直子 沖本
Naoko Okimoto
直子 沖本
充孝 永江
Mitsutaka Nagae
充孝 永江
小川 健一
Kenichi Ogawa
健一 小川
麻紀子 坂田
Makiko Sakata
麻紀子 坂田
徹 三好
Toru Miyoshi
徹 三好
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Abstract

【課題】配線基板の伸縮性が高いと、配線基板の外縁又は外縁近傍の形状が変化し易いので、配線基板を対象物に装着する時に配線基板の形状が不安定になり、作業性が低下する。【解決手段】配線基板10は、第1面211及び第1面の反対側に位置する第2面を含み、伸縮性を有する第1基材21と、第1基材の側面よりも外側に位置し、第1基材の弾性係数よりも大きい弾性係数を有する第2基材22と、を備える基材20と、第1基材の第1面側に位置する配線52を含む導電体と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示の実施形態は、伸縮性を有する第1基材と、配線とを備える配線基板に関する。
近年、伸縮性などの変形性を有する電子デバイスの研究がおこなわれている。例えば、伸縮性を有する基材に伸縮性を有する配線を形成した配線基板が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1は、配線基板に、基材よりも面内剛性が高い補強領域と、補強領域を除く伸縮領域と、を設けることを提案している。
特許第6506653号公報
配線基板の伸縮性が高いと、配線基板の外縁又は外縁近傍の形状が変化し易いので、配線基板を対象物に装着する時に配線基板の形状が不安定になり、作業性が低下する。
本開示の実施形態は、このような課題を効果的に解決し得る配線基板を提供することを目的とする。
本開示の一実施形態は、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含み、伸縮性を有する第1基材と、前記第1基材の側面よりも外側に位置し、前記第1基材の弾性係数よりも大きい弾性係数を有する第2基材と、を備える基材と、
前記第1基材の前記第1面側に位置する配線を含む導電体と、を備える、配線基板である。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記基材は、前記第2面の法線方向に沿って見た場合に少なくとも前記第2基材に重なっている積層基材を備えていてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記積層基材は、前記第2面の法線方向に沿って見た場合に前記第1基材及び前記第2基材に重なっていてもよい。
本開示の一実施形態は、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含み、伸縮性を有する第1基材を少なくとも備える基材と、
前記第1基材の前記第1面側に位置する配線を含む導電体と、を備え、
前記基材は、前記第1面の法線方向に沿って見た場合に、前記導電体が位置している内側領域と、前記内側領域よりも前記基材の外縁側に位置する外側領域と、を含み、
前記基材の前記外側領域の厚みは、前記基材の前記内側領域の厚みよりも大きい、配線基板である。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第1基材は、前記内側領域及び前記外側領域の両方に位置しており、
前記基材の前記外側領域に位置する前記第1基材の厚みは、前記内側領域に位置する前記第1基材の厚みよりも大きくてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記基材は、前記第1面の法線方向に沿って見た場合に前記外側領域において前記基材に重なる積層基材を備えていてもよい。
本開示の一実施形態は、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含み、伸縮性を有する第1基材を少なくとも備え、切り込み又は孔が形成されている基材と、
前記第1基材の前記第1面側に位置する配線を含む導電体と、を備え、
前記基材は、前記第1面の法線方向に沿って見た場合に、前記導電体が位置している内側領域と、前記内側領域よりも前記基材の外縁側に位置する外側領域と、を含み、
前記基材の前記外側領域における前記切り込み又は前記孔の密度は、前記基材の前記内側領域における前記切り込み又は前記孔の密度よりも低い、配線基板である。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第1基材は、前記内側領域及び前記外側領域の両方に位置しており、
前記内側領域に位置する前記第1基材に前記孔が形成されていてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記基材は、前記第1基材の側面よりも外側に位置し、前記第1基材の弾性係数よりも大きい弾性係数を有する第2基材を備え、
前記内側領域に位置する前記第1基材に前記孔が形成されていてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記基材は、前記第1基材の前記第2面側に位置する積層基材を備え、
前記内側領域に位置する前記積層基材に前記孔が形成されていてもよい。
本開示の一実施形態は、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含み、伸縮性を有する第1基材を少なくとも備える基材と、
前記第1基材の前記第1面側に位置する配線を含む導電体と、
前記基材に重なる補強層と、を備え、
前記基材は、前記第1面の法線方向に沿って見た場合に、前記導電体が位置している内側領域と、前記内側領域よりも前記基材の外縁側に位置する外側領域と、を含み、
前記基材の前記外側領域に重なる前記補強層の密度は、前記基材の前記内側領域に重なる前記補強層の密度よりも高い、配線基板である。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記基材の前記内側領域に重なる前記補強層は開口を含んでいてもよい。
本開示の一実施形態は、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含み、伸縮性を有する第1基材を少なくとも備える基材と、
前記第1基材の前記第1面側に位置する配線を含む導電体と、
前記基材に重なる複数の補強層と、を備え、
前記複数の補強層は、第1補強層と、前記第1補強層よりも前記基材の外縁から離れて位置し、前記第1補強層よりも小さい面積を有する第2補強層と、を含む、配線基板である。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記複数の補強層は、前記第2補強層よりも前記基材の外縁から離れて位置し、前記第2補強層よりも小さい面積を有する第3補強層を含んでいてもよい。
本開示の一実施形態は、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含み、伸縮性を有する第1基材を少なくとも備える基材と、
前記第1基材の前記第1面側に位置する配線を含む導電体と、
前記基材に重なり、複数の開口が形成されている補強層と、を備え、
前記複数の開口は、第1開口と、前記第1開口よりも前記基材の外縁側に位置し、前記第1開口よりも小さい面積を有する第2開口と、を含む、配線基板である。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記複数の開口は、前記第2開口よりも前記基材の外縁側に位置し、前記第2開口よりも小さい面積を有する第3開口を含んでいてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記補強層は、前記第1基材の弾性係数よりも大きい弾性係数を有していてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記配線は、前記配線が延びる方向に並ぶ複数の山部を含んでいてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第1基材の前記第2面側における前記配線基板の表面のうち前記配線の前記山部に重なる部分に現れる山部の振幅が、前記第1基材の前記第1面側における前記配線基板の表面のうち前記配線の前記山部に重なる部分に現れる山部の振幅よりも小さくてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第1基材の前記第2面側における前記配線基板の表面のうち前記配線の前記山部に重なる部分に現れる山部の周期が、前記第1基材の前記第1面側における前記配線基板の表面のうち前記配線の前記山部に重なる部分に現れる山部の周期よりも大きくてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第1基材の前記第2面側における前記配線基板の表面のうち前記配線の前記山部に重なる部分に現れる山部の位置が、前記第1基材の前記第1面側における前記配線基板の表面のうち前記配線の山部に重なる部分に現れる谷部の位置からずれていてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第1基材は、熱可塑性エラストマー、シリコーンゴム、ウレタンゲル又はシリコンゲルを含んでいてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記導電体は、前記配線に電気的に接続されている電子部品を含んでいてもよい。
本開示の実施形態によれば、配線基板を対象物に装着する時に配線基板の形状が不安定になることを抑制することができる。
第1の実施の形態に係る配線基板を示す平面図である。 図1の配線基板のII−II線に沿った断面図である。 基材の一変形例を示す断面図である。 基材の一変形例を示す断面図である。 図2Aの配線基板の第1基材を拡大して示す断面図である。 配線基板の第1基材の断面図のその他の例である。 配線基板に生じる蛇腹形状部の一例を示す平面図である。 配線基板の第1基材の断面図のその他の例である。 配線基板の第1基材の断面図のその他の例である。 配線基板の製造方法を説明するための図である。 伸長した状態の配線基板の一例を示す平面図である。 伸長した状態の配線基板の第1基材を拡大して示す断面図である。 第1の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す断面図である。 第1の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す断面図である。 第1の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す平面図である。 第1の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す平面図である。 第2の実施の形態に係る配線基板を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す断面図である。 第3の実施の形態に係る配線基板を示す平面図である。 図16の配線基板のXVII−XVII線に沿った断面図である。 第3の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す断面図である。 第3の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す断面図である。 第4の実施の形態に係る配線基板を示す平面図である。 図20の配線基板のXXI−XXI線に沿った断面図である。 第4の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す断面図である。 第4の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す平面図である。 第4の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す平面図である。 図24の配線基板のXXV−XXV線に沿った断面図である。 第5の実施の形態に係る配線基板を示す平面図である。 図26の配線基板のXXVII−XXVII線に沿った断面図である。 第6の実施の形態に係る配線基板を示す平面図である。 図28の配線基板のXXIX−XXIX線に沿った断面図である。 第7の実施の形態に係る配線基板を示す平面図である。 図30の配線基板のXXXI−XXXI線に沿った断面図である。 第7の実施の形態に係る配線基板の一変形例を示す平面図である。 図32の配線基板のXXXIII−XXXIII線に沿った断面図である。
