JP2018002364A - 容器処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、従来、自立できない軟質の容器をカップ状のハカマ(容器ホルダ)に挿入して正立させた状態で搬送しながら軟質の容器にマヨネーズ等を充填するようにした充填システムは周知である。しかしながら、ハカマを用いた軟質の容器の搬送方式においては、容器の形状に応じた複数の種類のハカマが必要となり、また、多数のハカマの保管スペースが必要になる等の問題が指摘されていた。そこで、従来、ハカマを用いないで軟質の容器を搬送して所要の処理を行う装置が提案されている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1の装置においては、容器のネック部を把持する把持手段を備えており、正立状態の軟質の容器のネック部を把持手段で把持して容器を搬送するようになっている。
他方、特許文献2の装置には、アンスクランブラから回転体へ容器を受け渡す受け渡し機構が開示されており、横転状態の容器をロボットで吸着保持した後、起立させてから受け渡し機構の走行体に設けた保持手段に容器を受け渡し、その後、回転体の保持手段へ受け渡すようになっている。
また、ロボット側で容器を横転状態から正立状態に起立させているため、ロボットのハンドに起立機構が必要となり、ハンドの重量が増加して処理能力アップの妨げとなっていた。さらに、走行体の保持手段は容器を吸着して保持するようになっているので、容器の位置決め精度が低いという問題があった。
上記受け渡しコンベヤは、循環走行される無端状チェーンと、この無端状チェーンの走行方向の複数箇所に設けられるとともに容器を把持して回転可能な把持機構と、所定位置で上記把持機構を水平状態から鉛直状態に位置を切り換える切り換え機構とを備え、
上記ロボットは、上記供給コンベヤ上の横転状態の容器を保持してから上記受け渡しコンベヤの第1受け渡し領域において上記把持機構に横転状態の容器を受け渡し、
横転状態の容器を把持した把持機構は、上記第1受け渡し領域よりも下流側となる上記姿勢変更領域において上記切り換え機構によって水平状態から鉛直状態に位置を切り換えられて、該把持機構に把持された容器が横転状態から正立状態もしくは倒立状態となることを特徴とするものである。
容器処理装置1は、横転状態の容器2を載置して矢印方向に搬送する供給コンベヤ3と、供給コンベヤ3の搬送経路の上方に順次配置されて容器2の載置状態を撮影する2台のカメラ4A、4Bと、複数の把持機構5を備えて各把持機構5を介して容器2を姿勢変更領域Bで横転状態から正立状態に起立させる受け渡しコンベヤ6と、供給コンベヤ3上の容器2を保持してから第1受け渡し領域Aまで移送して受け渡しコンベヤ6の把持機構5へ受け渡す2台のロボット7A、7Bと、第2受け渡し領域Cにおいて上記各把持機構5から正立状態の容器2を取り外してから下流側の中間ホイール8へ受け渡す搬送ホイール9を備えている。また、容器処理装置1は制御装置10を備えており、この制御装置10によって上記供給コンベヤ3、ロボット7A、7B、受け渡しコンベヤ6等の作動が制御されるようになっている。
供給コンベヤ3によって矢印方向に搬送される容器2は、搬送過程において各カメラ4A、4Bによって撮影されるようになっており、それらによる撮影画像は制御装置10に送信されるようになっている。
制御装置10は、各カメラ4A、4Bの撮影画像に基づいて各ロボット7A、7Bのハンド12を制御して、該ハンド12を供給コンベヤ3上と受け渡しコンベヤ6側の第1受け渡し領域Aとにわたって交互に往復移動させて容器2の受け渡しを行わせる。つまり、第1のロボット7Aのハンド12により供給コンベヤ3上の横転状態の3個の容器2を順次方向を揃えて吸着保持し(図2、図3)、次に第2のロボット7Bのハンド12によって供給コンベヤ3上の横転状態の3個の容器2を順次、方向を揃えて吸着保持する。
