JP7478641B2 - 給袋装置、搬送装置および給袋方法 - Google Patents
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Description
そこで、特許文献1は、包装袋の左右位置補正手段と高さ調整手段とを備え、包装袋の左右位置および高さを整えてから、包装袋をグリッパに供給する給袋装置を提案する。
ところが、特許文献1は、包装袋をめくりあげるための吸盤と包装袋を起立させるための吸盤という2種類の吸盤を備え、それぞれを駆動する駆動源、その他の構成も設けられるので、構造が複雑になる。
以上より、本開示は、簡易化された構造において、包装袋をグリッパに対して正規の位置で供給できる給袋装置を提供することを目的とする。
本開示に係る給袋機は、包装袋を吸着して保持する吸盤と、吸盤に保持される包装袋の正規位置に対する位置ずれを検出する検出器と、ストッカに正対するから位置からグリッパに正対する位置まで吸盤を移動させ、かつ、検出器の検出結果に基づいて、鉛直方向、水平方向および包装袋の吸盤で保持された包装袋の面内における傾き方向の少なくとも一つの方向に吸盤を移動させる移動部と、を備える。
この給袋方法は、吸盤に保持される包装袋の正規位置に対する位置ずれを検出するステップ(A)と、位置ずれの検出結果に基づいて、位置ずれを解消する方向に吸盤を移動させるステップ(B)と、を備える。
本開示に係る給袋方法は、包装袋を受け取る位置からグリッパに包装袋を受け渡す位置まで吸盤を移動させ、かつ、位置ずれの検出結果に基づいて、鉛直方向、水平方向および包装袋の吸盤で保持された包装袋の面内における傾き方向の少なくとも一つの方向に吸盤を移動させる。
以下で説明する実施形態は、第1実施形態、第2実施形態および第3実施形態を含む。
以下、本開示の第1実施形態について説明する。
第1実施形態に係る搬送装置1は、図1に示すように、楕円形の周回軌道を有する搬送路10と、搬送路10に沿って移動するともに搬送路上に静止する複数のグリッパ20と、グリッパ20の走行および後述する第1給袋機30Aの動作を制御するコントローラ70と、を備える。搬送装置1は、グリッパ20の一対の把持爪25A,25Bで物品としての袋状の包装袋Pの幅方向の両端を掴みながら搬送路10に沿って搬送するものであり、一対の把持爪25A,25Bで包装袋Pを把持したままで直線路11から反転路15へ、反転路15から直線路11へと搬送できる。
搬送路10は、図1に示すように、搬送路10の主体をなす互いに平行な直線路11,13と、直線路11と直線路13の一方端同士を繋ぐ円弧状の反転路15と、直線路11と直線路13の他方端同士を繋ぐ円弧状の反転路17と、を備える。
直線路11と直線路13は幅方向Wに所定の間隔をあけて対向して配置され、また、反転路15と反転路17は長手方向Lに所定の間隔をあけて対向して配置されている。
搬送路10は、直線路11に包装袋Pが供給される第1給袋機30Aが設けられ、直線路13には排袋領域Dが設けられる。第1給袋機30Aにおいて、包装袋Pが正規の姿勢となってグリッパ20に受け渡される。直線路11で受け取った包装袋Pは、直線路11、反転路15、直線路13の順で搬送され、直線路11の第1処理領域Bおよび直線路13の第2処理領域Cでそれぞれ所定の処理が行われる。第2処理領域Bで処理を終えた包装袋Pは、排袋領域Dにおいて下流に向けて受け渡される。包装袋Pを受け渡したグリッパ20は、直線路13、反転路17および直線路11を走行し、第1給袋機30Aにおいて包装袋Pを受け取る。第2実施形態および第3実施形態は、第1給袋機30Aを除くと、第1実施形態と同じ搬送路10を備えることができる。
グリッパ20は、包装袋Pを掴みながら搬送路10を移動して、包装袋Pを搬送する。
図1に示すように、搬送装置1は搬送路10に沿って複数のグリッパ20が設けられており、それぞれのグリッパ20が搬送路10とともにリニアモータを構成しているので、それぞれのグリッパ20は、搬送路10を独立して移動が制御される。
把持爪25A,25Bは、図示を省略する駆動源により開閉が制御され、閉じたときに包装袋Pを把持し、開くと把持を解いて例えば他の搬送装置に受け渡す。
次に、給袋領域Aについて説明する。