以下、本開示の実施形態に係る配線基板の構成及びその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は本開示の実施形態の一例であって、本開示はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。また、本明細書において、「基板」、「基材」、「シート」や「フィルム」など用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「基板」は、基材、シートやフィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念である。更に、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」や「直交」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。また、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なる場合や、構成の一部が図面から省略される場合がある。
本開示の各実施形態においては、後述するように、基材が、配線や電子部品などの導電体が配置される内側領域と、内側領域よりも基材の外縁側に位置し、内側領域よりも伸び難い外側領域と、を含んでいる。このため、配線基板に張力を加えた時に配線基板の外縁又は外縁近傍の形状が変化することを抑制できる。従って、配線基板を対象物に装着する時に配線基板の形状が不安定になることを抑制できるので、配線基板を対象物に装着する作業の安定性を向上させることができる。例えば、配線基板の粘着層から離型紙を剥がす作業を容易にすることができる。また、粘着層から離型紙を剥がした後、配線基板の粘着層を対象物に貼り付ける作業を容易にすることができる。また、配線や電子部品などの導電体が配置されている内側領域は、外側領域に比べて伸び易いので、対象物に対して内側領域を密着させ易い。
(第1の実施の形態)
図1乃至図10を参照して、本開示の第1の実施の形態について説明する。
(配線基板)
まず、本実施の形態に係る配線基板10について説明する。図1は、配線基板10を示す平面図である。図2Aは、図1の配線基板10のII−II線に沿った断面図である。
図1に示す配線基板10は、基材20及び導電体50を備える。以下、配線基板10の各構成要素について説明する。
〔基材〕
基材20は、少なくとも1つの方向において少なくとも部分的に伸縮性を有するよう構成された部材である。図1に示す例において、基材20は、基材20の面の法線方向に沿って見た場合に、第1方向D1に延びる一対の辺と、第1方向D1に直交する第2方向D2に延びる一対の辺とを含む四角形状を有する。以下の説明において、基材20の面の法線方向に沿って配線基板10又は配線基板10の構成要素を見ることを、「平面視」と表現することもある。また、基材20の面の法線方向に沿って配線基板10又は配線基板10の構成要素を見た場合に2つの構成要素が重なることを、「重なる」と表現することもある。
本実施の形態において、第1方向D1は、後述するように、導電体50の配線52が延びる方向に基づいて定義される。
本実施の形態において、基材20は、第1基材21と、基材20の面内方向における第1基材21の側面215よりも外側に位置する第2基材22と、を備える。「外側」とは、平面視において基材20の外縁に近い側である。また、後述する「内側」とは、平面視において基材20の外縁から離れる側である。図1に示す例においては、第2基材22の外側の側面225が基材20の外縁を構成している。
図2Aに示すように、第2基材22は、基材20の面内方向において第1基材21の側面215に接している。第1基材21は、第1面211と、第1面211の反対側に位置する第2面212と、を含む。第2基材22も同様に、第1面221と、第1面221の反対側に位置する第2面222と、を含む。図2Aに示すように、第1基材21の第1面211と第2基材22の第1面221とが同一平面上に位置していてもよく、若しくは、図示はしないが、第1基材21の第1面211と第2基材22の第1面221との間に段差があってもよい。また、第1基材21の第2面212と第2基材22の第2面222とが同一平面上に位置していてもよく、若しくは、図示はしないが、第1基材21の第2面212と第2基材22の第2面222との間に段差があってもよい。
第1基材21は、第2基材22と重なる部分を含んでいてもよい。例えば図2Bに示すように、第1基材21は、第2基材22よりも内側に位置する部分と、第2面222側において第2基材22に重なる部分とを含んでいてもよい。また、図2Cに示すように、第1基材21は、第2基材22よりも内側に位置する部分と、第1面221側において第2基材22に重なる部分とを含んでいてもよい。
基材20は、少なくとも第1方向D1において少なくとも部分的に伸縮性を有する。例えば、基材20の第1基材21は、少なくとも第1方向D1において伸縮性を有する。第1基材21は、第1方向D1以外の方向においても伸縮性を有していてもよい。
第2基材22は、第1基材21よりも低い伸縮性を有する。例えば、第2基材22は、第1方向D1において第1基材21よりも低い伸縮性を有する。第2基材22は、第1方向D1以外の方向において、例えば第2方向D2において、第1基材21よりも低い伸縮性を有していてもよい。このように、低い伸縮性を有する第2基材22を第1基材21の側面215よりも外側に設けることにより、基材20の外側領域R2が内側領域R1よりも伸び難くなる。基材20の内側領域R1及び外側領域R2は、後述するように、基材20と導電体50との位置関係に基づいて定義される。
第1基材21及び第2基材22の厚みは、例えば10μm以上10mm以下であり、より好ましくは20μm以上3mm以下である。第1基材21及び第2基材22の厚みを10μm以上にすることにより、第1基材21及び第2基材22の耐久性を確保することができる。また、第1基材21及び第2基材22の厚みを10mm以下にすることにより、配線基板10の装着快適性を確保することができる。なお、第1基材21及び第2基材22の厚みを小さくしすぎると、第1基材21及び第2基材22の伸縮性が損なわれる場合がある。
なお、伸縮性とは、第1基材21及び第2基材22などの基材20の構成要素が伸び縮みすることができる性質、すなわち、常態である非伸長状態から伸長することができ、この伸長状態から解放したときに復元することができる性質をいう。以下の説明において、伸長状態から解放したときに復元することができる性質のことを、復元性とも称する。非伸長状態とは、引張応力が加えられていない時の基材20の状態である。本実施形態において、伸縮可能な基材は、好ましくは、破壊されることなく非伸長状態から1%以上伸長することができ、より好ましくは20%以上伸長することができ、更に好ましくは75%以上伸長することができる。このような能力を有する基材を用いることにより、配線基板10が全体に伸縮性を有することができる。さらに、人の腕などの身体の一部に取り付けるという、高い伸縮が必要な製品や用途において、配線基板10を使用することができる。一般に、人の脇の下に取り付ける製品には、垂直方向において72%、水平方向において27%の伸縮性が必要であると言われている。また、人の膝、肘、臀部、足首、脇部に取り付ける製品には、垂直方向において26%以上42%以下の伸縮性が必要であると言われている。また、人のその他の部位に取り付ける製品には、20%未満の伸縮性が必要であると言われている。
また、非伸長状態にある基材20の形状と、非伸長状態から伸長された後に再び非伸長状態に戻ったときの基材20の形状との差が小さいことが好ましい。この差のことを、以下の説明において形状変化とも称する。基材20の形状変化は、例えば面積比で20%以下、より好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下である。形状変化の小さい基材20を用いることにより、後述する山部や谷部の形成が容易になる。
第1基材21及び第2基材22などの基材20の構成要素の伸縮性を表すパラメータの例として、弾性係数を挙げることができる。第1基材21及び第2基材22の弾性係数は、例えば10MPa以下であり、より好ましくは1MPa以下である。第1基材21及び第2基材22の弾性係数は、1kPa以上であってもよい。
第2基材22の弾性係数は、第1基材21の弾性係数よりも大きい。例えば、第2基材22の弾性係数は、第1基材21の弾性係数の1.1倍以上であり、1.2倍以上であってもよく、1.3倍以上であってもよく、1.5倍以上であってもよく、2.0倍以上であってもよい。また、第2基材22の弾性係数は、第1基材21の弾性係数の5.0倍以下であってもよく、4.0倍以下であってもよく、3.0倍以下であってもよい。第1基材21の弾性係数に対する第2基材22の弾性係数の比率の範囲は、上述の下限の候補値と上限の候補値との任意の組み合わせによって定められ得る。
第1基材21及び第2基材22などの基材20の構成要素の弾性係数を算出する方法としては、各構成要素のサンプルを用いて、JIS K6251に準拠して引張試験を実施するという方法を採用することができる。また、各構成要素のサンプルの弾性係数を、ISO14577に準拠してナノインデンテーション法によって測定するという方法を採用することもできる。ナノインデンテーション法において用いる測定器としては、ナノインデンターを用いることができる。各構成要素のサンプルを準備する方法としては、配線基板10から基材20の各構成要素の一部をサンプルとして取り出す方法や、配線基板10を構成する前の基材20の各構成要素の一部をサンプルとして取り出す方法が考えられる。その他にも、基材20の各構成要素の弾性係数を算出する方法として、基材20の各構成要素の材料を分析し、材料の既存のデータベースに基づいて弾性係数を算出するという方法を採用することもできる。なお、本願における弾性係数は、25℃の環境下における弾性係数である。