その後、先ず、第1のロボット7Aのハンド12が第1受け渡し領域Aまで移動されて受け渡しコンベヤ6の相前後する3個の把持機構5の移動に追従しながらそれらに横転状態の3個の容器2を同時に受け渡す。この後、空になった第1のロボット7Aのハンド12が供給コンベヤ3上に復帰して新たな容器2を吸着保持する間に、第2のロボット7Bのハンド12が第1受け渡し領域Aまで移動されて受け渡しコンベヤ6の相前後する3個の把持機構5の移動に追従しながらそれらに横転状態の3個の容器2を同時に受け渡す。このように、2台のロボット7A、7Bのハンド12、12が交互に供給コンベヤ3上と第1受け渡し領域Aとを移動することで、各ハンド12に横転状態で保持された3個の容器2が3台の把持機構5に同時に受け渡されるようになっている。それによって、第1受け渡し位置Aを移動する把持機構5に漏れなく容器2が受け渡されるようになっている。
なお、2台のロボット7A、7Bによって保持できなかった横転状態の容器2を回収するために、供給コンベヤ3の下流端の隣接位置と搬送方向の一側にわたって回収コンベヤ11が配置されている。両方のロボット7A、7Bのハンド12によって保持できなかった容器2は、供給コンベヤ3の下流端から排出されて回収コンベヤ11によって回収されるようになっている。
吸着部15は、支持部材14の長手方向と直交する方向に配置された2つの吸着パッド15A、15Bからなり、それらは支持部材14に取り付けたエアシリンダ17によって上昇端と下降端との間で昇降されるようになっている。吸着パッド15A、15Bには導管18を介して所要時に負圧源から負圧を供給できるようになっている。
ハンド12によって供給コンベヤ3上の容器2を保持する際には、供給コンベヤ3上の容器2の移動にハンド12全体が追従させながらエアシリンダ17によって吸着パッド15A、15Bが下降されるとともに、両吸着パッド15A、15Bに負圧が供給されるので、それらによって容器2の本体部2Aが上方側から吸着保持される。本実施例では、容器2の軸心2aが支持部材14の長手方向と直交方向となり、かつ容器2の頭部2Dが同じ側となるように、各吸着パッド15A、15Bで容器2を保持するようにしている。つまり、横転状態の3個の容器2が同じ向きに揃えられてハンド12に保持されるようになっている。他方、その保持状態から吸着パッド15A、15Bへの負圧の供給を停止すると、容器2の保持状態が解放されるようになっている。なお、図3では省略しているが、各吸着部15毎にエアシリンダ17が配置されており、エアシリンダ17によって各吸着部15毎に昇降されるようになっている。
図3に示すように、エアシリンダ22が作動されていない状態では、チャック16の把持部材16A、16Bは最も離隔した開放位置に位置しており、エアシリンダ22が作動されると両把持部材16A、16Bは同期して近接方向に移動されて閉鎖されるようになっている。
また、ハンド12には、チャック16の裏面の位置にブラケットを介して係合ブロック23が固定されている。係合ブロック23は横長のブロック状となっており、水平な底面23A及び鉛直方向となる左右の側面23B、23Bを備えている。係合ブロック23の高さと幅(両側面23Bの間の距離)及び厚さは、後述する把持機構5側の一対の板バネ24、24を押し広げることができる寸法に設定されている(図4、図5)。
また、係合ブロック23の長手方向は支持部材14の長手方向と平行になっており、係合ブロック23の底面23Aの高さは、チャック16の把持部16a、16aよりも高く、かつ、上昇端に位置した吸着パッド15A、15Bの下端部よりも低い高さに維持されている。また、係合ブロック23の両側面23B、23Bは、開放状態のチャック16の把持部材16A、16Bよりも外方側へ張り出した状態となっている(図3参照)。