給袋領域Aは、図1に示すように、複数の包装袋Pを収容するストッカ45と、ストッカ45に収容される包装袋Pを一つずつ受け取り、かつ、給袋領域Aに停止しているグリッパ20に受け渡す第1給袋機30Aと、を備えている。第1給袋機30Aは、包装袋Pをストッカ45から取り出すときにはストッカ45に正対するが、包装袋Pを受け取った後には、直線路11で待ち受けるグリッパ20に正対する。つまり、第1給袋機30Aは、包装袋Pを受け取ってから受け渡すまで、水平方向Hに反転する。なお、本実施形態において、ストッカ45に収容される包装袋Pは、未だ内容物が充填されていない空の状態のものである。
第1給袋機30Aは、図2および図3に示すように、移動機構31と、移動機構31に取り付けられ包装袋Pを吸着して保持する保持具としての吸盤39と、吸盤39に保持される包装袋Pの位置を検出する位置検出器40と、を備える。
位置検出器40は、図2および図3に示すように、第1検出器41、第2検出器42および第3検出器43を備えている。それぞれの検出器は、一例として複数のCCD(電荷結合素子:Charge Coupled Device)が一列に並ぶラインセンサから構成される。ただし、本開示における位置検出器としては、ラインセンサに限らず、エリアセンサ、光電管などが適用され得る。
次に、図4および図5を参照して、包装袋Pの正規位置(Good)および位置ずれ(Ng-1,NG-2,NG-3)を説明する。ここで、第1検出器41は、一例として全長2×L2に対する中間位置MPが特定されており、この中間位置MPを基準にして、包装袋Pが正規位置にいるか、または、位置ずれしているかを検知する。なお、包装袋Pは一つの吸盤39に支持されている。第2検出器42と第3検出器43は、包装袋Pの高さ方向(鉛直方向V)に間隔をあけ、包装袋Pの中線MLを基準にして対称の位置に設けられる。ただし、対称は一例に過ぎず、第2検出器42と第3検出器43が予め定められた間隔を有していればよい。また、第2検出器42と第3検出器43は、水平方向Hにおいて、同じ位置に設けられる。さらに第2検出器42および第3検出器43は、寸法も含め第1検出器41と同じ仕様を有している。
傾きについては、包装袋Pの左端縁PLが第2検出器42と第3検出器43の水平方向Hの同じ位置を通るので、位置ずれを起こしていない。
以上より、この例の場合、ΔLVだけ上向きに移動させ、かつ、ΔLHだけ左向きに移動させれば、鉛直方向Vと水平方向Hの位置ずれを解消して、包装袋Pを正規位置に補正することができる。
位置ずれ量であるΔLVおよびΔLHについては、それぞれ第1検出器41および第2検出器42の検出結果として特定される。したがって、包装袋Pを所定の方向にΔLVおよびΔLHだけ第1給袋機30Aにより移動させれば、位置ずれを解消できる。
一方、位置ずれ量を用いなくても、位置ずれしている方向さえ特定できていれば、位置ずれを解消できる方向に包装袋Pを移動させつつ、継続して位置検出器40により包装袋Pの位置を検出する。そして、例えば、第1検出器41~第3検出器43の中間位置MPにおいて包装袋Pを検出した時点で包装袋Pの移動を停止させれば、位置ずれを解消できる。これが第2手段である。
本開示においては、第1手段および第2手段の一方だけを用いて位置ずれの解消を行ってもよいし、第1手段および第2手段の双方を用いて位置ずれの解消を行ってもよい。
この例の場合には、左端縁PLが第2検出器42に検出さず、かつ、左端縁PLが第3検出器43の中間位置MPよりも右方で検出されるので、傾きに関する位置ずれに加えて、水平方向Hについても位置ずれが生じている。したがって、包装袋Pは鉛直方向Vにおいても位置ずれが生じているものとみなされる。そこで、一例として、以下の手順で、位置ずれを解消する。
次に、第1給袋機30Aの動作について、図6および図7を参照して説明する。この動作は、ストッカ45から包装袋Pを取り出してから搬送路10のグリッパ20に受け渡すまでの動作である。
図6(S101)に示すように、移動機構31の吸盤39がストッカ45に正対しており、吸盤39が包装袋Pを吸着して保持する(図7 S101)。吸盤39が包装袋Pを支持したならば、吸盤39を反転させて、包装袋Pをグリッパ20に正対させる(図6 S103,図7 S103)。
以上説明した搬送装置1が奏する効果を説明する。