基材20の各構成要素の伸縮性を表すパラメータのその他の例として、曲げ剛性を挙げることができる。曲げ剛性は、対象となる部材の断面二次モーメントと、対象となる部材を構成する材料の弾性係数との積であり、単位はN・m又はPa・mである。
第1基材21及び第2基材22は、エラストマーを主成分として含んでいてもよい。また、第1基材21及び第2基材22は、織物、編物、不織布などの布を主成分として含んでいてもよい。なお「主成分」とは、対象となる構成要素において51重量%以上を占める成分である。エラストマーとしては、一般的な熱可塑性エラストマーおよび熱硬化性エラストマーを用いることができ、具体的には、ポリウレタン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ニトリル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、塩ビ系エラストマー、エステル系エラストマー、アミド系エラストマー、1,2−BR系エラストマー、フッ素系エラストマー、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゲル、シリコンゲル、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、ポリスチレンブタジエン、ポリクロロプレン等を用いることができる。機械的強度や耐磨耗性を考慮すると、ウレタン系エラストマーを用いることが好ましい。また、第1基材21及び第2基材22が、ポリジメチルシロキサンなどのシリコーンを含んでいてもよい。シリコーンは、耐熱性・耐薬品性・難燃性に優れており、基材20の材料として好ましい。
〔導電体〕
導電体50は、第1基材21の第1面211側に位置し、導電性を有する部材又は部品である。導電体50は、第1基材21の第1面211側に位置する配線52を少なくとも含む。導電体50は、第1基材21の第1面211側に位置する電子部品51を含んでいてもよい。
配線52は、導電性を有し、平面視において細長い形状を有する部材である。図1に示す例において、配線52は、第1基材21の第1面211の面内方向の1つである第1方向D1に主に延びている。「第1方向D1に主に延びている」とは、配線基板10に含まれる配線52の長さを配線52が延びる方向毎に測定した場合に、第1方向D1に延びている配線52の長さが最大であることを意味している。
図2に示すように、配線52は、第1基材21の第1面211に接していてもよい。図示はしないが、第1基材21の第1面211と配線52との間にその他の部材が介在されていてもよい。
配線52の材料としては、後述する蛇腹形状部の解消及び生成を利用して第1基材21の伸長及び収縮に追従することができる材料が用いられることが好ましい。配線52の材料は、それ自体が伸縮性を有していてもよく、伸縮性を有していなくてもよい。
配線52に用いられ得る、それ自体は伸縮性を有さない材料としては、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、白金、クロム等の金属や、これらの金属を含む合金が挙げられる。配線52の材料自体が伸縮性を有さない場合、配線52としては、金属膜を用いることができる。
配線52に用いられる材料自体が伸縮性を有する場合、材料の伸縮性は、例えば、第1基材21の伸縮性と同様である。配線52に用いられ得る、それ自体が伸縮性を有する材料としては、例えば、導電性粒子およびエラストマーを含有する導電性組成物が挙げられる。導電性粒子としては、配線に使用できるものであればよく、例えば、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、カーボン等の粒子が挙げられる。中でも、銀粒子が好ましく用いられる。
好ましくは、配線52は、変形に対する耐性を有する構造を備える。例えば、配線52は、ベース材と、ベース材の中に分散された複数の導電性粒子とを有する。この場合、ベース材として、樹脂などの変形可能な材料を用いることにより、基材20の伸縮に応じて配線52も変形することができる。また、変形が生じた場合であっても複数の導電性粒子の間の接触が維持されるように導電性粒子の分布や形状を設定することにより、配線52の導電性を維持することができる。
配線52のベース材を構成する材料としては、一般的な熱可塑性エラストマーおよび熱硬化性エラストマーを用いることができ、例えば、スチレン系エラストマー、アクリル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、ポリブタジエン、ポリクロロプレン等を用いることができる。中でも、ウレタン系、シリコーン系構造を含む樹脂やゴムが、その伸縮性や耐久性などの面から好ましく用いられる。また、配線52の導電性粒子を構成する材料としては、例えば銀、銅、金、ニッケル、パラジウム、白金、カーボン等の粒子を用いることができる。中でも、銀粒子が好ましく用いられる。
配線52の厚みは、第1基材21の伸縮に耐え得る厚みであればよく、配線52の材料等に応じて適宜選択される。
例えば、配線52の材料が伸縮性を有さない場合、配線52の厚みは、25nm以上100μm以下の範囲内とすることができ、50nm以上50μm以下の範囲内であることが好ましく、100nm以上5μm以下の範囲内であることがより好ましい。
また、配線52の材料が伸縮性を有する場合、配線52の厚みは、5μm以上60μm以下の範囲内とすることができ、10μm以上50μm以下の範囲内であることが好ましく、20μm以上40μm以下の範囲内であることがより好ましい。
配線52の幅は、配線52に求められる電気抵抗値に応じて適宜選択される。配線52の幅は、例えば1μm以上であり、好ましくは50μm以上である。また、配線52の幅は、例えば10mm以下であり、好ましくは1mm以下である。
配線52の形成方法は、材料等に応じて適宜選択される。例えば、第1基材21の上に、または第1基材21に積層されるその他の部材の上に、蒸着法やスパッタリング法、金属箔の積層等により金属膜を形成した後、フォトリソグラフィ法により金属膜をパターニングする方法が挙げられる。第1基材21の上に、または第1基材21に積層されるその他の部材の上に金属箔を積層する場合、第1基材21または第1基材21に積層されるその他の部材と金属箔との間に接着層などが介在されていてもよい。また、配線52の材料自体が伸縮性を有する場合、基材20または基材20に積層されるその他の部材に、一般的な印刷法により上記の導電性粒子およびエラストマーを含有する導電性組成物をパターン状に印刷してもよい。これらの方法のうち、材料効率がよく安価に製作できる印刷法が好ましく用いられ得る。
電子部品51は、配線52に電気的に接続されていてもよい。電子部品51は、配線52に接続される電極を有していてもよい。この場合、配線基板10は、電子部品51の電極に接するとともに配線52に電気的に接続された接続部を有する。接続部は、例えばパッドである。
また、電子部品51は、配線52に接続される電極を有していなくてもよい。例えば、電子部品51は、配線基板10の複数の構成要素のうちの少なくとも1つの構成要素と一体的な部材を含んでいてもよい。このような電子部品51の例として、配線基板10の配線52を構成する導電層と一体的な導電層を含むものや、配線52を構成する導電層とは別の層に位置する導電層を含むものを挙げることができる。例えば、電子部品51は、配線52を構成する導電層よりも平面視において広い幅を有する導電層によって構成されたパッドであってもよい。パッドには、検査用のプローブ、ソフトウェア書き換え用の端子などが接続される。また、電子部品51は、導電層が平面視においてらせん状に延びることによって構成された配線パターンであってもよい。このように、導電層がパターニングされて所定の機能が付与された部分も、電子部品51となり得る。
電子部品51は、能動部品であってもよく、受動部品であってもよく、機構部品であってもよい。電子部品51の例としては、トランジスタ、LSI(Large-Scale Integration)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、リレー、LED、OLED、LCDなどの発光素子、センサ、ブザー等の発音部品、振動を発する振動部品、冷却発熱をコントロールするペルチェ素子や電熱線などの冷発熱部品、抵抗器、キャパシタ、インダクタ、圧電素子、スイッチ、コネクタなどを挙げることができる。電子部品51の上述の例のうち、センサが好ましく用いられる。センサとしては、例えば、温度センサ、圧力センサ、光センサ、光電センサ、近接センサ、せん断力センサ、生体センサ、レーザーセンサ、マイクロ波センサ、湿度センサ、歪みセンサ、ジャイロセンサ、加速度センサ、変位センサ、磁気センサ、ガスセンサ、GPSセンサ、超音波センサ、臭いセンサ、脳波センサ、電流センサ、振動センサ、脈波センサ、心電センサ、光度センサ等を挙げることができる。これらのセンサのうち、生体センサが特に好ましい。生体センサは、心拍や脈拍、心電、血圧、体温、血中酸素濃度等の生体情報を測定することができる。
次に、電極を有さない電子部品51の用途について説明する。例えば、上述のパッドは、検査用のプローブ、ソフトウェア書き換え用の端子などが接続される部分として機能し得る。また、らせん状に延びることによって構成された配線パターンは、アンテナなどとして機能し得る。
次に、平面視における導電体50と基材20との位置関係について説明する。本実施の形態においては、基材20のうち平面視において配線52を含む導電体50が配置されている領域のことを、内側領域R1と称する。内側領域R1は、図1において一点鎖線で示す包絡線Eによって囲まれている領域である。包絡線Eは、第1方向D1に延びる一対の第1包絡線E11,E12と、第1方向D1に直交する第2方向D2に延びる一対の第2包絡線E21,E22と、を含む。
第1包絡線E11,E12は、第1基材21の中心から第2方向D2において最も離れている導電体50に接するように、第1方向D1に延びている。例えば、第1包絡線E11は、第1基材21の中心から第2方向D2の一方の側に最も離れて位置する配線52に接するように第1方向D1に延びている。また、第1包絡線E12は、第1基材21の中心から第2方向D2の他方の側に最も離れて位置する配線52に接するように第1方向D1に延びている。
第2包絡線E21,E22は、第1基材21の中心から第1方向D2において最も離れている導電体50に接するように、第2方向D2に延びている。例えば、第2包絡線E21は、第1基材21の中心から第1方向D1の一方の側に最も離れて位置する電子部品51に接するように第2方向D2に延びている。また、第2包絡線E22は、第1基材21の中心から第1方向D1の他方の側に最も離れて位置する電子部品51に接するように第2方向D2に延びている。
図1及び図2Aに示すように、内側領域R1は第1基材21を含んでいる。また、基材20は、内側領域R1の側面215よりも基材20の外縁側に位置する外側領域R2を含んでいる。本実施の形態においては、外側領域R2が基材20の外縁まで広がっている。
外側領域R2は、第1基材21の弾性係数よりも大きい弾性係数を有する第2基材22を含んでいる。このため、外側領域R2は内側領域R1よりも低い伸縮性を有する。従って、配線基板10に張力を加えた場合、内側領域R1に比べて外側領域R2は伸び難い。このため、配線基板10を人体などの対象物に装着する時に配線基板10の形状が不安定になることを抑制できるので、配線基板10を対象物に装着する作業の安定性を向上させることができる。また、配線52や電子部品51などの導電体50が配置されている内側領域R1は、外側領域R2に比べて伸び易いので、対象物に対して内側領域R1を密着させ易い。
