JP7476441B2 - 鍛錬補助器具 - Google Patents

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Description

本発明は、鍛錬補助器具に関する。
健康増進のために、主に室内で手軽に身体の鍛錬を行うことのできる種々の器具が存在する。
特許文献1に開示された筋肉鍛錬用器具は、段落[0033]によれば、「外側が高くなるように傾斜した傾斜面を足置き面として持つ左右各1個の足置き台が上面に所定間隔をおいて配置された揺動部と、該揺動部を揺動軸を中心として揺動可能に支持する基部とを具備し、以て、人が足置き台に足を載せて、シーソー様の運動を行うことにより、運動中に膝の内側、ももの内側の筋肉に自然に負荷が多くかかるようにしたから、簡単に実施できるトレーニングにより、特に膝およびももの内側の筋肉を容易に、かつ、確実に鍛練することができる。」ものである。
特開平8-84786号公報
特許文献1に開示された足踏み器具は、右足と左足とを交互に踏むことにより、シーソーのような繰り返し動作を行うものであるが、他の使用方法を想定しておらず、単調であって面白みに欠ける。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、室内での多様な鍛錬方法を支援する鍛錬補助器具の提供を目的とする。
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下の通りである。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る鍛錬補助器具は、本体部の上面であって、少なくとも一部が平面である上面部と、前記本体部の下部に、下方向に膨らんで形成される底部と、を有し、前記底部の表面は、前記上面部の左右方向の一端から他端に渡って、正面視において略円弧形状を形成するよう滑らかに湾曲するとともに、側面視において前記上面部の前後方向の一端と他端とが滑らかに連続するように下方向に湾曲して形成され、前記上面部は、平面視において前記左右方向の方が前記前後方向より長くなるよう形成されるとともに、左右方向の両端から中央に向かうにつれて膨らんだ形状であることを特徴とする。
本発明の前記上面部は、平面視において、左右方向の両端が平行することを特徴としてもよい。
本発明の前記上面部は、左右対称の位置に使用者の身体の一部を載置する一対の載置部を有し、前記載置部は、前記上面部の天面より下方向に窪んで形成されることを特徴としてもよい。
本発明の鍛錬補助器具は、前記上面部を上側にして設置し、前記上面部に前後又は左右交互に加圧することにより、前記本体部を揺動させて使用する第1使用形態と、前記上面部を下側にすることにより揺動せず安定して設置し、上向きに隆起する前記底部に使用者の身体の一部を載置して荷重をかけて使用する第2使用形態と、を有することを特徴としてもよい。
本発明の前記底部は、前記前後方向を軸中心としたロール方向に揺動させながら、前記左右方向を軸中心としたピッチ方向、及び鉛直方向を軸中心としたヨー方向に同時に揺動することができるよう湾曲して形成され、前記底部の表面は、重心の真下に位置する部分に平面を有さないことを特徴としてもよい。
本発明によれば、室内での多様な鍛錬方法を支援する鍛錬補助器具を提供することができる。
上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
鍛錬補助器具の外観の一例を示す図である。 第1使用形態における鍛錬補助器具1の動きを説明するための図である。図2(A)は、鍛錬補助器具1の正面断面図の一例であり、図2(B)は、鍛錬補助器具1の左側面断面図の一例であり、図2(C)は、鍛錬補助器具の平面図の一例である。 鍛錬補助器具の有する本体部の外観の一例を示す図である。図3(A)は、本体部の正面図であって、図3(B)は、本体部の側面図であって、図3(C)は、本体部の平面図である。 第1使用形態における鍛錬補助器具の使用方法の一例を示す図である。図4(A)は、使用例1の平面図であり、図4(B)は、使用例1において本体部を回転させた状態を示す平面図である。 第1使用形態における鍛錬補助器具の使用方法の他の例を示す図(その1)である。図5(A)は、第1使用形態において、使用者が寝ころんだ状態で足首を鍛錬補助器具に載置した状態を示す図であり、図5(B)は、足裏を鍛錬補助器具に載置した状態を示す図である。 第1使用形態における鍛錬補助器具の使用方法の他の例を示す図(その2)である。 第1使用形態における鍛錬補助器具の使用方法の他の例を示す図(その3)である。 第2使用形態における鍛錬補助器具の外観の一例を示す図である。図8(A)は、第2実施形態における本体部の外観の一例を示す図であり、図8(B)は、第2使用形態における鍛錬補助器具の使用方法の一例を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、鍛錬補助器具1の外観の一例を示す図である。