すなわち、図2に示すように吸着部15である吸着パッド15A、15Bが上昇端位置にある状態で、かつ、チャック16が開放された状態においてハンド12が供給コンベヤ3上に位置している。そして、第1のロボット7Aのハンド12は供給コンベヤ3によって移動する最初の容器2に追従しながら鉛直方向軸13を中心に所要量回動し、かつエアシリンダ17により第1の吸着部15を下降させるとともに吸着パッド15A、15Bに負圧を供給する。これにより、横転状態の最初の容器2の本体部2Aが吸着パッド15A、15Bによって吸着保持される(図2の破線参照)。その直後にエアシリンダ17が上昇端まで復帰されるので、吸着パッド15A、15Bとそれに保持された容器2が上昇されて、容器2の肩部2Bが開放状態のチャック16の把持部16a、16aの間に下方から入り込む(図2の実線の状態、図3参照)。その直後にエアシリンダ22が作動されるので、チャック16の把持部材16A、16Bが閉鎖される。これにより、把持部材16a、16bによって容器2の肩部2Dが両側から把持される。これにより、吸着部15に保持された容器2の軸心2aが正確に水平となり、かつ支持部材14の長手方向と直交方向となるように正確にセンタリングされる。
このようにして、最初の容器2が第1の吸着部15とチャック16によって横転状態で吸着保持されるようになっており、これと同様にしてハンド12における残り2組の吸着部15、16によって順次横転状態の容器2が向きを揃えて保持され、かつ対応するチャック16によって把持される(図2、図3)。このようにして、ハンド12に合計3個の容器2が横転状態で頭部2Dが同じ側となるように向きを揃えて保持され、3つの容器2の軸心2aは相互に平行となっており、かつ水平に維持される。
そして、このように3個の容器2を保持したハンド12が供給コンベヤ3上から第1受け渡し領域Aまで移動し、該第1受け渡し領域Aにおいて、ハンド12は受け渡しコンベヤ6側の相前後する3台の把持機構5の移動に追従しながら、それらに横転状態の3個の容器2を同時に受け渡すようになっている。
受け渡しコンベヤ6は、搬送端となる上流端と下流端の位置にそれぞれ配置された一対のスプロケット26、26と、これらにわたって掛け渡されて循環走行される無端状チェーン27と、この無端状チェーン27の走行方向の等間隔位置に取り付けられた走行体28と、各走行体28に揺動可能に設けられて容器2を保持して移動する把持機構5と、各把持機構5を姿勢変更領域Bで水平状態から鉛直状態に切り換える切り換え機構29とを備えている。
上下一組のローラ31,31は、スプロケット26の係合凹部26Aと係合するようになっている。また、無端状チェーン27に沿って、その上下位置には2対のガイド部材35A、35B、36A、36Bが水平に配置されている。上方側のガイド部材35A、35Bは、上方側のローラ31を内外位置から挟むように配置されており、下方側のガイド部材36A、36Bは、下方側のローラ31を内外位置から挟むように配置されている。これにより、無端状チェーン27が内外方向に位置ずれすることなく、走行されるようになっている。なお、姿勢変更領域Bを含めた各スプロケット26の外周に沿った領域には、上下位置のガイド部材35A,35B、36A、36Bは設けていない。
供給コンベヤ3に隣接する無端状チェーン27の直線状の移動軌跡となる領域が第1受け渡し領域Aとなっており、その下流端から連続する円弧状の移動軌跡となる領域が容器2を起立させる姿勢変更領域Bとなっており、その下流端が第2受け渡し領域Cとなっている(図1参照)。第1受け渡し領域Aにおいて上記ロボット7A(7B)のハンド12から横転状態の容器2が移動中の把持機構5に受け渡されるようになっており、姿勢変更領域Bにおいては、移動中の把持機構5が水平状態から鉛直状態に切り換わるので、容器2が横転状態から正立状態に起立され、第2受け渡し領域Cにおいて搬送ホイール9へ容器2が受け渡されるようになっている(図1、図8参照)。