図1及び図2Aに示すように、第1基材21の側面215は、包絡線Eよりも外側に、すなわち外側領域R2に位置していてもよい。この場合であっても、第1基材21の側面215よりも外側に第2基材22があるので、基材20の外縁又は外縁近傍の形状が不安定になることを抑制することができる。
次に、配線基板10のうち配線52が形成されている領域の断面形状について詳細に説明する。図3は、図2Aの配線基板10のうち配線52が形成されている領域を拡大して示す断面図である。
後述するように、配線52は、張力を加えられて第1伸長量で伸長された状態の第1基材21に設けられる。この場合、第1基材21から張力が取り除かれて第1基材21が収縮するとき、配線52は、図3に示すように、蛇腹状に変形して蛇腹形状部57を有するようになる。
配線52の蛇腹形状部57は、配線52が延びる第1方向D1方向に沿って並ぶ複数の山部55を含む。山部55は、配線52の表面において第1面211の法線方向に隆起した部分である。図3に示すように、配線52が延びる方向において隣り合う2つの山部55の間には谷部56が存在していてもよい。
図3に示す例において、配線52の山部55及び谷部56は、配線52が延びる方向に並んでいる。しかしながら、これに限られることはなく、図示はしないが、配線52の山部55及び谷部56が並ぶ方向と、配線52が延びる方向とが一致していなくてもよい。また、図3においては、蛇腹形状部57の複数の山部55及び谷部56が一定の周期で並ぶ例が示されているが、これに限られることはない。図示はしないが、蛇腹形状部57の複数の山部55及び谷部56は、不規則に並んでいてもよい。例えば、隣り合う2つの山部55の間の間隔が一定でなくてもよい。
図3において、符号S11は、配線基板10に張力が加えられていない状態において、第1面211側における配線基板10の表面のうち配線52の蛇腹形状部57に平面視において重なる部分に現れる蛇腹形状部13の山部11及び谷部12の振幅を表す。図3に示す例においては、配線52が配線基板10の表面に位置しているので、振幅S11は、配線52の山部及び谷部の振幅である。振幅S11は、例えば1μm以上であり、より好ましくは10μm以上である。振幅S11を10μm以上とすることにより、第1基材21の伸長に追従して配線52が変形し易くなる。また、振幅S11は、例えば500μm以下であってもよい。
山部及び谷部の振幅は、例えば、山部及び谷部が並ぶ方向における一定の範囲にわたって、隣り合う山部と谷部との間の、第1基材21の法線方向における距離を測定し、それらの平均を求めることにより算出される。「山部及び谷部が並ぶ方向における一定の範囲」は、例えば10mmである。隣り合う山部と谷部との間の距離を測定する測定器としては、レーザー顕微鏡などを用いた非接触式の測定器を用いてもよく、接触式の測定器を用いてもよい。また、断面写真などの画像に基づいて、隣り合う山部と谷部との間の距離を測定してもよい。
図3において、符号F11は、配線基板10に張力が加えられていない状態において、第1面211側における配線基板10の表面のうち配線52の蛇腹形状部57に平面視において重なる部分に現れる山部11及び谷部12の周期を表す。図3に示す例においては、配線52が配線基板10の表面に位置しているので、周期F11は、配線52の山部及び谷部の周期である。周期F11は、例えば10μm以上であり、より好ましくは100μm以上である。また、周期F11は、例えば100mm以下であり、より好ましくは10mm以下である。山部11及び谷部12の周期F11は、山部11及び谷部12が並ぶ方向における一定の範囲にわたって、複数の山部11の間隔を測定し、それらの平均を求めることにより算出される。
図3において、符号M11及びM21はそれぞれ、配線基板10に張力が加えられていない状態の山部11及び谷部12の、配線52が延びる方向における幅を表す。図3に示す例において、山部11の幅M11及び谷部12の幅M21は略同一である。配線基板10に張力が加えられていない状態の蛇腹形状部13における山部11の比率を、符号X1で表す。比率X1は、M11/(M11+M21)によって算出される。比率X1は、例えば0.40以上0.60以下である。
図3に示すように、配線基板10のうち第1基材21の第2面212側の表面にも、配線52が延びる方向に沿って並ぶ複数の山部16や谷部17を含む蛇腹形状部18が現れてもよい。図3に示す例において、第2面212側の山部16は、配線52の蛇腹形状部57の谷部56に重なる位置に現れ、第2面212側の谷部17は、配線52の蛇腹形状部57の山部55に重なる位置に現れている。
図3において、符号S21は、配線基板10に張力が加えられていない状態において、第1基材21の第2面212側における配線基板10の表面において配線52が延びる方向に沿って並ぶ複数の山部16及び谷部17の、第1基材21の第2面212の法線方向における振幅を表す。第2面212側の山部16及び谷部17の振幅S21は、第1面211側の山部11及び谷部12の振幅S11と同一であってもよく、異なっていてもよい。例えば、第2面212側の山部16及び谷部17の振幅S21が、第1面211側の山部11及び谷部12の振幅S11よりも小さくてもよい。例えば、振幅S21は、振幅S11の0.9倍以下であってもよく、0.8倍以下であってもよく、0.6倍以下であってもよい。また、振幅S21は、振幅S11の0.1倍以上であってもよく、0.2倍以上であってもよい。なお、「第2面212側の山部16及び谷部17の振幅S21が、第1面211側の山部11及び谷部12の振幅S11よりも小さい」とは、第2面212側における配線基板10の表面に山部及び谷部が現れない場合を含む概念である。
図3において、符号F21は、配線基板10に張力が加えられていない状態において、第1基材21の第2面212側における配線基板10の表面において配線52が延びる方向に沿って並ぶ複数の山部16及び谷部17の周期を表す。第2面212側の山部16及び谷部17の周期F21は、図3に示すように、第1面211側の山部11及び谷部12の周期F11と同一であってもよい。
図4は、配線基板10の第1基材21の断面図のその他の例を示している。図4に示すように、配線基板10に張力が加えられていない状態の、第1面211側の配線基板10の表面の蛇腹形状部13において、山部11の幅M11が谷部12の幅M21よりも小さくてもよい。このような山部11は、例えば、図3に示す第1基材21の第1面211の山部及び谷部が経時的に変形し、その影響が蛇腹形状部13に伝わることによって生じ得る。なお、山部11の幅M11及び谷部12の幅M21は、振幅S11の中心における山部11の幅及び谷部12の幅である。山部11の幅M11は、好ましくは、谷部12の幅M21の0.3倍以上であり、0.5倍以上であってもよく、0.7倍以上であってもよい。また、山部11の幅M11は、谷部12の幅M21の1.0倍未満であってもよく、0.9倍以下であってもよく、0.8倍以下であってもよく、0.7倍以下であってもよい。
図5は、配線基板10に生じる蛇腹形状部13の山部11の一例を示す平面図である。図5に示す例において、蛇腹形状部13の複数の山部11は、配線52が延びる方向である第1方向D1に沿って並んでいる。図5に示すように、各山部11は、配線52が延びる方向に直交する方向に延びていてもよく、配線52が延びる方向に直交する方向に対して傾斜した方向に延びていてもよい。
図6は、配線基板10の第1基材21の断面図のその他の例を示している。図6に示すように、第2面212側の山部16及び谷部17の周期F21は、第1面211側の山部11及び谷部12の周期F11よりも大きくてもよい。例えば、周期F21は、周期F11の1.1倍以上であってもよく、1.2倍以上であってもよく、1.5倍以上であってもよく、2.0倍以上であってもよい。なお、「第2面212側の山部16及び谷部17の周期F21が、第1面211側の山部11及び谷部12の周期F11よりも大きい」とは、第2面212側における配線基板10の表面に山部及び谷部が現れない場合を含む概念である。
図7は、配線基板10の第1基材21の断面図のその他の例を示している。図7に示すように、第2面212側の山部16及び谷部17の位置が、第1面211側の谷部12及び山部11の位置からJだけずれていてもよい。ずれ量Jは、例えば0.1×F11以上であり、0.2×F11以上であってもよい。
(配線基板の製造方法)
次に、配線基板10の製造方法の一例について説明する。
まず、第1基材21及び第2基材22を備える基材20を準備する。例えば、まず、樹脂からなるエラストマーを成型して第2基材22を作製する。続いて、図示しない型の周辺領域に第2基材22を配置した状態で、第1基材21の材料を型の中央に流し込んで固める。これにより、第1基材21と、第1基材21の側面215よりも外側に位置する第2基材22と、を備える基材20を得ることができる。
続いて、図8(a)〜(c)を参照して、基材20に配線52を形成する方法について説明する。なお図8(a)〜(c)においては、第2基材22を省略している。
まず、図8(a)に示すように、第1基材21を含む基材20を準備する。符号L0は、張力が加えられていない状態の第1基材21の、第1方向D1における寸法を表している。
続いて、図8(b)に示すように、第1方向D1において第1基材21に第1張力T1を加えて、第1基材21を寸法L1まで伸長させる第1伸長工程を実施する。第1方向D1における第1基材21の伸長率(=(L1−L0)×100/L0)は、例えば10%以上且つ200%以下である。伸長工程は、第1基材21を加熱した状態で実施してもよく、常温で実施してもよい。第1基材21を加熱する場合、基材20の温度は例えば50℃以上且つ100℃以下である。また、第1伸長工程においては、第1基材21とともに第2基材22も伸長されてもよい。
続いて、図8(b)に示すように、第1伸長工程における第1張力T1によって伸長した状態の第1基材21の第1面211に配線52を設ける配線形成工程を実施する。例えば、ベース材及び導電性粒子を含む導電性ペーストを第1基材21の第1面211に印刷する。
その後、第1基材21から第1張力T1を取り除く第1収縮工程を実施する。これにより、図8(c)において矢印Cで示すように、第1方向D1において第1基材21が収縮し、第1基材21に設けられている配線52にも変形が生じる。配線52の変形は、上述のように蛇腹形状部として生じ得る。このようにして、蛇腹形状部が現れている配線基板10を得ることができる。
電子部品51は、配線52と同様に、第1伸長工程における第1張力T1によって伸長した状態の第1基材21の第1面211に搭載されてもよい。若しくは、電子部品51は、配線52に蛇腹形状部が現れている配線基板10が作製された後に、第1基材21の第1面211に搭載されてもよい。
また、上述の説明においては、第1基材21の外側に第2基材22を形成した後、第1基材21に配線52を形成する例を示したが、これに限られることはない。例えば、第1基材21に配線52を形成した後、第1基材21の外側に第2基材22を形成してもよい。
図9は、平面視における配線基板10の四隅に張力を加えて配線基板10を伸長させている様子を示す平面図である。なお図9においては、配線52などの導電体50を省略している。