鍛錬補助器具1は、本体部10と、受け具20とを有する。本体部10は、鍛錬において使用者の身体が接触する部材である。本体部10を構成する材料は限定されるものではないが、使用者の体重を受けることができる丈夫な材料により構成されることが望ましい。本体部10は、例えば木や樹脂により形成することができる。なお、本体部10のうち、後述の突起112や磁石113を除いた本体部分は、異なる素材を組み合わせて形成されてもよい。
受け具20は、少なくとも一部が弾性体により形成される。鍛錬補助器具1は、受け具20の上に本体部10を載置して使用する。なお、鍛錬補助器具1は、受け具20を使用せずに本体部10を直接床面や卓上に載置して使用してもよい。また、受け具20の下に、図示しない滑り止め用シートを別途設けてもよい。
本体部10は、上面部11と、底部12と、を有する。上面部11は、本体部10の上面に位置し、少なくとも一部が平面である。底部12は、本体部10の下部に、下方向に膨らんで形成される。
詳細は後述するが、本実施形態における鍛錬補助器具1は、上面部11を上に向けて載置して使用する第1使用形態と、底部12を上に向け、上面部11が下側になるよう載置して使用する第2使用形態と、を用いて、使用者の鍛錬を支援する。以下、第1使用形態における鍛錬補助器具1の設置方向に基づいて説明する。
図2は、第1使用形態における鍛錬補助器具1の動きを説明するための図である。図2(A)は、鍛錬補助器具1の正面断面図の一例であり、図2(B)は、鍛錬補助器具1の左側面断面図の一例であり、図2(C)は、鍛錬補助器具の平面図の一例である。図2(A)は、後述の図3(B)のA-A´断面の一例を示しており、図2(B)は、図3(A)のB-B´断面の一例を示している。以下、図2(A)の紙面のY-Y軸方向を左右方向、Z-Z軸方向を上下方向、図2(B)の紙面のX-X軸方向を前後方向として説明する。
図3は、鍛錬補助器具1の有する本体部10の外観の一例を示す図である。図3(A)は、本体部10の正面図であって、図3(B)は、本体部10の側面図であって、図3(C)は、本体部10の平面図である。
図2(A)及び図3(A)に示すように、底部12の表面は、上面部11の左右方向の一端から他端に渡って、正面視において略円弧形状を形成するよう滑らかに湾曲する。また、図2(B)及び図3(B)に示すように、底部12の表面は、側面視において上面部11の前後方向の一端と他端とが滑らかに連続するよう、下方向に湾曲して形成される。なお、底部12の表面は、側面視においても、正面視と同様に、上面部11の前後方向の一端と他端とを結ぶ輪郭が略円弧形状となるよう形成されていてもよい。
図2(A)及び図3(A)に示す正面図において、本体部10の上面部11のうち、左右対称の位置に設けられた後述する載置部111の各々に身体の一部を載置し、下方向に向けて左右交互に加圧する。本体部10は、重心Cを通る垂線が底部12の表面と接する点である頂点Gにおいて受け具20等の載置表面と接する。本体部10は、上からの左右交互の加圧により、前後方向(X軸方向)を軸中心としたロール方向に揺動する。付言すれば、この際、本体部10は、頂点Gを含む底部12の表面に沿ってX軸周りに回動するように揺動する。
また、図2(B)及び図3(B)に示す側面図において、本体部10の上面部11に身体の一部を載置し、上面部11の前方に上から加圧した後、後方に上から加圧する。即ち、下方向に向けて前後交互に加圧する。これにより、本体部10は、左右方向(Y軸方向)を軸中心としたピッチ方向に揺動する。付言すれば、この際、本体部10は、頂点Gを含む底部12の表面に沿ってY軸周りに回動するように揺動する。
また、図2(C)及び図3(C)に示す平面図において、載置部111の各々に身体の一部を載置し、一方に載置した部分を前方に移動させるとともに、他方に載置した部分を後方に移動させる。次に、前方に移動させた部分を後方に移動させるとともに、後方に移動させた部分を前方に移動させる。このように、載置部111の各々に載置した身体の一部を前後交互に移動させる。これにより、本体部10は、鉛直方向(Z軸方向)を軸中心としたヨー方向に揺動する。付言すれば、この際、本体部10は、重心Cと頂点Gとを通る垂線を中心軸としてZ軸周りに回動する。