給袋機30Aは、鉛直方向Vに起立し、かつ、水平方向Hに積層される包装袋Pを吸盤39で受け取り、移動機構31を用いてこの吸盤39を反転させることで包装袋Pをグリッパ20に正対させることができる。この過程で必要なのは一つの移動機構31および吸盤39だけであるから、構成が簡易である。
次に、第2実施形態に係る第2給袋機30Bについて、第1実施形態に係る搬送装置1との相違点を中心に説明する。
[第2給袋機30Bの動作]
第2給袋機30Bは、吸盤39がストッカ45に正対している段階で、包装袋Pの位置ずれを検出する。そして、移動機構31および吸盤39が反転して包装袋Pがグリッパ20に正対するまでの間に、この位置ずれを解消して包装袋Pを正規位置に補正する。
第2実施形態は、第1実施形態が奏する効果に加えて以下の効果を奏する。
第2給袋機30Bは吸盤39がストッカ45に正対する位置からグリッパ20に正対する位置まで反転する間に、位置ずれが補正される。吸盤39の反転は第2給袋機30Bにとって必要な動作であるから、この反転動作の間に位置ずれの補正を終えることができれば、位置ずれの補正に要する時間を新たに設ける必要がない。または、反転動作の間に位置ずれの補正が間に合わなかったとしても、新たに設ける時間は少なくて済む。
したがって、第2給袋機30Bによれば、複数のグリッパ20に包装袋Pを供給する間隔を、搬送装置1に比べて短くできる。
次に、第3実施形態に係る第3給袋機について、第2給袋機30Bとの相違点を中心に説明する。
第3給袋機は水平方向Hにおける位置ずれの補正をグリッパ20が備える可動子21A,21Bを移動させることで実現する。つまり、移動機構31は、第1移動部33と第3移動部37を備えていれば足りる。第3給袋機は、構成自体は第2給袋機30Bと同じであるから、その説明は省略する。
第3実施形態は、第1実施形態が奏する効果に加えて以下の効果を奏する。
第3実施形態は水平方向Hにおける位置ずれの補正をグリッパ20が備える可動子21A,21Bを移動させることで実現する。つまり、移動機構31は、第1移動部33と第3移動部37を備えていれば足り、第2移動部35を省略できる。したがって、第3実施形態によれば、移動機構31の構成を簡素にできる。しかも、可動子21A,21Bはもともと備えられているものであるから、搬送路10の側に新たな構成を加える必要がない。
以上で説明した給袋機30、搬送装置1および給袋方法は以下のように把握される。
(1)鉛直方向Vに起立する複数の包装袋Pが水平方向に積層された包装袋群を収容するストッカ45から受け渡される包装袋Pを、搬送路10上に静止するグリッパ20に受け渡す給袋機30。
給袋機30は、包装袋Pを吸着して保持する吸盤39と、吸盤39に保持される包装袋Pの正規位置に対する位置ずれを検出する検出器40と、ストッカ45に正対する位置からグリッパ20に正対する位置まで吸盤39を反転させ、かつ、検出器40の検出結果に基づいて、鉛直方向V、水平方向Hおよび包装袋Pの吸盤39で保持された包装袋Pの面内における傾き方向Sの少なくとも一つの方向に吸盤39を移動可能な移動部31と、を備える。
10 搬送路
11,13 直線路
15,17 反転路
20 グリッパ
21A,21B 可動子
23A,23B アーム
25A,25B 把持爪
30A 第1給袋機
30B 第2給袋機
31 移動機構
33 第1移動部
35 第2移動部
37 第3移動部
39 吸盤
40 位置検出器
41 第1検出器
42 第2検出器
43 第3検出器
45 ストッカ
70 コントローラ
A 給袋領域
B 第1処理領域
C 第2処理領域
D 排袋領域
Claims (10)
- 鉛直方向に起立し、かつ、水平方向に積層される包装袋を収容するストッカから受け取る前記包装袋を、搬送路上に静止するグリッパに受け渡す給袋機であって、
前記給袋機は、
前記包装袋を吸着して保持する吸盤と、
前記吸盤に保持される前記包装袋の正規位置に対する位置ずれを検出する検出器と、
前記ストッカに正対する位置から前記グリッパに正対する位置まで前記吸盤を移動させ、かつ、前記検出器の検出結果に基づいて、鉛直方向、水平方向および前記包装袋の前記吸盤で保持された前記包装袋の面内における傾き方向の少なくとも一つの方向に前記吸盤を移動させる移動部と、を備え、
前記検出器は、
鉛直方向における前記位置ずれを検出する第1検出器と、
水平方向における前記位置ずれを検出する第2検出器と、
傾き方向における前記位置ずれを検出するための第3検出器と、を備え、