本実施の形態においては、配線52などの導電体50に平面視において重なる基材20の内側領域R1の外側に、内側領域R1よりも伸び難い外側領域R2が存在している。このため、図9に示すように、配線基板10に張力を加えた時に配線基板10の外縁又は外縁近傍の形状が変化することを抑制できる。従って、配線基板10を人体などの対象物に装着する時に配線基板10の形状が不安定になることを抑制できるので、配線基板10を対象物に装着する作業の安定性を向上させることができる。例えば、配線基板10が、第2面212側に位置する粘着層と、粘着層上に位置する離型紙とを備える場合に、粘着層から離型紙を剥がす作業を容易にすることができる。また、粘着層から離型紙を剥がした後、配線基板10の粘着層を対象物に貼り付ける作業を容易にすることができる。また、配線52や電子部品51などの導電体50が配置されている内側領域R1は、外側領域R2に比べて伸び易いので、対象物に対して内側領域R1を密着させ易い。
また、本実施の形態においては、配線基板10の配線52が蛇腹形状部57を有している。このため、配線基板10の第1基材21が伸長する際、配線52は、蛇腹形状部57の起伏を低減するように変形することによって、すなわち蛇腹形状を解消することによって、第1基材21の伸長に追従することができる。このため、第1基材21の伸長に伴って配線52の全長が増加することや、配線52の断面積が減少することを抑制することができる。このことにより、配線基板10の伸長に起因して配線52の抵抗値が増加することを抑制することができる。また、配線52にクラックなどの破損が生じてしまうことを抑制することができる。
配線52の蛇腹形状部57によって得られる、配線52の電気抵抗値に関する効果の一例について説明する。ここでは、第1方向D1における張力が配線基板10に加えられていない第1状態における配線52の電気抵抗値を、第1電気抵抗値と称する。また、第1方向D1において配線基板10に張力を加えて第1基材21を第1状態に比べて30%伸長させた第2状態における配線52の抵抗値を、第2電気抵抗値と称する。本実施の形態によれば、配線52に蛇腹形状部57を形成することにより、第1電気抵抗値に対する、第1電気抵抗値と第2電気抵抗値の差の絶対値の比率を、20%以下にすることができ、より好ましくは10%以下にすることができ、更に好ましくは5%以下にすることができる。
図10は、第1方向D1において配線基板10に張力を加えて第1基材21を第1状態に比べて25%伸長させた状態における配線基板10を拡大して示す断面図である。図10において、符号S12及びS22はそれぞれ、第1基材21を25%伸長させた状態における、第1面211側の表面における蛇腹形状部13の振幅及び第2面212側の表面における蛇腹形状部18の振幅を表している。また、符号F12及びF22はそれぞれ、第1基材21を25%伸長させた状態における、第1面211側の表面における蛇腹形状部13の周期及び第2面212側の表面における蛇腹形状部18の周期を表している。25%伸長した状態の第1基材21における蛇腹形状部13の振幅S12は、伸長していない状態の配線基板10における蛇腹形状部13の振幅S11の例えば0.8倍以下であり、0.7倍以下であってもよく、0.6倍以下であってもよい。また、振幅S12は、振幅S11の例えば0.2倍以上であり、0.3倍以上であってもよく、0.4倍以上であってもよい。
また、図10において、符号M12及びM22はそれぞれ、25%伸長した状態の第1基材21における蛇腹形状部13の山部11及び谷部12の、配線52が延びる方向における幅を表す。図10に示すように、25%伸長した状態の第1基材21における山部11の幅M12及び谷部12の幅M22は、伸長していない状態の第1基材21における山部11の幅M11及び谷部12の幅M21に比べて大きい。
配線基板10を伸長させるとき、蛇腹形状部13の山部11及び谷部12の幅は、両者の比率を維持しながら増加してもよい。配線基板10に張力が加えられていない状態の蛇腹形状部13における山部11の比率を、符号X2で表す。比率X2は、M12/(M12+M22)によって算出される。比率X2は、配線基板10に張力が加えられていない状態における上述のX1と同等であり、例えば0.40以上0.60以下である。また、比率X1と比率X2の差の絶対値は、例えば0.20以下であり、0.15以下であってもよく、0.10以下であってもよく、0.08以下であってもよく、0.06以下であってもよく、0.04以下であってもよい。
配線基板10の用途としては、ヘルスケア分野、医療分野、介護分野、エレクトロニクス分野、スポーツ・フィットネス分野、美容分野、モビリティ分野、畜産・ペット分野、アミューズメント分野、ファッション・アパレル分野、セキュリティ分野、ミリタリー分野、流通分野、教育分野、建材・家具・装飾分野、環境エネルギー分野、農林水産分野、ロボット分野などを挙げることができる。例えば、人の腕などの身体の一部に取り付ける製品を、本実施の形態による配線基板10を用いて構成する。それらの製品の一例としては、バイタルセンサ、マスク、補聴器、歯ブラシ、絆創膏、湿布、コンタクトレンズ、義手、義足、義眼、カテーテル、ガーゼ、薬液パック、包帯、ディスポーザブル生体電極、おむつ、リハビリ用機器、家電製品、ディスプレイ、サイネージ、パーソナルコンピューター、携帯電話、マウス、スピーカー、スポーツウェア、リストバンド、はちまき、手袋、水着、サポーター、ボール、グローブ、ラケット、クラブ、バット、釣竿、リレーのバトンや器械体操用具、またそのグリップ、身体トレーニング用機器、浮き輪、テント、水着、ゼッケン、ゴールネット、ゴールテープ、薬液浸透美容マスク、電気刺激ダイエット用品、懐炉、付け爪、タトゥー、自動車、飛行機、列車、船舶、自転車、ベビーカー、ドローン、車椅子、などのシート、インパネ、タイヤ、内装、外装、サドル、ハンドル、道路、レール、橋、トンネル、ガスや水道の管、電線、テトラポッド、ロープ首輪、リード、ハーネス、動物用のタグ、ブレスレット、ベルトなど、ゲーム機器、コントローラーなどのハプティクスデバイス、ランチョンマット、チケット、人形、ぬいぐるみ、応援グッズ、帽子、服、メガネ、靴、インソール、靴下、ストッキング、スリッパ、インナーウェア、マフラー、耳あて、鞄、アクセサリー、指輪、時計、ネクタイ、個人ID認識デバイス、ヘルメット、パッケージ、ICタグ、ペットボトル、文具、書籍、ペン、カーペット、ソファ、寝具、照明、ドアノブ、手すり、花瓶、ベッド、マットレス、座布団、カーテン、ドア、窓、天井、壁、床、ワイヤレス給電アンテナ、電池、ビニールハウス、ネット(網)、ロボットハンド、ロボット外装を挙げることができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1の変形例)
図11Aは、第1の変形例に係る配線基板10を示す断面図である。配線基板10の基材20は、第1基材21又は第2基材22に重なる積層基材24を備えていてもよい。図11Aに示す例において、積層基材24は、第1基材21及び第2基材22に重なるように第2面212側に位置している。図示はしないが、積層基材24は、第2基材22には重なるが第1基材21には重なっていなくてもよい。また、積層基材24は、第1基材21と導電体50との間に位置していてもよい。
積層基材24は、第1基材21及び第2基材22と同様に、エラストマーを主成分として含んでいてもよい。また、積層基材24は、植物繊維、動物繊維又は合成繊維などの繊維を含む部材であってもよい。このような部材の例としては、紙、糸、布などを挙げることができる。布の例としては、織物、編物、不織布などを挙げることができる。
積層基材24の弾性係数は、第1基材21の弾性係数よりも小さくてもよく、第1基材21の弾性係数よりも大きくてもよい。また、積層基材24の弾性係数は、第2基材22の弾性係数よりも小さくてもよく、第2基材22の弾性係数よりも大きくてもよい。
積層基材24の弾性係数を算出する方法は、上述の第1基材21及び第2基材22の弾性係数を算出する方法と同様であってもよく、異なっていてもよい。
(第2の変形例)
図11Bは、第2の変形例に係る配線基板10を示す断面図である。配線基板10の基材20は、基材20の内側領域R1において電子部品51、配線52などの導電体50を覆うカバー材25を備えていてもよい。図11Bに示す例において、カバー材25は、内側領域R1及び外側領域R2の両方に跨るように広がっている。
図11Bに示すように、第1基材21の第1面211側にカバー材25が設けられている場合に、第1基材21の第2面212側に積層基材24が設けられていてもよい。図示はしないが、積層基材24は、カバー材25上に設けられていてもよい。また、図示はしないが、基材20は、カバー材25を備えるが積層基材24を備えていなくてもよい。
カバー材25は、第1基材21及び第2基材22と同様に、エラストマーを主成分として含んでいてもよい。カバー材25の弾性係数は、第1基材21の弾性係数よりも小さくてもよく、第1基材21の弾性係数よりも大きくてもよい。また、カバー材25の弾性係数は、第2基材22の弾性係数よりも小さくてもよく、第2基材22の弾性係数よりも大きくてもよい。
(第3の変形例)
上述の実施の形態においては、内側領域R1を画定する包絡線Eを構成する4本の包絡線E11、E12、E21、E22と基材20の外縁との間の各領域に、第1基材21の弾性係数よりも大きい弾性係数を有する第2基材22が存在する例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、4本の包絡線E11、E12、E21、E22と基材20の外縁との間の各領域の少なくとも1つに、第1基材21の弾性係数よりも大きい弾性係数を有する第2基材22が存在していればよい。好ましくは、第1方向D1において対向する一対の第2包絡線E21,E22と基材20の外縁との間、又は、第2方向D2において対向する一対の第1包絡線E11,E12と基材20の外縁との間に第2基材22が存在している。図12Aは、第1方向D1において対向する一対の第2包絡線E21,E22と基材20の外縁との間に第2基材22が存在している例を示す平面図である。図12Aに示す例によれば、第1方向D1において配線基板10に張力を加えた時に、一対の第2包絡線E21,E22と基材20の外縁との間の領域の形状が変化することを抑制できる。このため、配線基板10を人体などの対象物に装着する時に配線基板10の形状が不安定になることを抑制できるので、配線基板10を対象物に装着する作業の安定性を向上させることができる。図12Bに示すように、4本の包絡線E11、E12、E21、E22と基材20の外縁との間の各領域のうちの1つにのみ、第2基材22が存在していてもよい。
(第2の実施の形態)
次に、図13Aを参照して、本開示の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態において、上述の第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
図13Aに示すように、配線基板10は、第1基材21を含む基材20と、第1基材21の第1面211側に位置する導電体50と、を備えている。第1基材21は、基材20の外縁にまで広がっている。このため、第1基材21は、導電体50に重なる内側領域R1だけでなく、内側領域R1の外側の外側領域R2にも位置している。