従来の足踏み器具に見られるように、ロール方向など一方向の揺動のみを許容し、他の方向の揺動を許容しない場合、使用者Tは器具が許容する揺動に合わせて体を動かすしかなく、場合によっては無理のある動きが強要される。本実施形態における鍛錬補助器具1は、本体部10を前後方向を軸中心としたロール方向に揺動させながら、左右方向を軸中心としたピッチ方向、及び鉛直方向を軸中心としたヨー方向に同時に揺動させることができるよう、底部12が湾曲して形成される。本構成により、本体部10が使用者Tの関節の滑らかな動きに追従するよう動くため、使用者Tに無理な動きを強要することなく、より身体の特性や動きに合った鍛錬を行うことができる。
図3(B)及び図3(C)に示すように、本体部10の左右方向の長さを幅W、本体部10のうち後述の突起112及び磁石113を除く本体部分の上下方向の長さを高さH、前後方向の長さのうち、最も長い中央部分の長さを奥行D1とする。図3(C)に示すように、上面部11は、平面視において、幅Wの方が奥行D1より長くなるよう形成される。
奥行D1に対する幅Wの比率が小さい場合、即ち幅Wと奥行D1との差が小さい場合、上面部11に加圧して本体部10を揺動させる際に揺動方向が安定せず、使用者の意図に沿った鍛錬ができない可能性がある。特に、図2(A)及び図3(A)に示すように、本体部10を左右方向に(ロール方向に)揺動させたい場合であっても、意図しない方向に本体部10が動く可能性が上がる。また、奥行D1に対する幅Wの比率が大きい場合、使用中の本体部10の姿勢が安定せず、例えば図2(B)及び図3(B)に示すように本体部10を前後方向に(ピッチ方向に)揺動させる際、本体部10が前方又は後方に倒れる可能性がある。
奥行D1に対する幅Wの比率は、好ましくは2.5以上4未満であって、より好ましくは2.8以上3.5未満であって、さらに好ましくは3以上3.3未満である。これにより、左右方向に交互に荷重する際、より安定して本体部10を左右に揺動させることができる。
また、本実施形態において、本体部10は、正面視において、幅Wの方が高さHより長くなるよう形成される。高さHに対する幅Wの比率が小さい場合、即ち高さHと幅Wとの差が小さい場合、上面部11に加圧して本体部10を揺動させる際に本体部10の姿勢が安定せず、本体部10が前後方向に倒れる可能性がある。一方、高さHに対する幅Wの比率が大きい場合、上面部11に加圧しても本体部10の揺動が制限され、使用者の意図した動きとならない可能性がある。
高さHに対する幅Wの比率は、好ましくは3.5以上5.2未満であって、より好ましくは3.9以上4.8未満であって、さらに好ましくは4.1以上4.6未満である。これにより、本体部10を左右方向及び前後方向に揺動させる際、より安定して揺動させることができる。
また、図3(C)に示すように、上面部11は、平面視において、左右方向の両端から中央に向かうにつれて膨らんだ形状である。換言すれば、本体部10は、ラグビーボールの一部を、各頂点を結ぶ線と平行する平面により切り離した形状となっている。本実施形態において、上面部11の長手方向の対向する辺は、互いに平行する部分を有さないよう形成することができる。左右方向に平行する部分を有さないよう形成することで、重心Cが中央に安定し、左右のバランスが取れ、特に本体部10を図2(A)及び図3(A)に示すように左右方向に揺動させる際に、動き良く安定して使用することができる。また、図2(C)及び図3(C)に示すように、本体部10を上面視において鉛直方向を軸として回転させて使用する際にも、より安定して使用することができる。
また、底部12の表面は、重心Cの真下に位置する頂点Gを含む部分に平面を有さない。即ち、底部12の表面は、頂点Gを含む平面形状を有していない。これにより、本体部10が左右方向又は前後方向に揺動する際に、スムーズに動くことができる。
付言すれば、底部12の表面を正面視において略円弧形状に形成し、側面視において滑らかに連続するよう湾曲して形成することで、受け具20又は載置面と本体部10の底部12との接点となる頂点Gを、上面視における重心C近傍に集中させることができる。これにより、本体部10を左右方向及び前後方向に揺動させる際、より安定して揺動させることができる。さらに、底部12の前面と後面とが床面近傍まで平行するよう形成された従来の鍛錬補助器具に比べ、本実施形態における鍛錬補助器具1は、本体部10が前後に倒れることなく安定して使用することができる。