前記第1検出器と前記第3検出器の検出結果に基づいて、または、前記第2検出器と前記第3検出器の検出結果に基づいて、前記傾き方向における前記位置ずれを特定する、給袋機。
- 前記検出器は、
前記吸盤が前記グリッパに正対する状態おいて、前記包装袋の位置ずれを検出する、
請求項1に記載の給袋機。
- 前記移動部は、
前記吸盤が前記グリッパに正対する状態おける前記位置ずれの検出結果に基づいて、前記位置ずれが解消する方向に前記吸盤を移動させ、
その後に、前記包装袋が前記グリッパに受け渡される、
請求項2に記載の給袋機。
- 鉛直方向に起立し、かつ、水平方向に積層される包装袋を収容するストッカから受け取る前記包装袋を、搬送路上に静止するグリッパに受け渡す給袋機であって、
前記給袋機は、
前記包装袋を吸着して保持する吸盤と、
前記吸盤に保持される前記包装袋の正規位置に対する位置ずれを検出する検出器と、
前記ストッカに正対する位置から前記グリッパに正対する位置まで前記吸盤を移動させ、かつ、前記検出器の検出結果に基づいて、鉛直方向、水平方向および前記包装袋の前記吸盤で保持された前記包装袋の面内における傾き方向の少なくとも一つの方向に前記吸盤を移動させる移動部と、を備え、
前記検出器は、
前記吸盤が前記ストッカに正対する状態おいて、前記包装袋の位置ずれを検出する、給袋機。
- 前記移動部は、
前記吸盤が前記ストッカに正対する状態おける前記位置ずれの検出結果に基づいて、前記吸盤が前記グリッパに正対する位置まで反転する間に、前記位置ずれが解消する方向に前記吸盤を移動させ、
その後に、前記包装袋が前記グリッパに受け渡される、
請求項4に記載の給袋機。
- 前記グリッパは、それぞれが独立して前記搬送路を走行し、
前記移動部による前記吸盤の水平方向の移動が、前記グリッパの独立した走行で代替される、
請求項5に記載の給袋機。
- 鉛直方向に起立し、かつ、水平方向に積層される複数の包装袋を収容するストッカと、
受け渡される前記包装袋を把持するグリッパが搬送される搬送路と、
前記ストッカから受け取る前記包装袋を前記搬送路において静止する前記グリッパに受け渡す、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の給袋機と、を備える、搬送装置。
- 前記搬送路は、
前記グリッパが把持する前記包装袋に対して所定の処理を施す処理領域を備える、
請求項7に記載の搬送装置。
- 鉛直方向に起立し、かつ、水平方向に積層される複数の包装袋から受け取る前記包装袋を、搬送路に静止するグリッパに受け渡す給袋方法であって、
吸盤に保持される前記包装袋の正規位置に対する位置ずれを検出するステップ(A)と、
前記位置ずれの検出結果に基づいて、前記位置ずれを解消する方向に前記吸盤を移動させるステップ(B)と、を備え、
前記包装袋を受け取る位置から前記グリッパに前記包装袋を受け渡す位置まで前記吸盤を移動させ、かつ、前記位置ずれの検出結果に基づいて、鉛直方向、水平方向および前記包装袋の前記吸盤で保持された前記包装袋の面内における傾き方向の少なくとも一つの方向に前記吸盤を移動させ、
第1検出器で鉛直方向における前記位置ずれを検出し、
第2検出器で水平方向における前記位置ずれを検出し、
第3検出器で傾き方向における前記位置ずれを検出し、
前記第1検出器と前記第3検出器の検出結果に基づいて、または、前記第2検出器と前記第3検出器の検出結果に基づいて、前記傾き方向における前記位置ずれを特定する、検出方法。
- 鉛直方向に起立し、かつ、水平方向に積層される複数の包装袋を収容するストッカから受け取る前記包装袋を、搬送路に静止するグリッパに受け渡す給袋方法であって、
吸盤に保持される前記包装袋の正規位置に対する位置ずれを検出するステップと、
前記位置ずれの検出結果に基づいて、前記位置ずれを解消する方向に前記吸盤を移動させるステップと、を備え、
前記包装袋を受け取る位置から前記グリッパに前記包装袋を受け渡す位置まで前記吸盤を移動させ、かつ、前記位置ずれの検出結果に基づいて、鉛直方向、水平方向および前記包装袋の前記吸盤で保持された前記包装袋の面内における傾き方向の少なくとも一つの方向に前記吸盤を移動させ、
前記吸盤が前記ストッカに正対する状態おいて、前記包装袋の位置ずれを検出する、給袋方法。
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