図13Aに示すように、基材20の外側領域R2の厚みt2は、基材20の内側領域R1の厚みt1よりも大きい。このため、基材20の外側領域R2が内側領域R1よりも伸び難くなる。従って、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、配線基板10に張力を加えた時に配線基板10の外縁又は外縁近傍の形状が変化することを抑制できる。このため、配線基板10を人体などの対象物に装着する時に配線基板10の形状が不安定になることを抑制できるので、配線基板10を対象物に装着する作業の安定性を向上させることができる。また、配線52や電子部品51などの導電体50が配置されている内側領域R1は、外側領域R2に比べて伸び易いので、対象物に対して内側領域R1を密着させ易い。
なお、図13Aにおいては、外側領域R2における第1基材21が、内側領域R1における第1基材21に比べて第2面212側で厚い例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図13Bに示すように、外側領域R2における第1基材21が、内側領域R1における第1基材21に比べて第1面211側で厚くてもよい。また、図13C及び図13Dに示すように、外側領域R2は、平面視における基材20の中心から基材20の外縁側へ向かうにつれて厚みt2が増加する領域を含んでいてもよい。
基材20の外側領域R2の厚みt2は、基材20の内側領域R1の厚みt1の例えば1.1倍以上であり、1.2倍以上であってもよく、1.3倍以上であってもよく、1.5倍以上であってもよく、2.0倍以上であってもよい。また、外側領域R2の厚みt2は、内側領域R1の厚みt1の例えば5.0倍以下であってもよく、4.0倍以下であってもよく、3.0倍以下であってもよい。内側領域R1の厚みt1に対する外側領域R2の厚みt2の比率の範囲は、上述の下限の候補値と上限の候補値との任意の組み合わせによって定められ得る。
内側領域R1の厚みt1は、内側領域R1の複数の位置における基材20の厚みの測定結果の平均値であってもよい。同様に、外側領域R2の厚みt2は、外側領域R2の複数の位置における基材20の厚みの測定結果の平均値であってもよい。複数の位置における基材20の厚みは、例えば、基材20の断面を撮影した画像に基づいて算出され得る。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1の変形例)
図14Aは、第1の変形例に係る配線基板10を示す断面図である。図14Aに示す例において、第1基材21は、基材20の外縁にまで広がっている。このため、第1基材21は、導電体50に重なる内側領域R1だけでなく、内側領域R1の外側の外側領域R2にも位置している。また、基材20は、第1基材21の第2面212の法線方向に沿って見た場合に外側領域R2において第1基材21に重なるよう第1基材21の第2面212側に位置する積層基材24を備えている。この場合、基材20は、外側領域R2においては、第1基材21及び積層基材24を含む。一方、基材20は、内側領域R1においては、第1基材21を含むが積層基材24を含まない。このため、基材20の外側領域R2の厚みは、基材20の内側領域R1の厚みよりも大きくなる。これにより、基材20において、導電体50が位置する内側領域R1と、内側領域R1よりも外側に位置し、内側領域R1の厚みt1よりも大きい厚みt2を有する外側領域R2と、を実現することができる。
積層基材24は、エラストマーを主成分として含んでいてもよい。また、積層基材24は、植物繊維、動物繊維又は合成繊維などの繊維を含む部材であってもよい。このような部材の例としては、紙、糸、布などを挙げることができる。布の例としては、織物、編物、不織布などを挙げることができる。また、積層基材24は、薄膜状の金属材料を含んでいてもよい。金属材料の例としては、銅、アルミニウム、ステンレス鋼等を挙げることができる。また、積層基材24は、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系、ポリエステル系、エポキシ系、ビニルエーテル系、ポリエン・チオール系又はシリコーン系等のオリゴマー、ポリマーなどを含んでいてもよい。
積層基材24の弾性係数は、第1基材21の弾性係数よりも小さくてもよく、第1基材21の弾性係数よりも大きくてもよい。
(第2の変形例)
図14Bに示すように、基材20は、基材20の内側領域R1において電子部品51、配線52などの導電体50を覆うカバー材25を備えていてもよい。カバー材25は、内側領域R1及び外側領域R2の両方に跨るように広がっていてもよい。
(第3の変形例)
図14C及び図14Dに示すように、カバー材25のうち外側領域R2に位置する部分は、平面視における基材20の中心から基材20の外縁側へ向かうにつれて厚みt2が増加する領域を含んでいてもよい。この場合、基材20が積層基材24を備えていなくても、基材20の外側領域R2の厚みt2を、基材20の内側領域R1の厚みt1よりも大きくすることができる。図示はしないが、図14C及び図14Dに示す配線基板10が積層基材24を更に備えていてもよい。
(第4の変形例)
図14A〜図14Dにおいては、積層基材24が外側領域R2において第1基材21の第2面212側に位置する例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図15Aに示すように、積層基材24が外側領域R2において第1基材21の第1面211側に位置していてもよい。また、図15Bに示すように、第1基材21の第1面211と積層基材24との間にカバー材25が設けられていてもよい。
(第3の実施の形態)
次に、図16及び図17を参照して、本開示の第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態において、上述の第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
図16は、配線基板10を示す平面図である。図17は、図16の配線基板10のXVII−XVII線に沿った断面図である。図16に示すように、配線基板10は、第1基材21を含み、孔27が形成されている基材20と、第1基材21の第1面211側に位置する導電体50と、を備えている。第1基材21は、基材20の外縁にまで広がっている。このため、第1基材21は、導電体50に重なる内側領域R1だけでなく、内側領域R1の外側の外側領域R2にも位置している。
基材20の外側領域R2における孔27の密度は、基材20の内側領域R1における孔27の密度よりも低い。図16に示す例において、孔27は、内側領域R1内に形成されており、外側領域R2には形成されていない。この場合、基材20の外側領域R2が内側領域R1よりも変形し難くなる。従って、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、配線基板10に張力を加えた時に配線基板10の外縁又は外縁近傍の形状が変化することを抑制できる。このため、配線基板10を人体などの対象物に装着する時に配線基板10の形状が不安定になることを抑制できるので、配線基板10を対象物に装着する作業の安定性を向上させることができる。また、配線52や電子部品51などの導電体50が配置されている内側領域R1は、外側領域R2に比べて伸び易いので、対象物に対して内側領域R1を密着させ易い。
孔27の密度は、各領域に位置する孔27の面積を領域の面積で割ることによって算出される。例えば、内側領域R1における孔27の密度は、内側領域R1に位置する複数の孔27の面積の和を内側領域R1の面積で割ることによって算出される。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1の変形例)
図18は、第1の変形例に係る配線基板10を示す断面図である。図18に示すように、基材20は、第1基材21と、第1基材21の側面215よりも外側に位置し、第1基材21の弾性係数よりも大きい弾性係数を有する第2基材22を備えていてもよい。また、内側領域R1に位置する第1基材21に孔27が形成されていてもよい。
(第2の変形例)
図19は、第2の変形例に係る配線基板10を示す断面図である。図19に示すように、基材20は、内側領域R1及び外側領域R2の両方に位置する第1基材21と、第1基材21の第2面212側に位置する積層基材24と、を備えていてもよい。また、内側領域R1に位置する積層基材24に孔27が形成されていてもよい。
(第3の変形例)
上述の第3の実施の形態及び各変形例においては、基材20に孔27が形成されている例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、基材20に切り込みが形成されていてもよい。切り込みは、基材20を貫通していてもよく、貫通していなくてもよい。基材20に切り込みが形成されている場合、基材20の外側領域R2における切り込みの密度を、基材20の内側領域R1における切り込みの密度よりも低くする。これにより、基材20の外側領域R2が内側領域R1よりも変形し難くなる。
切り込みの密度は、各領域に位置する切り込みの全長を領域の面積で割ることによって算出される。例えば、内側領域R1における切り込みの密度は、内側領域R1に位置する複数の切り込みの長さの和を内側領域R1の面積で割ることによって算出される。
(第4の実施の形態)
次に、図20及び図21を参照して、本開示の第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態において、上述の第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
図20は、配線基板10を示す平面図である。図21は、図20の配線基板10のXXI−XXI線に沿った断面図である。図20及び図21に示すように、配線基板10は、第1基材21を含む基材20と、第1基材21の第1面211側に位置する導電体50と、基材20に重なる補強層28と、を備えている。図21に示す例においては、互いに離れている複数の補強層28が、第1基材21の外側領域R2の第2面212側に位置している。図20に示すように、外側領域R2においては、複数の補強層28が、基材20の外縁に沿って並んでいてもよい。なお、図20及び図21に示す例においては、第1基材21の内側領域R1には補強層28が設けられていないが、これに限られることはなく、第1基材21の内側領域R1にも補強層28が設けられていてもよい。
基材20の外側領域R2に重なる補強層28の密度は、基材20の内側領域R1に重なる補強層28の密度よりも高い。この場合、配線基板10のうち外側領域R2に重なる部分の曲げ剛性は、配線基板10のうち内側領域R1に重なる部分の曲げ剛性よりも大きくなる。このため、基材20の外側領域R2が内側領域R1よりも伸び難くなる。従って、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、配線基板10に張力を加えた時に配線基板10の外縁又は外縁近傍の形状が変化することを抑制できる。このため、配線基板10を人体などの対象物に装着する時に配線基板10の形状が不安定になることを抑制できるので、配線基板10を対象物に装着する作業の安定性を向上させることができる。また、配線52や電子部品51などの導電体50が配置されている内側領域R1は、外側領域R2に比べて伸び易いので、対象物に対して内側領域R1を密着させ易い。