また、図3(C)に示すように、上面部11は、平面視において、左右方向の両端が平行する。左右方向の両端のうち、直線を形成する部分の長さD2に対する、奥行D1の比率は、好ましくは2.8以上4.2未満であって、より好ましくは3以上3.9未満であって、さらに好ましくは3.3以上3.7未満である。左右方向の両端が平行するよう形成することは、使用の際に、当該両端に平行するように身体の一部を載置させようとする心理的な効果を生む。
上面部11は、左右対称の位置に、使用者の身体の一部を載置する一対の載置部111を有する。図3(A)に示すように、載置部111は、上面部11の天面より下方向に窪んで形成される。第1の使用形態において、使用者は、各々の載置部111に身体の一部を載置し、左右交互、又は前後交互に上から加圧することにより、本体部10を揺動させる。載置部111を窪んで形成することで、身体を載置する箇所を明示することができる。
なお、載置部111の各々は、前後が開口するよう形成され、かつ左右の縁が平行するよう形成することができる。より詳しくは、載置部111は、窪みの縁となる部分が、上面部11の左右方向の両端に平行する直線となるよう形成することができる。これにより、使用者は、載置部111の縁部分の直線に平行するよう上面部11に身体を接触させようと、心理的に誘導される。即ち、不安定な方向から上面部11に身体を載置することを防ぎ、より安全に使用するよう使用者を促す効果を有する。
載置部111の各々は、上方向に突出する複数の突起112を有する。突起112の数は限定されるものではないが、1つの載置部111に対して4~5つの突起112を設けることが望ましい。突起112の材料は限定されないが、本実施形態において、突起112は、鉱石の微粉末にセラミックを混合させて焼結させることにより生成される。鉱石の微粉末として、本実施形態では、トルマリン、ブラックシリカ、ゲルマニウム、テラ鉱石、又はラジウムの少なくも1つが用いられる。
トルマリンは、熱することにより電気を帯びると考えられるため、突起112にトルマリンを使用することにより、身体との摩擦熱又は体温により身体に微弱電流が流れ、血行の促進が期待できる。
ブラックシリカは、天然鉱石であって、黒鉛と珪石とを含んでいる。ブラックシリカは、高い遠赤外線効果を有するため、血行促進に寄与することが期待できる。ゲルマニウムは、血流を促す効果が期待されるため、コリをほぐす等の効能があると考えられている。テラ鉱石は、珪素を結晶化することにより生成される人工鉱石であって、テラヘルツ波と呼ばれる電磁波を発生させると考えられている。テラヘルツ波は、熱伝導率が高く、振動によって体温の上昇を促し、身体を活性化させることが期待できる。
また、ラジウムは、微量の放射線を発生させて身体を刺激し、細胞を活性化させる機能を有すると考えられている。ラジウムを用いることで、免疫力を高めることが期待される。本実施形態では、ラジウムを放出することで知られるバドガシュタイン鉱石を突起112の材料として用いることができる。特に、手先や足先など、身体の末端を載置部111に載置する使用態様において、突起112にバドガシュタイン鉱石を用いることにより、ラジウムの作用から末端の血行が促進され、冷え防止効果が期待できる。
載置部111に突起112を形成することで、使用者に身体の接触箇所を明示し、安全な使用を促すことができる。また、突起112を形成することで、身体の接触箇所と鍛錬補助器具1とが滑って位置ずれすることを防ぐ。
上面部11は、磁石113を有する。磁石113は、一対の載置部111の間に1又は複数個設置される。磁石113は、磁力線を発生させて接触箇所の血行を促進させることが期待される。また、使用者が身体を磁石113に接触させることで、身体に溜まった静電気を逃がすことができる。
以上、本実施形態の鍛錬補助器具1によれば、使用者Tの身体の動きに追従するよう揺動することにより、適切な鍛錬を支援することができる。なお、奥行D1よりも幅Wが大きくなるよう形成することで、使用者Tの意図する方向に本体部10を揺動させることができるだけでなく、不使用時に、よりコンパクトに収納することができる。
また、底部12の表面を、上面部11の左右方向の一端から他端に渡って、正面視において略円弧形状を形成するよう滑らかに湾曲させ、かつ側面視において前記上面部の前後方向の一端と他端とが滑らかに連続するように下方向に湾曲して形成する。これにより、例えば横倒しの円柱に、円柱の直径を超える長さの踏み板を乗せて使用する鍛錬器具に比べ、上面部11に加圧する際に踏み板に揺動を阻害されることがないため、スムーズな動きとなる。
図4は、第1使用形態における鍛錬補助器具1の使用方法の一例を示す図である。図4(A)は、使用例1の平面図であり、図4(B)は、使用例1において本体部10を回転させた状態を示す平面図である。