走行体28は、上記ブラケット37によって鉛直方向に支持された平板状の本体部28Aと、本体部28Aの裏面の位置に上下方向に昇降可能に設けた昇降部材38と、本体部28Aの上端に取り付けられてラック39とピニオン40を収容したケーシング41とを備えている。
ケーシング41の上部に水平な支持軸42を介して把持機構5が鉛直方向に揺動可能に取り付けられている。ケーシング41内に位置する昇降部材38の上端にラック39が鉛直方向に取り付けられており、このラック39は、上記支持軸42に固定されたピニオン40に噛合させている。
本体部28Aの裏面と昇降部材38とにわたってスプリング45を設けてあり、このスプリング45の弾発力によって昇降部材38及びラック39は、本体部28Aに対して常時鉛直下方に押し下げられている。
昇降部材38の下端部には、カムフォロア43を取り付けてあり、このカムフォロア43は、無端状チェーン27に沿って配置されたレール状のカム44に載置されている。このカム44は、無端状チェーン27が直線状の移動規軌跡となる領域、つまり、第1受け渡し領域A及びそれに平行な領域及びそれらを接続する一方のスプロケット26の領域では高さが低く設定されており、他方、姿勢変更領域B、第2受け渡し領域Cでは高さが高くなっている。また、姿勢変更領域Bと第1受け渡し領域Aとの境界部分ではカム44の高さは徐々に高くなっており、そこと対応する第2受け渡し領域Cの隣接下流側の箇所ではカム44は徐々に高さが低くなっている(図8参照)
これに対して、姿勢変更領域Bにおいては、カム44の高さが最大高さまで高くなるので、カムフォロア43を介して昇降部材38とラック39が下降端から上昇端まで上昇される。これにより、支持軸42を揺動中心として把持機構5が水平状態から鉛直方向となる鉛直状態まで90°揺動されるようになっている(図8、図10参照)。
このようにして姿勢変更領域Bにおいて、水平状態から鉛直状態まで把持機構5を揺動させることで、把持機構5に把持された容器2が水平状態から正立状態に起立するようになっている。後に詳述するが、把持機構5を介して正立状態に起立された容器2は、第2受け渡し領域Cにおいて搬送ホイール9が備えるグリッパ51によって強制的に把持機構5から取り外されるようになっている。
なお、走行体28とともに把持機構5が受け渡し領域Cを通過すると、カム44の高さに沿って昇降部材38、ラック39が下降されるので、ピニオン40、支持軸42を介して把持機構5が鉛直状態から水平状態まで90°揺動されて戻るので、その水平状態において把持機構5が第1受け渡し領域Aに移動するようになっている。
このように、第1受け渡し領域Aを移動する水平状態の把持機構5に対して、ロボット7A、7Bのハンド12によって横転状態の容器2が受け渡されるようになっている。
なお、第1受け渡し領域Aにおいては、ロボット7A、7Bのハンド12によって把持機構5に容器2を受け渡す際に、把持機構5とラック39、ピニオン40を介して昇降部材38を浮き上がらせるような負荷が掛かる。そのため、第1受け渡し領域Aには、上記カム44と対向する上方側位置に抑え用のカム46を配置している(図8参照)。これにより、第1受け渡し領域Aにおいては、ロボット7A、7Bのハンド12によって把持機構5に容器2を受け渡す際に、把持機構5等が浮き上がるのを防止している。
各把持機構5を水平状態と鉛直状態とに切り換える切り換え機構29は、カム44、カムフォロワ43、昇降部材38、ラック39、ピニオン40、スプリング45等から構成されている。
板バネ24、24の長手方向と連結部材48は90°の角度をなしており、連結部材48の下部の両側部は上記支持軸42の両端に嵌着されている。そのため、前述したように、把持機構5は、切り換え機構29によって第1受け渡し領域A及びそれよりも上流側の非受け渡し領域Dでは水平状態に維持される。他方、姿勢変更領域B、第2受け渡し領域Cにおいては、把持機構5は切り換え機構29によって水平状態から鉛直状態に切り換えられるようになっている(図8〜図10参照)。