補強層28の密度は、各領域に位置する補強層28の面積を領域の面積で割ることによって算出される。例えば、外側領域R2における補強層28の密度は、外側領域R2に位置する複数の補強層28の面積の和を外側領域R2の面積で割ることによって算出される。
補強層28が配線52に重なるように内側領域R1に設けられる場合、補強層28は、配線52の蛇腹形状部の周期を制御するよう機能してもよい。
補強層28は、第1基材21の弾性係数よりも高い弾性係数を有してもよい。補強層28の弾性係数は、例えば1MPa以上500GPa以下であり、より好ましくは5MPa以上300GPa以下である。補強層28の弾性係数は、第1基材21の弾性係数の1.1倍以上5000倍以下であってもよく、より好ましくは10倍以上3000倍以下である。
補強層28の材料は、伸縮性を有していてもよく、伸縮性を有していなくてもよい。中でも、補強層28の材料は伸縮性を有することが好ましい。補強層28が伸縮性を有する材料を含む場合には、変形に対する耐性を有することができるからである。
補強層28に用いられる伸縮性を有さない材料としては、例えば、樹脂を挙げることができる。樹脂としては、一般的な樹脂を用いることができ、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等のいずれも用いることができる。また、補強層28が樹脂又はエラストマーを含む場合、補強層28としては、樹脂基材を用いることもできる。
また、補強層28は、金属材料を含んでいてもよい。金属材料の例としては、銅、アルミニウム、ステンレス鋼等を挙げることができる。
補強層28に用いられる伸縮性を有する材料の伸縮性としては、第1基材21の伸縮性と同様とすることができる。
補強層28に用いられる伸縮性を有する材料としては、例えば、エラストマーを挙げることができる。エラストマーとしては、一般的な熱可塑性エラストマーおよび熱硬化性エラストマーを用いることができ、具体的には、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、アミド系エラストマー、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、ポリスチレンブタジエン、ポリクロロプレン等が挙げられる。補強層28を構成する材料がこれらの樹脂である場合、補強層28は、透明性を有していてもよい。また、補強層28は、遮光性、例えば紫外線を遮蔽する特性を有していてもよい。例えば、補強層28は黒色であってもよい。また補強層28の色と基板の色とが同一であってもよい。補強層28にデザイン性を持たせて加飾の役割を持っていてもよい。
また、補強層28は、絶縁性を有していてもよい。絶縁性を有する補強層28の材料としては、樹脂やエラストマーを用いることができる。
補強層28の厚みは、伸縮に耐え得る厚みであればよく、補強層28の材料等に応じて適宜選択される。補強層28の厚みは、例えば、0.1μm以上とすることができ、1μm以上であってもよく、10μm以上であってもよい。また、補強層28の厚みは、例えば、5mm以下とすることができ、1mm以下であってもよく、500μm以下であってもよく、100μm以下であってもよい。
補強層28の形成方法は、材料等に応じて適宜選択される。例えば、補強層28を構成する材料を印刷法により基材20上に印刷する方法が挙げられる。補強層28を構成する金属箔、樹脂フィルムなどの部材を基材20に接着層などを介して貼り付けてもよい。
補強層28を基材20に貼り付けるための接着層は、分子接着層であってもよい。なお、「分子接着」とは、分子接着剤となる化合物を2つの被着体の間に付与し、化学結合によりこれらの2つの被着体を接着接合することをいう。
分子接着層に用いられる分子接着剤としては、公知の分子接着剤を用いることができ、配線基板10の用途等に応じて適宜選択される。例えば、シランカップリング剤、チオール系化合物等が挙げられる。分子接着層の厚さは、例えば数nm〜100nm程度である。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1の変形例)
図22は、第1の変形例に係る配線基板10を示す断面図である。図22に示すように、基材20は、第1基材21と、第1基材21の側面215よりも外側に位置し、第1基材21の弾性係数よりも大きい弾性係数を有する第2基材22と、外側領域R2において第2基材22に重なる補強層28と、を備えていてもよい。
本変形例においても、基材20の外側領域R2に重なる補強層28の密度は、基材20の内側領域R1に重なる補強層28の密度よりも高い。このため、基材20の外側領域R2が内側領域R1よりも伸び難くなる。
(第2の変形例)
図23は、第2の変形例に係る配線基板10を示す平面図である。図23に示すように、配線基板10は、外側領域R2において第1方向D1に延びる複数の補強層28と、内側領域R1及び外側領域R2に跨るように第2方向D2に延びる複数の補強層28と、を備えていてもよい。
(第3の変形例)
図24は、第3の変形例に係る配線基板10を示す平面図である。図25は、図24の配線基板10のXXV−XXV線に沿った断面図である。図24及び図25に示す例において、第1基材21及び補強層28は、内側領域R1及び外側領域R2の両方に位置している。この場合、補強層28のうち基材20の内側領域R1に重なる補強層28は開口29を含んでいてもよい。内側領域R1に重なる補強層28に開口29を形成することにより、基材20の外側領域R2に重なる補強層28の密度を、基材20の内側領域R1に重なる補強層28の密度よりも高くすることができる。これにより、基材20の外側領域R2が内側領域R1よりも伸び難くなる。
(第5の実施の形態)
次に、図26及び図27を参照して、本開示の第5の実施の形態について説明する。第5の実施の形態において、上述の第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
図26は、配線基板10を示す平面図である。図27は、図26の配線基板10のXXVII−XXVII線に沿った断面図である。図26及び図27に示すように、配線基板10は、内側領域R1及び外側領域R2の両方に位置する第1基材21を含む基材20と、第1基材21の第1面211側に位置する導電体50と、基材20に重なる複数の補強層28と、を備えている。
複数の補強層28は、外側領域R2に位置する第1補強層281と、第1補強層281よりも基材20の外縁から離れて位置し、第1補強層281よりも小さい面積を有する第2補強層282と、を含んでいる。図26及び図27に示す例において、第2補強層282は内側領域R1に位置している。図示はしないが、第2補強層282は外側領域R2に位置していてもよい。また、第1補強層281及び第2補強層282がいずれも内側領域R1に位置していてもよい。
複数の補強層28は、第2補強層282よりも基材20の外縁から離れて位置し、第2補強層282よりも小さい面積を有する第3補強層283を含んでいてもよい。図26及び図27に示す例において、第2補強層282及び第3補強層283はいずれも内側領域R1に位置している。
このように、本実施の形態においては、平面視における基材20の外縁から基材20の中心側へ向かうにつれて、少なくとも部分的に、補強層28の面積が小さくなっている。このため、基材20の外縁に沿う領域の曲げ剛性は、基材20の中心領域の曲げ剛性よりも大きくなる。この結果、基材20の外側領域R2が内側領域R1よりも伸び難くなる。従って、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、配線基板10に張力を加えた時に配線基板10の外縁又は外縁近傍の形状が変化することを抑制できる。このため、配線基板10を人体などの対象物に装着する時に配線基板10の形状が不安定になることを抑制できるので、配線基板10を対象物に装着する作業の安定性を向上させることができる。また、配線52や電子部品51などの導電体50が配置されている内側領域R1は、外側領域R2に比べて伸び易いので、対象物に対して内側領域R1を密着させ易い。
(第6の実施の形態)
次に、図28及び図29を参照して、本開示の第6の実施の形態について説明する。第6の実施の形態において、上述の第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
図28は、配線基板10を示す平面図である。図29は、図28の配線基板10のXXXIX−XXXIX線に沿った断面図である。図28及び図29に示すように、配線基板10は、内側領域R1及び外側領域R2の両方に位置する第1基材21を含む基材20と、第1基材21の第1面211側に位置する導電体50と、基材20に重なり、複数の開口29が形成されている補強層28と、を備えている。
補強層28の複数の開口29は、内側領域R1に位置する第1開口291と、第1開口291よりも基材20の外縁側に位置し、第1開口291よりも小さい面積を有する第2開口292と、を含んでいる。図28及び図29に示す例において、第2開口292は内側領域R1に位置している。図示はしないが、第2開口292は外側領域R2に位置していてもよい。
補強層28の複数の開口29は、第2開口292よりも基材20の外縁側に位置し、第2開口292よりも小さい面積を有する第3開口293を含んでいてもよい。図28及び図29に示す例において、第2開口292は内側領域R1に位置し、第3開口293は外側領域R2に位置している。
このように、本実施の形態においては、平面視における基材20の中心から基材20の外縁側へ向かうにつれて、開口29の面積が小さくなっている。このため、基材20の外縁に沿う領域の曲げ剛性は、基材20の中心領域の曲げ剛性よりも大きくなる。この結果、基材20の外側領域R2が内側領域R1よりも伸び難くなる。従って、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、配線基板10に張力を加えた時に配線基板10の外縁又は外縁近傍の形状が変化することを抑制できる。このため、配線基板10を人体などの対象物に装着する時に配線基板10の形状が不安定になることを抑制できるので、配線基板10を対象物に装着する作業の安定性を向上させることができる。また、配線52や電子部品51などの導電体50が配置されている内側領域R1は、外側領域R2に比べて伸び易いので、対象物に対して内側領域R1を密着させ易い。
(第7の実施の形態)
次に、図30及び図31を参照して、本開示の第7の実施の形態について説明する。第7の実施の形態において、上述の第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
図30は、配線基板10を示す平面図である。図31は、図30の配線基板10のXXXI−XXXI線に沿った断面図である。図30及び図31に示すように、配線基板10の基材20は、第1基材21と、基材20の面内方向における第1基材21の側面215よりも外側に位置する第2基材22と、第2基材22の外側の側面225よりも外側に位置する第3基材23と、を備える。図30及び図31に示す例においては、第3基材23の外側の側面235が基材20の外縁を構成している。図31に示すように、第3基材23は、基材20の面内方向において第2基材22の外側の側面225に接している。