図4(A)に示すように、各々の載置部111に、横からふくらはぎを載置して使用する使用方法を使用例1とする。その後、例えば腰をひねる動作を行い、足を図4(B)紙面の下方向に蹴りだす。この動作により、本体部10はZ軸周り、即ちヨー方向に回転する。
また、使用者Tは、このまま左右のふくらはぎを交互に重力方向に上下運動させてもよい。即ち、鍛錬補助器具1の載置部111は、左右交互に上部から加圧される。これにより、本体部10はX軸周り、即ちロール方向に回動するように揺動する。なお、受け具20の上に本体部10を載置することにより、本体部10が左右方向及び前後方向に揺動する際、受け具20が底部12を支持し、安定して使用することができる。付言すれば、受け具20を用いることにより、床面や卓上の接地面が底部12とこすれて傷がつくことを予防することができる。
図5は、第1使用形態における鍛錬補助器具1の使用方法の他の例を示す図(その1)である。図5(A)は、使用例2の正面図であり、図5(B)は、使用例3の側面図である。
図5(A)に示すように、使用者Tが寝ころんだ状態で足首を載置部111に載置して使用する使用方法を使用例2とする。使用者Tは、各々の載置部111に横から足首近傍を載置する。その後、左右交互に上面部11に上から加圧することにより、本体部10がX軸周りに回動するように揺動する。
また、図5(B)に示すように、使用者Tが足裏を載置部111に載置して使用する使用方法を使用例3とする。使用者Tは、前後交互に上面部11に上から加圧することにより、本体部10がY軸周りに回動するように揺動する。
図6は、第1使用形態における鍛錬補助器具1の使用方法の他の例を示す図(その2)である。使用例3において、使用者Tは足裏を載置部111に載置し、左右交互に加圧すると、本体部10がX軸周りに揺動する。また、使用者Tが足を前後交互に移動させると、本体部10がZ軸周りに回転する。
図7は、第1使用形態における鍛錬補助器具1の使用方法の他の例を示す図(その3)である。本図に示すように、使用者Tが手首や肘、又は上腕部を載置部111に載置して使用する使用方法を使用例4とする。使用者Tが、載置部分を前後交互に移動させると、本体部10がZ軸周りに回転する。また、使用者Tが、前後交互に上から加圧することにより、本体部10がY軸周りに回動するように揺動する。また、使用者Tが、左右交互に上から加圧することにより、本体部10がX軸周りに回動するように揺動する。
付言すれば、本実施形態における載置部111の構成、及び上面部11の形状により、使用者Tが載置部111に身体を載置するよう導かれるため、不安定な位置に身体を接触させることによって生じる事故を予防し、より安全に鍛錬補助器具1を使用することができる。
図8は、第2使用形態における鍛錬補助器具1の外観の一例を示す図である。図8(A)は、第2実施形態における本体部10の外観の一例を示す図であり、図8(B)は、第2使用形態における鍛錬補助器具1の使用方法の一例を示す図である。
図8に示すように、第2使用形態では、本体部10の上面部11を下に向けて載置して使用する。上面部11の少なくとも一部は平面であるため、上面部11を下に向けて載置すると、本体部10が揺動せず安定して設置される。
図8(B)に示すように、使用者Tは上向きに隆起する本体部10底部12の上に、身体の所望の部分を載置し、力を抜くなどして荷重をかける。底部12は上面部11の左右方向及び前後方向から滑らかに連続するよう隆起しているため、身体に鍛錬補助器具1の角が当たるなどの負担をかけることなく、所望のマッサージ効果を得ることができる。例えば、図8(B)に示すように、腰の下に本体部10を載置して仰臥することにより、背筋を伸ばすことができる。
また、底部12の表面が、上面部11の左右方向の一端から他端に渡って、正面視において略円弧形状を形成するよう湾曲するとともに、側面視において上面部11の前後方向の一端と他端とが滑らかに連続するよう湾曲して形成される。本構成により、湾曲部分が身体にフィットするよう当接するため、快適な使用感を得ることができる。
また、上面部11の奥行D1よりも幅Wの方が長くなるよう、即ち本体部10が全体的に細長い形状となるよう形成されているため、第2使用形態において、腰や首など、床面との間に細長い間隙が生じる部分に当接させるのに適している。
なお、第2使用形態においても、本体部10の下に受け具20を設置してもよいし、受け具20を使用せず床面又は卓上に直接本体部10を載置してもよい。
ここで、本体部10の製造方法の一例について説明する。例えば本体部10は、ヒバ等の木材により製造される。本体部10が3層の木材により形成されるよう、各々の木材を本体部10の形状に切断し、切断面を接着することにより、大まかな形状の本体部10を得る。なお、接着する切断面は、略平面形状である。また、上面部11に位置する木材は、左右対称の位置に載置部111を形成する窪みが設けられる。