載置部5Bは、容器2の首部2Dが係合凹部5aに把持された際に、容器2の本体部2Aを下方側から支持するようになっている。第1ガイド部24Aは、容器2を保持したヘッド12が上方側から下降された際に、ヘッド12側の係合ブロック23の側面23Bと係合するようになっており、その際に板バネ24が押し開かれて一対の把持部5A、5Aが板バネ24の弾性に抗して拡開されるので、拡開された係合凹部5aに容器2の頭部2Dを挿入できるようになっている。第2ガイド部24Bは、容器2の本体部2Aが載置部5Bに支持された際に本体部2Aを左右両側から案内した後に挟持するようになっている。
つまり、図4に示すように、前述したように横転状態の3個の容器2を把持したハンド12が把持機構5の上方位置から所要量下降されると、先ず係合ブロック23の側面23Bが把持機構5の第2ガイド部24Bに上方側から係合することで左右の板バネ24が押し広げられる。すると、把持部5A、5Aが拡開されて係合凹部5aが容器2の頭部2Dを挿入できるように拡開される(図4(a)、図4(b)、図5参照)。
その状態から容器2を保持したヘッド12が、さらに把持部5A、5Aに向けて水平に移動されると、拡開された係合凹部5a内に容器2の頭部2Dが挿入されるとともに、頭部2Dとネジ部2Cと間の段部端面が把持部5Aの端面に当接して停止される。それまでの間に、係合ブロック23の側面23Bと第2ガイド部24Bとの係合が外れるので、板バネ24の弾性によって係合凹部5aが縮径して容器2の頭部2Dが係合凹部5aによって把持される(図4(a)〜図4(c)参照)。この時には載置部5Aによって容器2の本体部2Aが下方から支持される(図4(C)、図6、図7参照)。
この後、ロボット7A(7B)のハンド12による容器2の保持状態が解除される。このようにして、ロボット7A(7B)のハンド12から第1受け渡し領域Aを移動している把持機構5に横転状態の容器2が受け渡されるようになっている。前述したように、本実施例では、ハンド12によって3個の容器2を同じ向きで相前後する3つの把持機構5に同時に受け渡すようになっている。そのため、相前後する3個の把持機構5に把持された容器2は、それらの軸心2aが相互に平行になり、かつ水平となっている。
第1受け渡し領域Aにおいて、上述したようにして各把持機構5に横転状態の容器2がハンド12から受け渡されてから各把持機構5が姿勢変更領域Bに移動すると、上記切り換え機構29によって把持機構5が水平状態から鉛直状態に切り換えられるので、把持機構5に把持された容器2は水平状態から正立状態に起立されるようになっている(図1、図8、図10参照)。
この後、正立状態の容器2を把持した把持機構5が第2受け渡し領域Cを移動する際に、搬送ホイール9側のグリッパ51によって容器2のネジ部2Cと肩部2Bが把持されてから強制的に把持機構5の把持部5A及び板バネ24から取り外される。つまり、第2受け渡し領域Cにおいて、各把持機構5から搬送ホイール9の各グリッパ51に正立状態の容器2が順次受け渡されるようになっている。
各回転軸53の下方外周部にはギヤ54を嵌着させてあり、隣り合う回転軸53のギヤ54を相互に噛合させている。一方の回転軸53の下端部に嵌着したアーム55と回転体52の底部とにわたってスプリング56が設けられており、引っ張りばねからなるこのスプリング55によって両回転軸53に設けた把持部材51A、51Bは常時閉鎖状態となるように付勢されている。
一方の回転軸53には支持アーム57を介してカムフォロア58を回転自在に取り付けている。回転体52の上方となる第2受け渡し位置Cと対応する箇所には、カムフォロア58と係合するカム59が配置されている。