第3基材23は、第2基材22よりも高い伸縮性を有する。言い換えると、第3基材23は、第2基材22よりも低い剛性を有する。例えば、第3基材23の弾性係数は、第2基材22の弾性係数よりも小さい。このように、低い剛性を有する第3基材23を第2基材22の外側の側面225よりも外側に設けることにより、第2基材22を含む外側領域R2の外側に、外側領域R2よりも伸び易い外縁領域R3を実現することができる。このため、配線基板10に張力を加えた場合、外側領域R2に比べて外縁領域R3が大きく伸びることができる。従って、配線基板10を人体などの対象物に装着する時、外縁領域R3が伸びて対象物に密着することができるので、対象物に対して配線基板10を装着し易い。また、外縁領域R3及び内側領域R1に比べて伸び難い外側領域R2が外縁領域R3と内側領域R1との間にあるので、配線基板10に張力を加えた時に配線基板10の外縁又は外縁近傍の形状が過剰に変化することを抑制できる。これにより、配線基板10を人体などの対象物に装着する時に配線基板10の形状が不安定になることを抑制できる。
第3基材23の厚みは、第1基材21及び第2基材22と同様に、例えば10μm以上10mm以下であり、より好ましくは20μm以上3mm以下である。第3基材23は、第1基材21及び第2基材22と同様に、エラストマーを主成分として含んでいてもよい。また、第3基材23は、第1基材21及び第2基材22と同様に、織物、編物、不織布などの布を主成分として含んでいてもよい。
本実施の形態において、外縁領域R3は、第3基材23を含む部分として定義されてもよい。また、外側領域R2は、図30に示すように、内側領域R1から第2方向D2の外縁側へ距離M以下の領域として定義されてもよい。距離Mは、配線基板10を人体などの対象物に装着する時に外側領域R2が配線基板10の外縁又は外縁近傍の形状を安定化するという効果を発現することができるよう定められる。距離Mは、例えば1mmであり、2mmであってもよく、3mmであってもよい。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1の変形例)
図32は、第1の変形例に係る配線基板10を示す平面図である。図33は、図32の配線基板10のXXXIII−XXXIII線に沿った断面図である。図32及び図33に示すように、配線基板10は、内側領域R1及び外側領域R2の両方に位置する第1基材21と第1基材21の第1面211側に位置する導電体50と、内側領域R1の外側において第1基材21に重なる補強層28と、を備えていてもよい。この場合、第1基材21のうち補強層28と重なる領域の剛性は、第1基材21のうち補強層28と重ならない領域の剛性よりも高くなる。従って、本変形例においては、第1基材21のうち平面視において補強層28と重なる領域が、内側領域R1よりも伸び難い外側領域R2を構成し、第2基材22のうち平面視において補強層28よりも外側に位置する領域が、外側領域R2よりも伸び易い外縁領域R3を構成している。これにより、配線基板10に張力を加えた場合に、外側領域R2に比べて外縁領域R3が大きく伸びることができる。従って、配線基板10を人体などの対象物に装着する時、外縁領域R3が伸びて対象物に密着することができるので、対象物に対して配線基板10を装着し易い。配線基板10に張力を加えた場合に、基材20の外縁が過剰に変形することを抑制することができる。このため、配線基板10を対象物に装着する作業の安定性を向上させることができる。
上述の各実施の形態及び変形例は、その他の実施の形態及び変形例と適宜組み合わせられ得る。
10 配線基板
11 山部
12 谷部
13 蛇腹形状部
16 山部
17 谷部
18 蛇腹形状部
20 基材
21 第1基材
211 第1面
212 第2面
215 側面
22 第2基材
221 第1面
222 第2面
225 側面
23 第3基材
24 積層基材
25 カバー材
26 切り込み
27 孔
28 補強層
281 第1補強層
282 第2補強層
283 第3補強層
29 開口
291 第1開口
292 第2開口
293 第3開口
50 導電体
51 電子部品
52 配線
55 山部
56 谷部
57 蛇腹形状部

Claims (26)

  1. 第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含み、伸縮性を有する第1基材と、前記第1基材の側面よりも外側に位置し、前記第1基材の弾性係数よりも大きい弾性係数を有する第2基材と、を備える基材と、
    前記第1基材の前記第1面側に位置する配線を含む導電体と、を備える、配線基板。
  2. 前記基材は、前記第2面の法線方向に沿って見た場合に少なくとも前記第2基材に重なっている積層基材を備える、請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記積層基材は、前記第2面の法線方向に沿って見た場合に前記第1基材及び前記第2基材に重なっている、請求項2に記載の配線基板。
  4. 第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含み、伸縮性を有する第1基材を少なくとも備える基材と、
    前記第1基材の前記第1面側に位置する配線を含む導電体と、を備え、
    前記基材は、前記第1面の法線方向に沿って見た場合に、前記導電体が位置している内側領域と、前記内側領域よりも前記基材の外縁側に位置する外側領域と、を含み、
    前記基材の前記外側領域の厚みは、前記基材の前記内側領域の厚みよりも大きい、配線基板。
  5. 前記第1基材は、前記内側領域及び前記外側領域の両方に位置しており、
    前記基材の前記外側領域に位置する前記第1基材の厚みは、前記内側領域に位置する前記第1基材の厚みよりも大きい、請求項4に記載の配線基板。
  6. 前記基材は、前記第1面の法線方向に沿って見た場合に前記外側領域において前記基材に重なる積層基材を備える、請求項4に記載の配線基板。
  7. 前記基材は、前記内側領域及び前記外側領域の両方に位置し、前記内側領域において前記導電体を覆うカバー材を備える、請求項4乃至6のいずれか一項に記載の配線基板。
  8. 前記外側領域に位置する前記カバー材の厚みは、前記内側領域に位置する前記カバー材の厚みよりも大きい、請求項7に記載の配線基板。
  9. 前記基材の前記外側領域は、平面視における前記基材の中心から前記基材の外縁側へ向かうにつれて厚みが増加する領域を含む、請求項4乃至8のいずれか一項に記載の配線基板。
  10. 第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含み、伸縮性を有する第1基材を少なくとも備え、切り込み又は孔が形成されている基材と、
    前記第1基材の前記第1面側に位置する配線を含む導電体と、を備え、
    前記基材は、前記第1面の法線方向に沿って見た場合に、前記導電体が位置している内側領域と、前記内側領域よりも前記基材の外縁側に位置する外側領域と、を含み、
    前記基材の前記外側領域における前記切り込み又は前記孔の密度は、前記基材の前記内側領域における前記切り込み又は前記孔の密度よりも低い、配線基板。
  11. 前記第1基材は、前記内側領域及び前記外側領域の両方に位置しており、
    前記内側領域に位置する前記第1基材に前記孔が形成されている、請求項10に記載の配線基板。
  12. 前記基材は、前記第1基材の側面よりも外側に位置し、前記第1基材の弾性係数よりも大きい弾性係数を有する第2基材を備え、
    前記内側領域に位置する前記第1基材に前記孔が形成されている、請求項10に記載の配線基板。
  13. 前記基材は、前記第1基材の前記第2面側に位置する積層基材を備え、
    前記内側領域に位置する前記積層基材に前記孔が形成されている、請求項10に記載の配線基板。
  14. 第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含み、伸縮性を有する第1基材を少なくとも備える基材と、
    前記第1基材の前記第1面側に位置する配線を含む導電体と、
    前記基材に重なる補強層と、を備え、
    前記基材は、前記第1面の法線方向に沿って見た場合に、前記導電体が位置している内側領域と、前記内側領域よりも前記基材の外縁側に位置する外側領域と、を含み、
    前記基材の前記外側領域に重なる前記補強層の密度は、前記基材の前記内側領域に重なる前記補強層の密度よりも高い、配線基板。
  15. 前記基材の前記内側領域に重なる前記補強層は開口を含む、請求項14に記載の配線基板。
  16. 第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含み、伸縮性を有する第1基材を少なくとも備える基材と、
    前記第1基材の前記第1面側に位置する配線を含む導電体と、
    前記基材に重なる複数の補強層と、を備え、
    前記複数の補強層は、第1補強層と、前記第1補強層よりも前記基材の外縁から離れて位置し、前記第1補強層よりも小さい面積を有する第2補強層と、を含む、配線基板。
  17. 前記複数の補強層は、前記第2補強層よりも前記基材の外縁から離れて位置し、前記第2補強層よりも小さい面積を有する第3補強層を含む、請求項16に記載の配線基板。
  18. 第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含み、伸縮性を有する第1基材を少なくとも備える基材と、
    前記第1基材の前記第1面側に位置する配線を含む導電体と、
    前記基材に重なり、複数の開口が形成されている補強層と、を備え、
    前記複数の開口は、第1開口と、前記第1開口よりも前記基材の外縁側に位置し、前記第1開口よりも小さい面積を有する第2開口と、を含む、配線基板。
  19. 前記複数の開口は、前記第2開口よりも前記基材の外縁側に位置し、前記第2開口よりも小さい面積を有する第3開口を含む、請求項18に記載の配線基板。
  20. 前記補強層は、前記第1基材の弾性係数よりも大きい弾性係数を有する、請求項14乃至19のいずれか一項に記載の配線基板。
  21. 前記配線は、前記配線が延びる方向に並ぶ複数の山部を含む、請求項1乃至20のいずれか一項に記載の配線基板。
  22. 前記第1基材の前記第2面側における前記配線基板の表面のうち前記配線の前記山部に重なる部分に現れる山部の振幅が、前記第1基材の前記第1面側における前記配線基板の表面のうち前記配線の前記山部に重なる部分に現れる山部の振幅よりも小さい、請求項21に記載の配線基板。
  23. 前記第1基材の前記第2面側における前記配線基板の表面のうち前記配線の前記山部に重なる部分に現れる山部の周期が、前記第1基材の前記第1面側における前記配線基板の表面のうち前記配線の前記山部に重なる部分に現れる山部の周期よりも大きい、請求項21又は22に記載の配線基板。
  24. 前記第1基材の前記第2面側における前記配線基板の表面のうち前記配線の前記山部に重なる部分に現れる山部の位置が、前記第1基材の前記第1面側における前記配線基板の表面のうち前記配線の山部に重なる部分に現れる谷部の位置からずれている、請求項21乃至23のいずれか一項に記載の配線基板。
  25. 前記第1基材は、熱可塑性エラストマー、シリコーンゴム、ウレタンゲル又はシリコンゲルを含む、請求項1乃至24のいずれか一項に記載の配線基板。
  26. 前記導電体は、前記配線に電気的に接続されている電子部品を含む、請求項1乃至25のいずれか一項に記載の配線基板。
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