その後、本体部10表面をやすりで整え、表面を滑らかな形状にする。突起112を形成する位置を決め、別途作成された突起112を嵌め込むための凹部を上面部11に形成する。その後、凹部に突起112を嵌め込み、接着する。また、各載置部111の間に磁石113を形成する位置を決め、突起112の形成と同様に凹部を形成し、磁石113を嵌め込んで接着する。
本体部10の形成方法は限定されるものではないが、上面部11又は底部12に上から加圧する使用形態を考慮すると、上面部11は複数の材料を集成して形成するよりも、1つの材料を加工して形成されることが望ましい。本例のように、木材を層状に重ねて形成すると、上からの加圧に耐性のある鍛錬補助器具1を作成することができる。
以上、本発明に係る実施形態の説明を行ってきたが、本発明は、上記した実施形態の一例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態の一例は、本発明を分かり易くするために詳細に説明したものであり、本発明は、ここで説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ある実施形態の一例の構成の一部を他の一例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の一例の構成に他の一例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の一例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることもできる。
特に、鍛錬補助器具1の使用方法は、本実施形態及び図面に示す例に限定されるものではなく、使用者Tは多様な使用方法で身体を鍛錬することができる。
1:鍛錬補助器具、10:本体部、11:上面部、12:底部、20:受け具、111:載置部、112:突起、113:磁石、D1・D2:奥行、:H:高さ、W:幅、T:使用者

Claims (5)

  1. 本体部の上面であって、少なくとも一部が平面である上面部と、
    前記本体部の下部に、下方向に膨らんで形成される底部と、を有し、
    前記底部の表面は、前記上面部の左右方向の一端から他端に渡って、正面視において略円弧形状を形成するよう滑らかに湾曲するとともに、側面視において前記上面部の前後方向の一端と他端とが滑らかに連続するように下方向に湾曲して形成され、
    前記上面部は、平面視において前記左右方向の方が前記前後方向より長くなるよう形成されるとともに、左右方向の両端から中央に向かうにつれて膨らんだ形状であって、
    前記上面部は、左右対称の位置に使用者の身体の一部を載置する一対の載置部を有し、
    前記載置部の各々は、
    前記上面部の天面より下方向に窪んで形成され、
    前後が開口し、かつ、前記上面部に向けて立ち上がるよう形成される左右の縁が平行し、
    上方向に突出する4つの半球状の突起を有し、4つの前記突起を結んで形成される矩形の対向する2辺が前記左右の縁に平行する、
    ことを特徴とする、鍛錬補助器具。
  2. 請求項1に記載の鍛錬補助器具であって、
    前記本体部の側面は、側面視において、平行する一対の直線部分を形成することを特徴とする、鍛錬補助器具。
  3. 請求項1または2に記載の鍛錬補助器具であって、
    前記上面部は、奥行に対する幅の比率が、2.5以上4未満であって、
    前記本体部は、高さに対する幅の比率が、3.5以上5.2未満であることを特徴とする、鍛錬補助器具。
  4. 請求項1または2に記載の鍛錬補助器具であって、
    少なくとも一部が弾性体により形成され、前記本体部を載置する受け具を備えることを特徴とする、鍛錬補助器具。
  5. 請求項1または2に記載の鍛錬補助器具であって、
    前記本体部は、木材により形成され、内部に空隙を有さず、
    前記突起は、鉱石の粉末を含み、
    前記上面部を上側にして設置し、前記上面部に前後又は左右交互に加圧することにより、前記本体部を揺動させて使用する第1使用形態と、
    前記上面部を下側にすることにより揺動せず安定して設置し、上向きに隆起する前記底部に使用者の身体の一部を載置して荷重をかけて使用する第2使用形態と、を有することを特徴とする、鍛錬補助器具。
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