カム59が配置されていない回転体52の回転領域においては、カムフォロア58はカム59と係合しないので、スプリング56の引っ張り力によってグリッパ51の把持部材51A、51Bが閉鎖するようになっている(図11(a)参照)。他方、回転体52が回転する際の上記第2受け渡し領域Cの直前の回転領域では、カムフォロア58がカム59と係合するので、グリッパ51の把持部材51A、51Bが開放される。そのため、その開放状態の把持部材51A、51Bが上記把持機構5側の容器2のネジ部2C、肩部2Bの前後に位置し、その直後に、カムフォロワ58がカム59から離隔することで正立状態の容器2のネジ部2C、肩部2Bがグリッパ51によって把持され、その後、回転体52の回転に伴って把持機構5からグリッパ51によって強制的に取り外されるようになっている。
その際、把持機構5の両板バネ24が弾性変形して把持部5A、5A、板バネ24が少し拡開されるので、第2受け渡し領域Cにおいて各把持機構5から搬送ホイール9の各グリッパ51へ円滑に正立状態の容器2が受け渡されるようになっている。第2受け渡し領域Cで把持機構5から順次搬送ホイール9のグリッパ51に受け渡された正立状態の容器2は、正立状態を保って隣接位置の中間ホイール8へ受け渡されるようになっている。
すると、カメラ4A、4Bの撮影画像に基づいて各ロボット7A、7Bのハンド12が供給コンベヤ3上と第1受け渡し領域Aとを交互に移動させて容器2を受け渡す。つまり、先ずハンド12は、供給コンベヤ3上の横転状態の3個の容器2を追従して移動しながら順次方向を揃えて横転状態のままで吸着保持する(図1〜図3)。
その後、第1受け渡し領域Aにおける把持機構5の上方側までハンド12が移動して、第1受け渡し領域Aを移動する把持機構5に追従して移動しながらハンド12が下降されると、ハンド12側の係合ブロック23により把持機構5の板バネ24を介して把持部5A(係合凹部5a)が拡開されるとともに、容器2の頭部2Dの高さが把持機構5の係合凹部5aと同じ高さに支持される(図4(a)、図4(b)参照)。
この後、容器2を保持したハンド12が把持機構5の把持部5Aに向けて水平に移動されるので、容器2の頭部2Dが係合凹部5a内に挿入されるとともに、頭部2Dとネジ部2Cの境界となる段部端面が把持部5Aの端面に当接する。また、この過程において係合ブロック23と第2ガイド部24Bとの係合が外れる(図4(c)参照)。そのため、容器2の頭部2Dが係合凹部5a(把持部5A)により把持されるとともに、本体部2Aは把持機構5の載置部5Bに支持され、本体部2Aの両側は第1ガイド部2Aによって左右両側から挟持される。
この直後に、ハンド12側の吸着部15による保持状態が解放されるとともに、チャック16による容器2の肩部2Bの把持が解放される。
このようにして、第1受け渡し領域Aにおいて、ハンド12に保持した横転状態の3個の容器2が、移動している相前後する3つの把持機構5に受け渡されるようになっている。このように、水平状態の把持機構5によって保持された横転状態の容器2は、その軸心2aが水平となり、かつ相前後する容器2の軸心2aは平行となっている。また、2台のロボット7A(7B)のハンド12が交互に3個の容器2を把持機構5に受け渡すことにより、第1受け渡し位置Aを移動していく各把持機構5に漏れなく容器2が受け渡されるようになっている(図1参照)。
この後、正立状態となった容器2を保持した把持機構5が第2受け渡し領域Cに移動すると、搬送ホイール9のグリッパ51によって容器2の肩部2Bとネジ部2Cが把持された後に把持機構5から強制的に取り外される(図10)。このようにして第2受け渡し領域Cにおいて、搬送ホイール9のグリッパ51によって受け渡しコンベヤ6の各把持機構5から正立状態の容器2が順次受け渡されるようになっている。
搬送ホイール9のグリッパ51に把持された正立状態の容器2は、搬送ホイール9の回転に伴って隣接位置の中間ホイール8に正立状態の容器2を順次受け渡すようになっている。中間ホイール8は、搬送ホイール9から受けった容器2を隣接下流側に配置された図示しない装置へ正立状態で受け渡すようになっている。
また、第1受け渡し領域Aにおいて、水平状態の各把持機構5にハンド12から横転状態のまま容器2を受け渡すようになっている。そして、横転状態の容器2を把持機構5によって横転状態から正立状態に起立させてから第2受け渡し領域Cで搬送ホイール9に受け渡すことができる。その受け渡しの際に、搬送ホイール9のグリッパ51は、把持機構5が保持した容器2を把持して強制的に取り外すようになっている。
このような特徴を備える本実施例によれば、横転状態の容器2を正立させてから下流側の装置への受け渡しを従来の装置よりも高速で処理することができる。また、把持機構5に把持された容器2は頭部2Dを把持されており、頭部2Dの把持位置は把持機構5の把持部5Aで把持する際に正確に位置決めされるので、容器2を正確に位置決めした状態で把持機構5から搬送ホイール9に受け渡すことができる。したがって、本実施例によれば、処理能力が高く、しかも容器2の受け渡し時の位置決め精度に優れた容器処理装置1を提供することができる。また、装置を設置する際のレイアウトの制限も緩和される。
3‥供給コンベヤ 5‥把持機構
5A‥把持部 6‥受け渡しコンベヤ
7A、7B‥ロボット 9‥搬送ホイール
12‥ハンド 23‥係合ブロック(係合部)
24A‥第1ガイド部 24B‥第2ガイド部
27‥無端状チェーン 29‥切り換え機構
51‥グリッパ A‥第1受け渡し領域
B‥姿勢変更領域 C‥第2受け渡し領域
Claims (3)
- 容器を横転状態で搬送する供給コンベヤと、容器を保持するハンドを備えて上記供給コンベヤ上の横転状態の容器を保持して移送するロボットと、容器を把持して移送しながら姿勢変更領域において該容器を横転状態から正立状態もしくは倒立状態に姿勢を変更させる受け渡しコンベヤとを備え、
上記受け渡しコンベヤは、循環走行される無端状チェーンと、この無端状チェーンの走行方向の複数箇所に設けられるとともに容器を把持して回転可能な把持機構と、所定位置で上記把持機構を水平状態から鉛直状態に位置を切り換える切り換え機構とを備え、
上記ロボットは、上記供給コンベヤ上の横転状態の容器を保持してから上記受け渡しコンベヤの第1受け渡し領域において上記把持機構に横転状態の容器を受け渡し、
横転状態の容器を把持した把持機構は、上記第1受け渡し領域よりも下流側となる上記姿勢変更領域において上記切り換え機構によって水平状態から鉛直状態に位置を切り換えられて、該把持機構に把持された容器が横転状態から正立状態もしくは倒立状態となることを特徴とする容器処理装置。 - 上記受け渡しコンベヤの姿勢変更領域の隣接位置に、回転体からなる搬送ホイールが配置されており、この搬送ホイールは円周方向複数箇所に容器を把持するグリッパを備えており、
上記姿勢変更領域の端部となる第2受け渡し領域において、上記把持機構が保持する容器を搬送ホイールのグリッパによって把持して取り外すことを特徴とする請求項1に記載の容器処理装置。 - 上記受け渡しコンベヤの把持機構は、常時閉鎖方向に付勢された一対の把持部と、これら把持部と連動するガイド部とを備えており、
上記ロボットのハンドは、容器を吸着保持する吸着部と、上記把持機構のガイド部と係合して上記把持部を拡開させる係合部とを備えており、
上記把持機構の上方から横転状態の容器を保持したハンドが下降することで、上記ガイド部に上記係合部を係合して上記把持部が拡開し、次にハンドが水平方向に移動されることで、上記容器がガイド部に案内されながら該容器の上部が把持部内に位置してから上記ガイド部と係合部との係合が解除されると、容器の上部が上記把持部によって把持されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の容器処理装置。
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